JP7180423B2 - 画像形成方法、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
1)像担持体に静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する工程と、前記可視像を記録媒体に転写する工程と、被清掃部材である前記像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去する工程とを順次有する画像形成方法であって、
前記クリーニングブレードは、前記被清掃部材の表面に当接して前記被清掃部材の表面に付着したトナーを除去する弾性部材を備え、
前記弾性部材は、基材と、硬化性組成物の硬化物からなる表面層とを有し、
前記表面層は、前記被清掃部材と当接する当接部よりも前記被清掃部材の進行方向下流側と対向する基材の面を基材下面としたとき、前記当接部を含む前記基材下面の少なくとも一部に形成されており、
前記表面層は、ナノインデンターを用いて測定したマルテンス硬度HMが、膜厚方向において表面から前記基材下面に向かって低硬度化する硬度勾配を有し、前記マルテンス硬度HMは、表面近傍(荷重:1μN)から膜厚方向最深部(荷重:1000μN)の範囲で2.5~32.5N/mm2であり、
前記表面層は、シロキサン系化合物を含有し、前記表面層中の前記シロキサン系化合物の含有量は、8~15質量%であり、
前記トナーは、円形度が0.950以上であり、下記条件に従う加振移送式流動性測定における総排出量が0.85g以上であり、かつ総排出量の1/10の量が排出されるまでの時間が150秒以上である
ことを特徴とする画像形成方法。
加振移送式流動性測定条件
使用装置:加振移送式流動性測定装置(ディーアイティー株式会社製)
トナー投入量:1.00g
加振周波数:30Hz
測定温度:23℃
測定湿度:50%RH
従来から、小粒径でかつ球形度に優れる重合トナーを用いる場合、クリーニングブレードと像担持体との間に形成される僅かな隙間をすり抜けが生じるという問題がある。前記すり抜けを抑えるには、像担持体とクリーニングブレードとの当接圧を高めてクリーニング能力を高める必要がある。しかし、前記クリーニングブレードの当接圧を高めると、図9Aに示すように、像担持体123とクリーニングブレード62との摩擦力が高まり、クリーニングブレード62が像担持体123の移動方向に引っ張られて、クリーニングブレード62の先端稜線部62cがめくれてしまう。このめくれたクリーニングブレード62が、そのめくれに抗して原形状態に復元する際に異音が発生することがある。
また、弾性部材の長手方向の面で、被清掃部材の回転方向下流側と対向する面をブレード下面といい、弾性部材の先端稜線部を含む被清掃部材の回転方向上流側と対向する先端の面をブレード先端面という。
図1において、被清掃部材の進行方向下流側Bと対向する面62bがブレード下面であり、被清掃部材進行方向上流側Aと対向する先端の面62aがブレード先端面である。
また、弾性部材の被清掃部材の表面に当接する当接部は、弾性部材の先端稜線部を含む。また、先端稜線部がめくれる場合や線圧が高い場合ではブレード先端面の一部も当接部になりうる。
従来、スプレーやディップコーティングで作製していた以前のブレードでは当接部の表面層に厚膜を持たせることは難しく、当接部近傍は10μmの膜があっても当接部は1~3μmに満たなかった。またこのような膜の付き方では当接部が丸くなってしまい、エッジ精度が悪くなっていた。このためにクリーニング性が悪くなっていた可能性がある。
なお、上記の他にも、型を用いて硬化性組成物を硬化させ直角な当接部を形成する方法などを用いてもよい。
また、切断する方向は適宜変更することが可能であるが、表面層623側から基材622側に切断することが好ましい。この場合、エッジ精度を向上させることができる。
前記被清掃部材としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記被清掃部材の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、平板状、シート状、などが挙げられる。前記被清掃部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
また、前記被清掃部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記クリーニングブレードを画像形成装置に適用した場合には、例えば、像担持体、などが挙げられる。
本実施形態のクリーニングブレードは、支持部材と、該支持部材に一端が連結され、他端に所定長さの自由端部を有する平板状の弾性部材とからなることが好ましい。前記クリーニングブレードは、前記弾性部材の自由端側の一端である先端稜線部を含む当接部が前記被清掃部材表面に長手方向に沿って当接するように配置される。
弾性部材624の基材622としては、その形状、材質、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。
大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高弾性が得られやすい点から、ポリウレタンゴム、ポリウレタンエラストマーなどが好適である。
前記高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール;エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等のアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール;カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態のクリーニングブレードは、前記像担持体に当接する先端稜線部62cが表面層623によって形成され、この表面層623は、下記で説明する硬化性組成物により形成される(弾性部材との混合層ではない)。表面層623は、当接部および基材下面に形成されていればよく、ブレード先端面62aにも表面層を形成してもよい。また、弾性部材内部に硬化性組成物が含まれていても構わない。
前記硬化性組成物とは、モノマーやオリゴマーが光や熱などのエネルギーを受けることにより重合硬化し硬化物(固形ポリマー)を形成する材料のことである。重合を開始させる活性種(ラジカル、イオン、酸、塩基など)を発生させる開始剤や刺激(電子線)の種類によってエネルギー源が異なり、例えば紫外線硬化性組成物、熱硬化性組成物、電子線硬化組成物等が挙げられる。
本発明で用いるトナー母体粒子は、例えば溶解懸濁法によって調製することができる。
溶解懸濁法については下記で詳細に説明するが、一般的に溶解懸濁法は、結着樹脂、着色剤等を含むトナー組成物を有機溶媒に溶解又は分散させて溶解液又は分散液を得、分散剤の存在する水系媒体中にこれを加え、通常の撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて、所望の粒度分布を有するトナーが得られるように分散させた後、有機溶媒を除去することによりトナースラリーを得る方法が挙げられる。トナーは、公知の方法に従い、洗浄・濾過により回収し、乾燥させることにより単離することができる。
溶解懸濁法では、溶媒に溶解させることができる樹脂であれば製造上利用することができる。具体的には、従来よりトナーに用いられている結着樹脂が挙げられ、ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル樹脂、ポリオール樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などがある。
本発明では、結着樹脂としてポリエステル樹脂を使用することが好ましい。なお、ポリエステル樹脂は感光体汚染を引き起こしやすいものとして知られているが、本発明によれば、このような感光体汚染を抑制することが可能である。
<ポリエステル樹脂>
本発明で使用されるポリエステル樹脂としては以下のポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物が挙げられ、いかなるものでも使用することができ、また数種のポリエステル樹脂を混合して使用してもよい。
ポリオール(1)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、3,3′-ジフルオロ-4,4′-ジヒドロキシビフェニル、等の4,4′-ジヒドロキシビフェニル類;ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)メタン、1-フェニル-1,1-ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジフルオロ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2-ビス(3-ヒドロキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビス(3-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)エーテル等のビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル類など);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2~12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2~12のアルキレングリコールとの併用である。
尚、上記ポリオールは1種類単独または2種以上の併用が可能で、上記に限定されるものではない。
ポリカルボン酸(2)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、3-フルオロイソフタル酸、2-フルオイソフタル酸、2-フルオロテレフタル酸、2,4,5,6-テトラフルオロイソフタル酸、2,3,5,6-テトラフルオロテレフタル酸、5-トリフルオロメチルイソフタル酸、2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ビフェニルジカルボン酸、3,3’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ビフェニルジカルボン酸、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-3,3’-ビフェニルジカルボン酸、ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4~20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8~20の芳香族ジカルボン酸である。さらに3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9~20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)、また上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。尚、上記ポリカルボン酸は1種類単独または2種以上の併用が可能で、上記に限定されるものではない。
ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1~1/1、好ましくは1.5/1~1/1、さらに好ましくは1.3/1~1.02/1である。
ピーク分子量は、通常1000~30000、好ましくは1500~10000、さらに好ましくは2000~8000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、30000を超えると低温定着性が悪化する。
本発明に使用される結着樹脂は、粘弾性調整のために、ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂を含有していてもよい。該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂の含有割合は、前記結着樹脂中、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。含有割合が20%より多くなると低温定着性が悪化する。該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂は、直接結着樹脂に混合してもよいが、製造性の観点から、末端にイソシアネート基を有する比較的低分子量の変性ポリエステル樹脂(以下プレポリマーと表記することがある)と、これと反応するアミン類を結着樹脂に混合し、造粒中/又は造粒後に鎖伸長又は/及び架橋反応して該ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂となる方が好ましい。こうすることにより、粘弾性調整のための比較的高分子量の変性ポリエステル樹脂を含有させることが容易となる。
前記イソシアネート基を有するプレポリマーとしては、前記ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(3)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ポリイソシアネート(3)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6-ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
ポリイソシアネート(3)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1~1/1、好ましくは4/1~1.2/1、さらに好ましくは2.5/1~1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐オフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(3)構成成分の含有量は、通常0.5~40質量%、好ましくは1~30質量%、さらに好ましくは2~20質量%である。0.5質量%未満では、耐オフセット性が悪化する。また、40質量%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5~3個、さらに好ましくは、平均1.8~2.5個である。1分子当たり1個未満では、鎖伸長及び/又は架橋後の変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐オフセット性が悪化する。
本発明において、鎖伸長及び/又は架橋剤として、アミン類を用いることができるが、必ずしも必要ではない。アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1~B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
ジアミン(B1)としては、次のものが挙げられる。
芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン、テトラフルオロ-p-キシリレンジアミン、テトラフルオロ-p-フェニレンジアミンなど);
脂環式ジアミン(4,4’-ジアミノ-3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);
および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ドデカフルオロヘキシレンジアミン、テトラコサフルオロドデシレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1~B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1~B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
さらに、必要により鎖伸長及び/又は架橋反応は停止剤を用いて反応終了後の変性ポリエステルの分子量を調整することができる。停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
本発明のトナーには、低温定着性を向上させるために結晶性樹脂を含有してもよい。種類としては、ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。結晶性ポリエステルも前述のポリオールとポリカルボン酸の重縮合物として得られるが、ポリオールとしては脂肪族ジオールが好ましく具体的にはエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール等が挙げられ、その中でも1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオールや1,8-オクタンジオールが好ましく、さらに好ましくは1,6-ヘキサンジオールである。ポリカルボン酸としてはフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸や炭素数2~8の脂肪族カルボン酸が好ましいが、結晶化度を高くするためには脂肪族カルボン酸がより好ましい。
なお、結晶性樹脂(結晶性ポリエステル)と非結晶性樹脂とは熱特性で判別される。結晶性樹脂は、例えばDSC測定においてワックスのように明確な吸熱ピークを有する樹脂を指す。一方、非結晶性樹脂はガラス転移に基づく緩やかなカーブが観測される。
本発明で使用できる着色剤としては公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1~15質量%、好ましくは3~10質量%である。
本発明で使用できる離型剤としては、公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)、モノ/ジエステルなどが挙げられる。
(無機微粒子)
本発明のトナーの流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm~2μmであることが好ましく、特に5nm~500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20~500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01~5質量%であることが好ましく、特に0.01~2.0質量%であることが好ましい.無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子、例えばソープフリー乳化重合、懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体、シリコン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような外添剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコンオイル、変性シリコンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。離型剤が感光体表面を汚染し、メダカ、フィルミングが発生する場合には、表面処理をした外添剤の好ましい例としてシリコーンオイルを含むシリカ等の無機微粒子を挙げることができる。この外添剤を添加することによりクリーニング性が良好なトナーを提供することが出来る。
本発明のトナーの製造方法を以下に例示するが、これに制限されるものではない。
(有機溶媒)
造粒に用いる有機溶媒としては、沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の溶剤除去が容易になる点から好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。ポリエステル樹脂および着色剤は同時に溶解又は分散させてもよいが、通常それぞれ単独で溶解又は分散され、その際使用する有機溶媒はそれぞれ異なっていても同じでもよいが、後の溶媒処理を考慮すると同じ方が好ましい。また、ポリエステル樹脂を好適に溶解させる溶媒(単独または混合)を選択すると、本発明で好ましく用いられる離型剤はその溶解度の違いからほとんど溶解しない。
ポリエステル樹脂の溶解又は分散液は、樹脂濃度が40%~80%程度であることが好ましい。濃度が高すぎると溶解又は分散が困難になり、また粘度が高くなって扱いづらい。また、濃度が低すぎると微粒子の製造量が少なくなり、除去すべき溶媒量が多くなる。ポリエステル樹脂に前記末端にイソシアネート基を有する変性ポリエステル樹脂を混合する場合は、同じ溶解又は分散液に混合してもよいし、別々に溶解又は分散液を作製してもよいが、それぞれの溶解度と粘度を考慮すると、別々の溶解又は分散液を作製する方が好ましい。
用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。樹脂微粒子100質量部に対する水系媒体の使用量は、通常50~2000質量部、好ましくは100~1000質量部である。
上記水系媒体中に、前記のポリエステル樹脂および離型剤の溶解物または分散物を分散させる際、無機分散剤または有機樹脂微粒子をあらかじめ水系媒体中に分散させておくことにより、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。無機分散剤としては、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイトなどが用いられる。有機樹脂微粒子を形成する樹脂としては、水性分散体を形成しうる樹脂であれば、いかなる樹脂であっても使用でき、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよいが、例えはビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、2種以上を併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすいという観点からビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用である。
また、上記樹脂微粒子を製造する際に、必要に応じて、界面活性剤等を用いることもできる。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させてもよい。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α-シアノアクリル酸、α-シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β-ヒドロキシエチル、メタクリル酸β-ヒドロキシエチル、アクリル酸β-ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β-ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ-ヒドロキシプロピル、アクリル酸3-クロロ-2-ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N-メチロ-ルアクリルアミド、N-メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエ一テル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000~30000rpm、好ましくは5000~20000rpmである。分散時の温度としては、通常、0~150℃(加圧下)、好ましくは20~80℃である。
有機溶媒中に樹脂、着色剤、離型剤などを溶解あるいは分散させた油相を作製する方法としては、有機溶媒中に攪拌をしながら樹脂、着色剤などを徐々に添加していき、溶解あるいは分散させればよい。ただし、着色剤として顔料を用いる場合や、離型剤や帯電制御剤などのなかで有機溶媒に溶解しにくいようなものを添加する場合、有機溶媒への添加に先立って粒子を小さくしておくことが好ましい。
前述のように着色剤のマスターバッチ化も手段の一つであり、同様の方法を離型剤や帯電制御剤に展開することもできる。
また別の手段として、有機溶媒中で、必要に応じて分散助剤を添加し、着色剤、離型剤、帯電制御剤を湿式で分散を行いウエットマスターを得ることも可能である。
さらに別の手段として、有機溶媒の沸点未満で溶融するようなものを分散するのであれば、有機溶媒中で、必要に応じて分散助剤を添加し、分散質とともに攪拌しながら加熱を行い一旦溶解させた後、攪拌もしくはせん断しながら冷却を行うことによって晶析を行い、分散質の微結晶を生成させる方法を行ってもよい。
以上の手段を用いて分散された着色剤、離型剤、帯電制御剤は、有機溶媒中に樹脂とともに溶解あるいは分散された後、さらに分散を行ってもよい。分散に際しては公知のビーズミルやディスクミルなどの分散機を用いることができる。
水系媒体中に前述の工程で得られた油相を分散させ、油相からなる芯粒子が分散した分散液を作製する方法としては、特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2~20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000~30000rpm、好ましくは5000~20000rpmである。回転数によって円形度を制御することができ、早ければ円形度は下がる。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1~5分である。5分を超えて分散を行うと、望ましくない小径の粒子が残存してしまったり、分散が過分散状態になって系が不安定になり凝集体や粗大粒子が発生したりすることがあるので好ましくない。分散時の温度としては、通常、0~40℃、好ましくは10~30℃である。40℃を超えると分子運動が活発になることから分散安定性が低下し凝集体や粗大粒子が発生しやすくなるため好ましくない。また、0℃未満になると分散体の粘度が高くなり、分散に必要なせん断エネルギーが増大するため製造効率が低下する。
得られた着色樹脂分散体から有機溶剤を除去するために、公知の方法を使用することができる。例えば、常圧または減圧下で系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。
ウレタン又は/及びウレア基を有する変性されたポリエステル樹脂を導入する目的で、末端にイソシアネート基を有する変性ポリエステル樹脂を添加する場合は、別途添加するアミン類との反応、もしくは一部のイソシアネート基が例えば水との反応によってアミノ基となって他のイソシアネート基と反応が起こる。アミン類を別途添加する場合は、水系媒体中にトナー組成物を分散する前に油相中でアミン類を混合してもよいし、水系媒体中にアミン類を加えてもよい。上記反応に要する時間は、ポリエステルプレポリマーの有するイソシアネート基構造と、加えたアミン類との反応性により選択されるが、通常1分~40時間、好ましくは1~24時間である。反応温度は、通常、0~150℃、好ましくは20~98℃である。
水系媒体に分散されたトナー粒子を洗浄、乾燥する工程は、公知の技術が用いられる。
即ち、遠心分離機、フィルタープレスなどで固液分離した後、得られたトナーケーキを常温~約40℃程度のイオン交換水に再分散させ、必要に応じて酸やアルカリでpH調整した後、再度固液分離するという工程を数回繰り返すことにより不純物や界面活性剤などを除去した後、気流乾燥機や循環乾燥機、減圧乾燥機、振動流動乾燥機などにより乾燥することによってトナー粉末を得る。この際、遠心分離などでトナーの微粒子成分を取り除いてもよいし、また、乾燥後に必要に応じて公知の分級機を用いて所望の粒径分布にすることができる。
得られた乾燥後のトナー粉体と前記帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。
加振移送式流動性測定条件
使用装置:加振移送式流動性測定装置(ディーアイティー株式会社製)
トナー投入量:1.00g
加振周波数:30Hz
測定温度:23℃
測定湿度:50%RH
加振移送式流動性測定は公知であり、例えば特開2018‐084640号公報に記載されている。前記測定装置は、アルミニウム性のボウルを備え、その中に測定トナーを投入し、前記加振周波数による微振動を加え、該ボウルの内側に設けたスパイラル状のスロープのトナーが登って行き、頂上に設けた排出口から出たトナーを受け皿に受け、天秤で測るというものである。
前記総排出量は、0.85以上であり、0.88g以上であることが好ましく、前記総排出量の1/10の量が排出されるまでの時間は150以上であり、200秒以上であることが好ましい。これらの条件を満たすことにより、ニップ部内でトナーが転がり、トナーの変形が抑制され、像担持体やクリーニングブレードに対するトナーの付着を抑制し、優れたクリーニング性を付与できる。
前記「総排出量の1/10の量が排出されるまでの時間」は、外添剤のバランスによって調整することができる。小径の外添剤量を増やすと、トナー全体の流動性が良くなり、該時間は長くなる傾向にある。また多段外添混合や、予め外添剤を解砕しておくことで、より均一に外添することができ、これによっても該時間を長くすることができる。
本発明の画像形成方法は、像担持体に静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する工程と、前記可視像を記録媒体に転写する工程と、被清掃部材である前記像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去する工程とを順次有し、クリーニングブレードおよびトナーが前記諸条件を満足するものである。
本発明の画像形成装置は、像担持体に静電潜像を形成する手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する手段と、前記可視像を記録媒体に転写する手段と、被清掃部材である前記像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去する手段とを順次有し、クリーニングブレードおよびトナーが前記諸条件を満足するものである。
また本発明のプロセスカートリッジは、該画像形成装置を用いることを特徴とする。
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有し、クリーニング補助手段として該潜像担持体表面に潤滑剤を塗布する機構を備えていてもよい。
直前の定着ベルト84の表面温度を検知する。この検知結果は、定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ83に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ81に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。
弾性部材の基材下面側のJIS-A硬度は、高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD-1を用い、JIS K6253に準じて測定した(23℃)。
弾性部材の基材の反発弾性率は、23℃で、東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。試料は厚み4mm以上となるように厚み2mmのシートを重ね合わせたものを用いた。
上述の方法に従い、基材のマルテンス硬度(HM)を測定した。
表面層を形成するための硬化性組成物に使用した材料を以下に示す。
-イソシアネート-
・MDI(4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート):東ソー製「ミリオネートMT」
・水添MDI(ジシクロヘキシルメタン4,4′-ジイソシアナート):東京化成工業製
・TDI(2,4-トリレンジイソシアネート):東ソー製「コロネートT-100」
・PTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール):三菱化学製「PTMG1000」「PTMG2000」、「PTMG3000」
・DDM(4,4′-ジアミノジフェニルメタン):東京化成工業製
・TMP(トリメチロールプロパン):三菱ガス化学製
・ジオクチル錫ジラウレート:日東化成製「ネオスタンU-810」
・SH8400:東レ・ダウコーニング製ポリエーテル変性シリコーンオイル
・FZ-2110:東レ・ダウコーニング製ポリエーテル変性シリコーンオイル
・SF8416:東レ・ダウコーニング製、アルキル変性シリコーンオイル
下記表1に示すように、所望のNCO%となるように、イソシアネートとポリオールを混合し、窒素パージ下で80℃、180分間攪拌して反応させることで、両末端NCO基のプレポリマー1~2を調製した。
表2に示す当量比(プレポリマー中のNCO基の当量/硬化剤中のNH2基やOH基の当量)となるように、真空雰囲気下、上記プレポリマー1~2、硬化剤、触媒、シロキサン系化合物を室温で3分間混合し(質量部)、十分に脱泡した。これにより硬化性組成物を調製した。
なお、硬化剤のうち、DDMは固形分40%、TMPは固形分10%になるようにMEKで希釈して使用した。
[ポリエステル1の合成]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物235部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物525部、テレフタル酸205部、アジピン酸47部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10~15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸46部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[ポリエステル1]を得た。[ポリエステル1]は、数平均分子量2600、重量平均分子量6900、Tg44℃、酸価26であった。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10~15mmHgの減圧で5時間反応し[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]411部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。
カーボンブラック(キャボット社製 リーガル400R):40部、結着樹脂:ポリエステル樹脂(三洋化成RS-801 酸価10、Mw20000、Tg64℃):60部、水:30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ-ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmの大きさに粉砕し、[マスターバッチ1]を得た。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[ポリエステル1]545部、パラフィンワックス 181部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[ポリエステル1]の425部と230部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)が50%となるように加えて調整した。
イオン交換水970部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン-メタクリル酸-アクリル酸ブチル-メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON-7:三洋化成工業製)140部、90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
[顔料・WAX分散液1]975部、アミン類としてイソホロンジアミン2.6部、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[プレポリマー1]88部を加えTKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数8,000rpmで調整しながら20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を得た。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。このときのろ液は、乳白色であった。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となる様に10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて42℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、[トナー母体1]を得た。平均円形度は0.973、体積平均粒径(Dv)は6.2μmであった。
ついで、この[トナー母体1]100部にH20TM(負帯電性シリカ、日本アエロジル社製)1.0部、RY50(負帯電性シリカ、日本アエロジル社製)1.5部、MSP009(正帯電性シリカ、テイカ社製)0.2部を添加し、ヘンシェルミキサーで外添混合し、実施例1に使用する[トナー1]を得た。
厚み1.8mmの短冊形状の基材の先端面から4mm幅を残して基材下面にマスキングし、実施例および比較例の硬化性組成物を基材下面に各種平均膜厚の表面層が形成されるように塗工した。
具体的には、スプレー塗工により基材の先端面から6mm/sのスプレーガン移動速度にて基材の下面全面に重ね塗りを行った。その後、マスキングをはがし、90℃の恒温槽で1時間加熱を行った後、45℃/90%RHの恒温槽で48時間放置して反応を完結させた。 その後、先端面から1mmのところで切断して当接部を形成した。
実施例および比較例における表面層のマルテンス硬度(HM)を上述のようにして測定した。測定位置は、先端稜線部から奥行方向20μmの位置とした。なお、測定箇所は両端の2cmの部分を除いた位置とした。
図8は、実施例および比較例におけるクリーニングブレードの当接部の厚みの測定箇所を示す断面図である。
図8に示すように、前記弾性部材を長手方向に対して直交する面で輪切りにし、この断面を上向きにして、デジタルマイクロスコープVHX-2000(キーエンス社製)で観察した。測定箇所は、前記断面のブレード当接部(先端稜線部)である。 前記弾性部材を輪切りにする方法としては、弾性部材の長手方向の厚みが3mmとなるように、弾性部材の長手方向に対して垂直に剃刀を用いて切断した。その際、垂直スライサーを用いると断面をよりきれいに切ることができる。前記弾性部材を輪切りにする長手方向の位置は、両端の2cmの部分を除いた位置とした。
下記条件に従う加振移送式流動性測定を行った。
加振移送式流動性測定条件
使用装置:加振移送式流動性測定装置(ディーアイティー株式会社製)
トナー投入量:1.00g
加振周波数:30Hz
測定温度:23℃
測定湿度:50%RH
温度23℃かつ湿度50%RHの環境下、ボウルの中心部に測定用トナー1.00gを投入し、加振周波数を30Hzとして、ボウルを振動させた。 加振移送式流動性測定装置の駆動を開始した時を0秒として、1秒間隔で排出されたトナーの重量を計測・記録し、10秒間のトナーの重量の値の差が0.002gの範囲になったときをトナーが落下しなくなったときとし、そのときの排出量の合計を、「総排出量」とした。また、「総排出量」の10分の1が排出された時間(秒)を確認し、その時間を「総排出量の1/10の量が排出されるまでの時間」(1/10時間)とした。
表1に記載の各クリーニングブレードを、カラープリンター(IPSiO SP C310、リコー社製)のプロセスカートリッジに取り付け、画像形成装置を組み立てた。
なお、クリーニングブレードは、線圧:50g/cm、クリーニング角:79°となるように取り付けた。
評価画像として、縦帯パターン(紙進行方向に対して)43mm幅、3本チャートをA4サイズ横で、20枚出力し、得られた画像を目視観察し、クリーニング不良による画像異常の有無により、クリーニング性を評価した。
[評価基準]
○:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上に目視で確認できず、感光体上を長手方向に顕微鏡で観察してもトナーのスジ状のすり抜けが確認できない。
△:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認できないが、顕微鏡で観察するとトナーのスジ状のすり抜けが確認できる。
×:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認できる。
評価画像として、画像面積率2%のパターンをA4サイズ横で、1000枚出力し、評価前後で感光体の膜厚を測定し、摩耗量を測定した。
[評価基準]
○:0.3μm以下
△:0.3μmより多く、0.6μm以下
×:0.6μmより多い
前記画像形成装置を45℃/95%RHの恒温槽に10日間放置した。その後、実験室環境:23℃/50%RHにおいて前記画像形成装置でハーフトーン画像を連続5枚印刷し、画像品質を確認した。
[評価基準]
○:1枚目から5枚目まで画像に不具合はなし。品質に何ら問題なし
△:1枚目から感光体周期のスジのある画像が出たが、通紙する毎に感光体周期のスジが薄くなり、5枚目にはなくなった。品質上問題なし
×:1枚目から5枚目まで感光体周期のスジがあり、薄くなる傾向もない。品質上問題あり
比較例1は表面層が形成されず、比較例2は表面層のマルテンス硬度の範囲が本発明の範囲外であり、比較例3はトナーの円形度が本発明の範囲外であり、比較例4は総排出量が本発明の範囲外であり、比較例5は1/10時間が本発明の範囲外であるので、上記諸特性を同時に満足することができなかった。
2 枠体
3 感光体
4 帯電ローラ
5 現像装置
6 クリーニング装置
7 一次転写ローラ
10 潤滑剤塗布装置
14 中間転写ベルト
40 光書込ユニット
41 ポリゴンミラー
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
55 レジストローラ対
60 転写ユニット
62 クリーニングブレード
62a ブレード先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
621 支持部材
622 基材
623 表面層
624 弾性部材
63 第一ブラケット
64 第二ブラケット
66 二次転写バックアップローラ
67 駆動ローラ
68 補助ローラ
69 テンションローラ
70 二次転写ローラ
80 定着ユニット
81 加圧加熱ローラ
82 定着ベルトユニット
83 加熱ローラ
84 定着ベルト
85 テンションローラ
86 駆動ローラ
87 排紙ローラ対
88 スタック部
100 トナーカートリッジ
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
103a 潤滑剤加圧スプリング
103b ブラケット
123 像担持体
151 第一給紙カセット
151a 第一給紙ローラ
152 第二給紙カセット
152a 第二給紙ローラ
153 給紙路
154 搬送ローラ対
162 ベルトクリーニングユニット
162a ベルトクリーニングブレード
500 画像形成装置(プリンタ)
Claims (6)
- 像担持体に静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する工程と、前記可視像を記録媒体に転写する工程と、被清掃部材である前記像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去する工程とを順次有する画像形成方法であって、
前記クリーニングブレードは、前記被清掃部材の表面に当接して前記被清掃部材の表面に付着したトナーを除去する弾性部材を備え、
前記弾性部材は、基材と、硬化性組成物の硬化物からなる表面層とを有し、
前記表面層は、前記被清掃部材と当接する当接部よりも前記被清掃部材の進行方向下流側と対向する基材の面を基材下面としたとき、前記当接部を含む前記基材下面の少なくとも一部に形成されており、
前記表面層は、ナノインデンターを用いて測定したマルテンス硬度HMが、膜厚方向において表面から前記基材下面に向かって低硬度化する硬度勾配を有し、前記マルテンス硬度HMは、表面近傍(荷重:1μN)から膜厚方向最深部(荷重:1000μN)の範囲で2.5~32.5N/mm2であり、
前記表面層は、シロキサン系化合物を含有し、前記表面層中の前記シロキサン系化合物の含有量は、8~15質量%であり、
前記トナーは、円形度が0.950以上であり、下記条件に従う加振移送式流動性測定における総排出量が0.85g以上であり、かつ総排出量の1/10の量が排出されるまでの時間が150秒以上である
ことを特徴とする画像形成方法。
加振移送式流動性測定条件
使用装置:加振移送式流動性測定装置(ディーアイティー株式会社製)
トナー投入量:1.00g
加振周波数:30Hz
測定温度:23℃
測定湿度:50%RH - 前記表面層の平均膜厚が、10μm以上500μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記トナーの、加振移送式流動性測定における総排出量が0.88g以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
- 前記総排出量の1/10の量が排出されるまでの時間が200秒以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の画像形成方法。
- 像担持体に静電潜像を形成する手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する手段と、前記可視像を記録媒体に転写する手段と、被清掃部材である前記像担持体上に残留するトナーをクリーニングブレードにより除去する手段とを順次有する画像形成装置であって、
前記クリーニングブレードは、前記被清掃部材の表面に当接して前記被清掃部材の表面に付着したトナーを除去する弾性部材を備え、
前記弾性部材は、基材と、硬化性組成物の硬化物からなる表面層とを有し、
前記表面層は、前記被清掃部材と当接する当接部よりも前記被清掃部材の進行方向下流側と対向する基材の面を基材下面としたとき、前記当接部を含む前記基材下面の少なくとも一部に形成されており、
前記表面層は、ナノインデンターを用いて測定したマルテンス硬度HMが、膜厚方向において表面から前記基材下面に向かって低硬度化する硬度勾配を有し、前記マルテンス硬度HMは、表面近傍(荷重:1μN)から膜厚方向最深部(荷重:1000μN)の範囲で2.5~32.5N/mm2であり、
前記表面層は、シロキサン系化合物を含有し、前記表面層中の前記シロキサン系化合物の含有量は、8~15質量%であり、
前記トナーは、円形度が0.950以上であり、下記条件に従う加振移送式流動性測定における総排出量が0.85g以上であり、かつ総排出量の1/10の量が排出されるまでの時間が150秒以上である
ことを特徴とする画像形成装置。
加振移送式流動性測定条件
使用装置:加振移送式流動性測定装置(ディーアイティー株式会社製)
トナー投入量:1.00g
加振周波数:30Hz
測定温度:23℃
測定湿度:50%RH - 請求項5に記載の画像形成装置を用いたプロセスカートリッジ。
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