JP7169228B2 - 作業用車両の暖房装置 - Google Patents

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Description

本発明は、暖房装置に関し、さらに詳細には、作業用車両のキャビンの暖房を行う暖房装置に関する。
キャビンを備える作業用車両の一例として、クローラからなる走行装置を車体の左右にそれぞれ設け、左右の走行装置の作動速度を異ならせることによって進行方向の転換を行うクローラ式キャリアが知られている(特許文献1:特開平8-244651号公報参照)。このようなクローラ式キャリアは、一例として、車体の前部(例えば、左側部)には、オペレータが乗車して操縦を行うキャビンが設けられ、車体の前部(例えば、右側部)には、走行装置等を駆動するためのエンジンが搭載されている。一方、車体の後部には、土砂等を積載するベッセル(荷台)が跳ね上げ動作可能なように設けられている。
ここで、特に小型・中型の作業用車両においては、コスト(製品価格)の観点から空調装置(エアコンディショナー)ではなく暖房装置(ヒータ)を要望するニーズが根強い。しかしながら、小型・中型の作業用車両に使用されていた従来の暖房装置用の加熱ユニットは、搭載スペースの制約により小型で汎用のものが用いられていた。そのため、装置コストは安価である反面、暖房能力(加熱能力、送風能力)が低く、例えば、暖房の効きが悪い、あるいは、デフロスタ性能が不足するといった問題が生じるおそれがあった。
その対策として、暖房能力が高い加熱ユニットを新規に開発することが考えられる。しかし、車両(キャビン等)の形状・仕様に応じた専用設計となるため、金型費等の生産コストが上昇する一方、生産コストを回収し得る車両販売台数の確保が難しく、多品種少量生産の車両への適用が困難であるという課題が生じ得る。さらに、従来の加熱ユニットよりも大型化された場合には、搭載スペースの確保が困難になるという課題も生じ得る。
特開平8-244651号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、作業用車両の限られたスペースに搭載可能であって、且つ、十分な暖房能力を得ることが可能な暖房装置を、低コストで簡素な構成により実現することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る暖房装置は、作業用車両のキャビンの暖房を行う暖房装置であって、取入れ口および吹出し口を有するユニットケース内に、前記取入れ口から取入れた空気を前記吹出し口へ向けて送風する送風機と、車体に搭載された熱源により加熱された熱媒体を通流させて送風された空気を加熱する熱交換器と、を有して構成される加熱ユニットとして第1加熱ユニットおよび第2加熱ユニットの二つを備えると共に、前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットが収納される収納ケースを備え、前記収納ケースは、空気を取入れる空気取入れ部と、前記空気取入れ部に連通し、前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットのそれぞれの前記取入れ口に対して共用で空気を供給する一つの供給室と、前記第1加熱ユニットの前記吹出し口と隙間なく接続されて加熱空気が送出される第1開口、および前記第2加熱ユニットの前記吹出し口と隙間なく接続されて加熱空気が送出される第2開口が設けられた仕切り部と、前記仕切り部よりも下流側において、前記第1開口からの加熱空気と前記第2開口からの加熱空気とを混合させる一つの混合室と、一端が前記混合室に連通し、他端が前記キャビンに連通して、前記混合室において混合された加熱空気を前記キャビンに送出する送出部と、を有し、前記収納ケース内において、前記空気取入れ部に近い側から前記第1加熱ユニット、前記第2加熱ユニットの順に並設されており、前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットに前記熱媒体を通流させる配管は、前記熱源から通流される前記熱媒体が先に前記第1加熱ユニットに流入して流出し、次いで前記第2加熱ユニットに流入して流出するように、直列に接続されて構成されていることを要件とする。
本発明によれば、作業用車両の限られたスペースに搭載可能であって、且つ、十分な暖房能力を得ることが可能な暖房装置を、低コストで簡素な構成により実現することができる。特に、作業用車両(キャビン)毎の形状・仕様に応じた専用設計を行うことなく暖房能力を簡便に増強できる構成において高い優位性が得られる。
本発明の実施形態に係る暖房装置が搭載される作業用車両の例を示す斜視図である。 図1に示す作業用車両のキャビンの例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る暖房装置の例を示す斜視図である。 図3に示す暖房装置の内部構成を説明するための斜視図である。 図3に示す暖房装置の加熱ユニットの例を示す斜視図である。 図3に示す暖房装置の収納ケースの例を示す斜視図である。 図3に示す暖房装置のキャビン側の構成を説明するための斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る暖房装置40が搭載される作業用車両1の例を示す概略図(後部上方からの斜視図)であり、図2は、図1に示す作業用車両1のキャビン16部分を拡大した概略図(後部上方からの斜視図)である。また、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
はじめに、作業用車両1の全体構成について説明する。ここでは、クローラ(無端状の履帯)を備えて走行するクローラ式キャリアを例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
作業用車両1は、図1に示すように、車体10の下部に、左右一対のクローラ22を有する走行装置12が設けられている。また、車体10の前部(例えば、左側部)には、オペレータ(作業者)が乗車して操縦を行うキャビン16が設けられ、車体10の前部(例えば、右側部)には、走行装置等を駆動するためのエンジン(不図示)が収納されるエンジンルーム20が設けられている。一方、車体10の後部には、土砂等を積載するベッセル(荷台)14が跳ね上げ動作可能なように設けられている。ただし、走行装置12は、左右一対のクローラに限定されるものではなく、左右一対のタイヤを備える構成としてもよい(不図示)。また、エンジンに代えてもしくはエンジンと共にバッテリーによって走行装置等を駆動する構成としてもよい(不図示)。なお、走行および作業のためのその他の機構(駆動機構、制御機構等)については、公知の作業用車両(ここでは、クローラ式キャリア)と同様であるため、詳細の説明を省略する。
ここで、キャビン16は、オペレータが搭乗可能な操作室を形成する略矩形箱状に形成されている。キャビン16の内部には、オペレータが着座するシート18がシート台座36に支持されて設けられている(図2中、シート18およびシート台座36を破線により示す)。なお、変形例として、シート18は180[度]回転可能な構成としてもよい(不図示)。
また、キャビン16の内部には、走行装置12およびベッセル14の作動を操作するための各種の操作レバー、操作スイッチおよび種々の車両情報を表示するディスプレイ装置等が設けられている(いずれも不図示)。なお、本実施形態に係る作業用車両1は、キャビン16側を前方として進行する運転操作とベッセル14側を前方として進行する運転操作とのいずれも可能な仕様となっている。ただし、説明の都合上、図1における矢印で示すように作業用車両1の上下、左右、前後の方向を便宜的に定めて説明をする。
また、キャビン16は、前壁部16Aの構成として、透明なガラスもしくは樹脂材料を用いて形成された前窓26が設けられており、オペレータは、車両前方の視認が可能となっている。また、後壁部16Bの構成として、透明なガラスもしくは樹脂材料を用いて形成された後窓28が設けられており、オペレータは、車両後方の視認が可能となっている。なお、後窓28の外側には金属製の格子部材30が設けられており、ベッセル14に積載する土砂等が後窓28に当たって破損してしまうことの防止を図っている。
また、キャビン16は、左側壁部16Cの構成として、前寄りに金属材料を用いた枠24aに透明なガラスもしくは樹脂材料を用いた左前方窓24bが固定され、回動(スライド動作でもよい)による開閉可能に構成された扉24が設けられている。さらに、後寄りに透明なガラスもしくは樹脂材料を用いて形成された左後方窓32が設けられている。オペレータは、扉24によって乗降および車両左側方の視認が可能となっており、また、左後方窓32によって車両左側方の視認が可能となっている。
また、キャビン16は、右側壁部16Dの構成として、透明なガラスもしくは樹脂材料を用いて形成された右窓34が設けられており、オペレータは、車両右側方の視認が可能となっている。なお、上記の各窓は、左右もしくは上下に分割された構成としてもよく、さらに、スライド動作等によって開閉が可能な構成としてもよい(不図示)。
次に、キャビン16内の暖房(デフロスタを含む)を行う暖房装置40について、図3~図7を用いて説明する。ここで、図3は、図2に示す作業用車両1(キャビン16)に設けられる暖房装置40を拡大した概略図(後部上方からの斜視図)であって、カバー40Aを取外して内部の構成がわかるようにした図である。また、図4は、図3に示す暖房装置40において、収納ケース42のカバー42Aを取外して内部の構成がわかるようにした概略図(後部上方からの斜視図)である。また、図5は、図3に示す暖房装置40の加熱ユニットの例を示す概略図(前部上方からの斜視図)である。また、図6は、図3に示す暖房装置40の収納ケース42の例を示す概略図(後部下方からの斜視図)である。また、図7は、図3に示す暖房装置40のキャビン16側の構成を説明するための概略図(前部上方からの斜視図)である。
本実施形態に係る暖房装置40は、収納ケース42を備えると共に、当該収納ケース42内に、加熱ユニット(後述の第1加熱ユニット44、第2加熱ユニット46)が収納されて構成されている。本実施形態においては、収納ケース42は、キャビン16の後壁部16Bの室外側(ベッセル14と対向する側)において、キャビン16の床面16aからシート18の座面18a近傍にかかる程度の高さ位置(上下方向位置)に配設されている。
ここで、本実施形態に係る作業用車両1は、前方に進行する操作と後方に進行する操作との両方で用いられる。そのため、大きな暖房装置を、後壁部16Bに配設した場合、後窓28の上下方向寸法を小さくせざるを得ない等、後方視界が悪くなる要因となってしまう。しかし、上記の構成によれば、そのような問題の解決を図ることが可能となる。
より具体的な構成として、暖房装置40の配設位置は、後壁部16Bの室外側における、キャビン16の床面16aからシート18の座面18a近傍にかかる程度の高さ位置としている。これによれば、キャビン16の後壁部16Bの上半部(すなわち、座面18a近傍よりも上方の領域)に後窓28を設ける構成が実現できる。その結果、オペレータは、後窓28からの良好な後方視界を得ながら運転操作を行うことが可能となる。
しかしながら、上記の後壁部16Bの室外側における暖房装置40の配設位置は、キャビン16とベッセル14との間であるため、極めて限られた(狭い)スペースしか確保できない。仮に、暖房能力を高める目的で大型の加熱ユニットを取付けようとするならば、キャビン16もしくはベッセル14の両方もしくは一方を小型化しなければならないという相反する課題が生じ得る。特に、キャビン16の小型化はオペレータの作業環境の悪化を招くこととなり、一方、ベッセル14の小型化は積載量の低下による作業効率の悪化を招くこととなってしまう。
そこで、本実施形態に係る暖房装置40は、上記の配設位置を変えることなく、以下の特徴的な構成を備えることによって、その課題の解決を可能としている。
より具体的には、暖房装置40は、収納ケース42内において、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46を、車体10の左右方向に並べて配設(平面視で長手方向が直線状となるように並設)される構成としている。これによれば、後壁部16Bの室外側の配設位置において、例えば、小型汎用の加熱ユニットを一つ設けていた従来の作業用車両と比較して、当該配設位置の前後方向寸法(すなわちキャビン16とベッセル14との間の幅)を変更することなく、従来と同等の加熱ユニットを車体10の左右方向に二つ設ける構成を実現することができる。したがって、従来の作業用車両よりも暖房能力を大幅に向上させることができるため、暖房の効きが悪い、あるいは、デフロスタ性能が不足するといった課題の解決を図ることができる。
さらに、本実施形態においては、以下の特徴的な構成を備えている。先ず、第1加熱ユニット44と第2加熱ユニット46とは同一構造のものを用いている。具体的な構成として、第1加熱ユニット44は、金属材料を用いて密閉状に形成されたユニットケース48にそれぞれ開口する取入れ口50(一例として、左右両側)および吹出し口52(一例として、上部)が設けられている。また、ユニットケース48内には、取入れ口50から取入れた空気を吹出し口52へ向けて送風する送風機(一例として、ブロア)54が設けられている。さらに、車体10に搭載された熱源(一例として、エンジンもしくは電気式加熱装置)により加熱された熱媒体(一例として、クーラント等の冷却液)を通流させることによって、送風機54により送風されて通過する空気を加熱する熱交換器(いわゆる、ヒータコア)56が設けられている。これらの構成によって、暖房を行うための加熱空気が生成され、送出される。一方の第2加熱ユニット46についても、上記第1加熱ユニット44と同一構造であるユニットケース48(取入れ口50および吹出し口52も同一)、送風機54、熱交換器56を備えて構成されている。
ちなみに、送風機54としてシロッコファンを採用した場合、送風量を大きくできるものの、外径が大型化してしまう問題が生じる。そのため、本実施形態においては、送風量が小さいものの、外径が小型のブロアを採用しつつ、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46のそれぞれがブロアを備える構成によって、送風量の増加を実現している。
上記の構成によれば、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46のそれぞれに専用設計のものを用意する必要がなく、例えば、小型汎用の加熱ユニットを必要数(ここでは二つ)用意するだけでよいため、大幅なコスト低減を図ることが可能となる。しかしながら、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46を単純に並べるというだけでは、暖房能力を最適に発揮させることはできない。さらに、二つ並設するにあたっての配置構成や配管構成が複雑化すれば、コスト増の要因となってしまう。そこで、以下のような構成によって、暖房能力の最適化と構成の簡素化を実現している。
第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46が収納される収納ケース42の構成について説明する。収納ケース42は、金属材料を用いて密閉状に形成されており、下部位置に空気を取入れる空気取入れ部60が設けられている。ここで、空気取入れ部60の近傍には塵埃等の進入を防止するエアフィルタ(不図示)が設けられている。また、収納ケース42は下部位置に、空気取入れ部60に連通し、第1加熱ユニット44の取入れ口50および第2加熱ユニット46の取入れ口50の両方に対して共用で空気(上記の取入れた空気)を供給する一つの供給室62が設けられている。また、供給室62の上方となる位置に、第1加熱ユニット44の吹出し口52と隙間なく接続されて加熱空気が送出される第1開口64、および第2加熱ユニット46の吹出し口52と隙間なく接続されて加熱空気が送出される第2開口66が開口形成された金属板状の仕切り部68が設けられている。
ここで、収納ケース42の下方位置(ここでは、底面42aに隣接する位置)に、空気流路が連通するようにして空気取入れ部60に接続される略直方体状のインダクションボックス76が設けられている。このインダクションボックス76には、外部側開口76aと室内側開口76bとを切換える切換え板78が設けられており、切換え操作によって、空気取入れ部60に取入れる空気を、外気と内気(キャビン16内の空気)とで選択的に切換えることが可能となっている。なお、前述のエアフィルタは、インダクションボックス76の上面(空気取入れ部60への連通位置)と収納ケース42の底面42a(空気取入れ部60の配設位置)とで挟まれる位置に設けられている。
本実施形態においては、インダクションボックス76およびこれに連通する空気取入れ部60を、エンジンの排気管38とは反対側となる車体10の側端部(ここでは、左側端部)に配設している。これによれば、エンジンからの排気が極力含まれない清浄な外気を取入れることが可能となる。
さらに、収納ケース42は、仕切り部68よりも空気の流れの下流側(本実施形態では、仕切り部68の上方となる位置)において、第1加熱ユニット44の熱交換器56によって加熱されて第1開口64から送出される加熱空気と、第2加熱ユニット46の熱交換器56によって加熱されて第2開口66から送出される加熱空気とを混合させる一つの混合室70が設けられている。また、収納ケース42は上部位置に、一端が混合室70に連通し、他端がキャビン16(室内)に連通して、混合室70において混合された加熱空気を当該キャビン16内へ送出する送出部72が設けられている。
本実施形態に係る送出部72は、主として室内加温用の72Aと、主として各窓のデフロスタ用の72Bとを備えて構成されている(図7参照)。送出部72Aには回動可能なルーバー部材が設けられており、これを回動させることにより吹出される空気の風向・風量の調整を行ったり、閉鎖状態にしたりすることができる。一方、送出部72Bには樹脂製のダクト(不図示)等を接続して、吹出される空気を前窓26、後窓28等へ誘導することによりデフロスタ作用を得ることができる。一例として、前窓26用には、一方の送出部72Bに長いダクトを接続し、後窓28用には、他方の送出部72Bに短いダクトを接続して構成する(不図示)。
ここで、加熱ユニットに関する特徴的な配置構成について詳しく説明する。図5等に示すように、収納ケース42における空気取入れ部60は、収納ケース42の底面42aにおける車体10の側部(ここでは、左側部)寄りに配設されている。さらに、収納ケース42内において、空気取入れ部60に近い側から第1加熱ユニット44、第2加熱ユニット46の順に並設されている。このとき、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46は、収納ケース42内において平面視で長手方向が直線状となるように車体10の左右方向に並べて配設されている。これに加えて、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46に熱媒体を通流させる配管74は、直列に接続されて構成されている。より具体的には、熱源から通流される熱媒体が先に第1加熱ユニットへ配管74Aにより流入して、配管74Bにより流出し、次いで第2加熱ユニット46へ配管74Bにより流入して、配管74Cにより流出するように構成されている。なお、配管74における熱媒体の通流を制御するコック80は、後壁部16Bの室内側に設けられるコックカバー82を開ければ操作できる位置に設けられている。なお、変形例として、空気取入れ部60は、収納ケース42の側面(ここでは、左側面)に配設される構成としてもよい(不図示)。
上記の構成によれば、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46の二つを設けることで、暖房能力の向上を図ることができる。しかしながら、前述の通り、搭載スペースの制約によって、当該二つの加熱ユニットは車体10の左右方向に並べる配置を採らざるを得ない。さらに、装置構造の簡素化のために、当該二つの加熱ユニットに取入れた空気を供給するための供給室62を、共用で一つのみ設ける構成としている。
上記の配置・構造を採用したことにより、空気取入れ部60に近い第1加熱ユニット44と、空気取入れ部60から遠い第2加熱ユニット46とでは、当然、空気取入れ部60から取入れ口50までの距離が異なる構成となっている。その結果、第2加熱ユニット46においては、当該距離が長い(すなわち空気流路が長い)ことに起因して空気抵抗が大きくなるため、第1加熱ユニット44と比較して取入れ口50で吸引される空気の量が減少する状態となる。
換言すれば、第1加熱ユニット44においては、第2加熱ユニット46と比較して取入れ口50で吸引される空気の量が増加する状態となる。その結果、第1加熱ユニット44においては、第2加熱ユニット46と比較して熱交換器56における通過空気による吸熱作用(すなわち温度低下)が大きくなってしまう。このようなアンバランスが発生する問題に対して、本実施形態においては、熱源からの配管74を先ず第1加熱ユニット44に接続する構成とし、最も温度が高い状態の熱媒体を先に第1加熱ユニット44に供給することによって、そのようなアンバランスの解消を図っている。
また、その場合の配管74の接続構造を直列接続とすることによって、構成の簡素化を図りつつ、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46の両方に対して確実に熱媒体が通流する構成を実現している。しかしながら、直列接続であるが故に、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46のそれぞれに流入する際の熱媒体に温度差が生じ、それぞれから送出される加熱空気に温度差が生じてしまうという本実施形態に係る構成ならではの課題が生じる。この課題に対して、混合室70を設ける構成とし、第1加熱ユニット44および第2加熱ユニット46のそれぞれから送出される加熱空気を混合させることによって、その解決を図っている。
以上説明した通り、本発明によれば、作業用車両特有の制約を受ける狭いスペースに搭載可能であって、且つ、十分な暖房能力を得ることが可能な暖房装置を、低コストで簡素な構成により実現することができる。
特に、作業用車両(キャビン)毎の形状・仕様に応じた専用設計を行うことなく暖房能力を簡便に増強できる点において高い優位性が得られる。すなわち、本発明は、作業用車両(キャビン)毎の形状・仕様に応じて、限られた搭載スペースに小型汎用の加熱ユニットを必要数搭載する構成を実現することにより、暖房能力を簡便に増強できる技術的思想でもある。したがって、キャビンが大型化した場合、小型汎用の加熱ユニットを車体の左右方向に三つあるいはそれ以上並設する構成、あるいは、小型汎用の加熱ユニットと中型汎用の加熱ユニットとを車体の左右方向に二つ並設する構成等に、容易に適用することができる。
さらに、暖房装置に代えて空調装置(エアコンディショナー)を装備する構成に設計変更する場合であっても、同一の搭載スペースを用いて実現することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。特に、作業用車両としてクローラ式キャリアを例に挙げて説明を行ったが、これに限定されるものではなく、例えば、パワーショベル等の他の作業用車両に対しても同様に適用できることは言うまでもない。
1 作業用車両
10 車体
12 走行装置
14 ベッセル
16 キャビン
18 シート
40 暖房装置
44 第1加熱ユニット
46 第2加熱ユニット
48 ユニットケース
50 取入れ口
52 吹出し口
54 送風機
56 熱交換器
60 空気取入れ部
62 供給室
68 仕切り部
70 混合室
72、72A、72B 送出部
74、74A、74B、74C 配管

Claims (4)

  1. 作業用車両のキャビンの暖房を行う暖房装置であって、
    取入れ口および吹出し口を有するユニットケース内に、前記取入れ口から取入れた空気を前記吹出し口へ向けて送風する送風機と、車体に搭載された熱源により加熱された熱媒体を通流させて送風された空気を加熱する熱交換器と、を有して構成される加熱ユニットとして第1加熱ユニットおよび第2加熱ユニットの二つを備えると共に、
    前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットが収納される収納ケースを備え、
    前記収納ケースは、
    空気を取入れる空気取入れ部と、
    前記空気取入れ部に連通し、前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットのそれぞれの前記取入れ口に対して共用で空気を供給する一つの供給室と、
    前記第1加熱ユニットの前記吹出し口と隙間なく接続されて加熱空気が送出される第1開口、および前記第2加熱ユニットの前記吹出し口と隙間なく接続されて加熱空気が送出される第2開口が設けられた仕切り部と、
    前記仕切り部よりも下流側において、前記第1開口からの加熱空気と前記第2開口からの加熱空気とを混合させる一つの混合室と、
    一端が前記混合室に連通し、他端が前記キャビンに連通して、前記混合室において混合された加熱空気を前記キャビンに送出する送出部と、を有し、
    前記収納ケース内において、前記空気取入れ部に近い側から前記第1加熱ユニット、前記第2加熱ユニットの順に並設されており、
    前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットに前記熱媒体を通流させる配管は、前記熱源から通流される前記熱媒体が先に前記第1加熱ユニットに流入して流出し、次いで前記第2加熱ユニットに流入して流出するように、直列に接続されて構成されていること
    を特徴とする暖房装置。
  2. 前記第1加熱ユニットと前記第2加熱ユニットとは同一構造であること
    を特徴とする請求項1記載の暖房装置。
  3. 前記空気取入れ部は、前記収納ケースにおける前記車体の側部寄りに配設されており、
    前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットは、前記収納ケース内において平面視で長手方向が直線状となるように前記車体の左右方向に並べて配設されていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の暖房装置。
  4. 前記収納ケースは、前記キャビンの後壁部において、前記キャビンの床面からシートの座面近傍にかけての高さ位置に配設されていること
    を特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の暖房装置。
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