JP2009003023A - 現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像剤供給室内の現像剤に現像剤収容室内の現像剤の粉体圧がかかるのを抑制し、かつ、現像剤供給室内の現像剤の過充填を抑制することができる現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置4は、現像ホッパ106内のアジテータ108の上部に現像ホッパ内を現像剤供給室102と現像剤収容室101とに分断して、現像剤収容室101内のトナーの粉体圧が、現像剤供給室102にかからないようにする粉体圧分断板110を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、これに用いられる現像装置、プロセスカートリッジに関するものである。
現像ローラに現像剤を供給する供給ローラを備えた現像剤供給室の上方に補給現像剤を収容する現像剤収容室を配置し、現像剤供給室の横に現像剤収容室を配置した現像装置に比べて現像装置の水平方向への広がりを抑えた現像装置が知られている。このように構成することで、現像装置全体を軸方向断面から見て水平方向よりも鉛直方向にスペースをとる縦長の形状にでき、水平方向へのスペース拡大を抑えることができる。感光体と現像装置等からなるトナー像形成手段を複数個水平方向に配置し、各トナー像形成手段で形成された各色トナー像を重ね合わせてカラー画像を形成するタンデム型の画像形成装置に上述の現像装置を採用すれば、画像形成装置の水平方向の小型化を図ることができる。
現像剤収容室を現像供給室の上方に配置した現像装置では、供給ローラ上に多量の現像剤が堆積することとなるので、その現像剤の自重による粉体圧で供給ローラのトルクを上昇させたり、供給ローラを著しく摩耗させたりすることがあった。また、現像剤収容室の現像剤の自重による粉体圧で現像剤収容室の下方の供給ローラなどが配設された現像剤供給室のトナーが凝集し、流動状態が悪くなる。その結果、現像ローラ表面への均一な現像剤供給が行われず、現像剤層厚ムラによる画像濃度ムラが発生する。さらに、近年、オイルレス定着や低温定着を実現するために用いられるワックス添加された現像剤を使用した場合は、現像剤が比較的軟らかく現像剤間付着力も高いことから凝集しやすいため、上記問題を助長してしまう。
特許文献1には、非画像形成時に現像剤の粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断するアジテータが記載されている。
図11は、特許文献1と同様な構成を有する現像装置の概略構成図である。
図11に示すように、現像剤供給室内の現像剤を攪拌する攪拌部材たるアジテータ176は、軸部材178を有している。軸部材178には、軸部材の径方向に突出する板状の羽根部材177が、90°の間隔をおいて4箇所設けられている。各羽根部材177は、軸方向に延びており、羽根部材177の手前側側面が現像装置のケース156の手前側内側面に近接しており、奥側側面が現像装置のケース156の奥側内側面に近接している。
非画像形成時においては、図に示すように、羽根部材177のいずれかひとつの先端が、ケース図中左側内側面に取り付けられたスポンジ部材175aと当接している。また、上記スポンジ部材175aと先端が当接する羽根部材177に対して180°の位置にある羽根部材の先端が、ケース図中右側内側面に取り付けられたスポンジ部材175bと当接している。
よって、非画像形成時は、アジテータ176によって現像剤の粉体圧を現像剤供給室156−1とアジテータ176より上部に配置された現像剤収容室156−2とに分断することができる。従って、非画像形成時に現像剤収容室内の現像剤の粉体圧が現像剤供給室内の現像剤にかかることがなくなり、現像剤供給室156−1の現像剤が凝集するのを抑制することができる。なお、現像剤収容室内の現像剤を現像剤供給室156−1へ供給するときは、アジテータ176を回転させることで、現像剤収容室内の現像剤が現像剤供給室156−1へ落下し、現像剤収容室内の現像剤が現像剤供給室へ供給される。
特開2001−194883号公報
しかしながら、特許文献1に記載の現像装置は、現像剤供給室内の現像剤の凝集を抑制するために、画像形成時などの現像装置駆動時においては、アジテータ177を常時回転駆動させる。このため、駆動時に現像剤収容室内の現像剤が現像剤供給室156−1へ供給され続ける。従って、消費される現像剤量が少ない画像面積率の低い画像を連続出力すると、単位時間あたりに消費される現像剤量よりも供給される現像剤量の方が多くなる。その結果、現像剤供給室内に必要以上の現像剤が供給されてしまい、現像剤供給室内の現像剤が過充填になってしまうおそれがあった。現像剤供給室内の現像剤が過充填になると、現像剤の流動状態が悪くなり、現像ローラ表面への均一な現像剤供給が行われず、現像剤層厚ムラによる画像濃度不良が発生するおそれがあった。
本発明は、上記背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像剤供給室内の現像剤に現像剤収容室内の現像剤の粉体圧がかかるのを抑制し、かつ、現像剤供給室内の現像剤の過充填を抑制することができる現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、現像剤を担持して潜像担持体との対向部まで搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材を有する現像剤供給室と、該現像剤供給室の上方に配置され現像剤を収容する現像剤収容室とを備えた現像装置において、前記現像剤供給室に設けられ、前記現像剤供給室内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、前記現像剤供給室と前記現像剤収容室との間に設けられ、現像剤の粉体圧を前記現像剤収容室と前記現像剤供給室とに分断する粉体圧分断位置と、前記現像剤収容室の現像剤を前記現像剤供給室へ供給する供給位置とを選択的に取りうる粉体圧分断板とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、前記粉体圧分断板の前記現像剤担持体側端部を回転自在に支持したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の現像装置において、前記粉体圧分断板が前記供給位置にあるとき、前記現像剤担持体軸方向断面において、前記潜像担持体の軸中心から前記分断板の自由端までの水平方向距離が、前記潜像担持体の軸中心から前記現像剤担持体における前記潜像担持体の軸中心から水平方向に最も離れた部分までの距離よりも長いことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかひとつの現像装置において、前記粉体圧分断板を上下方向に複数設け、下方の粉体圧分断が供給位置にあるとき、上方の分体圧分断板が分断位置に位置させるよう制御することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかひとつの現像装置において、前記粉体圧分断板を水平方向に複数設け、複数の粉体圧分断板で、トナーの粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかひとつの現像装置において、前記現像剤としてのトナーの体積平均粒径が3μm以上8μm以下で、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上1.40以下の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかひとつの現像装置において、前記現像剤としてのトナーは、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲にあり、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲にあることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかひとつの現像装置において、上記現像装置で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、少なくとも現像手段と潜像担持体とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジにおいて、該現像手段として、請求項1乃至8いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を現像剤によって現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、該現像手段として、請求項1乃至9いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記潜像担持体と少なくとも上記現像装置とを一体として、装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとすることを特徴とするものである。
請求項1乃至11の発明によれば、現像剤供給室と前記現像剤収容室との間に位置する粉体圧分断板で現像剤の粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断するので、現像剤収容室内の現像剤の粉体圧が供給室内の現像剤にかかることがなくなる。これにより、現像剤供給室の現像剤が凝集するのを抑制することができる。
また、攪拌部材とは別部材の粉体圧分断板で、現像剤の粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断するので、現像剤収容室の現像剤が少なくなったときだけ、粉体圧分断板を供給位置に移動させて、現像剤収容室の現像剤を現像剤供給室へ供給することができる。これにより、攪拌部材で現像剤の粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断するものに比べて、現像剤供給室内の現像剤が過充填されるのを抑制することができる。その結果、現像剤の流動状態の悪化が抑制され、現像ローラ表面への均一な現像剤供給を行うことができ、現像剤層厚ムラによる画像濃度不良を抑制することができる。
また、攪拌部材で現像剤供給室内の現像剤を攪拌するので、現像剤供給室内の現像剤を解して、現像剤の流動性を高めることができ、画像不良を抑制することができる。
図1は本発明の実施形態に係る現像装置とプロセスカートリッジとを備える画像形成装置の要部概略構成図である。
この画像形成装置は、イエロー・シアン・マゼンタ・ブラックの4つの画像形成手段たるトナー像形成部1Y、1C、1M、1Kを図中右上から順に斜めに並べて配置してタンデム画像形成部を構成する。ここで、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラック用の部材であることを示す。また、タンデム画像形成部においては、個々トナー像形成部1Y,C,M,Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体2Y,C,M,Kのまわりに、帯電手段である帯電ローラ3Y,C,M,Kを備えた帯電装置、現像手段である現像装置4Y,C,M,K、感光体クリーニング装置5Y,C,M,K等を備えている。
また、タンデム画像形成部の上部に潜像形成手段としての光書込ユニット6を設ける。この光書込ユニット6は、LEDなどの光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム2の表面にレーザ光を走査しながら照射するように構成されている。
また、斜めに配置されたタンデム画像形成部に沿うように、中間転写体として無端ベルト状の中間転写ベルト7を設けている。この中間転写ベルト7は、支持ローラである7a、7b、7c、7dに掛け回され、この支持ローラのうち駆動ローラ7aの回転軸には駆動源としての図示しない駆動モータが連結されている。この駆動モータを駆動させると、中間転写ベルト7が図中反時計回りに回転移動するとともに、従動可能な従動ローラ7b、7c、7dが回転する。中間転写ベルト7の内側には、感光体2Y,C,M,K上に形成されたトナー像を中間転写ベルト7上に転写するための一次転写ローラ8Y,C,M,Kを備える一次転写装置を設ける。
また、一次転写ローラ8Y,C,M,Kより中間転写ベルト7の駆動方向下流に二次転写ローラ9を備える二次転写装置を設ける。この二次転写ローラ9と中間転写ベルト7とを挟んで反対の側には、支持ローラ7cが配置されており、押圧部材としての機能を果たしている。また、画像形成装置は、図示しないが、転写紙Pを収納する給紙カセット等を備えている。さらに、図示しないが、二次転写ローラ9よりも転写紙Pの進行方向の下流部には、転写紙P上の画像を定着する定着装置も備えている。
個々のトナー像形成部1Y、C、M、Kでその感光体2Y,C,M,Kを図中矢印方向に周速150mm/secで回転させ、まず帯電ローラ3Y,C,M,Kで感光体2Y,C,M,Kの表面を−500Vに一様に帯電する。次いで画像データを光書込ユニット6からのレーザによる書込み光を照射して感光体ドラム2Y,C,M,B上に静電潜像を形成する。
その後、現像装置4Y,C,M,Kによってトナーが付着され静電潜像を可視像化することで各感光体2Y,C,M,K上にそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの単色画像を形成する。また、不図示の駆動モータで駆動ローラ7aを回転駆動して従動ローラである他の支持ローラ7b、7c、7dを従動回転し、中間転写ベルト7を回転搬送し、一次転写ローラ8Y,C,M,Kに図示しない高圧電源から所定の一次転写バイアスを供給して、その可視像を中間転写ベルト7上に順次転写する。これによって中間転写ベルト7上に合成カラー画像が形成される。画像転写後の感光体ドラム2Y,C,M,Kの表面はクリーニング手段である感光体クリーニング装置5Y,C,M,Kで残留トナーを除去して清掃して再度の画像形成に備える。
また、画像形成のタイミングにあわせて、図示しない給紙カセットから転写紙Pが繰り出され、レジストローラ10まで搬送され、一旦停止する。そして、画像形成動作とタイミングを取りながら、二次転写ローラ9と中間転写ベルト7の間に搬送される。ここで、中間転写ベルト7と二次転写ローラ9とは転写紙Pを挟んでいわゆる二次転写ニップを形成し、二次転写ローラ9に図示しない高圧電源から所定の二次転写バイアスを供給することで、二次転写ニップにて中間転写ベルト7上のトナー像が転写紙P上に二次転写される。
画像転写後の転写紙Pは図示しない定着装置へと送り込まれ、定着装置で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して機外へ排出される。一方、画像転写後の中間転写ベルト7は、中間転写体クリーニング装置11で、画像転写後に中間転写ベルト7上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成部による再度の画像形成に備える。
なお、上述の各色のトナー像形成部1Y、C、M、Kが、一体的に形成され、本体に脱着可能な着脱可能なプロセスカートリッジとなっている。そして、これらの一体的なプロセスカートリッジは、図示しない各々のストッパーを解除することで引き出し可能となる。そして、画像形成装置本体に固定された図示しないガイドレールに沿って、プリンタ本体の手前側に引き出すことで画像形成装置からプロセスカートリッジ取り外すことができ、プロセスカートリッジの交換を行うことができる。また、このプロセスカートリッジを本体の奥側に押し込むことによって、トナー像形成部を所定の位置に装填することができる。
次に、本発明の特徴部である現像装置4について、実施例に基づき説明する。
[実施例1]
図2は、実施例1の現像装置4の概略構成図である。現像装置4は、トナーからなる一成分現像剤を用い、接触現像方式をおこなうものである。現像装置4は、現像剤担持体としての現像ローラ103、現像剤供給部材としての供給ローラ105、攪拌部材としてのアジテータ108、粉体圧分断板110、現像ホッパ106などを有している。現像ホッパ106は、上方へ延びており、粉体圧分断板110によって、アジテータ108、供給ローラ105、現像ローラ103などを有する現像剤供給室102と、現像剤収容室101とに分断されている。また、現像装置4の現像剤供給室102には、現像ローラ103上の現像剤層厚を規制する現像剤層厚規制部材104を備えている。
供給ローラ105は、表面に空孔(セル)を有した構造の発泡材料が被覆されており、現像剤供給室102内で運ばれてきた現像剤を効率よく付着させて取り込むと共に、現像ローラ103との当接部での圧力集中によるトナー劣化を防止している。発泡材料は10〜1014[Ω・cm]の電気抵抗値のものを用いる。供給ローラ105には、現像ローラ103の電位に対して現像剤の帯電極性と同極性にオフセット電圧を供給バイアスとして印加する。この供給バイアスは、現像ローラ103との当接部で予備帯電された現像剤を現像ローラ103に押し付ける方向に作用する。ただし、供給ローラ105に印加する電圧の極性は、これに限ったものではなく、現像剤の種類によっては現像ローラ103と同電位もしくは極性を反転させてもよい。このような供給ローラ105は反時計回りの方向に回転し、表面に付着させた現像剤を現像ローラ103の表面に塗布供給する。
現像ローラ103は、弾性ゴム層を被覆したローラが用いられ、さらに表面には現像剤と逆の極性に帯電し易い材料からなる表面コート層が設けられる。弾性ゴム層は、感光体ドラム2との接触状態を均一に保つ為に、JIS−Aで50度以下の硬度に設定される。また、現像バイアスを作用させるために10〜1010[Ω・cm]の電気抵抗値のものを用いる。表面粗さはRaで0.2〜2.9[μm]のものを用い、必要量のトナーを表面に保持する。このような現像ローラ103は反時計回りの方向に回転し、表面に保持したトナーを、現像剤層厚規制部材104を経て感光体2との対向位置へ搬送する。現像ローラ103は感光体2に接触して配置されている。
現像剤層厚規制部材104は、SUS304CSP、SUS301CSP、リン青銅等の金属板バネ材料を用い、自由端側を現像ローラ103表面に10〜100[N/m]の押圧力で当接させたものであり、その押圧力下を通過したトナーを薄層化すると共に摩擦帯電によって電荷を付与する。さらに、現像剤層厚規制部材104には、摩擦帯電を補助する為に、現像ローラ103に印加した電位に対して現像剤の帯電極性と同極性にオフセットさせた電圧を規制バイアスとして印加する。
また、現像剤層厚規制部材104は、所定の曲率半径Rで折り曲げた曲げ部分を備えた形状であり、曲げ部分の表面を現像ローラ103に当接させる。曲げ部分を当接させることにより、現像剤層厚規制部材104の先端を現像ローラに当接させるいわゆるエッジ当てに比べ、当接部の当接圧のバラツキが生じにくく、当接部を通過するトナーの層厚を安定させることができる。
この現像装置4では、感光体2は時計回りの方向に回転しており、現像ローラ103表面は感光体2との対向位置において、感光体2の進行方向と同方向に移動することになる。現像ローラ103上の薄層化されたトナーは、現像ローラ103の回転によって感光体2との対向位置へ搬送され、現像ローラ103に印加された現像バイアスと感光体2上の静電潜像によって形成される潜像電界に応じて、感光体2表面に移動し現像される。
感光体2に現像されずに現像ローラ103上に残されたトナーが再び現像剤供給室102内へと戻る部分には、封止シール109が現像ローラ103に当接して設けられ、トナーが現像装置外部に漏れ出ないように封止される。
アジテータ108は、凝集を発生させないためにあり、搬送する機能があると凝集を促進することになるので、搬送力を極力持たないよう形状に配慮している。例えば、アジテータ108が平板部材で構成されている場合、アジテータ108の回転接線方向に搬送力が発生する。アジテータ108に搬送力が発生すると、アジテータ108の回転により発生するトナーの流れで、図2のAの領域などにトナーが押し込まれて凝集が発生する場合がある。
そこで、本実施形態において、アジテータ108を、2個の円筒部材108a、108bで構成する。これにより、アジテータ108を板状部材にしたものに比べて、アジテータ近傍のトナーに対するアジテータ108の搬送力が低下する。これにより、アジテータ108によって現像剤供給室102内のある部分にトナーが押し込まれてトナーが凝集するのを抑制することができる。
図3は、現像剤供給室内のトナーの循環の様子を説明する図である。
図3に示すように、供給ローラ105によって搬送されたトナーは、現像ローラ103に供給され、現像ローラ103によって現像剤層厚規制部材104へ搬送される。現像剤層厚規制部材104へ搬送されたトナーの一部は、現像剤層厚規制部材104によって掻き取られ、残りは現像剤層厚規制部材104を通過して感光体との対向位置へ搬送される。一方、現像剤層厚規制部材によって掻き取られたトナーは、現像ローラ103によって搬送されるトナーに押されて、アジテータ108側へ移動する。現像ローラ103によって搬送されるトナーに押されることによって凝集しかけたトナーは、アジテータ108によって解されて、供給ローラ105上に移動する。そして、供給ローラ105上に移動したトナーは、再び現像ローラ103へ搬送される。
本現像装置においては、供給ローラ105上のトナーは、アジテータ108によって解されるので、凝集したトナーが供給ローラ105に供給されるのを抑制することができる。よって、凝集したトナーが現像ローラ103によって搬送されて現像剤層厚規制部材104へ入力されるのを抑制することができる。これにより、現像剤層厚規制部材104に入力された凝集したトナーが現像剤層厚規制部材104を押し上げて、感光体2との対向位置へ搬送されるトナーの層が所定より厚くなるのを抑制することができる。その結果、必要以上のトナーが感光体2に付着して画像濃度が濃くなるのを抑制することができる。
また、本現像装置は、現像ホッパ106内には、底部から順に供給ローラ105、アジテータ108があり、その上部に現像ホッパ内を現像剤供給室102と現像剤収容室101とに分断して、現像剤収容室内のトナーの粉体圧が、現像剤供給室にかからないようにする粉体圧分断板110を設けている。粉体圧分断板110の中央部は、回転軸111に固定されており、図2に示すように、現像装置を軸方向から見たとき、粉体圧分断板の一方の先端が、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁に近接し、他方の先端が現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁と反対側の内壁に近接している。
図4(a)に示すように、現像剤供給部内にトナーが所定量以上収容されている場合は、粉体圧分断板110の先端は、それぞれ現像ホッパの内壁に近接する分断位置にあり、現像ホッパ内のトナーの粉体圧を現像剤供給室102と現像剤収容室101とに分断する。粉体圧分断板の先端が分断位置にあるときは、現像剤収容室101のトナーの粉体圧が現像剤供給室102にかからない。よって、現像剤供給室内のトナーが粉体圧によって凝集するのを抑制することができる。一方、現像剤供給部内にトナーが所定量未満となったら、粉体圧分断板110を回転させて、図4(b)に示すように、粉体圧分断板110の先端を供給位置へ移動させる。分体圧分断板の先端が供給位置に移動すると、現像剤供給室と現像剤収容室とが連通して、現像剤収容室のトナーが現像剤供給室へと落下する。そして、現像剤供給室内に一定量のトナーを供給したら、粉体圧分断板を回転させて、粉体圧分断板の先端を図4(a)に示す分断位置へ移動させる。なお、現像剤供給室内のトナー量は、現像剤供給室内のトナー面を検知する図示しないレベルセンサを設け、レベルセンサの信号に基づき、把握する。また、画像データに基づいて消費されるトナー量を演算することで、現像剤供給室内のトナー量を把握してもよい。
また、消費されるトナー量に応じて、現像剤収容室内のトナーを現像剤供給室102へ補給するようにしてもよい。具体的には、画像面積率の大きい画像の場合は、消費されるトナー量が多いので、現像剤供給室内のトナー量が少なくなる。この場合は、粉体圧分断板の先端が供給位置に位置する時間を長くして現像剤供給室へ供給するトナー量を多くする。一方、画像面積率の小さい画像の場合、消費されるトナー量が少ないので、現像剤供給室内のトナー量は多い。この場合は粉体圧分断板の先端が供給位置に位置する時間を短くして、現像剤供給室へ供給するトナー量を少なくする。このように制御することで、現像剤供給室に常に一定量のトナーを収容することができる。また、画像面積率の大きい画像の場合における粉体圧分断板の回転角度を、画像面積率の小さい画像の場合における粉体圧分断板の回転角度よりも大きくすることでも、現像剤供給室102へ補給するトナー量を制御することができる。
また、上述では、現像剤収容室内のトナーを現像剤供給室へ補給するとき、粉体圧分断板110を90度回転させて、粉体圧分断板を垂直に立たせているが、装置の特性に応じて現像剤収容室内のトナーを現像剤供給室へ補給するときの粉体圧分断板110の回転角度を決めればよい。また、現像剤収容室内のトナーを現像剤供給室へ補給するとき、粉体圧分断板を複数回回転させるよう制御してもよい。
また、上述では、回転軸111は、現像ローラの軸と平行に延びているが、現像ローラ軸に対して直交し、且つ、水平に延ばしてもよい。この場合、粉体圧分断板の先端が分断位置にあるとき、粉体圧分断板の一方の先端が、現像ホッパの手前側内壁に近接し、他方の先端が奥側内壁に近接する。
[実施例2]
次に、実施例2の現像装置4について説明する。実施例2の説明においては、実施例1の現像装置と異なる部分について、主に説明する。
先の図3に示すアジテータと現像剤層厚規制部材と供給ローラと現像ローラとに囲われたCの領域においては、現像剤層厚規制部材に掻き落とされたトナーが、現像ローラによって搬送されるトナーによって押し上げられる。このとき、上方からトナーの粉体圧がかかると、Cの領域のトナーには、上方からトナーの粉体圧と、現像ローラによって搬送されるトナーによる下方からの押圧とに挟まれて凝集しやすい。このため、上記Cの領域には、なるべく現像剤の粉体圧がかからにようにするのが好ましい。
図5(a)、(b)は、実施例2の現像装置を示す図である。図5(a)は、粉体圧分断板110の先端が分断位置あるときの現像装置4を示す図であり、図5(b)は、粉体圧分断板110の先端が供給位置にあるときの現像装置4を示す図である。
図に示すように、実施例2の現像装置4においては、粉体分断板110を回転自在に支持する回転軸111を現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁の近傍に配置し、回転軸111で粉体圧分断板110を片持ち支持している。すなわち、粉体圧分断板110の一方の端部を回転軸111に固定された固定端とし、もう一方の端部を分断位置と供給位置との間を移動することのできる自由端としたものである。
この実施例2の現像装置においては、現像剤供給室102内に所定量のトナーがある場合、粉体圧分断板110の自由端は、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側の内壁と反対側の内壁から延びる固定板112の先端に近接対向する位置(分断位置)に位置して、固定板112と粉体圧分断板110とで現像ホッパ内のトナーの粉体圧を現像剤供給室102と現像剤収容室101とに分断する。そして、現像剤供給室内のトナーが消費され、現像剤供給室内トナー量が所定量未満となったら、粉体圧分断板110を回転させて、粉体圧分断板の自由端を図5(b)のFの位置(供給位置)へ移動させる。粉体圧分断板110の自由端が図5(b)の実線で示す供給位置に移動するまでの間、粉体圧分断板110の自由端は、図5(b)の点線で示すように現像ローラ103の感光体の軸中心から水平方向に最も離れた部分Dよりも感光体から離れた位置している。これにより、粉体圧分断板110が、供給位置へ移動する間、上記Cの領域にトナーが落下するのを抑制することができ、上記Cの領域に上方から圧力がかかるのを抑制することができる。
また、粉体圧分断板110の自由端の供給位置を図5(b)のEの位置に設定してもよい。粉体圧分断板110の自由端の供給位置を図5(b)のEの位置に設定すれば、現像剤収容室内のトナーが、上記Cの領域へ落下することがなくなり、トナー補給時に上記Cの領域に現像剤収容室内のトナーの粉体圧がかかることなくなる。
また、現像剤収容室101内のトナーが多いときは、粉体圧分断板110の自由端の供給位置を図5(b)のEの位置にし、現像剤収容室101内のトナーが少なくなったら、粉体圧分断板110の自由端の供給位置を図5(b)のFの位置にしてもよい。粉体圧分断板110の自由端の供給位置を図5(b)のEの位置にした場合は、自由端が供給位置にあるときの粉体圧分断板110の傾斜がゆるやかなため、図5(b)のG領域のトナーが落下せずに、留まる場合がある。そこで、現像剤収容室内のトナーが少なくなったら、粉体圧分断板110の自由端の供給位置を図5(b)をEの位置からFの位置に変更することで、自由端が供給位置にあるときの粉体圧分断板の傾斜が急になり、G領域に留まったトナーを落下させることができる。これにより、上記Cの領域へトナーが落下するのを極力抑え、かつ、現像剤収容室101内のトナーを使いきることができる。
また、図6に示すように、剤落とし板113を設けてもよい。この剤落とし板113は、回転軸111に固定されており、粉体圧分断板110の自由端が図中点線の分断位置にあるとき、剤落とし板113が、現像ホッパ内の内壁に沿うように、「く」の字状となっている。剤落とし板113および粉体圧分断板110の側面には、溝113Z、110Zが形成されており、剤落とし板の溝113Zにリンク部材114の一端が摺動自在に固定されており、粉体圧分断板の溝110Zには、リンク部材114の他端が摺動自在に固定されている。
粉体圧分断板110の自由端が図中点線の分断位置から、図中実線の供給位置へ移動するとき、剤落とし板113も一緒に回転する。これにより、回転軸111上方のトナーが剤落とし板113によって確実に落とすことができ、現像剤収容室101内のトナーを使いきることができる。
また、粉体圧分断板110の自由端を分断位置から供給位置へ移動させるときは、粉体圧分断板110が自重で回転できるようにし、粉体圧分断板110の自由端を供給位置から分断位置へ移動させるときは、不図示の駆動モータで移動させるようにしてもよい。具体的には、回転軸111に不図示の駆動モータの駆動力を伝達する不図示の伝達機構にクラッチを設けて、現像剤収容室101内のトナーを現像剤供給室102に補給するときは、クラッチを切るように制御する。クラッチが切れると、粉体圧分断板110が、自重および現像剤収容室内のトナーの粉体圧により回転して、粉体圧分断板110の自由端が供給位置まで移動する。そして、所定のタイミングでクラッチを繋いで、駆動モータを駆動させて、粉体圧分断板110の自由端を分断位置へ移動させる。このような構成とすることで、駆動モータを一方向にのみ回転する安価な駆動モータを採用することができ、装置を安価にすることができる。
また、図7に示すように、ストッパー部材115を設けて、粉体圧分断板110の自由端が供給位置にあるとき、現像ローラ103の感光体の軸中心から水平方向に最も離れた部分Dよりも感光体から離れた位置に自由端を位置させる。これにより、粉体圧分断板110の自由端を自重で分断位置から供給位置へ移動させるようにしても、粉体圧分断板110の自由端が供給位置にあるとき、現像ローラ103の感光体の軸中心から水平方向に最も離れた部分Dよりも感光体から離れた位置に自由端を位置させることができる。これにより、現像剤収容室内のトナーが、上記Cの領域へ落下することがなくなり、トナー補給時に上記Cの領域に現像剤収容室内のトナーの粉体圧がかかることなくなる。
[実施例3]
次に、実施例3について、説明する。
図8は、実施例3の現像装置の一例を示す図である。
図に示すように、実施例3の現像装置は、第1の粉体圧分断板110aと、第2の粉体圧分断板110bと、第3の粉体圧分断板110cと、第4の分体圧分断板110dとを設けたものである。
第1の粉体圧分断板110aは、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁の近傍に配置した第1回転軸111aに固定されている。また、第2の粉体圧分断板110bは、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁と反対側の内壁の近傍に配置した第2回転軸111bに固定されている。第3の粉体圧分断板110cは、第1の回転軸111aの上方に位置し、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁の近傍に配置した第3回転軸111cに固定されている。第4の粉体圧分断板110dは、第2の回転軸111bの上方に位置し、現像ホッパ106の現像剤層厚規制部材側内壁と反対側の内壁の近傍に配置した第4の回転軸111dに固定されている。
第1の粉体圧分断板110aを水平にし、第2の粉体圧分断板110bを水平にして、第1の粉体圧分断板110aの自由端と、第2の粉体圧分断板110bの自由端とを近接対向させることで、現像ホッパ内の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断することができる。
また、第3の粉体圧分断板110cを水平にし、第4の粉体圧分断板110dを水平にして、第3の粉体圧分断板110cの自由端と、第4の粉体圧分断板110dの自由端とを近接対向させることで、現像剤収容室101のトナーの粉体圧を上下に分断することができる。以下、第3の粉体圧分断板110cと第4の粉体圧分断板110dとで分断された現像剤収容室101の上方の空間を第2収容室101bと言い、第3の粉体圧分断板110cと第4の粉体圧分断板110dとで分断された現像剤収容室101の下方の空間を第1収容室101aと言う。
次に、各粉体圧分断板110a〜101dの回転制御について、説明する。
現像装置停止時においては、第1の粉体圧分断板110aと、第2の粉体圧分断板110bとで、現像ホッパ内の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断しており、第3の粉体圧分断板110cと第4の粉体圧分断板110dとで現像剤収容室内の粉体圧を第1収容室101aと第2収容室101bとに分断している。このように、現像剤収容室101内の粉体圧を第3粉体圧分断板110cと第4粉体圧分断板110dとで分断するので、現像剤収容室内の下方のトナーがトナーの粉体圧で凝集するのを抑制することができる。
画像が形成されて、現像剤供給室102のトナーが所定量消費されたら、第1の粉体圧分断板110aの自由端と、第2の粉体圧分断板110bの自由端とをそれぞれ供給位置に移動して、第1収容室101aのトナーを現像剤供給室102へ補給する。このとき、第2収容室101bのトナーの粉体圧が現像剤供給室102内にかかることがないので、現像剤供給室102へトナーを補給するときにかかるトナー粉体圧を低減することができ、現像剤供給室102のトナーの凝集を抑制することができる。
また、第1粉体圧分断板と第2粉体圧分断板とでトナーの粉体圧を分断することで、ひとつの分体圧分断板でトナーの粉体圧を分断するものに比べて、粉体圧分断板を回転軸に対して直交する方向の長さを短くすることができる。これにより、粉体圧分断板の回転半径を小さくすることができ、現像ホッパ内が省スペースであっても粉体圧分断板の揺動範囲を広くとることができる。これにより、現像ホッパ内が省スペースであっても粉体圧分断板の自由端を供給位置に位置させたときの粉体圧分断板の傾斜角度を、急にすることができ、第1収容室内のトナーを滞留させることなく、現像剤供給室へ落下させることができる。
第1収容室101a内のトナーが現像剤供給室102に補給されたら、第1の粉体圧分断板110aの自由端と、第2の粉体圧分断板110bの自由端とをそれぞれ分断位置に移動させる。第1の粉体圧分断板110aの自由端と、第2の粉体圧分断板110bの自由端とが分断位置に移動したら、第3粉体圧分断板110cの自由端と第4の粉体圧分断板110dの自由端とをそれぞれ供給位置に移動させる。これにより、第2収容室101b内のトナーが第1収容室101a内に落下し、第1収容室101a内にトナーが補給される。第1収容室101a内にトナーが補給されたら、第3粉体圧分断板110cの自由端と第4の粉体圧分断板110dの自由端とをそれぞれ分断位置に移動させる。
この実施例3においては、第1収容室101aの容量を1回のトナー補給制御時に現像剤供給室102へ補給されるトナー量に対応させておけば、第1の粉体圧分断板110cの自由端および第2の粉体圧分断板110dの自由端が供給位置に位置する時間などを厳密に制御しなくても、現像剤供給室102に一定量のトナー量を補給することができる。よって、現像剤供給室102にトナーが過充填されるのを確実に抑制することができる。
以上の実施例においては、粉体圧分断板110を回転させているが、粉体圧分断板110を水平方向にスライドさせることによって、粉体圧分断板110の先端を分断位置と供給位置とに移動させるようにしてもよい。以上のように、本実施形態においては、粉体圧の分断と、現像剤供給室102へのトナーの供給を行う部材を、粉体圧分断板110とし板状部材とすることで、装置の形態などにあわせて、粉体圧分断板110を水平方向にスライドさせたり回転させたり、粉体圧分断板110の先端を所定の範囲で揺動させたり、種々の形態を採用することが可能となる。これにより、駆動モータ以外にもアクチュエータなどの種々の駆動方法を採用することができる。また、粉体圧を分断する部材が板状であるので、容易に製作することができ、装置を安価にすることも可能となる。
次に、プリンタ本体100に好適に使用されるトナーについて説明する。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8[μm]が好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
また、トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図9は形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図であり、図10は、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球トナーり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
プリンタ本体100に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
まず、トナーの材料のポリエステルについて説明する。
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
2価アルコール(DIO)としては、下記のものが挙げられる。
・アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)
・アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)
・脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)
・上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物
・上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。
2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性トナーになりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40[wt%]、好ましくは1〜30[wt%]、さらに好ましくは2〜20[wt%]である。0.5[wt%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40[wt%]を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)カラー得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり、1/2未満であったりしては、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140[℃]にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140[℃]にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65[℃]、好ましくは45〜60[℃]である。45[℃]未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65[℃]を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
次にトナーの材料の着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、以下のもの及びこれらの混合物が使用できる。
カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン。
着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15[重量%]、好ましくは3〜10[重量%]である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
トナーの材料の荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
トナーの材料の離型剤としては、融点が50〜120[℃]の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
なお、荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2[μm]であることが好ましく、特に5×10−3〜0.5[μm]であることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500[m/g]であることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5[wt%]であることが好ましく、特に0.01〜2.0[wt%]であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2[μm]以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーカラー流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5[wt%]の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100[℃]未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点カラー好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組み合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
(2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90[%]の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1[μm]、及び3[μm]、ポリスチレン微粒子0.5[μm]及び2[μm]、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1[μm]、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20[μm]にするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000[rpm]、好ましくは5000〜20000[rpm]である。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150[℃](加圧下)、好ましくは40〜98[℃]である。
(3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150[℃]、好ましくは40〜98[℃]である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
(4)反応終了後、乳化分散体(反応物)カラー有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子カラーリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
(5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状カラーラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものカラー梅干形状の間で制御することができる。
以上、本実施形態の現像装置によれば、粉体圧分断板110で現像剤の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断するので、現像剤収容室内の現像剤の粉体圧が収容室内の現像剤にかかることがなくなる。これにより、現像剤供給室102の現像剤が凝集するのを抑制することができる。
また、攪拌部材たるアジテータ108とは別部材の粉体圧分断板110で、現像剤の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断するので、現像剤収容室101の現像剤が少なくなったときだけ、粉体圧分断板110を供給位置に移動させて、現像剤収容室101の現像剤を現像剤供給室102へ供給することができる。これにより、アジテータ108で現像剤の粉体圧を現像剤収容室101と現像剤供給室102とに分断するものに比べて、現像剤供給室内の現像剤が過充填されるのを抑制することができる。その結果、現像剤の流動状態の悪化が抑制され、現像剤担持体たる現像ローラ103表面への均一な現像剤供給を行うことができ、現像剤層厚ムラによる画像濃度不良を抑制することができる。
また、アジテータ108で現像剤供給室内の現像剤を攪拌するので、現像剤供給室内の現像剤を解して、現像剤の流動性を高めることができ、画像不良を抑制することができる。
また、図5に示す実施例2の現像装置によれば、粉体圧分断板110の現像ローラ側端部を回転自在に支持するので、粉体圧分断板110の自由端が分断位置から供給位置へ移動するまでの間、粉体圧分断板110の自由端を、現像ローラ103の感光体の軸中心から水平方向に最も離れた部分Dよりも感光体から水平方向に離なすことができる。これにより、粉体圧分断板110の自由端が、分断位置から供給位置へ移動する間、現像ローラ上方の領域Cに現像収容室内のトナーが落下するのを抑制することができる。よって、領域C存在するトナーが、現像収容室内から落下するトナーの圧力と現像ローラによって搬送されるトナーによる押圧とによって凝集するのを抑制することができる。
また、実施例2の現像装置において、粉体圧分断板の自由端が供給位置にあるとき、現像ローラ軸方向断面において、潜像担持体たる感光体の軸中心から現像ローラ103の感光体の軸中心から水平方向に最も離れた部分Dまでの距離よりも長くする。このように構成することで、粉体圧分断板の自由端が供給位置にあるときも現像ローラ上方の領域Cに現像収容室内のトナーが落下するのを抑制することができる。
また、実施例3の現像装置によれば、粉体圧分断板を上下方向に複数配置し、下の粉体圧分断板の自由端が供給位置にあるとき、上の粉体圧分断板の自由端が分断位置に位置させるように制御している。これにより、現像剤収容室内のトナーを現像剤供給室へ補給するときにおける現像剤供給室内のトナーにかかる現像剤収容室内のトナーの粉体圧を、粉体圧分断板が上下方向にひとつしかないものに比べて、低減することができる。これにより、現像剤供給室内のトナーの凝集を抑制することができる。
また、実施例3の現像装置によれば、粉体圧分断板を水平方向に複数設け、複数の粉体圧分断板で、トナーの粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断する。このように構成することで、ひとつの分体圧分断板でトナーの粉体圧を分断するものに比べて、粉体圧分断板を回転軸に対して直交する方向の長さを短くすることができる。これにより、粉体圧分断板の回転半径を小さくすることができ、粉体圧分断板の揺動範囲を広くとることができる。これにより、現像ホッパ内が省スペースであっても粉体圧分断板の自由端を供給位置に位置させたときの粉体圧分断板の傾斜角度を、急にすることができ、第1収容室内のトナーを滞留させることなく、現像剤供給室へ落下させることができる。
また、体積平均粒径が3.0[μm]以上8.0[μm]以下、体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnとの比(Dv/Dn)が1.0以上1.40以下であるトナーを用いている。このように小粒径且つ粒度分布がシャープなトナーを使用することで、先鋭性、高精細性に優れた画像を得ることが可能となる。また、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌汚れの少ない高品位な画像を得ることができる。さらに、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
また、トナーとして、形状係数SF−1が100以上180以下、かつ、形状係数SF−2が100以上180以下であるものを用いた。実験によれば、形状係数SF−1が180以下で、形状係数SF−2が180以下であれば、ともに100に近づくほど転写効率が高くなることが判った。
また、トナーを少なくとも窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を水系溶媒中で架橋および、または伸長反応させて製造している。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。
また、現像手段たる現像装置と感光体とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジとすることで、現像装置の交換を容易に行うことができる。
また、画像形成装置に上述の現像装置を設けることで、濃度ムラのない良好な画像を得ることができる。
実施形態に係る画像形成装置を示す要部概略構成図。 実施例1の現像装置を示す図。 現像剤供給室内のトナーの循環の様子を説明する図。 (a)は、粉体圧分断板の先端が分断位置にある状態を示す図であり、(b)は、粉体圧分断板の先端が分断位置にある状態を示す図。 (a)は、実施例2の現像装置における粉体圧分断板の自由端が分断位置にある状態を示す図。(b)は、実施例2の現像装置における粉体圧分断板の自由端が供給位置にある状態を示す図。 実施例2の現像装置の一変形例を示す図。 実施例2の現像装置の他の変形例を示す図。 実施例3の現像装置を示す図。 形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図。 従来の現像装置の要部概略構成図。
符号の説明
4:現像装置
101:現像剤収容室
102:現像剤供給室
103:現像ローラ
104:現像剤層厚規制部材
105:供給ローラ
108:アジテータ
110:粉体圧分断板
113:剤落とし部材

Claims (11)

  1. 現像剤を担持して潜像担持体との対向部まで搬送する現像剤担持体と、
    該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材を有する現像剤供給室と、
    該現像剤供給室の上方に配置され現像剤を収容する現像剤収容室とを備えた現像装置において、
    前記現像剤供給室に設けられ、前記現像剤供給室内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、
    前記現像剤供給室と前記現像剤収容室との間に設けられ、現像剤の粉体圧を前記現像剤収容室と前記現像剤供給室とに分断する粉体圧分断位置と、前記現像剤収容室の現像剤を前記現像剤供給室へ供給する供給位置とを選択的に取りうる粉体圧分断板とを備えたことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    前記粉体圧分断板の前記現像剤担持体側端部を回転自在に支持したことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2の現像装置において、
    前記粉体圧分断板が前記供給位置にあるとき、前記現像剤担持体軸方向断面において、前記潜像担持体の軸中心から前記分断板の自由端までの水平方向距離が、前記潜像担持体の軸中心から前記現像剤担持体における前記潜像担持体の軸中心から水平方向に最も離れた部分までの距離よりも長いことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかひとつの現像装置において、
    前記粉体圧分断板を上下方向に複数設け、下方の粉体圧分断が供給位置にあるとき、上方の分体圧分断板が分断位置に位置させるよう制御することを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかひとつの現像装置において、
    前記粉体圧分断板を水平方向に複数設け、複数の粉体圧分断板で、トナーの粉体圧を現像剤収容室と現像剤供給室とに分断することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかひとつの現像装置において、
    前記現像剤としてのトナーの体積平均粒径が3μm以上8μm以下で、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00以上1.40以下の範囲にあることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかひとつの現像装置において、
    前記現像剤としてのトナーは、形状係数SF−1が100以上180以下の範囲にあり、形状係数SF−2が100以上180以下の範囲にあることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかひとつの現像装置において、
    上記現像装置で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする現像装置。
  9. 少なくとも現像手段と潜像担持体とを一体に支持し、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジにおいて、
    該現像手段として、請求項1乃至8いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 潜像担持体と、
    該潜像担持体上の潜像を現像剤によって現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、
    該現像手段として、請求項1乃至8いずれかひとつの現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記潜像担持体と少なくとも上記現像装置とを一体として、装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとすることを特徴とする画像形成装置。
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