JP2009003023A - 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】現像装置4は、現像ホッパ106内のアジテータ108の上部に現像ホッパ内を現像剤供給室102と現像剤収容室101とに分断して、現像剤収容室101内のトナーの粉体圧が、現像剤供給室102にかからないようにする粉体圧分断板110を有している。
【選択図】図2
Description
図11は、特許文献1と同様な構成を有する現像装置の概略構成図である。
図11に示すように、現像剤供給室内の現像剤を攪拌する攪拌部材たるアジテータ176は、軸部材178を有している。軸部材178には、軸部材の径方向に突出する板状の羽根部材177が、90°の間隔をおいて4箇所設けられている。各羽根部材177は、軸方向に延びており、羽根部材177の手前側側面が現像装置のケース156の手前側内側面に近接しており、奥側側面が現像装置のケース156の奥側内側面に近接している。
よって、非画像形成時は、アジテータ176によって現像剤の粉体圧を現像剤供給室156−1とアジテータ176より上部に配置された現像剤収容室156−2とに分断することができる。従って、非画像形成時に現像剤収容室内の現像剤の粉体圧が現像剤供給室内の現像剤にかかることがなくなり、現像剤供給室156−1の現像剤が凝集するのを抑制することができる。なお、現像剤収容室内の現像剤を現像剤供給室156−1へ供給するときは、アジテータ176を回転させることで、現像剤収容室内の現像剤が現像剤供給室156−1へ落下し、現像剤収容室内の現像剤が現像剤供給室へ供給される。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、前記粉体圧分断板の前記現像剤担持体側端部を回転自在に支持したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の現像装置において、前記粉体圧分断板が前記供給位置にあるとき、前記現像剤担持体軸方向断面において、前記潜像担持体の軸中心から前記分断板の自由端までの水平方向距離が、前記潜像担持体の軸中心から前記現像剤担持体における前記潜像担持体の軸中心から水平方向に最も離れた部分までの距離よりも長いことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかひとつの現像装置において、前記粉体圧分断板を上下方向に複数設け、下方の粉体圧分断が供給位置にあるとき、上方の分体圧分断板が分断位置に位置させるよう制御することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかひとつの現像装置において、前記粉体圧分断板を水平方向に複数設け、複数の粉体圧分断板で、トナーの粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかひとつの現像装置において、前記現像剤としてのトナーの体積平均粒径が3μm以上8μm以下で、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上1.40以下の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかひとつの現像装置において、前記現像剤としてのトナーは、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲にあり、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかひとつの現像装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、少なくとも現像手段と潜像担持体とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジにおいて、該現像手段として、請求項1乃至8いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を現像剤によって現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、該現像手段として、請求項1乃至9いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記潜像担持体と少なくとも上記現像装置とを一体として、装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとすることを特徴とするものである。
また、攪拌部材とは別部材の粉体圧分断板で、現像剤の粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断するので、現像剤収容室の現像剤が少なくなったときだけ、粉体圧分断板を供給位置に移動させて、現像剤収容室の現像剤を現像剤供給室へ供給することができる。これにより、攪拌部材で現像剤の粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断するものに比べて、現像剤供給室内の現像剤が過充填されるのを抑制することができる。その結果、現像剤の流動状態の悪化が抑制され、現像ローラ表面への均一な現像剤供給を行うことができ、現像剤層厚ムラによる画像濃度不良を抑制することができる。
また、攪拌部材で現像剤供給室内の現像剤を攪拌するので、現像剤供給室内の現像剤を解して、現像剤の流動性を高めることができ、画像不良を抑制することができる。
この画像形成装置は、イエロー・シアン・マゼンタ・ブラックの4つの画像形成手段たるトナー像形成部1Y、1C、1M、1Kを図中右上から順に斜めに並べて配置してタンデム画像形成部を構成する。ここで、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラック用の部材であることを示す。また、タンデム画像形成部においては、個々トナー像形成部1Y,C,M,Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体2Y,C,M,Kのまわりに、帯電手段である帯電ローラ3Y,C,M,Kを備えた帯電装置、現像手段である現像装置4Y,C,M,K、感光体クリーニング装置5Y,C,M,K等を備えている。
その後、現像装置4Y,C,M,Kによってトナーが付着され静電潜像を可視像化することで各感光体2Y,C,M,K上にそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの単色画像を形成する。また、不図示の駆動モータで駆動ローラ7aを回転駆動して従動ローラである他の支持ローラ7b、7c、7dを従動回転し、中間転写ベルト7を回転搬送し、一次転写ローラ8Y,C,M,Kに図示しない高圧電源から所定の一次転写バイアスを供給して、その可視像を中間転写ベルト7上に順次転写する。これによって中間転写ベルト7上に合成カラー画像が形成される。画像転写後の感光体ドラム2Y,C,M,Kの表面はクリーニング手段である感光体クリーニング装置5Y,C,M,Kで残留トナーを除去して清掃して再度の画像形成に備える。
図2は、実施例1の現像装置4の概略構成図である。現像装置4は、トナーからなる一成分現像剤を用い、接触現像方式をおこなうものである。現像装置4は、現像剤担持体としての現像ローラ103、現像剤供給部材としての供給ローラ105、攪拌部材としてのアジテータ108、粉体圧分断板110、現像ホッパ106などを有している。現像ホッパ106は、上方へ延びており、粉体圧分断板110によって、アジテータ108、供給ローラ105、現像ローラ103などを有する現像剤供給室102と、現像剤収容室101とに分断されている。また、現像装置4の現像剤供給室102には、現像ローラ103上の現像剤層厚を規制する現像剤層厚規制部材104を備えている。
また、現像剤層厚規制部材104は、所定の曲率半径Rで折り曲げた曲げ部分を備えた形状であり、曲げ部分の表面を現像ローラ103に当接させる。曲げ部分を当接させることにより、現像剤層厚規制部材104の先端を現像ローラに当接させるいわゆるエッジ当てに比べ、当接部の当接圧のバラツキが生じにくく、当接部を通過するトナーの層厚を安定させることができる。
そこで、本実施形態において、アジテータ108を、2個の円筒部材108a、108bで構成する。これにより、アジテータ108を板状部材にしたものに比べて、アジテータ近傍のトナーに対するアジテータ108の搬送力が低下する。これにより、アジテータ108によって現像剤供給室102内のある部分にトナーが押し込まれてトナーが凝集するのを抑制することができる。
図3に示すように、供給ローラ105によって搬送されたトナーは、現像ローラ103に供給され、現像ローラ103によって現像剤層厚規制部材104へ搬送される。現像剤層厚規制部材104へ搬送されたトナーの一部は、現像剤層厚規制部材104によって掻き取られ、残りは現像剤層厚規制部材104を通過して感光体との対向位置へ搬送される。一方、現像剤層厚規制部材によって掻き取られたトナーは、現像ローラ103によって搬送されるトナーに押されて、アジテータ108側へ移動する。現像ローラ103によって搬送されるトナーに押されることによって凝集しかけたトナーは、アジテータ108によって解されて、供給ローラ105上に移動する。そして、供給ローラ105上に移動したトナーは、再び現像ローラ103へ搬送される。
次に、実施例2の現像装置4について説明する。実施例2の説明においては、実施例1の現像装置と異なる部分について、主に説明する。
先の図3に示すアジテータと現像剤層厚規制部材と供給ローラと現像ローラとに囲われたCの領域においては、現像剤層厚規制部材に掻き落とされたトナーが、現像ローラによって搬送されるトナーによって押し上げられる。このとき、上方からトナーの粉体圧がかかると、Cの領域のトナーには、上方からトナーの粉体圧と、現像ローラによって搬送されるトナーによる下方からの押圧とに挟まれて凝集しやすい。このため、上記Cの領域には、なるべく現像剤の粉体圧がかからにようにするのが好ましい。
図に示すように、実施例2の現像装置4においては、粉体分断板110を回転自在に支持する回転軸111を現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁の近傍に配置し、回転軸111で粉体圧分断板110を片持ち支持している。すなわち、粉体圧分断板110の一方の端部を回転軸111に固定された固定端とし、もう一方の端部を分断位置と供給位置との間を移動することのできる自由端としたものである。
この実施例2の現像装置においては、現像剤供給室102内に所定量のトナーがある場合、粉体圧分断板110の自由端は、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側の内壁と反対側の内壁から延びる固定板112の先端に近接対向する位置(分断位置)に位置して、固定板112と粉体圧分断板110とで現像ホッパ内のトナーの粉体圧を現像剤供給室102と現像剤収容室101とに分断する。そして、現像剤供給室内のトナーが消費され、現像剤供給室内トナー量が所定量未満となったら、粉体圧分断板110を回転させて、粉体圧分断板の自由端を図5(b)のFの位置(供給位置)へ移動させる。粉体圧分断板110の自由端が図5(b)の実線で示す供給位置に移動するまでの間、粉体圧分断板110の自由端は、図5(b)の点線で示すように現像ローラ103の感光体の軸中心から水平方向に最も離れた部分Dよりも感光体から離れた位置している。これにより、粉体圧分断板110が、供給位置へ移動する間、上記Cの領域にトナーが落下するのを抑制することができ、上記Cの領域に上方から圧力がかかるのを抑制することができる。
粉体圧分断板110の自由端が図中点線の分断位置から、図中実線の供給位置へ移動するとき、剤落とし板113も一緒に回転する。これにより、回転軸111上方のトナーが剤落とし板113によって確実に落とすことができ、現像剤収容室101内のトナーを使いきることができる。
次に、実施例3について、説明する。
図8は、実施例3の現像装置の一例を示す図である。
図に示すように、実施例3の現像装置は、第1の粉体圧分断板110aと、第2の粉体圧分断板110bと、第3の粉体圧分断板110cと、第4の分体圧分断板110dとを設けたものである。
第1の粉体圧分断板110aは、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁の近傍に配置した第1回転軸111aに固定されている。また、第2の粉体圧分断板110bは、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁と反対側の内壁の近傍に配置した第2回転軸111bに固定されている。第3の粉体圧分断板110cは、第1の回転軸111aの上方に位置し、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁の近傍に配置した第3回転軸111cに固定されている。第4の粉体圧分断板110dは、第2の回転軸111bの上方に位置し、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁と反対側の内壁の近傍に配置した第4の回転軸111dに固定されている。
第1の粉体圧分断板110aを水平にし、第2の粉体圧分断板110bを水平にして、第1の粉体圧分断板110aの自由端と、第2の粉体圧分断板110bの自由端とを近接対向させることで、現像ホッパ内の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断することができる。
また、第3の粉体圧分断板110cを水平にし、第4の粉体圧分断板110dを水平にして、第3の粉体圧分断板110cの自由端と、第4の粉体圧分断板110dの自由端とを近接対向させることで、現像剤収容室101のトナーの粉体圧を上下に分断することができる。以下、第3の粉体圧分断板110cと第4の粉体圧分断板110dとで分断された現像剤収容室101の上方の空間を第2収容室101bと言い、第3の粉体圧分断板110cと第4の粉体圧分断板110dとで分断された現像剤収容室101の下方の空間を第1収容室101aと言う。
現像装置停止時においては、第1の粉体圧分断板110aと、第2の粉体圧分断板110bとで、現像ホッパ内の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断しており、第3の粉体圧分断板110cと第4の粉体圧分断板110dとで現像剤収容室内の粉体圧を第1収容室101aと第2収容室101bとに分断している。このように、現像剤収容室101内の粉体圧を第3粉体圧分断板110cと第4粉体圧分断板110dとで分断するので、現像剤収容室内の下方のトナーがトナーの粉体圧で凝集するのを抑制することができる。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8[μm]が好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球トナーり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
2価アルコール(DIO)としては、下記のものが挙げられる。
・アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)
・アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)
・脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)
・上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物
・上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性トナーになりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40[wt%]、好ましくは1〜30[wt%]、さらに好ましくは2〜20[wt%]である。0.5[wt%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40[wt%]を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)カラー得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2[μm]以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーカラー流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5[wt%]の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
有機溶媒は、沸点が100[℃]未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点カラー好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組み合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90[%]の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1[μm]、及び3[μm]、ポリスチレン微粒子0.5[μm]及び2[μm]、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1[μm]、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20[μm]にするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000[rpm]、好ましくは5000〜20000[rpm]である。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150[℃](加圧下)、好ましくは40〜98[℃]である。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150[℃]、好ましくは40〜98[℃]である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子カラーリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状カラーラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものカラー梅干形状の間で制御することができる。
また、攪拌部材たるアジテータ108とは別部材の粉体圧分断板110で、現像剤の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断するので、現像剤収容室101の現像剤が少なくなったときだけ、粉体圧分断板110を供給位置に移動させて、現像剤収容室101の現像剤を現像剤供給室102へ供給することができる。これにより、アジテータ108で現像剤の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断するものに比べて、現像剤供給室内の現像剤が過充填されるのを抑制することができる。その結果、現像剤の流動状態の悪化が抑制され、現像剤担持体たる現像ローラ103表面への均一な現像剤供給を行うことができ、現像剤層厚ムラによる画像濃度不良を抑制することができる。
また、アジテータ108で現像剤供給室内の現像剤を攪拌するので、現像剤供給室内の現像剤を解して、現像剤の流動性を高めることができ、画像不良を抑制することができる。
101:現像剤収容室
102:現像剤供給室
103:現像ローラ
104:現像剤層厚規制部材
105:供給ローラ
108:アジテータ
110:粉体圧分断板
113:剤落とし部材
Claims (11)
- 現像剤を担持して潜像担持体との対向部まで搬送する現像剤担持体と、
該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材を有する現像剤供給室と、
該現像剤供給室の上方に配置され現像剤を収容する現像剤収容室とを備えた現像装置において、
前記現像剤供給室に設けられ、前記現像剤供給室内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、
前記現像剤供給室と前記現像剤収容室との間に設けられ、現像剤の粉体圧を前記現像剤収容室と前記現像剤供給室とに分断する粉体圧分断位置と、前記現像剤収容室の現像剤を前記現像剤供給室へ供給する供給位置とを選択的に取りうる粉体圧分断板とを備えたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
前記粉体圧分断板の前記現像剤担持体側端部を回転自在に支持したことを特徴とする現像装置。 - 請求項2の現像装置において、
前記粉体圧分断板が前記供給位置にあるとき、前記現像剤担持体軸方向断面において、前記潜像担持体の軸中心から前記分断板の自由端までの水平方向距離が、前記潜像担持体の軸中心から前記現像剤担持体における前記潜像担持体の軸中心から水平方向に最も離れた部分までの距離よりも長いことを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至3いずれかひとつの現像装置において、
前記粉体圧分断板を上下方向に複数設け、下方の粉体圧分断が供給位置にあるとき、上方の分体圧分断板が分断位置に位置させるよう制御することを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至4いずれかひとつの現像装置において、
前記粉体圧分断板を水平方向に複数設け、複数の粉体圧分断板で、トナーの粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断することを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至5いずれかひとつの現像装置において、
前記現像剤としてのトナーの体積平均粒径が3μm以上8μm以下で、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上1.40以下の範囲にあることを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至6いずれかひとつの現像装置において、
前記現像剤としてのトナーは、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲にあり、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲にあることを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至7いずれかひとつの現像装置において、
上記現像装置で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする現像装置。 - 少なくとも現像手段と潜像担持体とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジにおいて、
該現像手段として、請求項1乃至8いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像担持体と、
該潜像担持体上の潜像を現像剤によって現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、
該現像手段として、請求項1乃至8いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10の画像形成装置において、
上記潜像担持体と少なくとも上記現像装置とを一体として、装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとすることを特徴とする画像形成装置。
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