JP2020000008A - ビールテイスト飲料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]ビールテイスト飲料に対して原料換算で0.8〜100ppmとなる量のコリアンダーシード又はコリアンダーシードの熱水抽出物を混合する工程を含む、ビールテイスト飲料の製造方法、
[2][1]に記載の製造方法により得られた、ビールテイスト飲料、及び
[3]ビールテイスト飲料に対して原料換算で0.8〜100ppmとなる量のコリアンダーシード又はコリアンダーシードの熱水抽出物を混合する工程を含む、ビールテイスト飲料のキレを向上させる方法に関する。
本発明にかかるビールテイスト飲料のうち、ノンアルコールビールテイスト飲料については、近年の低カロリー嗜好に合わせて、低カロリーであることが望ましい。従って、本発明にかかるビールテイスト飲料のカロリー数は、好ましくは5kcal/100mL未満、より好ましくは4kcal/100mL未満、更に好ましくは3kcal/100mL未満である。
本発明にかかるビールテイスト飲料に含まれる糖質とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう。具体的には、糖質は、食品から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、アルコール分及び水分を除いたものをいう。また、食品中の糖質の量は、当該食品の重量から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量を控除することにより算定される。この場合に、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量は、栄養表示基準に掲げる方法により測定する。具体的には、タンパク質の量は窒素定量換算法で測定し、脂質の量はエーテル抽出法、クロロホルム・メタノール混液抽出法、ゲルベル法、酸分解法またはレーゼゴットリーブ法で測定し、食物繊維の量は高速液体クロマトグラフ法またはプロスキー法で測定し、灰分の量は酢酸マグネシウム添加灰化法、直接灰化法または硫酸添加灰化法で測定し、水分の量はカールフィッシャー法、乾燥助剤法、減圧過熱乾燥法、常圧加熱乾燥法またはプラスチックフィルム法で測定する。
本発明の製造方法において使用される酸味料としては、クエン酸、乳酸、リン酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれる1種以上の酸を用いることが好ましい。また、本発明の製造方法においては、前記酸以外の酸として、コハク酸、酒石酸、フマル酸および氷酢酸等も用いることができる。これらは食品に添加することが認められているものであれば制限なく用いることができる。本発明の製造方法においては、まろやかな酸味を適切に付与する観点から乳酸と、やや刺激感のある酸味を適切に付与する観点からリン酸との組み合わせを用いることが好ましい。
本発明の製造方法では、原料の一部にホップを用いることができる。香味がビールに類似する傾向にあることから、原料の一部にホップを用いることが望ましい。ホップを使用する際には、ビール等の製造に使用される通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを、所望の香味に応じて適宜選択して使用することができる。また、イソ化ホップ、還元ホップなどのホップ加工品を用いてもよい。本発明にかかるビールテイスト飲料に使用されるホップには、これらのものが包含される。また、ホップの添加量は特に限定されないが、典型的には、飲料全量に対して0.0001〜1重量%程度である。
本発明の製造方法では、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、その他の原料を用いてもよい。例えば、甘味料(高甘味度甘味料を含む)、苦味料、香料、酵母エキス、カラメル色素などの着色料、大豆サポニンやキラヤサポニン等の植物抽出サポニン系物質、コーンや大豆などの植物タンパク質およびペプチド含有物、ウシ血清アルブミン等のタンパク質系物質、食物繊維やアミノ酸などの調味料、アスコルビン酸等の酸化防止剤を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて用いることができる。
本発明にかかるビールテイスト飲料は、容器詰めとすることができる。容器の形態は何ら制限されず、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器入り飲料とすることができる。
コリアンダーシードの粉末(水分含量:7.5質量%)0.3gを10mMのクエン酸緩衝液(pH5.30)に加え60分間煮沸を実施し、回収した液の固形分を除き、コリアンダーシード熱水抽出液とした。
調製例1で得られたコリアンダーシード熱水抽出液を、原料換算で表1に記載の添加濃度となるように麦芽比率100%のビールテイスト飲料に添加し、ビールテイスト飲料を得た。
調製例1で得られたコリアンダーシード熱水抽出液を、原料換算で表2に記載の添加濃度となるように麦芽比率50%未満%のビールテイスト飲料に添加し、ビールテイスト飲料を得た。
調製例1で得られたコリアンダーシード熱水抽出液を、原料換算で表3に記載の添加濃度となるようにノンアルコールビールテイスト飲料に添加し、ビールテイスト飲料を得た。
各実施例、比較例のビールテイスト飲料について、キレ(ビールそのものに感じられる後味の好ましくない苦味・甘味・香りの消失が速い)、コリアンダーシード由来の苦味・渋味、及びコリアンダーシードの香り(コリアンダーシード由来のスパイシーな香りや柑橘様の香り)について、下記の基準で評価した。各評価は、6名の専門パネリストが行った。平均点を表1〜3に示す。また、併せて、コリアンダーシード由来の香りや苦味を付与することなくキレを向上させることができたか否かについての総合評価を「◎:十分満足」、「○:満足」、「△:やや満足」、「×:不満足」の基準で評価した。△以上の品質であれば、狙いの品質を達成できたと評価できる。
(評価基準)
5:非常に感じる
4:感じる
3:やや感じる
2:あまり感じない
1:全く感じない
醸造工程においてコリアンダーシードの粉末(水分含量:7.5質量%)を添加することにより、ビールテイスト飲料にキレが付与されることを確認するため、麦汁煮沸開始時にホップのみを添加したオールモルト麦汁を醗酵させて製造したビールテイスト飲料(比較例5)と、麦汁煮沸開始時にホップ及び30ppmとなる量のコリアンダーシードの粉末を添加したオールモルト麦汁を醗酵させて製造したビールテイスト飲料(実施例9)についてキレ(ビールそのものに感じられる後味の好ましくない苦味・甘味・香りの消失が速い)及びコリアンダーシードの香り(コリアンダーシード由来のスパイシーな香りや柑橘様の香り)を下記の基準で評価した。評価は、6名の専門パネリストが行った。平均点を表4に示す。
(評価基準)
5:非常に感じる
4:感じる
3:やや感じる
2:あまり感じない
1:全く感じない
Claims (3)
- ビールテイスト飲料に対して原料換算で0.8〜100ppmとなる量のコリアンダーシード又はコリアンダーシードの熱水抽出物を混合する工程を含む、ビールテイスト飲料の製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法により得られた、ビールテイスト飲料。
- ビールテイスト飲料に対して原料換算で0.8〜100ppmとなる量のコリアンダーシード又はコリアンダーシードの熱水抽出物を混合する工程を含む、ビールテイスト飲料のキレを向上させる方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021003128A (ja) * | 2020-09-30 | 2021-01-14 | サントリーホールディングス株式会社 | ビールテイスト飲料 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012105572A (ja) * | 2010-11-16 | 2012-06-07 | Suntory Holdings Ltd | コリアンダー抽出物含有ビールテイスト発酵飲料 |
WO2016057862A1 (en) * | 2014-10-10 | 2016-04-14 | Gattuso Robert Leroy Jr | Method for preparing a beer infusion |
CN106434077A (zh) * | 2016-09-18 | 2017-02-22 | 燕京啤酒(桂林漓泉)股份有限公司 | 一种原浆啤酒及其制备方法 |
JP2018042526A (ja) * | 2016-09-16 | 2018-03-22 | アサヒビール株式会社 | アルコール飲料及びその製造方法 |
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Non-Patent Citations (1)
Title |
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"Wheat Beer (Hoegaarden-style), CASTLE MALTING: Beer and whisky recipes", INTERNET ARCHIVE WAYBACK MACHINE [ONLINE], JPN6021039428, 21 May 2017 (2017-05-21), ISSN: 0004611290 * |
Cited By (1)
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