JP2020015110A - ロボットシステム - Google Patents
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Abstract
Description
A1.ロボットシステムの構成:
図1は、第1実施形態のロボットシステム1を模式的に示す説明図である。図1において、技術の理解を容易にするために、ロボット座標系RCを示す。ロボット座標系RCは、水平面上において互いに直交するX軸とY軸と、鉛直上向きを正方向とするZ軸とによって規定される3次元の直交座標系である。本実施形態のロボットシステム1は、ロボット100と、エンドエフェクター200と、車両700と、ロボット制御装置25と、を備える。
図2は、力制御を実行する際のロボット100と、動作制御装置30と、教示装置50との機能を示す図である。図2に示す「S」は、ロボット座標系RCを規定する軸の方向、すなわち、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向、ならびに回転軸方向としてのU軸方向、V軸方向、W軸方向のうちのいずれか1つの方向を表す。なお、U軸方向は、X軸方向を回転軸とする回転方向である。V軸方向は、Y軸方向を回転軸とする回転方向である。W軸方向は、Z軸方向を回転軸とする回転方向である。例えば、Sが表わす方向がX軸方向の場合、ロボット座標系RCにおいて設定された目標位置のX軸方向成分がSt=Xtと表記され、目標力のX軸方向成分がfSt=fXtと表記される。また、Sは、Sが表わす方向の軸に沿った位置も表す。
図4は、教示装置50の出力装置58に表示されるユーザーインターフェイスUI12を示す。ユーザーインターフェイスUI12には、教示装置50の入力装置57を介して情報が入力される。ユーザーインターフェイスUI12は、入力窓W11〜W16、ならびにボタンB01,B02を備える。
図5は、ロボット100を動作させる際に、動作制御装置30において接触検出と力制御を実現する処理を示すフローチャートである。動作制御装置30は、力検出部190の出力に基づいて、アーム110の力制御と、ロボット100と他の構成との接触に応じたアーム110の停止と、を行う。図5の処理は、具体的には、動作制御装置30のCPU301によって実現される。なお、力制御における目標力fStと目標位置Stとは、図5の処理に先立って、あらかじめ入力されているものとする(図4参照)。
ここで、0<Cf1<Cf2。
ここで、0<Ct2<Ct1。
上記第1実施形態においては、ロボットシステム1が作業を行っているときの力制御と接触検出の例を説明した。しかし、図5の力制御と接触検出は、ロボットシステム1による作業に先だって、ロボット100に動作の教示を行う際にも適用できる。以下では、ロボット100に動作の教示を行う際の力制御と接触検出について説明する。第2実施形態においては、図5の処理をロボット100への教示の際に実行する点、ならびに動作制御装置30が実行する図5の処理のうち、ステップS150とステップS160の処理内容が異なる。第2実施形態においては、他の点は、第1実施形態と同じである。
図8は、複数のプロセッサーによってロボットの制御装置が構成される一例を示す概念図である。この例では、ロボット100およびその動作制御装置30の他に、パーソナルコンピューター400,400bと、LANなどのネットワーク環境を介して提供されるクラウドサービス500とが描かれている。パーソナルコンピューター400,400bは、それぞれプロセッサーとメモリーとを含んでいる。また、クラウドサービス500においてもプロセッサーとメモリーを利用可能である。プロセッサーは、コンピューター実行可能な命令を実行する。これらの複数のプロセッサーの一部または全部を利用して、動作制御装置30および教示装置50を含むロボット制御装置25を実現することが可能である。また、各種の情報を記憶する記憶部も、これらの複数のメモリーの一部または全部を利用して、実現することが可能である。
図9は、複数のプロセッサーによってロボットの制御装置が構成される他の例を示す概念図である。この例では、ロボット100の動作制御装置30が、ロボット100の中に格納されている点が図8と異なる。この例においても、複数のプロセッサーの一部または全部を利用して、ロボット100の制御装置を実現することが可能である。また、各種の情報を記憶する記憶部も、複数のメモリーの一部または全部を利用して、実現することが可能である。
E1.他の実施形態1:
(1)上記実施形態においては、動作制御装置30は、エンコーダー420v1,420v2からサーボモーター410v1,410v2の出力軸の回転角度を取得し、その回転角度の変化に基づいて、車両700の動きによって発生する慣性力に起因する力fi2を計算する。しかし、車両700が慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)を備える態様においては、動作制御装置30は、慣性計測装置から車両700のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の加速度、ならびにU軸方向、V軸方向、W軸方向の角速度の情報を取得することができる。そして、動作制御装置30は、それらの加速度、および角速度から得られる角加速度に基づいて、車両700の動きによって発生する慣性力に起因する力fi2を計算することができる。図1において、慣性計測装置をIMU710として示す。
なお、慣性計測装置は、ロボット100など、車両700以外の場所に設けられていてもよい。例えば、ロボット100の基台180が慣性計測装置を備えている態様であってもよい。慣性計測装置は、ロボットにおいて、基台以外の場所に設けることもできる。ただし、慣性計測装置は、ロボットにおいて、基台に対して移動することができる構成要素よりも基台側の部位に設けられていることが好ましい。
(1)上記実施形態においては、Z軸方向の非接触の力閾値の大きさ|Thfz|は、X軸方向の非接触の力閾値の大きさ|Thfx|およびY軸方向の非接触の力閾値の大きさ|Thfy|よりも大きい(図6参照)。しかし、各方向の力閾値の大きさは、互いに等しくてもよい(図6のThfc参照)。そのような態様としても、基台に設けられた力検出部に基づいて、アームの力制御と、ロボットと他の構成とが接触した場合の減速とを、行うことができる。
上記実施形態においては、動作制御装置30は、力検出部190が検出した力fmから、重力に起因する力fg、ならびに慣性力に起因するfi1,fi2を減算することにより、作用力fSを算出する(図3および図2の右下部参照)。しかし、重力に起因する力および慣性力による補償を行わない態様とすることもできる。そのような態様においては、重力に起因する力およびロボットや車両の動作に起因する慣性力をあらかじめ考慮して、各方向の力閾値およびトルク閾値を定めることが好ましい。また、重力に起因する力による補償と、慣性力による補償とのいずれか一方のみを行う態様とすることもできる。
(1)上記実施形態においては、力閾値が他より大きく設定される方向は、アーム要素110a,110bの関節J11,J12の回転軸と平行な方向である(図1および図6参照)。しかし、力閾値が他より大きく設定される方向は、アーム要素の関節の回転軸と平行ではない方向であってもよい。
上記実施形態においては、力閾値が他より大きく設定される方向は、動作制御装置30が受け取った力制御の目標力fStの方向である(図4のW11および図6参照)。しかし、力閾値が他より大きく設定される方向は、力制御の目標力の方向とは異なる方向であってもよい。力閾値が他より大きく設定される方向は、ロボットの回転軸の方向や、重力方向など、さまざまな方向に基づいて定めることができる。
(1)上記実施形態においては、W軸方向の非接触のトルク閾値の大きさ|Thtw|は、U軸方向の非接触のトルク閾値の大きさ|Thtu|およびV軸方向の非接触のトルク閾値の大きさ|Thtv|よりも小さい(図7参照)。しかし、各方向のトルク閾値の大きさは、互いに等しくてもよい(図7のThtc参照)。そのような態様としても、基台に設けられた力検出部に基づいて、アームの力制御と、ロボットと他の構成とが接触した場合の減速とを、行うことができる。
上記実施形態においては、動作制御装置30は、力検出部190が検出した力fmから、重力に起因する力fg、ならびに慣性力に起因するfi1,fi2を減算することにより、作用力fSを算出する(図3および図2の右下部参照)。しかし、重力に起因する力および慣性力による補償を、直線的な力とトルクとの一方のみについて、行う態様とすることもできる。
上記実施形態においては、トルク閾値が他より小さく設定される回転軸方向は、アーム要素110a,110bの関節J11,J12の回転軸と平行な回転軸方向である(図1および図6参照)。しかし、トルク閾値が他より小さく設定される回転軸方向は、アーム要素の関節の回転軸と平行ではない回転軸方向であってもよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本発明は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本発明の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本発明の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
このような態様とすれば、基台に設けられた力検出部に基づいて、アームの力制御と、ロボットと物体との接触検出とを、行うことができる。その結果、力制御のための力検出部をアームの先端に備える態様に比べて、同じ出力で実現できるアームの先端の移動速度が高い。
なお、本明細書においては、狭義の力は、直線的に作用する力を意味する。一方、広義の力は、直線的に作用する力と、トルクと、を含む。
このような態様とすれば、基台に設けられた力検出部に基づいて、アームの力制御と、ロボットと他の構成とが接触した場合の減速とを、行うことができる。その結果、力制御のための力検出部をアームの先端に備える態様に比べて、同じ出力で実現できるアームの先端の移動速度が高い。また、同程度に高速にアームの先端を移動させるために必要とされる出力が小さい。さらに、力制御のための力検出部をアームの先端に備える態様に比べて、製造コストを低減できる。
基台に設けられた力検出部によって検出された力に基づいて、力制御を行いつつ、接触検出を行う場合、各方向について等しい力閾値を設定すると、以下のような問題が生じ得る。すなわち、ロボットの動作によって力検出部に力がかかりやすい方向については、検出された力成分の大きさが頻繁に力閾値を超え、接触検出が頻繁に行われる可能性がある。しかし、上記の態様において、ロボットの動作によって力検出部に力がかかりやすい方向に応じて第1方向を設定することにより、ロボットの動作によって力検出部に力がかかりやすい方向についても、適切に接触検出を行うことができる。
基台に設けられた力検出部によって検出された作用力に基づいて、力制御を行いつつ、接触に応じたアームの減速を行う場合、各方向について等しい力閾値を設定すると、以下のような問題が生じ得る。すなわち、ロボットの動作によって力検出部に力がかかりやすい方向については、検出された力成分の大きさが頻繁に力閾値を超え、アームの減速が頻繁に行われる可能性がある。しかし、上記の態様において、ロボットの動作によって力検出部に力がかかりやすい方向に応じて第1方向を設定することにより、ロボットの動作によって力検出部に力がかかりやすい方向についても、適切に接触に応じたアームの減速を行うことができる。
なお、本明細書において、方向Aと方向Bとが「異なる」とは、同一および平行を含まない関係を、方向Aと方向Bとが有することを意味する。
このような態様とすれば、ロボットに作用した力を正確に決定して、接触検出を実行することができる。
このような態様において、アーム要素が回転移動しない方向についての第1力閾値が、他の方向についての第2力閾値よりも大きく設定される。すなわち、アーム要素の移動によって他の構成要素と接触する可能性が低い方向については、第1力閾値が大きく設定される。このため、アーム要素の移動によって他の構成要素と接触する可能性が低い方向については、ロボットの力制御に起因してアームの減速が実行されてしまう可能性を低減することができる。一方、他の方向については、アーム要素の移動による他の構成要素と接触を、敏感に検知することができる。
このような態様において、目標力の方向についての第1力閾値が、他の方向についての第2力閾値よりも大きく設定される。このため、ロボットの力制御に起因してアームの減速が実行されてしまう可能性を低減することができる。一方、他の方向については、他の構成要素と接触を、敏感に検知することができる。
基台に設けられた力検出部によって検出された力に基づいて、力制御を行いつつ、接触検出を行う場合、各回転方向について等しいトルク閾値を設定すると、以下のような問題が生じ得る。すなわち、ロボットの動作によって物体と接触する可能性が高い回転方向に合わせてトルク閾値が設定され、その結果、他の回転方向については、力制御に起因して検出されたトルク成分の大きさが不必要に頻繁にトルク閾値を超え、接触検出が頻繁に行われる可能性がある。しかし、上記の態様において、ロボットの動作によって物体と接触する可能性が高い回転方向に応じて第1回転方向を設定することにより、他の方向についても、適切に接触検出を行うことができる。
基台に設けられた力検出部によって検出された作用力に基づいて、力制御を行いつつ、接触に応じたアームの減速を行う場合、各回転方向について等しいトルク閾値を設定すると、以下のような問題が生じ得る。すなわち、ロボットの動作によって他の構成要素と接触する可能性が高い回転方向に合わせてトルク閾値が設定され、その結果、他の回転方向については、力制御に起因して検出されたトルク成分の大きさが不必要に頻繁にトルク閾値を超え、アームの減速が頻繁に行われる可能性がある。しかし、上記の態様において、ロボットの動作によって他の構成要素と接触する可能性が高い回転方向に応じて第1回転方向を設定することにより、他の方向についても、適切に接触に応じたアームの減速を行うことができる。
なお、本明細書において、回転方向Pと回転方向Qとが「異なる」とは、同一および平行を含まない関係を、回転方向Pと回転方向Qとが有することを意味する。
このような態様とすれば、ロボットに作用したトルクを正確に決定して、アームの減速を実行することができる。
このような態様とすれば、ロボットに作用した作用力のうちのトルクを正確に決定して、アームの減速を実行することができる。
このような態様において、物体と接触する可能性が高い方向については、物体と接触を、敏感に検知するように設定することができる。一方、他の方向については、ロボットの力制御に起因して接触検出が行われてしまう可能性を低減することができる。
このような態様において、アーム要素が移動する回転方向についての第1力閾値が、他の方向についての第2力閾値よりも小さく設定される。すなわち、アーム要素の移動によって他の構成要素と接触する可能性が高い方向については、第1トルク閾値が小さく設定される。このため、アーム要素の移動によって他の構成要素と接触する可能性が高い方向については、アーム要素の移動による他の構成要素と接触を、敏感に検知することができる。一方、他の方向については、ロボットの力制御に起因してアームの減速が実行されてしまう可能性を低減することができる。
Claims (7)
- 基台と、前記基台に支持されているアームと、前記基台に設けられ前記アームに加えられる力を検出する力検出部と、を有するロボットと、
前記アームの力制御と、前記ロボットと物体との接触検出と、を前記力検出部の出力に基づいて行う制御部を有する制御装置と、を備える、
ロボットシステム。 - 請求項1に記載のロボットシステムであって、
前記制御部は、前記力の第1方向の力成分の大きさが第1力閾値を超えた場合と、前記力の第2方向の力成分の大きさが前記第1力閾値よりも小さい第2力閾値を超えた場合に前記接触検出に基づいて前記アームの減速を実行する、ロボットシステム。 - 請求項2に記載のロボットシステムであって、
前記制御部は、前記力検出部に加えられた前記力から、前記アームに働く重力に起因する力、および前記アームの動作に起因する慣性力、を差し引いた力に基づいて、前記力制御および前記接触検出を行う、ロボットシステム。 - 請求項2または3に記載のロボットシステムであって、
前記第1方向は、前記制御部が受け取った前記力制御の目標力の方向である、ロボットシステム。 - 請求項2に記載のロボットシステムであって、
前記制御部は、前記力検出部に加えられたトルクの第1回転方向のトルク成分の大きさが第1トルク閾値を超えた場合と、前記力の第2回転方向のトルク成分の大きさが第1トルク閾値よりも大きい第2トルク閾値を超えた場合に前記アームの前記減速を実行する、ロボットシステム。 - 請求項5に記載のロボットシステムであって、
前記制御部は、前記力検出部に加えられた前記トルクから、前記アームに働く重力に起因するトルク、および前記アームの動作よって発生する慣性力に起因するトルク、を差し引いたトルクに基づいて、前記力制御および前記接触検出を行う、ロボットシステム。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載のロボットシステムであって、
前記ロボットは水平多関節ロボットである、ロボットシステム。
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