JP7172761B2 - 鉄道車両用ヨーダンパ装置 - Google Patents
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Description
従来、上記の場合におけるヨーダンパの配置態様として、図6(a)に示すように、1対のヨーダンパ1a、1bの伸縮方向が水平方向(台車3の前後方向)となるようにして両者を上下方向に並設する態様と、図6(b)に示すように、1対のヨーダンパ1a、1bの伸縮方向が水平方向(台車3の前後方向)となるようにして両者を台車3の前後方向に一直線上に並設する態様とが知られている。
いずれの態様についても、ヨーダンパ1a、1bの減衰力は台車3の前後方向にのみ作用し、高速走行時の台車3の蛇行動が抑制される。
特許文献1に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置は、図7に示すように、台車3の前後方向に並設された1対のヨーダンパ1a、1bを台車3の左右それぞれに備え、1対のヨーダンパ1a、1bのそれぞれは、その伸縮方向の両端部E1、E2のうち、一方の端部(ヨーダンパ1aの端部E2、ヨーダンパ1bの端部E2)が車体2に取り付けられ、他方の端部(ヨーダンパ1aの端部E1、ヨーダンパ1bの端部E1)が台車3に取り付けられており、前記一方の端部E2の方が前記他方の端部E1よりも上方に位置することを特徴としている。
特許文献1に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置によれば、車体2の上下方向の振動を容易に低減可能である。しかしながら、特許文献1に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置は、台車3のピッチングに起因した車体2の上下方向の振動を低減することに着目したものではない。
(1)台車のピッチングを1対のヨーダンパで抑制するには、台車のピッチングによって発生するモーメントを1対のヨーダンパによって積極的に低減させることが有効である。
(2)台車のピッチングによって発生するモーメントを1対のヨーダンパによって低減させるには、1対のヨーダンパを台車の前後方向に並設し、各ヨーダンパの伸縮方向の両端部のうち、互いに近い側の端部を車体に取り付け、互いに遠い側の端部を台車に取り付けると共に、互いに近い側の端部を台車のピッチング中心を挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付ければよい。
(3)上記のような1対のヨーダンパの配置態様によれば、台車のピッチングによって発生するモーメントに対して、各ヨーダンパの伸縮によってこのモーメントを打ち消す方向の反力が生じるため、台車のピッチングを抑制でき、ひいては台車のピッチングに起因した車体の上下方向の振動を低減可能である。
すなわち、前記課題を解決するため、本発明は、車体と該車体に連結された台車とを具備する鉄道車両に用いられるヨーダンパ装置であって、前記台車の前後方向に並設された1対のヨーダンパを前記台車の左右それぞれに備え、前記1対のヨーダンパのうち、前記車体の端部側に位置する第1ヨーダンパは、その伸縮方向の両端部のうち、前記車体の端部側に位置する一方の端部が前記台車に取り付けられ、他方の端部が前記車体に取り付けられており、前記1対のヨーダンパのうち、前記車体の中央側に位置する第2ヨーダンパは、その伸縮方向の両端部のうち、前記車体の端部側に位置する一方の端部が前記車体に取り付けられ、他方の端部が前記台車に取り付けられており、前記第1ヨーダンパの前記他方の端部と、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部とは、前記台車のピッチング中心を挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付けられている、ことを特徴とする鉄道車両用ヨーダンパ装置を提供する。
そして、第1ヨーダンパ及び第2ヨーダンパの互いに近い側の端部(第1ヨーダンパの他方の端部及び第2ヨーダンパの一方の端部)が、台車のピッチング中心を挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付けられている。
このため、台車のピッチングによって発生するモーメントに対して、第1ヨーダンパ及び第2ヨーダンパの伸縮によってこのモーメントを打ち消す方向の反力が生じる。これにより、台車のピッチングを抑制でき、ひいては台車のピッチングに起因した車体の上下方向の振動を低減可能である。
なお、本発明に係るヨーダンパ装置において、「ピッチング中心」とは、台車がピッチングする際の回転軸を意味し、台車の重心を通って台車の左右方向に延びる軸である。
図1は、本発明の一実施形態に係る鉄道車両用ヨーダンパ装置の概略構成を説明する説明図である。図1(a)は一の例を示し、図1(b)は他の例を示す。
図1に示すように、本実施形態に係る鉄道車両用ヨーダンパ装置(以下、適宜、単に「ヨーダンパ装置」という)100は、車体2と車体2に連結された台車3とを具備する鉄道車両に用いられるものである。図1では、便宜上、1台の台車3のみを図示しているが、実際には、車体2に前後(図1の紙面の左右方向)1対の台車3が連結されている。台車3は、1つの車体2のみを支持する通常の台車である。換言すれば、台車3は、鉄道車両が有する前後1対の車体2間に設置されて、前後1対の車体2の双方を支持する連接台車ではない。
ヨーダンパ1a、1bは、内部で粘性流体が流通する際の粘性抵抗により、伸縮する際に抵抗力(減衰力)を付与するものである。一般に、ヨーダンパ1a、1bの減衰力は、車体2と台車3との速度差にヨーダンパ1a、1bの減衰係数を乗算して得られる。ヨーダンパ1a、1bの更に具体的な構成は、公知のヨーダンパと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
また、1対のヨーダンパ1a、1bのうち、車体2の中央側(図1の紙面の左側)に位置する第2ヨーダンパ1bは、その伸縮方向(水平方向。図1の紙面の左右方向)の両端部E1、E2のうち、車体2の端部側に位置する一方の端部E2が車体2(ヨーダンパ受け22)に取り付けられ、他方の端部E1が台車3(台車枠3c)に取り付けられている。図1(a)に示す第2ヨーダンパ1bは、伸縮方向が水平方向となるように取り付けられているため、第2ヨーダンパ1bの他方の端部E1は、台車3の上下方向について、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2と略同一の位置になっている。
以下、この点について、図2を参照しつつ、より具体的に説明する。
図2(a)に示すように、台車3(台車枠3c)のピッチングによって、ピッチング中心Cに対して時計回りのモーメントM1が発生する場合を考える。この場合、第1ヨーダンパ1aの一方の端部E1は、台車枠3cと共にピッチング中心Cに対して時計回りに回転する一方、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2は、車体2(ヨーダンパ受け22)に取り付けられているため、ピッチング中心Cに対して時計回りに回転しない。この結果、第1ヨーダンパ1aは収縮することになり、これにより第1ヨーダンパ1aが台車枠3cを車体2の端部側(図2の紙面の右側)に押す反力F1が生じる。
図3は、本発明の一実施形態の第1変形例に係る鉄道車両用ヨーダンパ装置の概略構成を説明する説明図である。図3(a)は一の例を示し、図3(b)は他の例を示す。図3において、図1に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。図3に示す破線CLは、台車3のピッチング中心C(図2参照)を通り水平方向(台車3の前後方向)に延びる直線である。
図3(a)に示すように、第1変形例に係るヨーダンパ装置100Aは、第1ヨーダンパ1aの一方の端部E1が、台車3の上下方向について、台車3のピッチング中心C(破線CL)と略同一の位置に取り付けられている点が、図1(a)に示すヨーダンパ装置100と異なる。また、図3(a)に示すように、第1変形例に係るヨーダンパ装置100Aは、第2ヨーダンパ1bの他方の端部E1が、台車3の上下方向について、台車3のピッチング中心C(破線CL)と略同一の位置に取り付けられている点が、図1(a)に示すヨーダンパ装置100と異なる。図3(b)に示すヨーダンパ装置100Aは、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2と第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2との上下関係が異なる点を除いて、図3(a)に示すヨーダンパ装置100Aと同様の構成であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
図3に示す第1変形例に係るヨーダンパ装置100Aも、ヨーダンパ装置100と同様に、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2と、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2とが、台車3のピッチング中心C(破線CL)を挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付けられているため、台車3のピッチングによって発生するモーメントに対して、第1ヨーダンパ1a及び第2ヨーダンパ1bの伸縮によってこのモーメントを打ち消す方向の反力が生じる。このため、台車3のピッチングを抑制でき、ひいては台車3のピッチングに起因した車体2の上下方向の振動を低減可能である。
図4は、本発明の一実施形態の第2変形例に係る鉄道車両用ヨーダンパ装置の概略構成を説明する説明図である。図4(a)は一の例を示し、図4(b)は他の例を示す。図4において、図1に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。図4に示す破線DLは、図4(a)の場合、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2を通り水平方向(台車3の前後方向)に延びる直線であり、図4(b)の場合、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2を通り水平方向(台車3の前後方向)に延びる直線である。図4に示す破線CLは、台車3のピッチング中心C(図2参照)を通り水平方向(台車3の前後方向)に延びる直線である。図4に示す破線ULは、図4(a)の場合、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2を通り水平方向(台車3の前後方向)に延びる直線であり、図4(b)の場合、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2を通り水平方向(台車3の前後方向)に延びる直線である。
図4(a)に示すように、第2変形例に係るヨーダンパ装置100Bは、第1ヨーダンパ1aの一方の端部E1が、台車3の上下方向について、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2(破線DL)と台車3のピッチング中心C(破線CL)との略中間の位置に取り付けられている点が、図1(a)に示すヨーダンパ装置100と異なる。また、図4(a)に示すように、第2変形例に係るヨーダンパ装置100Bは、第2ヨーダンパ1bの他方の端部E1が、台車3の上下方向について、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2(破線UL)と台車3のピッチング中心C(破線CL)との略中間の位置に取り付けられている点が、図1(a)に示すヨーダンパ装置100と異なる。図4(b)に示すヨーダンパ装置100Bは、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2と第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2との上下関係が異なる点を除いて、図4(a)に示すヨーダンパ装置100Bと同様の構成であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
図4に示す第2変形例に係るヨーダンパ装置100Bも、ヨーダンパ装置100、100Aと同様に、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2と、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2とが、台車3のピッチング中心C(破線CL)を挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付けられているため、台車3のピッチングによって発生するモーメントに対して、第1ヨーダンパ1a及び第2ヨーダンパ1bの伸縮によってこのモーメントを打ち消す方向の反力が生じる。このため、台車3のピッチングを抑制でき、ひいては台車3のピッチングに起因した車体2の上下方向の振動を低減可能である。
図5は、本発明の一実施形態の第3変形例及び第4変形例に係る鉄道車両用ヨーダンパ装置の概略構成を説明する説明図である。図5(a)は第3変形例を示し、図5(b)は第4変形例を示す。図5において、図1に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。図5に示す符号Cは、図2と同様にピッチング中心を意味する。
図5(a)に示すように、第3変形例に係るヨーダンパ装置100Cでは、第1ヨーダンパ1aの一方の端部E1が、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2よりも下方に取り付けられ、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2が、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2よりも下方に取り付けられ、第2ヨーダンパ1bの他方の端部E1が、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2よりも上方に取り付けられている。そして、第1ヨーダンパ1aの伸縮方向と水平方向(台車3の前後方向)との成す角度と、第2ヨーダンパ1bの伸縮方向と水平方向(台車3の前後方向)との成す角度とが、同じ角度αに設定されており、角度αが、0°≦α≦25°を満足する。
図5(a)に示す第3変形例に係るヨーダンパ装置100Cも、ヨーダンパ装置100、100A及び100Bと同様に、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2と、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2とが、台車3のピッチング中心Cを挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付けられているため、台車3のピッチングによって発生するモーメントに対して、第1ヨーダンパ1a及び第2ヨーダンパ1bの伸縮によってこのモーメントを打ち消す方向の反力が生じる。このため、台車3のピッチングを抑制でき、ひいては台車3のピッチングに起因した車体2の上下方向の振動を低減可能である。
図5(b)に示す第4変形例に係るヨーダンパ装置100Dも、ヨーダンパ装置100、100A、100B及び100Cと同様に、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2と、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2とが、台車3のピッチング中心Cを挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付けられているため、台車3のピッチングによって発生するモーメントに対して、第1ヨーダンパ1a及び第2ヨーダンパ1bの伸縮によってこのモーメントを打ち消す方向の反力が生じる。このため、台車3のピッチングを抑制でき、ひいては台車3のピッチングに起因した車体2の上下方向の振動を低減可能である。
図6(a)は、比較例1の鉄道車両用ヨーダンパ装置の概略構成を説明する説明図である。図6(a)において、図1に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図6(a)に示すように、比較例1のヨーダンパ装置は、前述のように1対のヨーダンパ1a、1bの伸縮方向が水平方向(台車3の前後方向)となるようにして両者が上下方向に並設されている。比較例1のヨーダンパ装置では、各ヨーダンパ1a、1bの伸縮方向(図6(a)の紙面の左右方向)の両端部E1、E2のうち、車体2の端部側(図6(a)の紙面の右側)に位置する双方の端部E1が台車3(台車枠3c)に取り付けられ、車体2の中央側(図6(a)の紙面の左側)に位置する双方の端部E2が車体2(ヨーダンパ受け22)に取り付けられている。
各ヨーダンパ1a、1bの減衰係数など、比較例1のヨーダンパ装置における各ヨーダンパ1a、1bの配置態様以外の点については、本実施形態に係るヨーダンパ装置100と同様の設定であるため、これ以上の説明を省略する。
図6(b)は、比較例2の鉄道車両用ヨーダンパ装置の概略構成を説明する説明図である。図6(b)において、図1に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図6(b)に示すように、比較例2のヨーダンパ装置は、前述のように1対のヨーダンパ1a、1bの伸縮方向が水平方向(台車3の前後方向)となるようにして両者が台車3の前後方向に一直線上に並設されている。比較例2のヨーダンパ装置では、ヨーダンパ1aの伸縮方向(図6(b)の紙面の左右方向)の両端部E1、E2のうち、車体2の端部側(図6(b)の紙面の右側)に位置する端部E2が車体2(ヨーダンパ受け22a)に取り付けられ、車体2の中央側(図6(b)の紙面の左側)に位置する端部E1が台車3(台車枠3c)に取り付けられている。一方、ヨーダンパ1bの伸縮方向の両端部E1、E2のうち、車体2の端部側に位置する端部E1が台車3(台車枠3c)に取り付けられ、車体2の中央側に位置する端部E2が車体2(ヨーダンパ受け22b)に取り付けられている。
各ヨーダンパ1a、1bの減衰係数など、比較例2のヨーダンパ装置における各ヨーダンパ1a、1bの配置態様以外の点については、本実施形態に係るヨーダンパ装置100と同様の設定であるため、これ以上の説明を省略する。
図7は、比較例3の鉄道車両用ヨーダンパ装置(特許文献1に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置)の概略構成を説明する説明図である。図7において、図1に示す構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図7に示すように、比較例3のヨーダンパ装置は、前述のように1対のヨーダンパ1a、1bが台車3の前後方向に並設されている。比較例3のヨーダンパ装置では、各ヨーダンパ1a、1bの伸縮方向の両端部E1、E2のうち、一方の端部(ヨーダンパ1aの端部E2、ヨーダンパ1bの端部E2)が車体2(ヨーダンパ受け22a、22b)に取り付けられ、他方の端部(ヨーダンパ1aの端部E1、ヨーダンパ1bの端部E1)が台車3(台車枠3c)に取り付けられており、前記一方の端部E2の方が前記他方の端部E1よりも上方に位置している。具体的には、前記一方の端部E2が他方の端部E1よりも60mm上方に位置している。
各ヨーダンパ1a、1bの減衰係数など、比較例3のヨーダンパ装置における各ヨーダンパ1a、1bの配置態様以外の点については、本実施形態に係るヨーダンパ装置100と同様の設定であるため、これ以上の説明を省略する。
以下、各ヨーダンパ装置を用いた場合における鉄道車両の乗り心地を実際に運動解析によって評価した結果について説明する。運動解析を行う鉄道車両のモデルとしては、いずれのヨーダンパ装置を用いる場合であっても、車体2に前後1対の台車3が連結され、台車3を剛体要素、車体2を弾性体要素としたモデルを用いた。そして、軌道不整を有する直線区間を高速走行する際の運動解析を行った。
LT[dB]=20log(aw/aref) ・・・(1)
本実施形態に係るヨーダンパ装置100、100A及び100Bの何れもが、比較例1~3に比べて乗り心地レベルが低減されていることからして、第1ヨーダンパ1aの一方の端部E1は、台車3の上下方向について、第1ヨーダンパ1aの他方の端部E2と略同一の位置(図1に示す実施例1、2の場合)から、台車3のピッチング中心Cと略同一の位置(図3に示す実施例3、4の場合)までの間の位置(図4に示す実施例5、6の場合は略中間の位置)に取り付けられることが好ましいといえる。同様に、第2ヨーダンパ1bの他方の端部E1は、台車3の上下方向について、第2ヨーダンパ1bの一方の端部E2と略同一の位置(図1に示す実施例1、2の場合)から、台車3のピッチング中心Cと略同一の位置(図3に示す実施例3、4の場合)までの間の位置(図4に示す実施例5、6の場合は略中間の位置)に取り付けられることが好ましいといえる。
また、図9に示すように、本実施形態の第4変形例に係るヨーダンパ装置100D(実施例8)によれば、比較例1のヨーダンパ装置を用いた場合に比べて、乗り心地レベルが低減されることが分かった。
1b・・・第2ヨーダンパ
2・・・車体
21・・・車体本体
22・・・ヨーダンパ受け
3・・・台車
3c・・・台車枠
100、100A、100B、100C、100D・・・ヨーダンパ装置
C・・・ピッチング中心
E1・・・台車に取り付けられたヨーダンパの端部
E2・・・車体に取り付けられたヨーダンパの端部
Claims (5)
- 車体と該車体に連結された台車とを具備する鉄道車両に用いられるヨーダンパ装置であって、
前記台車の前後方向に並設された1対のヨーダンパを前記台車の左右それぞれに備え、
前記1対のヨーダンパのうち、前記車体の端部側に位置する第1ヨーダンパは、その伸縮方向の両端部のうち、前記車体の端部側に位置する一方の端部が前記台車に取り付けられ、他方の端部が前記車体に取り付けられており、
前記1対のヨーダンパのうち、前記車体の中央側に位置する第2ヨーダンパは、その伸縮方向の両端部のうち、前記車体の端部側に位置する一方の端部が前記車体に取り付けられ、他方の端部が前記台車に取り付けられており、
前記第1ヨーダンパの前記他方の端部と、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部とは、前記台車のピッチング中心を挟んで上下方向に互いに離間した位置に取り付けられている、
ことを特徴とする鉄道車両用ヨーダンパ装置。 - 前記第1ヨーダンパの前記他方の端部と、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部とは、前記台車の前後方向について、前記台車のピッチング中心と略同一の位置に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置。 - 前記第1ヨーダンパの前記一方の端部は、前記台車の上下方向について、前記第1ヨーダンパの前記他方の端部と略同一の位置から、前記台車のピッチング中心と略同一の位置までの間の位置に取り付けられ、
前記第2ヨーダンパの前記他方の端部は、前記台車の上下方向について、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部と略同一の位置から、前記台車のピッチング中心と略同一の位置までの間の位置に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置。 - 前記第1ヨーダンパの前記一方の端部は、前記第1ヨーダンパの前記他方の端部よりも下方に取り付けられ、
前記第1ヨーダンパの前記他方の端部は、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部よりも下方に取り付けられ、
前記第2ヨーダンパの前記他方の端部は、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部よりも上方に取り付けられており、
前記第1ヨーダンパの伸縮方向と水平方向との成す角度と、前記第2ヨーダンパの伸縮方向と水平方向との成す角度とが、同じ角度αに設定されており、
前記角度αが、0°≦α≦25°を満足する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置。 - 前記第1ヨーダンパの前記一方の端部は、前記第1ヨーダンパの前記他方の端部よりも上方に取り付けられ、
前記第1ヨーダンパの前記他方の端部は、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部よりも上方に取り付けられ、
前記第2ヨーダンパの前記他方の端部は、前記第2ヨーダンパの前記一方の端部よりも下方に取り付けられており、
前記第1ヨーダンパの伸縮方向と水平方向との成す角度と、前記第2ヨーダンパの伸縮方向と水平方向との成す角度とが、同じ角度βに設定されており、
前記角度βが、0°≦β≦7.5°を満足する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両用ヨーダンパ装置。
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