JP7173878B2 - ワーク積載位置決定システム - Google Patents

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Description

本発明は、ワーク積載位置決定システムに関し、特に、ボールネジの摩耗の偏りを小さくするシステムに関する。
テーブルにワークを載置して、テーブルを移動させながらワークを加工する工作機械システムが広く用いられている。テーブル上にワークを積載する場合、オペレータが任意の位置にワークを積載することが一般的である。そのため、ワーク積載位置に偏りが生じ、テーブルを移動させるボールネジに偏荷重が発生することがある。これによって、ボールネジが局所的に摩耗し、制御性能が劣化する可能性や、想定された時期よりも早い時期にボールネジの交換が必要となる可能性がある。
以下の特許文献1には、モータを使用して多軸のロボットを駆動する装置が記載されている。ワーク重量を想定せずにモータに向けて送られたトルク指令と、ロボットに把持されたワークの重量に応答して現実に生じているトルクとの差異に着目してワークの重量を推定する技術が記載されている。
特開2011-235374号公報
一般に、ワークの積載位置はオペレータの判断で決定される。また、ワークの加工によって発生する形状の変化は、微小ながら重心のずれを発生させる。そのため、ワークの位置によってはテーブルに偏荷重がかかり、ボールネジの摩耗の仕方に偏りが発生し、局所的に制御性能が劣化する可能性がある。したがって、制御パラメータを再調整したとしても、場所によって特性が異なるため、パラメータの決定も困難であり、最終的にはボールネジの交換が必要になってしまう。
本発明は、テーブルを移動させるボールネジに対する偏荷重を小さくすることを目的とする。
本発明は、ワークが積載され、ボールネジの回転によって移動するテーブルと、前記ボールネジを回転させると共に、前記ボールネジの駆動状態を測定するボールネジ駆動制御部と、前記テーブルに対する前記ワークの目標位置を求めるワーク積載位置演算部と、を備え、前記ボールネジ駆動制御部は、前記ボールネジを回転させて、第1状態であって、前記テーブルが初期位置にあるときの前記ワークの一端の位置であるプラス端位置に、前記テーブルの中心が位置する第1状態、および、第2状態であって、前記テーブルが初期位置にあるときの前記ワークの他端の位置であるマイナス端位置に、前記テーブルの中心が位置する第2状態のそれぞれに、前記テーブルの状態を設定し、前記ワーク積載位置演算部は、前記ボールネジ駆動制御部による測定結果に基づいて、前記テーブルが前記第1状態にあるときにおける前記ボールネジの第1負荷変動量であって、前記テーブルにワークが積載されていない初期状態に対して変動した第1負荷変動量を求め、前記ボールネジ駆動制御部による測定結果に基づいて、前記テーブルが前記第2状態にあるときにおける前記ボールネジの第2負荷変動量であって、前記テーブルにワークが積載されていない初期状態に対して変動した第2負荷変動量を求め、前記第1負荷変動量と前記第2負荷変動量との差異が低減されるか、あるいは、前記第1負荷変動量と前記第2負荷変動量とが一致するときの、前記ワークの位置を前記目標位置として求めることを特徴とする。
望ましくは、前記ボールネジ駆動制御部は、前記テーブルが前記第1状態にあるときに、前記ボールネジに与えられる実トルクおよび前記ボールネジの回転加速度を測定して、第1実トルクおよび第1回転加速度を取得し、前記テーブルが前記第2状態にあるときに、前記実トルクおよび前記回転加速度を測定して、第2実トルクおよび第2回転加速度を取得し、前記ワーク積載位置演算部は、前記第1実トルクおよび前記第1回転加速度に基づいて、前記テーブルが前記第1状態にあるときに前記ボールネジに与えられたトルクについての第1トルク変動率を前記第1負荷変動量として求め、前記第2実トルクおよび前記第2回転加速度に基づいて、前記テーブルが前記第2状態にあるときに前記ボールネジに与えられたトルクについての第2トルク変動率を前記第2負荷変動量として求め、前記第1トルク変動率と前記第2トルク変動率との差異が低減されるか、あるいは、前記第1トルク変動率と前記第2トルク変動率とが一致するときの、前記ワークの位置を前記目標位置として求める。
望ましくは、前記ワーク積載位置演算部は、前記ボールネジに前記初期状態で与えられるトルクに基づく初期トルクを取得し、前記テーブルが前記第1状態にあるときにおける第1トルク増加量推定値を前記第1回転加速度に基づいて求め、前記第1実トルクから前記初期トルクを減算した第1実トルク増加量と、前記初期トルクに前記第1トルク増加量推定値を加算したトルク推定基準値と、の比率に基づいて第1トルク変動率を求め、前記テーブルが前記第2状態にあるときにおける第2トルク増加量推定値を前記第2回転加速度に基づいて求め、前記第2実トルクから前記初期トルクを減算した第2実トルク増加量と、前記初期トルクに前記第2トルク増加量推定値を加算したトルク推定基準値と、の比率に基づいて、第2トルク変動率を求める。
また、本発明の実施形態に係るワーク積載位置決定システムは、テーブル位置を制御するボールネジ駆動制御部を備え、テーブルに積載したワークを加工する工作機械と、ワーク重量を測定する重量検出部と、搬送しているワークの位置を制御する搬送機器駆動制御部を備え、ワークを工作機械のテーブルに積載する搬送機器を連動させたシステムにおいて、工作機械には、最大積載重量とワーク寸法と、ボールネジ1回転あたりのテーブル移動量を示す1回転移動量と、出荷の際に測定した往復動作時のピークトルクを示す初期トルクを記憶する工作機械仕様パラメータ記憶部を備え、工作機械仕様パラメータ記憶部から受信した最大積載重量とワーク寸法と1回転移動量と初期トルクと、重量検出部から受信したワーク重量と、を記憶するパラメータ記憶部と、パラメータ記憶部から受信したワーク重量と1回転移動量と初期トルクと、ボールネジ駆動制御部から受信した実加速度と実トルクと、から初期トルクに対する前記実トルクの増分を比較することで、テーブル位置によるボールネジの摩耗の偏りを演算し、偏りを小さくするワーク積載位置を演算するワーク積載位置演算部と、ワーク積載位置演算部から受信したワーク積載位置から、テーブルに対する位置指令をボールネジ駆動制御部に送信し、かつ、搬送機器に対する位置指令を搬送機器駆動制御部に送信する位置指令生成部と、を備え、ボールネジの摩耗の偏りを小さくすることを特徴とするシステムである。
ボールネジの摩耗状態はテーブル駆動時のトルクから推定する。事前に任意の位置において、テーブルを往復動作させたときのピークトルクを測定しておき、これを初期トルクTfとして記憶する。初期トルクは、テーブルを往復動作させたときのトルクの平均値や中央値等の統計値であってもよい。また、現在の状態を知るために、ワーク積載前に特定の複数位置で往復動作を実施し、実トルクTmnを測定する。さらに、ワーク重量を考慮するため、搬送機器によって検出されたワーク重量を基に、テーブルにワークを積載したときに増量するトルクTiを推定する。そして、初期トルクTfにワーク重量による増量トルクTiを加算した値と、実トルクTmnに増量トルクTiを加算した値を比較し、初期トルクに対して変化した割合をトルク変動率として演算し、ワークの積載位置を決定する。決定した値を基にテーブルの移動量を工作機械のボールネジ駆動制御部に、搬送機器の移動量を搬送機器駆動制御部に送信し、移動させる。
また、ワーク積載位置決定装置における過積載判定部は、パラメータ記憶部から受信したワーク重量と最大積載重量から、過積載を判定し、パトライト(登録商標)等でアラームを表示する。
本発明によれば、ワーク積載時のボールネジに対する偏荷重を小さくすることができる。以下に説明する本発明に係る実施形態では、工作機械の状態変化を検出することでワークの積載位置を決定し、ボールネジの摩耗を均一化するワーク積載位置決定システムを実現することができる。また、本発明に係る実施形態では、ボールネジの摩耗状態を均一化するワーク積載位置を決定することで、ボールネジの短命化を防ぎ、ボールネジの交換サイクルを遅くすることが可能となる。
本発明の実施形態に係るワーク積載位置決定システムを示すブロック図である。 図1の実施例を示したフローチャートである。
図1は本発明の実施形態に係るワーク積載位置決定システムを示すブロック図である。また、図2は、図1の実施例を示すフローチャートである。このシステムは、ワーク積載位置決定装置1を備えた工作機械6と搬送システム10を連動させたものである。
オペレータがワーク積載位置決定装置1を有効にすると、ワーク積載位置決定装置1は工作機械仕様、加工ワークの情報等を記憶する工作機械仕様パラメータ記憶部7から、ワーク積載位置を演算するのに必要なワーク寸法Lwと、1回転移動量Axと、初期トルクTfと、過積載を判定するために必要な最大積載重量Wmaxを受信し、ワーク積載位置決定装置1が備えるパラメータ記憶部3に記憶する。
次に、ワークの重量を受信するため、オペレータはワーク吊り上げ作業を行う。ワーク吊り上げはワーク積載位置決定装置1を有効にする前に行われてもよい。搬送システム10が備えた重量検出部11によって検出されたワーク重量Wrをワーク積載位置決定装置1が備えるパラメータ記憶部3が受信し、記憶する。ここで、ワーク重量Wrと最大積載重量Wmaxからワーク積載位置決定装置1が備えた過積載判定部2は、(数1)の関係を満たす場合に、過積載と判定する。
(数1)
Wr > Wmax
過積載判定部2は、過積載と判定した場合、アラームを発生させる。このとき、アラーム情報を搬送システム10、および工作機械6に送信し、搬送システム10や工作機械6の動作を制限してもよい。
過積載判定部2は、過積載ではないと判定した場合、ワーク積載前のボールネジの摩耗状態を測定するために、特定の位置で往復動作させる指令をワーク積載位置決定装置1から搬送機器駆動制御部12に送信する。特定の位置はワークによって決定する。すなわち、工作機械6のテーブル9の中心(テーブル中心)とワークの中心を合わせて置いた場合のワークのプラス端に対応する位置(プラス端位置)とマイナス端に対応する位置(マイナス端位置)との間を、テーブル中心の往復動作の範囲として、プラス端位置およびマイナス端位置のそれぞれの位置で動作を実施する。
ワークの中心は次のように定義される。すなわち、テーブル9が往復運動する方向に、工作機械6に固定されたx座標軸を仮定したときに、x座標軸のうちワークが投影される投影区間(x座標軸から垂直方向に見てワークが存在する区間)の中点として定義される。テーブル中心の初期位置のx座標値を0とし、投影区間のプラス端のx座標値をx1、投影区間のマイナス端のx座標値をx2(=-x1)とした場合、テーブル中心の往復動作の範囲はx2≦x≦x1である。
工作機械6は、テーブル中心にワークの中心が一致するようにワークがテーブル9に積載された状態でテーブル9を往復動作させる。工作機械6が備えるボールネジ駆動制御部8は、テーブル中心がプラス端位置(x=x1)にあるときの実加速度ωm1および実トルクTm1と、テーブル中心がマイナス端位置(x=x2)にあるときの実加速度ωm2および実トルクTm2をワーク積載位置演算部4に送信する。往復動作終了を合図として、指定された位置にワークを移動させるために、位置指令生成部5は、搬送機器駆動制御部12に位置指令を送信する。
ワーク積載位置演算部4は、ワーク重量Wr、1回転移動量Ax、および実加速度mω1に基づいて、テーブル中心がプラス端位置にあるときにボールネジに与えられたトルクの増加量の推定値であるトルク増加量推定値Ti1を求める。1回転移動量Axは、ボールネジが1回転するごとにテーブル9がx軸方向に進む距離である。実加速度ωm1は、テーブル中心がプラス端位置にあるときにおける、ボールネジの回転角速度の時間変化率(回転加速度:rad/s)である。
ワーク積載位置演算部4は、初期トルクTfをパラメータ記憶部3から読み込む。初期トルクTfは、ワークがテーブル9に積載されていないときにおいてボールネジに与えられるトルクに基づいて求められるトルクである。上記のように、初期トルクTfは、ワークがテーブル9に積載されていない状態で、テーブル9を往復動作させたときのトルクの最大値や平均値、あるいは中央値等の統計値であってよい。
ワーク積載位置演算部4は、実トルクTm1から初期トルクTfを減算した実トルク増加量Δ1=Tm1-Tfを、初期トルクTfにトルク増加量推定値Tilを加算したトルク推定値Til+Tfで除して、トルク変動率F1を求める。
すなわち、トルク変動率F1は、F1=Δ1/(Til+Tf)として求められる。トルク変動率F1の分母Til+Tfは、ボールネジの実加速度ωm1および初期トルクTfから求められたトルクである。トルク変動率F1の分子Δ1=Tm1-Tfは、実際にボールネジに与えられた実トルクTm1から初期トルクTfを減算したものである。
同様に、ワーク積載位置演算部4は、ワーク重量Wr、1回転移動量Ax、および実加速度ωm2に基づいて、テーブル中心がマイナス端位置にあるときにボールネジに与えられたトルクの増加量の推定値であるトルク増加量推定値Ti2を求める。実加速度ωm2は、テーブル中心がマイナス端位置にあるときにおける、ボールネジの回転角速度の時間変化率である。
ワーク積載位置演算部4は、実トルクTm2から初期トルクTfを減算した実トルク増加量Δ2=Tm2-Tfを、初期トルクTfにトルク増加量推定値Ti2を加算したトルク推定基準値Ti2+Tfで除して、トルク変動率F2を求める。
すなわち、トルク変動率F2は、F2=Δ2/(Ti2+Tf)として求められる。トルク変動率F2の分母Ti2+Tfは、ボールネジの回転角速度および初期トルクから求められたトルクである。トルク変動率F2の分子Δ2=Tm2-Tfは、実際にボールネジに与えられたトルクから初期トルクを減算したものである。
ワーク積載位置演算部4は、トルク変動率F1とトルク変動率F2とが近付き、または一致するようなワークの中心の位置を求める。ワークの中心の位置は、テーブル中心に対するワークの中心のx軸方向変位量ΔXとして求められてよい。
すなわち、ワーク積載位置演算部4はx軸方向変位量ΔXを求め、ワーク積載位置を演算する。位置指令生成部5は、ワーク積載位置演算部4から受信したワーク積載位置から、テーブル9に対する位置指令をボールネジ駆動制御部8に送信し、かつ、搬送機器13に対する位置指令を搬送機器駆動制御部12に出力する。搬送機器駆動制御部12は、オペレータの操作に基づいて搬送機器13を制御し、ワークの中心のx軸方向変位量ΔXを調整する。この調整は、例えば、ワークを吊り上げて、テーブル9をx軸負方向にx軸方向変位量ΔXだけ移動させた後、ワークをテーブル9上に下ろすという動作によって行われてよい。
トルク変動率F1およびF2の相違は、テーブル中心をプラス端位置に設定したときと、マイナス端位置に設定したときについての、ボールネジに与えられるトルクの増加の程度の相違を示す。したがって、トルク変動率F1とF2とが近付き、または一致するようにテーブル中心に対するワークの中心の位置を定めることで、テーブル9がプラス方向に移動するときと、マイナス方向に移動するときとの偏荷重を低減し、ボールネジの摩耗の偏りを小さくすることができる。
次に、具体的な演算処理について説明する。ワーク積載位置決定装置1が備えたワーク積載位置演算部4によりワーク積載位置が演算される。まず、ワーク重量Wr、1回転移動量Ax、実加速度ωm1、ωm2からワーク積載時のトルク増加量を推定する。すなわち、ワーク積載位置演算部4は、プラス端位置におけるトルク増加量推定値Ti1(第1トルク増加量推定値)を(数2)に従って算出し、マイナス端位置におけるトルク増加量推定値Ti2(第2トルク増加量推定値)を(数3)に従って算出する。各数式におけるgは重力加速度である。
(数2)
Ti1=(Wr×(Ax/2π)/g)×ωm1
(数3)
Ti2=(Wr×(Ax/2π)/g)×ωm2
ワーク積載位置演算部4は、(数2)によって算出されたトルク増加量推定値Ti1および実トルクTm1を足し合わせたワーク積載時推定トルクTi1+Tm1と、トルク増加量推定値Ti1および初期トルクTfを足し合わせたトルク推定基準値Ti1+Tfを算出し、プラス端位置におけるトルク変動率F1を(数4)に従って算出する。
(数4)
F1=((Ti1+Tm1)-(Ti1+Tf))/(Ti1+Tf)
この数式の分子は、上述の実トルク増加量Δ1=Tm1-Tfに等しい。ワーク積載位置演算部4は、(数3)よって算出されたトルク増加量推定値Ti2および実トルクTm2を足し合わせたワーク積載時推定トルクと、トルク増加量推定値Ti2および初期トルクTfを足し合わせたトルク推定基準値Ti2+Tfを算出し、マイナス端位置におけるトルク変動率F2を(数5)に従って算出する。
(数5)
F2=((Ti2+Tm2)-(Ti2+Tf))/(Ti2+Tf)
この数式の分子は、上述の実トルク増加量Δ2=Tm2-Tfに等しい。ワーク積載位置演算部4は、トルク変動率F1、F2およびワーク寸法Lwから工作機械6のテーブル中心からプラス側への移動量Xlを(数6)に従って算出する。移動量Xlは、上記のx軸方向変位量ΔXの極性を反転させた値に等しい。
(数6)
Xl=Lw/2-(Lw/((1-F1)+(1-F2)))×(1-F2)
テーブル積載位置は、テーブル中心からx軸正方向側へXlだけ移動させた位置となり、ワークの中心が上記位置となるようにテーブル9が移動させられる。
ワーク積載位置決定装置1は、テーブル9の現在位置を受信し、ワーク積載位置まで移動させる指令を工作機械6が備えるボールネジ駆動制御部8に送信する。
ワーク積載位置までテーブル9を移動させたとき、パトライト(登録商標)等でオペレータに移動完了を知らせる。オペレータは、テーブル移動完了を確認し、ワークのおろし作業を行う。オペレータは、ワークがおろされたことを確認し、ワークの加工を開始させるための操作を行う。加工が終了したとき、オペレータは加工したワークの移動を行う。
これらの処理をワーク加工前に毎回、または、任意の回数ごとに行うことで、ワークの積載位置が変更され、ボールネジの摩耗状態が均一化される。
なお、搬送機器13には、特許文献1に示すようなロボット先端のハンドが把持したワークの重量を推定する装置を有するロボットを使用してもよい。
このように本発明の実施形態に係るシステムは、基本的な構成要素としてテーブル9と、ボールネジ駆動制御部8と、ワーク積載位置演算部4とを備えている。テーブル9にはワークが積載され、テーブル9はボールネジの回転によって移動する。ボールネジ駆動制御部8は、ボールネジを回転させると共に、ボールネジの駆動状態を測定する。ワーク積載位置演算部4は、テーブル9に対するワークの目標位置を求める。
ボールネジ駆動制御部8は、ボールネジを回転させて、第1状態および第2状態にテーブル9の状態を設定する。第1状態では、テーブル9が初期位置にあるときのワークの一端の位置であるプラス端位置(x=x1)に、テーブル9の中心が位置する。第2状態では、テーブル9が初期位置にあるときのワークの他端の位置であるマイナス端位置(x=x2)に、テーブル9の中心が位置する。
ワーク積載位置演算部4は、ボールネジ駆動制御部8による測定結果に基づいて、テーブル9が第1状態にあるときにおけるボールネジの第1負荷変動量を求める。また、ワーク積載位置演算部4は、ボールネジ駆動制御部8による測定結果に基づいて、テーブル9が第2状態にあるときにおけるボールネジの第2負荷変動量を求める。第1負荷変動量および第2負荷変動量は、テーブル9にワークが積載されていない初期状態に対して変動した負荷変動量、例えば、ボールネジに与えられるトルクの変動量を表す値である。上記の実施形態では、第1負荷変動量および第2負荷変動量は、それぞれ、トルク変動率F1およびF2である。
ワーク積載位置演算部4は、第1負荷変動量と第2負荷変動量との差異が低減されるか、あるいは、第1負荷変動量と第2負荷変動量とが一致するときの、ワークの位置を目標位置として求める。上記の実施形態では、x軸方向変位量ΔX(=-Xl)が求められ、x=ΔXの位置が目標位置である。
また、ボールネジ駆動制御部8は、テーブル9が第1状態にあるときに、ボールネジに与えられる実トルクおよびボールネジの回転加速度を測定して、第1実トルク(実トルクTm1)および第1回転加速度(実加速度ωm1)を取得する。ボールネジ駆動制御部8は、さらに、テーブル9が第2状態にあるときに、実トルクおよび回転加速度を測定して、第2実トルク(実トルクTm2)および第2回転加速度(実加速度ωm2)を取得する。
ワーク積載位置演算部4は、第1実トルクおよび第1回転加速度に基づいて、テーブル9が第1状態にあるときにボールネジに与えられたトルクについての第1トルク変動率(トルク変動率F1)を第1負荷変動量として求める。また、ワーク積載位置演算部4は、第2実トルクおよび第2回転加速度に基づいて、テーブル9が第2状態にあるときにボールネジに与えられたトルクについての第2トルク変動率(トルク変動率F2)を第2負荷変動量として求める。
ワーク積載位置演算部4は、第1トルク変動率と第2トルク変動率との差異が低減されるか、あるいは、第1トルク変動率と第2トルク変動率とが一致するときの、ワークの位置を目標位置として求める。
ワーク積載位置演算部4は、ボールネジに初期状態で与えられるトルクに基づく初期トルクを取得し、テーブルが第1状態にあるときにおける第1トルク増加量推定値を第1回転加速度に基づいて求め、第1実トルクから初期トルクを減算した第1実トルク増加量と、初期トルクに第1トルク増加量推定値を加算したトルク推定基準値と、の比率に基づいて第1トルク変動率を求め、テーブルが第2状態にあるときにおける第2トルク増加量推定値を第2回転加速度に基づいて求め、第2実トルクから初期トルクを減算した第2実トルク増加量と、初期トルクに前記第2トルク増加量推定値を加算したトルク推定基準値と、の比率に基づいて、第2トルク変動率を求める。
1 ワーク積載位置決定装置、2 過積載判定部、3 パラメータ記憶部、4 ワーク積載位置演算部、5 位置指令生成部、6 工作機械、7 工作機械仕様パラメータ記憶部、8 ボールネジ駆動制御部、9 テーブル、10 搬送システム、11 重量検出部、12 搬送機器駆動制御部、13 搬送機器。

Claims (3)

  1. ワークが積載され、ボールネジの回転によって移動するテーブルと、
    前記ボールネジを回転させると共に、前記ボールネジの駆動状態を測定するボールネジ駆動制御部と、
    前記テーブルに対する前記ワークの目標位置を求めるワーク積載位置演算部と、を備え、
    前記ボールネジ駆動制御部は、前記ボールネジを回転させて、
    第1状態であって、前記テーブルが初期位置にあるときの前記ワークの一端の位置であるプラス端位置に、前記テーブルの中心が位置する第1状態、および、
    第2状態であって、前記テーブルが初期位置にあるときの前記ワークの他端の位置であるマイナス端位置に、前記テーブルの中心が位置する第2状態のそれぞれに、前記テーブルの状態を設定し、
    前記ワーク積載位置演算部は、
    前記ボールネジ駆動制御部による測定結果に基づいて、前記テーブルが前記第1状態にあるときにおける前記ボールネジの第1負荷変動量であって、前記テーブルにワークが積載されていない初期状態に対して変動した第1負荷変動量を求め、
    前記ボールネジ駆動制御部による測定結果に基づいて、前記テーブルが前記第2状態にあるときにおける前記ボールネジの第2負荷変動量であって、前記テーブルにワークが積載されていない初期状態に対して変動した第2負荷変動量を求め、
    前記第1負荷変動量と前記第2負荷変動量との差異が低減されるか、あるいは、前記第1負荷変動量と前記第2負荷変動量とが一致するときの、前記ワークの位置を前記目標位置として求めることを特徴とするワーク積載位置決定システム。
  2. 請求項1に記載のワーク積載位置決定システムにおいて、
    前記ボールネジ駆動制御部は、
    前記テーブルが前記第1状態にあるときに、前記ボールネジに与えられる実トルクおよび前記ボールネジの回転加速度を測定して、第1実トルクおよび第1回転加速度を取得し、
    前記テーブルが前記第2状態にあるときに、前記実トルクおよび前記回転加速度を測定して、第2実トルクおよび第2回転加速度を取得し、
    前記ワーク積載位置演算部は、
    前記第1実トルクおよび前記第1回転加速度に基づいて、前記テーブルが前記第1状態にあるときに前記ボールネジに与えられたトルクについての第1トルク変動率を前記第1負荷変動量として求め、
    前記第2実トルクおよび前記第2回転加速度に基づいて、前記テーブルが前記第2状態にあるときに前記ボールネジに与えられたトルクについての第2トルク変動率を前記第2負荷変動量として求め、
    前記第1トルク変動率と前記第2トルク変動率との差異が低減されるか、あるいは、前記第1トルク変動率と前記第2トルク変動率とが一致するときの、前記ワークの位置を前記目標位置として求めることを特徴とするワーク積載位置決定システム。
  3. 請求項2に記載のワーク積載位置決定システムにおいて、
    前記ワーク積載位置演算部は、
    前記ボールネジに前記初期状態で与えられるトルクに基づく初期トルクを取得し、
    前記テーブルが前記第1状態にあるときにおける第1トルク増加量推定値を前記第1回転加速度に基づいて求め、
    前記第1実トルクから前記初期トルクを減算した第1実トルク増加量と、前記初期トルクに前記第1トルク増加量推定値を加算したトルク推定基準値と、の比率に基づいて第1トルク変動率を求め、
    前記テーブルが前記第2状態にあるときにおける第2トルク増加量推定値を前記第2回転加速度に基づいて求め、
    前記第2実トルクから前記初期トルクを減算した第2実トルク増加量と、前記初期トルクに前記第2トルク増加量推定値を加算したトルク推定基準値と、の比率に基づいて、第2トルク変動率を求めることを特徴とするワーク積載位置決定システム。
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