JP7183784B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送経路で搬送される記録シートに、トナー像を転写して、定着部材による熱定着を施す電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、画像形成に関する条件が満たされなくなった場合、搬送経路から記録シートを排出するのと共に、排出された記録シートが、再利用に適するかどうかを判定する、再利用の適否判定の改良に関する。
ジャムの発生によりジョブが中断した場合、また、用紙設定に関するエラーが発生してジョブの中断をユーザーが選択した場合、画像形成装置は、搬送経路に存在する用紙を全て排出しようとする。そうして排出される用紙には、白紙のものが含まれていることがある。
経費節減の観点、森林資源保護の観点からすれば、搬送経路から排出される白紙用紙を、再利用に供することが望ましい。そうした背景から、上記の再利用適否判断が、近年脚光を浴びつつある。
用紙の紙面が白紙かどうかの検出を行い得る画像形成装置としては、以下の特許文献1~3に記載されたものが知られている。
特許文献1は、用紙の紙面をインラインセンサーで読み取って、紙面状態に異常があるかどうかを検知する画像形成装置を開示する。特許文献2は、感光体と、定着ローラーとの間に、白紙センサーを設けて、改頁コードのみのページに対応する白紙用紙の存在を検出する画像形成装置を開示する。特許文献3は、ジャム等によりプリントジョブが緊急停止した際、搬送経路に残留した各用紙の紙面状態の管理を行い、用紙紙面の状態に応じて、対応する用紙をどの排出トレイに排出するかを決定する画像形成装置を開示する。
特開2014-119668 特開平11-157149 特開平9-244322
ところ従来の画像形成装置は、再利用に供される白紙用紙は、搬送経路から排出されるにあたり一旦、定着部材を通過する。ジャムによるジョブ中断においては、ジョブ中断の直前まで熱定着が実行されていたので、定着部材は高温を保っている。そうした高温状態の定着部材を経由した白紙用紙の排出は、白紙用紙の物性に何等かの影響を与えている可能性がある。しかし、特許文献1~3に記載された従来の画像形成装置は、定着部材の通過時における物性の影響を何ら考慮することなく、単に紙面が白紙であるとの理由のみで、排出された用紙を再利用に供していた。
用紙の物性は、拡散特性、摩擦係数、含水率など様々なファクターがあり、そのうち含水率は、高温の通過による影響を受け易い。定着部材が高温であると、用紙の通過時において、加熱を受けている側の紙面から、反対側紙面に移動する水分量が多くなる。また定着部材からの離脱後は、その反対側紙面が蒸発界面になって、多くの水分が蒸発する。定着部材を一回通過すると、こうした水分移動、水分蒸発のサイクルが発生し、用紙中の含水率が大きく低下する。
残留紙として排出された白紙用紙を、ジョブ再開後に、両面印刷に用いるとすると、当該用紙は計3回の熱定着を受け、上記移動・蒸発のサイクルを3回繰り返す。これにより、用紙中の多くの水分が奪われ、一方側の紙面が大きく伸縮して、カールや皺をもたらす可能性がある。
両面印刷の用紙ではなく、片面印刷の用紙として再利用する場合でも、誤った用紙設定に基づくウォームアップ動作が実行されているケースで、用紙中の多くの水分が奪われ、カールが発生する可能性がある。従来の画像形成装置は、カールや皺をもたらすような白紙用紙の再利用に歯止めをかけることができず、用紙の再利用に関し、品質管理が徹底されているとはいえなかった。
本発明の目的は、用紙の物性に対する影響にまで踏み込んで、用紙の再利用の適否を判断することができる画像形成装置を提供することである。
上記課題は、搬送経路に設けられた定着部材に記録シートを通過させて、画像形成に関するジョブを実行するのと共に、特定の条件が満たされない場合、搬送経路に存在する記録シートを搬送経路から排出する画像形成装置であって、搬送経路上に存在する記録シートの中から、記録面が白紙のものを検出する検出手段と、白紙とされた記録シートは、前記排出にあたって、記録シートの含水率に関する物性に影響しない温度の下で前記定着部材を通過するかを、前記定着部材の温度と、前記白紙とされた記録シートに過去になされたプロセスとの関係に基づき判定する判定手段と、白紙とされた記録シートは、新たに転写される画像の定着に適しているか否かを、前記判定手段の判定結果に従い、ユーザーに提示する提示手段とを備える画像形成装置により解決される。
前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、前記搬送経路に設けられた転写部材によるトナー像の転写を経て、定着部材に供されることであり、前記搬送経路にジャムが生じた場合、前記特定の条件は満たさないとされ、前記過去になされたプロセスとは、白紙の記録シートに先行する記録シートの定着部材の通過であり、前記白紙の記録シートに先行して前記定着部材を通過した記録シートの数が、所定の基準数に満たない場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下してもよい。
前記所定の基準数は、前記記録シートの含水率に関する物性に影響しないとされる温度まで、熱定着がオフにされた後の定着部材の温度を低下させるのに要する、記録シートのシート数であってもよい。
前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、搬送経路に設けられた転写部材及び定着部材による両面印刷に供されることであり、前記両面印刷の過程で記録シートのジャムが生じた場合、前記特定の条件は満たさないとされ、前記過去になされたプロセスとは、両面印刷の過程のうち、記録シートの片面を対象とした定着部材による熱定着の実行であり、前記白紙の記録シートが、片面に熱定着を受けるために前記定着部材を通過している場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下してもよい。
前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、搬送経路に設けられた転写部材及び定着部材による両面印刷に供されることであり、前記両面印刷の過程で記録シートのジャムが生じた場合、前記特定の条件は満たさないとされ、過去になされたプロセ
スとは、両面印刷の過程のうち、記録シートの片面を対象とした定着部材による熱定着の実行であり、前記両面印刷の排出順位において、前記トレイから定着部材までに存在する記録シートのうち、白紙とされるものの順位が、所定の順位よりも低順位である場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響しない温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下してもよい。
前記特定の条件とは、トレイから記録シートを繰り出して、搬送経路に設けられた転写部材、定着部材に供することであり、前記ユーザーにより入力されたシート種別と、前記トレイから供給されるシート種別とが異なるとの設定エラーが存在していて、尚且つ、ユーザーがジョブの実行の中止を意図した場合、前記特定の条件は満たされないとされ、前記ユーザーにより入力された記録シートの種別の厚みが、前記トレイから供給される記録シートの種別の厚みを上回る場合、前記判定手段は、前記排出された白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下してもよい。
前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、搬送経路に設けられた転写部材によるトナー像の転写を経て、定着部材に供されることであり、前記ユーザーにより入力されたサイズと、前記トレイから供給される記録シートのサイズとが異なるとの設定エラーが存在していて、尚且つ、ユーザーがジョブの実行の中止を意図した場合、前記特定の条件は満たされないとされ、前記トレイからの記録シートの供給時に、前記ユーザーにより入力されたサイズが、前記トレイから供給される記録シートのサイズを上回る場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下してもよい。
前記画像形成装置は、ユーザーによる記録シートの手差し載置を検出した際、記録シートのサイズ入力をユーザーから受け付ける受付手段と、前記手差し載置された記録シートのサイズを記録シートの搬送中に検出する検出手段とを備え、前記設定エラーは、前記受付手段がユーザーから設定を受け付けた、記録シートのサイズと、前記検出手段により検出された記録シートのサイズとが異なることを原因として発生してもよい。
前記画像形成装置は、記録シートの供給のためのトレイを複数有し、前記提示手段は、複数のトレイのうちどれに、再利用に適するとされた記録シートを戻すべきかを、判定手段による判定結果に合わせて提示してもよい。
判定手段は、記録シートの含水率に影響しない温度で定着部材を通過した白紙の記録シートの再利用をユーザーに促すので、記録シートの再利用時に発生するカールは、印刷品位の観点から許容される範囲を超えることはない。
これによりジャムを原因として排出される記録シートや、設定エラーによるジョブ中止を原因として排出される記録シートの再利用に関し、品質維持体制の確立を図ることができる。
プリンターである画像形成装置1000の外観を示す。 プリンターである画像形成装置1000の内部構成を示す概略正面図である。 画像形成装置1000の電気制御系統を示すブロック図である。 飽和蒸気圧曲線と、定着ローラーのニップ602nの温度の下降曲線とを示す。 用紙内部のセルロース繊維11の複合構造における、水分の移動過程と、飽和蒸気圧曲線とを示す。 ジョブ制御部801の制御手順を示すフローチャートである。 ジャムによる印刷ジョブ中断時に、搬送経路に残留した用紙902~904を示す。 排出された用紙の再利用の適否判定の処理手順を示すフローチャートである。 白紙用紙を排出するにあたってのタッチパネルディスプレイ121の画面遷移を示す。 用紙901、902、904が画像形成装置1000の搬送経路の主経路に残留し、用紙903が搬送経路の反転経路に残留した状態を示す。 第3実施形態にかかる画像形成装置1000の電気制御系統の構成要素を示す。 図12(a)は、手差しトレイ510を利用した印刷ジョブの用紙設定画面を示す。図12(b)は、用紙設定にエラーがあった際、表示されるエラー画面を示す。 図13(a)は、A3用紙を、A4用紙の横置きとを示す。図13(b)は、タッチパネルディスプレイ121に設定された用紙サイズと、サイズセンサー702により検出された用紙サイズとの大小関係に応じた、再利用の適否を示す。図13(c)は、厚紙用紙の厚み、普通用紙の厚みを示す。図13(d)は、タッチパネルディスプレイ121に設定された紙種の厚みと、紙種センサー701により検出された紙種の厚みとの大小関係に応じた、再利用の適否を示す。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、電子写真方式によるタンデム型のカラープリンターに適用した場合を例にして説明する。
[1]プリンターの構成
図1は、プリンターである画像形成装置1000の外観を示す。図1に示す画像形成装置1000は、排出トレイ120、タッチパネルディスプレイ121を具備する。
排出トレイ120は、画像形成がなされ、画像形成装置1000の機内から排出された印刷済み用紙を収容するのと共に、印刷ジョブの中断時に機内から排出された白紙900Wを収容する。
タッチパネルディスプレイ121は、排出トレイ120に白紙用紙が収容された場合、当該用紙が再利用に適しているかどうかを表示する。本実施形態における再利用とは、排出トレイ120に排出された白紙用紙900Wを、画像形成装置1000が具備する給紙カセット501A、501B、501Cのうち、印刷ジョブの給紙トレイとして選択されているものに戻すことで、排出された白紙用紙を改めて印刷用紙に使用することをいう。尚、図1の矢印900Rは、排出トレイ120に排出された白紙用紙900Wを、給紙カセット501Aに戻すという再利用を模式的に示す。
図2は、プリンターである画像形成装置1000の内部構成を示す概略正面図である。同図に示すように、画像形成装置1000は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の再現色に対応した感光体ドラム100Y、M、C、Kと、露光部101と、現像剤補給部200Y、M、C、Kと、現像装置300Y、M、C、Kと、一次転写ローラー400Y、M、C、Kと、中間転写ベルト401と、給紙カセット501A、Bと、ピックアップローラー502と、給紙ローラー503と、タイミングローラー504と、二次転写ローラー505と、定着部601と、白紙センサー700と、用紙センサー711~714とで構成される。
尚、図2では、画像形成装置1000を正面側からみたときの左右方向をX軸方向とし、図2において、画像形成装置1000を操作者が操作する正面側から見たときの正面視で上下方向(Y軸方向)を規定する。
(1-1)露光部101
露光部101は、不図示の帯電器によって帯電された感光体ドラム100Y、M、C、Kの周面を、レーザー光で走査することで、感光体ドラム100Y、M、C、Kの周面の電位レベルを低下させ、感光体ドラム100Y、M、C、Kの周面に、静電潜像を形成させる。こうして、感光体ドラム100Y、M、C、Kに形成される静電潜像には、図示しない端末装置から送信された画像データに基づくものと、図1におけるスキャナー122による光学的な読み取りで生成された画像データに基づくものとがある。
(1-2)現像剤補給部200Y、M、C、K
現像剤補給部200Y、M、C、Kは、補給ボトル201Y、M、C、Kを装着して、補給ボトル201Y、M、C、Kから排出される現像剤を現像装置300Y、M、C、Kに供給する。
(1-3)現像装置300Y、M、C、K
現像装置300Y、M、C、Kは、撹拌スクリュー302Y、M、C、Kと、供給スクリュー303Y、M、C、Kとをそれぞれ回転することで、現像剤補給部200Y、M、C、Kから供給された現像剤に循環・撹拌を施す。磁性回転体であるスリーブ304Y、M、C、Kは、これら現像剤のうち、トナー粒子を引き寄せて感光体ドラム100Y、M、C、Kの周面に送り込む。こうして、トナー粒子を感光体ドラム100Y、M、C、Kの周面に送り込むことで、感光体ドラム100Y、M、C、Kの周面に形成された静電潜像を顕像化してトナー像を得る。
(1-4)一次転写ローラー400~中間転写ベルト401
一次転写ローラー400Y、M、C、Kは、感光体ドラム100Y、M、C、K上に形成されたY、M、C、K色のトナー像を中間転写ベルト401に一次転写する。
中間転写ベルト401は、無端状のベルトであり、駆動ローラー402と従動ローラー403に張架され、周回駆動される。一次転写ローラー400Y、M、C、Kによってトナー像の一次転写がなされた後、上記駆動ローラー402が上記周回駆動を行うことで、中間転写ベルト401上に一次転写されたトナー像は、駆動ローラー402と、二次転写ローラー505との接点(二次転写位置505A)まで搬送される。
(1-5)ピックアップローラー502~二次転写ローラー505
ピックアップローラー502は、揺動アーム502aの自由端に設けられ、給紙カセット501に載置された用紙束501sの最上位に位置する用紙900を繰り出す。
給紙ローラー503は、ピックアップローラー502の用紙繰り出し方向下流に位置し、ピックアップローラー502によって繰り出された記録シートの一例である用紙900を受け継いでタイミングローラー504に送り出す。
タイミングローラー504は、中間転写ベルト401上に多重転写されたY、M、C、K色のトナー像が二次転写位置505Aに搬送されるタイミングに合わせて回転を開始し、給紙ローラー503によって搬送された用紙900を二次転写位置505Aに搬送する。
二次転写ローラー505は、二次転写位置505Aにおいて駆動ローラー402と接することで、ニップ505nを形成しており、タイミングローラー504から搬送された用紙900を、当該ニップ505nに噛み込んで、中間転写ベルト401上で多重転写されたY、M、C、K色のトナー像を重ね合わせる。そうした重ね合わせ状態で、二次転写ローラーのニップ505nに噛み込まれた用紙900に対し、クーロン力を作用させ、中間転写ベルト401に多重転写されたトナー像を用紙900に二次転写する。
(1-6)定着部601
定着部601は、定着ローラー602を加圧ローラー603に圧接することで、ニップ602nを形成する。定着ローラー602には、ハロゲンヒーター604、605が内挿されており、ニップ602nは、二次転写ローラー505により搬送されて来る用紙900を噛み込んで、ハロゲンヒーター604、605による用紙900の未定着トナー像に加熱と、加圧ローラー603による加圧とを用紙900に施し、用紙900に転写されたトナー像を用紙900に定着させる。
(1-7)白紙センサー700~用紙センサー711
白紙センサー700は、二次転写位置505Aから定着ローラーのニップ602nに送り出される用紙900の紙面を読み取り、1紙面の画素からなる画像データを得る。こうして画像データが得られると、当該画像データにおいて、同一のRGB値が連続しており、かつそのRGB値が用紙の下地の色であるかどうかを判定する。ここでのRGB値とは、読み取られた画素の赤色成分の輝度、青色成分の輝度、緑色成分の輝度からなる。紙面全体にわたり、同じRGB値が連続していて、しかもそれが下地の色であれば、白紙センサー700が読み取った際の紙面の明暗分布が一様であり、紙面は画像が形成されていない白紙状態であると考えられる。紙面が白紙状態であることが認められると、白紙センサー700はその旨を示す検出信号を出力する。
用紙センサー711、712、713、714は、図2に示す給紙ローラー503、タイミングローラー504、二次転写ローラー505、定着ローラー602を含む、複数のローラー部材の手前に設置されており、これらローラー部材における用紙900の通過の有無を検出する。ローラー部材の駆動を開始しているにもかかわらず、用紙センサーが用紙900の存在を検出し続けている場合、ジャムが発生したとして扱う。ジャムによりジョブが停止した際、その停止時点で用紙900の存在を検出した用紙センサーの位置が、用紙900の残留位置になる。
[2]画像形成装置1000の電気制御系統
図3は、画像形成装置1000の電気制御系統を示すブロック図である。本図に示すように、画像形成装置1000の電気制御系統は、ジョブ制御部801、不揮発メモリ801R,搬送制御部802、定着制御部803、センサー処理部804、RAM804R、再利用適否判断部805により構成される。
上述したように、本実施形態の再利用では、排出トレイ120から排出された白紙用紙900Wを、給紙カセット501Aに載置された他の新品用紙と同様に扱う。選択中の給紙トレイに戻して両面印刷に供したとしても、印刷品位の限度を超えてカールし得ないことが、排出トレイ120から排出された白紙用紙900Wの再利用の要件になる。センサー処理部804、再利用適否判断部805は、こうした、厳しい再利用要件の適否を判断する。
(2-1)ジョブ制御部801
ジョブ制御部801は、画像形成に関する印刷ジョブがユーザから要求された際、印刷ジョブの内容を示すデータ(ジョブデータ)が発せられると、当該ジョブデータを不揮発メモリ801Rに書き込み、ジョブデータに含まれる画像データの各ページの内容のトナー像を形成するよう、露光部101に指示を発する。これと並行して、搬送制御部802に指示を発し、各ページのトナー像の転写先となる用紙900の搬送を開始させる。更に、定着制御部803に指示を発して、定着部601における定着ローラー602の加熱を開始させる。またジャムが発生した際、ジョブ制御部801はプリントジョブを中断する。中断にあたって、ローラー部材の回転を停止させ、ジャムの発生と、それを除去する手順のガイダンス表示とを行う。
(2-2)搬送制御部802
搬送制御部802は、ジョブ制御部801から用紙搬送の開始が命じられると、ピックアップローラー502、給紙ローラー503の回転を開始させ、各ページの画像の転写先となる用紙900の繰り出しを開始させる。更に、タイミングローラー504の回転を開始させることで、用紙900を二次転写位置505Aに供給し、二次転写位置505Aや定着ローラーのニップ602nに順次供する。2ページ以降のページの転写先となる用紙900の繰り出しは、先行する用紙900の定着完了を待たずに開始される。そのため搬送経路には、複数用紙の搬送が、同時になされる。
搬送の途中で、用紙900にジャムが発生すると、その時点でタイミングローラー504、二次転写ローラー505、定着ローラー602を含む、複数のローラー部材の回転による用紙搬送を停止する。ジャムした用紙900が除去されると、搬送経路に残留した残りの用紙を排出するよう、搬送経路におけるローラー部材を駆動する。
(2-3)定着制御部803
定着制御部803は、ジョブ制御部801からの熱定着のオン/オフの指示に応じて、定着ローラー602、加圧ローラー603の回転駆動や、定着ローラー602に内挿されたハロゲンヒーター604、605の点灯を制御する。尚、搬送の途中で用紙900のジャムが発生し、搬送が中断すると、ハロゲンヒーター604、605の点灯をオフし、加熱を停止させる。
(2-4)センサー処理部804
センサー処理部804は、ジャムによりジョブが中断した際、用紙の残留位置に、ページ番号と、ページの紙面状態とを対応付けて示す残留状態テーブル804Tを生成して、RAM804Rに書き込む。残留状態テーブル804Tにおけるページ番号は、対応する画像データがジョブデータにおいて何ページ目に存在するかを示す。残留状態テーブル804Tにおいて残留位置は、用紙センサーのセンサー番号と、位置区分とにより表現される。センサー番号とは、用紙センサー711~714のうち、用紙のジャムを検出したものの番号(図3に示すn1、n2、n3、n4、n5)である。位置区分は、センサー番号目に示される用紙の残留位置を、給紙トレイ501Aから二次転写位置505Aまでの区間、二次転写位置505Aから定着ローラーのニップ602nまでの区間、定着ローラーのニップ602n以降に区間に分類する。
(2-5)再利用適否判断部805
再利用適否判断部805は、搬送制御部802による残留紙の排出が開始されると、白紙用紙900Wが排出順位において何番目に位置しているかを判定する。この順位が基準となるページ順位より高ければ、白紙用紙900Wは再利用に適さないとの判定結果を下す。この順位が基準となる順位と等しいか、基準となる順位より低ければ、再利用に適するとする。ここでの基準となる順位というのは、熱定着の目標温度に維持されている定着ローラーのニップ602nの温度を、当該目標温度の半分以下まで降下させるのに要するページ数である。
定着温度が目標温度の半分以下まで低下している状況では、白紙のうち、熱定着を受けた側の紙面と、その反対側紙面との飽和蒸気圧の高低差はほとんど生じない。高温側紙面から低温側紙面への水分移動量はほとんどなくなるので、定着ローラーのニップ602nの通過による物性変化は存在しないと扱うことができる。ジョブ再開後に、白紙用紙900Wが片面印刷、両面印刷に供されたとしても、印刷品質の許容範囲の限度を超えて白紙用紙900Wがカールする確率は低下するので、再利用適否判断部805は、白紙用紙900Wが再利用に適するとの判定結果を下す。
[3]画像形成装置の動作
以降、画像形成装置1000の動作について説明する。尚、動作例において、再利用適否判断部805が基準とする順位は、第3位に設定されているものとする。
(3-1)ウォームアップ動作
印刷ジョブの実行が要求されると、ジョブ制御部801は、ジョブデータに含まれる各ページの画像データに対応する静電潜像の形成を露光部101に命じるのと共に、搬送制御部802に用紙搬送を開始させ、また、定着制御部803に、定着ローラーのニップ602nのウォームアップ動作を開始させる。定着制御部803によるウォームアップ動作が開始されると、定着ローラーのニップ602nの温度は、図4の温度変化曲線602Hに示すように変化する。この温度変化曲線602Hに示すように、ウォームアップ期間において、定着ローラーのニップ602nの温度は、目標温度Tmax(本動作例では、200℃であるものとする)を上回るレベルまで上昇する。以降、1ページ目、2ページ目の用紙通紙が順次開始されてゆく。定着制御部803が温度制御を開始することで、各ページに対応する用紙の熱定着がなされている間も、定着ローラーのニップ602nの温度は、200℃近くの温度を維持する。
(3-2)熱定着を受けた際の水分移動
1ページ目、2ページ目の用紙が定着ローラーのニップ602nを通過する際、定着ローラーのニップ602nからの熱定着を受けることで、用紙の温度が上昇してゆく。こうして、熱定着を受けることで、用紙中の水分は、移動・蒸発のサイクルをなす。以下、定着ローラーのニップ602nの熱定着を受けることによる用紙に含まれる水分の移動・蒸発のサイクルについて説明する。用紙900は、図5に示すようなセルロース繊維11の複合体であり、繊維間に空隙10があり、また繊維内部にも隙間がある。
空隙10は、空気である気相、水である液相12で満たされている。セルロース繊維11の複合体の粒子径をdp、空隙率をεとすると、セルロース繊維11の複合体の透過率Kは、図5における式1で与えられる。
図4における飽和蒸気圧曲線602Cによると、高温域である温度Tmaxにおける飽和蒸気圧の変化(ΔP2/Δt2)は、温度α(α<Tmax)における飽和蒸気圧の変化(ΔP1/Δt1)と比較して急峻になる。そのため、定着ローラーのニップ602nにより加熱を受けると、熱定着を受けた紙面21と、その反対側紙面22との間の温度差により、加熱を受けている紙面21と、その反対側紙面22との、飽和蒸気圧の高低差が大きくなる。
用紙中の水分には、この飽和蒸気圧の高低差による駆動力(図5における式2参照)が作用するので、用紙内の水分は、高温側紙面21から低温側紙面22に向けて移動する。
式2の第1項は、水分駆動を表す。この水分駆動は、飽和蒸気圧の用紙900の厚み方向の勾配∂Pg/∂x、セルロース繊維11の繊維複合体の透過率K,液相の相対伝導率Krl、水分の粘着係数μlに応じた値になる。第2項は、毛細管拡散による移動を表す。この毛細管拡散による移動は、用紙900の厚み方向の体積勾配∂S/∂xと、水分拡散係数Dとに応じた値になる。つまり、飽和蒸気圧の高低差に応じた移動量から、毛細管拡散による移動量を差し引いた差分値だけ、用紙中の水分は、用紙中を移動する。
定着ローラーのニップ602nによる加熱が解除されると、低温側紙面22である蒸発界面から、水分が蒸発してゆく。この際の蒸発速度は、図5における式3に示す通りであり、当該蒸発速度を、積分した積分値が、加熱解除後の蒸発量になる。式3において、水分の蒸発速度は、周囲環境からの温度差(xl―x)と、空気密度Pgと、物質伝導率hDLとを乗じた値になる。
定着温度が高いと、図5の飽和蒸気圧曲線602Cに示すように飽和蒸気圧が大きくなるので、空隙中の液相12は、セルロース繊維11の複合構造の空隙を通じて、熱定着を受けていない反対側紙面22に向けて移動する。
(3-3)ジョブ制御部801による制御
定着部601により熱定着がなされている間、ジョブ制御部801は、図6のステップS102~S103のループを実行する。このループは、ジャム、トラブルが発生したか(ステップS102)、ジョブが終了したか(ステップS103)の判定を行う。ここでのトラブルとは、画像形成装置1000の駆動系統の異常、通信異常、高温異常を原因としてジョブが中断することをいう。
ジャム、トラブルが発生すれば(ステップS102でYes)、これらのジャム、トラブルについての復旧処理を実行する(ステップS106)。
その後、搬送経路に残留した用紙900の残留位置を検出して(ステップS110)、ジャムした用紙900を除外した残留紙の残留位置から、各残留紙の排出順位を決定し(ステップS111)、決定した排出順位に従い、残留紙を排出する(ステップS112)。図7に示す複数の用紙901、902、903、904のうち、用紙901がジャムになったとする。また、ジャムとなった用紙901が取り除かれ、用紙902、903、904が画像形成装置1000の搬送経路に残留したとする。この際、図6のステップS111では、各用紙の排出順位として用紙902を第1順位、用紙903を第2順位、用紙904を第3順位に設定する。各用紙に排出順位を設定した後、排出を開始する。
この排出の過程で二次転写位置505Aと、定着ローラーのニップ602nとの間に設けられた白紙センサー700の検出位置を通過する際、白紙センサー700が、白紙用紙の検出を行う。
全ての用紙が、白紙センサー700による検出位置を通過するのを待ち(ステップS113)、通過すれば(ステップS113でYes)、排出された白紙の中に、白紙用紙が一枚以上存在するかどうかの判定を行う(ステップS114)。
白紙用紙が存在しなければ、給紙カセット501から用紙を改めて繰り出し、用紙の搬送を再開する(ステップS121)。
一方、排出された用紙に白紙用紙が一枚以上存在する場合、画像形成装置1000の動作は以下のようになる。
ジャム紙が除去される際、定着ローラーのニップ602nの加熱がオフにされているので、図4の下降直線602Dに示すように、2枚の用紙の通過で定着ローラーのニップ602nの温度は、ウォームアップ動作の目標温度Tmaxの半分(温度α)以下にまで低下する。
3ページ目以降の通過にあたって、定着ローラー602の温度が100℃以下の温度αにまで下降すると、図4の飽和蒸気圧曲線602Cに示すように飽和蒸気圧の変化ΔP1/Δt1が急峻でなくなるので、第3順位の白紙用紙通過時における、用紙の厚み方向における水分移動量は僅かな量に留まる。蒸発界面である反対側紙面22にまで、紙面中の水分が到達しないので、熱定着解除後の水分喪失は僅かな量になり、排出された白紙用紙が第3順位である場合、当該白紙用紙は新品と同様の品質を維持する。
(3-4)再利用適否判断部805の処理内容
図6のステップS115の処理は、より詳細なフローチャートに展開することができる。図8は、排出された用紙の再利用の適否判定の処理手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおいて、変数iは、白紙センサー700により検出された白紙用紙のそれぞれを特定する変数である。nは、白紙センサー700により検出される白紙用紙の枚数を示す。図8のフローチャートでは、ステップS201において、変数iを1に初期化した後ステップS202~S206のループに移行する。
ステップS202は、検出された全ての用紙について、用紙iの排出順位が基準となる順位よりも高順位かどうかを判定する。用紙iの排出順位が、基準となる順位と等しいか、低順位である場合(ステップS202でNo)、用紙iは再利用に適するとする(ステップS203)。用紙iの排出順位が基準順位よりも高順位である場合(ステップS202でYes)、用紙iは再利用に適さないとの判定結果を下す(ステップS204)。
その後、変数iは、白紙センサー700により検出された白紙用紙の枚数nを下回るかどうかを判定して(ステップS205)、下回る場合(ステップS205でYes)、変数iをインクリメントし(ステップS206)、ステップS202に戻る。
変数iが、白紙センサー700により検出された白紙用紙の枚数n以上である場合(ステップS205でNo)、図8のフローチャートを終了し、図6のステップS115の次のステップ(ステップS116)から処理を再開する。
図6のステップS106においてジャムの復旧を実行した際、ジョブ制御部801は図9における紙詰まり画面121Jをタッチパネルディスプレイ121に表示させる。図9において紙詰まり画面121Jは、外観画像1000I、ガイダンスボタン121Gを含む。外観画像1000Iは、画像形成装置1000の外観においてどの部位に紙詰まりが発生したかを示す。ガイダンスボタン121Gは、紙詰まり除去手順のチュートリアル動画像の再生指示を受け付ける。紙詰まり発生画面121Jの表示に従った、用紙除去がなされると、タッチパネルディスプレイ121は、再利用の適否に応じて、図9に示す再利用適否提示画面121R、121U、121Dを選択的に表示させる。
ステップS116は、再利用可能な用紙が存在しないかどうか、ステップS117は全ての用紙が再利用に適するかの判定である。
全ての用紙は再利用に適さないと判定されている場合(ステップS116でYes)、図9の再利用適否提示画面121Uに示すように、排出された全ての用紙は再利用できず、白紙用紙を給紙カセット501Aに戻すべきでない旨の警告をタッチパネルディスプレイ121に表示させる(ステップS118)。白紙用紙の排出の際、こうした警告がタッチパネルディスプレイ121に表示されるので、排出された白紙用紙を、再利用すべきでない旨を、ユーザーに理解させることができる。
一枚でも再利用可能な白紙が存在する場合(ステップS116でNo)、全ての白紙は再利用可能であるかを判定する(ステップS117)。全ての白紙の再利用が可能である場合(ステップS117でYes)、全ての白紙の再利用が可能な旨を示す図9の再利用適否提示画面121Rをタッチパネルディスプレイ121に表示させる(ステップS119)。再利用適否提示画面121Rでは、印刷ジョブにおいて現在選択されている給紙トレイのトレイ番号(図9の一例ではトレイ1)を表示する。こうした表示により、給紙カセット501A~Cのうち、どれに白紙用紙を戻せばよいかをユーザーに理解させる。
再利用に適するもの、適さないものの双方を含む場合(ステップS117でNo)、図9の再利用適否提示画面121Dをタッチパネルディスプレイ121に行わせる(ステップS120)。図9の再利用適否提示画面121Dは、1ページ目の白紙用紙の再利用は不可能であり、2ページ目の白紙用紙の再利用は可能である旨を示す。尚、白紙が一枚のみである場合、その白紙が再利用に適するか否かのみの表示を行う。
[4]まとめ
以上のように本実施形態によれば、定着ローラーのニップ602の温度が、通常の定着温度の半分以下となる状況下で、定着ローラーのニップ602nを通過する白紙用紙を、再利用に適すると判定し、それ以外の状況で定着ローラーのニップ602nを通過する用紙は、再利用に適しないと判定するから、
当該用紙を再利用に供する際、印刷品位管理の観点から許容される範囲を越えるレベルまでカールするような用紙を再利用しない旨をユーザーに提示することができる。
ジョブ中断時に排出された用紙を再利用するにあたって、ジョブ再開後の用紙のカールが、所定の限度に留まることが保障されるから、排出される白紙状態の再利用に関し、品質維持体制確立を図ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、片面モードの印刷ジョブにおける再利用の適否について判断した。これに対し第2実施形態では、両面モードの印刷ジョブが中断した際に、搬送経路に残留した用紙の排出を実行する。
[5]両面印刷にかかる構成要素
(5-1)反転経路620
図10は、図2に示した画像形成装置1000のうち、用紙の搬送経路、及び、反転経路を抜き出して示す。図10における反転経路620は、排出部611、排出ローラー612、両面搬送ローラー620a、b、c、dを含む。
排出部611は、ジョブにおいて片面モードと、両面モードとで排出ローラー612の回転方向を変化させる。片面モードによる定着、及び、両面モードの第1面への定着時には、排出ローラー612を時計周りro1に回転させて、定着済みの記録シートの一部を排出口から装置外部に排出させる。その後、排出ローラー612を反時計周りro2に回転することで、第1面への定着がなされた記録シートをスィッチバックする。こうしたスィッチバックにより、定着部を通過した用紙を両面搬送ローラー620a、b、c、dに送り込む。これにより、両面印刷時において、第2面へのトナー像の転写を行わせる。
(5-2)両面印刷にあたっての再利用適否判断部805の処理内容
以下、両面印刷時における再利用適否判断部805の処理内容について説明する。再利用適否判断部805は、一旦定着ローラーのニップ602nを通過して、熱定着を経た用紙は、たとえ白紙であったとしても再利用に適さないとの判定結果を下す。用紙中の水分は、定着ローラーのニップ602nを通過する際、熱定着を受けることで反対側紙面に向けて移動し、当該反対側紙面を蒸発界面とした蒸発により、白紙用紙から抜け出ていると考えられるからである。一方、定着ローラーのニップ602nを通過していない用紙は、その排出順位に従い、再利用の適否を判断する。主経路520に残留した用紙、反転経路620に残留した用紙のそれぞれを、どのような順序で排出するかは、画像形成装置の設計マターであり、画像形成装置に異なる。ジョブ制御部801は、画像形成装置の機器固有のルールにより、どのような順序で用紙が排出されるかの排出順序を記憶しており、再利用適否判断部805は、この順位に従い、白紙状態用紙が、どのような順位になるかを判断する。
図10において、用紙901がジャムになることで、用紙902、904が画像形成装置1000の搬送経路の主経路520に残留し、用紙903が搬送経路の反転経路620に残留したとする。ジョブ制御部801が記憶している排出順位が、給紙カセット501から二次転写位置505Aまでの間の主経路520に存在する残留紙よりも、反転経路620に存在する用紙903を定着ローラーのニップ602nに供給するというものであれば、ジョブ制御部801が記憶する排出順位に従い、再利用適否判断部805は、各用紙の排出順位として用紙902を第1順位、用紙903を第2順位、用紙904を第3順位に設定する。こうして排出順位を設定した後、排出を開始する。この場合、用紙904は、上記順位が第3順位となり、上述したような基準となる順位以下となるので、用紙904が白紙であれば、再利用適否判断部805は、用紙904が再利用に適するとの判定結果を下す。
一方、ジョブ制御部801が記憶している排出順位が、給紙カセット501から二次転写位置505Aまでの主経路520に存在する残留紙に次いで、反転経路620に存在する用紙を定着ローラーのニップ602nに供給するというものであれば、用紙904の順位は第2順位になり、上述したような基準順位である第3順位より高順位となるので、用紙904が白紙であれば、再利用適否判断部805は、用紙904が再利用に適さないとの判定結果を下す。
(第3実施形態)
第1実施形態では、印刷ジョブ中断時に排出される残留紙の再利用の適否を判断した。これに対して第3実施形態は、手差しトレイ510を用いた印刷ジョブが、設定エラーにより中止された際に、搬送経路から排出される白紙用紙の再利用の適否を判断する。
[6]手差しトレイ510に関連する画像形成装置1000の構成要素
図2における画像形成装置1000の構成のうち、手差しトレイ510からの給紙に特に関連するもの(紙種センサー701、サイズセンサー702)について説明する。
(6-1)紙種センサー701
紙種センサー701は、手差しトレイ510の直後の位置に設けられた発光素子701Lと、第1受光素子701Rと、第2受光素子701Tとで構成される。用紙900の反射光量、透過光量が、第1受光素子701R、第2受光素子701Tによって求められると、紙種センサー701は、第1受光素子701Rによって検出された反射光量から、給紙ローラー503のニップ503nを通過した用紙900の光反射率を算出し、第2受光素子701Tによって検出された透過光量からは同じ用紙900の光透過率を算出する。
反射率、透過率は紙種に固有的であり、たとえば、光沢フィルム、印画紙、および光沢紙は反射率が比較的高く、マット紙、上質紙、および普通紙は透過率が比較的高い。一方、封筒等の厚紙は反射率、透過率が共に比較的低い。このような傾向を利用して、反射率と透過率との実測値の組み合わせから用紙900の紙種を判別する。
(6-2)サイズセンサー702
サイズセンサー702は、横置き、縦置きの用紙の後端が位置すべき位置に配された発光素子702L、受光素子702Rからなり、発光素子702Lが放った光が、可動トレイ510に載置された用紙の後端により遮られるかどうかを検出することで、手差しトレイ510から給紙された用紙の搬送中に、用紙サイズを検出する。
以上が、画像形成装置1000の電気制御系統の構成要素のうち、手差しトレイ510を用いたジョブとの関連するものについての説明である。続いて、第3変実施形態の電気制御系統の構成要素について説明する。
[7]手差しトレイ510に関連する電気制御系統
図11は、第3実施形態にかかる画像形成装置1000の電気制御系統の構成要素を示す。本図に示すように、第3実施形態に係る画像形成装置1000の電気制御系統は、図3に示した構成要素に加え、エラーチェック部806を具備する。また、ジョブ制御部801、再利用適否判断部805は、第3実施形態に特有の処理を実行する。
手差しトレイ510に載置される用紙の再利用の要件としては、第1実施形態と比較して比較的緩やかな要件が規定されている。具体的にいうと、両面印刷ではなく、片面印刷において用紙にカールや皺が発生しないことを、排出された白紙用紙を再利用するための要件とする。
以下、ジョブ制御部801、エラーチェック部806、再利用適否判断部805について説明する。
(7-1)ジョブ制御部801
ジョブ制御部801は、用紙の給紙先として手差しトレイ510が選択され、用紙が載置された際、手差しトレイ510の用紙設定操作を受け付けるためのボタン(用紙設定ボタン)をタッチパネルディスプレイ121に表示させる。この用紙設定ボタンがタッチされると、図12(a)に示すような、紙種及び用紙サイズの設定画面が表示される。図12(a)の設定画面は、用紙の紙種選択GUI702T、702U、用紙サイズ選択GUI702Sを含む。
紙種選択GUI702T、702Uは、標準紙、ユーザー紙という2種類の紙種を提示し、また標準紙の紙種として、普通用紙702A、厚紙用紙702B~702D、OHPフィルム702E、封筒702F、再生用紙702G、レターヘッド702H、色紙702I、インデックス紙702Jの選択が可能となる。サイズとしては、不定形サイズ703A、封筒/はがきサイズ703B、A系サイズのA3サイズ703C、A4サイズ703D、A5サイズ703Eを提示する。
紙種、用紙サイズの選択を受け付けると、ジョブ制御部801は、その紙種に応じた搬送速度で用紙の搬送を行うよう、搬送制御部802に指示する、また設定された用紙サイズに応じた定着温度まで、定着ローラーのニップ602nの温度を上昇させるよう、定着制御部803にウォームアップ動作を行わせる。
(7-2)エラーチェック部806
エラーチェック部806は比較器811、比較器812を含む。比較器811は、用紙サイズ選択GUI702Sにより設定された用紙のサイズと、サイズセンサー702により検出された用紙のサイズとを比較する。比較器812は、紙種選択GUI702Tを通じてユーザーにより設定された用紙の紙種の厚みと、紙種センサー701により検出された用紙の紙種の厚みとを比較する。紙種、用紙サイズが一致していない場合、図12(b)に示すエラー画面をタッチパネルディスプレイ121に行わせる。このエラー画面は、設定エラーが存在する旨のメッセージ510Mと、印刷ジョブの続行操作を受け付けるボタン510C、印刷ジョブの中止操作を受け付けるボタン510Sを含む。これらのボタン510C、510Sは、上述した設定エラーに拘わらず、印刷ジョブをそのまま継続するかどうかの意思確認をユーザーに問うものである。続行操作に対応するボタン510Cが押下された場合、そのまま搬送制御部802、定着制御部803に用紙搬送、熱定着を継続して行わせる。一方、印刷ジョブ中止操作ボタン510Sが押下された場合、実行中の印刷ジョブを示すジョブデータを削除し、搬送経路に残留した用紙の排出を行わせる。
(7-3)再利用適否判断部805
再利用適否判断部805、比較器811、比較器812の比較結果に応じて、印刷ジョブ中止により、搬送経路から搬送される用紙が再利用に適さないかどうかを判定する。
図13(a)は、A3用紙と、横置きのA4用紙とを示す。A3用紙の面積は、A4用紙の倍であるから、定着制御部803は通常の定着温度と比較して高めとなる定着温度まで、定着ローラーのニップ602nの温度が上昇するようウォームアップ動作を実行する。しかし、タッチパネルディスプレイ121の用紙サイズ選択GUI702Sに対する用紙設定はA3であるのに、サイズセンサー702により検出された用紙サイズがA4横置きであると、A3の用紙サイズを前提として、定着ローラーのニップ602nから印加される熱量は過剰になり、定着ローラーのニップ602nを通過した後、多くの水分が紙中から奪われる可能性がある。そこで、図13(b)に示すように、用紙サイズ選択GUI702Sを通じてユーザーにより設定された用紙サイズSが、サイズセンサー702により検出された用紙サイズDを上回る場合(S>D)、定着ローラーのニップ602nを通じて排出される白紙用紙は、再利用に適さないとの判定結果を下す。ユーザーにより設定された用紙サイズSが、サイズセンサー702により検出されたサイズを下回るか等しい場合(S<D、D=S)、定着ローラーのニップ602nを通じて排出される白紙用紙は、再利用に適するとの判定結果を下す。
図13(c)は、普通用紙の厚みと、厚紙用紙の厚みとを示す。厚紙用紙の厚みは、普通用紙の厚みを大きく上回るので、搬送制御部802は、厚紙用紙の搬送のため、普通用紙の半分まで、搬送速度を低下させて用紙搬送を実行する。しかし、タッチパネルディスプレイ121の紙種選択GUI702Tに対して設定された紙種は厚紙用紙であるのに、紙種センサー701により検出された紙種が普通用紙であると、厚紙用紙の搬送のため、普通用紙の搬送速度の半分にまで低下させることで、定着ローラーのニップ602nから印加される熱量は過剰になってしまう。この場合も、高温側紙面と、低温側紙面との飽和蒸気圧の高低差が大きくなっていて水分移動量が多くなっているので、熱定着による水分の移動・蒸発サイクルにより、多くの水分が失われている可能性がある。
そこで、図13(d)に示すように、紙種選択GUI702Tを通じてユーザーにより設定された紙種Tの厚みが、紙種センサー701により検出された紙種Uの厚みを上回る場合(T>U)、定着ローラーのニップ602nを通じて排出される白紙用紙は、再利用に適さないとの判定結果を下す。ユーザーにより設定された紙種Tの厚みが、紙種センサー701により検出された紙種Uの厚みを下回るか等しい場合(T<U、T=U)、定着ローラーのニップ602nを通じて排出される白紙用紙は、再利用に適するとの判定結果を下す。
手差しトレイ510を利用した印刷ジョブを中止した際、多くの水分が失われている可能性がある用紙の再利用を控えるよう、タッチパネルディスプレイ121に提示を行わせるので、用紙の設定エラーに起因して、再利用に適さなくなった白紙用紙の存在を適切にユーザーに提示することができる。
[8]以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが本発明は上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり以下の変形例が考えられる。
(1)画像形成装置1000が、排出トレイを複数有するフィニッシャーを具備している場合、再利用に適すると判断された白紙と、再利用に適すると判断されなかった白紙とを別々の排出トレイに排出してもよい。この際、再利用に適した白紙用紙が、複数の排出トレイのうちどれに排出されたかを、タッチパネルディスプレイ121に表示させる。また、再利用に適さない白紙用紙が、複数の排出トレイのうちどれに排出されたかを、タッチパネルディスプレイ121に表示させる。また、給紙トレイとは別に白紙回収ボックスを設けて、再利用に適すると判定された用紙を白紙回収ボックスに格納してもよい。
(2)印刷ジョブがカラーモードである場合、再利用適否判断部805は、排出された白紙用紙について、再利用に適さないとの判定結果を下してもよい。カラーモードの印刷にあたっては、紙幣や有価証券の偽造を防止する観点から、二次転写位置505Aを通過する用紙に対し、偽造防止マークを付すことがある。かかる偽造防止マークは斑点形状をなし、紙の様々な位置に転写される。そうした白紙用紙は再利用に適さないので、印刷ジョブがカラーモードである場合、再利用適否判断部805は排出された白紙用紙について再利用に適さないとの判定結果を一律に下してもよい。
(3)第1実施形態において、再利用適否判断部805が再利用適否を判断する場合の基準を排出順位としたが、これに限らない。排出順位に関係なく、白紙用紙が定着ローラーのニップ602nを通過する際の、ニップ602nの温度が100℃を下回るかどうかで、白紙用紙の再利用の可否を判断してもよい。この際、用紙のカールが、印刷品位上無視できる限度となる基準温度を求め、排出時の温度がその基準温度以下であれば、再利用可能であると判定してもよい。
また、再利用可能であるとの判断として、印刷ジョブが中断して、定着ローラーのニップ602nの加熱をオフしてからの経過時間をカウントし、かかる時間が基準となる閾値を上回れば、白紙用紙は再利用可能であると判断してもよい。この場合、ユーザーがジャムした用紙の除去に手間取る程、定着ローラーのニップ602nの温度が低下して再利用が可能になる可能性が高まる。
更に、図8のステップS202の基準順位を、定着ローラーのニップ部602nの現在の温度に応じて変更してもよい。尚、温度と、排出順位との関係は、実験等を通じて定めることが望ましい。
(4)基準となる温度に基づき、出射用紙の再利用の可否を判定する場合、カールの曲率や歪み率の限度から、基準温度の妥当値を定めるのが望ましい。ここでカールの大小は曲率r、又は、その逆数である曲率半径R(=1/r)によって表現される。
ここで曲率rは、歪み率εp、用紙の厚みWpに基づく値であり、以下の式4の数式に基づき算出される。
(式4)
r=2Wp/3・εp
用紙の歪み率εpの算出式は、以下の式5に示す通りであり、高温側紙面21の温度Lhと、低温側紙面22の温度Llとの差(Lh-Ll)を、加熱していないときの通常の用紙の長さLiで割ることにより算出される。また、用紙の歪み率εpは、高温側紙面の縮み率Rhと、低温側紙面の縮み率Rlとの差に等しい。
(式5)
εp=(Lh-Ll)/Li =(Rh-Rl
画像形成装置のメーカーが印刷品位の観点維持の観点から、問題が生じないとする歪み率εpの限度を定めて、この限度をεdとする。歪み率の限度εdは、以下の手順を経て定める。高温側紙面の縮み率Rh、低温側紙面の縮み率Rlは、以下の式6の計算式から算出される。式6においてSwは含水率、Amは高温/低温に固有な係数、Bmは、高温/低温に固有な定数となる、
(式6)
Rh(Rl)=Am(T)Sw+Bm
尚、上記の計算式における係数Am、定数Bmは、含水率や縮み率の実測に基づき決定される。具体的にいうと、用紙の使用が想定される複数の温度において含水率や縮み率を実測して、含水率や縮み率の時間的変化を得る。こうした時間的変化を直線補間する補間式を得て、その補間式から、計算式における係数Am、定数Bmを算出する。
(5)第3実施形態では、手差しトレイ510に載置される用紙の紙種として、ユーザーにより設定されたものの厚みが、紙種センサー701により検出された紙種の厚みを上回る場合、ジョブ中止時に排出される用紙白紙は、再利用に適さないとしたが、これは手差しトレイ510からの給紙時に限らない。給紙カセット501A,B,Cから給紙時において、ユーザーにより設定された紙種の厚みが、紙種センサー701により検出された紙種の厚みを上回る場合にも、排出される白紙用紙は、再利用に適さないと判断してもよい。
また記録シートとして、用紙を一例にして説明を行ったが、ここでの用紙は、普通用紙、厚紙用紙、再生紙、上質紙、カラー用紙、塗工紙、封筒、レターヘッド、色紙、インデックス紙等、様々な紙種を含む。また、用紙のサイズは、たとえばA3~A7、B4~B7、名刺、しおり、チケット、葉書、封筒、写真(L版)であってもよい。用紙に限らず、OHPフィルム等の樹脂製のシートであってもよい。第1実施形態の再利用適否判断部805が、用紙の排出順位に基づき、再利用の適否を判断するにあたり、排出順位の基準となる順位を、用紙の材質や紙種に応じて調整してもよい。
(6)両面印刷時の排出順位の変更が可能となる構成においては、順序調整を実行してもよい。具体的にいうと、白紙の排出を行う場合、反転経路の印刷済み用紙を優先して排出させ、二次転写位置505Aと、給紙カセット501との間で残留した白紙を後回しにする。こうした順序調整により、ジョブ中断時に搬送経路に残留した用紙の再利用の可能性を高めてもよい。
(7)白紙かどうかの判断は、ジョブにおける画像データや文書データを対象として実行してもよい。具体的にいうと、画素が全くないようなページが画像データに存存する場合、改頁コードのみのページが文書データに存存する場合、これらに該当する用紙を白紙であると判定してもよい。
(8)上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置をカラープリンターに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。モノクロプリンターにも適用可能であり、また、複写機、ファクシミリ装置、MFP(Multiple Function Peripheral)、プロダクションプリント機等に適用することもできる。
本発明は、記録シートを搬送して、画像転写や熱定着等の処理工程に供する機器全般に広く適用することができる。
100Y、M、C、K 感光体ドラム
101 露光部
120 排出トレイ
121 タッチパネルディスプレイ
122 スキャナー
200Y、M、C、K 現像剤補給部
300Y、M、C、K 現像装置
400 一次転写ローラー
400Y、M、C、K 一次転写ローラー
401 中間転写ベルト
402 駆動ローラー
403 従動ローラー
501 給紙カセット
501A、B、C 給紙カセット
502 ピックアップローラー
502a 揺動アーム
503 給紙ローラー
504 タイミングローラー
505 二次転写ローラー
505A 二次転写位置
510 可動トレイ
520 主経路
601 定着部
602 定着ローラー
603 加圧ローラー
604 ハロゲンヒーター
611 排出部
612 排出ローラー
620 反転経路
620a,b,c,d 両面搬送ローラー
700 白紙センサー
701 紙種センサー
702 サイズセンサー
711~714 用紙センサー
801 ジョブ制御部
801R 不揮発メモリ
802 搬送制御部
803 定着制御部
804 センサー処理部
804T 残留状態テーブル
805 再利用適否判断部
806 エラーチェック部
811 比較器
812 比較器
1000 画像形成装置

Claims (9)

  1. 搬送経路に設けられた定着部材に記録シートを通過させて、画像形成に関するジョブを実行するのと共に、特定の条件が満たされない場合、搬送経路に存在する記録シートを搬送経路から排出する画像形成装置であって、
    搬送経路上に存在する記録シートの中から、記録面が白紙のものを検出する検出手段と、
    前記白紙とされた記録シートは、前記排出にあたって、記録シートの含水率に関する物性に影響しない温度の下で前記定着部材を通過するかを、前記定着部材の温度と、前記白紙とされた記録シートに過去になされたプロセスとの関係に基づき判定する判定手段と、
    前記白紙とされた記録シートは、新たに転写される画像の定着に適しているか否かを、前記判定手段の判定結果に従い、ユーザーに提示する提示手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、前記搬送経路に設けられた転写部材によるトナー像の転写を経て、定着部材に供されることであり、
    前記搬送経路にジャムが生じた場合、前記特定の条件は満たさないとされ、
    前記過去になされたプロセスとは、白紙の記録シートに先行する記録シートの定着部材の通過であり、
    前記白紙の記録シートに先行して前記定着部材を通過した記録シートの数が、所定の基準数に満たない場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記所定の基準数は、
    前記記録シートの含水率に関する物性に影響しないとされる温度まで、熱定着がオフにされた後の定着部材の温度を低下させるのに要する、記録シートのシート数である
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、搬送経路に設けられた転写部材及び定着部材による両面印刷に供されることであり、
    前記両面印刷の過程で記録シートのジャムが生じた場合、前記特定の条件は満たさないとされ、
    前記過去になされたプロセスとは、両面印刷の過程のうち、記録シートの片面を対象とした定着部材による熱定着の実行であり、
    前記白紙の記録シートが、片面に熱定着を受けるために前記定着部材を通過している場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、搬送経路に設けられた転写部材及び定着部材による両面印刷に供されることであり、
    前記両面印刷の過程で記録シートのジャムが生じた場合、前記特定の条件は満たさないとされ、
    前記過去になされたプロセスとは、両面印刷の過程のうち、記録シートの片面を対象とした定着部材による熱定着の実行であり、
    前記両面印刷の排出順位において、前記トレイから定着部材までに存在する記録シートのうち、白紙とされるものの順位が、所定の順位よりも低順位である場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響しない温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記特定の条件とは、トレイから記録シートを繰り出して、搬送経路に設けられた転写部材、定着部材に供することであり、
    前記ユーザーにより入力されたシート種別と、前記トレイから供給されるシート種別とが異なるとの設定エラーが存在していて、尚且つ、ユーザーがジョブの実行の中止を意図した場合、前記特定の条件は満たされないとされ、
    前記ユーザーにより入力された記録シートの種別の厚みが、前記トレイから供給される記録シートの種別の厚みを上回る場合、前記判定手段は、前記排出された白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記特定の条件とは、トレイから繰り出された記録シートが、搬送経路に設けられた転写部材によるトナー像の転写を経て、定着部材に供されることであり、
    前記ユーザーにより入力されたサイズと、前記トレイから供給される記録シートのサイズとが異なるとの設定エラーが存在していて、尚且つ、ユーザーがジョブの実行の中止を意図した場合、前記特定の条件は満たされないとされ、
    前記トレイからの記録シートの供給時に、前記ユーザーにより入力されたサイズが、前記トレイから供給される記録シートのサイズを上回る場合、前記判定手段は、前記白紙の記録シートが、前記記録シートの物性に影響する温度下で、定着部材を通過するとの判定結果を下す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置は、ユーザーによる記録シートの手差し載置を検出した際、記録シートのサイズ入力をユーザーから受け付ける受付手段と、
    前記手差し載置された記録シートのサイズを記録シートの搬送中に検出する検出手段とを備え、
    前記設定エラーは、前記受付手段がユーザーから設定を受け付けた、記録シートのサイズと、前記検出手段により検出された記録シートのサイズとが異なることを原因として発生する、請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置は、記録シートの供給のためのトレイを複数有し、
    前記提示手段は、複数のトレイのうちどれに、再利用に適するとされた記録シートを戻すべきかを、判定手段による判定結果に合わせて提示する
    ことを特徴とする請求項1~8の何れかに記載の画像形成装置。
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