JP7174244B2 - 最適化装置及び最適化装置の制御方法 - Google Patents

最適化装置及び最適化装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、最適化装置及び最適化装置の制御方法に関する。
現在の社会ではあらゆる分野で情報処理が行われている。これらの情報処理はコンピュータなどの演算装置を用いて行われており、様々なデータを演算、加工し、意味のある結果を得ることにより、予測、決定、制御などが行われる。これらの情報処理の1つの分野として最適化問題があり重要な分野となっている。例えば、ある処理を行う場合に必要な資源やコストを最小化する問題、またはその処理による効果を最大化する解を求める問題などである。これらの問題が非常に重要であるのは明らかであろう。
最適化問題の代表的なものとして線形計画問題がある。これは複数の連続変数の線形和で表される評価関数を、線形和で表される制約条件の下で最大化または最小化する変数の値を求めるものであり、製品の生産計画など様々な分野で利用されている。この線形計画問題には単体法や内点法といった優れた解法が知られており、何十万以上の変数を持つ問題でも効率的に解くことができる。
一方最適化問題には、変数が連続値ではなく離散的な値を取るものも多く知られている。例えば、複数の都市を順番に回り元に戻るときの最短経路を求める巡回セールスマン問題や、ナップザックに異なる品物を詰めるときその価値の和が最大となるような組み合わせを求めるナップザック問題などが挙げられる。このような問題は、離散最適化問題、組合せ最適化問題などと呼ばれ、最適解を得るのが非常に難しいことが知られている。
離散最適化問題を解くのが難しい最大の原因は、各変数が離散値しか取れないため、評価関数が改善される方向に変数を連続的に変化させることで最適解に到達させるという手法が使えないことである。そして本来の最適値を与える変数の値(最適解、大域解)以外に、局所的に評価関数の極値を与える値(極小(大)解、局所解)が非常に多数存在することである。このため最適解を確実に得るにはしらみつぶしのような方法を取らざるを得ず、計算時間が非常に長くなる。離散最適化問題には計算量理論でNP(Non-deterministic Polynomial)困難問題と呼ばれる、最適解を求めるための計算時間が問題の大きさ(すなわち変数の数)に対して指数的に増加すると予想される問題が多い。上記巡回セールスマン問題やナップザック問題もNP困難問題である。
以上述べたように、離散最適化問題の最適解を確実に求めることは非常に困難である。このため実用上重要な離散最適化問題にはその問題に固有な性質を利用した解法が考え出されている。上記のように多くの離散最適化問題では厳密解を得るには指数関数的に増大する計算時間がかかると予想されるため、実用的な解法の多くは近似解法であり、最適解ではないものの評価関数の値が最適値に近い値となる解を得ることができるものである。
これらの問題に特化した近似解法に対して、問題の性質を用いることなく解くため広範囲な問題を扱える近似解法も知られている。これらはメタヒューリスティックな解法と呼ばれ、疑似焼き鈍し法(シミュレーテッド・アニーリング法、SA法)、遺伝的アルゴリズム、ニューラルネットワークなどが挙げられる。これらの方法は、問題の性質をうまく利用した解法よりは効率が悪い可能性があるが、厳密解を得る解法よりは高速に解を得ることが期待できる。
以下、疑似焼き鈍し法について説明する。
疑似焼き鈍し法はモンテカルロ法の一種であり、乱数値を用いて確率的に解を求める方法である。以下では最適化したい評価関数の値を最小化する問題を例に説明し、評価関数の値をエネルギーと呼ぶことにする。最大化の場合は、評価関数の符号を変えればよい。
各変数に離散値の1つを代入した初期状態からはじめ、現在の状態(変数の値の組み合わせ)から、それに近い状態(例えば1つの変数だけ変化させた状態)を選び、その状態遷移を考える。その状態遷移に対するエネルギーの変化を計算し、その値に応じてその状態遷移を採択して状態を変化させるか、採択せずに元の状態を保つかを確率的に決める。エネルギーが下がる場合の採択確率をエネルギーが上がる場合より大きく選ぶと、平均的にはエネルギーが下がる方向に状態変化が起こり、時間の経過とともにより適切な状態へ状態遷移することが期待できる。そして最終的には最適解または最適値に近いエネルギーを与える近似解を得られる可能性がある。もし、これを決定論的にエネルギーが下がる場合に採択、上がる場合に不採択とすれば、エネルギーの変化は時間に対して広義単調減少となるが、局所解に到達したらそれ以上変化が起こらなくなってしまう。上記のように離散最適化問題には非常に多数の局所解が存在するために、状態が、多くの場合あまり最適値に近くない局所解に捕まってしまう。したがって、採択するかどうかを確率的に決定することが重要である。
疑似焼き鈍し法においては、状態遷移の採択(受入)確率を次のように決めれば、時刻(反復回数)無限大の極限で状態が最適解に到達することが証明されている。
状態遷移に伴うエネルギー変化(ΔE)に対して、その状態遷移の受入確率pは式(1)で表される次の関数f(x)により決める。式(2)はメトロポリス法である。式(3)はギブス法である。
Figure 0007174244000001
Figure 0007174244000002
Figure 0007174244000003
ここでTは温度を示す値であり、次のように変化させる。
すなわち、温度Tを次式で表されるように反復回数tに対数的に減少させる。
Figure 0007174244000004
ここでTは初期温度であり問題に応じて十分大きくとる必要がある。
式(1)~(3)で表される受入確率を用いた場合、十分な反復後に定常状態に達したとすると、各状態の占有確率は熱力学における熱平衡状態に対するボルツマン分布にしたがう。そして、高い温度から徐々に下げていくとエネルギーの低い状態の占有確率が増加するため、十分温度が下がるとエネルギーの低い状態が得られるはずである。この様子が材料を焼き鈍したときの状態変化とよく似ているため、この方法は疑似焼き鈍し法と呼ばれるのである。このとき、エネルギーが上がる状態遷移が確率的に起こることは、物理学における熱励起に相当する。
上記のように疑似焼き鈍し法では、反復回数を無限に取れば最適解が得られるが、現実には有限の反復回数で解を得る必要があるため、最適解を確実に求めることはできない。また上の式では温度の下がり方が非常にゆっくりであるため、有限時間では十分に温度が下がらない。したがって実際の疑似焼き鈍し法では対数的な温度変化ではなくより早く温度を下げることが多い。
図7に疑似焼き鈍し法による最適化装置の概念的構成を示す。ただし、下記説明では、状態遷移の候補を複数発生させる場合についても述べているが、本来の基本的な疑似焼き鈍し法は遷移候補を1つずつ発生させるものである。
最適化装置10には、まず現在の状態s(複数の状態変数の値)を保持する状態保持部11がある。また、複数の状態変数の値の何れかが変化することによる現在の状態sからの状態遷移が起こった場合の、各状態遷移のエネルギーの変化値(以下エネルギー変化{-ΔE}と表記する)を計算する評価関数計算部12がある。そして、最適化装置10には、温度Tを制御する温度制御部13、状態変化を制御するための遷移制御部14がある。遷移制御部14は、温度Tとエネルギー変化{-ΔE}と乱数値とに基づいて、エネルギー変化{-ΔE}と熱励起エネルギーとの相対関係によって複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定するものである。さらに、最適化装置10には、状態遷移により生じた各状態のうち、最低エネルギー状態Sを特定するエネルギー比較部15がある。
一回の反復における動作は次のようなものである。まず、遷移制御部14は、状態保持部11に保持された現在の状態sから次の状態への状態遷移の候補(候補番号{N})を1つまたは複数発生する。評価関数計算部12は、現在の状態sと状態遷移の候補を用いて候補に挙げられた各状態遷移に対するエネルギー変化{-ΔE}を計算する。遷移制御部14は、温度制御部13で発生した温度Tと遷移制御部14内の乱数生成部で生成した確率変数(乱数値)を用い、各状態遷移のエネルギー変化{-ΔE}に応じて、上記の式(1)~(3)の受入確率でその状態遷移を許容する。そして、遷移制御部14は、各状態遷移を受け入れるか否か(以下状態遷移の可否という場合もある)を示す遷移可否{f}を計算する。許容された状態遷移が複数ある場合には、遷移制御部14は、乱数値を用いてランダムにそのうちの1つを選択する。そして、遷移制御部14は、選択した状態遷移の遷移番号Nと、遷移可否Fを出力する。許容された状態遷移が存在した場合、採択された状態遷移に応じて状態保持部11に記憶された状態変数の値が更新される。
初期状態から始めて、温度制御部13で温度値を下げながら上記反復を繰り返し、一定の反復回数に達したときや、エネルギーが一定の値を下回るなどの終了判定条件が満たされたときに、動作が終了する。最適化装置10が出力する答えは終了時の状態である。ただし、実際には有限の反復回数では温度Tが0にならないため、終了時においても状態の占有確率はボルツマン分布などで表される分布を持っており、必ずしも最適値やよい解になっているとは限らない。したがって、反復の途中でこれまでに得られたエネルギーが最低の状態を保持し、最後にそれを出力するのが現実的な解法となる。
ここで、遷移制御部14により、式(1)~(3)で表される受入確率で状態遷移を許容するメカニズムについてはこれまで説明していないのでこれを補足する。
受入確率pで1を、(1-p)で0を出力する回路は、2つの入力a,bを持ち、a>bのとき1を出力し、a<bのとき0を出力する比較器の入力aに受入確率pを、入力bに区間[0,1)の値をとる一様乱数を入力することで実現することができる。したがってこの比較器の入力aに、エネルギー変化と温度Tにより式(1)を用いて計算される受入確率pの値を入力すれば、上記の機能を実現することができる。
すなわちfを式(1)で用いる関数、uを区間[0,1)の値をとる一様乱数とするとき、f(ΔE/T)がuより大きいとき遷移可否Fとして1を出力する回路で、上記の機能を実現できる。
このままでもよいのだが、次のような変形を行っても同じ機能が実現できる。2つの数に同じ単調増加関数を作用させても大小関係は変化しない。したがって比較器の2つの入力に同じ単調増加関数を作用させても出力は変わらない。この単調増加関数としてfの逆関数f-1を採用すると、-ΔE/Tがf-1(u)より大きいとき1を出力する回路、またはΔE/Tがf-1(u)以下のとき1を出力する回路でよいことがわかる。さらに、温度Tが正であることから-ΔEがTf-1(u)より大きいとき1を出力する回路、またはΔEがTf-1(u)以下のとき1を出力する回路でよい。遷移制御部14は、一様乱数uを生成し、上記のf-1(u)の値に変換する変換テーブルを用いて、f-1(u)の値を出力する。メトロポリス法が適用される場合、f-1(u)は、式(5)で与えられる。また、ギブス法が適用される場合、f-1(u)は、式(6)で与えられる。
Figure 0007174244000005
Figure 0007174244000006
ところで、上記のような擬似焼き鈍し法で最適化問題を解く場合、最小化すべき評価関数は、本来最小化したい数値を表す目的関数と解が満たさなければならない制約条件に対する違反を制限するための制約項とを含む場合が多い(例えば、特許文献1,2参照)。なお、イジングモデルの評価関数では、制約項は2次形式で表現される。
特開2003-223322号公報 特開平8-153085号公報
最低エネルギーの解が制約違反を含まないようにするため、制約項の比例係数であるペナルティ係数はあまり小さくすることができない。一方、ペナルティ係数を大きくしすぎると、制約違反状態への遷移の受入確率が低くなりすぎ、解が最適解に到達する時間が長くなる。また、多くの組み合わせ最適化問題の計算では、複数の制約条件に対応した複数の制約項を含む評価関数が用いられ、解は複数の制約条件を違反している制約違反状態を何度も経由して最適解に到達することが多い。そのような問題では、制約項によるポテンシャルの山はさらに高くなり、制約違反状態への遷移の受入確率がさらに低くなり、最適解(基底状態)の探索には非常に長い時間がかかってしまう。
1つの側面では、本発明は、基底状態の探索を高速化可能な最適化装置及び最適化装置の制御方法を提供することを目的とする。
1つの実施態様では、エネルギーを表す評価関数に含まれる複数の状態変数の値をそれぞれ保持する状態保持部と、前記複数の状態変数の値の何れかが変化することに応じて状態遷移が起こる場合、前記評価関数に含まれる目的関数におけるエネルギーの変化値を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する目的関数計算部と、前記複数の状態変数の値の何れかが変化することに応じて状態遷移が起こる場合、前記評価関数に含まれる制約項の評価値である制約項評価値を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する制約項計算部と、温度を示す温度値を制御する温度制御部と、前記変化値と前記制約項評価値との和である評価値並びに前記温度値及び乱数値に基づいて、前記複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定する遷移制御部と、を有する最適化装置が提供される。
また、1つの実施態様では、最適化装置の制御方法が提供される。
1つの側面では、基底状態の探索が高速化できる。
第1の実施の形態の最適化装置の例を示す図である。 最適化装置による動作の一例の流れを示すフローチャートである。 非線形関数の例を示す図である。 第2の実施の形態の最適化装置の例を示す図である。 重み係数及びバイアス係数の分離処理を含む最適化装置による動作の一例の流れを示すフローチャートである。 目的関数成分と制約項成分の分離例を示す図である。 疑似焼き鈍し法による最適化装置の概念的構成を示す。
以下、発明を実施するための形態を、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の最適化装置の例を示す図である。
最適化装置20は、状態保持部21、目的関数計算部22、制約項計算部23、温度制御部24、遷移制御部25、エネルギー比較部26を有する。
状態保持部21は、エネルギーを表す評価関数に含まれる状態s(複数の状態変数の値)を保持する。また、状態保持部21は、遷移制御部25が出力する遷移可否Fと遷移番号Nに基づいて、状態変数の値を更新する。状態保持部21は、例えば、複数の状態変数の値をそれぞれ保持するレジスタやメモリ(例えば、RAM(Random Access Memory))、遷移可否Fと遷移番号Nに基づいて、状態変数の値を1から0または0から1に反転する論理回路などを用いて実現できる。遷移可否Fが遷移番号Nの状態遷移を許容する値(例えば、1)である場合、遷移番号Nに対応する状態変数の値が反転される。
目的関数計算部22は、複数の状態変数の値の何れかが変化することに応じて状態遷移が起こる場合、評価関数に含まれる目的関数におけるエネルギーの変化値を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する。以下では、複数の状態遷移のそれぞれに対して計算された目的関数におけるエネルギーの変化値を、エネルギー変化{-ΔEoi}と表記する。
目的関数のエネルギーEは、複数の状態変数の値と、目的関数に関する重み係数(結合係数とも呼ばれる)とバイアス係数とに基づいて、以下の式(7)で表される。
Figure 0007174244000007
式(7)において、x,xは状態変数であり、Wo_ijは目的関数における状態変数x,xの間の重み係数であり、βo_iは目的関数における状態変数xについてのバイアス係数である。
目的関数計算部22は、現在の目的関数のエネルギーと、複数の状態遷移(後述する候補番号{N}により指定された状態遷移)のそれぞれが起こる場合の目的関数のエネルギーとを計算する。そして、目的関数計算部22は、現在の目的関数のエネルギーと、複数の状態遷移のそれぞれが起こる場合の目的関数のエネルギーのそれぞれとの差分であるエネルギー変化{-ΔEoi}を計算する。例えば、xの値が反転したときの目的関数のエネルギーの変化ΔEoiは、以下の式(8)で表される。
Figure 0007174244000008
式(8)において、Eo_iはxの値の反転後の目的関数のエネルギーであり、Eo_currentは現在(xの変化前)の目的関数のエネルギーである。目的関数計算部22は、例えば、積和演算回路などの論理回路、重み係数やバイアス係数を保持するレジスタまたはメモリ(例えば、RAM)などを用いて実現される。なお、重み係数やバイアス係数を保持するレジスタまたはメモリは、目的関数計算部22の外にあってもよい。
制約項計算部23は、複数の状態変数の値の何れかが変化することに応じて状態遷移が起こる場合、評価関数における制約項の評価値である制約項評価値を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する。制約項評価値は、例えば、以下のように計算される。なお、以下では、複数の状態遷移のそれぞれに対して計算された制約項評価値を、エネルギー変化{-ΔEpi_nl}と表記する場合もある。
制約項のエネルギーEは、複数の状態変数の値と、制約項に関する重み係数とバイアス係数とに基づいて、以下の式(9)で表される。
Figure 0007174244000009
式(9)において、Wp_ijは制約項における状態変数x,xの間の重み係数であり、βp_iは制約項における状態変数xについてのバイアス係数である。
制約項計算部23は、複数の状態変数の何れかが変化する前後の制約項のエネルギーを計算する。すなわち、制約項計算部23は、現在の制約項のエネルギーと、複数の状態遷移(後述する候補番号{N}により指定された状態遷移)のそれぞれが起こる場合の制約項のエネルギーとを計算する。
そして、制約項計算部23は、複数の状態変数の何れかが変化する前後の制約項のエネルギーのそれぞれに対して大きさを制限する非線形処理を施した第1の非線形制約項と第2の非線形制約項を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する。その上で、制約項計算部23は、第1の非線形制約項と第2の非線形制約項との差分であるエネルギー変化{-ΔEpi_nl}を、複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する。例えば、xの値が変化したときの制約項評価値であるエネルギー変化ΔEpi_nlは、以下の式(10)で表される。
Figure 0007174244000010
式(10)において、f(Ep_i)は、xの値の変化後の制約項のエネルギーEp_iに対して非線形処理を行うことで計算される非線形制約項である。f(Ep_current)は、現在(xの変化前)の制約項のエネルギーEp_currentに対して非線形処理を行うことで計算される非線形制約項である。
さらに、制約項計算部23は、計算した制約項のエネルギーE(例えば、エネルギーEp_current)を出力してもよい。
制約項計算部23は、例えば、積和演算回路などの論理回路、重み係数やバイアス係数を保持するレジスタまたはメモリの他、非線形処理を行う回路(例えば、制約項のエネルギーに応じた値を選択して出力する選択回路)などを用いて実現される。なお、重み係数やバイアス係数を保持するレジスタまたはメモリは、制約項計算部23の外にあってもよい。
温度制御部24は、温度Tを制御する。温度制御部24は、擬似焼き鈍し法を実現するために、例えば、温度Tを所定のスケジュールにしたがって下げていく制御を行う。
温度制御部24は、たとえば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの特定用途の電子回路にて実現できる。なお、温度制御部24は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサであってもよい。その場合、プロセッサは、図示しないメモリに記憶されたプログラムを実行することで、上記の温度Tの制御を行う。
遷移制御部25は、エネルギー変化{-ΔEoi}とエネルギー変化{-ΔEpi_nl}との和である評価値並びに温度T及び乱数値に基づいて、複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定する。例えば、遷移制御部25は、乱数値を用いて候補番号{N}を生成して出力する。また、遷移制御部25は、評価値として{-ΔE}={-ΔEoi}+{-ΔEpi_nl}を候補番号{N}で指定された複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する。さらに、遷移制御部25は、温度Tと乱数値との積Tf-1(u)(熱励起エネルギーに相当する)を算出する。そして、遷移制御部25は、Tf-1(u)と{-ΔE}との比較結果に応じて、複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定する。遷移制御部25が、{-ΔE}<Tf-1(u)の場合に、状態遷移を受け入れることを示す遷移可否Fを出力する回路である場合、{-ΔE}が正に大きくなるほど、状態遷移の受入確率は小さくなる。許容された状態遷移が複数ある場合には、遷移制御部25は、乱数値を用いてランダムにそのうちの1つを選択する。そして、遷移制御部25は、選択した状態遷移の遷移番号Nと、遷移可否Fを出力する。
なお、遷移制御部25は許容された状態遷移がない場合、状態遷移の受入確率が上昇するように、エネルギー変化{-ΔEoi}またはTf-1(u)の一方にオフセット値を加算または減算するようにしてもよい(例えば特開2018-063626号公報参照)。
上記のような遷移制御部25は、例えば、加算回路、乗算回路、セレクタ、比較器、乱数発生回路、乱数値に応じたf-1(u)を記憶するメモリ(例えば、RAM)などを用いて実現可能である。
エネルギー比較部26は、現在の状態sを受け、目的関数と制約項に関する重み係数とバイアス値とを用いて現在の状態sに対するエネルギーを計算する。また、エネルギー比較部26は、最低エネルギーと最低エネルギーが得られたときの状態(最低エネルギー状態S)を保持している。エネルギー比較部26は、現在の状態sから得られたエネルギーが、これまでの最低エネルギーよりも低い場合には最低エネルギーを更新するとともに、その状態sを、最低エネルギー状態Sとして記憶する。また、エネルギー比較部26は、最低エネルギー状態Sを出力する。
このようなエネルギー比較部26は、例えば、比較器、レジスタまたはメモリ(例えば、RAM)を用いて実現可能である。
以下、最適化装置20の動作例を説明する。
図2は、最適化装置による動作の一例の流れを示すフローチャートである。
まず、最適化装置20において、反復回数を管理する図示しない制御部(コントローラ)により反復回数が初期化される(ステップS1)。その後、前述した目的関数計算部22と制約項計算部23の処理により、エネルギー変化{-ΔEoi}と、エネルギー変化{-ΔEpi_nl}(制約項評価値)が計算される(ステップS2)。
そして、遷移制御部25により、変化値({-ΔEoi})と制約項評価値({-ΔEpi_nl})との和である評価値である{-ΔEi}={-ΔEoi}+{-ΔEpi_nl}の計算が行われ(ステップS3)、確率的探索が行われる(ステップS4)。確率的探索は、前述した、遷移制御部25が{-ΔE}並びに温度T及び乱数値に基づいて、複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定する処理や、状態保持部21が、遷移可否F、遷移番号Nに基づいて状態変数を更新する処理を含む。
その後、制御部により反復回数がインクリメントされ(ステップS5)、反復回数が所定回数に達したか否かが判定される(ステップS6)。反復回数が所定回数に達していない場合には、ステップS2からの処理が繰り返され、反復回数が所定回数に達した場合、制御部は、エネルギー比較部26に最低エネルギー状態Sを出力させ(ステップS7)、処理を終える。なお、図2には示されていないが、温度制御部24は、擬似焼き鈍し法を実現するために、例えば、反復回数がある回数(上記の所定回数よりも少ない)に達するたびに、温度Tを下げていく制御を行う。このため、温度制御部24が、反復回数を管理する制御部(コントローラ)の処理を行ってもよい。
上記のような最適化装置20は、複数の状態変数の何れかが変化する前後の制約項のエネルギーの差分を遷移可否の判定に用いるのではなく、制約項の評価値である制約項評価値を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算し、遷移可否の判定に用いている。例えば、複数の制約条件を違反している制約違反状態における制約項のエネルギーは非常に大きくなり、制約項のエネルギーの差分を遷移可否の判定に用いた場合、その差分も大きくなり、制約違反状態への遷移の受入確率が非常に小さくなってしまう。
これに対し、最適化装置20は、上記のような制約項評価値を用いることで、制約項のエネルギーが大きい場合でも、{-ΔE}が大きくなることを制限でき、制約違反状態への遷移の受入確率を高められる。これによって、ある状態から制約違反状態を介して、エネルギーがより低い状態へ移るような遷移(ポテンシャルの山を越えるような遷移)が促進されるため、基底状態の探索が高速化できる。つまり、最適化に到達する時間を短縮することができる。
また、制約項計算部23が、計算した制約項のエネルギーEを出力することで、現在の状態が制約違反を含んでいるか否かを容易に確認できる。エネルギーEが0か否かによって、制約違反の有無が判別できるためである。なお、最低エネルギー状態Sが得られたときの制約項のエネルギーEがレジスタやメモリに記憶されるようにしてもよい。これにより、最低エネルギー状態Sが制約違反を含んでいるか否かを容易に確認できる。
(非線形処理例)
以下、制約項評価値(エネルギー変化{-ΔEpi_nl})の計算時に行われる非線形処理の例を説明する。
非線形処理の際には、例えば、以下の3つの非線形関数の何れかが用いられる。
図3は、非線形関数の例を示す図である。
1つ目の非線形関数の例(非線形関数1)は、最も簡素に制約項のエネルギーEの上限を制限可能にする関数である。
非線形関数1は、前述の非線形制約項であるf(Ep_i),f(Ep_current)(以下では、f(E)とする)を平坦化(段数が1段の階段状に)する。例えば図3のように、非線形関数1は、制約項のエネルギーEが0より大きい場合(つまり制約違反状態である場合)、f(E)=p、エネルギーEが0の場合(つまり制約違反状態ではない場合)、f(E)=0となる関数である。
ペナルティ係数パラメータpは、0より大きい一定の値である。ペナルティ係数パラメータpは、制約項のエネルギーの最大値よりも小さく、最低エネルギー状態Sが何れの制約条件をも違反しないように適切に設定される。
このような非線形関数1を用いた場合、ある状態がいくつ制約条件を違反していても、その状態の制約項のエネルギーEの非線形制約項であるf(E)は、一定の上限値(=p)となる。
2つ目の非線形関数の例(非線形関数2)は、f(E)をエネルギーEに応じてステップ化する(複数段の階段状にする)。例えば図3のように、非線形関数2は、制約項のエネルギーEが0の場合、f(E)=0、0<E≦aの場合、f(E)=p、a<E≦bの場合、f(E)=p、b<Eの場合、f(E)=pとなる関数である。
ペナルティ係数パラメータp,p,pは、0<p<p<pという関係にある。ペナルティ係数パラメータp,p,pの中で最も大きい、ペナルティ係数パラメータpは、制約項のエネルギーの最大値よりも小さく、状態遷移の受入確率がある程度保たれる範囲内で適切に設定される。
このような非線形関数2を用いた場合、制約項のエネルギーEに応じた複数のf(E)が得られるため、状態の制約違反の多さに応じて複数段階で状態遷移の受入確率を変えることができる。また、非線形関数2を用いた場合、ある状態がいくつ制約条件を違反していても、その状態の制約項のエネルギーEの非線形制約項であるf(E)は、ペナルティ係数パラメータp(上限値)より大きくならない。
なお、図3の非線形関数2の例では、エネルギーEに応じて4段階でf(E)を変えているが、3段階または5段階以上でf(E)を変えてもよい。
3つ目の非線形関数の例(非線形関数3)は、f(E)をエネルギーEに応じて曲線状に変える。非線形関数3は、例えば図3のように、f(E)がエネルギーEの増加に応じて所定の上限値に収束するような関数である。このような非線形関数3は、制約項計算部23が参照可能なメモリに予め記憶された、エネルギーEとf(E)との対応関係を示す情報(テーブル情報)により実現されるようにしてもよい。また、非線形関数3は、制約項計算部23が単調増加関数演算を行うことにより実現されるようにしてもよい。
このような非線形関数3を用いた場合、制約項のエネルギーEに応じて、f(E)をより細かく表現できるため、制約項の最適化を効率よく行うことができる。
(第2の実施の形態)
図4は、第2の実施の形態の最適化装置の例を示す図である。図4において、図1に示した最適化装置20と同じ要素については同じ符号が付されている。
第2の実施の形態の最適化装置30において、制約項計算部23aは、最適化装置20の制約項計算部23と同様の機能を有するとともに、イネーブル信号ENに応じて、エネルギー変化{-ΔEpi_nl}を計算する機能を有効または無効にする機能を有する。
例えば、イネーブル信号ENが1の場合、制約項計算部23aは、エネルギー変化{-ΔEpi_nl}を計算する機能を有効にし、イネーブル信号ENが0の場合、制約項計算部23aは、エネルギー変化{-ΔEpi_nl}を計算する機能を無効にする。このような機能は、例えば、イネーブル信号ENに基づいて、遷移制御部25に、計算したエネルギー変化{-ΔEpi_nl}を供給するか、エネルギー変化{-ΔEpi_nl}の代りに0を供給するか選択するセレクタなどの回路によって実現できる。制約項計算部23aは、イネーブル信号ENが0の場合に、遷移制御部25に0を供給し、イネーブル信号ENが1の場合に、遷移制御部25に、計算したエネルギー変化{-ΔEpi_nl}を供給する。
イネーブル信号ENは、例えば、図4に示すようなモード切替制御部31から入力される。なお、モード切替制御部31と温度制御部24は、同一の制御部(コントローラ)であってもよい。
確率的探索の際に、状態が、複数の制約条件を違反している制約違反状態を経由することが多い組み合わせ最適化問題では、第1の実施の形態の最適化装置20の制約項計算部23で行われる処理は有効である。しかし、状態が、複数の制約条件を違反している制約違反状態を経由することが少ない問題では、図7に示したような最適化装置10でも十分である場合がある。そのような問題を解く際には、上記のように制約項計算部23aは、エネルギー変化{-ΔEpi_nl}を計算する機能を無効にする。そして、目的関数計算部22は、制約項も含む評価関数についてのエネルギー変化{-ΔE}をエネルギー変化{-ΔEoi}として出力すれば、最適化装置30は、図7に示した最適化装置10として使用可能となる。
(重み係数及びバイアス係数の分離処理例)
上記の説明では、目的関数に関する重み係数及びバイアス係数と、制約項に関する重み係数及びバイアス係数は、分離されているものとしたが、最適化装置20,30が分離処理を行ってもよい。
図5は、重み係数及びバイアス係数の分離処理を含む最適化装置による動作の一例の流れを示すフローチャートである。
まず、最適化装置20,30における図示しない制御部によって、最適化装置20,30の外部から供給される重み係数及びバイアス係数が目的関数成分と制約項成分に分離される(ステップS10)。
図6は、目的関数成分と制約項成分の分離例を示す図である。
制御部は、例えば、図6に示すように、重み係数及びバイアス係数において、下位ビットを目的関数成分、上位ビットを制約項成分に分離する。そして、制御部は、目的関数成分の重み係数及びバイアス係数を、目的関数計算部22のレジスタまたはメモリに記憶し、制約項成分の重み係数及びバイアス係数を、制約項計算部23,23aのレジスタまたはメモリに記憶する。
図5において、ステップS11~S17の処理は、図2に示したステップS1~S7の処理と同じである。
最適化装置20,30内で上記のような分離処理を行うことで、重み係数及びバイアス係数の目的関数成分と制約項成分とを、最適化装置20,30の外部のメモリから別々に受信しなくてもよくなる。
以上、実施の形態に基づき、本発明の最適化装置及び最適化装置の制御方法の一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
20 最適化装置
21 状態保持部
22 目的関数計算部
23 制約項計算部
24 温度制御部
25 遷移制御部
26 エネルギー比較部

Claims (6)

  1. 価関数に含まれる複数の状態変数の値をそれぞれ保持する状態保持部と、
    前記複数の状態変数の値の何れかが変化する前後の、前記評価関数に含まれる目的関数の値の変化を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する目的関数計算部と、
    前記複数の状態変数の値の何れかが変化する前後の、前記評価関数に含まれる制約項の値を、前記制約項がとり得る値の最大値よりも小さい、第1の値及び第2の値に変換し、前記第1の値と前記第2の値との差分である制約項評価値を前記複数の状態遷移のそれぞれに対して計算する制約項計算部と、
    温度を示す温度値を制御する温度制御部と、
    前記変化と前記制約項評価値との和である評価値並びに前記温度値及び乱数値に基づいて、前記複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定する遷移制御部と、
    を有する最適化装置。
  2. 前記制約項計算部は、前記複数の状態変数の値の何れかが変化する前後の前記制約項ののそれぞれに対して大きさを制限する非線形関数にしたがった非線形処理を施すことで、前記第1の値及び前記第2の値を求める、請求項1に記載の最適化装置。
  3. 前記第1のまたは前記第2のは、前記制約項のに応じて階段状または曲線状に増加し、所定の上限値をもつ、請求項2に記載の最適化装置。
  4. 前記制約項計算部は、前記複数の状態変数の値と、前記制約項に関する重み係数とバイアス係数とに基づいて前記制約項のを計算し、前記制約項のを出力する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の最適化装置。
  5. 前記制約項計算部は、入力されるイネーブル信号に基づいて、前記遷移制御部に、前記制約項評価値を供給するか、前記制約項評価値の代りに0を供給するかを選択する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の最適化装置。
  6. 最適化装置の制御方法において、
    前記最適化装置が有する状態保持部が、評価関数に含まれる複数の状態変数の値をそれぞれ保持し、
    前記最適化装置が有する目的関数計算部が、前記複数の状態変数の値の何れかが変化する前後の、前記評価関数に含まれる目的関数の値の変化を複数の状態遷移のそれぞれに対して計算し、
    前記最適化装置が有する制約項計算部が、前記複数の状態変数の値の何れかが変化する前後の、前記評価関数に含まれる制約項の値を、前記制約項がとり得る値の最大値よりも小さい、第1の値及び第2の値に変換し、前記第1の値と前記第2の値との差分である制約項評価値を前記複数の状態遷移のそれぞれに対して計算し、
    前記最適化装置が有する温度制御部が、温度を示す温度値を制御し、
    前記最適化装置が有する遷移制御部が、前記変化と前記制約項評価値との和である評価値並びに前記温度値及び乱数値に基づいて、前記複数の状態遷移の何れかを受け入れるか否かを確率的に決定する、
    最適化装置の制御方法。
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