JP7174788B2 - 結晶化ガラス基板 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に圧縮応力層を有する結晶化ガラス基板に関する。
スマートフォン、タブレット型PCなどの携帯電子機器には、ディスプレイを保護するためのカバーガラスが使用されている。また、車載用の光学機器にも、レンズを保護するためのプロテクターが使用されている。さらに、近年、電子機器の外装となる筐体などへの利用も求められている。そして、これらの機器がより過酷な使用に耐えうるよう、硬く割れ難い材料の要求が強まっている。
従来から、ガラス基板の強化方法として、化学強化が知られている。例えば、特許文献1には、情報記録媒体用結晶化ガラス基板が開示されている。この結晶化ガラス基板は、化学強化を施す場合、十分な圧縮応力値が得られなかった。
特開2014-114200号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、硬く割れ難い結晶化ガラス基板を得ることにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、表面に所定の圧縮応力層を有すると耐衝撃性が高く割れ難い結晶化ガラス基板が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下を提供する。
(構成1)
表面に圧縮応力層を有する結晶化ガラス基板であって、
前記圧縮応力層の圧縮応力が0MPaのときの応力深さDOLzeroが45~200μmであり、
前記圧縮応力層の最表面の圧縮応力CSが400~1400MPaであり、
前記最表面の圧縮応力CSと前記応力深さDOLzero(μm)の積であるCS×DOLzeroが4.8×10以上である結晶化ガラス基板。
(構成2)
前記結晶化ガラス基板の両面からの前記応力深さの和2×DOLzeroが、前記結晶化ガラス基板の厚さTの10~80%である構成1記載の結晶化ガラス基板。
(構成3)
酸化物換算の重量%で、
SiO成分を40.0%~70.0%、
Al成分を11.0%~25.0%、
NaO成分を5.0%~19.0%、
O成分を0%~9.0%、
MgO成分およびZnO成分から選択される1以上を1.0%~18.0%、
CaO成分を0%~3.0%、並びに
TiO成分を0.5%~12.0%、
を含有する構成1又は2記載の結晶化ガラス基板。
(構成4)
前記結晶化ガラス基板の厚さTが、0.1~1.0mmである構成1~3いずれか記載の結晶化ガラス基板。
(構成5)
ヤング率E(GPa)と比重ρの比であるE/ρが31以上である構成1~4いずれか記載の結晶化ガラス基板。
(構成6)
前記最表面の圧縮応力CSと、曲線解析で求めた中心応力CTの和が、600~1400MPaである構成1~5いずれか記載の結晶化ガラス基板。
(構成7)
前記応力深さDOLzeroが70~110μmであり、
前記最表面の圧縮応力CSが550~890MPaであり、
前記中心応力CTが、100~250MPaであり、
前記最表面の圧縮応力CSと前記中心応力CTの和が、800~1200MPaである構成1~6いずれか記載の結晶化ガラス基板。
(構成8)
前記応力深さDOLzeroが65~85μmであり、
前記最表面の圧縮応力CSが700~860MPaであり、
前記中心応力CTが、120~240MPaであり、
前記結晶化ガラス基板の厚さTが、0.15~0.7mmである構成1~6いずれか記載の結晶化ガラス基板。
本発明によれば、硬く割れ難い結晶化ガラス基板を得ることができる。
本発明の結晶化ガラス基板は、電子機器のディスプレイやレンズのカバーガラス、外枠部材または筐体、光学レンズ材料、その他各種部材に使用できる。
実施例の落下試験で用いた枠の概略断面図である。
以下、本発明の結晶化ガラス基板の実施形態および実施例について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態および実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
[結晶化ガラス基板]
本発明の結晶化ガラス基板は、結晶化ガラスを母材(結晶化ガラス母材ともいう)とし、表面に圧縮応力層を有する。圧縮応力層は、結晶化ガラス母材をイオン交換処理することにより形成することができる。圧縮応力層は基板の最表面から内側に所定の厚さで形成され、圧縮応力は最表面が最も高く、内側に向かって減少しゼロとなる。
圧縮応力層の最表面の圧縮応力(最表面圧縮応力ともいう)CSは、400~1400MPaであり、例えば、550~1300MPa、600~1200MPa、650~1000MPa、700~890MPa、700~880MPa、または750~860MPaとすることができる。
圧縮応力層の圧縮応力が0MPaのときの深さDOLzero(応力深さともいう)は、45~200μmであり、例えば50~140μm、55~120μm、65~110μm、70~100μm、または75~85μmとすることができる。
結晶化ガラス基板の両面からの応力深さの和は、圧縮応力層の厚さの10~80%であってよく、12~60%、15~50%、または20~40%であってよい。
中心応力CTは、55~300MPaであってよく、例えば、60~250MPa、65~240MPa、80~230MPa、100~200MPa、105~180MPa、または120~150MPaとすることができる。尚、本発明では、中心応力CTは曲線解析で求める。
最表面圧縮応力CSと中心応力CTの和は、600~1400MPaであってよく、700~1200MPa、750~1100MPa、または800~1000MPaであってよい。
本発明の結晶化ガラス基板は、最表面の圧縮応力をCS(MPa)、応力深さをDOLzero(μm)としたとき、CS×DOLzeroは4.8×10以上である。例えば、4.8×10~9.0×10、5.0×10~8.0×10、5.3×10~7.2×10、5.5×10~7.0×10、または5.7×10~6.9×10とできる。
圧縮応力層が、上記の応力深さDOLzero、最表面圧縮応力CSおよび中心応力CT、特に上記の応力深さおよび最表面圧縮応力を有すると、基板は破壊し難くなる。応力深さ、最表面圧縮応力および中心応力は、組成、基板の厚さ、および化学強化条件を調整することにより調整できる。
結晶化ガラス基板の厚さの下限は、好ましくは0.15mm以上、より好ましくは0.30mm以上、より好ましくは0.40mm以上、さらに好ましくは0.50mm以上であり、結晶化ガラス基板の厚さの上限は、好ましくは1.00mm以下、より好ましくは0.90mm以下、より好ましくは0.70mm以下であり、さらに好ましくは0.6mm以下である。
結晶化ガラス基板のヤング率E(GPa)と比重ρの比であるE/ρは、好ましくは31以上であり、より好ましくは32以上であり、さらに好ましくは33以上である。
結晶化ガラスは、結晶相とガラス相を有する材料であり、非晶質固体とは区別される。一般的に、結晶化ガラスの結晶相は、X線回折分析のX線回折図形において現れるピークの角度、および必要に応じてTEMEDXを用いて判別される。
結晶化ガラスは、例えば、結晶相としてMgAl、MgTi、MgTi、MgTiO、MgSiO、MgAlSi、MgAlSi18、MgTiO、MgSiO、NaAlSiO、FeAlおよびこれらの固溶体から選ばれる1以上を含有する。
結晶化ガラスにおける平均結晶径は、例えば4~15nmであり、5~13nmまたは6~10nmとすることができる。平均結晶径が小さいと研磨後の表面粗さRaを数Åレベルにスムーズに加工しやすくできる。また、透過率が高くなる。
結晶化ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中において、各成分の含有量は、特に断りがない場合、全て酸化物換算の重量%で表示する。ここで、「酸化物換算」とは、結晶化ガラス構成成分が全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該酸化物の総重量を100重量%としたときの、結晶化ガラス中に含有される各成分の酸化物の量を、重量%で表記したものである。
母材となる結晶化ガラスは、好ましくは、酸化物換算の重量%で、
SiO成分を40.0%~70.0%、
Al成分を11.0%~25.0%、
NaO成分を5.0%~19.0%、
O成分を0%~9.0%、
MgO成分およびZnO成分から選択される1以上を1.0%~18.0%、
CaO成分を0%~3.0%、
TiO成分を0.5%~12.0%、
を含有する。
SiO成分は、より好ましくは45.0%~65.0%、さらに好ましくは50.0%~60.0%含まれる。
Al成分は、より好ましくは13.0%~23.0%含まれる。
NaO成分は、より好ましくは8.0%~16.0%含まれる。9.0%以上または10.5%以上としてもよい。
O成分は、より好ましくは0.1%~7.0%、さらに好ましくは1.0%~5.0%含まれる。
MgO成分およびZnO成分から選択される1以上は、より好ましくは2.0%~15.0%、さらに好ましくは3.0%~13.0%、特に好ましくは5.0%~11.0%含まれる。MgO成分およびZnO成分から選択される1以上は、MgO成分単独、ZnO成分単独またはその両方でよいが、好ましくはMgO成分のみである。
CaO成分は、より好ましくは0.01%~3.0%、さらに好ましくは0.1%~2.0%含まれる。
TiO成分は、より好ましくは1.0%~10.0%、さらに好ましくは2.0%~8.0%含まれる。
結晶化ガラスは、Sb成分、SnO成分およびCeO成分から選択される1以上を0.01%~3.0%(好ましくは0.1%~2.0%、さらに好ましくは0.1%~1.0%)含むことができる。
上記の配合量は適宜組み合わせることができる。
SiO成分、Al成分、NaO成分、MgO成分およびZnO成分から選択される1以上、TiO成分を合わせて90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは98.5%以上とできる。
SiO成分、Al成分、NaO成分、KO成分、MgO成分およびZnO成分から選択される1以上、CaO成分、TiO成分、並びにSb成分、SnO成分およびCeO成分から選択される1以上を合わせて90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上とできる。これら成分で100%を占めてもよい。
結晶化ガラスは、本発明の効果を損なわない範囲で、ZrO成分を含んでもよいし、含まなくてもよい。配合量は、0~5.0%、0~3.0%または0~2.0%とできる。
また、結晶化ガラスは、本発明の効果を損なわない範囲で、B成分、P成分、BaO成分、FeO成分、SnO成分、LiO成分、SrO成分、La成分、Y成分、Nb成分、Ta成分、WO成分、TeO成分、Bi成分をそれぞれ含んでもよいし、含まなくてもよい。配合量は、各々、0~2.0%、0以上2.0%未満または0~1.0%とできる。
本発明の結晶化ガラスは、清澄剤として、Sb成分、SnO成分、CeO成分の他、As成分、およびF、Cl、NOx、SOxの群から選択された一種または二種以上を含んでもよいし、含まなくてもよい。ただし、清澄剤の含有量は、好ましくは5.0%以下、より好ましくは2.0%以下、最も好ましくは1.0%以下を上限とする。
また、母材となる結晶化ガラスは、好ましくは、酸化物換算のモル%で、
SiO成分を43.0モル%~73.0モル%、
Al成分を4.0モル%~18.0モル%、
NaO成分を5.0モル%~19.0モル%、
O成分を0モル%~9.0モル%、
MgO成分およびZnO成分から選択される1以上を2.0モル%~22.0モル%、
CaO成分を0モル%~3.0モル%、
TiO成分を0.5モル%~11.0モル%、
を含有する。
SiO成分、Al成分、NaO成分、MgO成分およびZnO成分から選択される1以上、TiO成分を合わせて90モル%以上、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上、さらに好ましくは99モル%以上とできる。
本発明の結晶化ガラスには、上述されていない他の成分を、本発明の結晶化ガラスの特性を損なわない範囲で、必要に応じ、添加することができる。例えば、本発明の結晶化ガラス(及び基板)は無色透明であってよいが、結晶化ガラスの特性を損なわない範囲にてガラスを着色することができる。
さらに、Pb、Th、Tl、Os、Be及びSeの各成分は、近年有害な化学物質として使用を控える傾向にあるため、これらを実質的に含有しないことが好ましい。
本発明の結晶化ガラス基板は、実施例で測定する落下試験において、破壊する高さは好ましくは60cm以上、70cm以上、80cm以上、90cm以上、100cm以上、または110cm以上である。
[製造方法]
本発明の結晶化ガラス基板は、以下の方法で作製できる。すなわち、原料を均一に混合し、熔解成形して原ガラスを製造する。次にこの原ガラスを結晶化して結晶化ガラス母材を作製する。さらに結晶化ガラス母材を化学強化する。
原ガラスは、熱処理しガラス内部に結晶を析出させる。この熱処理は、1段階でもよく2段階の温度で熱処理してもよい。
2段階熱処理では、まず第1の温度で熱処理することにより核形成工程を行い、この核形成工程の後に、核形成工程より高い第2の温度で熱処理することにより結晶成長工程を行う。
1段階熱処理では、1段階の温度で核形成工程と結晶成長工程を連続的に行う。通常、所定の熱処理温度まで昇温し、当該熱処理温度に達した後に一定時間その温度を保持し、その後、降温する。
2段階熱処理の第1の温度は600℃~750℃が好ましい。第1の温度での保持時間は30分~2000分が好ましく、180分~1440分がより好ましい。
2段階熱処理の第2の温度は650℃~850℃が好ましい。第2の温度での保持時間は30分~600分が好ましく、60分~300分がより好ましい。
1段階の温度で熱処理する場合、熱処理の温度は600℃~800℃が好ましく、630℃~770℃がより好ましい。また、熱処理の温度での保持時間は、30分~500分が好ましく、60分~300分がより好ましい。
結晶化ガラス母材から、例えば研削および研磨加工の手段等を用いて、薄板状結晶化ガラス母材を作製できる。
この後、化学強化法によるイオン交換により、結晶化ガラス母材に圧縮応力層を形成する。
本発明の結晶化ガラス基板は、結晶化ガラス母材を、カリウム塩とナトリウム塩の混合溶融塩(混合浴)ではなく、カリウム塩(1種または2種以上のカリウム塩、例えば硝酸カリウム(KNO)、炭酸カリウム(KCO)、硫酸カリウム(KSO))の溶融塩(単独浴)で所定の温度と所定の時間で化学強化することにより得ることができる。例えば、450~580℃(500~550℃、または520~530℃)に加熱した溶融塩に、例えば380分~630分、400分~600分、450~550分または480~520分接触または浸漬させる。このような化学強化により、表面付近に存在する成分と、溶融塩に含まれる成分とのイオン交換反応が進行し、この結果、表面部に上記特性を有する圧縮応力層が形成される。特に500~550℃で480~520分強化すると割れ難い基板が得られやすい。
実施例1~11、比較例1
実施例1~11では、結晶化ガラスの各成分の原料として各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗化物、塩化物、メタ燐酸化合物等の原料を選定し、これらの原料を以下の組成の割合になるように秤量して均一に混合した。
(酸化物換算の重量%)
SiO成分を54%、Al成分を18%、NaO成分を12%、KO成分を2%、MgO成分を8%、CaO成分を1%、TiO成分を5%、Sb成分を0.1%
次に、混合した原料を白金坩堝に投入し溶融した。その後、溶融したガラスを攪拌して均質化してから金型に鋳込み、徐冷して原ガラスを作製した。
得られた原ガラスに対し、核形成および結晶化のために、1段階の熱処理(650~730℃、5時間)を施して母材となる結晶化ガラスを作製した。得られた結晶化ガラスについて、200kV電界放射型透過電子顕微鏡FE-TEM(日本電子製JEM2100F)による解析を行った結果、平均結晶径6~9nmの析出結晶を観察した。さらに電子回折像による格子像確認、EDXによる解析を行い、MgAl,MgTiの結晶相が確認された。平均結晶径は、透過電子顕微鏡を用いて、180×180nmの範囲内の結晶粒子の結晶径を求め平均値を計算して求めた。
作製した結晶化ガラス母材に対し、縦150mm、横70mm、厚さ1.0mm超の形状となるように切断および研削を行い、さらに対面平行研磨した。結晶化ガラス母材は無色透明であった。
表1に示す厚さに対面平行研磨した結晶化ガラス母材に、化学強化を行って、表面に圧縮応力層を有する結晶化ガラス基板を得た。具体的には、KNOの溶融塩中に、表1に示す塩浴温度と浸漬時間で浸漬した。
比較例1では、以下の組成の一般的な化学強化ガラス基板を用いた。この基板はKNOとNaNOの混浴に浸漬した後、KNOの単浴に浸漬したと考えられる。
(酸化物換算の重量%)
SiO成分を54%、Al成分を13%、NaO成分を5%、KO成分を17%、MgO成分を5.5%、CaO成分を0.5%、B成分を3%、ZrO成分を2%
結晶化ガラス基板の最表面の圧縮応力値(CS)(MPa)と応力深さ(DOLzero)(μm)を、折原製作所製のガラス表面応力計FSM-6000LEを用いて測定した。試料の屈折率1.54、光学弾性定数29.658[(nm/cm)/MPa]で算出した。中心応力値(CT)(MPa)は、曲線解析(Curve analysis)により求めた。表1には、基板の厚さ(T)(mm)、CS×DOLzero、基板の厚さ(T)におけるDOLzero(基板の両面からのDOLzeroの和)の割合(2DOLzero/1000T×100)、最表面圧縮応力値と中心応力値の和(CS+CT)(MPa)も記載する。
結晶化ガラス基板について、以下の方法で鋼球落下テストを行った。
断面を図1に示すアクリル製の枠1を用いた。枠1は、矩形の外枠10と外枠より低い内枠20からなり、外枠と内枠で段を形成し、内枠の内側は空いている。外枠10の内側サイズは151mm×71mm、内枠20の内側サイズは141mm×61mmである。外枠の内側、内枠の上に結晶化ガラス基板30を載せた。結晶化ガラス基板から10cmの高さから、130gのステンレス鋼球を落下させた。落下後、基板が破壊しなければ、高さを10cm高くし、同様の試験を破壊するまで継続した。破壊した高さを表1に示す。表1から、実施例の基板は、破壊し難いことが分る。
さらに、ヤング率E(GPa)と比重ρを測定し、その比であるE/ρを求めた。ヤング率は、超音波法により測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007174788000001



上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
この明細書に記載の文献の内容を全てここに援用する。

Claims (9)

  1. 表面に圧縮応力層を有する結晶化ガラス基板であって、
    前記圧縮応力層の圧縮応力が0MPaのときの応力深さDOLzeroが45~200μmであり、
    前記圧縮応力層の最表面の圧縮応力CSが400~1400MPaであり、
    前記最表面の圧縮応力CSと前記応力深さDOLzero(μm)の積であるCS×DOLzeroが4.8×10以上であり、
    酸化物換算の重量%で、
    SiO成分を40.0%~70.0%、
    Al 成分を11.0%~25.0%、
    Na O成分を5.0%~19.0%、
    O成分を0%~9.0%、
    MgO成分およびZnO成分から選択される1以上を1.0%~18.0%、
    CaO成分を0%~3.0%、並びに
    TiO 成分を0.5%~12.0%、
    を含有し、
    結晶相として、MgAl 、MgTi 、MgTi 、Mg TiO 、Mg SiO 、MgAl Si 、Mg Al Si 18 、Mg TiO 、MgSiO 、NaAlSiO 、FeAl およびこれらの固溶体から選ばれる1以上を含有する結晶化ガラス基板(ただし、リチウムアルミノシリケート質の結晶化ガラスは除く。)
  2. 化物換算の重量%で、LiO成分を0%~2.0%含有する請求項1記載の結晶化ガラス基板。
  3. 前記最表面の圧縮応力CSが400~1200MPaである請求項1又は請求項2記載の結晶化ガラス基板。
  4. 前記圧縮応力層の圧縮応力が0MPaのときの応力深さDOLzeroが65~200μmであり、前記最表面の圧縮応力CSが550~1300MPaである請求項1又は請求項2記載の結晶化ガラス基板。
  5. 酸化物換算の重量%で、P 成分を0%~2.0%含有する請求項1~4のいずれか記載の結晶化ガラス基板。
  6. 前記結晶化ガラス基板の両面からの前記応力深さの和2×DOLzeroが、前記結晶化ガラス基板の厚さTの10~80%である請求項1~のいずれか記載の結晶化ガラス基板。
  7. ヤング率E(GPa)と比重ρの比であるE/ρが31以上である請求項1~6のいずれか記載の結晶化ガラス基板。
  8. 前記最表面の圧縮応力CSと、曲線解析で求めた中心応力CTの和が、600~1400MPaである請求項1~7のいずれか記載の結晶化ガラス基板。
  9. 曲線解析で求めた中心応力CTが、100~250MPaである請求項1~8のいずれか記載の結晶化ガラス基板。
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