JP7174623B2 - ノンアルコールビールテイスト飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、ノンアルコールビールテイスト飲料に関する。
ビールテイスト飲料において、泡を長時間保持することは従来からの課題の一つである。一般的に、ビールテイスト飲料には麦などの植物原料が含まれており、植物原料の使用量を増やすことで、飲料の泡持ちを向上できることが知られている。また、泡持ちを向上させる方法として、動物由来のタンパク質を含有させる方法も提案されている。
例えば、特許文献1には、ビール製造過程の麦汁を煮込む工程において、麦汁に対してコラーゲンペプチドを添加溶融させることにより、発泡酒における泡の質を肌理こまやかにし、泡の硬さをより保持し、長時間にわたって泡が消えないようにすることにより、発泡酒の味わいを保持する技術が開示されている。
特開2008-271942号公報
しかしながら、ノンアルコールビールテイスト飲料において、植物原料の使用量を増やすとその原料に由来する香り(特に穀物臭)が飲みやすさを損なうことがある。また、ノンアルコールビールテイスト飲料にコラーゲンペプチドを多量に含有させるとコラーゲンに由来する獣様の匂いや魚類の生臭い匂いがついてしまい、飲料の風味を損ねる場合があることが判明した。
本発明の課題は、優れた泡持ちを有し、穀物臭などの植物原料由来の香りやコラーゲンペプチド由来の匂いを感じさせない良好な風味を持つノンアルコールビールテイスト飲料を提供することである。
本発明は、平均分子量が500~8000のコラーゲンペプチド、炭酸ガス、および植物由来タンパク質を含有し、pH3以上4.6以下であり、前記コラーゲンペプチドの含有量が1~280mg/100mLであり、前記植物由来タンパク質の総窒素量が42~100mg/100mLであり、酢酸エチルの含有量が0.5~70ppmおよび/または酢酸イソアミルの含有量が1~12ppmである、ノンアルコールビールテイスト飲料に関する。
本発明によれば、優れた泡持ちを有し、穀物臭などの植物原料由来の香りやコラーゲンペプチド由来の匂いを感じさせない良好な風味を持つノンアルコールビールテイスト飲料を提供することができる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、コラーゲンペプチド、炭酸ガス、及び植物由来タンパク質を含有するものであって、さらに酢酸エチルおよび/または酢酸イソアミルを含有するものである。
本発明におけるコラーゲンペプチドは、平均分子量が8000以下となるように加水分解処理されたコラーゲンペプチドである。単なるコラーゲンでなくコラーゲンペプチドとすることによって、経口で摂取したときの体内への吸収性が高くなるため、飲料に関する本発明においてはコラーゲンペプチドを使用する。コラーゲンペプチドの平均分子量は、経口で摂取したときの体内への吸収性を高める観点から、上限は8000以下であり、好ましくは7000以下であり、より好ましくは6000以下であり、更に好ましくは5500以下である。また、下限は特に限定されるものではないが500以上、1000以上、1500以上、2000以上などとすることができる。これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。
本明細書において、コラーゲンペプチドの平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC:ポリエチレングリコール(PEG)標準)にて測定した値を意味するが、市販品の場合には、供給元から提供される製品情報に従えばよい。GPCでの平均分子量は、あらかじめ分子量が既知で異なるポリエチレングリコール(PEG)数種を同条件で測定して得られたリテンションタイムと分子量の関係の検量線を元に算出する。本発明における平均分子量とは、この手法に従ってPEG換算で算出した重量平均分子量を言う。
本発明で使用するコラーゲンペプチドは、ゼラチンを酵素や酸などによって加水分解して得ることができる。コラーゲンペプチドは、グリシンやヒドロキシプロリンを多く含むタンパク質であり、市販品としても入手可能である。コラーゲンとしては、哺乳類のコラーゲン組織から抽出したコラーゲンであっても、魚類のコラーゲン組織から抽出したコラーゲンであっても、特に限定されるものではない。商品イメージや安全性等の観点から、魚類由来のコラーゲンであることが好ましい。魚類由来のコラーゲンの原料としては、海水魚であっても淡水魚であってもよく、マグロ(キハダ)、サメ、タラ、ヒラメ、カレイ、タイ、テラピア、サケ、ナマズ等の皮が挙げられる。これらの魚類由来のコラーゲンは、魚類の鱗や皮から抽出したものである。哺乳類由来のコラーゲンの原料としては、ブタ、牛などが挙げられる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料中のコラーゲンペプチドの含有量は、泡持ちの観点から、1mg/100mL以上であり、13mg/100mL以上が好ましく、156mg/100mL以上がより好ましく、風味を保持する観点から、280mg/100mL以下であり、250mg/100mL以下が好ましく、200mg/100mL以下がより好ましい。コラーゲンペプチドの含有量は一例として一般財団法人・日本食品分析センターで分析することができる。また、コラーゲンペプチドの含有量は、下記のコラーゲンペプチドに由来するヒドロキシプロリン濃度から推定することも可能である。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料中のコラーゲンペプチドの総窒素量は、泡持ちの観点から、0.1mg/100mL以上が好ましく、0.5mg/100mL以上がより好ましく、25mg/100mL以上が更に好ましく、風味を保持する観点から、50mg/100mL以下が好ましく、40mg/100mL以下がより好ましく、30mg/100mL以下が更に好ましい。コラーゲンペプチドの総窒素量は、コラーゲンペプチドの濃度から算出することができる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料には、ヒドロキシプロリンが含まれる。ヒドロキシプロリンはコラーゲンに特徴的なアミノ酸であり、本発明においては、コラーゲンペプチドに由来するものであることが好ましいが、他のタンパク質由来のものが含まれていてもよい。ヒドロキシプロリンの含有量は、様々な手法で測定することができる。一例として、Nayama,Shibata,Ohtuki,Saitoの方法(藤本大三郎、永井裕(1985)、コラーゲン実験法、pp.51-56、講談社)に準じて測定することができる。また、一般財団法人・日本食品分析センターに委託して測定することもできる。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるヒドロキシプロリンの含有量としては、0.1mg/100mL以上が好ましく、1mg/100mL以上がより好ましく、16mg/100mL以上が更に好ましい。また、30mg/100mL以下が好ましく、25mg/100mL以下がより好ましく、20mg/100mL以下が更に好ましい。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の炭酸ガス濃度は、0.4w/w%以上であることが好ましい。また、炭酸ガス濃度が高くなるにつれて刺激が強くなり先味に抑揚がつくため、炭酸ガス濃度としては、0.40~0.60w/w%であることが好ましく、0.45~0.55w/w%であることがより好ましく、0.48~0.52w/w%であることが更に好ましい。
炭酸ガス濃度は当業者に良く知られている標準的な手法で測定することが出来る。測定には、従来技術の自動測定装置を用いても良い。例えば、ガスボリューム測定装置 GVA-500A(京都電子工業社)を用いることができる。ノンアルコールビールテイスト飲料中の炭酸ガス含有量は、通常、重量%(w/w%またはg/kg)で表すほか、20℃におけるガス圧(kgf/cmまたはMPa)で表すことができる。炭酸ガスの濃度と炭酸ガス圧は適宜換算可能である。本明細書中では特に断らない限り、炭酸ガス含有量を濃度(w/w%)で示す。
本発明における植物由来タンパク質としては、特に限定されるものではなく、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造において公知の植物性タンパク質などを使用することができる。例えば、麦、麦芽、とうもろこし、大豆、エンドウなどに由来するものが挙げられる。また、これらのタンパク分解物も植物由来タンパク質に含まれる。また、酵母エキスなどを添加した場合における、酵母由来のタンパク質についても植物由来タンパク質に含める。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料中の植物由来タンパク質の総窒素量は、泡持ちの観点から、42mg/100mL以上であり、50mg/100mL以上が好ましく60mg/100mL以上がより好ましく、風味を保持する観点から、100mg/100mL以下であり、90mg/100mL以下が好ましく、80mg/100mL以下がより好ましい。植物由来タンパク質の総窒素量は、他に動物由来タンパク質が添加されていない場合においては、ノンアルコールビールテイスト飲料の総窒素量からコラーゲンペプチドの総窒素量を引いた量である。ここで、「ノンアルコールビールテイスト飲料の総窒素量(T-N)」とは、飲料全体に含まれる窒素の総量を意味し、「改訂 BCOJビール分析法 8.9.2 燃焼法(改良デュマ法)、ビール酒造組合国際技術委員会(分析委員会)編 2013年増補改訂、財団法人 日本醸造協会」に記載の方法によって測定することができる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるコラーゲンペプチドの総窒素量と植物由来タンパク質の総窒素量の比(コラーゲンペプチド/植物由来タンパク質)は、香味の観点から、0.001~1が好ましく、0.006~0.7がより好ましく、0.4~0.5がより好ましい。
本発明において、酢酸エチルとは、CHCOOCで示される有機化合物であり、果実臭を有する。本発明において酢酸エチルは、人工的に化学合成したものであっても、天然物に由来するもの、たとえば酵母による醗酵代謝物として得られるものであってもよい。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料における酢酸エチルの含有量は、獣臭や穀物臭を抑制する観点から、0.5ppm以上であり、好ましくは1ppm以上であり、より好ましくは1.5ppm以上であり、酢酸エチル特有の人工的な香りを突出させない観点から、70ppm以下であり、好ましくは50ppm以下であり、より好ましくは30ppm以下であり、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。
本発明において、酢酸イソアミルとは、CHCOO(CHCH(CHで示される有機化合物であり、果実臭を有する。本発明において酢酸イソアミルは、人工的に化学合成したものであっても、天然物に由来するもの、たとえば酵母による醗酵代謝物として得られるものであってもよい。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料における酢酸イソアミルの含有量は、獣臭や穀物臭を抑制する観点から、1ppm以上であり、好ましくは1.5ppmであり、より好ましくは2ppm以上であり、酢酸イソアミル特有の人工的な香りを突出させない観点から、12ppm以下であり、好ましくは8ppm以下であり、より好ましくは5ppm以下であり、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、酸味料をさらに含有することができる。酸味料としては、クエン酸、乳酸、リン酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれる1種以上の酸を用いることが好ましい。また、本発明においては、前記酸以外の酸として、コハク酸、酒石酸、フマル酸および氷酢酸等も用いることができる。これらは食品に添加することが認められているものであれば制限なく用いることができる。本発明においては、まろやかな酸味を適切に付与する観点から乳酸と、やや刺激感のある酸味を適切に付与する観点からリン酸との組み合わせを用いることが好ましい。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料中の酸味料の含有量は、特に限定されるものではないが、クエン酸換算で、400~7000ppmなどとすることができる。酸を複数用いる場合は、合計含有量を意味する。なお、本明細書において、クエン酸換算量とは、クエン酸の酸味度を基準として各酸味料の酸味度から換算される量のことであり、例えば、乳酸100ppmに相当するクエン酸換算量は120ppm、リン酸100ppmに相当するクエン酸換算量は200ppm、リンゴ酸100ppmに相当するクエン酸換算量は125ppmとして換算する。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料のNIBEMは、泡持ちの観点から、120以上が好ましく、130以上がより好ましく、140以上が更に好ましい。NIBEM値は、注がれた泡の崩壊速度を電気伝導度で測定したものであり、ビール等の泡持ち評価に一般的に用いられているものである。ビール様発泡性飲料のNIBEM値は、EBC(European Brewery Convention)のAnalytica-EBC標準法、又はこれに準じた方法により測定できる。
本発明に係るノンアルコールビールテイスト飲料は、コラーゲンペプチド及び植物由来タンパク質、酢酸エチル、酢酸イソアミルを用いる以外は、一般的なノンアルコールビールテイスト飲料と同様にして製造できる。以下に、一般的な非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料の製造工程を下記に示す。酵母による発酵工程を有さないことにより、ノンアルコールビール等のノンアルコールビールテイスト飲料を容易に製造することができる。一般的な非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料は麦芽を原料として使用するものとしないものとがあり以下のように製造することができる。
麦芽を原料として使用して製造されるノンアルコールビールテイスト飲料は、まず、麦芽等の麦の他、必要に応じて他の穀物、でんぷんなどの原料及び水を含む混合物に、必要に応じてアミラーゼなどの酵素を添加し、糊化、糖化を行なわせ、原料粕と分離し、糖化液とする。必要に応じてホップや苦味料などを糖化液に加えて煮沸し、清澄タンクにて凝固タンパク質などの固形分を取り除く。この糖化液の代替として、麦芽エキスに温水を加えたものにホップを加えて煮沸してもよい。ホップは煮沸開始から後述の濾過までのどの段階で混合してもよい。糖化工程、煮沸工程、固形分除去工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。煮沸後、得られた麦汁を濾過し、得られた濾過液に炭酸ガスを加える。その後、容器に充填し殺菌工程を経て目的のノンアルコールビールテイスト飲料を得る。コラーゲンペプチド、植物由来タンパク質、酢酸エチル、酢酸イソアミルの添加は、充填までのどの工程で行ってもよいが、成分移行率の観点から、濾過前工程において添加することが好ましい。また、必要に応じて糖類、苦味料、甘味料、酸味料、調味料、着色料などの添加を充填までのいずれかの工程において行ってもよい。
麦芽を原料として使用せずに製造されるノンアルコールビールテイスト飲料は、炭素源を含有する液糖、麦又は麦芽以外のアミノ酸含有材料としての窒素源等を、温水と共に混合し、液糖溶液とする。必要に応じてホップや苦味料などを液糖溶液に加えて煮沸し、清澄タンクにて凝固タンパク質などの固形分を取り除く。ホップは煮沸開始から煮沸終了前のどの段階で混合してもよい。煮沸工程、固形分除去工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。煮沸後、得られた麦汁を濾過し、得られた濾過液に炭酸ガスを加える。その後、容器に充填し殺菌工程を経て目的のノンアルコールビールテイスト飲料を得る。コラーゲンペプチド、植物由来タンパク質、酢酸エチル、酢酸イソアミルの添加は、充填までのどの工程で行ってもよいが、成分移行率の観点から、濾過前工程において添加することが好ましい。また、必要に応じて糖類、苦味料、甘味料、酸味料、調味料、着色料などの添加を充填までのいずれかの工程において行ってもよい。
本明細書における「ノンアルコールビールテイスト飲料」とは、アルコール度数が1%未満のビールテイスト飲料であり、好ましくは、アルコールを実質的に含まない。ここで、アルコールを実質的に含まない態様の飲料は、検出できない程度の極微量のアルコールを含有する飲料を除くものではない。アルコール度数が四捨五入により0.0%になる飲料、中でも、アルコール度数が四捨五入により0.00%となる飲料は、ノンアルコールビールテイスト飲料に包含される。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の種類としては、例えばノンアルコールのビールテイスト飲料、ビールテイストの清涼飲料などが含まれる。なお、ここでの「アルコール度数(アルコール含有量)」はエタノールの含有量を意味し、脂肪族アルコールは含まれない。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料のアルコール度数は、飲料中のアルコール分の含有量(v/v%)を意味し、公知のいずれの方法によっても測定することができるが、例えば、振動式密度計によって測定することができる。具体的には、飲料から濾過又は超音波によって炭酸ガスを抜いた試料を調製し、そして、その試料を直火蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めることができる。アルコール度が1.0%未満の低濃度の場合は、市販のアルコール測定装置や、ガスクロマトグラフィーを用いても良い。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料においては、原料の一部にホップを用いることができる。香味がビールに類似する傾向にあることから、原料の一部にホップを用いることが望ましい。ホップを使用する際には、ビール等の製造に使用される通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを、所望の香味に応じて適宜選択して使用することができる。また、イソ化ホップ、還元ホップなどのホップ加工品を用いてもよい。本発明におけるホップには、これらのものが包含される。また、ホップの添加量は特に限定されないが、典型的には、飲料全量に対して0.0001~1重量%程度である。
本発明では、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、その他の原料を用いてもよい。例えば、苦味料、甘味料(高甘味度甘味料を含む)、香料、難消化性デキストリンなどの食物繊維、酵母エキス、カラメル色素などの着色料、大豆サポニンやキラヤサポニン等の植物抽出サポニン系物質、ウシ血清アルブミン等のタンパク質系物質、アミノ酸などの調味料、アスコルビン酸等の酸化防止剤を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて用いることができる。
かくして本発明のノンアルコールビールテイスト飲料が得られる。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料のpHはpH3以上4.6以下であればよいが、好ましくはpH3.0以上、より好ましくはpH3.3以上である。また、好ましくはpH4.3以下、より好ましくはpH4.0以下である。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、容器詰め飲料とすることができる。容器の形態は何ら制限されず、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器詰め飲料とすることができる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
<ノンアルコールビールテイスト飲料の製造>
実施例1~19、比較例1~11
表1~4に示すノンアルコールビールテイスト飲料を下記のように調製した。表1~4に記載の植物由来タンパク質の総窒素量となるように、植物由来タンパク質として、麦芽、大豆タンパク分解物(不二製油株式会社製、製品名:ハイニュートAM)、コーンタンパク分解物(北海道クノール株式会社製、製品名:スイートコーンパウダーデリシャス)のうち、いずれか1つ以上を加えた温水に、ホップを加えて20分間煮沸して100Lの液糖溶液を得た。得られた液糖溶液に、表1~4に記載の含有量となるようにコラーゲンペプチドを加えた。いずれのサンプルも、酸化防止剤、香料、甘味料、必要によりカラメル色素を適量加え、それぞれ表1~4に記載のpHとなるように酸味料を添加した後、市販のイソα酸(JOHN I. HAAS,INC.製、製品名:ISOHOP)を適量添加した。その後、それぞれ表1~表4に記載の含有量となるように酢酸エチルおよび/又は酢酸イソアミルを添加し、約24時間貯蔵した。その間、炭酸ガスを表1~4に記載の含有量となるように添加した。その後、濾過・瓶詰め・殺菌(65℃以上で10分間加熱)の工程を経て、ノンアルコールのビールテイスト飲料を得た。
用いたコラーゲンペプチドは以下の通りである。
平均分子量 600:新田ゼラチン株式会社製、製品名:コラペプPU
平均分子量5100:新田ゼラチン株式会社製、製品名:SCP5100
平均分子量7500:新田ゼラチン株式会社製、特注品
<泡持ちの評価>
得られたノンアルコールビールテイスト飲料のNIBEMを測定した。数値が高いほど泡持ちがよいことを示す。ここでは120以上を合格範囲とした。結果を表1~4に示す。なお、比較例11では泡が発生しなかったため、測定できない。
<香味の評価>
得られたノンアルコールビールテイスト飲料の香味について、専門パネリスト3名で評点法による官能試験によって評価した。コラーゲンペプチド由来の匂いや植物原料由来の穀物臭などの香りを感じないことを「獣臭・穀物臭のなさ」、酢酸エチルや酢酸イソアミルを過剰に入れることによる人工的な香りを感じないことを「人工感のなさ」とし、これらの項目について、「全く感じない」=5点、「感じない」=4点、「微弱に感じるものの許容範囲である」=3点、「感じる」=2点、「強く感じる」=1点として、評価点の平均点を算出した。また、ノンアルコールビールテイスト飲料としての全体的な風味の良さを「総合評価」とし、「非常によい」=5点、「よい」=4点、「ふつう」=3点、「やや劣る」=2点、「劣る」=1点として、評価点の平均点を算出した。平均点が3点以上であれば製品としては問題なく、より大きいことがより好ましい。結果を表1~4に示した。
Figure 0007174623000001
Figure 0007174623000002
Figure 0007174623000003
Figure 0007174623000004
実施例1~19と比較例1~11とを対比すると、所定量のコラーゲンペプチド、炭酸ガス、及び所定量の植物由来タンパク質を含有し、pH3以上4.6以下であり、所定量の酢酸エチルおよび/または酢酸イソアミルを含有する実施例1~19のノンアルコールビールテイスト飲料は、優れた香味評価と泡持ち評価が得られ、両立できることがわかる。一方、コラーゲンペプチドを含まない比較例1、植物由来タンパク質の総窒素量が所定量以下の含有量である比較例3では泡持ちが十分でなかった。また、コラーゲンペプチドを所定量以上含有する比較例2、植物由来タンパク質の総窒素量が所定量以上の含有量である比較例4、酢酸エチルが所定量以下の含有量である比較例5、酢酸イソアミルが所定量以下の含有量である比較例7では原料由来の獣臭あるいは穀物臭により香味評価が優れなかった。また、酢酸エチルが所定量以上の含有量である比較例6、酢酸イソアミルが所定量以上の含有量である比較例8では、これらの香気成分による人工感により香味評価が優れなかった。また、pHが所定範囲外である比較例9、10では、酸味の量が適切でないことにより香味評価が優れなかった。また、炭酸ガスを含まない比較例11では、泡持ちも十分でなく、香味評価にも劣る結果になった。
本発明によって製造されるノンアルコールビールテイスト飲料は、獣臭や穀物臭を感じさせない優れた香味と優れた泡持ちをを有しており、ノンアルコールビールテイスト飲料の新しい価値を提供するものである。

Claims (6)

  1. 平均分子量が500~8000のコラーゲンペプチド、炭酸ガス、および植物由来タンパク質を含有し、pH3以上4.6以下であり、前記コラーゲンペプチドの含有量が1~280mg/100mLであり、前記植物由来タンパク質の総窒素量が42~100mg/100mLであり、酢酸エチルの含有量が0.5~70ppmおよび酢酸イソアミルの含有量が1~12ppmである、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料。
  2. ヒドロキシプロリンを含有し、その含有量が0.1~30mg/100mLである、請求項1に記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
  3. 前記ヒドロキシプロリンが前記コラーゲンペプチドに由来するものを含む、請求項2に記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
  4. NIBEMが120以上である、請求項1~3いずれか1項に記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
  5. 平均分子量が500~8000のコラーゲンペプチド、炭酸ガス、および植物由来タンパク質を含有する非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法であって、pHを3以上4.6以下、前記コラーゲンペプチドの含有量を1~280mg/100mL、前記植物由来タンパク質の総窒素量を42~100mg/100mL、酢酸エチルの含有量を0.5~70ppm、酢酸イソアミルの含有量を1~12ppmとする、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
  6. 前記ノンアルコールビールテイスト飲料のNIBEMが120以上である、請求項5に記載の製造方法。
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