JP7182853B2 - コンベヤベルト用ゴム組成物及びコンベヤベルト - Google Patents
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Description
<コンベヤベルト用ゴム組成物>
当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、ゴム成分及び難燃剤を含有する。当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、難燃剤以外の添加剤をさらに含有してもよい。当該コンベヤベルト用ゴム組成物の形状としては、特に限定されないが、例えばシート状等とすることができる。当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、必要に応じて成形及び加硫を行うことで、コンベヤベルトのカバーゴム層を形成することができる。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物のゴム成分は、ブタジエンゴムを含む。上記ゴム成分は、好適な任意成分として天然ゴム及び/又はスチレンブタジエンゴムを含んでもよい。なお、当該コンベヤベルト用ゴム組成物に含まれるゴム成分は、通常未加硫であるが、一部が加硫されていてもよい。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いるブタジエンゴムは、形成されるカバーゴム層の耐摩耗性を向上する。ここで「ブタジエンゴム」とは、主にブタジエン単位により構成される重合体をいい、具体的なブタジエン単位の含有割合としては、例えば95質量%以上である。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いる天然ゴムは、形成されるカバーゴム層の耐チッピング性を向上する。当該コンベヤベルト用ゴム組成物が上記天然ゴムを含有する場合、上記天然ゴムの含有量の下限としては、上記ゴム成分100質量部に対し、35質量部が好ましく、42質量部がより好ましい。一方、上記天然ゴムの含有量の上限としては、上記ゴム成分100質量部に対し、73質量部が好ましく、65質量部がより好ましく、50質量部がさらに好ましい。上記天然ゴムの含有量が上記下限より小さい場合、当該コンベヤベルト用ゴム組成物により形成されるカバーゴム層の耐チッピング性が低下するおそれがある。逆に、上記天然ゴムの含有量が上記上限を超える場合、上記ブタジエンゴムの含有量が低下し、その結果、当該コンベヤベルト用ゴム組成物により形成されるカバーゴム層の耐摩耗性が低下するおそれがある。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いるスチレンブタジエンゴムは、形成されるカバーゴム層の耐衝撃性を向上する。当該コンベヤベルト用ゴム組成物が上記スチレンブタジエンゴムを含有する場合、上記スチレンブタジエンゴムの含有量の下限としては、上記ゴム成分100質量部に対し、2質量部が好ましく、10質量部がより好ましい。一方、上記スチレンブタジエンゴムの含有量の上限としては、上記ゴム成分100質量部に対し、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましい。上記スチレンブタジエンゴムの含有量が上記下限より小さい場合、当該コンベヤベルト用ゴム組成物により形成されるカバーゴム層の耐衝撃性が低下するおそれがある。逆に、上記スチレンブタジエンゴムの含有量が上記上限を超える場合、当該コンベヤベルト用ゴム組成物の成形性が低下するおそれがある。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、難燃剤として塩素化パラフィン及び三酸化アンチモンの組み合わせを含有する。当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、他の難燃剤をさらに含有してもよい。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いる塩素化パラフィンは、形成されるカバーゴム層の難燃性を向上する。上記塩素化パラフィンの炭素数の下限としては、14が好ましく、20がより好ましい。一方、上記塩素化パラフィンの炭素数の上限としては、30が好ましく、27がより好ましい。また、上記塩素化パラフィンの塩素化率(塩素原子の含有量)の下限としては、40質量%が好ましく、65質量%がより好ましい。一方、上記塩素化パラフィンの塩素化率の上限としては、74質量%が好ましい。上記塩素化パラフィンの炭素数及び塩素化率を上記範囲とすることで、形成されるカバーゴム層の難燃性をより向上できる。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いる三酸化アンチモン(Sb2O3)は、単独では難燃性の向上効果が比較的低いが、上記塩素化パラフィンと併用することで、形成されるカバーゴム層の難燃性を大幅に向上する。具体的には、上記三酸化アンチモンは、上記塩素化パラフィンに含まれる塩素原子のラジカル捕捉機能を促進することで難燃性を大幅に向上すると考えられる。また、上記三酸化アンチモンは、上記塩素化パラフィンの熱分解によって生じた塩化水素と反応してオキシ塩化アンチモン(SbOCl)や三塩化アンチモン(SbCl3)に変化し、その際に水蒸気を発生して酸素を遮断することで難燃性を大幅に向上すると考えられる。上記三酸化アンチモンの市販品としては、例えば「PATOX-M」、「PATOX-K」等の日本精鉱社の「PATOX(登録商標)」シリーズや、「ファイアカットAT3」等の鈴裕化学社の「ファイアカット」シリーズなどが挙げられる。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物における金属水酸化物の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対し、10質量部以下である。上記金属水酸化物は、形成されるカバーゴム層の赤熱を抑制するため、従来のコンベヤベルト用ゴム組成物に難燃剤として一般的に添加されている。但し、上記赤熱抑制効果はコンベヤベルトの難燃性向上にあまり寄与せず、JIS等の工業規格でも難燃性コンベヤベルトにおける赤熱の抑制は重視されていない。このように、上記金属水酸化物による難燃性の向上効果は限定的である。そのため、当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、上記金属水酸化物の含有量を上記上限以下としても、形成されるカバーゴム層の難燃性を十分に向上することができる。一方、上記金属水酸化物は、コンベヤベルト用ゴム組成物により形成されるカバーゴム層の耐摩耗性を大幅に低下させる。そのため、当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、上記金属水酸化物の含有量を上記上限以下とすることで、耐摩耗性に優れるカバーゴム層を形成できる。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、カーボンブラックをさらに含有することが好ましい。また、当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、未加硫ゴム成分の加硫のため、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤等をさらに含有することが好ましい。さらに、当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、老化防止剤、その他の添加剤等をさらに含有してもよい。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いるカーボンブラックは、形成されるカバーゴム層の耐摩耗性をより向上すると共に耐衝撃性を向上する。上記カーボンブラックとしては、超耐摩耗性(Super Abrasion Furnace:SAF)カーボンブラック、準超耐摩耗性(Intermediate SAF:ISAF)カーボンブラック、高耐摩耗性(High Abrasion Furnace:HAF)カーボンブラック等のハードカーボンや、ソフトカーボンなどを用いることができる。上記カーボンブラックとしては、ハードカーボンが好ましく、ISAFカーボンブラックがより好ましい。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いる加硫剤は、上記未加硫のゴム成分を加硫する。上記加硫剤としては、例えば硫黄系加硫剤、有機過酸化物系加硫剤、金属酸化物系加硫剤、フェノール樹脂、キノンジオキシム等が挙げられる。上記硫黄系加硫剤としては、例えば粉末硫黄、沈降性硫黄、高分散性硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等が挙げられる。上記有機過酸化物系加硫剤としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジ(パーオキシルベンゾエート)等が挙げられる。上記加硫剤としては、硫黄系加硫剤が好ましく、粉末硫黄がより好ましく、粉末硫黄に少量のオイルを添加したオイル硫黄がさらに好ましい。上記オイル硫黄におけるオイル含有量としては、特に限定されないが、例えば1質量%以上7質量%以下である。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いる加硫促進剤は、上記加硫剤の機能を向上する。上記加硫促進剤としては、例えばアルデヒド-アンモニア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が挙げられる。上記加硫促進剤としては、グアニジン系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤及びこれらの組み合わせが好ましく、グアニジン系加硫促進剤及びスルフェンアミド系加硫促進剤の組み合わせがより好ましい。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いる加硫促進助剤は、上記加硫促進剤の機能を向上する。上記加硫促進助剤としては、例えばステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸亜鉛塩、オレイン酸亜鉛塩、酸化亜鉛等が挙げられる。上記加硫促進助剤としては、ステアリン酸、酸化亜鉛及びこれらの組み合わせが好ましく、ステアリン酸及び酸化亜鉛の組み合わせがより好ましい。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物に用いる老化防止剤は、形成されるカバーゴム層の老化を防止する。上記老化防止剤としては、特に限定されないが、例えば特殊ワックス系老化防止剤、芳香族第二級アミン系老化防止剤等を用いることができる。当該コンベヤベルト用ゴム組成物が老化防止剤を含有する場合、上記老化防止剤の含有量としては、上記ゴム成分100質量部に対し、例えば1質量部以上8質量部以下である。
上記その他の添加剤としては、例えばシリカ等の補強材、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤、マイクロクリスタリンワックス等のワックス類、アロマオイル等のオイル類、ポリマー類、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変成付与剤、紫外線吸収剤、溶剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、防錆剤、接着付与剤、帯電防止剤、加工助剤、加硫遅延剤などが挙げられる。
当該コンベヤベルト用ゴム組成物は、例えばブタジエンゴムを含むゴム成分と、難燃剤である塩素化パラフィン及び三酸化アンチモンと、必要に応じて添加される任意成分とを混練りすることで製造できる。上記混練りに用いる装置としては、例えばバンバリーミキサー、ニーダーミキサー、オープンロール等を用いることができる。
<コンベヤベルト>
図1の当該コンベヤベルトは、芯体層1と、この芯体層1の両面に積層される一対のカバーゴム層2とを備える。一対のカバーゴム層2のうち少なくとも一方は、当該コンベヤベルト用ゴム組成物により形成される。すなわち、一対のカバーゴム層2のうち少なくとも一方は、マトリックスとしてのゴム成分と、このゴム成分に分散する塩素化パラフィン及び三酸化アンチモンとを含有し、上記ゴム成分がブタジエンゴムを含み、上記ゴム成分100質量部に対する上記ブタジエンゴムの含有量が25質量部以上45質量部以下、金属水酸化物の含有量が10質量部以下である。なお、当該コンベヤベルトのカバーゴム層2に含まれるゴム成分は、通常加硫されている。
芯体層1としては、特に限定されないが、例えば1枚の帆布で構成される単層構造体や、複数の帆布を積層した多層構造体等を用いることができる。上記帆布としては、特に限定されないが、例えばポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、セルロース繊維、綿繊維等により形成される帆布を用いることができる。なお、上記多層構造体は、複数の帆布が接着ゴム層を介して積層されたものであってもよい。
カバーゴム層2は、芯体層1の両面に積層される一対の層である。一対のカバーゴム層2は、両方が当該コンベヤベルト用ゴム組成物により形成されることが好ましい。カバーゴム層2の平均厚さとしては、特に限定されないが、例えば1mm以上15mm以下とすることができる。
当該コンベヤベルトの製造方法としては、例えば芯体の両面に一対のカバーゴム層を積層する工程(積層工程)を備え、上記一対のカバーゴム層のうち少なくとも一方を当該コンベヤベルト用ゴム組成物により形成する方法等が挙げられる。
本工程では、芯体の両面に一対のカバーゴム層を積層する。芯体の両面に一対のカバーゴム層を積層する方法としては、特に限定されないが、例えば芯体の両面に第1未加硫ゴムシート及び第2未加硫ゴムシートを重畳し、得られた重畳体を加熱する方法等が挙げられる。上記加熱により、第1未加硫ゴムシート、芯体及び第2未加硫ゴムシートが密着する。また、第1未加硫ゴムシート及び第2未加硫ゴムシートは、上記加熱により未加硫のゴム成分が加硫される。この場合、加熱条件としては、例えば温度140℃以上170℃以下、時間10分以上90分以下とすることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
定されるものではない。
本実施例で用いたゴム成分と、難燃剤と、難燃剤以外の添加剤とを以下に示す。
天然ゴム:タイ産「RSS♯3」
ポリブタジエンゴム:JSR社の「JSR BR01」
第1スチレンブタジエンゴム(第1SBR):JSR社の「JSR1500」、結合スチレン量23.5%
第2スチレンブタジエンゴム(第2SBR):JSR社の「JSR0061」、結合スチレン量67%
塩素化パラフィン:味の素ファインテクノ社の「エンパラ(登録商標)70F」、炭素数26、塩素化率68質量%~72質量%
三酸化アンチモン:鈴裕化学社の「ファイアカットAT3」
水酸化アルミニウム:昭和電工社の「ハイジライト(登録商標)H-42M」
カーボンブラック:東海カーボン社の「シースト6」、平均粒子径22nm、ISAFカーボンブラック
オイル硫黄(加硫剤):細井化学工業社の「オイル硫黄」、オイル含有量5質量%
加硫促進剤A:大内新興化学工業社の「ノクセラーCZ-G」、スルフェンアミド系加硫促進剤
加硫促進剤B:大内新興化学工業社の「ノクセラーD」、グアニジン系加硫促進剤
ステアリン酸(加硫促進助剤):日本油脂社の「ビーズステアリン酸椿」
酸化亜鉛(加硫促進助剤):ハクスイテック社の「酸化亜鉛2種G」
老化防止剤A:大内新興化学工業社の「ノクラック6C」、芳香族第二級アミン系老化防止剤
老化防止剤B:大内新興化学工業社の「サンノック」、特殊ワックス系老化防止剤
表1に示す種類及び含有量のゴム成分及び添加剤を公知の方法で混練し、平均厚さ3mm及び平均厚さ6mmの2種類のシート状のコンベヤベルト用ゴム組成物を得た。なお、表1の「-」は、該当する成分を使用しなかったことを示す。
芯体の両面に上記2種類のシート状のコンベヤベルト用ゴム組成物を重畳し、得られた重畳体を145℃程度で20分程度加熱して一体化させることで、コンベヤベルトを製造した。上記芯体としては、両面を接着ゴムで覆われた平均厚さ1.0mmのポリエステル製帆布を3層積層した積層体を用いた。また、上記芯体としては、上記シート状のコンベヤベルト用ゴム組成物よりも平均幅がやや小さいものを用い、これにより、製造されるコンベヤベルトの幅方向両端近傍ではカバーゴム層同士が直接積層されるようにした。なお、得られたコンベヤベルトの平均厚さは11.5mmであった。
以下の方法により、実施例1~3及び比較例1~3のコンベヤベルトの摩耗量、硬度、引張強さ、破断伸び、難燃性、耐衝撃性及び加工性を評価した。評価結果を表2に示す。
摩耗量は、JIS-K6264-2:2005「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-耐摩耗性の求め方-第2部:試験方法」に記載のDIN摩耗試験に準拠してカバーゴム層の表面で測定を行った。摩耗量(mm3)は、その値が小さいほど耐摩耗性に優れることを示す。
硬度は、JIS-K6253-3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-硬さの求め方-第3部:デュロメータ硬さ」に記載のデュロメータ硬さタイプAに準拠してカバーゴム層の表面で測定を行った。硬度(°)は、その値が一定範囲内であればコンベヤベルトに適する硬さであることを示す。
引張強さは、JIS-K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に準拠して測定した。測定には、コンベヤベルトのカバーゴム層から採取したダンベル状3号形の試験片を用いた。引張強さ(MPa)は、その値が大きいほど強度に優れることを示し、20MPa以上の場合を良好、20MPa未満の場合を良好でないと評価できる。
破断伸びは、JIS-K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に準拠して測定した。測定には、コンベヤベルトのカバーゴム層から採取したダンベル状3号形の試験片を用いた。破断伸び(%)は、その値が大きいほど強度に優れることを示す。
難燃性は、JIS-K6324:2013「難燃性コンベヤゴムベルト-等級及び試験方法」に記載の布層コンベヤベルトに適用される試験方法に準拠して測定した。難燃性は、上記試験方法で1級、2級又は3級に区分される場合を「良好(A)」、それ以外の場合を「良好でない(B)」と評価した。
耐衝撃性は、以下の衝撃試験によって評価した。すなわち、頑丈な支持台上に鉄板を敷設し、この鉄板上に長さ300mm×幅100mmの短冊状にカットしたコンベヤベルトを載置した。上記コンベヤベルトの上方から重錘を自由落下させ、芯体層を形成する帆布に傷を生じさせるのに必要な最小落下距離を測定した。使用した重錘は、平面形状が長さ250mm×幅50mmの長方形である略板状の部材であり、その一方の面には凸状部が幅方向の一端から他端にかけて形成されている。上記凸状部の先端の厚み(重錘の長手方向長さ)は5mmである。上記重錘の質量は36kgである。重錘を自由落下させる際は、上記凸状部側を下に向け、重錘の長手方向と上記コンベヤベルトの長辺方向とを直交させた。耐衝撃性は、芯体層を形成する帆布に傷を生じさせるのに必要な最小落下距離が50cm超の場合を「特に良好(A)」、40cm超50cm以下の場合を「良好(B)」、30cm超40cm以下の場合を「良好でない(C)」と評価した。
加工性は、上述の通り、製造したコンベヤベルトにおいて層間剥離が確認された比較例3については外観性等の観点から「良好でない(B)」と評価し、それ以外の実施例及び比較例については「良好(A)」と評価した。
2 カバーゴム層
Claims (4)
- ゴム成分と、
塩素化パラフィンと、
三酸化アンチモンと
を含有し、
上記ゴム成分がブタジエンゴムを含み、
上記ゴム成分100質量部に対する上記ブタジエンゴムの含有量が25質量部以上45質量部以下、金属水酸化物の含有量が10質量部以下であり、
上記ゴム成分が天然ゴムをさらに含み、
上記ゴム成分100質量部に対する上記天然ゴムの含有量が35質量部以上60質量部以下であ るコンベヤベルト用ゴム組成物。 - カーボンブラックをさらに含有し、
上記ゴム成分100質量部に対する上記カーボンブラックの含有量が42質量部以上55質量部以下である請求項1に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。 - 上記ゴム成分が、
結合スチレン量が50%未満の第1スチレンブタジエンゴムと、
結合スチレン量が50%以上の第2スチレンブタジエンゴムと
をさらに含み、
上記ゴム成分100質量部に対する上記第1スチレンブタジエンゴムの含有量が1質量部以上15質量部以下、上記第2スチレンブタジエンゴムの含有量が1質量部以上15質量部以下である請求項1又は請求項2に記載のコンベヤベルト用ゴム組成物。 - 芯体層と、
この芯体層の両面に積層される一対のカバーゴム層と
を備え、
上記一対のカバーゴム層のうち少なくとも一方が、
マトリックスとしてのゴム成分と、このゴム成分に分散する塩素化パラフィン及び三酸化アンチモンとを含有し、
上記ゴム成分がブタジエンゴムを含み、
上記ゴム成分100質量部に対する上記ブタジエンゴムの含有量が25質量部以上45質量部以下、金属水酸化物の含有量が10質量部以下であり、
上記ゴム成分が天然ゴムをさらに含み、
上記ゴム成分100質量部に対する上記天然ゴムの含有量が35質量部以上60質量部以下であ るコンベヤベルト。
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