JP2017077600A - マニピュレータ装置 - Google Patents

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慎吾 松下
高史 西藤
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高史 西藤
杉山 恵介
Keisuke Sugiyama
恵介 杉山
章洋 武捨
Akihiro Takesute
章洋 武捨
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淳 山田
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Abstract

【課題】ユーザーが直接触れて外力を与えてマニピュレータ装置を動かす際、マニピュレータ装置の所定箇所が周囲の物体に衝突してしまう事態を抑制する。
【解決手段】少なくとも1つの関節部と、前記関節部を動作させるための駆動力を出力する駆動手段と、所定の動作命令に従って前記駆動手段を制御する駆動制御手段とを有するマニピュレータ装置であって、当該マニピュレータ装置上の所定箇所が位置することを禁止する禁止位置を特定するための禁止位置特定情報を取得する禁止位置特定情報取得手段と、前記所定箇所の位置を検知する位置検知手段と、当該マニピュレータ装置が受けた外力を検知する外力検知手段と、前記外力検知手段が外力を検知したとき、前記位置検知手段の検知結果に基づいて、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを阻害する移動阻害手段とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明はマニピュレータ装置に関するものである。
従来、少なくとも1つの関節部を備え、駆動手段により関節部を動作させることで所定の作業を行うマニピュレータ装置が知られている。
例えば、特許文献1には、アームに設けられた把持部(エンドエフェクタ)で把持対象物を把持して位置決めや運搬を行うマニピュレータ装置が開示されている。このマニピュレータ装置は、把持対象物の形状や寸法が未知であっても、その把持対象物が周囲の物や人に接触するのを回避するために、把持部周辺の画像を複数取得し、取得した複数の画像から把持対象物の形状や寸法を検出する。
マニピュレータ装置に所定の作業を行わせるためには、マニピュレータ装置に対して当該作業を教示する必要がある。その教示の方法としては、ユーザーがマニピュレータ装置に直接触れて外力を与えることによりマニピュレータ装置を動かし、マニピュレータ装置に作業を教示する方法が挙げられる。この教示方法は、マニピュレータ装置に作業を教示するための特別な知識が不要であるというメリットがある。ところが、この教示方法においては、ユーザーが直接触れてマニピュレータ装置を動かしたとき、マニピュレータ装置上の所定箇所(例えばエンドエフェクタの箇所)が周囲の物体に衝突するなどの問題が発生することがある。
上述した課題を解決するために、本発明は、少なくとも1つの関節部と、前記関節部を動作させるための駆動力を出力する駆動手段と、所定の動作命令に従って前記駆動手段を制御する駆動制御手段とを有するマニピュレータ装置であって、当該マニピュレータ装置上の所定箇所が位置することを禁止する禁止位置を特定するための禁止位置特定情報を取得する禁止位置特定情報取得手段と、前記所定箇所の位置を検知する位置検知手段と、当該マニピュレータ装置が受けた外力を検知する外力検知手段と、前記外力検知手段が外力を検知したとき、前記位置検知手段の検知結果に基づいて、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを阻害する移動阻害手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ユーザーが直接触れて外力を与えてマニピュレータ装置を動かす際、マニピュレータ装置の所定箇所が周囲の物体に衝突してしまう事態を抑制できるという優れた効果が奏される。
実施形態におけるロボットアームシステムを上方から見たときの構成を説明するための説明図である。 同ロボットアームシステムを側方から見たときの説明図である。 同ロボットアームシステムの駆動制御装置のブロック図である。 同ロボットアームシステムを操作したり作業を教示したりするユーザーが操作する操作部を示す説明図である。 同ロボットアームシステムのマニピュレータ装置の第二アーム先端部に発生させる力Fと、各アームを回動させる各関節軸のトルクとの関係を説明するための説明図である。 アシスト制御例1の制御ブロック図である。 アシスト制御例1におけるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。 アシスト制御例1における変形例を示す制御ブロック図である。 アシスト制御例1のアシスト制御による、ユーザーが付与した操作力とモータに入力されるモータ電流値との関係を示すグラフである。 マニピュレータ装置に取り付けられた検査用カメラと検査対象物とを示す拡大図である。 アシスト制御例2の制御ブロック図である。 アシスト制御例2におけるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。 アシスト制御例1のアシスト制御による、ユーザーが付与した操作力と操作力指令値との関係を示すグラフである。 アシスト制御例2における変形例を示す制御ブロック図である。 (a)は、アシスト制御例2において、マニピュレータ装置の所定箇所が地点Pから地点P’へ移動するように、ユーザーの操作力によってマニピュレータ装置を動かす例を示す説明図である。(b)は、同図(a)に示すようにマニピュレータ装置を動かしたときの操作力の変化を示すグラフである。 アシスト制御例3のアシスト制御による、ユーザーが付与した操作力と操作力指令値との関係を示すグラフである。 アシスト制御例4の制御ブロック図である。 アシスト制御例4における変形例を示す制御ブロック図である。 アシスト制御例5の内容を説明するための説明図である。 アシスト制御例5におけるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。 稼働エリアの設定例を示す説明図である。
以下、本発明に係るマニピュレータ装置をロボットアームシステムに適用した一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるロボットアームシステム200を上方から見たときの構成を説明するための説明図である。
図2は、本実施形態におけるロボットアームシステム200を側方から見たときの説明図である。
本実施形態のロボットアームシステム200は、2つの関節部を備えた2自由度のマニピュレータ装置100が回転ステージ上の台に取り付けられたものである。回転ステージは、回転ステージ用の駆動源の駆動力によって、鉛直方向(z軸方向)に沿った回転軸回りを回転する。マニピュレータ装置100の先端(アーム101の先端側端部)には、使用目的に応じて、ピッキングハンド、エアーチャック、カメラなどのエンドエフェクタが取り付けられる。本実施形態のロボットアームシステム200は、エンドエフェクタとして検査用カメラ300を取り付け、検査対象物500の表面を検査用カメラ300で撮像して、その表面の傷を検査するものである。本実施形態では、2つの関節部の動作によって、検査用カメラ300を、検査対象物500の上面に対して平行なx軸方向と、検査対象物500の上面に対して接離方向であるz軸方向とに移動させることができる。なお、本実施形態では、2つの関節部を有するマニピュレータ装置を例に挙げて説明するが、関節部の数は任意である。
マニピュレータ装置100の第一関節部に位置する第一関節軸102は、台座202に回転可能に支持されている。この第一関節軸102には第一アーム101の後端部が取り付けられている。また、この第一関節軸102には、第一減速機構103を介して駆動手段としての第一モータ104が取り付けられている。また、第一関節軸102には、第一モータ104の回転量(回転情報)を計測するための第一モータ用エンコーダ105が取り付けられている。第一関節軸102は、第一モータ104の駆動力により軸回転し、これにより第一関節軸102に取り付けられた第一アーム101が第一関節軸102を中心に回動する。
また、マニピュレータ装置100の第二関節部に位置する第二関節軸112は、第一アーム101の先端部に回転可能に取り付けられている。この第二関節軸112には第二アーム111の後端部が取り付けられている。また、この第二関節軸112には、第二減速機構113を介して駆動手段としての第二モータ114が取り付けられている。また、第二関節軸112には、第二モータ114の回転量(回転情報)を計測するための第二モータ用エンコーダ115が取り付けられている。第二関節軸112は、第二モータ114の駆動力により軸回転し、これにより第二関節軸112に取り付けられた第二アーム111が第二関節軸112を中心に回動する。
図3は、本実施形態のロボットアームシステム200の駆動制御装置のブロック図である。
ロボットアームシステム200は、ロボットアーム本体203、電源部205、ホストコントローラ204等から構成されている。例えば、ロボットアームシステム200の制御に画像情報が必要な場合には、ホストコントローラ204に画像入力装置206が接続されることもある。なお、電源部205、ホストコントローラ204、画像入力装置206は、ロボットアーム本体203に対して別体であってもよいが、ロボットアーム本体203内に実装されたスタンドアローン型の構成としてもよい。
次に、ロボットアームシステム200に動作について説明する。
ロボットアームシステム200の動作制御は、演算処理部であるCPUを備えた制御部210によって行われる。ホストコントローラ204と制御部210との間は通信網207によって接続されている。この通信網207からは、駆動制御に必要な各種パラメータ、エンドエフェクタである検査用カメラ300(制御対象部位)を目標位置まで移動させるための動作命令(目標移動位置情報等)、検査用カメラ300(所定箇所)が移動することを禁止する移動禁止位置を特定するための移動禁止位置特定情報などが制御部210へ送信される。また、制御部210には、外力検知手段としての外力検知部220Aや位置検知手段としてのステレオカメラ301等を含む各種センサ220やスイッチ221からの信号や情報も入力され、これらの信号や情報をもとにロボットアームシステム200の稼働エリアの制限、緊急停止等の処理が実行される。
マニピュレータ装置100の各関節部の動作は、モータ104,114をそれぞれ駆動制御することによって実現される。モータ104,114の駆動情報は、モータ用エンコーダ105,115からの信号が駆動情報検出部232,234にそれぞれ入力され、回転量(回転角度)、回転速度、回転加速度といった回転情報に変換されて、制御部210内の駆動制御部213に入力される。駆動制御部213は、これらの回転情報及びホストコントローラ204から指令される目標移動位置情報(動作命令)に基づいて目標駆動プロファイルを生成し、その目標駆動プロファイルに沿って各モータ104,114が駆動されるように、モータドライバ231,233へ駆動指令を出す。
電源部205は、駆動制御部213から遮断の指示を受けることができ、駆動制御部213は必要に応じて自身を含めてロボットアームシステムを構成する各部への電源供給を停止できる。電源供給の再開は、ホストコントローラ204からの指示やユーザーによる外部からの操作に基づいて行うことができる。
駆動制御部213は、動作命令を受け付けて目標駆動プロファイルを生成したら、その目標駆動プロファイルに沿って各モータ104,114を駆動する。そして、各エンコーダ105,115を監視することで各関節部の回転角度(アーム101,111の姿勢)を把握しながら、目標駆動プロファイルに従って各モータ104,114を駆動し、最終的に動作命令に係る目標位置へ検査用カメラ300(所定箇所)を移動させる。
図4は、本ロボットアームシステム200を操作したり作業を教示したりするユーザーが操作する操作入力手段としての操作部400を示す説明図である。
本ロボットアームシステム200の操作部400は、タッチパネル401、テンキー402、実行ボタン403、電源ボタン404、緊急停止ボタン405等から構成されている。タッチパネル401には、例えば、現在のマニピュレータ装置100の位置や姿勢が3Dモデルで映し出されたり、ユーザーに対する操作手順の説明が表示されたりする。後述する作業の教示(ティーチング)により動作命令を作成した後、実行ボタン403を押下することにより、本ロボットアームシステム200が当該動作命令に従って作業を開始する。
図5は、マニピュレータ装置100の制御対象部位である検査用カメラ300すなわち第二アーム111の先端部に発生させる力Fと、各アーム101,111を回動させる各関節軸102,112のトルクとの関係を説明するための説明図である。
なお、図5において、「Ii」は慣性モーメントであり、「Li」は回転軸間のアーム長であり、「mi」はアームの質量であり、「θi」はアームの回転角度であり、「τi」は回転軸トルクであり、「ri」は回転軸とアームの質量中心との距離であり、「g」は重力加速度(y軸負方向)であり、「i」は、関節部の種別である。本実施形態では、2つの関節部をもつマニピュレータ装置100であるため、i=1、2である。
まず、鉛直方向に平行なz軸と水平方向に平行なx軸とからなるxz平面上でマニピュレータ装置100が動作するときの回転軸トルクの運動方程式を考える。
一般に、回転軸トルクの運動方程式は、下記の式(1)で与えられる。なお、下記の式(1)中の「q」は一般化座標を示し、下記の式(2)に示されるものである。
Figure 2017077600
Figure 2017077600
前記式(1)において、左辺第一項は慣性力であり、左辺第二項は遠心力及びコリオリ力であり、左辺第三項は重力項である。本実施形態のマニピュレータ装置100に対して前記式(1)に示す運動方程式を当てはめると、その回転軸トルクの運動方程式は、下記の式(3)のように表すことができる。
Figure 2017077600
前記式(3)を用いることで、マニピュレータ装置100の動作中に、第一関節軸102及び第二関節軸112にかかるトルクτiを推定することができる。機械構成、減速機構103,113、剛性、粘性、摩擦などを考慮することにより、トルクτiをより高い精度で推定することが可能である。
このようにして得られるトルクτiと、マニピュレータ装置100の制御対象部位である検査用カメラ300すなわち第二アーム111の先端部に発生させる力Fとの関係は、下記の式(4)及び(5)に示すとおりである。
Figure 2017077600
Figure 2017077600
なお、前記式(4)及び(5)中の「J」はヤコビ行列を示す。本実施形態のマニピュレータ装置100のような2つの関節部をもつマニピュレータ装置の場合、ヤコビ行列Jは下記の式(6)に示すものとなる。
Figure 2017077600
前記式(6)を前記式(5)に当てはめることで、下記の式(7)が得られる。この式(7)より、マニピュレータ装置100の制御対象部位である検査用カメラ300すなわち第二アーム111の先端部に発生させる力Fを求めることができる。
Figure 2017077600
〔アシスト制御例1〕
次に、ユーザーがマニピュレータ装置100に直接触れて外力(操作力)を付与することにより作業を教示する直接教示(ダイレクトティーチング)の際に、ユーザーの操作を補助するアシスト制御の一例(アシスト制御例1)について説明する。
図6は、本アシスト制御例1の制御ブロック図である。
図7は、本アシスト制御例1におけるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。
ユーザーがマニピュレータ装置100への直接教示を行う際、検査用カメラ300(所定箇所)を目標位置まで移動させるためにユーザーがマニピュレータ装置100に与えた操作力(外力)が、マニピュレータ装置100に設けられた外力検知手段としての外力検知部220Aによって検知される。本実施形態の外力検知部220Aは、関節軸102,112とアーム101,111との連結箇所等に設置される力覚センサ(例えば6軸力覚センサ)を用い、ユーザーがマニピュレータ装置100に対してどの方向にどのくらいの大きさの操作力を加えたかを直接的に検知するものである。
ただし、外力検知手段は、力覚センサを用いた外力検知部220Aのように、ユーザーがマニピュレータ装置100に対して与えた操作力を直接的に検知する手段に限られない。例えば、ユーザーがマニピュレータ装置100に対して与えた操作力は、モータ電流検知手段(動き検知手段)などを用いて把握されるモータ104,114への入力トルクや、モータ用エンコーダ105,115(動き検知手段)の検知結果から把握されるモータ104,114の回転量などの情報に基づき、上述した運動方程式を用いることで推定することが可能である。したがって、図8に示すように、外力検知部220Aに代えて、これらの情報から、ユーザーがマニピュレータ装置100に対して与えた操作力を推定する外力推定部220Bを用い、ユーザーがマニピュレータ装置100に対して与えた操作力を関節的に検知してもよい。このとき、更に、摩擦、粘性、剛性などを考慮した推定を行うことにより、より高い精度で操作力を推定することができる。なお、モータ104,114への入力トルクは、モータへ入力されるモータ電流値に所定のトルク定数502を乗じることにより推定することができる。
本アシスト制御例1のアシスト制御では、制御部210により、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力に応じて、その操作力が軽減されるように各関節部のモータ104,114を制御する。詳しくは、ユーザーが操作部400を操作するなどして直接教示を開始する旨の指示操作が入力されると(S2)、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力に応じ、その操作力と同じ向きにマニピュレータ装置100を動かすための駆動力が発生するように、各関節部のモータ104,114を制御する。具体的には、外力検知部220Aでユーザーの操作力が検知されたとき(S3のYes)、その操作力の検知結果が操作力指令値として、駆動指令生成部501に入力される。
駆動指令生成部501では、その操作力指令値に基づき、その操作力と同じ向きにマニピュレータ装置100を動かすための駆動指令を生成して出力する(S4)。駆動指令生成部501は、入力される操作力指令値が過剰な変動を抑制するためにPID制御を実施するものでもよい。生成された駆動指令がモータドライバ231,233にそれぞれ入力されると、各モータ104,114に対して駆動指令に応じたモータ電流が入力され、各モータ104,114が駆動する(S5)。これにより、ユーザーが付与した操作力と同じ向きにマニピュレータ装置100が動き、ユーザーの操作力が軽減される。その結果、ユーザーは小さい操作力でマニピュレータ装置100を動かすことができ、直接教示におけるユーザーの作業負担が軽減される。
図9は、本アシスト制御例1のアシスト制御による、ユーザーが付与した操作力とモータ104,114に入力されるモータ電流値との関係を示すグラフである。
本アシスト制御例1では、図9に示すように、ユーザーが大きな操作力でマニピュレータ装置100を動かすほど、その操作力と同じ向きにマニピュレータ装置100を動かすモータ104,114に入力されるモータ電流値が大きくなる。これにより、ユーザーは一定範囲内の小さな操作力でマニピュレータ装置100を動かすことができる。
ここで、本実施形態のロボットアームシステム200は、図10に示すように、エンドエフェクタとして検査用カメラ300を取り付け、検査対象物500の上面を検査用カメラ300で撮像し、その上面の傷の有無を検査するものである。このロボットアームシステム200では、適切な検査を行うためには、検査対象物500の上面(被検査面)と検査用カメラ300との間を目標距離に維持して撮影することが重要である。しかしながら、検査対象物500の種類ごとに検査対象物500と検査用カメラ300との相対位置が変わるような場合、例えば、検査対象物500の種類ごとに検査対象物500の形状や寸法などが異なる場合には、検査対象物500の種類が変更されるたびに、ユーザーが直接教示(ダイレクトティーチング)を行う必要がある。すなわち、検査対象物500の種類が変更されるたびに、ユーザーは、その検査対象物500の表面に対して目標距離だけ離れた位置(目標位置)に所定箇所である検査用カメラ300(具体的には検査用カメラ300上の図10中のP点)が位置するように、マニピュレータ装置100に直接触れて操作力を付与し、作業を教示する必要がある。
このような直接教示を行う場合、ユーザーが直接触れてマニピュレータ装置を動かしたときに、検査用カメラ300を検査対象物500に近付けすぎて、検査用カメラ300が検査対象物500に衝突してしまうおそれがある。特に、本アシスト制御例1では、上述したように、ユーザーの操作力を軽減するためのアシスト制御を実施しているため、検査用カメラ300が検査対象物500に衝突してしまうおそれが高い。
そこで、本アシスト制御例1においては、図10に示すように、検査用カメラ300と連動して移動する箇所、具体的には、検査用カメラ300と一体で移動する箇所に、位置検知手段としての撮像手段であるステレオカメラ301を設けている。ステレオカメラ301は、2台のカメラを使って同じ撮像領域を異なる方向から撮像する。ステレオカメラ301内には、それぞれのカメラで撮像した2つの撮像画像から得られる視差情報(距離情報)を演算する演算部が備わっており、その視差情報を取得することにより、撮像領域内の対象物(例えば最近接物)までの距離を測定することができる。したがって、ユーザーが直接触れてマニピュレータ装置を動かし、検査用カメラ300を検査対象物500に近付けたとき、ステレオカメラ301から出力される視差情報に基づき、検査用カメラ300と検査対象物500との距離(検査対象物500に対する検査用カメラ300の相対位置)を得ることができる。
ステレオカメラ301から出力される視差情報(距離情報)は、制御部210に入力される。制御部210には、予め、禁止位置特定情報取得手段としての操作部400をユーザーが操作するなどして、検査用カメラ300が位置することを禁止する禁止位置を特定するための禁止位置特定情報が入力される。本アシスト制御例1における禁止位置は、検査用カメラ300と検査対象物500の上面(対象物体)との距離が所定の接近禁止距離未満となる位置である。
ユーザーが操作部400を操作するなどして接近禁止距離を設定すると(S1)、制御部210は、その接近禁止距離を禁止位置特定情報として取得し、ステレオカメラ301の視差情報から得られる検査用カメラ300と検査対象物500との距離が当該接近禁止距離未満になるときに(S6,S7のYes)、検査用カメラ300が検査対象物500に近づく向きへの移動が阻害されるような移動阻害制御を実施する(S8)。
本アシスト制御例1における移動阻害制御は、例えば、検査用カメラ300が検査対象物500に近づく向きへの移動が特定の関節部のみの回動によって行われる場合には、当該特定の関節部の回動を規制する制御を用いることができる。その際の規制手段としては、関節部の関節軸を回転不能にするロック機構や、関節部の関節軸の回転を制動するブレーキ機構などを用いることができる。このとき、当該特定の関節部以外の関節部の回動については規制しないことが好ましい。これにより、ユーザーは、検査用カメラ300が接近禁止距離まで検査対象物500の上面に近づくことを規制された状態で、マニピュレータ装置100を動かし、検査用カメラ300を検査対象物500の上面に平行な方向へ移動させることが可能となる。その結果、検査用カメラ300を検査対象物500に衝突させることなく、検査用カメラ300を目標位置に位置させることができ、適切かつ迅速なダイレクトティーチングが可能となる。
また、移動阻害制御は、例えば、関節部を駆動するモータを制御することによっても実現できる。具体的には、例えば、制御部210は、検査用カメラ300と検査対象物500との距離が接近禁止距離未満になるときには、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力が増大するように、又は、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力の向きへの動作が禁止されるように、各関節部のモータ104,114を制御する。このとき、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力のうち、検査用カメラ300が検査対象物500に近づく向きへの分力のみが増大するように、又は、その向きのみの動作が禁止されるように、各関節部のモータ104,114を制御するのが好ましい。これにより、ユーザーは、検査用カメラ300が接近禁止距離まで検査対象物500の上面に近づくことを規制された状態で、マニピュレータ装置100を動かし、検査用カメラ300を検査対象物500の上面に平行な方向へ移動させることが可能となる。その結果、検査用カメラ300を検査対象物500に衝突させることなく、検査用カメラ300を目標位置に位置させることができ、適切かつ迅速なダイレクトティーチングが可能となる。
検査対象物500の上面に一致するx−y平面を定義し、かつ、そのx軸及びy軸に直交するz軸を定義して、各関節部のモータ104,114の駆動制御を実施する場合、移動阻害制御は、検査用カメラ300の位置Pのz軸座標が、設定された接近禁止距離に相当する値になったとき、その値で一定となるように移動阻害制御を行ってもよい。
なお、本アシスト制御例1では、位置検知手段として、ステレオカメラ301を用いる例であるが、これに限らず、例えば、検査用カメラ300と連動して移動する箇所に、レーザ変位センサ等の測距手段を設け、その検知結果に基づいて検査対象物500の上面に対する検査用カメラ300の相対位置を検知するものであってもよい。レーザ変位センサは、一般に高精度な測定が可能である。一方、ステレオカメラ301は一般に安価で位置検知手段を実現できる。また、位置検知手段は、検査対象物500の上面に対する検査用カメラ300の相対位置を検知するものに限らず、検査用カメラ300の絶対位置を検知するものであってもよい。また、ステレオカメラ301の設置位置は、マニピュレータ装置100の先端部分に限らず、例えば、監視カメラのように天井に設置するなど、マニピュレータ装置100とは別の箇所に設置することも可能である。ユーザーが予めホストコントローラ204に対して検査対象物500の位置や形状の情報を入力することにより、検査対象物500の上面に対する検査用カメラ300の相対位置を検知するものであってもよい。
〔アシスト制御例2〕
次に、本実施形態に適用可能なアシスト制御の他の例(アシスト制御例2)について説明する。
本アシスト制御例2は、アシスト制御によりモータが発生させる駆動力(アシスト力)にリミッターを設け、マニピュレータ装置100が過剰なアシスト制御で動作するのを抑制するものである。なお、移動阻害制御の内容については、上述したアシスト制御例1と同様であるため、説明を省略する。
図11は、本アシスト制御例2の制御ブロック図である。
図12は、本アシスト制御例2におけるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。
本アシスト制御例2においては、ユーザーが操作部400を操作するなどして、アシスト力設定値が指示されると、そのアシスト力設定値が操作力指令値生成部503に入力される(S11)。その後、直接教示を開始する旨の指示操作が入力されると(S12)、外力検知部220Aでユーザーの操作力が検知されたとき(S13のYes)、その操作力の検知結果が操作力指令値生成部503に入力される。この操作力指令値生成部503では、検知した操作力と操作力目標値とに基づいて、検知した操作力に応じた操作力指令値が生成される。
操作力指令値生成部503で生成される操作力指令値も、図13に示すように、上述したアシスト制御例1と同様、ユーザーが大きな操作力でマニピュレータ装置100を動かすほど、操作力指令値も大きくなり、モータに入力されるモータ電流値が大きくなる。ただし、操作力指令値は、アシスト力設定値を上限とし、それ以上の操作力が加わっても操作力指令値としてはその上限値が操作力指令値生成部503から出力される。その結果、マニピュレータ装置100に対して大きな外力(ユーザーによる操作力に限られない。)が加わったときに過大なモータ電流が流れて過剰なアシスト力が発生するのを抑制できる。その結果、ユーザーは、上述したアシスト制御例1よりも安定した操作力で、マニピュレータ装置100を動かすことができる。
なお、図14に示すように、本アシスト制御例2において、外力検知部220Aに代えて外力推定部220Bを用いてもよい。
図15(a)は、本アシスト制御例2において、マニピュレータ装置100の所定箇所(検査用カメラ300の箇所)が地点Pから地点P’へ移動するように、ユーザーの操作力によってマニピュレータ装置100を動かす例を示す説明図である。
図15(b)は、図15(a)に示すようにマニピュレータ装置100を動かしたときの操作力の変化を示すグラフである。
なお、図15(b)には、本アシスト制御例2によるアシスト制御を行ってマニピュレータ装置100を動かしたアシスト有りのケースと、アシスト制御を行わずにユーザーの操作力のみでマニピュレータ装置100を動かしたアシスト無しのケースが示されている。
図15(b)に示すように、アシスト無しのケースでは、ユーザーによる必要な操作力が大きく、その変動幅も大きいのに対し、本アシスト制御例2によるアシスト有りのケースでは、ユーザーによる必要な操作力が小さく、設定したアシスト力設定値付近で安定しており、その変動幅が小さい。すなわち、本アシスト制御例2によれば、一定の軽い操作力でマニピュレータ装置100を動かして直接教示を行うことができる。
〔アシスト制御例3〕
次に、本実施形態に適用可能なアシスト制御の更に他の例(アシスト制御例3)について説明する。
図16は、本アシスト制御例3において、操作力指令値生成部503で生成される操作力指令値の例を示すグラフである。
本アシスト制御例3においては、ユーザーによって与えられる操作力が一定値未満である場合には、モータが駆動せずにアシスト力を発生させず、当該一定値以上の操作力が付与されたら、一定のアシスト力が発生するようにアシスト制御する例である。このように、ユーザーによって与えられる操作力が一定値未満である場合にアシスト力を発生しないようにすることで、アシスト力が微小変動して操作力を安定させることができない事態を抑制することができる。
〔アシスト制御例4〕
次に、本実施形態に適用可能なアシスト制御の更に他の例(アシスト制御例4)について説明する。
本アシスト制御例4は、上述アシスト制御例2において、モータ用エンコーダ105,115の検知結果を用いたフィードバック制御を付加したものである。
図17は、本アシスト制御例4の制御ブロック図である。
上述したアシスト制御例4においては、操作力指令値生成部503から出力される操作力指令値が、位置速度指令値生成部504に入力される。この位置速度指令値生成部504は、入力される操作力指令値に応じた目標位置又は目標速度を示す位置速度指令値を生成して減算器505へ出力する。減算器505には、モータ用エンコーダ105,115が検出したモータ104,114の回転情報(位置、速度)が入力される。減算器505は、位置速度指令値生成部504から入力された位置速度指令値から、に入力され、モータ用エンコーダ105,115からのフィードバック情報(モータ104,114の回転情報)を減算して、モータ104,114の位置や速度をフィードバック制御する。
なお、図18に示すように、本アシスト制御例4において、外力検知部220Aに代えて外力推定部220Bを用いてもよい。
〔アシスト制御例5〕
次に、本実施形態に適用可能なアシスト制御の更に他の例(アシスト制御例5)について説明する。
なお、ユーザーの操作力を軽減するためのアシスト制御の内容については、上述したアシスト制御例1等と同様であるため、説明を省略する。
図19は、本アシスト制御例5の内容を説明するための説明図である。
本アシスト制御例5は、検査用カメラ300が検査対象物500に衝突するのを回避するためではなく、本ロボットアームシステム200の周囲に存在する壁、天井、床、柱、機器、装置などの検査対象物500以外の障害物507(対象物体)との衝突を回避するためのものである。すなわち、図19に示すように、マニピュレータ装置100の稼働エリアAは、壁等の障害物507よりも外側まで延びているため、図19中符号Bで示す稼働エリア部分では、マニピュレータ装置100の先端部分が障害物507に衝突してしまう。
本アシスト制御例5で用いられるロボットアームシステム200’の基本構成は、上述したロボットアームシステム200と同様であるが、位置検知手段としてのステレオカメラ301’の撮像方向が、検査対象物500の上面を撮像する方向ではなく、ロボットアームシステム200の側面方向(x軸方向)を撮像する方向となるように、ステレオカメラ301’が設置されている。より詳しくは、ステレオカメラ301’の撮像方向が、マニピュレータ装置100が取り付けられた回転ステージの回転軸(z軸)から径方向外側の向きとなるように、ステレオカメラ301’の先端付近に取り付けられている。
もちろん、位置検知手段としては、レーザ変位センサ等の測距手段を用いてもよい。また、近年のカメラは、高速な信号伝達手段あるいは高性能の画像処理モジュールが付随しているので、例えば画像入力装置206を配置して、目的に応じたカメラを簡単に交換できるように構成してもよい。この場合、カメラの撮像画像データをホストコントローラ204へ送り、ホストコントローラ204で障害物の認識や稼働エリアの設定などを行うことが可能である。その結果、既存のマニピュレータ装置100に構成を付加する形で、本実施形態を実施することとなる。また、ユーザーが予めホストコントローラ204に対して障害物507の位置や形状の情報を入力することにより、障害物507に対するマニピュレータ装置100の相対位置を検知するものであってもよい。
図20は、本アシスト制御例5におけるアシスト制御の流れを示すフローチャートである。
直接教示(ダイレクトティーチング)を行う場合、ユーザーが直接触れてマニピュレータ装置を動かしたときに、マニピュレータ装置100の先端部分(アーム101の先端部や検査用カメラ300等)が、本ロボットアームシステム200の周囲に存在する障害物507に衝突してしまうおそれがある。特に、本アシスト制御例5でも、上述したように、ユーザーの操作力を軽減するためのアシスト制御を実施しているため、マニピュレータ装置100の先端部分(所定箇所)が障害物507に衝突してしまうおそれが高い。
そこで、本アシスト制御例5においては、図19に示すように、マニピュレータ装置100の先端部分(所定箇所)と連動して移動する箇所、具体的には、マニピュレータ装置100の先端部分(所定箇所)と一体で移動する箇所に、位置検知手段としての撮像手段であるステレオカメラ301’を設けている。なお、ステレオカメラ301’の設置位置は、マニピュレータ装置100の先端部分に限らず、例えば、監視カメラのように天井に設置するなど、マニピュレータ装置100とは別の箇所に設置することも可能である。
ステレオカメラ301’の構成は、上述したステレオカメラ301と同様であり、撮像領域内の対象物(例えば最近接物)までの距離を測定するための視差情報(距離情報)を出力する。したがって、ユーザーが直接触れてマニピュレータ装置を動かし、マニピュレータ装置100の先端部分を障害物507に近付けたとき、ステレオカメラ301’から出力される視差情報に基づき、マニピュレータ装置100の先端部分と障害物507との距離(障害物507に対する先端部分の相対位置)を得ることができる。
ステレオカメラ301’から出力される視差情報(距離情報)は、上述したアシスト制御例1と同様、制御部210に入力される。制御部210には、予め、禁止位置特定情報取得手段としての操作部400をユーザーが操作するなどして、検査用カメラ300が位置することを禁止する禁止位置を特定するための禁止位置特定情報が入力される(S21)。この禁止位置特定情報としては、マニピュレータ装置100の先端に取り付けられる検査用カメラ300等のエンドエフェクタの形状寸法の情報、ユーザーの腕や指の太さ等の情報などが挙げられる。制御部210は、このような禁止位置特定情報に基づき、接近禁止距離を設定する(S22)。具体的には、マニピュレータ装置100の先端部分(エンドエフェクタを含む)と障害物507との距離がユーザーの腕や指の太さよりも広い距離となるような接近禁止距離を設定する。本アシスト制御例5において、禁止位置は、マニピュレータ装置100の先端部分(所定箇所)と障害物507(対象物体)との距離が、設定された接近禁止距離未満となる位置である。
このようにして接近禁止距離が設定された後、制御部210は、直接教示を開始する。そして、ユーザーの操作力によりマニピュレータ装置100が動かされることで、ステレオカメラ301’の視差情報から、本ロボットアームシステム200の周囲の障害物が認識される(S23のYes)。障害物が認識されたら、制御部210は、記憶部に記憶される稼動エリアを設定する。
稼働エリアは、マニピュレータ装置100をモータ104,114の駆動力で動作させるときのマニピュレータ装置100の稼働エリアを制限する制御に利用される。ここでは、図21に示すように、稼働エリア507’は、認識された障害物507との距離Lが上述した接近禁止距離以上となるように設定されるが、これに限られず、任意の距離に設定してよい。
また、制御部210は、ステレオカメラ301’の視差情報から得られるマニピュレータ装置100の先端部分と障害物507との距離が、前記処理ステップS22で設定された接近禁止距離未満になるとき(S25のYes)、マニピュレータ装置100の先端部分が当該障害物に近づく向きF1への移動が阻害されるような移動阻害制御を実施する(S26)。
本実施形態における移動阻害制御の内容は、上述したアシスト制御例1等と同様である。すなわち、例えば、マニピュレータ装置100の先端部分が障害物に近づく向きへの移動が特定の関節部のみの回動によって行われる場合には、当該特定の関節部の回動を規制する制御を用いることができる。その際の規制手段としては、関節部の関節軸を回転不能にするロック機構や、関節部の関節軸の回転を制動するブレーキ機構などを用いることができる。また、移動阻害制御は、例えば、関節部を駆動するモータを制御することによっても実現できる。具体的には、例えば、制御部210は、マニピュレータ装置100の先端部分と認識した障害物507との距離が接近禁止距離未満になるときには、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力が増大するように、又は、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力の向きへの動作が禁止されるように、各関節部のモータ104,114を制御する。このとき、外力検知部220Aが検知したユーザーの操作力のうち、マニピュレータ装置100の先端部分が障害物に近づく向きへの分力F3のみが増大するように、又は、その向きのみの動作が禁止されるように、各関節部のモータ104,114を制御するのが好ましい。
本アシスト制御例5によれば、直接教示(ダイレクトティーチング)の際にユーザーの操作力で動かしたマニピュレータ装置100が壁等の障害物507に衝突することを回避できる。特に、本アシスト制御例5によれば、マニピュレータ装置100と壁等の障害物507との間にユーザーの指や腕が挟まれるような事態も回避できる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
少なくとも1つの関節部と、前記関節部を動作させるための駆動力を出力するモータ104,104等の駆動手段と、所定の動作命令に従って前記駆動手段を制御する駆動制御部213等の駆動制御手段とを有するマニピュレータ装置100であって、当該マニピュレータ装置上の検査用カメラ300あるいは先端部分等の所定箇所が位置することを禁止する禁止位置を特定するための禁止位置特定情報を取得する操作部400等の禁止位置特定情報取得手段と、前記所定箇所の位置を検知するステレオカメラ301,301’等の位置検知手段と、当該マニピュレータ装置が受けたユーザーの操作力等の外力を検知する外力検知部220Aや外力推定部220B等の外力検知手段と、前記外力検知手段が外力を検知したとき、前記位置検知手段の検知結果に基づいて、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを阻害するロック機構、ブレーキ機構、駆動制御部213等の移動阻害手段とを有することを特徴とする。
本態様によれば、ユーザーが直接触れて外力(操作力)を与えてマニピュレータ装置を動かす際、外力検知手段により外力が検知される。この際、位置検知手段の検知結果に基づき、禁止位置特定情報取得手段が取得した禁止位置に向けてマニピュレータ装置上の所定箇所が移動することが検知されると、その所定箇所の禁止位置への移動が移動阻害手段により阻害される。これにより、マニピュレータ装置に直接触れて外力を与えているユーザーには、所定箇所が禁止位置に移動する前に、その外力に対する抗力が伝わる。このような抗力が伝わることで、所定箇所を禁止位置に移動させてしまうようなユーザーによるマニピュレータ装置の動きが抑制される。よって、所定箇所が周囲の物体に衝突してしまうような位置を設定しておくことで、ユーザーが直接触れて外力を与えてマニピュレータ装置を動かす際、マニピュレータ装置上の所定箇所が周囲の物体に衝突してしまう事態を抑制できる。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記所定箇所の移動に連動して移動するように設置されたステレオカメラ301,301’等の撮像手段を有し、前記位置検知手段は、前記撮像手段により検査対象物500や障害物507等の対象物体を撮像した撮像画像に基づいて該対象物体に対する前記所定箇所の相対位置を検知するものを含むことを特徴とする。
これによれば、比較的安価な構成で、対象物体に対する所定箇所の相対位置を検知することができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記所定箇所の移動に連動して移動するように設置されたレーザ変位センサを有し、前記位置検知手段は、前記レーザ変位センサの検知結果に基づいて対象物体に対する前記所定箇所の相対位置を検知するものを含むことを特徴とする。
これによれば、対象物体に対する所定箇所の相対位置を高精度に検知することが可能である。
(態様D)
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記禁止位置は、前記所定箇所と対象物体との距離が所定の接近禁止距離未満となる位置を含み、前記移動阻害手段は、前記所定箇所と前記対象物体との距離が所定の接近禁止距離未満にならないように、前記所定箇所の移動を阻害することを特徴とする。
これによれば、所定箇所が対象物体に衝突することを簡易な制御で抑制できる。
(態様E)
前記態様A〜Dのいずれかの態様において、前記移動阻害手段は、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを阻害するように前記駆動手段を前記駆動制御手段により制御するものを含むことを特徴とする。
これによれば、専用の移動阻害手段を設けずに済むので、簡易な構成を実現できる。
(態様F)
前記態様A〜Dのいずれかの態様において、前記移動阻害手段は、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを禁止するロック機構あるいはブレーキ機構等の移動禁止手段を含むことを特徴とする。
これによれば、所定箇所が対象物体に衝突することを安定して抑制できる。
(態様G)
前記態様A〜Fのいずれかの態様において、前記駆動制御手段は、前記外力検知手段が検知した外力を軽減するように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
これによれば、ユーザーは少ない操作力でマニピュレータを動かすことができる。
(態様H)
前記態様A〜Gのいずれかの態様において、前記外力検知手段は、6軸力覚センサを用いて当該マニピュレータ装置が受けた外力を検知するものを含むことを特徴とする。
これによれば、ユーザーがマニピュレータ装置に対してどの方向にどのくらいの大きさの操作力を加えたかを直接的に検知することができる。
(態様I)
前記態様A〜Hのいずれかの態様において、前記関節部の動きを検知するモータ電流検知手段やモータ用エンコーダ105,115等の動き検知手段を有し、前記外力検知手段は、前記動き検知手段の検知結果から当該マニピュレータ装置が受けた外力を推定するものを含むことを特徴とする。
これによれば、直接的に検知する手段を用いなくても、ユーザーがマニピュレータ装置に対して与えた操作力を検知することができる。
100 マニピュレータ装置
101,111 アーム
102,112 関節軸
103,113 減速機構
104,114 モータ
105,115 モータ用エンコーダ
200 ロボットアームシステム
203 ロボットアーム本体
204 ホストコントローラ
205 電源部
206 画像入力装置
210 制御部
213 駆動制御部
220A 外力検知部
220B 外力推定部
231,233 モータドライバ
232,234 駆動情報検出部
300 検査用カメラ
301,301’ ステレオカメラ
400 操作部
500 検査対象物
501 駆動指令生成部
502 トルク定数
503 操作力指令値生成部
504 位置速度指令値生成部
505 減算器
507 障害物
国際公開第2008/047872号

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの関節部と、
    前記関節部を動作させるための駆動力を出力する駆動手段と、
    所定の動作命令に従って前記駆動手段を制御する駆動制御手段とを有するマニピュレータ装置であって、
    当該マニピュレータ装置上の所定箇所が位置することを禁止する禁止位置を特定するための禁止位置特定情報を取得する禁止位置特定情報取得手段と、
    前記所定箇所の位置を検知する位置検知手段と、
    当該マニピュレータ装置が受けた外力を検知する外力検知手段と、
    前記外力検知手段が外力を検知したとき、前記位置検知手段の検知結果に基づいて、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを阻害する移動阻害手段とを有することを特徴とするマニピュレータ装置。
  2. 請求項1に記載のマニピュレータ装置において、
    前記所定箇所の移動に連動して移動するように設置された撮像手段を有し、
    前記位置検知手段は、前記撮像手段により対象物体を撮像した撮像画像に基づいて該対象物体に対する前記所定箇所の相対位置を検知するものを含むことを特徴とするマニピュレータ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のマニピュレータ装置において、
    前記所定箇所の移動に連動して移動するように設置されたレーザ変位センサを有し、
    前記位置検知手段は、前記レーザ変位センサの検知結果に基づいて対象物体に対する前記所定箇所の相対位置を検知するものを含むことを特徴とするマニピュレータ装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマニピュレータ装置において、
    前記禁止位置は、前記所定箇所と対象物体との距離が所定の接近禁止距離未満となる位置を含み、
    前記移動阻害手段は、前記所定箇所と前記対象物体との距離が所定の接近禁止距離未満にならないように、前記所定箇所の移動を阻害することを特徴とするマニピュレータ装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマニピュレータ装置において、
    前記移動阻害手段は、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを阻害するように前記駆動手段を前記駆動制御手段により制御するものを含むことを特徴とするマニピュレータ装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマニピュレータ装置において、
    前記移動阻害手段は、前記所定箇所が前記禁止位置へ移動することを禁止する移動禁止手段を含むことを特徴とするマニピュレータ装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のマニピュレータ装置において、
    前記駆動制御手段は、前記外力検知手段が検知した外力を軽減するように前記駆動手段を制御することを特徴とするマニピュレータ装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のマニピュレータ装置において、
    前記外力検知手段は、6軸力覚センサを用いて当該マニピュレータ装置が受けた外力を検知するものを含むことを特徴とするマニピュレータ装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のマニピュレータ装置において、
    前記関節部の動きを検知する動き検知手段を有し、
    前記外力検知手段は、前記動き検知手段の検知結果から当該マニピュレータ装置が受けた外力を推定するものを含むことを特徴とするマニピュレータ装置。
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