JP7176236B2 - 熱可塑性プリプレグシート - Google Patents
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1. 熱可塑性樹脂、強化繊維、及び高級脂肪酸化合物を含有する熱可塑性プリプレグシートであって、熱可塑性プリプレグシート100質量部に対して、高級脂肪酸化合物を0.07~2.0質量部含有し、熱可塑性プリプレグシート中に強化繊維は、体積分率で35~60%含まれ、該強化繊維の91~99.9質量%が熱可塑性プリプレグシート中に、単繊維数が4000~40000からなる繊維束として存在することを特徴とする熱可塑性プリプレグシート。
2. 熱可塑性プリプレグシートに対して離型性評価を行ったとき、ピン跡深さが0.5mm以下であることを特徴とする1.に記載の熱可塑性プリプレグシート。
3. 高級脂肪酸化合物の90質量%以上が、表面から深さ0.5mmまでの層及び/または裏面から深さ0.5mmまでの層に存在することを特徴とする1.または2.に記載の熱可塑性プリプレグシート。
4. 高級脂肪酸化合物が、熱可塑性樹脂の融点の-40℃から+40℃の範囲に融点を有する化合物である1.~3.のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグシート。
5. 熱可塑性プリプレグシートが、強化繊維の繊維束に熱可塑性樹脂を含浸した、長さ10mm~150mm、幅3mm~50mm、厚み0.03mm~0.5mmの短冊状のプリプレグテープから構成されていることを特徴とする1.~4.のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグシート。
6. 高級脂肪酸化合物が、高級脂肪酸バリウムである1.~5.のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグシート。
本発明は、熱可塑性樹脂、強化繊維、及び高級脂肪酸化合物を含有する熱可塑性プリプレグシートであって、熱可塑性プリプレグシート100質量部に対して、高級脂肪酸化合物を0.07~2.0質量部含有し、熱可塑性プリプレグシート中に強化繊維は、体積分率で35~60%含まれ、該強化繊維の91~99.9質量%が熱可塑性プリプレグシート中に、単繊維数が4000~40000からなる繊維束として存在する熱可塑性プリプレグシートである。
強化繊維の繊維束に熱可塑性樹脂を含浸する前に、熱可塑性樹脂と高級脂肪酸化合物を所定割合で混合する。この場合、熱可塑性プリプレグシートの深さ(厚み)方向での高級脂肪酸化合物の分布は、ほぼ均等となる。本発明に使用される高級脂肪酸化合物は、疎水性部と親水部からなり、それぞれの親和性の差から、溶融した熱可塑性樹脂中で親水部が牽引し、金型表面側(熱可塑性プリプレグシートの表層側)に移行する性質を有する。高級脂肪酸化合物は、僅かではあるが金型表面側で濃度が高くなり、金型と固化した熱可塑性プリプレグシート(からなる成形品)の離型性を向上させる。特に、強化繊維として炭素繊維を用いた場合、炭素繊維の表面は、疎水性が強いので、高級脂肪酸化合物は、炭素繊維表面に配位しにくく、金型表面側(熱可塑性プリプレグシートの表層側)に配位しやすく、金型からの離型性改善効果は大きい。そのため、離型性評価を行った場合、ピン跡深さを0.5mm以下とすることが可能である。一方、強化繊維としてガラス繊維を用いた場合、ガラス繊維の表面は親水性のため高級脂肪酸化合物の金型表面側(熱可塑性プリプレグシートの表層側)への移行性が抑制されるため、離型性改善効果が低い。そのため、離型性評価を行った場合、ピン跡深さを0.5mm以下とすることが難しい。
高級脂肪酸化合物を配合しない熱可塑性樹脂を強化繊維に含浸して得られた熱可塑性プリプレグシート(前駆体)に、熱可塑性プリプレグシート(前駆体)の母相をなす熱可塑性樹脂と同類の熱可塑性樹脂に高級脂肪酸化合物を練り込み、Tダイから押し出し得られた高級脂肪酸化合物含有フイルムを熱可塑性プリプレグシート(前駆体)の少なくとも一表面(表面、裏面の内、少なくとも一方の面)に積層して、一体化させて熱可塑性プリプレグシートとする。一体化は、短冊状のプリプレグテープから熱可塑性プリプレグシート(前駆体)を得る際に、同時に行って熱可塑性プリプレグシートとしても良い。この熱可塑性プリプレグシートは、離型性評価を行った場合、ピン跡深さを0.5mm以下とすることが可能である。また、高級脂肪酸化合物含有フイルムの厚みは、通常0.5mm以下であり、高級脂肪酸化合物の90質量%以上が、熱可塑性プリプレグシートの表面から深さ0.5mmまでの層、及び/または裏面から深さ0.5mmまでの層に存在することを可能とする。高級脂肪酸化合物含有フイルムの厚みを調整することで、高級脂肪酸化合物の90質量%以上が、熱可塑性プリプレグシートの表面/裏面から深さ0.1mmまでの層、さらには深さ0.05mmまでの層に存在することを可能とする。
熱可塑性プリプレグシートを作製する際、金型の表面に、もしくは金型上の離型紙に所定量の高級脂肪酸化合物の粉末を散布して、その上に短冊状のプリプレグテープを積層し、溶融一体化して高級脂肪酸化合物含有熱可塑性プリプレグシートとする。この場合、熱可塑性プリプレグシートの裏面のみに高級脂肪酸化合物を散布・含有したことになるが、必要により、熱可塑性プリプレグシートの表面へも同様にして、高級脂肪酸化合物を散布・含有させても良い。この方法では、溶融一体化する際、高級脂肪酸化合物は、積層された短冊状のプリプレグテープの内、最下層(及び最上層)の短冊状のプリプレグテープの表面や間隙に付着しているので、高級脂肪酸化合物は熱可塑性プリプレグシートの表面や裏面から、短冊状のプリプレグテープ厚さの0.5mmまでに分布する。この方法で得られた熱可塑性プリプレグシートは、表面及び/または裏面に高級脂肪酸化合物が局在化するため、離型性に優れているが、高級脂肪酸化合物が熱可塑性プリプレグシートの表面(/裏面)全体に均一に分散しているとは言えず、他の方法に比べて離型性は十分満足できるものではなく、離型性評価を行った場合、ピン跡深さを0.5mm以下とすることは難しい。なお、連続単繊維からなるマットに熱可塑性樹脂を含浸したプリプレグの場合、空隙は連続しているため、散布した高級脂肪酸化合物は表面(/裏面)から0.5mmを超えて拡散するので、表面(/裏面)に局在することはできない。
高級脂肪酸化合物を配合しない熱可塑性樹脂を強化繊維に含浸して得られた熱可塑性プリプレグシート(前駆体)に、高級脂肪酸化合物を練り込んだ離型紙(高級脂肪酸化合物含有離型紙)を熱可塑性プリプレグシート(前駆体)の少なくとも一表面(表面、裏面の内、少なくとも一方の面)に積層して、一体化させて熱可塑性プリプレグシートとする。この場合、熱可塑性プリプレグシートを圧縮成形等で成形品とした後、離型紙を剥がすことで最終成形品となる。この方法により得られた熱可塑性プリプレグシートは、離型性評価を行った場合、ピン跡深さを0.5mm以下とすることが可能である。また、高級脂肪酸化合物含有離型紙の厚みは、通常0.5mm以下であり、高級脂肪酸化合物の90質量%以上が、熱可塑性プリプレグシートの表面から深さ0.5mmまでの層、及び/または裏面から深さ0.5mmまでの層に存在することを可能とする。高級脂肪酸化合物含有離型紙の厚みを調整することで、高級脂肪酸化合物の90質量%以上が、熱可塑性プリプレグシートの表面/裏面から深さ0.1mmまでの層、さらには深さ0.05mmまでの層に存在することを可能とする。
400mm×400mm×2mmの平板の下部に端部とそれから100mm毎に格子状に、2mm幅で高さ3mm、抜き勾配1°のリブ構造を有する圧縮成形用金型(図1参照。図1-1は平面図、図1-2は断面図。)を使用した。その格子状の中央部に8mmφの径を有する突出しピン16本を配置し、その突出しピン16本をエジェクター盤上に立てた。そのエジェクター盤と成形機のエジェクターロッドの間に圧力センサー(双葉電子工業社製 圧力センサー(ボタン形))を配置した。成形後のエジェクターロッドにかかる圧力を、圧力センサーのX-T記録計(日立ハイテクソリュウションズ、VKP7000記録計)に記録して、脱型時の離型抵抗を算定した。
具体的には、厚さ約3mmの熱可塑性プリプレグシートを390mm×390mmに切削し、遠赤外線加熱器で、表面が、母相をなす熱可塑性樹脂の(融点+40℃)~(融点+80℃)になるまで加熱し、圧縮成形機に金型をセットし、予め母相をなす熱可塑性樹脂の(融点-60℃)~(融点-40℃)に温度調節した金型のキャビティ400mm×400mmの中央部に熱可塑性プリプレグシートをセットした。その後速やかに金型を閉じて、40MPaで2分間負荷した。その後上型を開き、下型の突出しピンにより成形品を5mm/sの速度で突き上げた。突出しピンを作動するエジェクター盤とエジェクターロッドの間に配置した圧力センサーにより、エジェクターロッドの負荷をX―Tレコーダーに記録した。エジェクターロッドに掛る負荷を離型抵抗(N)とした。また突き出された成形品の4隅と中央(4つの内の任意の1つ)の5箇所に烙印されたピン跡を平面部からの深さをノギスで測定し、その平均値をピン跡深さとして評価した。ピン跡深さから、離型性を下記の基準で評価した。
×:脱型時ピンが突き抜け、またはピン跡深さ1mm超、△:ピン跡深さ1mm~0.5mm、○:ピン跡深さ0.5mm未満
熱可塑性プリプレグシートからなる圧縮成形品の中央部から10mm×10mm×2mm試験片を切削し、10mm×2mm面が観察面となるように、日立ハイテクノロジーズ社走査電子顕微鏡(SEM)の試料台にセットした。30KVに昇圧し、試験片の中央部を200倍で焦点を合わした。ここで、バリウムの二次電子に着目して、表面から厚さ方向にトレースした。高級脂肪酸化合物がステアリン酸バリウムの場合、バリウムを介して、ステアリン酸バリウムの分布状態を示した。
400mm×400mm×2mmの成形品の中央部から10mm×10mm×2mmの試料を切削した。試料の観察する断面10mm×2mmを砥石で面粗度1μm程度に研磨した。研磨済試料を走査電子顕微鏡にセットして、40KVの電圧で100倍にて試料中央部の強化繊維の断面を観察し、写真撮影した。写真の100mm×100mm(実試料1mm×1mm)中に、観察される強化繊維数Nを数えた。次に、本発明において、強化繊維間の間隔が1mm(実試料で10μm)以下であると繊維束を成すと定義し、総強化繊維数Nを数えた中で、繊維束を成す強化繊維数Mを数えた。総強化繊維数に対する繊維束を成す強化繊維の比M/Nを算定し、繊維束率とした。
12000本の炭素繊維からなるロービング(東レ社製 トレカT700)を6kg/Hになる速度で拡張開繊して、含浸台のダイヘッドに供給した。ポリアミド6樹脂(東洋紡社製 T800、260℃、1.2kg荷重下のメルトフローレート42g/10min)とステアリン酸バリウム(ナカライテスク、EP級)を、270℃に温度調節されたスクリュー式押し出し機のホッパーに投入し、ステアリン酸バリウム含有ポリアミド6樹脂をギアポンプにより5.7kg/H(ステアリン酸バリウムとしては0.023kg/H)を計量して、含浸台のダイヘッドに供給した。含浸台で加圧含浸、脱泡後、幅10mm、高さ0.2mmのダイから含浸被覆されたテープ状プリプレグを押し出し、空冷固化した後、紙管に巻き取った。
得られたテープ状プリプレグを50mmにカットし、短冊状のプリプレグテープを400mm×400mm×3mmの平板状の型内に、ランダムにばらまき供給した。型を280℃に加熱した後、圧縮し、型を120℃まで冷却して、強化繊維がランダム配向した熱可塑性プリプレグシートを得た。
得られた厚さ約3mmの熱可塑性プリプレグシートを390mm×390mmに切削し、遠赤外線加熱器で、表面が270℃になるまで加熱し、圧縮成形機に金型をセットし、予め180℃に温度調節した金型のキャビティ400mm×400mmの中央部に熱可塑性プリプレグシートをセットし、離型性の評価を行った。
ポリアミド6樹脂(東洋紡社製 T800、260℃、1.2kg荷重下のメルトフローレート42g/10min)とステアリン酸バリウム(ナカライテスク、EP級)を、270℃に温度調節されたスクリュー式押し出し機のホッパーに投入し、溶融混練して、押し出し機ヘッドのTダイより押し出し、水冷の引き取りローラーの速度を調節して、厚さ0.020mm、幅100mmのステアリン酸含有フイルム(ステアリン酸バリウムの含有量0.164質量%)を得た。
ポリアミド6樹脂(東洋紡社製 T800、260℃、1.2kg荷重下のメルトフローレート42g/10min)を270℃に温度調節されたスクリュー式押し出し機のホッパーに投入し、ポリアミド6樹脂をギアポンプにより5.7kg/Hを計量して、含浸台のダイヘッドに供給した。また、12000本の炭素繊維からなるロービング(東レ社製 トレカT700)を6kg/Hになる速度で拡張開繊して、含浸台のダイヘッドに供給した。含浸台で加圧含浸、脱泡後、幅10mm、高さ0.2mmのダイから含浸被覆されたテープ状プリプレグを押し出し、空冷固化した後、紙管に巻き取った。
得られたテープ状プリプレグを50mmにカットし、短冊状のプリプレグテープを400mm×400mm×3mmの平板状の型内に、上記の100mm×400mm×0.02mmのステアリン酸含有フイルム4枚を並べて敷き、その上に短冊状のプリプレグテープをランダムにばらまき、更にその上に上記の100mm×400mm×0.02mmのステアリン酸含有フイルム4枚を並べて覆った。平板状の金型を280℃に加熱した後、圧縮し、型を120℃まで冷却して、強化繊維がランダム配向した熱可塑性プリプレグシートを得た。
得られた厚さ約3mmの熱可塑性プリプレグシートを390mm×390mmに切削し、遠赤外線加熱器で、表面が270℃になるまで加熱し、圧縮成形機に金型をセットし、予め180℃に温度調節した金型のキャビティ400mm×400mmの中央部に熱可塑性プリプレグシートをセットし、離型性の評価を行った。
高級脂肪酸化合物の分布を調べたところ、図2のようであった。図2は、ステアリン酸バリウムの厚さ方向分布で、二次X線強度と成形品断面深さの関係を示している。高級脂肪酸化合物は、深さ0.035mmの範囲までに存在することが分かった。
12000本の炭素繊維からなるロービング(東レ社製 トレカT700)を6kg/Hになる速度で拡張開繊して、含浸台のダイヘッドに供給した。ポリアミド6樹脂(東洋紡社製 T800、260℃、1.2kg荷重下のメルトフローレート42g/10min)を270℃に温度調節されたスクリュー式押し出し機のホッパーに投入し、ポリアミド6樹脂をギアポンプにより5.7kg/Hを計量して、含浸台のダイヘッドに供給した。含浸台で加圧含浸、脱泡後、幅10mm、高さ0.2mmのダイから含浸被覆されたテープ状プリプレグを押し出し、空冷固化した後、紙管に巻き取った。
得られたプリプレグテープを50mmにカットし、短冊状のプリプレグテープを得た。400mm×400mm×3mmの平板状の型内に、ステアリン酸バリウムの粉末0.48gを散布し、その上に短冊状のプリプレグテープをランダムにばらまき、平板状の金型を280℃に加熱した後、圧縮し、型を120℃まで冷却して、強化繊維がランダム配向し、裏面にステアリン酸バリウムが散布・含有された熱可塑性プリプレグシートを得た。
得られた厚さ約3mmの熱可塑性プリプレグシートを390mm×390mmに切削し、遠赤外線加熱器で、表面が270℃になるまで加熱し、圧縮成形機に金型をセットし、予め180℃に温度調節した金型のキャビティ400mm×400mmの中央部に熱可塑性プリプレグシートをセットし、離型性の評価を行った。
高級脂肪酸化合物の分布を調べたところ、高級脂肪酸化合物は、深さ0.2mmの範囲までに90質量%以上が存在することが分かった。
強化繊維と熱可塑性樹脂の種類や配合比、離型剤(高級脂肪酸化合物)の種類と添加量を、表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様に熱可塑性プリプレグシートを作製した後、評価を行った。
強化繊維の種類を、表1に示したように変更した以外は、実施例2と同様に熱可塑性プリプレグシートを作製した後、評価を行った。高級脂肪酸化合物の分布を調べたところ、実施例2と同様の結果であった。
強化繊維と熱可塑性樹脂の種類や配合比、離型剤(高級脂肪酸化合物)の有無や添加方法を表2に示したように変更した以外は、実施例1と同様に熱可塑性プリプレグシートを作製した後、評価を行った。
PP:ポリプロピレンW101(住友化学社製)98.5質量部に、ジクミルパーオキサイド(日本油脂社製パークミルD)0.5質量部、粉末化した無水マレイン酸(ナカライテスク社製)2質量部を予備混合して、190℃に温度調節された二軸押出機のホッパーに供給して、スクリュウ80回転/分にて溶融反応して得たストランドを水槽で冷却固化して得られた無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MFR50g/min)、融点165℃
PA6:ポリアミド6樹脂 T800(東洋紡社製、260℃、1.2kg荷重下のおけるMFR42g/10min,融点227℃)
GF:ガラス繊維ロービング、(日本電気硝子社製、AR2500H-10,300ストランド)
CF:炭素繊維、東レ社製トレカT700(単繊維径6.4μm、12,000フィラメント)
St-Ba:ステアリン酸バリウム(ナカライテスク社製、EP試薬)
St-Ca:ステアリン酸カルシュウム(ナカライテスク社製、EP試薬)
W―E:モンタン酸エステルワックス(クラリアント社製、WAX E)
B:リブ
C:突出しピン
D:エジェクター盤
E:エジェクターロッド
F:圧力センサー
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂、強化繊維、及び高級脂肪酸化合物を含有する熱可塑性プリプレグシートであって、熱可塑性プリプレグシート100質量部に対して、高級脂肪酸化合物を0.07~2.0質量部含有し、熱可塑性プリプレグシート中に強化繊維は、体積分率で35~60%含まれ、該強化繊維の91~99.9質量%が熱可塑性プリプレグシート中に、単繊維数が4000~40000からなる繊維束として存在し、熱可塑性プリプレグシートに対して離型性評価を行ったとき、ピン跡深さが0.5mm以下であることを特徴とする熱可塑性プリプレグシート。
- 高級脂肪酸化合物の90質量%以上が、表面から深さ0.5mmまでの層及び/または裏面から深さ0.5mmまでの層に存在することを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性プリプレグシート。
- 高級脂肪酸化合物が、熱可塑性樹脂の融点の-40℃から+40℃の範囲に融点を有する化合物である請求項1~2のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグシート。
- 熱可塑性プリプレグシートが、強化繊維の繊維束に熱可塑性樹脂を含浸した、長さ10mm~150mm、幅3mm~50mm、厚み0.03mm~0.5mmの短冊状のプリプレグテープから構成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグシート。
- 高級脂肪酸化合物が、高級脂肪酸バリウムである請求項1~4のいずれかに記載の熱可塑性プリプレグシート。
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