以下、図1~図26を参照して、本開示のパチンコ遊技機10(以下、「遊技機10」という。)について説明する。以下の説明において遊技機10のうち遊技者に近い側を「前側」、その反対側を「後側」といい、遊技機10のうち、その前側から対峙した遊技者にとっての「右側」及び「左側」を単に「右側」及び「左側」ということとする。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技盤11Zと、遊技盤11Zを支持する支持枠12と、その支持枠12の前面を覆う前面扉30とから構成され、前面扉30の窓部30Wを通して遊技盤11Zの前面に形成された遊技領域R1が視認可能になっている。
遊技領域R1には、図示しない始動入賞口と大入賞口が備えられ、始動入賞口に遊技球が入球すると当否判定が行われる。当否判定の結果は、遊技領域R1に設けられた表示部13にて、その結果に基づいた演出と共に表示される。大入賞口は、通常は、可動扉等で閉塞されて遊技球が入球困難な状態になっていて、上記当否判定の結果が当りとなったときに開放されて遊技球が入球可能な状態となる。
図2に示すように、前面扉30は、前方から見ると支持枠12の前面略全体を覆う縦長の矩形状をなし、支持枠12と左端部同士をヒンジ結合されている。前面扉30は、通常時は支持枠12に重ねられた状態(閉じた状態)で右下の施錠部10Kにて施錠されている。
また、前面扉30には、その下端寄り位置から上端寄り位置に亘る範囲に窓部30Wが設けられている。窓部30Wは、透光板31(例えば、硝子板又はアクリル板)が、前面扉30に形成された前面開口30Kに後方から取り付けられてなる。また、窓部30Wは、長方形の上に半円を重ねたような形状をなし、略水平に延びる下辺部30W1と、下辺部30W1の両端から、窓部30Wの高さの半分程の高さまで上方に延びる1対の下部側辺部30W2と、1対の下部側辺部30W2の上端部同士を円弧状に連絡する上部円弧部30W3と、を有している。
前面扉30のうち窓部30Wより下方には、上皿30U及び下皿30Dが上下に並べて設けられると共に、下皿30Dの右方に操作ノブ30Sが設けられている。操作ノブ30Sを回動操作すると、上皿30Uに貯留された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。また、上述した始動入賞口及び大入賞口に遊技球が入球すると、賞球が上皿30Uに払い出される。
さて、図2に示すように、前面扉30は、前面に前面装飾部32を備えている。前面装飾部32は、窓部30Wより下方の下部装飾部33と、窓部30Wの両側方の側縁装飾部34と、窓部30Wの上端部(上端から1/4~1/5程の部分)より上方の上部装飾部35と、を有している。下部装飾部33は、上皿30U、下皿30D及び操作ノブ30Sを有している。なお、前面装飾部32は、前面開口30Kが形成されたベース枠30B(図1参照)の前側に重ねられた状態で裏側からネジ止めされている。
ここで、図3~図5に示すように、上部装飾部35は、装飾ベース部36と、脱着式装飾部60と、からなる。上部装飾部35のうち装飾ベース部36が、ベース枠30Bに裏側からネジ止めされている。そして、脱着式装飾部60は、装飾ベース部36に対して交換可能に取り付けられている。
まず、装飾ベース部36について説明する。図5に示すように、装飾ベース部36は、ベース枠30Bにネジ止めされる第1ベース構成体37と、第1ベース構成体37の前面を覆う第2ベース構成体40と、第2ベース構成体40の上面を覆うベースカバー55と、を有している。第1ベース構成体37は、正面形状がベース枠30Bの上端部の形状と略同一の箱状をなし、前面側の左右方向の両端部にスピーカー20を有している。
図5及び図6に示すように、第2ベース構成体40は、第1ベース構成体37の前面に重ねられる固定部41と、脱着式装飾部60を支持するための装飾支持部材45と、前端部に位置する前板部材50と、を有している。固定部41は、第1ベース構成体37の前面に重ねられる後板42と、後板42の下端部から前方へ張り出した張り出し部43とを有し、その上に装飾支持部材45が固定されている。なお、図3に示すように、張り出し部43は前方に向かうにつれて上方へ近づくように傾斜していて、その下面(前面)は、前方から視認可能となり、装飾が施されている。
図7及び図8に示すように、装飾支持部材45は、ケース46の内部に、押圧操作部材47と、1対の直動支持部材48と、押圧操作部材47と直動支持部材48との間を連絡する中継部材47Sと、圧縮コイルばね49と、を収容してなる。ケース46は、下面開放の上側ケース46Uと上面開放の下側ケース46Dとを備えている。上側ケース46Uの上面は、左右方向の中央部が陥没していて、その中央に中央貫通孔が形成され、この中央貫通孔の外縁からは起立壁46Bが上方へ突出している。上側ケース46Uの上面のうち、左右方向の両端部には、端部貫通孔46Cが形成されている。また、上側ケース46Uの前面には、左右方向の両端部に、上方へ起立した端部突出部46Aが形成されている。下側ケース46Dは、上側ケース46Uの両端部の下方に1つずつ配され、側方へ開放した下部開放部46Eが形成されている。
押圧操作部材47は、起立壁46Bの平面形状より一回り小さい平面正方形のブロック状をなし、起立壁46B内に配されている。押圧操作部材47は、起立壁46Bをガイドとして上下方向に直動可能になっていて、通常は、上端部が起立壁46Bから突出している。また、押圧操作部材47の前後方向の両端には、下方へ突出した突出部47Aが形成されている。
1対の直動支持部材48は、押圧操作部材47の下方で前後方向に並んで配されており、前側(図8における後側)の直動支持部材48は、押圧操作部材47より僅かに左方位置(図8における右方位置)から右方(図8における左方)へ延びた直線部48Aと、直線部48Aの先端に配されたフック部48Fと、を有している。図9に示すように、直線部48Aは、下壁48A1と、下壁48A1から上方に突出した複数のリブ48A2と、を有している。フック部48Fは、上下方向に延びた鉛直部48Rと、鉛直部48Rの上端から右方へ延びた上フック部48Sと、鉛直部48Rの下端から右方へ延びた下フック部48Tと、を有している。上フック部48Sの右端部は、ケース46の右端寄り位置に配され、上方から見て右側の端部貫通孔46Cから露出している一方、下フック部48Tの右端部は、上フック部48Sの右端よりも右方に位置し、下側ケース46Dの下部開放部46Eから右方へ突出している。
後側の直動支持部材48は、上方から見て、押圧操作部材47の平面形状の中点を中心に前側の直動支持部材48と点対称に配されている。即ち、後側の直動支持部材48は、押圧操作部材47より僅かに右方位置から左方へ延びていて、上フック部48Sの左端部は、ケース46の左端寄り位置に配され、上方から見て左側の端部貫通孔46Cから露出している一方、下フック部48Tの左端部は、上フック部48Sの左端よりも左方に位置し、下側ケース46Dの下部開放部46Eから左方へ突出している。また、フック部48Fの前後方向の幅は、直線部48Aの前後方向の幅より大きくなっていて、前側の直動支持部材48では後方に突出する一方、後側の直動支持部材48では前方に突出し、両者の前後方向での位置は略同一になっている。
これら1対の直動支持部材48は、ケース46に形成された図示しないレールにガイドされて左右方向に直動可能になっている。そして、1対の直動支持部材48は、それぞれ圧縮コイルばね49により付勢されている。具体的には、図8及び図9に示すように、1対の直動支持部材48の下方には、それぞれに対応する圧縮コイルばね49が前後に並んで配されている。前側の圧縮コイルばね49の左端は、前側の直動支持部材48の左端部に固定され、前側の圧縮コイルばね49の右端は、ケース46に固定されている。これにより、前側の直動支持部材48は、可動範囲の右端に付勢されている。前側の直動支持部材48が可動範囲の右端に配されると、上フック部48Sの一部がケース46の右側の端部貫通孔46Cから上方から見て露出し、下フック部48Tの一部がケース46の右端部の下部開放部46Eから突出する。
一方、後側の圧縮コイルばね49の右端は、後側の直動支持部材48の右端部に固定され、後側の圧縮コイルばね49の左端は、ケース46に固定されている。これにより、後側の直動支持部材48は、可動範囲の左端に付勢されている。後側の直動支持部材48が可動範囲の左端に配されると、上フック部48Sの一部がケース46の左側の端部貫通孔46Cから上方から見て露出し、下フック部48Tの一部がケース46の左端部の下部開放部46Eから突出する。
同図に示すように、押圧操作部材47と1対の直動支持部材48との間には、L字状の中継部材47Sがそれぞれ配されている。中継部材47Sは、L字の角部がケース46に軸支されて回動可能になっている。前側の中継部材47Sは、押圧操作部材47の少し左下に軸支され、第1壁47S1が右方へ延び、第2壁47S2が下方へ延びている。第1壁47S1の上面は、押圧操作部材47の突出部47Aに当接している。また、前側の直動支持部材48には、中継部材47Sの第2壁47S2に左側から当接する位置にリブ48A2が配されている。一方、後側の中継部材47Sは、押圧操作部材47の少し右下に軸支され、第1壁47S1が左方へ延び、第2壁47S2が下方へ延びている。そして、前側の中継部材47Sと同様に、第1壁47S1の上面が押圧操作部材47の突出部47Aに当接し、第2壁47S2が、後側の直動支持部材48のリブ48A2に左側から当接される。
上述したように、前側の直動支持部材48は右方へ付勢され、後側の直動支持部材48は左方へ付勢されている。これにより、装飾支持部材45では、常には、前側の直動支持部材48が可動範囲の右端に位置する一方、後側の直動支持部材48が可動範囲の左端に位置し、それぞれの上フック部48Sが上方から見て端部貫通孔46Cから露出すると共に、それぞれの下フック部48Tが下部開放部46Eから突出する。そして、中継部材47Sは、第2壁47S2が直動支持部材48に押されることにより第1壁47S1が水平になる姿勢に配され、押圧操作部材47を押し上げる。これにより、押圧操作部材47が起立壁46Bから突出した状態になる。
そして、押圧操作部材47が押し下げられると、図10に示すように、押圧操作部材47が各中継部材47Sを回動させ、各中継部材47Sが直動支持部材48を押し込むことで、前側の直動支持部材48が左方へ移動し、後側の直動支持部材48が右方へ移動する。すると、上フック部48Sの大部分が上方から見て端部貫通孔46Cより内側に配された状態(端部貫通孔46Cからほとんど露出しない状態)となると共に、下フック部48Tの大部分が下部開放部46Eより内側に配された状態(下部開放部46Eからほとんど露出しない状態)となる。以上が装飾支持部材45についての説明である。
図4及び図5に示すように、装飾支持部材45のケース46の前面に、上述した前板部材50が重ねられて前側からネジ止めされている。図11に示すように、前板部材50は、前板本体51と、複数の発光素子が取り付けられた発光基板52と、複数のスイッチ53と、を有している。前板本体51は、長方形の前壁51Aと、前壁51Aの外縁全周から後方に突出した突壁51Bと、を有する透光部材からなる。発光基板52は、前板本体51の前壁51Aより一回り小さい大きさをなして前壁51Aの後ろ側に配されていて、発光素子から出射された光が前板本体51を透過して前方に向かう。また、突壁51Bの上辺部には、後端から前方へ陥没した凹部51Uが形成されている。前板本体51は、前壁51Aの上側が後方に位置するように傾斜して配されており、発光基板52も前板本体51の前壁51Aに沿って傾斜している。
同図に示すように、複数のスイッチ53は、前板本体51の上端部のうち、右側(図11における左側)部分に4つ、左側(図11における右側)部分に3つ、それぞれ左右方向に並べて配置されている。右側の4つのスイッチ53群と、左側の3つのスイッチ53群と、は、それぞれ、左右のスイッチ固定具54を介して前板本体51に固定されている。
図12には、右側のスイッチ固定具54のみが外れた状態の前板本体51が示されている。同図に示すように、スイッチ固定具54は、上板54Aと後板54Bとを有し、かつ、上板54Aと後板54Bとにかけて延びたスリット54Cが4本(左側のスイッチ固定具54では3本)形成されている。また、後板54Bには、4本(又は3本)のスリット54Cよりも外方に、後方に突出した1対のシャフト支持部54Dが形成されている。1対のシャフト支持部54Dの間には、シャフト53Sが固定されている。このスイッチ固定具54は、後板54Bが前板本体51の前壁51Aにネジ止めされることで固定されている。
図12及び図13に示すように、スイッチ53は、シャフト53Sに挿通される円筒部53Aと、円筒部53Aから後方に延びた押圧板53Bと、円筒部53Aの外周に沿って延びた遮光板53Cと、を有している。詳細には、押圧板53Bは、円筒部53Aの後側上端部から水平に延びた長方形板状をなしている。遮光板53Cは、押圧板53Bの左右方向の中央部に配され、円筒部53Aの外周から張り出した扇状をなし、押圧板53Bの下面から円筒部53Aの前下部分まで延びている。シャフト53Sには、スイッチ53と共にトーションバネ53Xが挿通されている。トーションバネ53Xの両端部は、押圧板53Bの下面とスイッチ固定具54の後面とに当接していて、このトーションバネ53Xにより、スイッチ53は、押圧板53Bが水平になる姿勢に付勢されている。なお、スイッチ53は、円筒部53Aから突出した突起部53Tがスイッチ固定具54に形成されたストッパ部54Sに当接することで位置決めされる。
発光基板52には、各スイッチ53に対応した7つのフォトセンサ52Fが備えられている。各フォトセンサ52Fは、各スイッチ53の遮光板53Cの延在面を挟んで左右方向で対向する射光部52F1及び受光部52F2を有し、かつ、円筒部53Aの少し前方上方に配されている。このフォトセンサ52Fは、例えば、遮光時(射光部52F1からの光を受光部52F2が受けないとき)に出力がオンになるもの(所謂、遮光時ON)である。常には、スイッチ53の遮光板53Cがフォトセンサ52Fの射光部52F1及び受光部52F2の間に配されず、フォトセンサ52Fはオフになっていて、スイッチ53の押圧板53Bが押し下げられると、スイッチ53の遮光板53Cがフォトセンサ52Fの射光部52F1及び受光部52F2の間に遮光板53Cが進入し、フォトセンサ52Fがオンになる(図14参照)。なお、前板部材50が装飾支持部材45に重ねられた状態では、各スイッチ53が、装飾支持部材45の上側ケース46Uの1対の端部突出部46Aの間に配される。
図4及び図5に示すように、ベースカバー55は、前板部材50の後部と第1ベース構成体37の前端部との間に亘って配された帯板状をなす。詳細には、前板部材50の凹部51Uに嵌り、装飾支持部材45の上側ケース46Uの左右の端部貫通孔46Cの間の上方に配される長方形状の第1構成部55Aと、第1構成部55Aより後方に配され、装飾支持部材45の上側ケース46Uのうち端部貫通孔46Cより後側部分に重ねられる第2構成部55Bと、第1ベース構成体37の前端部に重ねられる第3構成部55Cと、を有している。ベースカバー55は、後方へ向かうにつれて下るように傾斜している。なお、ベースカバー55では、左右方向の長さが、第1構成部55A、第2構成部55B、第3構成部55C、の順で長くなっていて、前後方向の長さが、第3構成部55C、第2構成部55B、第1構成部55Aの順で長くなっている。
ベースカバー55の第1構成部55Aには、左右方向の中央に、開口55Kが形成され、この開口55Kには、前辺部を中心に回動可能な可動蓋57が取り付けられている。この開口55Kは、装飾支持部材45の押圧操作部材47の上方に位置し、可動蓋57を開くと押圧操作部材47が操作可能となる。また、第1構成部55Aの側縁と第2構成部55Bの前縁とにより構成される切り欠き58からは、端部貫通孔46Cが上方から見て露出している。
第1構成部55Aにおける開口55Kの左右には、左右方向に延びた貫通孔56がそれぞれ形成されている。右側の貫通孔56は、右側の4つのスイッチ53群の上方に配され、左側の貫通孔56は、左側の3つのスイッチ53群の上方に配される。図13に示すように、貫通孔56は、スイッチ53のうち押圧板53Bの前端寄り位置から後端寄り位置までの間を露出させ、ベースカバー55(及び前板本体51の突壁51B)は、フォトセンサ52Fからシャフト53Sまでの間を上方から覆っている。
次に、脱着式装飾部60について説明する。図15及び図16に示すように、脱着式装飾部60は、脱着ベース61に、湾曲横板65と、上部装飾板66と、を取り付けてなる。脱着ベース61は、右側脚部62と、左側脚部63と、右側脚部62と左側脚部63とを連絡する連絡部64と、を有し、全体形状が下向き「コ」の字状になっている。
右側脚部62及び左側脚部63は、互いに左右対称な形状をなしている。以下、右側脚部62及び左側脚部63について、右側脚部62を例に説明する。図17に示すように、右側脚部62は、側方から見ると、後辺部62Aと、前辺部62Bと、下辺部62Cと、上辺部62Dと、を有している。後辺部62Aは僅かに前方へ湾曲しており、前辺部62Bは、後辺部62Aよりも大きい曲率で前方へ湾曲している。また、前辺部62Bは、後辺部62Aよりも長く、前辺部62Bの上端は後辺部62Aの上端よりも上方に位置し、前辺部62Bの下端は後辺部62Aの下端よりも下方に位置しており、下辺部62Cは前下がりに、上辺部62Dは前上がりにそれぞれ傾斜している。上辺部62Dと後辺部62Aとからなす角度は、下辺部62Cと後辺部62Aとからなす角度よりも大きくなっている。
図18及び図19に示すように、右側脚部62は、遊技者が視認可能な外側部材62Eと、内側部材62Sと、外側部材62Eと内側部材62Sとの間に配される中板部材62Lと、を有している。外側部材62Eは、外側に配されて、後辺部62A、前辺部62B、下辺部62C及び上辺部62Dを有し、外方(前側方)へ膨出した膨出壁62Fと、後辺部62Aから左方へ突出した後壁62Gと、上辺部62Dから左方へ突出した上壁62Hと、を有している。上壁62Hの膨出壁62Fからの突出量は後壁62Gの膨出壁62Fからの突出量よりも大きくなっている。
中板部材62Lは、外側部材62Eにおける膨出壁62Fの前側(左側)端部近傍から、外側部材62Eにおける後壁62Gの左端部近傍まで平坦に延びるシート支持壁62Mと、シート支持壁62Mの後端から左方へ外側部材62Eの後壁62Gと面一に延びる後壁62Nと、を有している。また、中板部材62Lにおけるシート支持壁62Mの下端部の後端には、2本のスリット62M1により2辺が切り離されかつ先端に突部を有する弾性片62M2と、下側のスリット62M1より後方に配された切り欠き62M3とが形成されている。中板部材62Lは、前端部が外側部材62Eの膨出壁62Fの前端部に当接する一方、後端部が外側部材62Eの後壁62Gとの間にスリット62Rを有している。
内側部材62Sは、外側部材62Eにおける膨出壁62Fの前側(左側)端部近傍から後方へ延びた内側壁62Tと、中板部材62Lの後壁62Nの左端部近傍から左方へ延びた後壁62Uとを有していて、連絡部64を取り付けるための取り付け凹部62Vが形成されている。
図15、図16及び図20に示すように、連絡部64は、左右方向に延び、右側脚部62と左側脚部63との上端部同士の間に延びる第1構成部64Aと、第1構成部64Aの左右方向の両端部から下方へ延び、右側脚部62及び左側脚部63の内側部材62S,63Sの取り付け凹部62V,63Vにネジ止めされる1対の第2構成部64Bと、1対の第2構成部64Bの下端部の前端同士の間を連絡する第3構成部64Cと、を有している。第1構成部64Aには、上部装飾板66を取り付けるための支持板64A1が設けられている。また、連絡部64には、第1構成部64Aの左右方向の両端部と、1対の第2構成部64Bの下端部とに、下方へ延びたのち内側に曲がった固定用フック64Fが備えられている。これら固定用フック64Fは、装飾ベース部36の上フック部48S及び下フック部48Tと係合する(図9参照)。
図19及び図20に示すように、右側脚部62及び左側脚部63におけるスリット62R,63Rを挟んだ外内(左右)の後壁62G,62N,63G,63Nには、外面に、ローレット加工により形成されたローレット加工部62G1,62N1,63G1,63N1が設けられている。これらローレット加工部62G1,62N1,63G1,63N1は、左右に延びる突条62G2,62N2,63G2,63N2が上下に複数並べて設けられたものであり、スリット62R,63Rの左右で、加工範囲が異なっている。詳細には、図20に示すように、各後壁62G,62N,63G,63Nには、上下の2箇所にローレット加工部62G1,62N1,63G1,63N1が配されている。外側部材62E,63Eの上側のローレット加工部62G1,63G1と、中板部材62L,63Lの上側のローレット加工部62G1,63G1とでは、上端は同じ高さに配される一方、下端は、外側部材62E,63Eの上側のローレット加工部62G1,63G1の方が中板部材62L,63Lの上側のローレット加工部62G1,63G1よりも下方に配されている。また、外側部材62E,63Eの下側のローレット加工部62G1,63G1と、中板部材62L,63Lの下側のローレット加工部62G1,63G1とでは、上端は、中板部材62L,63Lの下側のローレット加工部62G1,63G1の方が外側部材62E,63Eの下側のローレット加工部62G1,63G1よりも上方に配され、下端は、略同じ高さに配されている。
図17及び図18に示すように、右側脚部62及び左側脚部63には、装飾シート61Sが収納可能となっている。図17に示すように、右側脚部62に収納される装飾シート61Sは、右側脚部62の後辺部62Aに沿って延びた後辺部61S1と、右側脚部62の上辺部62Dに沿って延びた上辺部61S2と、右側脚部62の前辺部62Bに沿って延びた前辺部61S3と、後辺部61S1と前辺部62Bとの下端同士を連絡する下辺部61S4と、を有している。下辺部61S4と後辺部61S1との間の角度は90度未満(例えば、80~89度)となっている。
装飾シート61Sは以下のようにして右側脚部62に収容される。即ち、まず、図21に示すように、右側脚部62のスリット62Rに、装飾シート61Sの上端部を側方から差し込む。そして、装飾シート61Sの上辺部61S2が右側脚部62の上辺部62Dに向かうように装飾シート61Sを回動させながら上方へ押し込み、装飾シート61Sの下辺部61S4に右側脚部62のスリット62Rを通過させて、装飾シート61Sの全体を右側脚部62に収納させる。
なお、装飾シート61Sを挿入する途中、右側脚部62の弾性片62M2(図19参照)が装飾シート61Sに押されて弾性変形し、装飾シート61Sの全体が右側脚部62に収納されると、弾性片62M2は弾性復帰して突部により装飾シート61Sを抜け止めする。また、装飾シート61Sの全体が右側脚部62に収納されると、切り欠き62M3から装飾シート61Sの隅部が露出した状態となり、この露出した部分を押してずらすことで装飾シート61Sを右側脚部62から抜くことが可能となる。左側脚部63に収納される装飾シート61Sは、右側脚部62に収納される装飾シート61Sと左右対称な形状をなし、同様に抜き差し可能となっている。
図20に示すように、湾曲横板65は、左右方向に延びかつ前方に大きく湾曲した形状をなし、脱着ベース61の連絡部64に固定される。詳細には、湾曲横板65は、連絡部64の第1構成部64Aと第3構成部64Cとの間に差し渡される幅をなし、それら第1構成部64A及び第3構成部64Cにネジ止めされる。
図15及び図16に示すように、上部装飾板66は、装飾板本体67とその前方に配される装飾カバー69とからなる。装飾板本体67は、平面異形の板状をなす板部67Aと、板部67Aの後面に形成された後面支持突部67Bと、が一体成形されてなる。装飾カバー69は、装飾板本体67の板部67Aを一回り大きくした形状の透明部材からなり、板部67Aにネジ止めされている。
後面支持突部67Bは、板部67Aの後面から突出した複数のリブ67Rを有し、それらリブ67Rの一部が、脱着ベース61の連絡部64の支持板64A1にネジ止めされている。そして、後面支持突部67Bの複数のリブ67Rのうち、板部67Aの下辺に沿って延びた下辺リブ67R1からは、スイッチ押圧部68が下方に突出している。
スイッチ押圧部68は、装飾板本体67の右部と左部とに1つずつ配され、下辺リブ67R1から垂下しかつ左右方向に延びる上側垂下壁68Aと、上側垂下壁68Aからさらに下方へ垂下した下側垂下壁68Bと、を有している。図22に示すように、右側のスイッチ押圧部68の上側垂下壁68Aは、装飾ベース部36(図4参照)の右側の4つのスイッチ53群の上方に配され、右側の4つのスイッチ53群の右端寄り位置から左端寄り位置までの間を延びていて、左側のスイッチ押圧部68の上側垂下壁68Aは、左側の3つのスイッチ53群の上方に配され、左側の3つのスイッチ53群の右端寄り位置から左端寄り位置までの間を延びている。これら上側垂下壁68Aは、装飾ベース部36の各スイッチ53に当接しない。
図22に示される装飾板本体67では、下側垂下壁68Bは、右側のスイッチ押圧部68にのみ設けられている。この下側垂下壁68Bは、右側のスイッチ押圧部68の上側垂下壁68Aの右端から、上側垂下壁68Aの左右方向の長さの1/2~1/3程の範囲に配されていて、右側の4つのスイッチ53群のうち右側の2つのスイッチ53の押圧板53Bを押圧する(図22及び図23参照)。
次に、脱着式装飾部60の装飾ベース部36への着脱操作について説明する。脱着式装飾部60を装飾ベース部36に装着する際は、図20に示すように、脱着式装飾部60を装飾ベース部36の上方に配して徐々に下ろしていく。そして、脱着式装飾部60の第1構成部64Aの固定用フック64Fが装飾ベース部36のベースカバー55の切り欠き58(及び端部貫通孔46C)を通過し、脱着式装飾部60の第2構成部64Bの固定用フック64Fが装飾ベース部36の装飾支持部材45の上側ケース46Uの外方に配される位置で脱着式装飾部60をさらに下ろしていく。すると、脱着式装飾部60の各固定用フック64Fが装飾ベース部36の上フック部48S及び下フック部48Tの上面に当接し、圧縮コイルばね49を弾性変形させながら直動支持部材48を内側へ直動させる。そして、各固定用フック64Fが上フック部48S及び下フック部48Tを通り過ぎると、圧縮コイルばね49が弾性復帰して直動支持部材48を戻し、各固定用フック64Fの上面と上フック部48S及び下フック部48Tの下面とが対向して、各固定用フック64Fと上フック部48S及び下フック部48Tとが係合し(図9参照)、脱着式装飾部60が装飾ベース部36に装着される。このとき、脱着式装飾部60のスイッチ押圧部68の下側垂下壁68Bが対応するスイッチ53を押圧し、フォトセンサ52Fがオンになる。また、脱着式装飾部60が装飾ベース部36に装着されると、脱着式装飾部60のスリット62Rの一部が装飾ベース部36に覆われ、装飾シート61Sを抜き出すことができなくなる。
なお、脱着式装飾部60が装飾ベース部36に装着されると、脱着式装飾部60の内側部材62S,63Sに形成された係合部62S3,63S3(図19及び図20参照)が装飾ベース部36に形成された係合部36K(図5参照)に係合する。
脱着式装飾部60を装飾ベース部36から取り外す際は、装飾ベース部36におけるベースカバー55の可動蓋57を開き、押圧操作部材47を下方へ押し込む。すると、直動支持部材48が内側に直動し、各固定用フック64Fと上フック部48S及び下フック部48Tとの係合が解除されるので(図10参照)、押圧操作部材47を下方へ押し込んだまま脱着式装飾部60を持ち上げることで脱着式装飾部60が取り外せる。
本実施形態の脱着式装飾部60では、湾曲横板65及び上部装飾板66には、遊技盤11Zの種類に応じた装飾(図2に示す例では、犬の装飾)が施されている一方、脱着ベース61には、装飾シート61Sを除き、遊技盤11Zの種類に応じた装飾が施されていない。そして、遊技盤11Zの図示しない回路基板には、上部装飾板66に一体形成されたスイッチ押圧部68の下側垂下壁68Bによりオンになったフォトセンサ52Fの組合せが遊技盤11Zの種類と対応しているか否かを確認し、報知する識別手段が設定されている。また、本実施形態では、装飾シート61Sには、遊技盤11Zの種類に応じた装飾(図2に示す例では、「ABC」という文字)が施されている。
さて、この種の遊技機10は、遊技ホールに備えた遊技島に支持枠12を固定して設置される。そして、一定期間(例えば、3~6箇月)に亘って使用されると、遊技機10の遊技盤11Zを新規の遊技盤11Yに交換する、所謂、「盤替え」が行われる。図24~図26には、新規の遊技盤11Yが取り付けられ、所謂、「新台」となった遊技機10が示されている。以下、盤替え前の遊技盤11Zと新規の遊技盤11Yとを、適宜、「旧遊技盤11Z」、「新遊技盤11Y」と記載して区別することとする。
ところで、単にパチンコ遊技機10の旧遊技盤11Zを新遊技盤11Yに交換すると、新遊技盤11Yの遊技の演出内容と前面扉30とがマッチしなくなるという問題が生じ得る。また、新台となったパチンコ遊技機10を一見しただけでは(特に、斜め前方から見ただけでは)、新遊技盤11Yに交換されていることに気づかなかったり、気づいてもパチンコ遊技機10の外観上、新鮮味に欠けるという問題が生じ得る。一方、旧遊技盤11Zの交換と共に前面扉30も交換する、所謂「新台入替」を行うと、上記した問題は解消されるが、大きな手間と費用が問題になる。
これに対し、本実施形態のパチンコ遊技機10では、旧遊技盤11Zから新遊技盤11Yへの交換に伴って、前面扉30の脱着式装飾部60を交換することができる。その新規の脱着式装飾部60と旧遊技盤11Z用の脱着式装飾部60とでは、脱着ベース61が同一の構成である一方、湾曲横板65及び上部装飾板66の全体の装飾の態様が異なっている。具体的には、図2に示される旧遊技盤11Z用の脱着式装飾部60の例では、湾曲横板65及び上部装飾板66に犬を模した装飾が施されている一方、図24に示される新遊技盤11Y用の脱着式装飾部60の例では、湾曲横板65及び上部装飾板66に猫を模した装飾が施されている。
ここで、本実施形態の遊技機10では、遊技盤11Z,11Yの種類毎に、上部装飾板66のスイッチ押圧部68の形状が異なっている。具体的には、旧遊技盤11Z用の上部装飾板66のスイッチ押圧部68では、上述したように、下側垂下壁68Bが右側のスイッチ押圧部68の右部にのみ配されているのに対し、新遊技盤11Y用の上部装飾板66のスイッチ押圧部68では、図25及び図26に示すように、下側垂下壁68Bが右側のスイッチ押圧部68の左部と、左側のスイッチ押圧部68の左部とに配されている。
これにより、旧遊技盤11Zが取り付けられた遊技機10と新遊技盤11Yが取り付けられた遊技機10とでは、複数のスイッチ53群のうちスイッチ押圧部68により押圧されるスイッチ53が異なる。即ち、旧遊技盤11Zが取り付けられた遊技機10では、複数のスイッチ53群のうち右側の4つのスイッチ53群の右側の2つのスイッチ53が押圧され、新遊技盤11Yが取り付けられた遊技機10では、複数のスイッチ53群のうち右側の4つのスイッチ53群の左側の2つのスイッチ53と、左側の3つのスイッチ53群の左側の2つのスイッチ53とが押圧される。
そして、遊技盤11Z,11Yの図示しない回路基板は、各スイッチ53に対応してオンになったフォトセンサ52Fからの信号を受信し、その組み合わせによって、上部装飾板66の種類(即ち、脱着式装飾部60の種類)を識別し、遊技盤11Z,11Yの種類と一致しているかを判定し、報知する。例えば、両者の種類が一致しているときは、電源投入時に遊技盤11Z,11Yの表示部13に青色一色の画像を表示し、両者の種類が一致していないときは、電源投入時に遊技盤11Z,11Yの表示部13に赤色一色の画像を表示する。なお、全てのフォトセンサ52Fから信号を受信していない状態では、脱着式装飾部60が取り付けられていないと判定され、その旨を報知する構成であってもよい。この場合、遊技盤11Z,11Yの種類に拘わらず、少なくとも一つはスイッチ53が押圧される(フォトセンサ52Fがオンになる)ようにスイッチ押圧部68を設計することが好ましい。
また、新遊技盤11Y用の脱着式装飾部60と旧遊技盤11Z用の脱着式装飾部60とでは、右側脚部62及び左側脚部63に収容される装飾シート61Sの態様も異なっていて、例えば、旧遊技盤11Z用の装飾シート61Sには、「ABC」という文字が記載されている一方、新遊技盤11Y用の装飾シート61Sには、「XYZ」という文字が記載されている。これにより、それぞれの右側脚部62及び左側脚部63にも異なる装飾が施されることとなり、新遊技盤11Y用の脱着式装飾部60と旧遊技盤11Z用の脱着式装飾部60とは、前方から見ると全体が異なる態様になっている。
このように本実施形態の遊技機10は、従来にはない機構の前面扉30を有し、脱着式装飾部60を交換可能となっているので、盤替えを行う際に、前面扉30のうち脱着式装飾部60のみを新遊技盤11Yに合わせて交換することができる。これにより、新遊技盤11Yと共に前面扉30全体を交換する「新台入替」のような多大な手間と費用をかけずに、前面扉30を新遊技盤11Yに合った新鮮な雰囲気に変更することができる。つまり、この遊技機10によれば、盤替えの際に、費用を抑えつつ、機種に応じた装飾をより多く施すことが可能となる。
しかも、前面扉30のうち交換されない装飾ベース部36に複数のスイッチ53(及び複数のフォトセンサ52F)を備える一方、脱着式装飾部60に、遊技盤11Z,11Yの種類によって異なるスイッチ押圧部68を備え、脱着式装飾部60と遊技盤11Z,11Yとが適合しているか否かが判定、報知されるので、遊技盤11Z,11Yのみを交換し、脱着式装飾部60が好感されていないという事態が生じることを防ぐことができる。また、脱着式装飾部60は、遊技盤11Z,11Yの種類に拘わらず共通した脱着ベース61と、遊技盤11Z,11Yの種類による異なる湾曲横板65及び上部装飾板66を有するが、これらのうち上部装飾板66にスイッチ押圧部68が一体成形されているので、上部装飾板66とスイッチ押圧部68とが必ず一致する。
また、脱着式装飾部60は、前面扉30のうち窓部30Wの上方の上縁部に配されているので、目を引くことができ、遊技機10の印象を大きく変えることができる。
また、フォトセンサ52Fは、ベースカバー55の貫通孔56からずれた位置に配され、ベースカバー55により上方から覆われているので、埃等により検出に不具合が生じることが防がれる。しかも、フォトセンサ52Fによるスイッチ53の検出は、スイッチ53がフォトセンサ52Fから前後方向でずれた位置を押圧されて回動することにより行われるので、例えば、脱着式装飾部60の挿入方向がずれてスイッチ53が必要以上に押し込まれた場合でも、押圧板53Bの後端部が下側垂下壁68Bを通り過ぎるとそれ以上スイッチ53は回動しなくなるので、スイッチ53及びフォトセンサ52Fの損傷が防がれる。
さらに、本実施形態では、遊技盤11Z,11Yの種類に拘わらず共通した形状の脱着ベース61のうち右側脚部62及び左側脚部63に、装飾シート61Sを収容可能となっていて、異なる装飾シート61Sを収容することにより右側脚部62及び左側脚部63の見た目を異ならせることができるので、脱着式装飾部60の見た目全体を遊技盤11Z,11Yの種類に応じて異ならせることができ、費用を抑えつつ、機種に応じた装飾をより多く施すことが可能となる。
そして、右側脚部62及び左側脚部63の装飾シート61Sの挿入口となるスリット62R,63Rの両側の後壁62G,62N,63G,63Nにはローレット加工部62G1,62N1,63G1,63N1が設けられているので、このローレット加工部62G1,62N1,63G1,63N1を目印とすることで、スリット62R,63Rを見つけることができ、装飾シート61Sの挿入作業が容易になる。しかも、スリット62R,63Rの両側で、ローレット加工部62G1,62N1,63G1,63N1の加工範囲が異なっているので、スリット62R,63Rの両側の後壁62G,62N,63G,63Nのうち一方が加工され、他方が加工されていない部分を目印とすることで、より容易にスリット62R,63Rを見つけることができる。
また、脱着式装飾部60を装飾ベース部36に取り付けた状態では、スリット62R,63Rの一部が装飾ベース部36の第2ベース構成体40の固定部41に覆われるので、装飾シート61Sが抜き取られることが防がれる。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、フォトセンサ52Fが、下側垂下壁68Bにより押されて回動する遮光板53Cを検出する構成であったが、図27及び図28に示すように、下側垂下壁68Bにより押される直動部材70を検出する構成であってもよいし、下側垂下壁68B自体を検出する構成であってもよい。
(2)上記実施形態では、下側垂下壁68Bを検出するものがフォトセンサ52Fであったが、近接センサ等であってもよい。また、脱着式装飾部の識別を、バーコードや二次元バーコード等により行う構成であってもよい。
(3)上記実施形態では、上部装飾部35が交換可能な構成になっていたが、下部装飾部33や側縁装飾部34を交換可能な構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、装飾シート61Sを挿入可能な箇所が前面扉30(つまり、遊技機10の外面)に配されていたが、遊技機10の内部に配されていてもよい。例えば、遊技盤11Z,11Yの前面や、遊技盤11Z,11Yに取り付けられた装飾部材等に配されていてもよい。この場合も、新遊技盤11Y用の部品と旧遊技盤11Z用の部品とを流用しつつ、見た目を異ならせることができるので、費用を抑えつつ、機種に応じた装飾をより多く施すことが可能となる。
(5)ローレット加工部62G1,62N1,63G1,63N1の突条62G2,62N2,63G2,63N2のピッチがスリット62R,63Rの両側でずれていてもよい。また、ローレット加工ではなく、シボ加工やブラスト加工等であってもよい。
(6)装飾シート61Sが真横から挿入可能な構成であってもよいし、上方から挿入される構成であってもよい。
<付記>
上記実施形態で例示した遊技機には、以下の第1~第3の発明群が含まれていると考えることができる。
(第1の発明群)
[発明1]
前面に遊技領域を有する遊技盤が交換可能に取り付けられる支持枠と、前記支持枠の前面を覆う前面扉と、を備える遊技機であって、
前記前面扉に交換可能に取り付けられる遊技機構成部材を備え、
前記遊技機構成部材には、前記遊技盤の種類に対応する識別子が設けられ、
前記識別子を読み取り、前記遊技機構成部材と前記遊技盤とが適合しているかを判別する識別機構を備える遊技機。
[発明2]
前記遊技機構成部材は、前記遊技盤の種類に拘わらず共通した共通部分と、前記遊技盤の種類により異なる固有部分と、を有し、
前記識別子は、前記固有部分に配されている発明1に記載の遊技機。
[発明3]
前記識別子は、前記固有部分に一体成形されている発明2に記載の遊技機。
[発明4]
前記前面扉には複数のセンサが設けられ、
前記識別子は、前記前面扉側に突出し、前記複数のセンサのうちの1又は複数のセンサを反応させる1又は複数の突起部からなり、
前記識別機構は、前記複数のセンサのうち反応した前記センサの組合せにより前記識別子を識別する発明1から3の何れか1の発明に記載の遊技機。
[発明5]
前記遊技機構成部材は、前記前面扉の上縁部に取り付けられる発明1から4の何れか1の発明に記載の遊技機。
[発明6]
前記前面扉は、前記遊技領域を視認可能とする窓部を備え、
前記遊技機構成部材は、前記前面扉のうち前記窓部の上方に配される上縁部と、前記上縁部の両端部から下方に延び、前記窓部の側方に配される側縁部と、を有し、
前記上縁部に前記固有部分が配されている発明1から5の何れか1の発明に記載の遊技機。
(第2の発明群)
[発明1]
前面に遊技領域を有する遊技盤が交換可能に取り付けられる支持枠と、前記支持枠の前面を覆う前面扉と、を備える遊技機であって、
前記前面扉に交換可能に取り付けられる遊技機構成部材を備え、
前記前面扉には、複数のセンサが設けられる一方、
前記遊技機構成部材には、前記前面扉側に突出し、前記複数のセンサのうちの1又は複数のセンサを反応させる1又は複数の突起部からなり、かつ、前記遊技盤の種類に対応する識別子が設けられ、
前記複数のセンサのうち反応した前記センサの組合せにより前記識別子を識別し、前記遊技機構成部材と前記遊技盤とが適合しているかを判別する識別機構を備え、
前記複数のセンサは、前記突起部の進入方向と直交する方向で並んでいる遊技機。
[発明2]
前記前面扉の外壁に形成され、前記突起部が進入可能な開口と、
各前記センサに設けられた発光部及び受光部と、
前記開口から露出して前記突起部に押される当接部と、前記発光部と前記受光部との間に進入可能な遮光部と、を有し、前記遮光部が前記発光部と前記受光部との間に配される遮光位置と、前記遮光部が前記発光部と前記受光部との間に配されない通光位置との間を移動可能な中継可動部材と、を備え、
前記中継可動部材は、前記突起部に押されていない状態では、前記通光位置又は前記遮光位置に配され、前記突起部に押された状態では、前記遮光位置又は前記通光位置に配される発明1に記載の遊技機。
[発明3]
前記発光部及び前記受光部は、前記突起部の進入方向及び前記複数のセンサの並び方向と直交する方向で前記開口からずれて配されている発明2に記載の遊技機。
[発明4]
前記中継可動部材は、前記開口と前記発光部及び前記受光部との間で、前記複数のセンサの並び方向に延びた回転軸回りに回動可能である発明1から3の何れか1の発明に記載の遊技機。
[発明5]
前記当接部は、前記突起部の進入方向において前記回転軸よりも前記突起部側に位置している発明1から4の何れか1の発明に記載の遊技機。
(第3の発明群)
[発明1]
装飾が施された遊技機において、
透光部と裏側構成部との間に偏平空間を有し、その偏平空間に収容された装飾シートが前記透光部を通して視認可能となる遊技機構成体を備え、
前記遊技機構成体には、前記装飾シートを挿入するためのスリットが形成され、
前記遊技機構成体のうち前記スリットの開口縁に目印が設けられている遊技機。
[発明2]
前記目印は、ローレット加工、シボ加工又はブラスト加工からなり、前記スリットの両側で加工範囲が異なっている発明1に記載の遊技機。
[発明3]
前記目印は、ローレット加工からなり、前記スリットの両側で前記ローレット加工の凹部同士のピッチがずれている発明1又は2に記載の遊技機。
[発明4]
前面に遊技領域を有する遊技盤が交換可能に取り付けられる支持枠と、前記支持枠の前面を覆う前面扉と、を備え、
前記遊技機構成体は、前記支持枠又は前記前面扉に取り付けられ、かつ、前記前記支持枠又は前記前面扉に取り付けられた状態では、前記スリットが他の部品により覆われる発明1から3の何れか1の発明に記載の遊技機。
[発明5]
前記偏平空間の外縁は、前記スリットが配された第1縁部と、前記第1縁部の一端から側方へ延びかつ前記第1縁部から離れるにつれて前記第1縁部の延在方向における外方へ向かう第2縁部と、を有し、
前記装飾シートは、前記偏平空間の前記第1縁部及び前記第2縁部に沿って延びる第1側辺及び第2側辺を有する発明1から4の何れか1の発明に記載の遊技機。