以下に、図面を参照して、本発明にかかる情報引渡プログラム、情報処理装置、および情報引渡方法の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態にかかる情報引渡方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかる情報引渡方法の一実施例を示す説明図である。情報処理装置100は、配線領域におけるピン間を接続する配線経路を探索するプログラムを利用しやすくするためのコンピュータである。プログラムは、具体的には、CADソフトウェアである。
ここで、CADソフトウェアは、複数存在することがある。例えば、複数のベンダが、それぞれ、CADソフトウェアを開発していると、CADソフトウェアは、複数存在することになる。複数のCADソフトウェアは、それぞれ、異なるアルゴリズムを有しており、異なる機能を有し、または、同じ機能について異なる性能を有する傾向がある。
このため、設計者は、いずれかのCADソフトウェアを利用して設計作業を実施している途中で、別のCADソフトウェアを、ポイントツールとして利用することを望む場合がある。例えば、設計者は、いずれかのCADソフトウェアを利用してプリント配線基板にピンを設置した後、別のCADソフトウェアを利用してピン間を接続する配線経路を探索することを望む場合がある。
しかしながら、この場合、設計者または開発者の作業負担の増大化を招いてしまうことがある。作業負担は、作業時間や作業コストなどである。例えば、複数のベンダがそれぞれ開発したCADソフトウェアに対応するデータ形式は、ベンダごとに異なる。このため、A社のCADソフトウェアの設計情報を、B社のCADソフトウェアに渡そうとすると、A社のCADソフトウェアの設計情報を、B社のCADソフトウェアに対応するデータ形式に合わせて変換することになる。
従って、設計者に、A社のCADソフトウェアの設計情報を、B社のCADソフトウェアに対応するデータ形式に合わせて変換することが求められ、設計者の作業負担の増大化を招くことがある。また、設計者が、A社のCADソフトウェアに対応するデータ形式、および、B社のCADソフトウェアに対応するデータ形式を把握していないと、A社のCADソフトウェアの設計情報を変換することができないこともある。
また、B社の開発者に、A社のCADソフトウェアの設計情報を、B社のCADソフトウェアに対応するデータ形式に合わせて変換するコンバータソフトウェアを開発することが求められ、B社の開発者の作業負担の増大化を招くことがある。同様に、B社の開発者に、A社以外のベンダのCADソフトウェアの設計情報を、B社のCADソフトウェアに対応するデータ形式に合わせて変換するコンバータソフトウェアを開発することも求められ、さらに、B社の開発者の作業負担の増大化を招くことがある。また、各ベンダは、自社のCADソフトウェアに対応するデータ形式を、B社に開示することになり、不利益を被るリスクが生じる。
また、設計者または開発者が、A社のCADソフトウェアの設計情報を、B社のCADソフトウェアに対応するデータ形式に正確に変換できないと、設計者は、B社のCADソフトウェアを利用することができず、設計者の利便性の低下を招くことがある。
また、B社のCADソフトウェアに対応するデータ形式が、設計の抽象度の高い段階での設計情報から変換することが難しいデータ形式であることがある。設計の抽象度の高い段階は、例えば、プリント配線基板の層数や一部の搭載部品位置が未確定の段階である。このため、プリント配線基板の層数を確定させたり、部品を仮配置するなどの措置により設計の詳細化を進めるまで、B社のCADソフトウェアを利用することができず、設計者の利便性の低下を招くことがある。
そこで、本実施の形態では、画像をインターフェースに利用することにより、2つの配線領域におけるピン間を接続する配線経路を探索するプログラムの利用者または開発者にかかる作業負担の低減化を図ることができる情報引渡方法について説明する。プログラムの利用者は、例えば、設計者である。
図1の例では、設計者αが、設計を支援するプログラムC1を利用する。プログラムC1は、例えば、CADソフトウェアである。ここで、設計者αが、プログラムC1を利用中、ピン間を接続する配線経路を探索するプログラムC2を利用することを望むことがある。プログラムC2は、例えば、CADソフトウェアである。これに対し、情報処理装置100は、設計者αによるプログラムC2の利用を支援する。
(1-1)情報処理装置100は、2つの配線領域ps1のそれぞれの配線領域の画像を取得する。情報処理装置100は、例えば、プログラムC1が生成する基板領域P1の画像の中からキャプチャされた2つの配線領域ps1のそれぞれの配線領域の画像を取得する。基板領域P1は、例えば、プリント配線基板または集積回路などの層に対応する領域である。
(1-2)情報処理装置100は、取得した2つの配線領域ps1のそれぞれの配線領域の画像に基づいて、2つの配線領域ps1のそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定する。色属性は、視覚的な属性である。色属性は、例えば、RGBである。色属性は、例えば、色相、彩度、および、明度であってもよい。色属性は、グレースケールの光度であってもよい。色属性は、例えば、模様であってもよい。
(1-3)情報処理装置100は、プログラムC2に対応するデータ形式を参照して、特定した座標位置と色属性とに基づいて、2つの配線領域ps1を含めた領域r1における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する情報a1を生成する。データ形式は、例えば、変数や関数の名前、ピンにIDを付与する規則、各種情報を記載する順序、または、各種情報の区切りを規定する規則などである。情報処理装置100は、例えば、2つの配線領域ps1を隣接させた領域r1における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する情報a1を生成する。これによれば、情報処理装置100は、プログラムC1に対応するデータ形式に関わらず、プログラムC1による設計内容を表し、プログラムC2が受付可能である情報a1を生成することができる。設計内容は、例えば、2つの配線領域ps1のそれぞれの配線領域に対応する。
(1-4)情報処理装置100は、生成した情報a1を出力する。情報処理装置100は、例えば、生成した情報a1を、設計者αが有するコンピュータに出力する。これによれば、情報処理装置100は、プログラムC1による設計内容を表し、プログラムC2が受付可能である情報a1を、設計者αに提供することができ、設計者αのプログラムC2の利用を支援することができる。設計者αは、情報a1をプログラムC2に渡して、2つの配線領域ps1を含めた領域r1において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す情報b1を把握することができる。このため、設計者αは、配線経路を表す情報b1を参照して、配線経路をいずれのピン同士の間隙に通過させれば、配線の交差や配線の遠回りを防止しやすくなるかを把握することができ、基板領域P1に対して配線を敷設しやすくなる。
また、情報処理装置100は、例えば、生成した情報a1をプログラムC2に渡してもよい。情報処理装置100は、具体的には、生成した情報a1をプログラムC2に渡して、2つの配線領域ps1を含めた領域r1において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す情報b1を、プログラムC2から取得し、取得した情報b1を出力してもよい。情報処理装置100は、例えば、取得した情報b1を、設計者αが有するコンピュータに出力する。これによれば、情報処理装置100は、プログラムC1による設計内容を表し、プログラムC2が受付可能である情報a1を、プログラムC2に渡して、プログラムC2から取得した配線経路を表す情報b1を、設計者αに提供することができる。このため、設計者αは、配線経路を表す情報b1を参照して、配線経路をいずれのピン同士の間隙に通過させれば、配線の交差や配線の遠回りを防止しやすくなるかを把握することができ、基板領域P1に対して配線を敷設しやすくなる。
図1の例では、さらに、設計を支援するプログラムC1’を利用する設計者βがいてもよい。プログラムC1’は、例えば、CADソフトウェアである。設計者βも、プログラムC2を利用することを望むことがある。これに対し、情報処理装置100は、設計者βによるプログラムC2の利用も支援してもよい。
情報処理装置100は、同様に、プログラムC1’が生成する基板領域P2の画像の中からキャプチャされた2つの配線領域ps2のそれぞれの配線領域の画像を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した画像に基づき、2つの配線領域ps2を含めた領域r2(不図示)における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する情報a2を生成して出力する。これによれば、情報処理装置100は、設計者βのプログラムC2の利用を支援することができる。
以上により、情報処理装置100は、設計者αや設計者βなどの各設計者にプログラムC2を利用可能にする際に、プログラムC2の開発者にかかる作業負担の低減化を図ることができる。プログラムC2の開発者は、例えば、プログラムC1やプログラムC1’などの各種プログラムに対応するコンバータソフトウェアを開発せずに済み、プログラムC1やプログラムC1’などの各種プログラムに対応するデータ形式を把握しなくてもよい。
また、情報処理装置100は、設計者αや設計者βなどの各設計者がプログラムC2を利用する際にかかる作業負担の低減化を図ることができる。設計者αは、例えば、プログラムC1による設計情報d1を、プログラムC2が受付可能に直接変換することなく、プログラムC2を利用することができ、プログラムC2に対応するデータ形式を把握しなくてもよく、作業負担が低減される。
設計者βも、同様に、プログラムC1’による設計情報d2を、プログラムC2が受付可能に直接変換することなく、プログラムC2を利用することができ、プログラムC2に対応するデータ形式を把握しなくてもよく、作業負担が低減される。設計者αや設計者βとは異なる他の設計者が、プログラムC1やプログラムC1’とは異なる、設計を支援するプログラムを利用している場合も、同様に、作業負担が低減される。
また、情報処理装置100は、基板領域P1の全体ではなく、基板領域P1の中にある2つの配線領域ps1のそれぞれの配線領域の画像を受け付け、2つの配線領域ps1に関して、プログラムC2により配線経路を探索可能にすることができる。このため、設計者αは、基板領域P1の全体ではなく、基板領域P1の中にある一部の配線領域に関して、プログラムC2により配線経路を探索したいと考えた場合、プログラムC2を利用することができる。そして、設計者αは、基板領域P1の全体が未確定であっても、基板領域P1の中にある一部の配線領域に関して、プログラムC2により配線経路を探索することができる。結果として、情報処理装置100は、プログラムC2の利便性の向上を図ることができる。
ここでは、情報処理装置100が、設計者αや設計者βなどの各設計者による、1つのプログラムC2の利用について支援する場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、設計者αや設計者βなどの各設計者による、プログラムC2を含む複数のプログラムのそれぞれのプログラムの利用について支援する場合があってもよい。
(配線処理システム200の一例)
次に、図2を用いて、図1に示した情報処理装置100を適用した、配線処理システム200の一例について説明する。
図2は、配線処理システム200の一例を示す説明図である。図2において、配線処理システム200は、情報処理装置100と、1以上のユーザ側装置201とを含む。配線処理システム200において、情報処理装置100とユーザ側装置201とは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
配線処理システム200は、設計を支援するプログラムを利用する設計者が、配線経路を探索する別のプログラムを利用しやすくするためのシステムである。
設計を支援するプログラムは、例えば、CADソフトウェアである。以下の説明では、設計を支援するプログラムを「設計支援プログラム」と表記する場合がある。配線経路を探索するプログラムは、例えば、CADソフトウェアである。以下の説明では、配線経路を探索するプログラムを「配線処理プログラム」と表記する場合がある。
情報処理装置100は、設計支援プログラムを利用する設計者が、1以上の配線処理プログラムのそれぞれの配線処理プログラムを利用しやすくするコンピュータである。情報処理装置100は、例えば、1以上の配線処理プログラムのそれぞれの配線処理プログラムに対応するデータ形式を記憶する。
情報処理装置100は、例えば、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を少なくとも含む各種画像を、ユーザ側装置201から受信する。情報処理装置100は、具体的には、ユーザ側装置201がアクセス可能なウェブサイトを実現し、ウェブサイトを介して、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を、ユーザ側装置201から受信する。また、情報処理装置100は、具体的には、ウェブサイトを介して、ピンの画像、または、ピンと配線との配置関係の画像などを受信してもよい。
情報処理装置100は、例えば、受信した各種画像に基づいて、図4~図7に後述する各種テーブルを用いて、いずれかの配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成する。設計情報は、接続するピンの座標位置の組み合わせを規定するネット情報を少なくとも含む。設計情報は、ルール情報をさらに含んでもよい。ルール情報は、例えば、ピンの大きさや形状、または、配線を配置する条件などを規定する。
情報処理装置100は、具体的には、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像に基づいて、ピンの座標位置と色属性とを含む属性情報を特定し、図4に後述する属性情報テーブル400を用いて記憶する。情報処理装置100は、具体的には、配線処理プログラムに対応するデータ形式を参照して、図4に後述する属性情報テーブル400に基づいて、2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定するネット情報を生成する。情報処理装置100は、生成したネット情報を、図5に後述するネット情報テーブル500を用いて記憶する。
情報処理装置100は、具体的には、ピンの画像、または、ピンと配線との配置関係の画像などを解析した解析情報を、図6に後述する解析情報テーブル600を用いて記憶する。そして、情報処理装置100は、解析情報に基づいて、ピンの大きさや形状、または、配線を配置する条件などを特定し、ルール情報を生成する。情報処理装置100は、ネット情報とルール情報とを含む設計情報を生成し、図7に後述する設計情報テーブル700を用いて記憶する。
その後、情報処理装置100は、例えば、生成した設計情報を配線処理プログラムに渡して、2つの配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す経路情報を配線処理プログラムから取得し、ユーザ側装置201に送信する。経路情報は、例えば、画像情報である。経路情報は、例えば、テキスト情報であってもよい。経路情報は、例えば、画像情報とテキスト情報とを含んでもよい。
また、情報処理装置100は、例えば、生成した設計情報をユーザ側装置201に送信してもよい。情報処理装置100は、例えば、1以上の配線処理プログラムのユーザであるPWB(PCB)設計者によって用いられる。情報処理装置100は、例えば、複数のベンダによって開発された複数の配線処理プログラムのユーザであるPWB(PCB)設計者によって用いられる場合があってもよい。情報処理装置100は、例えば、サーバやPC(Personal Computer)などである。
ユーザ側装置201は、例えば、設計支援プログラムを実行するコンピュータである。ユーザ側装置201は、例えば、設計支援プログラムにより生成された基板領域の画像を表示する。ユーザ側装置201は、例えば、ユーザの操作入力に応じて、基板領域の画像の中から、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像をキャプチャする。ユーザ側装置201は、例えば、キャプチャした2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を、情報処理装置100に送信する。
そして、ユーザ側装置201は、例えば、情報処理装置100が生成した設計情報、または、情報処理装置100が取得した経路情報を、情報処理装置100から受信する。ユーザ側装置201は、例えば、情報処理装置100が生成した設計情報、または、情報処理装置100が取得した経路情報を表示し、ユーザに把握可能にする。ユーザ側装置201は、例えば、設計支援プログラムを利用する設計者によって用いられる。ユーザ側装置201は、例えば、サーバやPCなどである。
ここでは、1つの情報処理装置100が、各種画像をユーザ側装置201から受信する機能と、各種画像に基づいていずれかの配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成する機能とを両方実現する場合について説明したが、これに限らない。例えば、各種画像をユーザ側装置201から受信する機能を実現する装置と、いずれかの配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成する機能を実現する装置とが協働して、配線処理システム200が実現される場合があってもよい。
(情報処理装置100のハードウェア構成例)
次に、図3を用いて、図2に示した配線処理システム200に含まれる情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。
図3は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ネットワークI/F(Interface)303と、記録媒体I/F304と、記録媒体305とを有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、情報処理装置100の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
ネットワークI/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F303は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F303は、例えば、モデムやLANアダプタなどである。
記録媒体I/F304は、CPU301の制御に従って記録媒体305に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体I/F304は、例えば、ディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)ポートなどである。記録媒体305は、記録媒体I/F304の制御で書き込まれたデータを記憶する不揮発メモリである。記録媒体305は、例えば、ディスク、半導体メモリ、USBメモリなどである。記録媒体305は、情報処理装置100から着脱可能であってもよい。
情報処理装置100は、上述した構成部の他、例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F304や記録媒体305を複数有していてもよい。また、情報処理装置100は、記録媒体I/F304や記録媒体305を有していなくてもよい。
(属性情報テーブル400の記憶内容)
次に、図4を用いて、属性情報テーブル400の記憶内容の一例について説明する。属性情報テーブル400は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
図4は、属性情報テーブル400の記憶内容の一例を示す説明図である。図4に示すように、属性情報テーブル400は、色名と、色内ピン番号と、包含矩形座標と、ピン座標と、画像名と、ピン番号とのフィールドを有する。属性情報テーブル400は、各フィールドに情報を設定することにより、レコード401などを記憶する。
ここで、レコード401を一例として、各フィールドに設定される情報について説明する。色名のフィールドには、ピンの色を表現するRGB値をアンダーバーで接続した文字列が、色名として設定される。色内ピン番号のフィールドには、同じ色のピンに割り振られた番号が設定される。
包含矩形座標のフィールドは、さらに、左下xと、左下yと、右上xと、右上yとのフィールドを有する。左下xのフィールドには、ピンを包含する矩形の左下の頂点のx座標値が設定される。左下yのフィールドには、ピンを包含する矩形の左下の頂点のy座標値が設定される。右上xのフィールドには、ピンを包含する矩形の右上の頂点のx座標値が設定される。右上yのフィールドには、ピンを包含する矩形の右上の頂点のy座標値が設定される。
ピン座標のフィールドは、さらに、中心xと、中心yとのフィールドを有する。中心xのフィールドには、ピンの中心点のx座標値が設定される。中心yのフィールドには、ピンの中心点のy座標値が設定される。画像名のフィールドには、ピンが存在する配線領域の画像に割り振られた画像名が設定される。ピン番号のフィールドには、ピンに割り振られた通し番号が設定される。
(ネット情報テーブル500の記憶内容)
次に、図5を用いて、ネット情報テーブル500の記憶内容の一例について説明する。ネット情報テーブル500は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
図5は、ネット情報テーブル500の記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すように、ネット情報テーブル500は、色名と、画像名と、ピン番号と、包含矩形座標と、ピン座標とのフィールドを有する。ネット情報テーブル500は、ピンごとに各フィールドに情報を設定することにより、レコード501,502などを記憶する。
図5の例では、レコード501,502は、異なる画像から得られた、同じ色のピンについての情報が設定されるレコードの一例である。ここで、レコード501を一例として、各フィールドに設定される情報について説明する。色名のフィールドには、ピンの色を表現するRGB値をアンダーバーで接続した文字列が、色名として設定される。画像名のフィールドには、ピンが存在する配線領域の画像に割り振られた画像名が設定される。画像名のフィールドには、具体的には、G1が設定される。ピン番号のフィールドには、ピンに割り振られた通し番号が設定される。
包含矩形座標のフィールドは、さらに、左下xと、左下yと、右上xと、右上yとのフィールドを有する。左下xのフィールドには、ピンを包含する矩形の左下の頂点のx座標値が設定される。左下yのフィールドには、ピンを包含する矩形の左下の頂点のy座標値が設定される。右上xのフィールドには、ピンを包含する矩形の右上の頂点のx座標値が設定される。右上yのフィールドには、ピンを包含する矩形の右上の頂点のy座標値が設定される。
ピン座標のフィールドは、さらに、中心xと、中心yとのフィールドを有する。中心xのフィールドには、ピンの中心点のx座標値が設定される。中心yのフィールドには、ピンの中心点のy座標値が設定される。このように、レコード501には、画像名「G1」が割り振られた配線領域の画像から得られるピンについての情報が設定される。一方で、レコード502には、画像名「G2」が割り振られた配線領域の画像から得られるピンについての情報が設定される。
(解析情報テーブル600の記憶内容)
次に、図6を用いて、解析情報テーブル600の記憶内容の一例について説明する。解析情報テーブル600は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
図6は、解析情報テーブル600の記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示すように、解析情報テーブル600は、色名と、色内ピン番号と、包含矩形座標と、dxと、dyと、ピン・配線区別と、配線幅とのフィールドを有する。解析情報テーブル600は、矩形ごとに各フィールドに情報を設定することにより、レコード601,602などを記憶する。
図6の例では、レコード601,602は、配線についての情報が設定されるレコードと、ピンについての情報が設定されるレコードとの一例である。ここで、レコード601を一例として、各フィールドに設定される情報について説明する。色名のフィールドには、ピンまたは配線に対応する図形の色を表現するRGB値をアンダーバーで接続した文字列が、色名として設定される。色内ピン番号のフィールドには、同じ色の、ピンまたは配線に対応する図形に割り振られた番号が設定される。
包含矩形座標のフィールドは、さらに、左下xと、左下yと、右上xと、右上yとのフィールドを有する。左下xのフィールドには、ピンまたは配線に対応する図形を包含する矩形の左下の頂点のx座標値が設定される。左下yのフィールドには、ピンまたは配線に対応する図形を包含する矩形の左下の頂点のy座標値が設定される。右上xのフィールドには、ピンまたは配線に対応する図形を包含する矩形の右上の頂点のx座標値が設定される。右上yのフィールドには、ピンまたは配線に対応する図形を包含する矩形の右上の頂点のy座標値が設定される。
dxのフィールドには、ピンまたは配線に対応する図形を包含する矩形のx軸方向の大きさが設定される。dyのフィールドには、ピンまたは配線に対応する図形を包含する矩形のy軸方向の大きさが設定される。ピン・配線区別のフィールドには、レコード601が、ピンについての情報が設定されるレコードであるか、または、配線についての情報が設定されるレコードであるかを識別する、種類とidとが設定される。ピン・配線区別のフィールドには、具体的には、wireと0とが設定される。
配線幅のフィールドには、レコード601が、配線についての情報が設定されるレコードである場合、配線の幅が設定される。このように、レコード601には、配線についての情報が設定される。一方で、レコード602には、ピンについての情報が設定される。レコード602の各フィールドに設定される情報は、レコード601の各フィールドに設定される情報と同様であるが、レコード602のピン・配線区別のフィールドには、pinと1とが設定される。このため、レコード602の配線幅のフィールドには、情報が設定されない。
(設計情報テーブル700の記憶内容)
次に、図7を用いて、設計情報テーブル700の記憶内容の一例について説明する。設計情報テーブル700は、例えば、図3に示した情報処理装置100のメモリ302や記録媒体305などの記憶領域により実現される。
図7は、設計情報テーブル700の記憶内容の一例を示す説明図である。図7に示すように、設計情報テーブル700は、ネット名と、色名と、配線フラグと、ピン名と、ピン座標と、ピン形状と、ピンサイズと、ピンと配線間隔と、配線と配線間隔と、配線幅とのフィールドを有する。設計情報テーブル700は、ピンごとに各フィールドに情報を設定することにより、レコード701~703などを記憶する。
図7の例では、レコード701,702は、異なる画像から得られた、同じ色であり、配線を接続するピンについての情報が設定されるレコードの一例である。一方で、レコード703は、配線を接続しないピンについての情報が設定されるレコードの一例である。
ここで、レコード701を一例として、各フィールドに設定される情報について説明する。ネット名のフィールドには、配線を接続するピンの組み合わせを識別する名称が設定される。色名のフィールドには、ピンの色を表現するRGB値をアンダーバーで接続した文字列が、色名として設定される。配線フラグのフィールドには、配線を接続するピンであるか否かを示すフラグ情報が設定される。フラグ情報は、1であれば、配線を接続するピンであることを示す。フラグ情報は、0であれば、配線を接続しないピンであることを示す。
ピン名のフィールドには、画像名とピン番号とを組み合わせたピン名が設定される。ピン座標のフィールドは、さらに、中心xと、中心yとのフィールドを有する。中心xのフィールドには、ピンの中心点のx座標値が設定される。中心yのフィールドには、ピンの中心点のy座標値が設定される。このように、レコード701には、画像名「G1」が割り振られた配線領域の画像から得られるピンについての情報が設定される。一方で、レコード702には、画像名「G2」が割り振られた配線領域の画像から得られるピンについての情報が設定される。
また、レコード703には、配線を接続しないピンについての情報が設定される。レコード703の各フィールドに設定される情報は、レコード701,702の各フィールドに設定される情報と同様であるが、レコード703のネット名のフィールドには、Dummyが設定される。Dummyは、配線を接続しないピンであることを示す。
(ユーザ側装置201のハードウェア構成例)
次に、図8を用いて、図2に示した配線処理システム200に含まれるユーザ側装置201のハードウェア構成例について説明する。
図8は、ユーザ側装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図8において、ユーザ側装置201は、CPU801と、メモリ802と、ネットワークI/F803と、記録媒体I/F804と、記録媒体805と、ディスプレイ806と、入力装置807とを有する。また、各構成部は、バス800によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU801は、ユーザ側装置201の全体の制御を司る。メモリ802は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU801のワークエリアとして使用される。メモリ802に記憶されるプログラムは、CPU801にロードされることで、コーディングされている処理をCPU801に実行させる。
ネットワークI/F803は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータに接続される。そして、ネットワークI/F803は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。ネットワークI/F803は、例えば、モデムやLANアダプタなどである。
記録媒体I/F804は、CPU801の制御に従って記録媒体805に対するデータのリード/ライトを制御する。記録媒体I/F804は、例えば、ディスクドライブ、SSD、USBポートなどである。記録媒体805は、記録媒体I/F804の制御で書き込まれたデータを記憶する不揮発メモリである。記録媒体805は、例えば、ディスク、半導体メモリ、USBメモリなどである。記録媒体805は、ユーザ側装置201から着脱可能であってもよい。
ディスプレイ806は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ806は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどである。入力装置807は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置807は、キーボードやマウスなどを含む。また、入力装置807は、例えば、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどを含んでもよい。
ユーザ側装置201は、上述した構成部の他、例えば、プリンタ、スキャナ、マイク、スピーカーなどを有してもよい。また、ユーザ側装置201は、記録媒体I/F804や記録媒体805を複数有していてもよい。また、ユーザ側装置201は、記録媒体I/F804や記録媒体805を有していなくてもよい。
(情報処理装置100の機能的構成例)
次に、図9を用いて、情報処理装置100の機能的構成例について説明する。
図9は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。図9において、情報処理装置100は、記憶部900と、取得部901と、特定部902と、生成部903と、引渡部904と、出力部905とを含む。
記憶部900は、例えば、図3に示したメモリ302や記録媒体305などの記憶領域によって実現される。以下では、記憶部900が、情報処理装置100に含まれる場合について説明するが、これに限らない。例えば、記憶部900が、情報処理装置100とは異なる装置に含まれ、記憶部900の記憶内容が情報処理装置100から参照可能である場合があってもよい。
取得部901~出力部905は、制御部の一例として機能する。取得部901~出力部905は、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302や記録媒体305などの記憶領域に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、ネットワークI/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、図3に示したメモリ302や記録媒体305などの記憶領域に記憶される。
記憶部900は、各機能部の処理において参照され、または更新される各種情報を記憶する。記憶部900は、例えば、配線処理プログラムを記憶してもよい。配線処理プログラムは、ピン間を接続する配線経路を探索するプログラムである。また、記憶部900は、例えば、配線処理プログラムに対応するデータ形式を記憶してもよい。また、記憶部900は、例えば、図4~図7に示した各種テーブルを記憶してもよい。
取得部901は、各機能部の処理に用いられる各種情報を取得する。取得部901は、取得した各種情報を、記憶部900に記憶し、または、各機能部に出力する。また、取得部901は、記憶部900に記憶しておいた各種情報を、各機能部に出力してもよい。取得部901は、例えば、情報処理装置100とは異なる装置から、各種情報を受信する。
取得部901は、各種画像を取得する。取得部901は、例えば、等倍表示された各種画像を取得してもよい。取得部901は、例えば、所定の倍率で拡大表示された各種画像と、所定の倍率とを取得してもよい。取得部901は、例えば、異なる倍率で拡大表示された各種画像と、各種画像の倍率とを取得してもよい。
取得部901は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を取得する。例えば、取得部901は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を、ユーザ側装置201から受信する。それぞれの配線領域の画像は、設計支援プログラムが生成した基板領域の画像の中からキャプチャされた画像である。設計支援プログラムは、例えば、配線処理プログラムとは異なる別のプログラムである。設計支援プログラムは、例えば、配線処理プログラムと同じプログラムである場合があってもよい。これにより、取得部901は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域における、ピンの座標位置と色属性とを、特定部902が特定可能にすることができる。
それぞれの配線領域の画像は、基板領域の画像を所定の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた画像である場合があってもよい。これにより、取得部901は、所定の倍率で拡大表示した2つの配線領域のそれぞれの配線領域における、ピンの座標位置と色属性とを、特定部902が特定可能にすることができる。
それぞれの配線領域の画像は、基板領域の画像を第1の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた第1の画像と、基板領域の画像を第1の倍率とは異なる第2の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた第2の画像とである場合があってもよい。この場合、取得部901は、第1の倍率と、第2の倍率とを取得する。取得部901は、例えば、第1の倍率と、第2の倍率とを、ユーザ側装置201から受信する。これにより、取得部901は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像が、異なる表示倍率でキャプチャされても、2つの配線領域のそれぞれの配線領域を、縮尺を合わせて利用可能にすることができる。そして、取得部901は、縮尺を合わせた2つの配線領域のそれぞれの配線領域における、ピンの座標位置と色属性とを、特定部902が特定可能にすることができる。
取得部901は、ピンと配線との配置関係の画像を取得する。取得部901は、例えば、ピンとピンとの間隙を、1以上の配線が通過する配線領域の画像を、ユーザ側装置201から受信する。これにより、取得部901は、配線を配置する条件を、特定部902が特定可能にすることができる。配線を配置する条件は、ピンとピンとの間隙の大きさ、ピンと配線との間隙の大きさ、または、配線と配線との間隙の大きさなどが満たすことが望まれる条件である。
取得部901は、ピンの画像を取得する。取得部901は、例えば、1つのピンが存在する配線領域の画像を、ユーザ側装置201から受信する。これにより、取得部901は、1つのピンの大きさを、特定部902が特定可能にすることができる。
取得部901は、配線を接続しないピンの画像を取得する。取得部901は、例えば、配線を接続しないピンが1つ存在する配線領域の画像を、ユーザ側装置201から受信する。これにより、取得部901は、配線を接続しないピンの色属性を、特定部902が特定可能にすることができる。
取得部901は、ピンの形状を取得する。取得部901は、例えば、ピンの形状を示す情報として、ユーザ側装置201に入力された円、矩形、または、八角形などのピンの形状を示す情報を、ユーザ側装置201から受信する。これにより、取得部901は、ピンの形状を、生成部903が参照可能にすることができる。
特定部902は、取得した各種画像に基づいて、各種情報を特定する。特定部902は、取得した2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像に基づいて、2つの配線領域のそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定する。これにより、特定部902は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを、生成部903が、配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成するために利用可能にすることができる。
特定部902は、取得した配置関係の画像に基づいて、配線を配置する条件を特定する。これにより、特定部902は、配線を配置する条件を、生成部903が、配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成するために利用可能にすることができる。
特定部902は、取得したピンの画像に基づいて、ピンの大きさを特定する。これにより、特定部902は、ピンの大きさを、生成部903が、配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成するために利用可能にすることができる。
特定部902は、取得した接続しないピンの画像に基づいて、接続しないピンの色属性を特定する。これにより、特定部902は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域における、配線を接続しないピンと、配線を接続するピンとを、生成部903が区別可能にすることができる。そして、特定部902は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域における、配線を接続しないピンの座標位置を、生成部903が特定可能にすることができる。
特定部902は、取得した2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像と、第1の倍率と、第2の倍率とに基づいて、2つの配線領域のそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定する。特定部902は、例えば、2つの配線領域のそれぞれの配線領域を、縮尺を合わせて特定する。そして、特定部902は、例えば、縮尺を合わせた2つの配線領域のそれぞれの配線領域における、ピンの座標位置と色属性とを特定する。これにより、特定部902は、2つの配線領域のそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを、生成部903が、配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成するために利用可能にすることができる。また、特定部902は、設計者が、2つの配線領域を、拡大表示した状態でキャプチャ可能にすることができる。
特定部902は、配置関係の画像、1つのピンの画像、接続しないピンの画像などの各種画像が、所定の表示倍率でキャプチャされていれば、2つの配線領域と同じ縮尺の下で、配線を配置する条件、ピンの大きさ、接続しないピンの色属性などを特定する。これにより、特定部902は、設計者が、配置関係の画像、1つのピンの画像、接続しないピンの画像などの各種画像を、拡大表示した状態でキャプチャ可能にすることができる。
生成部903は、配線処理プログラムに対応するデータ形式を参照して、配線処理プログラムが受付可能である設計情報を生成する。生成部903は、特定した座標位置と色属性とに基づいて、2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する設計情報を生成する。色属性が同じピンは、配線を接続するピンである。
2つの配線領域を含めた領域は、例えば、2つの配線領域を並べた領域である。2つの配線領域を含めた領域は、例えば、2つの配線領域のピンの相対的な位置関係を引き継いだ領域であってもよい。2つの配線領域を含めた領域は、具体的には、2つの配線領域の大きさを同じ倍率で拡大または縮小して含む領域であってもよい。また、2つの配線領域を含めた領域は、具体的には、2つの配線領域における一部のピンの色や形状を変更してから含む領域であってもよい。
生成部903は、例えば、2つの配線領域を隣接させた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する設計情報を生成する。これにより、生成部903は、配線処理プログラムが、配線経路を探索するための情報であり、いずれの座標位置に存在するピンとピンとの配線経路を探索するかを認識可能にするための設計情報を生成することができる。
生成部903は、2つの配線領域を含めた領域における色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、特定した配線を配置する条件とを規定した設計情報を生成する。生成部903は、例えば、設計情報に、さらに、特定した配線を配置する条件を含める。これにより、生成部903は、配線処理プログラムが、設計情報を参照すれば、配線経路を探索する際、配線を配置する条件を利用可能にすることができる。
生成部903は、特定した座標位置と色属性と大きさとに基づいて、領域における色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、特定した大きさとを規定した設計情報を生成する。生成部903は、例えば、設計情報に、さらに、特定した1つのピンの大きさを含める。これにより、生成部903は、配線処理プログラムが、設計情報を参照すれば、配線経路を探索する際、ピンの大きさを利用可能にすることができる。
生成部903は、特定したそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性と、および、特定した接続しないピンの色属性に基づいて、2つの配線領域を含めた領域における、接続しないピンの座標位置を特定する。また、生成部903は、接続しないピンの色属性以外で、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを、接続するピンの座標位置の組み合わせとして特定する。生成部903は、接続するピンの座標位置の組み合わせと、接続しないピンの座標位置とを規定する設計情報を生成する。これにより、生成部903は、配線処理プログラムが、設計情報を参照すれば、配線経路を探索する際、接続しないピンの座標位置を利用可能にすることができる。
生成部903は、特定した座標位置と色属性とに基づいて、2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、取得したピンの形状とを規定した設計情報を生成する。生成部903は、例えば、設計情報に、さらに、取得したピンの形状を含める。これにより、生成部903は、配線処理プログラムが、設計情報を参照すれば、配線経路を探索する際、ピンの形状を利用可能にすることができる。
生成部903は、生成した設計情報を引渡部904に出力してもよい。これにより、生成部903は、引渡部904が、配線処理プログラムに、2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンを接続する配線経路を探索させることを可能にすることができる。
引渡部904は、生成した設計情報を配線処理プログラムに渡して、2つの配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す経路情報を、配線処理プログラムから取得する。引渡部904は、例えば、2つの配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す画像情報を、配線処理プログラムから取得する。これにより、引渡部904は、配線処理プログラムに、配線経路を探索させることができる。また、引渡部904は、配線経路を表す画像情報を、ユーザ側装置201に送信可能にし、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になる画像情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
引渡部904は、例えば、2つの配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表すテキスト情報を、配線処理プログラムから取得する。これにより、引渡部904は、配線処理プログラムに、配線経路を探索させることができる。また、引渡部904は、配線経路を表すテキスト情報を、ユーザ側装置201に送信可能にし、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になるテキスト情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
出力部905は、少なくともいずれかの機能部の処理結果を出力する。出力形式は、例えば、ディスプレイへの表示、プリンタへの印刷出力、ネットワークI/F303による外部装置への送信、または、メモリ302や記録媒体305などの記憶領域への記憶である。
出力部905は、例えば、生成部903が生成した設計情報を出力する。出力部905は、具体的には、設計情報を、ユーザ側装置201に送信する。これにより、出力部905は、配線処理プログラムが受付可能である設計情報を、設計者が参照可能にすることができる。このため、出力部905は、設計者が、手動で設計情報を生成せずに済むようにし、設計者にかかる作業負担の低減化を図ることができる。
出力部905は、例えば、引渡部904が取得した経路情報を出力する。出力部905は、具体的には、2つの配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す画像情報を出力する。これにより、出力部905は、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になる画像情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
出力部905は、2つの配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す画像情報を、それぞれの配線領域に対応する画像情報に分割して出力する。これにより、出力部905は、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になる画像情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
出力部905は、2つの配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表すテキスト情報を出力する。これにより、出力部905は、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になるテキスト情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
ここでは、特定部902が、縮尺が合うように、各種情報を特定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、特定部902が、各種情報を特定した後、生成部903が、各種情報を、縮尺が合うように補正し、設計情報を生成する場合があってもよい。
ここでは、取得部901が、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を取得する場合について説明したが、これに限らない。例えば、取得部901が、3つ以上の配線領域のそれぞれの配線領域の画像を取得する場合があってもよい。具体的には、取得部901が、3つ以上の配線領域のそれぞれの配線領域の画像を、ユーザ側装置201から受信する場合があってもよい。
この場合、特定部902は、取得した3つ以上の配線領域のそれぞれの配線領域の画像に基づいて、3つ以上の配線領域のそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定する。また、この場合、生成部903は、特定した座標位置と色属性とに基づいて、3つ以上の配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する設計情報を生成する。3つ以上の配線領域を含めた領域は、例えば、3つ以上の配線領域を並べた領域である。また、この場合、引渡部904は、生成した設計情報を配線処理プログラムに渡して、3つ以上の配線領域を含めた領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す経路情報を、配線処理プログラムから取得する。
ここで、引渡部904が、例えば、配線処理プログラムに、3つの配線領域のうち、1つ目の配線領域にあるピンから、2つ目の配線領域にある色属性が同じピンを経由して、3つ目の配線領域にある色属性が同じピンへと配線経路を探索させることが考えられる。配線処理プログラムは、具体的には、1つ目の配線領域と2つ目の配線領域と、および、2つ目の配線領域と3つ目の配線領域との、2つの配線領域ごとに、色属性が同じピンを接続する配線経路を探索する。
また、引渡部904が、例えば、配線処理プログラムに、3つの配線領域のうち、1つ目の配線領域にあるピンから、2つ目の配線領域と3つ目の配線領域とのそれぞれにある色属性が同じピンへと配線経路を探索させることが考えられる。配線処理プログラムは、具体的には、1つ目の配線領域と2つ目の配線領域と、および、1つ目の配線領域と3つ目の配線領域との、2つの配線領域ごとに、色属性が同じピンを接続する配線経路を探索する。
(配線処理システム200の具体的な機能的構成例)
次に、図10を用いて、配線処理システム200の具体的な機能的構成例について説明する。
図10は、配線処理システム200の具体的な機能的構成例を示すブロック図である。図10において、配線処理システム200は、情報処理装置100と、ユーザ側装置201とを含む。ユーザ側装置201は、CAD-A1011と、キャプチャソフト1012と、入力装置と、ブラウザ1014とを含む。情報処理装置100は、サイト管理部1001と、送受信部1002と、図形抽出部1003と、データ生成部1004と、配線処理部1005と、CAD-B1006と、結果提示部1007とを含む。
CAD-A1011は、設計を支援し、基板領域の画像を表示する。キャプチャソフト1012は、基板領域の画像の中から、各種画像をキャプチャする。キーボード1013は、各種情報を受け付ける。CAD-A1011と、キャプチャソフト1012と、キーボード1013とは、図31~図33を用いて後述する全体処理手順に従って動作することにより、図11を用いて後述する「入力データ準備処理」を実現する。
ブラウザ1014は、サイト管理部1001および送受信部1002と通信し、ウェブサイトを介して、各種画像および各種情報を送受信する。サイト管理部1001は、ウェブサイトを管理する。送受信部1002は、ウェブサイトを介して、各種画像および各種情報を送受信する。ブラウザ1014と、サイト管理部1001と、送受信部1002とは、具体的には、図31~図33を用いて後述する全体処理手順に従って動作することにより、図12を用いて後述する「画像等転送処理」を実現する。
図形抽出部1003は、ピンサイズ抽出処理を実施し、1つのピンの大きさを抽出する。図形抽出部1003は、1つのピンの大きさを参照して、ピン抽出処理を実施し、2つの配線領域のそれぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを抽出し、図4に示した属性情報テーブル400を用いて記憶する。図形抽出部1003は、具体的には、図31~図33を用いて後述する全体処理手順に従って動作することにより、図13~図16を用いて後述する「図形抽出処理」を実現する。
データ生成部1004は、テーブル結合処理を実施し、2つの配線領域のそれぞれの配線領域に対応する属性情報テーブル400を結合し、図5に示したネット情報テーブル500を用いて記憶する。データ生成部1004は、ルール抽出処理を実施し、配線を配置する条件を規定した配線ルールを抽出する。データ生成部1004は、生成処理を実施し、CAD-B1006が受付可能である設計情報を生成する。データ生成部1004は、具体的には、図31~図33を用いて後述する全体処理手順に従って動作することにより、図17~図22を用いて後述する「設計情報生成処理」を実現する。
配線処理部1005は、設計情報をCAD-B1006に渡して、経路情報をCAD-B1006から取得する。CAD-B1006は、設計情報に基づいて、2つの配線領域を含めた領域において同じ色属性のピンを接続する配線経路を探索し、経路情報を生成する。CAD-B1006は、CAD-A1011とは異なる。CAD-B1006は、例えば、CAD-A1011とは異なるベンダにより開発される。配線処理部1005は、具体的には、図31~図33を用いて後述する全体処理手順に従って動作することにより、図23~図27を用いて後述する「配線経路決定処理」を実現する。
結果提示部1007は、経路情報を設計者に提示する。結果提示部1007は、具体的には、図31~図33を用いて後述する全体処理手順に従って動作することにより、図28および図29を用いて後述する「結果提示処理」を実現する。
(配線処理システム200の動作例)
次に、図11~図30を用いて、配線処理システム200の動作例について説明する。まず、図11を用いて、配線処理システム200において実施される、上述した入力データ準備処理の一例について説明する。
図11は、入力データ準備処理の一例を示す説明図である。図11において、ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、CAD-A1011により設計中のプリント配線基板の画像1100を、ディスプレイ806に表示する。また、ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、プリント配線基板の画像1100上で、配線するピンの組み合わせごとに、ピンを同じ色で着色して表示する。
そして、ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、キャプチャソフト1012により、画像1100の中から、各種画像をキャプチャする。ユーザ側装置201は、例えば、配線するピンが存在する配線領域の画像であるG1画像とG2画像とをキャプチャする。ここで、ユーザ側装置201は、G1画像をキャプチャする際と、G2画像をキャプチャする際とで、画像1100の表示倍率を統一する。
さらに、ユーザ側装置201は、例えば、1つのピンが存在する配線領域の画像をキャプチャする。以下の説明では、1つのピンが存在する配線領域の画像を「単ピン画像」と表記する場合がある。単ピン画像は、1つのピンの大きさを特定するために用いられる。1つのピンの大きさは、例えば、画素数で表される。画素は、例えば、ピクセルである。
ユーザ側装置201は、例えば、ピンと配線との配置関係を表す配線領域の画像をキャプチャする。以下の説明では、ピンと配線との配置関係を表す配線領域の画像を「配線ルール画像」と表記する場合がある。配線ルール画像は、ピンとピンとの間隙を通過可能な配線の本数と、配線の幅と、ピンと配線との間隙と、配線と配線との間隙とを、画素数単位で特定するために用いられる。
ユーザ側装置201は、例えば、配線しないピンが存在する配線領域の画像をキャプチャする。以下の説明では、配線しないピンが存在する配線領域の画像を「配線しないピン画像」と表記する場合がある。配線しないピン画像は、配線を接続せず、障害物として扱われるピンの色を特定するために用いられる。
このように、ユーザ側装置201は、プリント配線基板の画像1100の中から、配線するピンが存在する配線領域の画像を、限定的にキャプチャする。このため、ユーザ側装置201は、プリント配線基板のうち、配線するピンが存在する配線領域以外について、設計者がまだ部品の配置などの設計内容を確定していなくても、動作することができる。これにより、ユーザ側装置201は、設計者の作業負担の低減化を図ることができる。
また、ユーザ側装置201は、CAD-B1006により配線経路を探索する対象として、設計者が配線を敷設しようと考える配線領域を、ピンポイントに指定することができる。これにより、ユーザ側装置201は、設計者の利便性の向上を図り、かつ、CAD-B1006により配線経路を探索する精度の向上を図ることができる。
また、ユーザ側装置201は、配線するピンが存在する配線領域の画像などの各種画像を、拡大表示した状態でキャプチャ可能であり、画素の精度を高めることができる。このため、ユーザ側装置201は、ピンの大きさと、ピンとピンとの間隙を通過可能な配線の本数と、配線の幅と、ピンと配線との間隙と、配線と配線との間隙となどの各種情報を、情報処理装置100が精度よく特定可能にすることができる。これにより、ユーザ側装置201は、CAD-B1006により配線経路を探索する精度の向上を図ることができる。次に、図12の説明に移行する。
次に、図12を用いて、配線処理システム200において実施される、上述した画像等転送処理の一例について説明する。
図12は、画像等転送処理の一例を示す説明図である。図12において、ユーザ側装置201は、情報処理装置100と通信し、ブラウザ1014により、ウェブサイト画面1200を表示する。ウェブサイト画面1200は、入力欄1201~1206と、アップロードボタン1207とを含む。
入力欄1201は、G1画像を入力する入力欄である。入力欄1202は、G2画像を入力する入力欄である。入力欄1203は、単ピン画像を入力する入力欄である。入力欄1204は、配線ルール画像を入力する入力欄である。入力欄1205は、配線しないピン画像を入力する入力欄である。入力欄1206は、ピンの形状を入力する入力欄である。入力欄1206は、例えば、円と矩形と八角形との中からピンの形状を選択させる。
ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、入力欄1201~1205に、図11においてキャプチャした各種画像を入力する。ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、入力欄1206に、ピンの形状を入力する。ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、アップロードボタン1207がクリックされると、入力欄1201~1206の入力内容を、情報処理装置100に送信する。次に、図13~図16の説明に移行する。
次に、図13~図16を用いて、配線処理システム200において実施される、上述した図形抽出処理の一例について説明する。
図13~図16は、図形抽出処理の一例を示す説明図である。図13において、情報処理装置100は、ウェブサイト画面1200を介して、入力欄1201~1206の入力内容を、ユーザ側装置201から受信する。情報処理装置100は、受信したG1画像とG2画像を隣接させ、座標系1300を設定する。座標系1300の単位は、画素数である。
図13の例では、G1画像の左下の頂点が、座標系1300の原点に対応する。G1画像のx軸方向の大きさは、iMである。大きさは、画素数によって表される。G1画像のy軸方向の大きさは、jMである。G2画像の左下の頂点が、座標(iM,0)に対応する。G2画像のx軸方向の大きさは、mMである。G2画像のy軸方向の大きさは、nMである。次に、図14の説明に移行する。
図14において、情報処理装置100は、G1画像を解析し、G1画像に写ったピンの座標位置と色とを特定する。情報処理装置100は、例えば、色ごとに画素分布を抽出し、連続する同色画素の集合に外接する包含矩形を特定し、包含矩形に基づきピンの座標位置を特定する。情報処理装置100は、具体的には、包含矩形1400に基づきピンの座標位置(i+9,j+9)を特定する。次に、図15の説明に移行する。
図15において、情報処理装置100は、G1画像に写ったピンの座標位置と色とを、属性情報テーブル400-1を用いて記憶する。これにより、情報処理装置100は、ピンがどこに存在するか、および、いずれのピンに配線を接続するのかなどを特定するための情報を記憶しておくことができる。次に、図16の説明に移行する。
図16において、情報処理装置100は、図14と同様に、G2画像を解析し、G2画像に写ったピンの座標位置と色とを特定する。情報処理装置100は、G2画像に写ったピンの座標位置と色とを、属性情報テーブル400-2を用いて記憶する。これにより、情報処理装置100は、ピンがどこに存在するか、および、いずれのピンに配線を接続するのかなどを特定するための情報を記憶しておくことができる。次に、図17の説明に移行する。
次に、図17~図22を用いて、配線処理システム200において実施される、上述した設計情報生成処理の一例について説明する。
図17~図22は、設計情報生成処理の一例を示す説明図である。図17において、情報処理装置100は、属性情報テーブル400-1と属性情報テーブル400-2とを、座標系1300に対応させ、かつ、同じ色のピンのレコードをグループ化するように結合し、ネット情報テーブル500を用いて記憶する。情報処理装置100は、例えば、属性情報テーブル400-2のx軸方向の座標値をiMだけ補正して、属性情報テーブル400-1と属性情報テーブル400-2とを結合する。次に、図18の説明に移行する。
図18において、情報処理装置100は、配線しないピン画像に基づいて、配線しないピンの色を特定し、配線しないピンの色を示す色名を特定しておく。図18の例では、情報処理装置100は、配線しないピンの色(R=240,G=35,B=0)を特定し、色名「240_35_0」を特定する。
そして、情報処理装置100は、配線しないピンの色と、ネット情報テーブル500とに基づいて、設計情報テーブル700のフィールド1801に各種情報を設定する。配線するピンの配線フラグは、1である。配線しないピンの配線フラグは、0である。配線しないピンは、障害物として扱われる。また、情報処理装置100は、受信したピンの形状を、設計情報テーブル700のフィールド1802に設定する。次に、図19~図21の説明に移行し、情報処理装置100が、設計情報テーブル700のフィールド1803,1804に各種情報を設定する場合について説明する。
図19において、情報処理装置100は、単ピン画像1900に基づいて、1つのピンの大きさを特定する。情報処理装置100は、例えば、ピンサイズD=urx-llx(またはury-lly)を算出する。情報処理装置100は、設計情報テーブル700のフィールド1803に、ピンサイズを設定する。ピンサイズは、色ごとに異なってもよいが、ここでは、色に関わらず共通である。次に、図20および図21の説明に移行する。
図20および図21において、情報処理装置100は、配線ルール画像2000に基づいて、配線ルールを抽出する。例えば、図20において、情報処理装置100は、配線ルール画像2000の中の、連続する同色画素の集合を、ピンまたは配線の候補として特定する。情報処理装置100は、特定した候補のうち、x軸方向またはy軸方向の大きさがピンサイズよりも大きい候補を、配線として扱う。情報処理装置100は、配線以外の候補をピンとして扱う。
そして、情報処理装置100は、ピンおよび配線に外接する包含矩形を、グラフ2010のように設定し、ピンおよび配線に関する解析情報を生成して記憶する。具体的には、図21において、情報処理装置100は、ピンおよび配線に関する解析情報を生成し、解析情報テーブル600を用いて記憶する。
図20の説明に戻り、情報処理装置100は、解析情報テーブル600に基づいて、配線の幅Wと、ピンと配線との最小間隙p2wと、配線と配線との最小間隙w2wとを抽出する。寸法は、例えば、画素数で表される。情報処理装置100は、抽出した配線の幅Wと、ピンと配線との最小間隙p2wと、配線と配線との最小間隙w2wとを、設計情報テーブル700のフィールド1804に設定する。次に、図22の説明に移行する。
図22において、情報処理装置100は、設計情報テーブル700に基づいて、CAD-B1006に対応するデータ形式に合わせて、CAD-B1006が受付可能である設計情報を生成する。情報処理装置100は、例えば、CAD-B1006に対応する、変数や関数の名前、ピンにIDを付与する規則、各種情報を記載する順序、または、各種情報の区切りを規定する規則などに従って、設計情報2200を生成する。次に、図23の説明に移行する。
次に、図23~図27を用いて、配線処理システム200において実施される、上述した配線経路決定処理の一例について説明する。
図23~図27は、配線経路決定処理の一例を示す説明図である。図23において、情報処理装置100は、生成した設計情報2200を、CAD-B1006に渡す。CAD-B1006は、グラフ2300のように、G1画像の配線領域に対応する解析領域2310、および、G2画像の配線領域に対応する解析領域2320を設定する。グラフ2300において、配線しないピンは、黒塗りの矩形で表される。配線するピンは、着色して表される。配線するピンの組み合わせは、黒の直線で結ばれている。解析領域2310における配線するピンは、アルファベットA~Sが付与されている。
また、CAD-B1006は、解析領域2310、および、解析領域2320を適宜回転させ、配線を配置する効率が向上するように調整してもよい。以下の説明では、CAD-B1006が、解析領域2310、および、解析領域2320を、90度回転させた状態で、配線経路を探索した場合について説明する。また、解析領域2310、および、解析領域2320の配置方向が、ユーザ側装置201から指定される場合があってもよい。次に、図24の説明に移行する。
図24において、CAD-B1006は、配線経路を探索した結果、経路情報として、配線画像2400を生成する。CAD-B1006は、配線画像2400を出力する。情報処理装置100は、配線画像2400を、CAD-B1006から取得する。次に、図25の説明に移行する。
図25において、情報処理装置100は、配線画像2400を、配線画像2510と、配線画像2520とに分割する。情報処理装置100は、例えば、G1画像とG2画像とのx軸方向またはy軸方向の大きさの比率に基づいて、配線画像2400を、配線画像2510と配線画像2520とに分割する。情報処理装置100は、具体的には、配線画像2400の大きさをLとすれば、L×jM/(jM+nM)と、L×nM/(jM+nM)との比率で、配線画像2400を、配線画像2510と配線画像2520とに分割する。次に、図26の説明に移行する。
図26において、情報処理装置100は、配線画像2510を、G1画像に対応する配線画像として記憶する。次に、図27の説明に移行する。図27において、情報処理装置100は、配線画像2520を、G2画像に対応する配線画像として記憶する。次に、図28の説明に移行する。
次に、図28および図29を用いて、配線処理システム200において実施される、結果提示処理の一例について説明する。
図28および図29は、結果提示処理の一例を示す説明図である。図28において、情報処理装置100は、配線画像2510を、G1画像に対応する配線画像としてユーザ側装置201に送信する。また、情報処理装置100は、配線画像2520を、G2画像に対応する配線画像として、ユーザ側装置201に送信する。
ユーザ側装置201は、配線画像2510を、G1画像に対応する配線画像として、ディスプレイ806に表示し、配線画像2520を、G2画像に対応する配線画像として、ディスプレイ806に表示する。ここで、配線画像2510および配線画像2520におけるピンの色は、G1画像およびG2画像におけるピンの色と合わせておくことが好ましい。
これにより、設計者は、配線経路の相対的な位置関係を把握することができる。このため、設計者は、配線経路をいずれのピン同士の間隙に通過させれば、配線の交差や配線の遠回りを防止しやすくなるかを把握することができる。結果として、設計者は、CAD-A1011により、プリント配線基板上で配線を配置する場合に参考になる情報を得ることができ、設計の効率化を図ることができる。次に、図29の説明に移行する。
図29において、情報処理装置100は、経路情報として、配線経路を示すテキスト情報2910,2920を、CAD-B1006から取得してもよい。情報処理装置100は、テキスト情報2910,2920を、ユーザ側装置201に送信する。ユーザ側装置201は、テキスト情報2910,2920を、ディスプレイ806に表示する。テキスト情報2910,2920の先頭が#の行は、コメント行である。ピン情報は、画像番号、ピン番号、色(RGB)、x座標値、y座標値の順に、記述される。ライン情報は、ピン番号、配線経路の端点1(x,y)、配線経路の端点2(x,y)、・・・、配線経路の端点a(x,y)の順に、記述される。端点a=終点である。
これにより、設計者は、配線経路の相対的な位置関係を把握することができる。このため、設計者は、配線経路をいずれのピン同士の間隙に通過させれば、配線の交差や配線の遠回りを防止しやすくなるかを把握することができる。結果として、設計者は、CAD-A1011により、プリント配線基板上で配線を配置する場合に参考になる情報を得ることができ、設計の効率化を図ることができる。また、設計者は、テキスト情報2910,2920を、設計の効率化に利用することができる。
ここで、図11の例では、ユーザ側装置201が、G1画像をキャプチャする際と、G2画像とをキャプチャする際とで、画像1100の表示倍率を統一する場合について説明したが、これに限らない。例えば、ユーザ側装置201が、G1画像をキャプチャする際と、G2画像をキャプチャする際とで、画像1100の表示倍率を変更する場合があってもよい。この場合について、図30を用いて画像等転送処理の別の例について説明する。
図30は、画像等転送処理の別の例を示す説明図である。図30において、ユーザ側装置201は、情報処理装置100と通信し、ブラウザ1014により、ウェブサイト画面3000を表示する。ウェブサイト画面3000は、ウェブサイト画面1200と同様に、入力欄1201~1206と、アップロードボタン1207とを含む。一方で、ウェブサイト画面3000は、ウェブサイト画面1200とは異なり、入力欄3010,3020,3030,3040を含む。
入力欄1201~1206は、図12の例と同様であるため、説明を省略する。図30の例では、入力欄1201,1202には、異なる表示倍率でキャプチャされたG1画像とG2画像とが入力される。入力欄3010は、G1画像をキャプチャする際の、画像1100の表示倍率を入力する入力欄である。入力欄3020は、G2画像をキャプチャする際の、画像1100の表示倍率を入力する入力欄である。入力欄3030は、単ピン画像をキャプチャした時の表示倍率を入力する入力欄である。入力欄3040は、配線ルール画像をキャプチャした時の表示倍率を入力する入力欄である。
ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、入力欄1201~1205に、図11においてキャプチャした各種画像を入力する。ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、入力欄1206に、ピンの形状を入力する。ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、入力欄3010,3020,3030,3040に、表示倍率を入力する。ユーザ側装置201は、設計者の操作入力に基づき、アップロードボタン1207がクリックされると、入力欄1201~1206および入力欄3010,3020の入力内容を、情報処理装置100に送信する。
情報処理装置100は、座標系1300を設定する際、受信した表示倍率に基づいて、受信したG1画像とG2画像とを縮尺が合うように調整した上で隣接させて、座標系1300を設定する。これにより、情報処理装置100は、G1画像をキャプチャする際と、G2画像をキャプチャする際とで、画像1100の表示倍率が異なる場合にも、動作することができる。
また、情報処理装置100は、1つのピンの大きさを特定する際、受信した表示倍率に基づいて、単ピン画像1900を解析する。また、情報処理装置100は、受信した表示倍率に基づいて、配線ルールを抽出する際、配線ルール画像2000を解析する。これにより、情報処理装置100は、単ピン画像1900をキャプチャする際や配線ルール画像2000をキャプチャする際に、G1画像やG2画像をキャプチャする際とは画像1100の表示倍率が異なる場合にも、動作することができる。
ここでは、情報処理装置100が、G1画像をキャプチャする際の表示倍率と、G2画像をキャプチャする際の表示倍率とを受信し、G1画像とG2画像とを縮尺が合うように調整する場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、単ピン画像1900から得たピンサイズに合わせて、G1画像とG2画像とを縮尺が合うように自動調整する場合があってもよい。
ここでは、CAD-A1011とCAD-B1006とが異なる場合について説明したが、これに限らない。例えば、CAD-A1011とCAD-B1006とが、同一のベンダにより開発された、機能が同一であるCADソフトウェアであってもよい。
ここでは、情報処理装置100が、配線するピンが存在する配線領域の画像として、G1画像とG2画像との2つの画像を取得する場合について説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置100が、配線するピンが存在する配線領域の画像として、3つ以上の画像を取得する場合があってもよい。
(全体処理手順)
次に、図31~図33を用いて、配線処理システム200が実行する、全体処理手順の一例について説明する。全体処理は、例えば、情報処理装置100とユーザ側装置201とによって実現される。
全体処理は、具体的には、図3に示したCPU301と、メモリ302や記録媒体305などの記憶領域と、ネットワークI/F303とによって実現される。また、全体処理は、具体的には、図8に示したCPU801と、メモリ802や記録媒体805などの記憶領域と、ネットワークI/F803とによって実現される。
図31~図33は、全体処理手順の一例を示すシーケンス図である。図31において、ユーザ側装置201は、送信部により、CAD-B1006の利用要求を、情報処理装置100に送信する(ステップS3101)。情報処理装置100は、サイト管理部1001により、CAD-B1006の利用要求に応じて、各種入力欄を有するウェブサイト画面を表示させる(ステップS3102)。
ユーザ側装置201は、キャプチャソフト1012により、CAD-A1011によりディスプレイ806に表示されたプリント配線基板の画像の中から、G1画像をキャプチャする(ステップS3103)。ユーザ側装置201は、ブラウザ1014により、ウェブサイト画面を介して、キャプチャソフト1012からG1画像を取得する(ステップS3104)。
ユーザ側装置201は、キャプチャソフト1012により、CAD-A1011によりディスプレイ806に表示されたプリント配線基板の画像の中から、単ピン画像をキャプチャする(ステップS3105)。ユーザ側装置201は、ブラウザ1014により、ウェブサイト画面を介して、キャプチャソフト1012から単ピン画像を取得する(ステップS3106)。
ユーザ側装置201は、キャプチャソフト1012により、CAD-A1011によりディスプレイ806に表示されたプリント配線基板の画像の中から、G2画像をキャプチャする(ステップS3107)。ユーザ側装置201は、ブラウザ1014により、ウェブサイト画面を介して、キャプチャソフト1012からG2画像を取得する(ステップS3108)。
ユーザ側装置201は、キャプチャソフト1012により、CAD-A1011によりディスプレイ806に表示されたプリント配線基板の画像の中から、配線ルール画像をキャプチャする(ステップS3109)。ユーザ側装置201は、ブラウザ1014により、ウェブサイト画面を介して、キャプチャソフト1012から配線ルール画像を取得する(ステップS3110)。
ユーザ側装置201は、キャプチャソフト1012により、CAD-A1011によりディスプレイ806に表示されたプリント配線基板の画像の中から、配線しないピン画像をキャプチャする(ステップS3111)。ユーザ側装置201は、ブラウザ1014により、ウェブサイト画面を介して、キャプチャソフト1012から配線しないピン画像を取得する(ステップS3112)。
ユーザ側装置201は、ブラウザ1014により、キーボード1013を介して、ピンの形状を取得する(ステップS3113)。ユーザ側装置201は、ブラウザ1014により、各種画像およびピンの形状を含む入力データを、情報処理装置100に送信する(ステップS3114)。次に、図32の説明に移行する。
図32において、情報処理装置100は、送受信部1002により、受信した入力データのうち単ピン画像を、図形抽出部1003のピンサイズ抽出部3201に渡す(ステップS3201)。情報処理装置100は、図形抽出部1003のピンサイズ抽出部3201により、ピンサイズを抽出して、図形抽出部1003のピン抽出部3202に渡す(ステップS3202)。
情報処理装置100は、送受信部1002により、G1画像を、図形抽出部1003のピン抽出部3202に渡す(ステップS3203)。情報処理装置100は、図形抽出部1003のピン抽出部3202により、G1画像に基づいて、ピンを抽出し、属性情報テーブル400を生成して、データ生成部1004のテーブル結合部3203に渡す(ステップS3204)。
情報処理装置100は、送受信部1002により、受信した入力データのうち単ピン画像を、図形抽出部1003のピンサイズ抽出部3201に渡す(ステップS3205)。情報処理装置100は、図形抽出部1003のピンサイズ抽出部3201により、ピンサイズを抽出して、図形抽出部1003のピン抽出部3202に渡す(ステップS3206)。
情報処理装置100は、送受信部1002により、G2画像を、図形抽出部1003のピン抽出部3202に渡す(ステップS3207)。情報処理装置100は、図形抽出部1003のピン抽出部3202により、G2画像に基づいて、ピンを抽出し、属性情報テーブル400を生成して、データ生成部1004のテーブル結合部3203に渡す(ステップS3208)。
情報処理装置100は、データ生成部1004のテーブル結合部3203により、属性情報テーブル400を結合し、ネット情報テーブル500を生成して、データ生成部1004の設計情報生成部3205に渡す(ステップS3209)。情報処理装置100は、送受信部1002により、ピンの形状を、データ生成部1004の設計情報生成部3205に渡す(ステップS3210)。
情報処理装置100は、送受信部1002により、配線ルール画像を、データ生成部1004のルール抽出部3204に渡す(ステップS3211)。情報処理装置100は、データ生成部1004のルール抽出部3204により、配線ルールを抽出して、データ生成部1004の設計情報生成部3205に渡す(ステップS3212)。
情報処理装置100は、データ生成部1004の設計情報生成部3205により、設計情報を生成して、配線処理部1005に渡す(ステップS3213)。情報処理装置100は、配線処理部1005により、CAD-B1006を利用して、配線経路を探索して、結果提示部1007に渡す(ステップS3214)。次に、図33の説明に移行する。
図33において、情報処理装置100は、結果提示部1007の結果提示処理により、配線経路図を、サイト管理部1001に渡す(ステップS3301)。情報処理装置100は、サイト管理部1001により、ユーザ側装置201のブラウザ1014に、配線経路図を表示させる(ステップS3302)。
情報処理装置100は、結果提示部1007により、配線座標のテキスト情報を、サイト管理部1001に渡す(ステップS3303)。情報処理装置100は、サイト管理部1001により、ユーザ側装置201のブラウザ1014に、配線座標のテキスト情報を表示させる(ステップS3304)。そして、配線処理システム200は、全体処理を終了する。
以上説明したように、情報処理装置100によれば、2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を取得することができる。情報処理装置100によれば、取得したそれぞれの配線領域の画像に基づいて、それぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定することができる。情報処理装置100によれば、プログラムに対応するデータ形式を参照して、特定した座標位置と色属性とに基づいて、2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する情報を生成することができる。情報処理装置100によれば、生成した情報を出力することができる。これにより、情報処理装置100は、プログラムが受付可能である情報を、設計者に提供することができ、設計者のプログラムの利用を支援することができ、設計者にかかる作業負担の低減化を図ることができる。
情報処理装置100によれば、生成した情報をプログラムに渡して、領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す情報を、プログラムから取得し、取得した情報を出力することができる。これにより、情報処理装置100は、プログラムが受付可能である情報を、プログラムに渡して、プログラムから取得した配線経路を表す情報を、設計者に提供することができ、設計者にかかる作業負担の低減化を図ることができる。
情報処理装置100によれば、領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す画像情報を、プログラムから取得して出力することができる。これにより、情報処理装置100は、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になる画像情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
情報処理装置100によれば、領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す画像情報を、それぞれの配線領域に対応する画像情報に分割して出力することができる。これにより、情報処理装置100は、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になる画像情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
情報処理装置100によれば、領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表すテキスト情報を、プログラムから取得して出力することができる。これにより、情報処理装置100は、設計者が、基板領域において配線経路を決定する際に参考になるテキスト情報を、ユーザ側装置201で閲覧可能にすることができる。
情報処理装置100によれば、ピンと配線との配置関係の画像を取得し、取得した配置関係の画像に基づいて、配線を配置する条件を特定することができる。情報処理装置100によれば、領域における色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、特定した条件とを規定した情報を生成することができる。これにより、情報処理装置100は、プログラムが配線経路を探索する際に用いる情報を、プログラムに渡すことができる。
情報処理装置100によれば、ピンの画像を取得し、取得したピンの画像に基づいて、ピンの大きさを特定することができる。情報処理装置100によれば、特定した座標位置と色属性と大きさとに基づいて、領域における色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、特定した大きさとを規定した情報を生成することができる。これにより、情報処理装置100は、プログラムが配線経路を探索する際に用いる情報を、プログラムに渡すことができる。
情報処理装置100によれば、配線を接続しないピンの画像を取得し、取得した接続しないピンの画像に基づいて、接続しないピンの色属性を特定することができる。情報処理装置100によれば、特定した各種情報に基づいて、領域における、特定した接続しないピンの色属性以外で、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、接続しないピンの座標位置とを規定する情報を生成することができる。これにより、情報処理装置100は、プログラムが配線経路を探索する際に用いる情報を、プログラムに渡すことができる。
情報処理装置100によれば、ピンの形状を取得することができる。情報処理装置100によれば、特定した座標位置と色属性とに基づいて、領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、取得した形状とを規定した情報を生成することができる。これにより、情報処理装置100は、プログラムが配線経路を探索する際に用いる情報を、プログラムに渡すことができる。
情報処理装置100によれば、それぞれの配線領域の画像に、プログラムとは異なる別のプログラムが生成した基板領域の画像の中からキャプチャされた画像を受け付けることができる。これにより、情報処理装置100は、基板領域の画像の中から限定的にキャプチャされた、配線するピンが存在する配線領域の画像を受け付けることができる。このため、情報処理装置100は、基板領域のうち、キャプチャされた配線領域以外について、設計者がまだ部品の配置などの設計内容を確定していなくても、動作することができる。これにより、情報処理装置100は、設計者の作業負担の低減化を図ることができる。
情報処理装置100によれば、それぞれの配線領域の画像に、基板領域の画像を所定の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた画像を受け付けることができる。これにより、情報処理装置100は、拡大表示した状態でキャプチャされた配線領域を受け付けることができる。このため、情報処理装置100は、ピンの座標位置などを精度よく特定することができる。結果として、情報処理装置100は、プログラムにより配線経路を探索する精度の向上を図ることができる。
情報処理装置100によれば、それぞれの配線領域の画像に、基板領域の画像を第1の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた第1の画像と、基板領域の画像を第2の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた第2の画像とを受け付けることができる。情報処理装置100によれば、それぞれの配線領域の画像と、第1の倍率と、第2の倍率とに基づいて、それぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定することができる。これにより、情報処理装置100は、異なる倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた2つの配線領域を受け付けた場合、縮尺を合わせてピンの座標位置などを特定することができる。
なお、本実施の形態で説明した情報引渡方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本実施の形態で説明した情報引渡プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本実施の形態で説明した情報引渡プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を取得し、
取得した前記それぞれの配線領域の画像に基づいて、前記それぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定し、
ピン間を接続する配線経路を探索するプログラムに対応するデータ形式を参照して、特定した前記座標位置と前記色属性とに基づいて、前記2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する情報を生成し、
生成した前記情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報引渡プログラム。
(付記2)生成した前記情報を前記プログラムに渡して、前記領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す情報を、前記プログラムから取得し、
取得した前記情報を出力する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1に記載の情報引渡プログラム。
(付記3)前記情報を取得する処理は、前記領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す画像情報を、前記プログラムから取得する、ことを特徴とする付記2に記載の情報引渡プログラム。
(付記4)前記情報を出力する処理は、前記領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表す画像情報を、前記それぞれの配線領域に対応する画像情報に分割して出力する、ことを特徴とする付記3に記載の情報引渡プログラム。
(付記5)前記情報を取得する処理は、前記領域において色属性が同じピンを接続する配線経路を表すテキスト情報を、前記プログラムから取得する、ことを特徴とする付記2~4のいずれか一つに記載の情報引渡プログラム。
(付記6)前記画像を取得する処理は、さらに、ピンと配線との配置関係の画像を取得し、
前記特定する処理は、さらに、取得した前記配置関係の画像に基づいて、配線を配置する条件を特定し、
前記生成する処理は、前記領域における色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、特定した前記条件とを規定した情報を生成する、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の情報引渡プログラム。
(付記7)前記画像を取得する処理は、さらに、ピンの画像を取得し、
前記特定する処理は、さらに、取得した前記ピンの画像に基づいて、前記ピンの大きさを特定し、
前記生成する処理は、特定した前記座標位置と前記色属性と前記大きさとに基づいて、前記領域における色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、特定した前記大きさとを規定した情報を生成する、ことを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の情報引渡プログラム。
(付記8)前記画像を取得する処理は、さらに、配線を接続しないピンの画像を取得し、
前記特定する処理は、さらに、取得した前記接続しないピンの画像に基づいて、前記接続しないピンの色属性を特定し、
前記生成する処理は、特定した前記それぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性と、および、特定した前記接続しないピンの色属性に基づいて、前記領域における、特定した前記接続しないピンの色属性以外で、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、前記接続しないピンの座標位置とを規定する情報を生成する、ことを特徴とする付記1~7のいずれか一つに記載の情報引渡プログラム。
(付記9)ピンの形状を取得する処理を、前記コンピュータに実行させ、
前記生成する処理は、特定した前記座標位置と前記色属性とに基づいて、前記領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせと、取得した前記形状とを規定した情報を生成する、ことを特徴とする付記1~8のいずれか一つに記載の情報引渡プログラム。
(付記10)前記それぞれの配線領域の画像は、前記プログラムとは異なる別のプログラムが生成した基板領域の画像の中からキャプチャされた画像である、ことを特徴とする付記1~9のいずれか一つに記載の情報引渡プログラム。
(付記11)前記それぞれの配線領域の画像は、前記基板領域の画像を所定の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた画像である、ことを特徴とする付記10に記載の情報引渡プログラム。
(付記12)前記それぞれの配線領域の画像は、前記基板領域の画像を第1の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた第1の画像と、前記基板領域の画像を前記第1の倍率とは異なる第2の倍率で拡大表示した状態でキャプチャされた第2の画像とであり、
前記取得する処理は、さらに、前記第1の倍率と、前記第2の倍率とを取得し、
前記特定する処理は、取得した前記それぞれの配線領域の画像と、前記第1の倍率と、前記第2の倍率とに基づいて、前記それぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定する、ことを特徴とする付記11に記載の情報引渡プログラム。
(付記13)2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を取得し、
取得した前記それぞれの配線領域の画像に基づいて、前記それぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定し、
ピン間を接続する配線経路を探索するプログラムに対応するデータ形式を参照して、特定した前記座標位置と前記色属性とに基づいて、前記2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する情報を生成し、
生成した前記情報を出力する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記14)2つの配線領域のそれぞれの配線領域の画像を取得し、
取得した前記それぞれの配線領域の画像に基づいて、前記それぞれの配線領域におけるピンの座標位置と色属性とを特定し、
ピン間を接続する配線経路を探索するプログラムに対応するデータ形式を参照して、特定した前記座標位置と前記色属性とに基づいて、前記2つの配線領域を含めた領域における、色属性が同じピンの座標位置の組み合わせを規定する情報を生成し、
生成した前記情報を出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報引渡方法。