JP7175082B2 - 機械構造用鋼およびその切削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、断続切削性に優れた機械構造用鋼およびその切削方法に関する。
近年、鋼部品の高強度化が進むと共に、部品製造工程における切削加工性の低下が問題となっている。各種の鋼材から製造される自動車の主要部品、例えば歯車、無段変速機(Continuously Variable Transmission、CVT)、クランクシャフト、コネクティングロッド、等速ジョイント(Constant Velocity Joints、CVJ)などの部品製造工程には、鋼材の切削加工が含まれる。切削に関するコストは部品製造コストの多くの部分を占めることが知られており、製造コスト低減のために工具寿命を低下させない鋼に対するニーズが高まっている。この傾向はとりわけ、工具費用が高い歯車の歯切り加工やエンドミル加工などの断続切削に供される部品用鋼に対して顕著である。
歯車の歯切り加工はホブを用いて行うのが一般的である。現在使用されているホブは、主に高速度鋼にTiN、TiAlN、AlCrNなどのセラミクスコーティングを施したものである。近年、ホブは、摩耗して寿命に達した後は、工具のすくい面を再研磨し、さらに再コーティングして繰返し使用されることが多くなってきている。このような再研磨・再コーティングを行うためには、工具摩耗が均一に進行することが好ましい。これは、工具摩耗が偏って進行して、刃先が大きく欠損した場合は、再研磨が難しいためである。また、工具摩耗がばらつき無く安定的に進行すると、寿命が正確に予測できるため、再研磨・再コーティングを行うまでの部品加工個数を増やすことができ、生産性が向上する。
ホブの摩耗は、被削材がホブのすくい面に凝着してコーティングと共に剥離することで進行することが多い。ホブのコーティングが剥離して地鉄が露出すると、摩耗が一層急激に進行する場合があり、その工具寿命を正確に予測することが難しくなる。このようにホブを用いた歯切り加工に注目すると、工具摩耗が均一で安定的に進行することが、生産性を向上させるために重要である。
これまでに断続切削時の工具寿命の向上を目的とした新しい成分組成の快削鋼や、断続切削方法が開示されている。例えば、特許文献1には、機械構造用鋼の成分を所定範囲に規定するとともに、工具と機械構造用鋼の接触時間、非接触時間を所定範囲に規定し、50m/分以上の切削速度で切削することにより、工具面上に酸化物が主体の保護膜を生成させることを特徴とする、断続切削における工具寿命に優れた機械構造用鋼の切削方法が開示されている。
断続切削では工具が被削材である鋼材に連続的に接触しないため、工具に付着した鋼材の新生面が空気に晒されて急速に酸化し、酸化摩耗が起きる場合がある。特許文献2には、切削される機械構造用鋼にAlを添加して、断続切削中の工具の酸化摩耗を抑制する発明が開示されている。特許文献2によれば、工具に付着した鋼材中のAlはFeよりも酸化されやすいため、Alは断続切削時の工具の酸化摩耗を抑制するとしている。
特開2008-36769号公報 特開2010-24549号公報
しかしながら、前述した従来の技術には、以下に示す問題点がある。
特許文献1では、工具摩耗の抑制に効果を有する保護膜を生成させるために、被削材である鋼材がSとAlを所定量含むことを必須としている。しかし、Sは鋼の機械特性を劣化させる恐れがあるため、高強度が必要とされる機械構造用鋼への添加は制限されることが望まれる。さらに、Alの添加はAlなどの硬質非金属介在物を生成しやすく、疲労強度等の機械的特性を低下させる恐れがある。さらに硬質介在物は工具のアブレシブ摩耗を引き起こすことが知られており、切削条件によっては工具摩耗が促進されてしまう可能性もある。
特許文献2記載の機械構造用鋼は、Alを0.06~0.5質量%含有することを必須としている。このAl量は機械構造用鋼としては比較的多量であり、そのため、上述のように硬質非金属介在物を生成しやすく、疲労強度低下や工具のアブレシブ摩耗増大の原因となる可能性がある。
また、そもそもこれらの特許文献に記載の技術は、工具摩耗自体を抑制することに主眼が置かれており、工具摩耗を安定的に進行させる技術は検討していない。そのため、工具寿命が平均的に向上したとしても、寿命のばらつきが大きくなる可能性がある。
以上のように、従来の技術は機械構造用鋼の断続切削時において、工具摩耗を精度良く予想でき、生産性を改善するための技術としては必ずしも適当ではない。
本発明は、上述の問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、断続切削時の工具摩耗を均一かつ安定的に進行させて、生産性を高めることができる機械構造用鋼とその切削方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究し、特に、工具摩耗を急激に進行させる大きな要因となる被削材の工具表面への凝着の抑制が重要と考えた。そこで、様々な合金元素を添加した鋼材と、種々の工具材を用いて切削実験を行い、その後の工具表面を詳細に観察する基礎研究を行った。その結果、以下の知見を得た。
(a)工具材の表面粗さが大きいと、その粗さの突起部に引っかかるようにして被削材の鉄の凝着が激しくなる。このため凝着摩耗が生じて工具材のコーティングが剥離し、工具摩耗が急激に進行する場合がある。そのため、工具材の表面粗さを小さくすることが重要である。
(b)表面粗さが比較的小さい工具材を用いて、FeよりもOが結合しやすい元素であるSi、Cr及びAlを固溶元素として比較的多く含む鋼材を断続切削すると、工具上にそれらの元素の酸化物を主体とする酸化物被膜が工具表面を覆うように形成される。この酸化物被膜は厚みが均一ではなく、結果、工具表面に凹凸ができるため、その凹凸に引っかかるようにして被削材の鉄が工具上に凝着しやすい。
(c)Mnも、SiやCr、Alと同様に、FeよりもOが結合しやすい元素であり、Mnを固溶元素として比較的多く含む鋼材を断続切削した場合、工具上にMn酸化物を主体とする酸化物被膜(Mn酸化物被膜)が形成される。しかし、Mn酸化物は切削界面での高温高圧環境で脆くなる傾向があり、切削中に工具上には留まらず、切りくずと共に排出されやすい。そのため、このMn酸化物被膜によってできた凹凸に鉄が凝着したとしても、凝着物はMn酸化物と共にすぐに排出される。結果として被削材の工具表面への凝着を抑制することができる。このように、Mnの添加が凝着の抑制に重要である。
(d)Mn酸化物を主体とする酸化物被膜の形成によって凝着を抑制しても、工具摩耗を完全に回避できるわけではない。この場合、摩耗機構は主にアブレシブ摩耗である。アブレシブ摩耗は被削材である鋼材中の硬質粒子が工具を引っかくことによって進行する摩耗であり、工具摩耗は安定的に進行する。硬質粒子はアルミナが主なものであるため、Al添加量とO量を低減してアルミナ粒子を減らすことで、摩耗の進行速度を遅くすることができる。
本発明者らは、以上のように、被削材の工具上への凝着機構を理解した上で、被削材である鋼材成分と工具の表面粗さを適正化することにより、鋼材の断続切削時の工具上への凝着を抑制することに成功した。また、摩耗進行の原因となる鋼中の硬質粒子を低減することが、摩耗の進行速度を遅くする上でさらに有効であることも知見した。具体的には、脆い酸化物被膜を生成して凝着を抑制する目的でMnを添加し、Mnよりも酸化物被膜を生成しやすいSiとAlを低減する。さらに、アブレシブ摩耗の原因となるアルミナを減らす目的で、AlとOを低減する。
すなわち、本発明に係る機械構造用鋼およびその切削方法は、つぎのとおりである。
(1)質量%で、
C:0.45~0.80%、
Si:0.01~0.15%未満、
Mn:1.30~2.00%、
Cr:0.050~1.600%、
P:0.001~0.030%、
S:0.002~0.030%、
N:0.0030~0.0120%、
Al:0.001~0.024%未満、
O:0.0030%以下
を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、48.0<51[Mn%]-190[Si%]-32[Cr%]-230[Al%]<98.3を満たし、かつ硬さが160~290HVであることを特徴とする機械構造用鋼。
ここで、[Mn%]、[Si%]、[Cr%]および[Al%]は、それぞれ、Mn、Si、CrおよびAlの含有質量%を表す。
(2)さらに、質量%で、
Ca:0.0001~0.0045%、
Mg:0.0001~0.0045%、
Zr:0.0001~0.0200%、
および、
Rem:0.0001~0.0200%
からなる群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の機械構造用鋼。
(3)さらに、質量%で、
Ti:0.005~0.500%、
Nb:0.005~0.500%、
および、
V:0.005~0.50%
からなる群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の機械構造用鋼。
(4)さらに、質量%で、
Mo:0.01~0.50%、
Ni:0.05~2.00%、
Cu:0.05~2.00%
および、
B:0.0003~0.0050%
からなる群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)~(3)の何れか一項に記載の機械構造用鋼。
(5)(1)~(4)のいずれか一項に記載の機械構造用鋼を断続切削して素形材を得る方法であって、最表面にセラミクスコーティングがなされ、その表面粗さがRa0.80μm以下である工具を用いることを特徴とする機械構造用鋼の切削方法。
本発明の機械構造用鋼とその切削方法によれば、歯切り加工などの断続切削時の凝着を低減し、工具摩耗を均一かつ安定的に進行させて、生産性を高めることができる。なお、本発明の機械構造用鋼とは、自動車部品等の機械構造用部材に使用しうる鋼のことを意味する。
発明例と比較例の切削前の鋼材の硬さ(HV)と被削性(工具寿命[m])との関係を示す図である。
本発明の一実施形態に係る機械構造用鋼およびその切削方法について説明する。まず、機械構造用鋼(以下、単に鋼とも称する。)の成分を限定する理由について説明する。以下の説明において、各元素の含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
(C:0.40~0.80%)
Cは、鋼の強度を確保するために含有させる元素である。Cの含有量が0.40%未満では、硬度が低下し、切削加工後に熱処理されずに使用される場合に強度が不足してしまう。また、最終加工品をフェライト・パーライト組織で使用する際や焼入れ、焼き戻しをして使用する際にも十分な強度が得られないおそれがある。このため、C量は、0.40%以上とし、好ましくは0.45%以上、さらに好ましくは0.50%以上とする。一方、C量が0.80%より多いと、切削素材としての硬さが上昇して被削性が劣化する。このため、C量は、0.80%以下とする。好ましいC量は、0.60%以下である。
(Si:0.01~0.15%未満)
Siは、製鋼時の脱酸に寄与するとともに、鋼の強度向上に寄与する元素である。Siの含有量が0.01%未満であるとこの効果が得られない。このため、Si量は、0.01%以上とし、好ましくは0.03%以上とする。一方、Si量が0.15%を超えると、被削材の工具上への凝着を促進してしまう。これは上述のように、Siは、断続切削中に工具面上で大気中の酸素と化学反応を起こし、工具上にSi酸化物を主体とする酸化物被膜を生成することによる。このため、Si量は、0.15%未満とする。好ましいSi量は、0.12%以下であり、さらに好ましくは0.10%以下である。
(Mn:1.00~2.00%)
Mnは本発明で重要な元素である。Mnは断続切削中に工具面上にMn酸化物を主体とする酸化物被膜が形成されるために必要である。上述のようにこのMn酸化物被膜は被削材の凝着を抑制する効果を有する。Mnの含有量が1.00%未満であるとこの効果が十分に得られない。このため、Mn量は、1.00%以上とし、好ましくは1.20%以上とする。一方、Mn量が2.00%を超えると、鋼材の硬さが高くなり、被削性が低下する。このため、Mn量は、2.00%以下とする。好ましいMn量は、1.95%以下、より好ましくは1.90%以下、さらに好ましくは1.80%以下である。
(Cr:0.050~1.600%)
Crは、鋼の固溶強化元素であり、また部品を焼入れ、焼き戻しして使用する場合には、焼入れ性を向上すると共に、焼戻し軟化抵抗を付与して焼入れ後の疲労強度を向上させる。Cr含有量が0.050%未満だと、これらの効果が得られない。よって、Cr量を0.050%以上とし、好ましくは0.100%以上とする。一方、Cr含有量が1.600%を超えると、Cr炭化物が生成して鋼が脆化する。さらに切削中に工具面上にMnを主体とする酸化物被膜が生成するのを阻害する。よって、Cr量を1.600%以下とする。好ましくは0.550%以下である。
(P:0.001~0.030%)
Pは、不純物である。Pはオーステナイト粒界に偏析して、熱間加工時に粒界割れの原因となるので、P量を0.030%以下にする。Pはできるだけ低減することが望ましいが、P量を0.001%未満に制限するには過剰なコストがかかる。したがって、P量の範囲は0.001~0.030%とする。
(S:0.002~0.030%)
SはMnと結合してMnSを形成する。MnSは、被削性を向上させる効果があるが、その効果を得るためには、Sを0.002%以上含有させる必要がある。よって、S含有量は0.002%以上とし、好ましくは0.005%以上である。一方、S含有量が0.030%を超えると、靭性や疲労強度を低下させる。よって、S含有量を0.030%以下とする。好ましくは0.025%以下である。
(N:0.0030~0.0150%)
Nは鋼中でAlやVなどと結合して炭窒化物を形成し、オーステナイト結晶粒界をピンニングすることによって粒成長を抑制し、オーステナイトから変態する組織を微細化する働きがあり、この効果を得るには0.0030%以上含有させる必要がある。このため、N量を0.0030%以上とし、好ましくは、0.0040%以上である。一方、Nを0.0150%を超えて過剰に含有させると1000℃以上の高温域における延性が低下し、連続鋳造、圧延時の歩留まり低下の原因になる。このため、N量を0.0150%以下とする必要がある。N量の好適な範囲は0.0120%以下である。
(Al:0.001~0.024%未満)
Alは鋼の脱酸に有効な元素であり、その効果を得るには0.001%以上含有させることが必要である。しかしながらAl量が0.024%以上の鋼を断続切削すると、上述したように、Al酸化物を主体とする酸化物被膜が工具面上に形成され、この酸化物被膜が鉄の凝着を促進し、工具の凝着摩耗を促進してしまう。さらにアルミナ等の硬質介在物を生成し、工具摩耗の進行速度を大きくする場合がある。このため、Al量は0.024%未満とし、好ましくは0.012%未満とする。
(O:0.0030%以下)
Oは酸化物系介在物を形成し、含有量が多い場合は切削時の工具のアブレシブ摩耗の原因となる大きな介在物が増加し、工具摩耗の進行速度の増加の原因となるので、できるだけ低減することが望ましい。このため本発明では、O量を0.0030%以下に制限する必要がある。好ましくは、0.0015%以下である。本発明の課題に関して特にO量の下限は無いが、O量を0.0001%以下に制限するには過剰なコストがかかる。従って、O量の好適な範囲は0.0001%超である。
(48.0<51[Mn%]-190[Si%]-32[Cr%]-230[Al%]<98.3) ・・・式(1)
被削材である鋼を、表面粗さが比較的小さい工具材を用いて断続切削した場合に、Mn酸化物を主体とする酸化物被膜を工具上に形成させて工具材への被削材の凝着を防ぐためには、鋼中のSi、Mn、Cr及びAlの質量%([Si%]、[Mn%]、[Cr%]及び[Al%])が上記式(1)を満たすことが必要である。
本限定は、以下のようにして定めた。
種々の成分を持つ鋼材を断続切削し、その工具摩耗量と工具上に生成した酸化物被膜の組成を走査型電子顕微鏡(SEM)に付属したエネルギー分散型X線分光器(EDS)によって調査した。その結果、工具上への被削材の凝着を抑制するためには、工具上にMn酸化物を主体とする酸化物被膜を生成させることが有効であることがわかった。他の酸化物被膜が生成した場合、被膜厚みが均一ではなく、工具表面に凹凸ができるため、その凹凸に引っかかるようにして被削材の鉄が工具上に凝着する。一方、工具上にMn酸化物を主体とする酸化物被膜が形成される場合、このMn酸化物被膜が切りくずと共に排出されやすいため、被削材の凝着を抑制することができる。
酸化物被膜中のMnの割合は、本発明の成分範囲では51[Mn%]-190[Si%]-32[Cr%]-230[Al%]の式によって予測でき、この式の下限が48.0超である鋼成分であれば、工具上にMn酸化物を主体とする酸化物被膜が生成されて、凝着抑制に寄与することが実験的に明らかになった。ここで、[Si%]、[Mn%]、[Cr%]および[Al%]は、それぞれ、鋼中のSi、Mn、CrおよびAlの含有質量%を表す。式(1)の上限については、上述してきた本発明の鋼成分において、51[Mn%]-190[Si%]-32[Cr%]-230[Al%]の最大値が98.27となるため、小数点第二位を四捨五入して98.3未満とした。
本実施形態に係る鋼は、鋼成分として、上記の基本成分に加え、以下に示す元素のうちから選んだ1種又は2種以上を含有させると特性向上に効果的である。
(Ca:0.0001~0.0045%、Mg:0.0001~0.0045%、Zr:0.0001~0.0200%、及び、Rem:0.0001~0.0200%の1種又は2種以上)
Ca、Mg、Zr、及びRem(希土類元素)は、いずれも脱酸元素であり、鋼中で酸化物を生成して被削性に有害なAlの生成を低減し、被削性改善に寄与する。また、鋼中のMnSの形態を制御して機械特性の向上に寄与する元素である。これらの効果を得るためには、本実施形態の鋼の優れた特性を損なわない範囲で、Ca、Mg、Zr、及び、Remを、いずれも、0.0001%以上含有させてもよい。一方、Ca及びMgが0.0045%を、Zr及びRemが0.0200%を超えて含有させると、酸化物が粗大化し、疲労強度が低下する。従って、Ca及びMgは0.0045%以下とし、好ましくは0.0020%以下とする。Zr及びRemは0.0200以下とし、好ましくは0.0020%以下とする。
なお、Remは希土類金属元素を示し、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuから選択される1種以上である。前記Remの含有量はこれらの元素の合計含有量を意味する。
(Ti:0.005~0.500%、Nb:0.005~0.500%、V:0.005~0.50%のいずれか1種または2種以上を含有)
Ti、NbおよびVは、C及び/又はNと微細な炭化物、窒化物、及び/又は、炭窒化物を形成して、オーステナイト温度域加熱時の結晶粒成長および異常粒成長を抑制して、組織の微細均質化に寄与し、衝撃特性を改善する。この効果を得るために、Ti、NbおよびVは、1種または2種以上を、それぞれ0.005%以上含有させてもよい。いずれも元素も、好ましくは0.010%以上、より好ましくは0.020%以上、さらに好ましくは0.050%以上である。
一方、TiおよびNbが0.500%を、Vが0.50%を超えて含有されると、硬質の炭化物が生成して被削性が低下する。従って、TiおよびNbは0.500%以下を上限とし、Vは0.50%以下とする。Ti、Nbの好ましい含有量はそれぞれ0.200%以下、より好ましくは0.150%以下、さらに好ましくは0.300%以下である。Vは、好ましくは0.20%以下、より好ましくは0.15%以下、さらに好ましくは0.30%以下である。
(Mo:0.01~0.50%、Ni:0.05~2.00%、Cu:0.05~2.
00%、及びB:0.0003~0.0050%のうちの1種又は2種)
Mo、Ni、Cu及びBは、いずれも、焼入れ性向上元素である。この効果を得るためには、本実施形態の鋼の優れた特性を損なわない範囲で、Moは0.01%以上、Ni及びCuはそれぞれ0.05%以上、Bは0.0003%以上含有させてもよい。一方、Moが0.50%を超えると、焼入れ性が高くなりすぎて硬さの大幅な増大を招き、切削や鍛造時の加工性が低下する。このため、Mo含有量は0.50%以下とし、好ましくは0.30%以下とする。NiとCuがいずれも2.00%を超えると、やはり、Moと同様に、焼入れ性が高くなりすぎて、ベイナイト又は島状マルテンサイトが生成して、加工性が低下する。このため、NiとCuの含有量の上限は、いずれも2.00%以下とする。Bは0.0050%を超えて含有しても効果が飽和する。従ってBを含有させる場合、B量を0.0003以上、0.0050%以下の範囲にする。B量の好適な範囲は0.0010~0.0025%である。
本実施形態の機械構造用鋼の成分組成は以上の通りであり、残部はFe及び不純物である。なお、原料、資材、製造設備等の状況によっては、不純物(例えばAs、Co等)が鋼中に混入するが、本発明の優れた特性を阻害しない範囲であれば許容される。
本実施形態の鋼の硬さは160~290HVの範囲である。すなわち、本実施形態の鋼を被削材として切削する前の硬さは160~290HVの範囲内とする。
切削前の鋼の硬さが160HV未満であると、切削後に熱処理せずに使用する場合に必要な強度が不足し、一方290HVを超えると硬すぎて切削が困難になる。好ましい硬さ範囲は200~260HVである。硬さをこの好ましい範囲に調整するために、切削工程の前に鋼に焼鈍、球状化焼鈍等の熱処理を行ってもかまわない。なお、硬さはビッカース硬さあり、鋼断面の中心と鋼表面の中間位置で、JIS Z 2244に準拠して測定するとよい。
一般に、被削材である鋼の組織にベイナイトやマルテンサイトが含まれると被削性が低下することが知られている。そのため、本実施形態の機械構造用鋼の組織はフェライト-パーライトあるいはパーライト組織であることが好ましい。すなわち、本実施形態の鋼を被削材として切削する前の組織はフェライト-パーライトあるいはパーライト組織であることが好ましい。
但し、本発明の凝着抑制の効果は、組織によって影響されるものではなく、どのような組織でも得られるものであり、例えば組織が焼戻しマルテンサイトであっても本発明の効果は阻害されことなく享受できる。
以上説明したように、本実施形態の機械構造用鋼は、上記のとおり、鋼成分を適正化することにより、歯切り加工などの断続切削に供した際の、工具材への凝着を低減し、工具摩耗を均一かつ安定的に進行させて、生産性を高めることができる。また、鋼のAlとOの含有量を適正に制御することで、摩耗進行の原因となる鋼中の硬質粒子を低減し、摩耗の進行速度を遅くすることができるため、結果的に、工具材の寿命を向上させることが可能となる。
本発明の工具寿命向上効果を得るには、上述の成分を有する機械構造用鋼を所定の条件にて切削加工を行う必要がある。すなわち、上述してきた本実施形態に係る機械構造用鋼を被削材として用いて素形材に加工する際、以下に説明する切削方法にて加工することで、断続切削時に工具摩耗を均一かつ安定的に進行させることができ、生産性を高めることができる。その結果、工具の寿命向上効果を十分に享受することができる。
以下、本実施形態の機械構造用鋼(鋼材)の切削方法について詳述する。
本実施形態の切削方法で重要な点は、切削中にMn酸化物主体の酸化物被膜が工具上に形成されることである。このような酸化物被膜が生成されるためには、高温高圧となる鋼材と工具の接触界面に酸素が供給されなければならない。歯切り加工やエンドミル加工などのように、工具と鋼材が切削中に接触と非接触を繰り返す、いわゆる断続切削の場合、非接触の間に大気から酸素が入り込む。この酸素が酸化物形成反応に寄与する。一方、旋削などのように、工具と鋼材が切削中に常に接触している連続切削の場合は、大気から酸素が供給されないため、工具の大部分において酸化物は形成されない。このような理由から、本発明では切削方法を断続切削に限定する。
切削時の工具と鋼材の界面は高温高圧の苛酷環境となるため、工具には耐摩耗性や耐熱性が求められる。そこで、現在では、高速度鋼、超硬合金、サーメットなどの基盤工具材に対して化学蒸着(chemical vapor deposition;CVD)や物理蒸着(physical vapor deposition;PVD)によりセラミックコーティングを施すことで、耐摩耗性や耐熱性を高めたコーティング工具が主に使用されている。そのため、本発明では使用する工具をコーティング工具とすることが望ましい。コーティングにはTiN、TiAlN、AlCrN、Al、TiC、TiCNなど種々のセラミックスが単層あるいは複層で用いられるが、本発明の効果はコーティングの種類、膜厚や作製方法には特に限定されず、現在産業上に用いられている範囲のものを広く適用することができる。
工具上にMn酸化物被膜を形成するためには、被削材として上述してきた鋼成分を有する鋼を採用する他に、工具材の表面粗さを小さくすることが重要である。表面粗さが大きくなると、工具の凹凸にFeが激しく凝着してしまうおそれがあるためである。Mn酸化物被膜を安定的に生成させるためには工具表面粗さをRa0.80μm以下とすることが好ましく、より好ましくは0.40μm以下、さらに好ましくは0.10μm以下である。このような表面粗さは、例えば工具材をコーティング後あるいはコーティング前後に研磨することで達成することができる。なお、Raは算術平均粗さであり、JIS B 0601で定義されている。
本実施形態では大気中の酸素が切削界面に供給されることが重要であるため、切削はドライで行うことが好ましい。しかしながら、水溶性あるいは不水溶性切削油を使用した場合でもある程度の効果を有するため、本実施形態の切削方法は潤滑方法によって特に限定されない。
以上説明したように、本実施形態の切削方法は、上記のとおり鋼成分を適正化した鋼を被削材として用い、かつ、工具の表面粗さを適正化することにより、工具上にMn酸化物被膜を形成させ、鋼材の断続切削時の工具上への凝着を抑制することができる。その結果、断続切削時に工具摩耗を均一かつ安定的に進行させることができ、生産性を高めることができる。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表1に示す成分組成の鋼を真空溶解法で溶解して180kgインゴットに鋳造し、さらに65φの棒鋼に熱間鍛造した。表1において、番号1~14が発明例であり、番号15~24が比較例である。ただし、番号1、5~7及び11は参考例とする。なお、番号14は鋼材化学成分が本発明範囲内であり、機械構造用鋼としては発明の範囲内であるが、工具表面粗さRaが好適な範囲外である例として示した。
上記棒鋼を焼ならし処理として、950℃で1時間保持し、その後空冷した上で後述する切削試験に供した。なお番号13の棒鋼のみ、焼ならし処理の後に、さらに、950℃で30分間保持後に水焼入れし、その後に550℃で90分間保持する焼戻し処理を実施した上で切削試験を行った。
これらの棒鋼から、長さ方向と垂直な円形断面上の、円の中心と鋼表面の中間位置を観察できるように試料を切り出して樹脂に埋め、研磨した後、同位置のビッカース硬さをJIS Z 2244に準拠し測定した。
また、同様にして試料を切り出し、ナイタール腐食の後、同じ位置を光学顕微鏡で組織観察した。
硬さ測定の結果を「切削前の硬さ」として表2に示す。なお、表中の「切削前の硬さ」とは、上記中間位置にて硬さ測定を3回行い、その平均値を「切削前の硬さ」として評価した。また、本実施例で用いた切削前の鋼材の組織はフェライト-パーライト組織、パーライト組織あるいは焼戻しマルテンサイト組織であった。なお、フェライト、パーライト、マルテンサイト以外の組織が観察される場合もあったが、その量が極微量であったため、記載を省略している。
次に、上記棒鋼に対し、切削試験を行った。
具体的には、上記の熱処理後の棒鋼から切り出した50×35×100mmの角型試験片に対し、歯車の歯切り加工(ホブ切り)を想定して、舞いツール(フライツール)で、マシニングセンタを用いて切削試験を行った。なお、実部品製造時のホブ切り工程で用いられるカッターは、複数の切れ刃を持つ。これに対し、本実施例の舞いツールはホブ切れ刃を1枚のみ有するカッターである。複数の切れ刃を持つカッターと舞いツールとの切削結果は良い対応関係にあることが確認されている。このため、舞いツールはホブ切りの代用テストに用いられる。本実施例で採用した舞いツール切削による試験方法は、例えば、「TOYOTA Technical Review Vol.52 No.2 Dec.2002 P78」に詳しく記載されている。表3に、切削試験の各条件を示す。
切削試験前の工具(舞いツール)の表面粗さRaは触針式粗さ計で測定した。
その後、試験片を0.5m切削する毎に、工具の最大すくい面摩耗深さ(クレータ摩耗の最大深さ)を、触針式粗さ計で測定した。摩耗量が70μm以上になった時点で工具寿命と判断し、それまでの切削距離(m)を工具寿命とし、試験を終了した。
また、工具上に生成した酸化物被膜の組成を調べる目的で、別途、試験片を0.5mのみ切削した工具を準備した。この工具のすくい面をSEM観察し、酸化物被膜の組成をEDSにより分析した。酸化物被膜中に含まれる金属元素のうちMnの割合(at%)を求めて表2に記載した。
また、被削材の工具への凝着面積を画像解析により測定した。被削材は大部分が鉄であるため、SEMの反射電子像とEDS分析を組み合わせることで容易にその存在を判断できる。測定領域を切れ刃先端を基準として切削深さ(4.5mm)の1/4(1.125mm)までの領域とし、工具すくい面上の鉄の凝着面積が0.30mm以下の場合は凝着特性に優れるとした。
表1、2中で、本発明の条件を満たさないものについては、下線を引いて示す。
なお。工具寿命は鋼材硬さによって影響され、硬さが大きいほど工具寿命が短くなることは広く知られている。そこで、工具寿命の長短は、同一硬さレベルの鋼材をもって比較評価することにした。図1に、発明例と比較例の切削前の鋼の硬さ(HV)と被削性(工具寿命[m])との関係を示した。
本発明に係る機械構造用鋼は、切削加工後に熱処理を行なわずに部材として使用される場合、及び焼入れ焼戻しなどの熱処理をして使用される場合の両方を想定している。すなわち、「切削前の硬さ」はもちろん、切削後に熱処理を施した場合の硬さも確保できることが望ましい。そのため、焼入れ焼戻し後の硬さを以下のように調べた。
上述した焼ならし処理後の棒鋼を、さらに、950℃で30分間保持後に水焼入れし、その後に550℃で90分間保持する焼戻し処理を実施した。続いて、棒鋼の長さ方向と垂直な円形断面上の、円の中心と鋼表面の中間位置を観察できるように試料を切り出して樹脂に埋め、研磨した後、同位置のビッカース硬さをJIS Z 2244に準拠し、3回測定した。その平均値を、表2中に「焼入れ焼戻し後の硬さ」として示した。この焼入れ焼戻し後硬さが250HV以上の場合を良好であるとして評価した。
番号15、16の鋼は、Mn含有量が不足しており、かつ式(1)を満たしていないので、発明例の鋼に対して鉄の凝着面積が大きく、発明例の同一硬さレベルの鋼材に対して工具寿命が短い。
番号17、18の鋼は、それぞれMn、C含有量が過剰であり、切削前の鋼材の硬さが290HVを超えて増大したため、工具寿命が短い。
番号19の鋼は、C含有量が不足しており、切削前の鋼材硬さが160HV未満となるため、熱処理されずに使われる場合は強度不足になる。また、焼入れ焼戻し後の硬さも他の例に比べ劣る結果となった。
番号20の鋼は、式(1)を満たしていないので、発明例の鋼に対して鉄の凝着面積が大きく、発明例の同一硬さレベルの鋼材に対して工具寿命が短い。
番号21~23の鋼は、それぞれSi、Al及びCr含有量が過剰であり、かつ式(1)を満たしていないので、発明例の鋼に対して鉄の凝着面積が大きく、発明例の同一硬さレベルの鋼材に対して工具寿命が短い。
番号24の鋼は、O含有量が多いため、硬質介在物が鋼中に存在し、それにより工具の摩耗進行が早く、発明例の同一硬さレベルの鋼材に対して工具寿命が短い。
番号1~13は、成分組成、切削前の硬さ、式(1)、工具表面粗さが本発明の範囲内となっているため、比較例よりも鉄の凝着面積は小さく、工具寿命が長い。
番号14は、工具表面粗さRaが本発明の好適な範囲外となっているため、番号1~13よりも鉄の凝着面積は大きく、他の発明例の同一硬さレベルの鋼材と比べても工具寿命が多少劣るものの、成分組成、切削前の硬さ、式(1)が本発明の範囲内であり、比較例よりも鉄の凝着面積は小さく、工具寿命が長い。
Figure 0007175082000001
Figure 0007175082000002
Figure 0007175082000003
本発明によれば、機械構造部材の製造工程における断続切削時の工具への被削材の凝着を低減可能な機械構造用鋼およびその断続切削方法を得ることができる。また本発明に係る機械構造用鋼は、特に、歯切り加工やエンドミル加工などの断続切削に供される部品用鋼として好適である。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C:0.45~0.80%、
    Si:0.01~0.15%未満、
    Mn:1.30~2.00%、
    Cr:0.050~1.600%、
    P:0.001~0.030%、
    S:0.002~0.030%、
    N:0.0030~0.0120%、
    Al:0.001~0.024%未満、
    O:0.0030%以下
    を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、48.0<51[Mn%]-190[Si%]-32[Cr%]-230[Al%]<98.3を満たし、かつ硬さが160~290HVであることを特徴とする機械構造用鋼。
    ここで、[Mn%]、[Si%]、[Cr%]および[Al%]は、それぞれ、Mn、Si、CrおよびAlの含有質量%を表す。
  2. さらに、質量%で、
    Ca:0.0001~0.0045%、
    Mg:0.0001~0.0045%、
    Zr:0.0001~0.0200%、
    および、
    Rem:0.0001~0.0200%
    からなる群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の機械構造用鋼。
  3. さらに、質量%で、
    Ti:0.005~0.500%、
    Nb:0.005~0.500%、
    および、
    V:0.005~0.50%
    からなる群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の機械構造用鋼。
  4. さらに、質量%で、
    Mo:0.01~0.50%、
    Ni:0.05~2.00%、
    Cu:0.05~2.00%
    および、
    B:0.0003~0.0050%
    からなる群から選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の機械構造用鋼。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の機械構造用鋼を断続切削して素形材を得る方法であって、
    最表面にセラミクスコーティングがなされ、その表面粗さがRa0.80μm以下である工具を用いることを特徴とする機械構造用鋼の切削方法。
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