JP7175891B2 - 粘着剤組成物および粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、粘着剤組成物および粘着シートに関する。
近年、スマートフォンおよびタブレット型コンピュータの市場は急拡大の一途を辿っており、これらにはタッチパネルが搭載されている。タッチパネルは各種材料の積層体であり、前記各種材料の貼り合わせには粘着剤が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
タッチパネルの支持体およびカバー部材(表面支持体)の材料としては、例えばポリカーボネートが使用されているが、ポリカーボネートはその製造工程上の理由により水分を含んでおり、粘着シートをポリカーボネート板に貼付して耐久試験に投入すると、この水分に由来する発泡が生じる。このように、積層材料から発生するアウトガスによる発泡により、ブリスターが生じることがある。
また、タッチパネルの自動車用途への展開も拡大してきているが、自動車用途では夏場に高温になる等の理由により、一般用途以上の高耐久性が求められる。しかしながら、従来の粘着剤では、自動車用途を想定した高耐久条件をクリアすることが出来なかった。
特開2013-018892号公報
本発明の課題は、高耐久条件下でも優れた耐ブリスター性を有する粘着剤層を形成することのできる粘着剤組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、以下の構成を有する粘着剤組成物が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、例えば以下の[1]~[4]に関する。
[1]ガラス転移温度(Tg)が0℃未満である(メタ)アクリル系共重合体(A)と、オレフィン系重合体(B)と、架橋剤(C)とを含有する粘着剤組成物であって、前記オレフィン系重合体(B)の25℃における粘度が0.5~30.0Pa・sであることを特徴とする粘着剤組成物。
[2]前記オレフィン系重合体(B)が架橋性官能基を有さないことを特徴とする前記[1]に記載の粘着剤組成物。
[3]前記(メタ)アクリル系共重合体(A)が、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートを50~99質量%、架橋性官能基含有モノマーを0.5~20質量%含むモノマー成分の共重合体であることを特徴とする前記[1]または前記[2]に記載の粘着剤組成物。
[4]前記[1]~[3]のいずれか1項に記載の粘着剤組成物より形成された粘着剤層を有する粘着シート。
本発明によれば、高耐久条件下でも優れた耐ブリスター性を有する粘着剤層を形成することのできる粘着剤組成物を提供することができる。
以下、本発明の粘着剤組成物および粘着シートを説明する。
本明細書において、アクリルおよびメタクリルを総称して「(メタ)アクリル」とも記載し、アクリレートおよびメタクリレートを総称して「(メタ)アクリレート」とも記載する。また、「重合体」とは単独重合体および共重合体を包含する意味で用い、「重合」とは単独重合および共重合を包含する意味で用いる。
〔粘着剤組成物〕
本発明の粘着剤組成物は、以下に説明する(メタ)アクリル系共重合体(A)と、オレフィン系重合体(B)、架橋剤(C)とを含有する。本発明の粘着剤組成物は、必要に応じて添加剤(D)を含有してもよい。
≪(メタ)アクリル系共重合体(A)≫
(メタ)アクリル系共重合体(A)は、ガラス転移温度(Tg)が0℃未満である。
(メタ)アクリル系共重合体(A)のTgは、例えば、Foxの式により求めることができる。
(メタ)アクリル系共重合体(A)のTgは、0℃未満であり、好ましくは-80~-10℃、より好ましくは-70~-30℃である。Tgが前記範囲内にあると、粘着剤層の被着体に対する密着性の観点から好ましい。また、Tgが前記下限値以上であると、粘着剤層の凝集力に優れ、耐久性向上の観点から好ましい。
(メタ)アクリル系共重合体(A)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定される重量平均分子量(Mw)が、ポリスチレン換算値で、好ましくは20万~100万、より好ましくは25万~80万、さらに好ましくは30万~70万である。Mwが前記範囲内にあると、粘着剤組成物より得られる粘着剤層に十分な凝集力が付与されるため、高温条件下や高温かつ高湿条件下における耐久性向上の観点から好ましい。
また、(メタ)アクリル系共重合体(A)は、GPC法により測定される分子量分布(Mw/Mn)が、好ましくは2.0~15.0、より好ましくは2.5~13.0、さらに好ましくは2.8~10.0である。Mw/Mnが前記範囲内にあると、耐久性に優れた粘着剤層が得られる点で好ましい。
粘着剤組成物中の(メタ)アクリル系共重合体(A)と後述のオレフィン系重合体(B)および架橋剤(C)との合計含有量は、粘着剤組成物の固形分100質量%中、通常は60質量%以上、好ましくは65質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。なお、固形分とは溶媒を除く成分である。
(メタ)アクリル系共重合体(A)を形成するモノマー成分としては、以下で説明する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルおよびアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種のモノマー(a1)、架橋性官能基含有モノマー(a2)、その他のモノマー(a3)等が挙げられる。以下、これらを単に「モノマー(a1)~(a3)」ともいう。
<モノマー(a1)>
モノマー(a1)としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルおよびアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種のモノマーが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えば、メトキシメチル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3-エトキシプロピル(メタ)アクリレート、4-メトキシブチル(メタ)アクリレート、4-エトキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
アルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
モノマー(a1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(メタ)アクリル系共重合体(A)を形成するために用いられるモノマー成分100質量%中、モノマー(a1)の含有量は、通常50~99質量%、好ましくは60~98質量%、より好ましくは65~95質量%である。このような態様であると、得られる粘着剤層の粘着力および凝集力が優れるため好ましい。前記含有量は、例えば、モノマー成分の仕込み量から把握することができる。
特に(メタ)アクリル系共重合体(A)を形成するために用いられるモノマー成分100質量%中、モノマー(a1)として(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルの含有量が50質量%以上である場合、得られる粘着剤層に侵入した水分を効率よく分散させることができ、耐ブリスター性に優れるだけでなく、耐白化性にも優れた粘着剤層が得られる。
<モノマー(a2)>
モノマー(a2)は、架橋性官能基含有モノマーであり、例えば、水酸基含有モノマー、酸基含有モノマーが挙げられる。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロシキブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。
酸基としては、例えば、カルボキシ基、酸無水物基、リン酸基、硫酸基が挙げられる。カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸β-カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸5-カルボキシペンチル、コハク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等が挙げられる。カルボキシ基以外の酸基含有モノマーとしては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、リン酸基含有モノマー、硫酸基含有モノマーが挙げられる。
モノマー(a2)の中でも、水酸基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマーが好ましい。モノマー(a2)由来の架橋性官能基の少なくとも一部は、(メタ)アクリル系共重合体(A)中で架橋点となり、後述する架橋剤(C)と反応することで、架橋構造を形成することができる。
モノマー(a2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(メタ)アクリル系共重合体(A)を形成するために用いられるモノマー成分100質量%中、モノマー(a2)の含有量は、通常0.5~20質量%であり、好ましくは0.8~18質量%、より好ましくは1~15質量%である。このような態様であると、(メタ)アクリル系共重合体(A)の架橋構造が適度に形成され、適度な柔軟性を有する粘着剤層が得られる。前記含有量は、例えば、モノマー成分の仕込み量から把握することができる。
<モノマー(a3)>
モノマー(a3)としては、前記モノマー(a1)、(a2)以外のモノマーが挙げられ、例えば、脂環式炭化水素基または芳香族炭化水素基含有(メタ)アクリレート、スチレン系モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、酢酸ビニル、重合性マクロモノマーが挙げられる。
脂環式炭化水素基または芳香族炭化水素基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン;メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン等のハロゲン化スチレン;ニトロスチレン、アセチルスチレン、メトキシスチレン等の官能基化スチレンが挙げられる。
アミド基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-ヘキシル(メタ)アクリルアミド等のN-アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド等のN,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド;N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン等の窒素系複素環含有モノマーが挙げられる。
アミノ基含有モノマーとしては、例えば、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のN,N-ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
シアノ基含有モノマーとしては、例えば、シアノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリルが挙げられる。
重合性マクロモノマーを構成する重合体鎖(主鎖)部分のモノマーの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレートおよびt-ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが挙げられ、前記アルキル基の炭素数は、1~20であることが好ましく、また、(メタ)アクリロニトリル;スチレンおよびα-メチルスチレン等のスチレン系モノマーも挙げられる。
前記マクロモノマーは、例えば、(メタ)アクリル系マクロモノマー、(メタ)アクリロニトリル系マクロモノマー、およびスチレン系マクロモノマーが好ましく、公知の種々の方法に従って製造することができ、例えば、特開2013-018227号公報の段落[0039]に記載された方法により製造することができる。
前記マクロモノマーとしては、市販品を用いてもよく、例えば、主鎖構成モノマーがメチルメタクリレートであるマクロモノマー(製品名:45%AA-6(AA-6S)、AA-6;東亞合成製)、主鎖がスチレン/アクリロニトリルの共重合体であるマクロモノマー(製品名:AN-6S;東亞合成製)、主鎖構成モノマーがブチルアクリレートのマクロモノマー(製品名:AB-6;東亞合成製)が挙げられ、これらは末端がメタクリロイル基である。
モノマー(a3)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(メタ)アクリル系共重合体(A)を形成するために用いられるモノマー成分100質量%中、モノマー(a3)の含有量は、20質量%以下であり、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
<(メタ)アクリル系共重合体(A)の製造方法>
(メタ)アクリル系共重合体(A)は、公知の方法により製造することができるが、溶液重合により製造することが好ましい。具体的には反応容器内にモノマー成分および重合溶媒を仕込み、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で、重合開始剤を添加し、反応温度50~90℃程度に加熱し、4~20時間反応させる。また、重合反応中に、重合開始剤、連鎖移動剤、モノマー成分、重合溶媒を適宜追加添加してもよい。
重合開始剤としては、例えば、通常の有機系重合開始剤が挙げられ、具体的には、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。これらの中でも、アゾ化合物が好ましい。
アゾ化合物としては、例えば、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビス(2-シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、1,1'-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2-(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2-フェニルアゾ-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス(N,N'-ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2'-アゾビス〔2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-プロピオンアミド〕、2,2'-アゾビス(イソブチルアミド)ジヒドレート、4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)、2,2'-アゾビス(2-シアノプロパノール)、ジメチル-2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]が挙げられる。
重合開始剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
重合開始剤の使用量は、モノマー成分100質量部に対して、通常は0.01~5質量部である。このような態様であると、(メタ)アクリル系共重合体(A)のMwを適切な範囲内に調整することができる。
溶液重合においては、重合溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;n-ペンタン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、フェニルエチルエーテル、ジフェニルエーテル等のエーテル;クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシドが挙げられる。重合溶媒は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
≪オレフィン系重合体(B)≫
オレフィン系重合体(B)は、粘着剤組成物より粘着シートを製造し、被着体へ貼着した際、被着体との界面に偏在すると考えられる。オレフィン系重合体(B)が被着体界面に偏在することにより、被着体から発生するアウトガスが粘着剤層へ進行することを抑制でき、耐ブリスター性に優れる粘着シートが得られる。
オレフィン系重合体(B)は、実施例に記載の方法で測定される25℃における粘度が0.5~30.0Pa・sであり、好ましくは0.8~28.0Pa・s、より好ましくは1.0~25.0Pa・sである。粘度が前記範囲内にあると、粘着シートを被着体へ貼着した際、被着体界面へ偏在させやすく、耐ブリスター性の観点から好ましい。
オレフィン重合体(B)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)により測定される重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレン換算値で、1000~15000、好ましくは2000~13000、より好ましくは2500~12000である。Mwが前記範囲内にあると、粘着剤層と被着体の界面へ移行し易く、耐ブリスター性の観点から好ましい。
また、オレフィン系重合体(B)は極性官能基を有していても有していなくてもよいが、極性官能基を有している場合、後述の架橋剤(C)を介して前記(メタ)アクリル系共重合体(A)と、またはオレフィン系重合体(B)同士で架橋反応を起こし、オレフィン系重合体(B)が粘着剤層と被着体の界面に移行しづらくなる。このため、オレフィン系重合体(B)は極性官能基を有していないものが好ましい。
本発明の粘着剤組成物において、オレフィン系重合体(B)の含有量は、上記(メタ)アクリル系共重合体(A)100質量部に対して、好ましくは0.5~15質量部、より好ましく0.7~12質量部、さらに好ましくは1.0~10質量部である。前記オレフィン系重合体(B)の含有量が前記下限値以上であると粘着剤層に耐ブリスター性を付与することができ、前記上限値以下であると粘着剤層の白濁化等の不具合を生じにくい。
オレフィン系重合体(B)としては、例えば、ルーカントLX004(1.0Pa・s)、ルーカントLX010(2.9Pa・s)、ルーカントLX020(4.0Pa・s)、ルーカントLX100(24.2Pa・s)(いずれも三井化学製)、B-1000(1.0Pa・s)、B-2000(7.0Pa・s)(いずれも日本曹達製)等が挙げられる。前記オレフィン系重合体の中でも、官能基の有無、粘度の観点からルーカントLX010、ルーカントLX100を用いることが好ましい。
≪架橋剤(C)≫
架橋剤(C)は、(メタ)アクリル系共重合体(A)と架橋反応を起こすことができる成分であれば特に限定されない。例えば、イソシアネート系架橋剤(C1)、エポキシ系架橋剤(C2)、金属キレート架橋剤(C3)が挙げられる。
架橋剤(C)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の粘着剤組成物において、架橋剤(C)の合計含有量は、(メタ)アクリル系共重合体(A)100質量部に対して、0.01~8質量部、好ましくは0.05~5質量部、より好ましくは0.1~3質量部である。このような態様であると、架橋構造が充分かつ適度に形成され、凝集力が高く、また粘着物性のバランスに優れ、耐久性に優れた粘着剤を得ることができる。
<イソシアネート系架橋剤(C1)>
イソシアネート系架橋剤(C1)は、例えば、1分子中に2以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物である。前記イソシアネート系架橋剤(C1)の、1分子中のイソシアネート基数は、好ましくは2~8、より好ましくは2~5である。イソシアネート基数が前記範囲にあると、架橋反応効率の点および入手容易性の点で好ましい。
1分子中のイソシアネート基数が2のジイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートが挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2-メチル-1,5-ペンタンジイソシアネート、3-メチル-1,5-ペンタンジイソシアネート、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート等の炭素数4~30の脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。脂環族ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチルジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の炭素数7~30の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネート等の炭素数8~30の芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
1分子中のイソシアネート基数が3以上のイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、2,4,6-トリイソシアネートトルエン、1,3,5-トリイソシアネートベンゼン、4,4’,4”-トリフェニルメタントリイソシアネートが挙げられる。
また、イソシアネート化合物としては、例えば、イソシアネート基数が2または3以上の上記イソシアネート化合物の、多量体(例えば2量体または3量体、ビウレット体、イソシアヌレート体)、誘導体(例えば、多価アルコールと2分子以上のジイソシアネート化合物との付加反応生成物)、重合物が挙げられる。前記誘導体における多価アルコールとしては、低分子量多価アルコールとして、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリトリトール等の3価以上のアルコールが挙げられ;高分子量多価アルコールとして、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールが挙げられる。
このようなイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートの3量体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはトリレンジイソシアネートのビウレット体またはイソシアヌレート体、トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートまたはキシリレンジイソシアネートとの反応生成物(例えばトリレンジイソシアネートまたはキシリレンジイソシアネートの3分子付加物)、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物(例えばヘキサメチレンジイソシアネートの3分子付加物)、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートが挙げられる。
イソシアネート系架橋剤(C1)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
<エポキシ系架橋剤(C2)>
エポキシ系架橋剤(C2)としては、1分子中のエポキシ基数が2以上のエポキシ化合物が通常用いられる。例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-m-キシリレンジアミン、N,N,N’ ,N’-テトラグリシジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート、m-N,N-ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N-ジグリシジルトルイジン、N,N-ジグリシジルアニリンが挙げられる。
エポキシ系架橋剤(C2)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
<金属キレート架橋剤(C3)>
金属キレート架橋剤(C3)としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属に、アルコキシド、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等が配位した化合物が挙げられる。具体的には、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセチルアセトナートが挙げられる。
金属キレート架橋剤(C3)は1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
≪添加剤(D)≫
本発明の粘着剤組成物は、上記成分のほか、本発明の効果を損なわない範囲で、有機溶媒、帯電防止剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘着付与樹脂、可塑剤、消泡剤、充填剤、安定剤、軟化剤、および濡れ性調整剤から選択される少なくとも1種を含有してもよい。
有機溶媒としては、例えば、(メタ)アクリル系共重合体(A)の製造方法の説明で記載した重合溶媒が挙げられる。例えば、(メタ)アクリル系共重合体(A)および重合溶媒を含むポリマー溶液と、オレフィン系重合体(B)と、架橋剤(C)とを混合して、粘着剤組成物を調製することができる。本発明の粘着剤組成物において、有機溶媒の含有量は、通常は0~90質量%であり、好ましくは10~80質量%である。
〔粘着シート〕
本発明の粘着シートは、上述の粘着剤組成物より形成された粘着剤層を有する。粘着剤層は、上述の粘着剤組成物を架橋することにより、具体的には(メタ)アクリル系共重合体(A)を架橋剤(C)で架橋することにより得ることができる。
粘着シートとしては、例えば、上記粘着剤層のみを有する両面粘着シート、基材と、基材の両面に形成された上記粘着剤層とを有する両面粘着シート、基材と、基材の一方の面に形成された上記粘着剤層とを有する片面粘着シート、およびこれらの粘着シートにおける粘着剤層の他の層と接していない面に剥離処理されたセパレーターが貼付された粘着シートが挙げられる。
粘着剤層の形成条件は、例えば以下のとおりである。前記組成物をセパレーターまたは基材上に塗布し、通常は60~120℃、好ましくは70~110℃で、通常は1~5分間、好ましくは2~4分間乾燥し、塗膜を形成する。続いて、セパレーターに塗布した場合、セパレーターがない側の塗膜へ基材またはセパレーターを貼り合わせ、基材上に塗布した場合、塗膜上にセパレーターを貼り合わせる。続いて、通常は1日以上、好ましくは3~10日間、通常は5~60℃、好ましくは15~40℃、通常は30~70%RH、好ましくは40~70%RHの環境下で養生(熟成)する。上記のような熟成条件で架橋を行うと、効率よく架橋体(ネットワークポリマー)の形成が可能である。セパレーターで挟持された塗膜の場合、熟成後に片方のセパレーターを剥がし、露出した粘着剤層に基材を貼り合わせる。
基材およびセパレーターとしては、例えば、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製フィルム;織布、不織布;紙、ガラス等が挙げられる。基材およびセパレーターは、それぞれ表面が剥離処理されていてもよい。
粘着剤層の厚さは、通常は3~1000μm、好ましくは5~500μmである。基材およびセパレーターの厚さは、通常は10~1000μmである。
粘着剤層は、凝集力、接着力および再剥離性の向上の観点から、ゲル分率が、好ましくは40~90質量%、より好ましくは50~80質量%、さらに好ましくは60~70質量%である。
粘着剤層のゲル分率は、以下のようにして求めることができる。粘着剤層から粘着剤約0.1gをサンプリング瓶に採取し、酢酸エチル30mLを加えて4時間振盪した後、このサンプル瓶の内容物を200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の残留物を100℃で2時間乾燥して乾燥質量を測定する。次式により、粘着剤層のゲル分率を求める。
ゲル分率(質量%)=(乾燥質量/粘着剤採取質量)×100(%)
本発明の粘着シートは、耐久性の高い粘着剤層を有する。特に、90℃/95%RHという厳しい条件下で試験を行った場合において、優れた耐ブリスター性、耐白化性および基材密着性を示す。このように自動車用途のような高温・高湿条件下において高い耐久性を有する本発明の粘着シートは、広く工業用粘着シートとして、あるいは各種樹脂フィルムの貼り合わせ用途に使用できる。
〔用途〕
本発明の粘着シートは、各種部材に対して貼着することができるが、特に異種部材を貼り合わせるタッチパネル用部材の貼着に好適である。タッチパネルは、例えば、スマートフォン、タブレット型コンピュータの他、カーナビゲーション装置等の車載装置に搭載される。
タッチパネルユニットとしては、例えば、抵抗膜方式タッチパネルのユニット、静電容量方式タッチパネルのユニットが挙げられ、これらは共には各種材料の積層体であり、前記各種材料の貼り合わせには本発明の粘着剤組成物を用いることができる。前記粘着剤組成物より形成された粘着剤層の用途としては、例えば、透明性部材同士を貼り合わせるための粘着剤層、透明性部材と透明導電膜とを貼り合わせるための粘着剤層が挙げられる。
タッチパネルユニットは、画面の最表面に配置されることから、使用される粘着剤には、高い透明性が求められ、さらに、高い耐熱性および耐湿熱性等の特性が必要とされる。
タッチパネルユニットは、例えば、表面支持体と、粘着剤層と、金属もしくは金属酸化物からなる透明導電膜、または支持体付き金属もしくは支持体付き金属酸化物からなる透明導電膜とをこの順に有する。金属および金属酸化物としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化アンチモンスズ(ATO)、酸化スズが挙げられる。
本発明の粘着シートは、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン被着体に対する接着性も良好であり、また高耐熱性を有する。また、ポリオレフィン以外の樹脂、ガラス等の被着体に対する接着性も良好である。
本発明の粘着シートは、タッチパネル用部材に限らず、各種ディスプレイ用部材、自動車用部材、航空機用部材、船舶用部材、電化製品用部材、建築材料用部材等様々な部材として使用可能である。
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。以下の実施例等の記載において、特に言及しない限り、「部」は「質量部」を示す。
実施例における各測定値は、以下の方法により求めた。
〔重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)〕
(メタ)アクリル系共重合体(A)について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、下記条件で標準ポリスチレン換算によるMwおよびMw/Mnを求めた。
・測定装置:HLC-8120GPC(東ソー製)
・GPCカラム構成:以下の5連カラム(すべて東ソー製)
(1)TSK-GEL HXL-H (ガードカラム)
(2)TSK-GEL G7000HXL
(3)TSK-GEL GMHXL
(4)TSK-GEL GMHXL
(5)TSK-GEL G2500HXL
・サンプル濃度:1.0mg/cm3となるように、テトラヒドロフランで希釈
・移動相溶媒:テトラヒドロフラン
・流量:1.0cm3/min
・カラム温度:40℃
[製造例1]
撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素道入管を備えた反応装置に、2-メトキシエチルアクリレート(MEA)85部、n-ブチルアクリレート(BA)10部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)5部、および酢酸エチル80部、メチルエチルケトン50部を仕込み、窒素ガスを導入しながら75℃に昇温した。次いで、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部を加え、窒素雰囲気下、75~76℃で4時間重合反応を行った。反応終了後、反応液を酢酸エチルにて希釈し、ポリマー溶液を調製した。得られた(メタ)アクリル系共重合体(A-1)のTgは-49℃、Mwは30万、Mw/Mnは3.8であった。
[製造例2]
撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素道入管を備えた反応装置に、n-ブチルアクリレート(BA)95部、アクリル酸(AA)4部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)1部、および酢酸エチル130部を仕込み、窒素ガスを導入しながら75℃に昇温した。次いで、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部を加え、窒素雰囲気下、75~76℃で4時間重合反応を行った。反応終了後、反応液を酢酸エチルにて希釈し、ポリマー溶液を調製した。得られた(メタ)アクリル系共重合体(A-2)のTgは-46℃、Mwは60万、Mw/Mnは4.0であった。
[実施例1]
(メタ)アクリル系共重合体(A-1)の固形分100部に対して、オレフィン系重合体であるルーカントLX004(三井化学製、粘度(25℃)1Pa・s、重量平均分子量3000:有効成分100%)を1部、イソシアネート系架橋剤であるY-75(綜研化学製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体:固形分75%酢酸エチル溶液)を固形分が0.6部となる量で前記溶液に添加して、粘着剤組成物を得た。
得られた粘着剤組成物を、剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の厚さが50μmになるように塗布し、80℃で3分間乾燥させ溶媒を除去して、粘着剤層を形成した。粘着剤層のPETフィルムと接している面とは反対側表面に、剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせた。次いで、23℃、65%RH環境下で7日間熟成を行い、厚さ50μmの粘着剤層を有する粘着シートを得た。
[実施例2~7、比較例1~5]
表1に記載した成分を用いて粘着剤組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行い、粘着シートを得た。
<評価>
〔耐ブリスター性試験〕
粘着シートから剥離処理されたPETフィルムを剥がして、露出した粘着剤層を厚さ100μmのPETフィルム(基材)に貼付した後、60mm×50mmの大きさに裁断し、さらにもう一方の剥離処理されたPETフィルムを剥がして、露出した粘着剤層をポリカーボネート板(PC板、被着体)に貼着し、次いで50℃、5気圧に調整されたオートクレーブに20分間保持して試験板を作製した。試験板を90℃/95%RH条件下に72時間放置した後、以下の基準で、耐ブリスター性を評価した。
◎:発泡・ウキ等の外観不良は全く観察されなかった
○:ごく僅かに発泡・ウキ等の外観不良が観察されるが、実使用上問題ない
△:発泡・ウキ等の外観不良が観察された
×:発泡・ウキ等の外観不良が広範囲で観察された
〔耐白化性試験〕
粘着シートから剥離処理されたPETフィルムを剥がして、露出した粘着剤層を厚さ100μmのPETフィルム(基材)に貼付した後、60mm×50mmの大きさに裁断し、さらにもう一方の剥離処理されたPETフィルムを剥がして、露出した粘着剤層をポリカーボネート板(PC板、被着体)に貼着し、次いで50℃、5気圧に調整されたオートクレーブに20分間保持して試験板を作製した。試験板を90℃/95%RH条件下に100時間放置した後、以下の基準で、白化の有無を目視で確認した。
○:白化の外観不良は全く観察されなかった
△:白化の外観不良がごく僅かに観察されるが実使用上問題ない範囲である
×:白化の外観不良が広範囲にわたって観察された
Figure 0007175891000001
ルーカントLX004(三井化学製、粘度1.0Pa・s、Mw3000)
ルーカントLX010(三井化学製、粘度2.9Pa・s、Mw5000)
ルーカントLX100(三井化学製、粘度24.2Pa・s、Mw10000)
ルーカントLX200(三井化学製、粘度57.0Pa・s、Mw12000)
B-1000(日本曹達製、粘度1.0Pa・s、Mw4000)
G-1000(日本曹達製、粘度77.2Pa・s、Mw5600)
IR2200(JSR製、固体)
※オレフィン系重合体の粘度は何れも25℃での値であり、有効成分は100%である。

Claims (2)

  1. ガラス転移温度(Tg)が0℃未満である(メタ)アクリル系共重合体(A)と、
    オレフィン系重合体(B)と、
    架橋剤(C)と
    を含有する粘着剤組成物であって、
    前記(メタ)アクリル系共重合体(A)が、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートを50~99質量%、架橋性官能基含有モノマーを0.5~20質量%含むモノマー成分の共重合体であって、
    前記オレフィン系重合体(B)が架橋性官能基を有さず、
    前記オレフィン系重合体(B)の25℃における粘度が0.5~25.0Pa・sであり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定される重量平均分子量(Mw)が、ポリスチレン換算値で、2000~15000であることを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 請求項に記載の粘着剤組成物より形成された粘着剤層を有する粘着シート。
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