JP7169169B2 - ブレイクフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレイクフィルタおよびその製造方法に関し、例えば、半導体製造装置におけるロードロックに用いられ、減圧下の処理装置(容器)内を大気圧に復帰させる際、容器内の急激な圧力変動を抑制するために、ガス導入口に設置されるブレイクフィルタ(ディフューザとも言われている)およびその製造方法に関する。
半導体製造工程においては、処理装置(容器)内部を減圧し、減圧下で熱処理が行われている。そして、この熱処理が終了すると、前記処理装置(容器)内を減圧状態から大気圧まで戻し、前記半導体ウェハの取り出しがなされる。
このような半導体処理装置にあっては、処理されるウェハを外部から搬入、または処理されたウェハを外部へ搬出する際に、その処理装置(容器)内の雰囲気を外部雰囲気に合わせることになるため、通常、ガス導入口部とガス排気口部とが設けられている。そして、ガス排気口部によって、処理装置(容器)内の雰囲気ガスを排出して減圧状態にし、一方ガス導入口部によって、ガスを導入して減圧状態を解除するように構成されている。
この半導体処理装置の概略構成を、図5に基づいて説明する。
図5に示すように、半導体処理装置50には、排気用の開閉弁52と並列に微調整弁53が備えられ、排気開始にあたって微調整弁53が操作されることでスロー排気が実現される。そして、半導体処理装置(容器)50内部を減圧し、減圧下で熱処理が行われる。尚、図中の符号Wは処理されるウェハである。
また、半導体処理装置50には、ガスを導入して減圧状態を解除するガス導入装置(ブレイクフィルタ)60が設けられている。この半導体処理装置50内部の減圧状態を解除するには、まず開閉弁51を開放することにより、ブレイクフィルタ60を介して処理装置内に、ガスを導入することによってなされる。
このとき、ブレイクフィルタ60が抵抗となり、処理装置(容器)内に流入するガスの流速が減速されて徐々に減圧状態が解除される。このように、流入するガスの流速が減速されることにより、処理装置内のパーティクルの舞い上がりや結露の発生が抑制される。
ところで、ガス導入装置60(ブレイクフィルタ)に用いられるフィルタエレメントとしては、ニッケルなどの金属粒子からなる濾過材(特許文献1)、あるいはPTFE等の樹脂からなる濾過材、あるいはアルミナ、シリカなどのセラミックスからなる濾過材が一般に用いられている。(ガス流速の減速を主目的とするものであるが、慣用的な表現として、ブレイクフィルタのエレメントであることから、フィルタエレメントまたは濾過材という表現を用いる。)
しかしながら、フィルタエレメントの材質として、ニッケルなどの金属粒子からなる濾過材を用いた場合、ロードロック内に導入されるガス、例えば腐食性ガスにより腐食が進行するという課題があった。また、アルミナセラミックスを濾過材として用いた場合、アルミナ自体の耐食性は高いが、助剤として添加される添加剤や不可避的不純物により、耐食性が低下するという課題があった。また、シリカセラミックスを濾過材として用いた場合には、フッ素系ガスに対する耐食性が劣るという課題があった。更に、PTFEを濾過材とした場合には、強度及び耐熱性が劣るという課題があった。
前記耐食性及び耐熱性などの課題を解決するものとして、特許文献2において、炭化珪素質多孔体を濾過材としたブレイクフィルタが示されている。
特表2012-530592号公報 特許第5032937号公報
ところで、本出願人は、既に特願2018-46604号において、フィルタエレメントの材質として、耐食性、及び耐熱性に優れる炭化珪素質多孔体、及び前記炭化珪素質多孔体を用いた、パーティクル捕集性能、及びパーティクル舞い上がり防止性能を向上させたブレイクフィルタを提案している。
しかしながら、このような炭化珪素質多孔体(あるいは一般的な炭化珪素質多孔体)をフィルタエレメントに用いる場合であっても、ガス導入口とフィルタエレメントと配置関係によっては、フィルタエレメント面からのガス吹き出しが不均一となり、チャンバ内でパーティクルの舞上がりが生じるという技術的課題があった。
また、フィルタエレメントのケーシング(保持部材)として、一般的に、耐熱性や耐食性に優れるステンレスが用いられるが、ステンレス材料を用いた場合であっても、繰り返し使用することにより、ケーシングの表面が、処理装置で用いられる処理ガスによって腐食するという技術的課題があった。
更に、フィルタエレメントをケーシングに収容する(取付ける)際、炭化珪素質多孔体であるフィルタエレメントとステンレス材料のケーシングとが異質材料であるため、精度良く、かつ容易に取り付けることができないという技術的課題があった。
本発明は、前記事情の下になされたものであり、ガス導入口に設置されるブレイクフィルタにおいて、フィルタ面からのガス吹き出しを均一とし、パーティクル舞い上がりを抑制し、またフィルタエレメントを保持するステンレスケーシングの耐食性を向上させ、更にはフィルタエレメントをケーシングに、精度良く、かつ容易に取り付けることができるブレイクフィルタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明にかかるブレイクフィルタは、炭化珪素質多孔体からなる板状のフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントの一方の面を覆うとともに、該一方の面側にガスを導入するためのガス導入口を有するステンレスケーシングと、前記フィルタエレメントの他方の面の周縁部を保持するとともに前記ステンレスケーシングに嵌合するステンレスリングと、を備え、前記ステンレスケーシングとステンレスリングの表面は、不動態化処理面であり、前記フィルタエレメントは、ステンレスケーシングとステンレスリングとによって挟み込まれ、前記フィルタエレメントの一方の面と前記ステンレスケーシングのガス導入口との間には、0.4mm以上かつ前記フィルタエレメントの厚さの少なくとも10%の高さを有する空間が形成されていることを特徴としている。
このように構成されたブレイクフィルタによれば、ステンレスケーシングのガス導入口とフィルタエレメントの一方の面との間の空間の高さが0.4mm以上かつフィルタエレメントの厚さ寸法の少なくとも10%となるよう設定されているため、フィルタエレメントの他方の面からのガス吹き出しが均一となり、パーティクルの舞い上がりを抑制できる。
前記空間の高さが0.4mm未満であったり、フィルタエレメントの厚さ寸法の10%未満の場合には、フィルタエレメントとガス吹出し口である接続口との距離が短く、接続口と対面するエレメントの中心付近のガス圧が高くなってエレメントを通過し吹き出すガス流速が中心部で大きくなりパーティクル舞上がり特性が悪くなる。
ところで、フィルタエレメントは、前記他方の面全体からゆっくりと均一にガスが装置内に導入されるように設計される。すなわち、気孔径、気孔率が小さい緻密なフィルタエレメントは、薄くてもフィルタエレメント内およびフィルタエレメントとステンレスケーシングの間の空間でガス圧の均一化が行われ、その機能を発揮する。
逆に気孔径、気孔率ともに大きなフィルタエレメントは、その内部で圧力の均一化が行われにくいので、フィルタエレメント自体の厚みを厚くする必要がある。また、一方の面にガスが導入される時点で全体に均一にガス圧がかかるようにする必要があり、そのためフィルタエレメントとステンレスケーシングの間には、十分な空間が必要となる。
このような理由で、フィルタエレメントとステンレスケーシングの間の空間の高さは、フィルタエレメントの厚みの10%以上とする必要がある。
半導体製造装置に取り付けられるブレイクフィルタは、小型であることが必要で、フィルタエレメントの大きさも限られており、その特性を発揮させるためには、前記空間の高さは、とても重要である。
なお、前記の0.4mmは上側ガスケットの厚みの下限値でもある。ガスケットの厚みを0.4mm以上とすることで気密性も確実に保てる。
前記空間の高さは、フィルタエレメントの厚さ寸法の100%以下にすることが好ましい。100%を超えても、性能的には問題ないがステンレスケーシングの全高(厚み)が高くなって装置への取り付た際に装置外壁から大きく飛び出してしまい設計上好ましくなく、ケーシング自体も高価なものになり実用上好ましくない。
また、フィルタエレメントの他方の面の周縁部を保持するステンレスリングを、ステンレスケーシングに嵌合させることにより、フィルタエレメントはステンレスリングとステンレスケーシングによって挟み込まれるようにして取り付けられる。
そのため、フィルタエレメントはステンレスケーシングに対して、精度良く、かつ容易に取り付けることができる。
ここで、ステンレスケーシングとステンレスリングの表面は、不動態化処理面である。このように、ステンレスケーシングとステンレスリングの表面が、不動態化処理面であることにより、耐食性をより向上させることができる。
また、上記目的を達成するためになされた本発明にかかるブレイクフィルタ製造方法は、 前記ブレイクフィルタの製造方法であって、前記ステンレスケーシングとステンレスリングの表面に、不動態化処理を行う不動態化処理工程と、前記ステンレスリングを冷却する工程と、前記冷却されたステンレスリング内に前記フィルタエレメントを収容する工程と、 前記フィルタエレメントが収容された前記ステンレスリングを、前記ステンレスケーシングに対して、冷やし嵌めにより嵌合し、一体化する工程と、を含むことを特徴としている。
このように、フィルタエレメントが収容された前記ステンレスリングを、ステンレスケーシングに対して、冷やし嵌めにより嵌合し一体化するため、精度良くかつ容易に、フィルタエレメントをステンレスケーシングに取り付けることができる。
また、前記ステンレスリングを冷却する工程の前工程として、前記ステンレスケーシングとステンレスリングの表面に、不動態化処理を行う不動態化処理工程が含まれる
このように、ステンレスケーシングとステンレスリングの表面を不動態化処理することにより、ステンレスケーシングとステンレスリングの表面の耐食性をより向上させることができる。尚、不動態化処理は、電解研磨による不動態化処理であることが好ましい。
本発明によれば、フィルタ面からのガス吹き出しを均一とし、パーティクル舞い上がりを抑制し、またフィルタエレメントを保持するステンレスケーシングの耐食性を向上させ、更にはフィルタエレメントをケーシングに、精度良く、かつ容易に取り付けることができるブレイクフィルタおよびその製造方法を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態にかかるブレイクフィルタの一部断面図である。 図2は、図1に示すステンレスリングの斜視図である。 図3は、図1に示す上側ガスケットの斜視図である。 図4は、図1に示す下側ガスケットの斜視図である。 図5は、半導体処理装置の概略構成を示すブロック図である。
以下、本発明にかかるブレイクフィルタ及びその製造方法の一実施形態について、図1乃至図4に基づいて説明する。
ブレイクフィルタ1は、炭化珪素(SiC)からなるフィルタエレメント2と、フィルタエレメント2を保持するステンレスケーシング3と、フィルタエレメント2の周縁部の上下に設けられたシール部材(例えばPTFE製、あるいはフッ素ゴム製)である上側ガスケット4、下側ガスケット5とを備えている。
また、フィルタエレメント2をステンレスケーシング3に対して、固定する(取り付ける)ためのステンレスリング6を備えている。
前記フィルタエレメント2としては、円板状に形成されたフィルタエレメントであって、例えば、前記したように本出願人によって提案した特願2018-46604号記載の炭化珪素質多孔体を好適に用いることができる。
具体的には、複数の炭化珪素粒子が互いに結合することにより骨格をなすとともに、複数の気孔を形成し、隣接する前記炭化珪素粒子同士が面接触することにより形成されたネック部を有し、平均気孔径が3μmより大きく9μm以下であって、気孔率が35%以上55%以下である炭化珪素質多孔体を、好適に用いることができる。
この炭化珪素質多孔体は、隣接する炭化珪素粒子同士は面接触し、その接続部にネック部が形成されているため、十分な強度を備えているため、好ましい。
また、平均気孔径が3μm以下の場合、圧力損失が大きく、ガス導入量が少ないため、大気圧に到達するまでの時間が大幅に長くなる。一方、平均気孔径が9μmより大きいと、パーティクル捕集性能、及びパーティクル舞い上がり抑制機能が低下し、ウェハ製造歩留まりの低下する虞がある。そのため、平均気孔径は3μmより大きく9μm以下であることが好ましい。
また、気孔率が35%より小さいと、ガス導入量が小さくなり、大気圧に達するまでの時間が大幅に長くなる。一方、気孔率が55%より大きいと、パーティクル舞い上がり防止性能が低下し、ウェハ製造歩留まりが低下する虞がある。そのため、気孔率は35%以上55%以下であることが好ましい。
このように形成された炭化珪素質多孔体からなるブレイクフィルタ2を用いることによって、ガス流量を確保しつつ、パーティクルを捕集し、パーティクル舞い上がりを十分に抑制することができる。
尚、本発明は上記炭化珪素質多孔体に限定されるものではなく、他の炭化珪素質多孔体を用いても良い。
また、前記ステンレスケーシング3は、ステンレス製のフィルタ保持具であって、図1に示すように、下方に大きく開口した、フィルタエレメント2を収容するための収容室3aを有する。
この収容室3aの中央上部にはガス導入口3cが設けられ、このガス導入口3cは図示しないチャンバ装置に接続するためのパイプ状の連結部3bの内部を連通している。
尚、ステンレスケーシング3の表面は、不動態化処理がなされた不動態化処理面であり、耐食性の向上が図られた面として形成されている。
また、ステンレスリング6は、図1、図2に示すように、断面形状がL字形状に形成された、円形のリング状体である。このステンレスリング6の外壁部6aの外周面6a1は、ステンレスケーシング3の収容室3aの内側面3a1と嵌合する形状寸法に形成されている。
また、フィルタエレメントを載置する載置部6bが、前記ステンレスリング6の外壁部6aから水平に、中心部に向けて延設されている。この載置部6bの中央部には、貫通孔6cが形成され、この貫通孔6cを介してフィルタエレメント2の一面が露出するように形成されている。
尚、ステンレスリング6の表面は、不動態化処理がなされた不動態化処理面であり、耐食性の向上が図られた面として形成されている。
また、前記上側ガスケット4は、例えばPTFE、あるいはフッ素ゴムからなり、図3に示すように、リング形状に形成されている。
図1に示すように、この上側ガスケット4は、フィルタエレメント2の上面の周縁部及びステンレスリング6の上端面と、ステンレスケーシング3の収容室3aの底面3a2との間に挟まれて配置される。これにより、ステンレスリング6の外壁部6aの内周面6a2と、フィルタエレメント2の外周面との間の間隙A内に、ガスが流入するのを抑制している。
図1、図3に示すように、この上側ガスケット4の直径D1は、ステンレスケーシング3の収容室3aの内径と略同一の寸法に設定され、内径d1、幅W1は,フィルタエレメント2の上面の周縁部及びステンレスリング6の上端面に接する範囲内の寸法に設定される。
また、この上側ガスケット4の厚さt1は、フィルタエレメント2の上面側に空間を形成するため、0.4mm以上が好ましい。
0.4mm未満の場合には、フィルタエレメント2の上面がステンレスケーシング3の収容室3aの底面3a2と近接するため、この空間が抵抗となり、フィルタエレメントの周縁部へのガスの供給が妨げられる。その結果、フィルタ面からのガス吹き出しが不均一となり、好ましくない。また、0.4mm以上とすることで十分な気密性を確保できる。
一方、上側ガスケット4の厚さt1は、4mm以下が好ましい。4mmを越える場合には、ステンレスケーシングの全高が高くなって装置の外壁から飛び出すようになり、また、ケーシングが高額となり実用的に好ましくない。
上側ガスケット4の厚さは、より好ましくは、0.6mm以上1.5mm以下である。
フィルタエレメントの厚みは、1例としてあげると、2mmから6mm程度である。
また、前記下側ガスケット5は、例えばPTFE、あるいはフッ素ゴムからなり、図4に示すように、リング形状に形成されている。
図1に示すように、この下側ガスケット5は、フィルタエレメント2の下面の周縁部と、ステンレスリング6の載置部6bとの間に挟まれて配置される。これにより、ステンレスリング6の外壁部6aの内周面6a2と、フィルタエレメント2の外周面との間の間隙Aを介して、流入するガスを抑制している。
図1、図4に示すように、この下側ガスケット5の直径D2は、ステンレスリング6の外壁部6a(内周面6a2)の内径と略同一の寸法に設定され、内径d2、幅W2は,フィルタエレメント2がステンレスリング6の貫通孔6c内に突出しない寸法に設定される。
また、この下側ガスケット5の厚さt2は、シール性を確保できる厚さであれば、特に限定されるものではない。例えば、0.4mm~2mm程度が好ましい。
また、図1に示すようにステンレスケーシング3の収容室3aのガス導入口3cとフィルタエレメント2の上面(一方の面)との間には空間Sが形成される。
この空間Sの高さh1は、フィルタエレメントの厚さh2の10%以上の高さ寸法に設定されている。
図1では、空間Sの高さh1は、上側ガスケットの厚みt1より大きくなっているが、空間Sの高さh1は、t1と等しくても良い。t1の下限値0.4mmはh1の下限値でもある。
このように構成されたブレイクフィルタ1がチャンバ内に装着されると、ステンレスリング6の貫通孔6cを介して、フィルタエレメント2の下面がチャンバ内の空間に露出する。即ち、ガス導入口3cから導入されたガスが、フィルタエレメント2の上面(一方の面)に供給され、フィルタエレメント2の下面(他方の面)からチャンバ内空間に、ガスが導入される。
前記したように、このブレイクフィルタ1にあっては、フィルタエレメント2の他方の面の周縁部を保持するステンレスリング6を、ステンレスケーシング3に嵌合させ、フィルタエレメント2を、ステンレスリング6とステンレスケーシング3によって挟み込むため、フィルタエレメント2をステンレスケーシング3に対して、精度良くかつ容易に取り付けることができる。
また、ステンレスケーシング3のガス導入口3cとフィルタエレメント2の一方の面との間の空間Sの高さh1が、0.4mm以上かつフィルタエレメント2の厚さ寸法h2の10%以上となるよう設定されているため、フィルタエレメント2の他方の面からのガス吹き出しが均一となりパーティクルの舞い上がりが抑制される。
また、ステンレスケーシング3及びステンレスリング6の表面が、不動態化処理面であるため、ステンレスケーシング3及びステンレスリング6の耐食性が向上する。
続いて、本発明のブレイクフィルタの製造方法にかかる一実施形態について説明する。
以下にフィルタエレメントの製造方法を示すが、本発明はこの方法によって製造される炭化珪素質多孔体からなるブレイクフィルタに限定されるものではなく、他の炭化珪素質多孔体からなるブレイクフィルタであっても良い。
まず、フィルタエレメントを製造するには、平均粒子径0.5μm~5μmの炭化珪素原料に有機バインダを添加、混合し、金型で成形後に非酸化性雰囲気下で焼成する。焼成は、2200℃~2400℃で例えば2時間行う。
炭化珪素原料の平均粒子径0.5μm~5μmとしたのは、0.5μmより小さいと気孔率が小さくなりガス導入量が小さくなり、大気圧に達するまでの時間が大幅に長くなるため、好ましくない。一方、5μmより大きいと気孔径が大きくなり、パーティクル捕集性能、及びパーティクル舞い上がり抑制機能が低下するため、好ましくない。
焼成体を得るには2000℃~2200℃での加熱で可能であるが、その場合、粒成長が不十分となって炭化珪素微粉が残存し、発塵源となるとともに、気孔径が小さくなり、ガス導入量が減少する。更には、ネック部の成長が十分ではなくなり、強度も不十分となる。
そのため、焼成温度を前記のように2200℃~2400℃とすれば、炭化珪素微粉が気化する、あるいはネック部に炭化珪素微粉が析出して凝集することで消失する。更には、強度も向上するため、好ましい。一方、この焼成温度が2400℃より大きい場合は、粒成長が進み気孔径が大きくなりパーティクル捕集性能、及びパーティクル舞い上がり抑制機能が低下るとともに強度が低下するため、好ましくない。
また、平均粒子径0.5μm以上5μm以下とした炭化珪素粒子は、平均粒子径1μm未満の炭化珪素微粒子と平均粒子径1μm以上の炭化珪素粒子を混合したものとし、平均粒子径1μm未満の炭化珪素微粒子を、炭化珪素粒子全体の10wt%以上20wt%以下とすることにより、炭化珪素粒子全体の大きさの割合が適切に制御され、目的とする気孔や骨格構造が作りやすくなる。
また、前記のようにして得られたフィルタエレメントをそのまま使用してもよいが、強度を増加させるため、更に加熱による酸化処理を行ってもよい。
具体的には、酸化雰囲気1000℃~1300℃で例えば2時間、加熱処理する。この酸化処理により多孔質体としての強度が2倍程度に増加する。
これは、加熱処理によって、SiC表面に酸化被膜(好ましくは膜厚50nm~200nm)が形成され、欠陥になり得る亀裂が充填され、補修されるためと考えられる。
一方、ステンレスケーシング3とステンレスリング6は、それぞれ金型成形するとともにそれら表面に対して、不動態化処理を施す。この不動態化処理は、一般的な不動態化処理で行うことができ、好ましくは、電解研磨による不動態化処理が良い。
また、前記のようにして得られたフィルタエレメント2をステンレスケーシング3に収容するには、ステンレスリング6を液体窒素中で-196℃以下に冷却し収縮させる。
続いて、フィルタエレメント2を、下側ガスケット5を介して、ステンレスリング6内の載置部6bに載置する。そして、フィルタエレメント2が載置されたステンレスリング6を、上側ガスケット4を介して、ステンレスケーシング3の収容室3aに装着する。
その後、ステンレスリング6が常温に戻ることにより元の形状、大きさに戻り、ステンレスリング6はステンレスケーシング3に嵌合する(所謂、冷やし嵌めとなる)。
即ち、ステンレスリング6の外径が拡大することによって、外壁部6aの外周面6a1が、ステンレスケーシング3の内側面3a1を外側に押圧し、ステンレスリング6がステンレスケーシング3に嵌合した状態となる。
このように、この製造方法によれば、フィルタエレメントが配置されたステンレスリングを、ステンレスケーシングに対して、冷やし嵌めにより嵌合し一体化するため、精度良くかつ容易に、フィルタエレメントをステンレスケーシングに取り付けることができる。
また、ステンレスケーシングとステンレスリングの表面が不動態化処理されるため、ステンレスケーシングとステンレスリングの耐食性をより向上させることができる。
なお、ステンレスリングのステンレスケーシングへの嵌合は、ステンレスケーシングを加熱することにより膨張させる「焼き嵌め」によっても良い。しかし、ステンレスケーシングは容積が大きく肉厚でもあり、全体を均一に加熱し冷却することが難しい。すなわち、表面と内部の温度差により歪を生じる場合があり、ステンレスリングとケーシングの密閉に影響が出かねない。また、加熱するための装置が大掛かりとなり、好ましくない場合がある。何より高温に耐えるガスケットを用いなければならない。
また、熱膨張、収縮により嵌合させる構造であるので、フィルタエレメントは、円板状が好ましい。
続いて、本発明に係るブレイクフィルタについて、実施例に基づきさらに説明する。
本実施例では、前記実施の形態に示した構成のブレイクフィルタについて、その効果を検証した。
(実施例1)
(フィルタエレメントの製造)
平均粒径3μmと平均粒径0.7μmの炭化珪素原料を85:15の割合とし、炭化珪素原料100重量部にバインダとしてPVAを2重量部加え、水とともに混合した。
乾燥後に解砕し、金型成形により得た成形体を2300℃で2時間焼成した。得られた焼結体は気孔率52%の多孔体であって、これを径50mm、厚み5mmの円板状のフィルタエレメントとした。
(ステンレスケーシング、ステンレスリングの製造)
図1に示した形状のステンレスケーシング及びステンレスリングを金型成形し、それらの表面に電解研磨により不動態化処理を施した。
具体的には、以下の処理条件で実施した。
不動態膜を形成する電解研磨処理は市販の電解研磨装置を用い硫酸系電解液にステンレスケーシング及びステンレスリングを浸漬し電圧を印加しておこなった。
(組み立て)
ステンレスリングを液体窒素中で、-196℃で冷却し、冷却したステンレスリングに、ガスケットを介してフィルタエレメントを載置した。更に、フィルタエレメントの上面周縁部及びステンレスリングの上面にガスケットを載置して、このステンレスリングを、ステンレスケーシングの収容部に冷やし嵌めにより嵌合し、常温に戻した。
このときステンレスケーシングとフィルタエレメント上面との間にフィルタエレメントの厚さ20%の高さ(1mm)となる空間とガス導入口周辺Φ20の領域ではフィルタエレメント上面との間に、フィルタエレメントの厚さの50%の高さ(2.5mm)となる空間を形成した。
(検証)
組み立てたブレイクフィルタを容積25Lのチャンバに取り付け、チャンバ内を真空排気し、
1kPaまで減圧した後、弁を開放し、ブレイクフィルタからガスを導出させ、パーティクルの舞上がり個数を測定した。パーティクル舞上がり個数は、直径30~50μmの粒子をチャンバ内の底面に敷き、ガス供給時の粒子舞上がり個数を測定した。
また、ブレイクフィルタをエッチング装置に取り付け、エッチングガスに24時間曝し(エッチング装置の使用回数として、20,000回程度に相当)の使用後に取り外し、ブレイクフィルタの状態をSEMにより観察しところエレメントに変化が確認されなかった。
(実施例2)
上記のように製造したフィルタエレメントとステンレスケーシングのガス導入口との間にフィルタエレメントの厚みの10%となる高さ(0.5mm)の空間を形成した。それ以外の条件は実施例1と同じとしてブレイクフィルタを製造し、実施例1と同様の検証を行った。
(実施例3)
上記のように製造したフィルタエレメントとステンレスケーシングのガス導入口との間にフィルタエレメントの厚みの40%となる高さ(2mm)の空間を形成した。それ以外の条件は実施例1と同じとしてブレイクフィルタを製造し、実施例1と同様の検証を行った。
(実施例4)
上記のように製造したフィルタエレメントとステンレスケーシングのガス導入口との間にフィルタエレメントの厚みの100%となる高さ(5mm)の空間を形成した。それ以外の条件は実施例1と同じとしてブレイクフィルタを製造し、実施例1と同様の検証を行った。
(比較例1)
上記のように製造したフィルタエレメントとステンレスケーシングのガス導入口との間にフィルタエレメントの厚みの5%となる高さ(0.25mm)の空間を形成した。それ以外の条件は実施例1と同じとしてブレイクフィルタを製造し、実施例1と同様の検証を行った。
(比較例2)
ステンレスケーシング及びステンレスリングに対して不動態化処理を施さないこと以外は実施例1と同じ条件としてブレイクフィルタを製造し、実施例1と同様の検証を行った。
実施例5
上記のように製造したフィルタエレメントとステンレスケーシングのガス導入口との間にフィルタエレメントの厚みの120%となる高さ(6mm)の空間を形成した。それ以外の条件は実施例1と同じとしてブレイクフィルタを製造し、実施例1と同様の検証を行った。
(結果)
実施例1~5、及び比較例1、2の結果を表1に示す。
Figure 0007169169000001
表1に示されるようにフィルタエレメントとステンレスケーシングのガス導入口との間に0.4mm以上かつフィルタエレメントの厚みの10%以上となる高さの空間を形成することによりパーティクルの舞上がりを大幅に低減することができることを確認した。
さらにステンレスケーシングとステンレスリングに不動態化処理を施しておくことで、耐食性に優れたブレイクフィルタが得られることを確認した。
また、冷やし嵌めで、ブレイクフィルタを精度よく気密にかつ容易に製造することができた。
ただし、前記高さ空間がフィルタエレメントの厚みの100%を超えると、装置外壁内にエレメントをうまく収めることができなかった。
1 ブレイクフィルタ
2 フィルタエレメント
3 ステンレスケーシング
3a 収容室
3a1 内側面
3a2 底面
3c ガス導入口
4 上側ガスケット
5 下側ガスケット
6 ステンレスリング
6a 外壁部
6a1 外周面
6a2 内周面
6b 載置部
S 空間
A 隙間
h1 空間Sの高さ
h2 フィルタエレメントの厚さ

Claims (2)

  1. 炭化珪素質多孔体からなる板状のフィルタエレメントと、
    前記フィルタエレメントの一方の面を覆うとともに、該一方の面側にガスを導入するためのガス導入口を有するステンレスケーシングと、
    前記フィルタエレメントの他方の面の周縁部を保持するとともに前記ステンレスケーシングに嵌合するステンレスリングと、
    を備え、
    前記ステンレスケーシングとステンレスリングの表面は、不動態化処理面であり、
    前記フィルタエレメントは、ステンレスケーシングとステンレスリングとによって挟み込まれ、
    前記フィルタエレメントの一方の面と前記ステンレスケーシングのガス導入口との間には、0.4mm以上かつ前記フィルタエレメントの厚さの少なくとも10%の高さを有する空間が形成されていることを特徴とするブレイクフィルタ。
  2. 請求項1に記載されたブレイクフィルタの製造方法であって、
    前記ステンレスケーシングとステンレスリングの表面に、不動態化処理を行う不動態化処理工程と、
    前記ステンレスリングを冷却する工程と、
    前記冷却されたステンレスリング内に前記フィルタエレメントを収容する工程と、
    前記フィルタエレメントが収容された前記ステンレスリングを、前記ステンレスケーシングに対して、冷やし嵌めにより嵌合し、一体化する工程と、
    を含むことを特徴とするブレイクフィルタの製造方法。
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