JP7177481B2 - 管洗浄装置および管洗浄方法 - Google Patents
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Description
これらのビル形式の各施設や集合住宅等から排出される生活排水(汚水)は、個別の専用排水管からビル内部に設けられた共用の排水管(縦管)を介して、外部の横引き管に排出される。これにより良好な生活環境が維持されるようになされている。
このような生活環境の悪化を防止し、良好な生活環境を維持するために、一定期間ごとに専用排水管ならびに共用排水管の清掃が必要となる。
本出願人は、高圧洗浄水の噴射を利用して噴射ノズルを回転させることで、管内の洗浄効果をより増大させた管洗浄装置および管洗浄方法について先に提案をしており、これは特許文献1および2などに開示されている。
しかし、例えば共用の縦管を洗浄しようとする場合を例にすると、洗浄に際して管壁に層状に固形物が蓄積した状態の狭い管内に、回転噴射ノズルを投入する必要があり、管内への固形物等の蓄積度合い応じて、外径の小さな回転噴射ノズルを利用せざるを得ない場合がある。
これにより、管内の洗浄効率の低下を防止し、管全体の洗浄時間を短縮することができる管洗浄装置および管洗浄方法を提供することを主要な課題とするものである。
また、望ましくは前記回転ジョイントの回転軸線に対する前記ノズル本体部に装着されたノズルロータの回転軸線が、前記エルボ部材により、平行にもしくは所定の角度をもって設定された構成が採用される。
また、好ましい他の一つの形態においては、前記回転ジョイントには、当該回転ジョイントの回転軸線から半径方向へのオフセット値が異なる複数のノズルチップ取り付け孔が形成され、前記ノズルチップ取り付け孔に選択的に前記高圧洗浄水の一部を吐出する回転駆動用のノズルチップが取り付けられる。
加えて、前記ノズルユニットを先端部に取り付けた高圧ホースを牽引または繰り出すノズルユニットの移送手段がさらに備えられ、前記ノズルユニットを前記高圧ホースを介して被洗浄管内で移動させる構成とすることが望ましい。
したがって、管内の洗浄に際してノズルユニットを被洗浄管内に投入する際には、ノズル本体部の旋回は停止状態であるため、実質的なノズルユニットの全体幅は小さい。これにより被洗浄管内へのノズルユニットの投入操作を容易にすることができる。
これにより、洗浄用ノズルによる洗浄効果をより向上させることができ、管全体の洗浄に要する時間を短縮できるので、作業効率の向上に寄与できるものとなる。
図1は、配水管の縦管(被洗浄管)A内に、高圧洗浄水を吐出するノズルユニット1と、監視カメラ51を投入した状態を含む装置の全体構成を示している。
ノズルユニット1の詳細な構成については、図3および図4に基づいて後で説明するが、このノズルユニット1は、高圧洗浄水を送る高圧ホース21の先端部に取り付けられている。
これにより、ホース先端部のノズルユニット1を、高圧ホース21を介して移送手段31の動力により、縦管A内を移動させることができる。このノズルユニット1の移送手段31についても、その基本構成を図2に基づいて後で説明する。
この洗浄水供給装置41は、一例として本出願人が所有する特許第5388151号に記載の『洗浄液供給装置』を好適に利用することができる。
そして、ノズルユニット1から洗浄水を吐出させつつ、前記した移送手段31によって、ノズルユニット1を定速度で引き上げることで、管内の洗浄が行なわれる。
これにより、管内に蓄積された固形物等を、洗浄水と共に縦管Aの下部に落としつつ、洗浄作業を進めることができる。
すなわち、監視カメラ51は前記したノズルユニット1や高圧ホース21に比較して遥かに軽量であり、このため前記したノズルユニット1の移送手段31のような動力装置を利用する必要性は少ない。
また監視カメラ51からの映像信号は、必要に応じて図示せぬメモリーカード等を利用して録画することもできる。
これにより、高圧ホース21の先端部に取り付けられたノズルユニット1を管内で引き上げもしくは降下させることができる。
そして、駆動輪32と従動輪33からなる圧接回転部の前後には、中央部の径が縮小された第1ガイドローラ34、および円柱状の第2ガイドローラ35が備えられ、高圧ホース21は第1および第2ガイドローラ34,35の上に沿って、移動するように構成されている。
このノズルユニット1は、その上半部が円柱状に成形されたケース部2を構成しており、このケース部2の上端部にはパッキン抑え具3が取り付けられている。このパッキン抑え具3には図4に示すように開口3aが施されてリング状に形成され、開口3aには雌ねじが施されている。
この雌ねじを利用して、高圧ホース21の先端部に取り付けられた図示せぬホースジョイントがねじ込まれることで、ケース部2に対して高圧ホース11が接続される。
そして、3つのボールベアリング4の内輪には、ロータ軸5が組み込まれてケース部2に対して軸回転が可能に支持されている。
そして、図4に示すように、前記パッキン抑え具3には、軸線aに沿って洗浄水の流水路3cが形成され、ロータ軸5には、軸線aに沿って洗浄水の流水路5bが、それぞれ形成されている。
さらに、前記したロータ軸5とボールベアリング4との間のベアリングケース2A内には、外部から水分が侵入するのを阻止する防水用のリップパッキン7が挿入されている。
この回転ジョイント11の単品構成は図5に示されており、軸方向の上下には円環状に凹みを持たせた上部開口11aおよび下部開口11bが形成されている。そして、上部開口11aには前記したロータ軸5が挿入されて、回転ジョイント11が結合される。
また、下部開口11bには後述するエルボ部材12が取り付けられる。すなわち回転ジョイント11は、ロータ軸5とエルボ部材12とを連結する機能を果たす。
また、回転ジョイント11の上部開口11aに連通して、水圧調整用のオリフィス11dが配置されており、このオリフィス11dを介して、一対のノズル取り付け孔11eに洗浄水の一部を供給する流水路11fが形成されている。
このエルボ部材12の他端部には、ノズル本体部13が取り付けられており、前記流水路12aを経由する洗浄水は、ノズル本体部13側に送られる。
そして、軸部13bの先端部に螺合されるボルト(図示せず)により、フロントガイド13dが取り付けられる。
すなわち、リング状に形成されたノズルロータ13cは、エンドガイド13aとフロントガイド13dとの間に位置して、軸部13bによって回転可能に支持されている。
そして、軸部13bとノズルロータ13cとの間には、エルボ部材12を経由して連通する洗浄水の流水路13eが環状に形成されている。
そして、一対のノズル取り付け孔13fには、図4に示すようにそれぞれ洗浄用ノズル13gが取り付けられる。したがって、前記したノズルロータ13cによると、一対の洗浄用ノズル13gからの洗浄水の吐出による反作用を受けて、回転軸線bを中心として軸回転することになる。
一方、ノズル本体部13のノズルロータ13cに配置された洗浄用ノズル13gからは洗浄水が吐出されると共に、洗浄用ノズル13gの位置がノズルロータ13cの回転に伴って移動することになる。
これにより、洗浄用ノズル13gからは、被洗浄管A内の直近において高圧洗浄水が万遍なく吐出されることになり、管内の洗浄効果をより向上させることができる。
そして、図7および図8においては、図4に示した各部と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがって個々の詳細な説明は省略する。
また、図8に示すノズルユニット1の第3実施例によると、回転ジョイント11とノズル本体部13を連結するエルボ部材12は、90度のクランク形状を構成している。そして、ノズル本体部13に装着されたノズルロータ13cの回転軸線bは、ロータ軸5に取り付けられた回転ジョイント11の回転軸線aと平行となるように設定されている。
したがって、被洗浄管Aの内径や被洗浄管A内の固形物などの蓄積度合いに応じて、図3および図4に示す第1実施例のノズルユニットに代えて、図7および図8に示す第2および第3実施例のノズルユニットを適宜選択して利用することができる。
そして、図9においては図5に示した回転ジョイント11の各部と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがって個々の詳細な説明は省略する。
また、前記ノズル取り付け孔11eに対して90度軸回転した位置においても、前記オフセット値がd5とd6の位置に、それぞれノズル取り付け孔11eが形成されると共に、これらと軸対称の位置にも同様にノズル取り付け孔11eがぞれぞれ形成されている。
これにより、回転ジョイント11によるノズル本体部13の旋回速度を適宜選定することができるので、ノズル本体部13による管内の適切な洗浄作用を選択することが可能となる。
したがって、洗浄用ノズルによる洗浄効果をより向上させることができるなどの作用効果を得ることができると共に、前記した発明の効果の欄に記載した独自の作用効果を得ることができる。
2 ケース部
2A ベアリングケース
3 パッキン抑え具
3a 開口
3b 縮径部
4 ボールベアリング
5 ロータ軸
5a スリーブ
6 空間部(パッキン)
7 リップパッキン
11 回転ジョイント
11a 上部開口
11b 下部開口
11c 流水路
11d オリフィス
11e ノズル取り付け孔
11f 流水路
11g ノズルチップ
11h 閉塞チップ
12 エルボ部材
12a 流水路
13 ノズル本体部
13a エンドガイド
13b 軸部
13c ノズルロータ
13d フロントガイド
13e 環状流水路
13f ノズル取り付け孔
13g 洗浄用ノズル
21 高圧ホース
31 牽引手段
32 駆動輪(圧接回転部)
33 従動輪(圧接回転部)
34 第1ガイドローラ
35 第2ガイドローラ
41 洗浄水供給装置
51 監視カメラ
52 接続コード
55 ディスプレイ
A 縦管(被洗浄管)
a 回転ジョイントの回転軸線
b ノズルロータの回転軸線
Claims (9)
- 高圧ホースによって送られる高圧洗浄水の一部を吐出することで、回転駆動力を得る回転ジョイントと、
前記回転ジョイントに取り付けられたエルボ部材を介して、回転ジョイントの回転軸線から離れた前記回転軸線まわりに旋回されるノズル本体部と、
前記ノズル本体部に装着されて、洗浄用ノズルからの前記高圧洗浄水の吐出による反作用により、前記洗浄用ノズルのノズル位置が回転移動するノズルロータと、
を有するノズルユニットが備えられ、
前記高圧ホースを介して、前記ノズルユニットを被洗浄管内で移動させることで、管内を洗浄することを特徴とする管洗浄装置。 - 前記高圧ホースの先端部が接続されるケース部と、前記ケース部に対して回転可能に取り付けられたロータ軸とがさらに備えられ、
前記ロータ軸の先端部に前記回転ジョイントが、前記ケース部に対して回転可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の管洗浄装置。 - 前記回転ジョイントの回転軸線に対する前記ノズル本体部に装着されたノズルロータの回転軸線が、前記エルボ部材により、平行にもしくは所定の角度をもって設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の管洗浄装置。
- 前記回転ジョイントには、当該回転ジョイントの回転軸線から半径方向に所定距離オフセットして、前記高圧洗浄水の一部を吐出する回転駆動用のノズルチップが配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の管洗浄装置。
- 前記回転ジョイントには、当該回転ジョイントの回転軸線から半径方向へのオフセット値が異なる複数のノズルチップ取り付け孔が形成され、前記ノズルチップ取り付け孔に選択的に前記高圧洗浄水の一部を吐出する回転駆動用のノズルチップを取り付けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の管洗浄装置。
- 前記ノズルユニットと共に被洗浄管内を移動して、管内の洗浄状態を撮像する監視カメラを備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の管洗浄装置。
- 前記ノズルユニットを先端部に取り付けた高圧ホースを牽引または繰り出すノズルユニットの移送手段がさらに備えられ、
前記ノズルユニットを前記高圧ホースを介して被洗浄管内で移動させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の管洗浄装置。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のノズルユニットを用い、前記ノズルユニットにおけるノズル本体部を、高圧洗浄水の一部を利用して回転ジョイントの回転軸線まわりに旋回させると共に、ノズル本体部に装着されたノズルロータと共に回転移動する洗浄用ノズルより高圧洗浄水を吐出させつつ、前記ノズルユニットを高圧ホースを介して被洗浄管内で移動させることを特徴とする管洗浄方法。
- 前記ノズルユニットの稼働による管内の洗浄状態を、監視カメラで撮像すると共に、前記高圧ホースを牽引もしくは繰り出すノズルユニットの移送手段を利用して、前記ノズルユニットを被洗浄管内で移動させることを特徴とする請求項8に記載の管洗浄方法。
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