JP7169385B2 - 吸気通路構造 - Google Patents
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Description
本発明は船外機におけるエンジンの吸気通路構造に関する。
船外機用エンジンは水上で使用されるため、吸気に水滴を含み得る。水滴はエンジンの性能低下や劣化の要因となる。船外機外からエンジンへ空気が流れる過程で、水分を分離する構造を備えた船外機が提案されている(特許文献1等)。
吸気中の水分の分離は、一般に、吸気通路中に壁部を設け、壁部に吸気を当てるこで水分を分離する。しかし、吸気の流速が速くなると水分が壁部を乗り越えてしまう場合がある。
本発明の目的は、吸気中の水分をより確実に分離できる吸気通路構造を提供することにある。
本発明によれば、
船外機の外壁を形成するアウタカバーと、
前記アウタカバーの内側に配置され、前記船外機のエンジンを覆うインナカバーと、
前記アウタカバーに形成された第一の取入口と、
前記インナカバーに形成された第二の取入口と、を備え、
前記第一の取入口及び前記第二の取入口を介して、前記エンジンに空気が供給される、吸気通路構造であって、
前記アウタカバーと前記インナカバーとの間に形成され、前記第一の取入口と連通した空気導入室と、
前記アウタカバーの内側に形成され、前記空気導入室から前記第二の取入口へ空気を導く空気通路と、を備え、
前記空気通路は、
隔壁を介して前記空気導入室と隣接し、かつ、
前記空気導入室の上側の第一の通路部分と、前記第一の通路部分から下方へ延びる第二の通路部分と、を含み、
前記空気導入室は、
その側部において前記第一の取入口と連通し、かつ、
その天部において前記隔壁に形成された開口部を介して前記第一の通路部分と連通している、
ことを特徴とする吸気通路構造が提供される。
船外機の外壁を形成するアウタカバーと、
前記アウタカバーの内側に配置され、前記船外機のエンジンを覆うインナカバーと、
前記アウタカバーに形成された第一の取入口と、
前記インナカバーに形成された第二の取入口と、を備え、
前記第一の取入口及び前記第二の取入口を介して、前記エンジンに空気が供給される、吸気通路構造であって、
前記アウタカバーと前記インナカバーとの間に形成され、前記第一の取入口と連通した空気導入室と、
前記アウタカバーの内側に形成され、前記空気導入室から前記第二の取入口へ空気を導く空気通路と、を備え、
前記空気通路は、
隔壁を介して前記空気導入室と隣接し、かつ、
前記空気導入室の上側の第一の通路部分と、前記第一の通路部分から下方へ延びる第二の通路部分と、を含み、
前記空気導入室は、
その側部において前記第一の取入口と連通し、かつ、
その天部において前記隔壁に形成された開口部を介して前記第一の通路部分と連通している、
ことを特徴とする吸気通路構造が提供される。
本発明によれば、吸気中の水分をより確実に分離できる吸気通路構造を提供することにある。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は本発明の実施形態に係る吸気通路構造を備えた船外機1の側面図である。船外機1は小型船舶などの動力源として船体Shに取り付けられ、ユーザの操作によって駆動して船体Shを推進させる。なお、各図においてFrは船外機1の前後方向で前方、Reは後方を示し、Lは船外機1の前進方向で左側、Rは右側を示す。船外機1の方向を述べる場合、船体Shへの搭載時(特に図1のようにクランク軸74が上下方向を向いた作動時の姿勢)における方向を意味する。
船外機1は取付機構13を介して船体Shに固定されている。取付機構13は、スイベル軸13bを中心に船外機1を揺動可能とし、チルト軸13aを中心に時計回り又は反時計回りに船外機1を揺動可能とする。船外機1は図1の姿勢において水面下にフィン10cが位置する。
船外機1は、エンジン7、駆動軸8、ギヤ機構9及びプロペラ機構10を備えており、これらは上部カバー2又は下部カバー3の内部に収容されている。船外機1はエンジン7の下部に、エンジン7の排気ガスを流動させる排気系(不図示)を有するとともに、エンジン7及び排気ガスを冷却する冷却構造6を有する。
冷却構造6は、例えば、下部カバー3の内側において複数のケースを積層することで構成される。冷却構造6は消音機能を有していてもよく、消音機能は、冷却水(船外機1の外部から取水した海水や淡水)を排気ガスの排気管(不図示)の周囲に流動させることで実現される。
エンジン7は、船外機1の上下方向に沿って複数の気筒73を備えた自然吸気の多気筒エンジン(例えばV型エンジン)である。エンジン7は、各気筒73の軸線を横向き(略水平)に配置した構造を有する。各気筒73のピストンとクランク軸74とはコンロッド75によって連結され、クランク軸74は上下方向に延設されている。エンジン7のシリンダブロック72及びシリンダヘッド71には、ウォータジャケットが形成されており、冷却構造6の冷却水を用いてこれらを冷却することができる。
クランク軸74は駆動軸8の上端に連結されている。駆動軸8は、上下方向に延設され、クランク軸74の回転に伴って回転する。駆動軸8の下端はギヤ機構9に進入している。ギヤ機構9は、操作軸11の操作によってエンジン7の駆動力を切り替えてプロペラ機構10を回転させ、船体Shを前進又は後進させる。操作軸11は、例えば、ユーザのシフト操作に応じて駆動するシフトアクチュエータ11aにより回転する。
ギヤ機構9は、操作軸11の回転によりシフトスライダ12をプロペラ軸10aの軸方向に進退させる。これによりシフトスライダ12は、駆動軸8に連結された駆動ベベルギヤ9aに噛み合う前進従動ベベルギヤ9bと後退従動ベベルギヤ9cとの間においてドグクラッチ9dを移動させる。そして、ドグクラッチ9dの歯面が、前進従動ベベルギヤ9bの内側歯面又は後退従動ベベルギヤ9cの内側歯面の一方に噛み合うことで、ドグクラッチ9d及びプロペラ軸10aを介して、エンジン7の駆動力をプロペラ機構10に伝達する。
プロペラ機構10は、シフトスライダ12が挿入される筒状のプロペラ軸10aと、プロペラ軸10aの径方向外側に連結される筒体10bと、筒体10bの外周面に連結された複数のフィン10cとを有する。プロペラ機構10は、ギヤ機構9により回転するプロペラ軸10aを回転中心として、時計回り又は反時計回りに各フィン10cを回転して、船体Shを前進又は後退させる。
上部カバー2は、船外機1の上部に位置するエンジン7を主に覆い、エンジン7よりも下部の構成は主に下部カバー3で覆われる。上部カバー2及び下部カバー3は例えば、エンジン7をマウントするマウントフレーム(不図示)に固定され、マウントフレームを境界に分割される。
上部カバー2はエンジン7の前後、左右及び上下を覆う中空体であり、互いに重なる外側のアウタカバー4と、アウタカバー4の内側に配置されたインナカバー5との二重構造を有している。アウタカバー4は複数の部材で構成された分割構造を有しており、また、インナカバー5も複数の部材で構成された分割構造を有している。アウタカバー4は船外機1の外壁を形成する。図2はアウタカバー4及びインナカバー5の各構成を模式的に示す分解斜視図である。本実施形態の場合、アウタカバー4及びインナカバー5がそれぞれエンジン7を覆う中空体を構成している。
なお、本実施形態では、アウタカバー4及びインナカバー5が複数の部材で構成された分割タイプのカバーであるが、アウタカバー4及びインナカバー5の少なくとも一方が、一部材で構成された一体タイプのカバーであってもよい。
アウタカバー4は、アウタ前面部41、アウタ後面部42、アウタ右側面部43、アウタ左側面部44及びアウタ上面部45を組み合わせて構成され、各部はパネル状のカバー部材で構成される。アウタ前面部41はエンジン7の前面を覆い、アウタ後面部42はエンジン7の後面を覆う。アウタ右側面部43はエンジン7の右側面部を覆い、アウタ左側面部44はエンジン7の左側面を覆う。アウタ上面部45はエンジン7の上面部を覆う。
アウタ前面部41、アウタ後面部42、アウタ右側面部43、アウタ左側面部44及びアウタ上面部45の各縁部のうち、互いに隣接する縁部は、図示しない係合構造又はねじ止めなどの締結構造等の固定構造により、脱着可能に接合される。
インナカバー5は、インナ前面部51、インナ後面部52、インナ右側面部53、インナ左側面部54及びインナ上面部55を組み合わせて構成され、各部はパネル状のカバー部材で構成される。インナ前面部51はアウタ前面部41とエンジン7の前面との間に位置し、かつ、エンジン7の前面を覆い、インナ後面部52はアウタ後面部42とエンジン7の後面との間に位置し、かつ、エンジン7の後面を覆う。インナ右側面部53はアウタ右側面部43とエンジン7の右側面との間に位置し、かつ、エンジン7の右側面を覆い、インナ左側面部54はアウタ左側面部44とエンジン7の左側面部との間に位置し、かつ、エンジン7の左側面部を覆う。インナ上面部55はアウタ上面部45とエンジン7の上面部との間に位置し、エンジン7の上面部を覆う。
インナ前面部51、インナ後面部52、インナ右側面部53、インナ左側面部54及びインナ上面部55の各縁部のうち、互いに隣接する縁部は、図示しない係合構造又はねじ止めなどの締結構造等の固定構造により、脱着可能に接合される。
アウタ後面部42には、空気(外気)の取入口47R、47Lが形成されている。また、インナ後面部52には、空気の取入口57R、57Lが形成されている。エンジン7には取入口47R、47L及び取入口57R、57Lを介して燃焼用の空気(吸気用の空気)が供給される。アウタカバー4とインナカバー5との間には、吸気通路が形成されている。吸気通路は、主に、インナ上面部55、インナ後面部52、アウタ後面部42及び通路形成部材56によって形成される。以下、吸気通路の構造について詳細に説明する。
<吸気通路構造>
エンジン7は水上で使用されるため、吸気に水滴を含み得る。水滴はエンジンの性能低下や劣化の要因となる。本実施形態の吸気通路構造は、吸気中の水分をより確実に分離する構造を有している。図2~図7を参照して吸気通路構造を説明する。図3~図7の各図に示す空気の気流D1~D9は、図面間で対応している。
エンジン7は水上で使用されるため、吸気に水滴を含み得る。水滴はエンジンの性能低下や劣化の要因となる。本実施形態の吸気通路構造は、吸気中の水分をより確実に分離する構造を有している。図2~図7を参照して吸気通路構造を説明する。図3~図7の各図に示す空気の気流D1~D9は、図面間で対応している。
図3は船外機1の背面図である。取入口47R、47Lは、アウタ後面部42の上部において左右に離間して形成されており、気流D1で示すように外気が船外機1内に流入する。
船外機1の後部に取入口47R、47Lを形成したことで、水分を多く含み得る走行風や船外機1の周辺のしぶきが取入口47R、47Lに入りづらくすることができる。船外機1の上部に取入口47R、47Lを形成したことで、水面から取入口47R、47Lが離間され、船外機1の周辺のしぶきが取入口47R、47Lに入りづらくすることができる。取入口47R、47Lが左右に離間して形成されていることで、エンジン7に必要な空気を十分に取り入れることができる。
取入口47R、47Lは、本実施形態の場合、複数の羽板47aを有するルーバーを有している。船外機1の周辺のしぶきが取入口47R、47Lからアウタカバー4の内側に入りづらくすることができる。
図4はアウタ後面部42を取り外した状態での船外機1の背面図である。図5は図4のA-A線断面図であり、図6は図5のB-B線断面図である。
船外機1の後部において、アウタカバー4とインナカバー5との間には、通路形成部材56によって、空気導入室20が形成されている。また、アウタカバー4の内側には空気通路21が形成されている。
空気導入室20は船外機1の後部に配置されている。空気導入室20の天部20a、底部20b、前端部20c、後端部20dは閉鎖されており、左右の側部が開放されている。天部20a及び後端部20dは通路形成部材56の隔壁561、562によって区画され、底部20b及び前端部20cは、インナ上面部55の壁部55a、55bによって区画されている。底部20bを形成する壁部55aは、船外機1の前後方向で、水平方向に対して、前側から後側へ向けて下降した傾斜を有している。
空気導入室20の右側部は、取入口47Rと連通し、空気導入室20の左側部は、取入口47Lと連通している。したがって、取入口47R、47Lから流入した空気は、エンジン7が生じる負圧によって、気流D2で示すように、空気導入室20の左右の側部から空気導入室20に流入する。
空気通路21は通路部分21a~21cを含み、空気導入室20から取入口57R、57Lへ空気を導く通路である。空気通路21は、その通路部分21a及び21bにおいて、隔壁561及び562を介して空気導入室20と隣接している。
通路部分21aは、空気導入室20の上側に位置しており、主に、通路形成部材56の隔壁561と、アウタ上面部45との間に形成されている。隔壁561は、船外機1の前後方向及び左右方向に延設されており、前側から後側へ向けて上昇した傾斜を有している。このため、通路部分21aも前側から後側へ向けて僅かに上昇した通路となっている。隔壁561の前部には開口部56aが形成されており、空気導入室20と通路部分21aとは開口部56aを介して連通している。気流D4及びD5で示すように、空気導入室20内に流入した空気は、エンジン7が生じる負圧によって、開口部56aを介して通路部分21aに流入し、後方へ流れる。
通路部分21bは、空気導入室20の後側に位置しており、通路部分21aの後端部から下方へ延びている。通路部分21bは、主に、通路形成部材56の隔壁562と、アウタ後面部42との間に形成されている。隔壁562は、隔壁561から滑らかな曲部を経て連続しており、上下方向及び左右方向に延設されている。通路部分21aに流入した空気は、エンジン7が生じる負圧によって、気流D6で示すように通路部分21bを下方へ流れる。隔壁562には、通路部分21bの通路方向(本実施形態では下方向)に延設され、隔壁562からアウタ後面部42の内面へ突出した複数の板状のリブ564(本実施形態では二つ)が一体に形成されている。気流D6で示す空気はリブ564によって整流されつつ、下方へ案内される。また、リブ564を設けたことで、気流の圧力に対する通路形成部材56の剛性を向上できる。
通路部分21cは、通路部分21bの下方に位置しており、主に、インナ後面部52と、アウタ後面部42との間に形成されている。図7はインナ後面部52を構成するカバー部材の斜視図である。インナ後面部52は、全体として、船外機1の後方側に膨出し、前方側(エンジン7側)が開放した箱型形状を有しており、その上部の左右に取入口57R及び57Lが形成されている。取入口57R及び57Lは空気導入室20よりも下方に位置している。通路部分21cに流入した下降気流D6は、エンジン7が生じる負圧によって、気流D7及びD8で示すように上昇気流に転じ、気流D9で示すように取入口57R又は57Lからインナカバー5内に流入する。そして、エンジン7の吸気系に供給されることになる。
通路形成部材56の、隔壁561の左右の端辺には、船外機1の前後方向に延びるルーバー部563R及び563Lが形成されている。ルーバー部563Rは取入口47Rと連通し、また、ルーバー部563Lは取入口47Lと連通している。取入口47R、47Lから流入した空気は、エンジン7が生じる負圧によって、気流D3で示すように、空気導入室20を介さずにルーバー部563R及び563Lから通路部分21aに流入することも可能となっている。
ルーバー部563R及び563Lは、空気導入室20の左右の側部よりも開口面積が小さく、取入口47R、47Lから流入した空気の多くは、空気導入室20に流入する。しかし、例えば、エンジン7の出力が高出力となった場合等、エンジン7の吸気量が増大した場合に、ルーバー部563R及び563Lからも外気をエンジン7に供給することができ、吸気量の増大に対応できる。
次に、空気中の水分の除去機能について説明する。気流D1及びD2で示すように、取入口47R、47Lからアウタカバー4内に流入した空気は、空気導入室20又はルーバー部563R及び563Lに進入する。
空気導入室20に進入した空気は、気流D4、D5で示すように船外機1の前後方向で前側に流れ、開口部56aを上昇して通路部分21aに進入する。上昇気流を生じさせることによって、空気導入室20内で気液分離を行うことができる。すなわち、空気導入室20は気液分離室として機能する。また、開口部56aは天部20aの前側に形成されているので、空気導入室20に進入した空気の前方移動量をより長くすることができ、その区間における空気の気液分離効果を向上できる。更に、底部20bを形成する壁部55aは、船外機1の前後方向で、水平方向に対して、前側から後側へ向けて下降した傾斜を有しているため、空気導入室20に進入した空気が前側上方へ流れることを促す。このため、気液分離を更に促進できる。また、分離された水分は壁部55aの傾斜によって後側下方へ流れてゆき、インナカバー5内に入ることなく、不図示の排出穴を介して船外機1外へ排出される。
また、ルーバー部563R及び563Lに進入した空気は、ルーバー部563R及び563Lの各羽板と接触することで、気液分離が行われて通路部分21aに進入する。
通路部分21aに進入した空気は、気流D6で示すように、通路部分21bにおいて下降流となり、通路部分21cにおいて気流D7及びD8で示すように上昇気流に転じる。上昇気流に転じることで、空気中の水分がここでも分離される。分離された水分は通路部分21cの底部へ流れてゆき、インナカバー5内に入ることなく、不図示の排出穴を介して船外機1外へ排出される。
以上の通り、本実施形態では、アウタ後面部42の取入口47R、47Lからインナ後面部52の取入口57R、57Lに空気が流れる過程で十分に水分を除去して、エンジン7に供給することができる。開口部56aや通路部分21c等において気流が上昇気流となる箇所があるため、吸気の流速が速くても十分に水分を除去できる。特に、吸気の流速が速ければ速いほど、上昇気流を生じる箇所において水分が慣性力で空気から分離され易くなり、水分の除去性能を向上できる。
<実施形態のまとめ>
上記実施形態は以下の吸気通路構造を少なくとも開示する。
上記実施形態は以下の吸気通路構造を少なくとも開示する。
1.上記実施形態の吸気通路構造は、
船外機(1)の外壁を形成するアウタカバー(4)と、
前記アウタカバーの内側に配置され、前記船外機のエンジン(7)を覆うインナカバー(5)と、
前記アウタカバーに形成された第一の取入口(47R,47L)と、
前記インナカバーに形成された第二の取入口(57R,57L)と、を備え、
前記第一の取入口及び前記第二の取入口を介して、前記エンジンに空気が供給される、吸気通路構造であって、
前記アウタカバーと前記インナカバーとの間に形成され、前記第一の取入口と連通した空気導入室(20)と、
前記アウタカバーの内側に形成され、前記空気導入室から前記第二の取入口へ空気を導く空気通路(21)と、を備え、
前記空気通路は、
隔壁(561,562)を介して前記空気導入室と隣接し、かつ、
前記空気導入室の上側の第一の通路部分(21a)と、前記第一の通路部分から下方へ延びる第二の通路部分(21b)と、を含み、
前記空気導入室は、
その側部において前記第一の取入口と連通し、かつ、
その天部(20a)において前記隔壁に形成された開口部(56a)を介して前記第一の通路部分と連通している。
この実施形態によれば、吸気中の水分をより確実に分離できる吸気通路構造を提供することができる。前記開口部において上昇気流を生じさせて、気液分離を促進できる。
船外機(1)の外壁を形成するアウタカバー(4)と、
前記アウタカバーの内側に配置され、前記船外機のエンジン(7)を覆うインナカバー(5)と、
前記アウタカバーに形成された第一の取入口(47R,47L)と、
前記インナカバーに形成された第二の取入口(57R,57L)と、を備え、
前記第一の取入口及び前記第二の取入口を介して、前記エンジンに空気が供給される、吸気通路構造であって、
前記アウタカバーと前記インナカバーとの間に形成され、前記第一の取入口と連通した空気導入室(20)と、
前記アウタカバーの内側に形成され、前記空気導入室から前記第二の取入口へ空気を導く空気通路(21)と、を備え、
前記空気通路は、
隔壁(561,562)を介して前記空気導入室と隣接し、かつ、
前記空気導入室の上側の第一の通路部分(21a)と、前記第一の通路部分から下方へ延びる第二の通路部分(21b)と、を含み、
前記空気導入室は、
その側部において前記第一の取入口と連通し、かつ、
その天部(20a)において前記隔壁に形成された開口部(56a)を介して前記第一の通路部分と連通している。
この実施形態によれば、吸気中の水分をより確実に分離できる吸気通路構造を提供することができる。前記開口部において上昇気流を生じさせて、気液分離を促進できる。
2.上記実施形態の吸気通路構造は、
前記隔壁を含む通路形成部材(56)を備え、
前記第一の通路部分及び前記第二の通路部分は、前記通路形成部材と前記アウタカバー(4,42)との間に形成され、
前記通路形成部材は、前記第一の通路部分の側部と前記第一の取入口とを連通させるルーバー部(563R,563L)を有する。
この実施形態によれば、前記ルーバー部によって気流のショートカットを許容することで吸気量の増大に対応しつつ、前記ルーバー部を空気が通過する際に気液分離を行うことができる。
前記隔壁を含む通路形成部材(56)を備え、
前記第一の通路部分及び前記第二の通路部分は、前記通路形成部材と前記アウタカバー(4,42)との間に形成され、
前記通路形成部材は、前記第一の通路部分の側部と前記第一の取入口とを連通させるルーバー部(563R,563L)を有する。
この実施形態によれば、前記ルーバー部によって気流のショートカットを許容することで吸気量の増大に対応しつつ、前記ルーバー部を空気が通過する際に気液分離を行うことができる。
3.上記実施形態の吸気通路構造では、
前記第一の取入口は、左側の取入口(47L)と、右側の取入口(47R)と、を含み、
前記空気導入室は、前記左側の取入口と連通した左側の側部と、前記右側の取入口と連通した右側の側部と、を含み、
前記ルーバー部は、前記左側の取入口に連通した左側のルーバー部(57L)と、前記右側の取入口に連通した右側のルーバー部(57R)と、を含む。
この実施形態によれば、前記船外機の左右から外気を取り入れることができ、吸気量の増大に対応できる。
前記第一の取入口は、左側の取入口(47L)と、右側の取入口(47R)と、を含み、
前記空気導入室は、前記左側の取入口と連通した左側の側部と、前記右側の取入口と連通した右側の側部と、を含み、
前記ルーバー部は、前記左側の取入口に連通した左側のルーバー部(57L)と、前記右側の取入口に連通した右側のルーバー部(57R)と、を含む。
この実施形態によれば、前記船外機の左右から外気を取り入れることができ、吸気量の増大に対応できる。
4.上記実施形態の吸気通路構造では、
前記通路形成部材は、
前記第二の通路部分の通路方向に延設され、前記アウタカバーの内面に向かって突出したリブ(564)を含む。
この実施形態によれば、気流を整流しつつ、前記通路形成部材の剛性を向上できる。
前記通路形成部材は、
前記第二の通路部分の通路方向に延設され、前記アウタカバーの内面に向かって突出したリブ(564)を含む。
この実施形態によれば、気流を整流しつつ、前記通路形成部材の剛性を向上できる。
5.上記実施形態の吸気通路構造では、
前記インナカバーは、前記空気導入室の底部を形成する壁部(55a)を有し、該壁部は水平方向に対して傾斜している。
この実施形態によれば、前記空気導入室で空気から分離された水分を収集し、排出し易くなる。
前記インナカバーは、前記空気導入室の底部を形成する壁部(55a)を有し、該壁部は水平方向に対して傾斜している。
この実施形態によれば、前記空気導入室で空気から分離された水分を収集し、排出し易くなる。
6.上記実施形態の吸気通路構造では、
前記第二の取入口は、
前記空気導入室よりも下方に位置し、かつ、左側の取入口(57L)と、右側の取入口(57R)と、を含む。
この実施形態によれば、二か所の前記取入口を設けたことで、吸気流に対する抵抗を低減することができ、また、前記吸気導入室から前記取入口へ空気が流れる過程で上昇気流を生じさせて気液分離を促進できる。
前記第二の取入口は、
前記空気導入室よりも下方に位置し、かつ、左側の取入口(57L)と、右側の取入口(57R)と、を含む。
この実施形態によれば、二か所の前記取入口を設けたことで、吸気流に対する抵抗を低減することができ、また、前記吸気導入室から前記取入口へ空気が流れる過程で上昇気流を生じさせて気液分離を促進できる。
7.上記実施形態の吸気通路構造では、
前記空気導入室及び前記第一の取入口は、前記船外機の前後方向で前記船外機の後部に配置され、
前記第二の通路部分は前記空気導入室よりも、前記前後方向で後側に配置され、
前記開口部は、前記前後方向で前記天部の前側に形成されている。
この実施形態によれば、水分を含んだ走行風の影響を受けにくくすることができ、また、前記空気導入室での空気の気液分離区間をより長くとることができる。
前記空気導入室及び前記第一の取入口は、前記船外機の前後方向で前記船外機の後部に配置され、
前記第二の通路部分は前記空気導入室よりも、前記前後方向で後側に配置され、
前記開口部は、前記前後方向で前記天部の前側に形成されている。
この実施形態によれば、水分を含んだ走行風の影響を受けにくくすることができ、また、前記空気導入室での空気の気液分離区間をより長くとることができる。
以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
1 船外機、4 アウタカバー、5 インナカバー、7 エンジン、20 空気導入室、21 空気通路、21a 通路部分、21b 通路部分、56a 開口部、561 隔壁、562 隔壁
Claims (7)
- 船外機の外壁を形成するアウタカバーと、
前記アウタカバーの内側に配置され、前記船外機のエンジンを覆うインナカバーと、
前記アウタカバーに形成された第一の取入口と、
前記インナカバーに形成された第二の取入口と、を備え、
前記第一の取入口及び前記第二の取入口を介して、前記エンジンに空気が供給される、吸気通路構造であって、
前記アウタカバーと前記インナカバーとの間に形成され、前記第一の取入口と連通した空気導入室と、
前記アウタカバーの内側に形成され、前記空気導入室から前記第二の取入口へ空気を導く空気通路と、を備え、
前記空気通路は、
隔壁を介して前記空気導入室と隣接し、かつ、
前記空気導入室の上側の第一の通路部分と、前記第一の通路部分から下方へ延びる第二の通路部分と、を含み、
前記空気導入室は、
その側部において前記第一の取入口と連通し、かつ、
その天部において前記隔壁に形成された開口部を介して前記第一の通路部分と連通している、
ことを特徴とする吸気通路構造。 - 請求項1に記載の吸気通路構造であって、
前記隔壁を含む通路形成部材を備え、
前記第一の通路部分及び前記第二の通路部分は、前記通路形成部材と前記アウタカバーとの間に形成され、
前記通路形成部材は、前記第一の通路部分の側部と前記第一の取入口とを連通させるルーバー部を有する、
ことを特徴とする吸気通路構造。 - 請求項2に記載の吸気通路構造であって、
前記第一の取入口は、左側の取入口と、右側の取入口と、を含み、
前記空気導入室は、前記左側の取入口と連通した左側の側部と、前記右側の取入口と連通した右側の側部と、を含み、
前記ルーバー部は、前記左側の取入口に連通した左側のルーバー部と、前記右側の取入口に連通した右側のルーバー部と、を含む、
ことを特徴とする吸気通路構造。 - 請求項2又は請求項3に記載の吸気通路構造であって、
前記通路形成部材は、
前記第二の通路部分の通路方向に延設され、前記アウタカバーの内面に向かって突出したリブを含む、
ことを特徴とする吸気通路構造。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の吸気通路構造であって、
前記インナカバーは、前記空気導入室の底部を形成する壁部を有し、該壁部は水平方向に対して傾斜している、
ことを特徴とする吸気通路構造。 - 請求項1に記載の吸気通路構造であって、
前記第二の取入口は、
前記空気導入室よりも下方に位置し、かつ、左側の取入口と、右側の取入口と、を含む、
ことを特徴とする吸気通路構造。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の吸気通路構造であって、
前記空気導入室及び前記第一の取入口は、前記船外機の前後方向で前記船外機の後部に配置され、
前記第二の通路部分は前記空気導入室よりも、前記前後方向で後側に配置され、
前記開口部は、前記前後方向で前記天部の前側に形成されている、
ことを特徴とする吸気通路構造。
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