JP7168184B2

JP7168184B2 - 製袋機、製袋方法、および、袋

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Publication number: JP7168184B2
Application number: JP2021573884A
Authority: JP
Inventors: 幹夫戸谷
Original assignee: Totani Corp
Current assignee: Totani Corp
Priority date: 2020-05-29
Filing date: 2021-05-18
Publication date: 2022-11-09
Anticipated expiration: 2041-05-18
Also published as: EP4159427A1; WO2021241328A1; JPWO2021241328A1; EP4159427A4; US20230166475A1; CN115485132A

Description

本願は、ウェブおよび連続状の係合具から、袋を製造する製袋機および製袋方法に関する。また、本願は、係合具付きの袋に関する。

プラスチック袋のような袋は、例えば、ジッパーや面ファスナーといった係合具を備える。係合具によって、袋を自由に開け閉めすることができる。特許文献１は、係合具付きの袋を開示する。

特許文献１の袋は、互いに対向する胴部を備える。さらに、接着剤が、袋の開口縁と係合具との間で両胴部の内面に塗布されて、胴部を互いに剥離可能に接着している。袋は、胴部同士が剥離されることにより開けられる。剥離後は、係合具を用いて袋を開け閉めすることができる。このような袋はその利便性から注目されている。

特許文献１の袋では、胴部同士が開口縁の傍においてピッタリと重なっていることがある。この場合、胴部を捲って開口縁を拡げにくく、袋を開けにくい。

本願は、開けやすい袋を製造する製袋機および製袋方法を提供することを目的とする。また、本願は、開けやすい袋を提供することを目的とする。

特開平０１－９５０３３号公報

本願の一態様によれば、ウェブと連続状の係合具とから袋を製造する製袋機が提供される。
前記ウェブは、第１面、第２面、第１側部および第２側部を含む。
前記連続状の係合具は、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を含む。
前記製袋機は、
接着剤を、前記第１または第２側部の少なくともいずれか一方に前記第１面において前記ウェブの長さ方向に塗布する塗布装置と、
前記第１および第２側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる２つの第１折曲線に沿って折り曲げる第１折曲装置と、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、前記２つの第１折曲線の間において前記ウェブの長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げる第２折曲装置と、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着する溶着装置と、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げによって生じる２つの折曲縁によって形成された開口縁を有する袋を製造するクロスカット装置と、を備える。

別の態様の前記製袋機は、
接着剤を、前記第１側部に前記第１面において、及び／又は、前記第２側部に前記第２面において、前記ウェブの長さ方向に塗布する塗布装置と、
前記第１側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる１つの第１折曲線に沿って折り曲げる第１折曲装置と、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げる第２折曲装置と、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着する溶着装置と、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げによって生じる折曲縁を含む開口縁を有する袋を製造するクロスカット装置と、を備える。

前記接着剤は、感熱性接着剤でよい。
前記製袋機は、さらに、
前記感熱性接着剤を加熱して前記第１および第２側部を前記感熱性接着剤によって互いに剥離可能に接着する加熱装置を備えてよい。

前記製袋機は、さらに、
前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブを前記第２折曲線に沿ってスリットするスリット装置をさらに備えてよい。

本願の別の態様によれば、ウェブと連続状の係合具とから袋を製造する製袋方法が提供される。
前記ウェブは、第１面、第２面、第１側部および第２側部を含む。
前記連続状の係合具は、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を含む。
前記製袋方法は、
接着剤を、前記第１または第２側部の少なくともいずれか一方に前記第１面において前記ウェブの長さ方向に塗布し、
前記第１および第２側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる２つの第１折曲線に沿って折り曲げ、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、前記２つの第１折曲線の間において前記ウェブの長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げ、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着し、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げによって生じる２つの折曲縁によって形成された開口縁を有する袋を製造する。

別の態様の前記製袋方法は、
接着剤を、前記第１側部に前記第１面において、及び／又は、前記第２側部に前記第２面において、前記ウェブの長さ方向に塗布し、
前記第１側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる１つの第１折曲線に沿って折り曲げ、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げ、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着し、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げによって生じる折曲縁を含む開口縁を有する袋を製造する。

前記接着剤は、感熱性接着剤でよい。
前記製袋方法は、さらに、
前記感熱性接着剤を加熱して前記第１および第２側部を前記感熱性接着剤によって互いに剥離可能に接着してよい。

前記製袋方法は、さらに、
前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブを前記第２折曲線に沿ってスリットしてよい。

本願のさらに別の態様によれば、開口縁を有する袋が提供され、
前記袋は、
第１シート部の折曲げによって形成された第１胴部および第１片部と、
第２シート部の折曲げによって形成された第２胴部および第２片部と、を備える。
前記第１および第２胴部は、互いに対向する。
前記第１および第２片部は、前記第１および第２胴部の間に位置し、互いに対向する。
前記開口縁は、前記第１シート部の第１折曲縁と前記第２シート部の第２折曲縁とによって形成される。
前記袋は、さらに、
前記第１および第２胴部との間に位置し、前記第１および第２シート部の幅に渡ってのびる係合具を備える。
前記係合具は、
互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を備える。
前記第１部材は、前記第１胴部に設けられる。
前記第２部材は、前記第２胴部に設けられる。
前記袋は、さらに、
前記開口縁と前記係合具との間に、かつ、前記第１および第２片部の間に位置し、前記第１および第２シート部の幅に渡ってのび、前記第１および第２片部を互いに剥離可能に接着する接着剤を備える。

前記第１折曲縁が、前記第２折曲縁から、前記係合具から離れる方向にずれてよい。

前記袋は、前記開口縁と前記接着剤との間に位置し、前記第１および第２胴部、および、前記第１および第２片部を貫通する貫通孔を有してよい。
前記袋は、さらに、前記第１および第２胴部、および、前記第１および第２片部によって前記貫通孔と前記開口縁との間に形成されたハンドルを備えてよい。

別の態様の袋は、
シート部の折曲げによって形成された第１胴部および片部と、
第２胴部と、を備え、
前記第１および第２胴部は、互いに対向し、
前記片部は、前記第１および第２胴部の間に位置し、
前記開口縁は、前記シート部の折曲縁と前記第２胴部の端縁とによって形成され、
前記袋は、さらに、
前記第１および第２胴部との間に位置し、前記シート部および前記第２胴部の幅に渡ってのびる係合具を備え、
前記係合具は、
互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を備え、
前記第１部材は、前記第１胴部に設けられ、
前記第２部材は、前記第２胴部に設けられ、
前記袋は、さらに、
前記開口縁と前記係合具との間に、かつ、前記片部および前記第２胴部の間に位置し、前記シート部および前記第２胴部の幅に渡ってのび、前記片部および前記第２胴部を互いに剥離可能に接着する接着剤を備える。

前記第２胴部の前記端縁が、前記折曲縁から、前記係合具から離れる方向にずれてよい。

前記袋は、前記開口縁と前記接着剤との間に位置し、前記第１および第２胴部、および、前記片部を貫通する貫通孔を有してよい。
前記袋は、さらに、前記第１および第２胴部、および、前記片部によって前記貫通孔と前記開口縁との間に形成されたハンドルを備えてよい。

図１Ａは、実施形態に係る袋を概略的に示す正面図であり、図１Ｂは、図１ＡのＴ－Ｔ線の拡大断面図であり、図１Ｃは、図１Ｂの領域Ｓの拡大図である。図２は、別の例示に係る袋を概略的に示す正面図である。図３は、別の例示に係る袋の部分断面を示す。図４Ａは、別の例示に係る袋を概略的に示す正面図であり、図４Ｂは、図４ＡのＰ－Ｐ線断面図であり、図４Ｃは、図４ＡのＱ－Ｑ線断面図である。図５Ａは、先行技術に係る袋の部分断面を示し、図５Ｂは、関連技術に係る袋の断面を部分的に示す。図６Ａは、実施形態に係る製袋機の上流部を概略的に示す平面図であり、図６Ｂは、図６Ａの折曲装置の正面図であり、図６Ｃ，図６Ｄは、図６Ａの領域Ｇ，Ｇ’をそれぞれ拡大して示す。図７Ａは、図６Ａの製袋機の中流部を概略的に示す平面図であり、図７Ｂは、図７Ａの正面図である。図８Ａは、図６Ａの製袋機の下流部を概略的に示す平面図であり、図８Ｂは、連続状の係合具の横断面を概略的に示す。図９Ａは、別の例示に係る製袋機の上流部を概略的に示す平面図であり、図９Ｂ，図９Ｃは、図９Ａの領域Ｇ，Ｇ’をそれぞれ拡大して示す。図１０Ａ－図１０Ｃは、さらに別の例示に係る袋を概略的に示す。図１１Ａは、参考例に係る袋の正面図であり、図１１Ｂは、図１１ＡのＩ－Ｉ線断面図であって、あぶられた縁を示す。図１２Ａは、図１１ＡのＨ線矢視図であり、図１２Ｂは、図１２ＡのＪ－Ｊ線断面図であり、図１２Ｃは、図１２ＡのＫ－Ｋ線断面図である。図１３は、別の参考例に係る袋の開口縁を拡大して示す図である。

以下、図面を参照して、実施形態に係る袋、製袋機、および、製袋方法が説明される。図面に示される構成要素は、正寸ではなく、その機能または動作を示すにすぎない。

図１Ａ，図１Ｂは、例示の袋１を示す。図１Ｂは、図１ＡのＴ－Ｔ線断面図である。袋１は、開口縁１０を有する。袋１は、さらに、互いに対向する第１胴部１１０および第２胴部１２０を備える。袋１は、さらに、胴部１１０，１２０の間に位置し、互いに対向する第１片部１１１および第２片部１２１を備える。

袋１は、第１シート部１１と第２シート部１２と備える。シート部１１は、その幅に渡ってのびる折曲線に沿って折り曲げられている。胴部１１０および片部１１１は、シート部１１のこの折曲げによって形成されている。すなわち、胴部１１０および片部１１１は一体形成されている。シート部１２は、その幅に渡ってのびる折曲線に沿って折り曲げられている。胴部１２０および片部１２１は、シート部１２のこの折曲げによって形成されている。すなわち、胴部１２０および片部１２１は一体形成されている。

シート部１１，１２は、実施形態ではプラスチックのフィルムである。フィルムは、単層または多層構造でよい。多層構造のフィルムは、構造材としての機能を有する基材層を一方の外層として備え、シーラントとしての機能を有するシーラント層を他方の外層として備えてよい。そして、多層構造のフィルムは、その基材層が胴部１１０，１２０の外面を構成するように、そのシーラント層が胴部１１０，１２０の内面（対向面）を構成するように用いられてよい。これらに代えて、シート部１１，１２は、紙のベースと、当該ベースに部分的にまたは全体的にラミネートされたフィルムまたは樹脂材とからなってもよい。

図１Ｂの通り、開口縁１０は、第１シート部１１の折曲げにより生じる第１折曲縁１１２と、第２シート部１２の折曲げにより生じる第２折曲縁１２２とによって形成されている。

袋１は、胴部１１０，１２０の間に位置し、シート部１１，１２の幅に渡ってのびる係合具１３を備える。係合具１３は、開口縁１０と平行にのびている。係合具１３は、片部１１１，１２１の先端から、開口縁１０から離れる方向に間隔をあけて位置している。係合具１３によって袋１を自由に開閉できることは周知である。

係合具１３は、図１Ｂの通り、互いに対向し、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材１３０と第２部材１３１とを含む。第１部材１３０は、溶着等によって、胴部１１０の内面に取り付けられ、第２部材１３１は、溶着等によって、胴部１２０の内面に取り付けられている。実施形態では、係合具１３は、ジッパーである。部材１３０が雄部材であり、部材１３１が雌部材である。係合具１３は、例えば、面ファスナーであってもよい。

図１Ａの通り、袋１は、さらに、シート部１１，１２の両側縁に沿って袋１の長さに渡りのびるサイドシール部１４を備える。サイドシール部１４は、胴部１１０，１２０がその両側縁に沿って片部１１１，１２１が延在する区間を除いて互いにシールされた部分、胴部１１０と片部１１１が片部１１１の両側縁に沿って互いにシールされた部分、かつ、胴部１２０と片部１２１が片部１２１の両側縁に沿って互いにシールされた部分からなる。ここで、実施形態では、片部１１１，１２１は、その両側縁に沿って互いにシールされていない。すなわち、実施形態のサイドシール部１４は、片部１１１，１２１の両側縁に沿って、片部１１１，１２１の間には形成されてない。これに代えて、サイドシール部１４は、片部１１１，１２１がその両側縁に沿って互いにシールされた部分をさらに備えてよい。

袋１は、さらに、開口縁１０と反対側に位置するシート部１１，１２（胴部１１０，１２０）の端縁に沿って袋１の幅に渡りのびるボトムシール部１５を備える。ボトムシール部１５は、胴部１１０，１２０がその端縁に沿って互いにシールされた部分からなる。

図１Ｃは、図１Ｂの領域Ｓの拡大図である。図１Ａ－図１Ｃの通り、袋１は、片部１１１，１２１の間に、かつ、開口縁１０と係合具１３との間に位置し、シート部１１，１２の幅に渡ってのび、片部１１１，１２１を互いに剥離可能に接着する接着剤１６を備える。接着剤１６は、実施形態ではパートコート剤である。

ユーザは、開口縁１０を拡げて、接着剤１６の接着力に抗して片部１１１，１２１同士を剥離することで、袋１を開けることができる。剥離後は、ユーザは、係合具１３を用いて、袋１を自由に開閉することができる。

図５Ａは、特許文献１に開示された従来技術に係る袋３の断面を部分的に示すものである。袋３は、胴部３１、３２を備え、胴部３１，３２の端縁によって開口縁３０が形成されている。そして、この袋３でも、係合具（図示略）および接着剤（図示略）が設けられている。

図５Ａでは、胴部３１，３２が開口縁３０の傍で互いにぴったりと重なっていると、開口縁３０を拡げにくく、したがって袋３を開けにくい。一方、図１Ｂでは、隙間が折曲縁１１２，１２２によってこれら１１２，１２２の間に形成されているので、開口縁１０を拡げやすく、袋１を開けやすい。

図５Ａでは、手指を開口縁３０で切るなど、開口縁３０で怪我しやすい。一方、図１Ｂでは、開口縁１０は折曲縁１１２，１２２からなるので、開口縁１０で怪我しにくい。

袋１は、開口縁１０付近では、シート４枚分に相当する厚み（各部１１０，１１１，１２０，１２１の総厚み）を有する。したがって、袋１を持ちやすい。また、この持ちやすい場所において、片部１１１，１２１が接着剤１６によって互いに剥離可能に接着されていることも袋１の開き易さを向上させている。

図２は、別の例示の袋１を示す。図２の通り、第１シート部１１と第２シート部１２が一体形成されてよい。すなわち、１枚のシートがその幅に渡ってのびる折曲線に沿って折り曲げられており、この折曲げによってシート部１１，１２が形成されている。開口縁１０と反対側に位置する端縁は、当該シートの折曲げによって生じる追加の折曲縁１７によって形成されている。したがって、図２の袋１は、ボトムシール部１５（図１Ａ）を備えない。

図３は、別の例示の袋１を示す。図３の通り、一方の折曲縁１１２が、他方の折曲縁１２２から、係合具１３から離れる方向にずれてよい。そのズレ量は、例えば１～３ｍｍである。

図５Ｂは、関連技術に係る袋３の断面を部分的に示す。この袋３は、図５Ａの袋３の変形例であって、一方の胴部３１の端縁が他方の胴部３１の端縁に対して、例えば１～３ｍｍ、ずれている。図５Ｂの袋３は、図５Ａの袋３に比べて、開口縁３０において胴部３１，３２を捲りやすい。図３のシート部１１，１２は、開口縁１０の傍で、図５Ｂの袋３よりも、いっそう捲りやすいことは、図３と図５Ｂとの比較から明らかである。

図４Ａ－図４Ｃは、別の例示の袋１を示す。図４Ｂは、図４ＡのＰ－Ｐ線断面図であり、図４Ｃは、図４ＡのＱ－Ｑ線断面図である。この袋１では、開口縁１０と係合具１３との間で、胴部１１０，１２０および片部１１１，１２１を貫通する貫通孔１８が形成されている。それにより、ハンドル１９が、貫通孔１８と開口縁１０との間で、胴部１１０，１２０および片部１１１，１２１によって形成されている。ハンドル１９は、シート４枚分相当の厚みを有するので、頑丈であり、把持しやすい。

図４Ａの通り、切欠き２０が片部１１１，１２１の両側に形成されてよい。シーラント２１（図４Ｃ）が、切欠き２０に充填されて、胴部１１０，１２０が充填されたシーラント２１を介して互いにシールされてよい。前述のように、多層構造のフィルムのシーラント層が胴部１１０，１２０の内面を構成している場合、胴部１１０，１２０のシーラント層が、切欠き２０において、直接対面することとなり、切欠き２０において互いにシールされる。片部１１１，１２１がその両側縁に沿って互いにシールされていない場合、片部１１１，１２１が延在する区間Ｌにおいて、シート部１１，１２がそれぞれ袋１の外方に向かってばたつくことある。シーラント２１は、このばたつきを抑える。上記構成は、ハンドル１９の形成のために、片部１１１、１２１を長くしたときに非常に役立つ。なお、切欠き２０に代えて、孔が片部１１１，１２１に形成されてもよい。切欠き２０または当該孔は、例えば、シート部１１，１２（片部１１１，１２１）に予めパンチ加工を施すことによって形成されてよい。

袋１は、さらに、シート部１１，１２の幅に渡ってのびる拘束シール部２２を備えてよい。拘束シール部２２は、胴部１１０と片部１１１とが片部１１１の先端部分において互いにシールされた部分と、胴部１２０と片部１２１とが片部１２１の先端部分において互いにシールされた部分とからなる。拘束シール部２２が形成されず、図４Ｂの領域Ｒの通り、片部１１１，１２１の先端部分が拘束されていない場合、内容物を取り出す際に、内容物が領域Ｒを通じて、胴部１１０と片部１１１との間に、及び／又は、胴部１２０と片部１２１との間に入る可能性がある。拘束シール部２２は、これを防止する。

各例示の袋１の構成が、他の例示の袋１に組み込まれてもよい。例えば、胴部１１０，１２０同士のシールのために用いられる図４Ａの切欠き２０または孔や、前述の拘束シール部２２は、図１Ａのハンドルのない袋１に設けられてもよい。

次に、例示の製袋機および例示の製袋方法が説明される。図６Ａは、製袋機７の上流部を示す。製袋機７は、ウェブ４を、原反４’から連続的に繰り出し、当該ウェブ４の長さ方向に搬送する搬送装置（図示略）を備える。搬送装置は、例えば、少なくとも一対の搬送ローラ対を含む。符号Ｘ_１は、送り方向を示す。

ウェブ４は、第１面４０および第２面４１を有する。図６Ａでは、ウェブ４は、第１面４０を上向きに第２面４１を下向きにして搬送されている。ウェブ４は、さらに、第１側部４２、第２側部４３、第１側縁４２０、および、第２側縁４３０を有する。

実施形態のウェブ４は、プラスチックのフィルムである。このフィルムは、ラミネート構造を有し、面４０が基材層によって形成され、面４１が基材層より融点の低いシーラント層によって形成されている。基材層としてはOPP（二軸延伸ポリプロピレン）、ONY（二軸延伸ナイロン）、PET(二軸延伸ポリプロピレン)等があり、シーラント層としてはCPP（無延伸ポリプロピレン）、LDPE（低密度ポリエチレン）等がある。実施形態と異なり、ウェブ４が、ポリエチレンなどからなる単層構造を有してもよい。例えば、ウェブ４は、紙のベースと、当該ベースに部分的にまたは全体的にラミネートされたフィルムまたは樹脂材とからなってもよい。

製袋機７は、ウェブ４に印刷を施す印刷装置７０を備えてよい。印刷装置７０は、面４０と対向するように配置されており、ウェブ４が搬送されて印刷装置７０を通過する間に、文字、図形、柄などが印刷装置７０によってインクを用いてウェブ４の面４０に印刷される。なお、不図示のアキュムレータが設けられ、インクを乾かすために十分な搬送距離が確保されてよい。

製袋機７は、接着剤５を側部４２，４３に面４０においてウェブ４の長さ方向に沿って塗布する塗布装置７１を備える。実施形態の塗布装置７１は、面４０と対向するように配置され、接着剤５を側部４２に塗布する第１塗布ユニット７１０と、面４０と対向するように配置され、接着剤５を側部４３に塗布する第２塗布ユニット７１１とを備える。ウェブ４が搬送されて塗布装置７１を通過する間に、接着剤５が塗布ユニット７１０，７１１によって側部４２，４３にそれぞれ塗布される。これによって、図６Ａの領域Ｇ，Ｇ’の拡大図である図６Ｃ，図６Ｄの通り、接着剤５が、ウェブ４の長さ方向に塗布される。

実施形態では、接着剤５として、加熱されることにより接着性を発現し、除熱されることにより固まる接着剤、すなわち感熱性接着剤が用いられる。実施形態の感熱性接着剤は、パートコート剤である。パートコート剤は、例えば、一般的に市販されている溶剤系や水系の接着剤でよい。これに代えて、感熱性接着剤が、例えば、ＥＶＡ（エチレン酢酸ビニル）系やオレフィン系、ポリアミド（ナイロン）系ホットメルトのような接着剤でもよい。

製袋機７は、ウェブ４を、その側部４２，４３が面４１と対向するように、ウェブ４の長さ方向にのびる２つの第１折曲線４ａ，４ｂ（図６Ｃ，図６Ｄ）に沿って折り曲げる第１折曲装置７２を備える。第１折曲装置７２は、実施形態では、図６Ａ，図６Ｂの通り、第１、第２、第３ガイドローラ７２０，７２１，７２２を備える周知のガイド装置である。ウェブ４は、搬送に伴い、ガイドローラ７２０，７２１，７２２によって案内されて、側部４２，４３が面４１と対向するように第１折曲線４ａ，４ｂに沿って折り曲げられる。図６Ａの符号４４，４５は、それぞれ、ウェブ４の折曲線４ａ，４ｂに沿った折曲げによって生じた折曲縁を示す。

図７Ａ，図７Ｂは、製袋機７の中流部を示す。製袋機７は、さらに、前述の接着剤５の塗布およびウェブ４の折曲線４ａ，４ｂに沿った折曲げ後に、側部４２，４３が接着剤５を挟んで互いに対向するように、ウェブ４を、折曲線４ａ，４ｂの間においてウェブ４の長さ方向にのびる第２折曲線４ｃ（図７Ａ）に沿って折り曲げる第２折曲装置７３を備える。

第２折曲装置７３は、ガイドローラ７３０と、三角板７３１と、クワエローラ７３２とからなる周知のガイド装置である。ウェブ４は、搬送に伴い、ガイドローラ７３０と、三角板７３１と、クワエローラ７３２とによって案内されて、折曲線４ｃに沿って折り曲げられ、かつ、その搬送方向Ｘ_１が９０°方向転換される。実施形態の折曲線４ｃは、ウェブ４の長さ方向中心線に一致している。

こうして、ウェブ４は、第２折曲装置７３によって、側部４２，４３が接着剤５を挟んで互いに対向するように２つ折りされる。２つ折りされたウェブ４は、その外面が基材層である面４０であり、その内面がシーラント層である面４１である。符号４６は、ウェブ４の折曲線４ｃに沿った折曲げによって生じた折曲縁である。

折曲縁４４，４５，４６は、クセ付けのために加熱されてよい。

実施形態の接着剤５は、このステップまでで接着性を発現していないので、側部４２，４３を互いにまだ接着していない。

このステップの後、ウェブ４の搬送は、不図示のダンサー装置によって連続搬送から間欠搬送に適切に変換される。したがって、ウェブ４は、停止と搬送を繰り返す。

図８Ａは、製袋機７の下流部を示す。製袋機７は、ウェブ４の折曲線４ｃ（４６）に沿った折曲後に、接着剤５を加熱して、側部４２，４３を接着剤５（図８Ａでは図示略）によって互いに剥離可能に接着する加熱装置７４を備えてよい。

加熱装置７４は、ウェブ４が搬送されて加熱装置７４を通過する間に、ヒーターやヒートシールバーなどを用いて、側部４２，４３に挟まれている接着剤５を加熱して、その接着性を発現させる。それにより、接着剤５は、側部４２，４３を互いに剥離可能に接着する。

実施形態の加熱装置７４は、面４１を構成するシーラント層の融点より低い温度で接着剤を加熱して、シーラント層の溶融を防止する。したがって、接着剤５は、シーラント層の融点より低い温度で接着性を発現するように予め選択されている。ウェブ４が、単層フィルムからなる場合、加熱装置７４は、単層フィルムの融点より低い温度で接着剤５を加熱して、単層フィルムの溶融を防止する。

製袋機７は、連続状の係合具６をウェブ４にウェブ４の長さ方向に供給し、そして、係合具６をウェブ４の面４１にウェブ４の長さ方向に溶着する溶着装置７５をさらに備える。

図８Ｂは、連続状の係合具６の横断面を示す。係合具６は、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材６０および第２部材６１を含む。係合具６は、実施形態ではプラスチックからなるジッパーである。部材６０は雄材で、部材６１は雌材である。

実施形態の溶着装置７５は、係合具６を部材６０，６１が互いに係合した状態で供給し、２つ折りされたウェブ４の２層の間に導入する。このために、溶着装置７５は、ウェブ４の２層を折曲縁４４，４５において拡げるガイドユニット（図示略）（例えば拡張ローラなど）と、係合具６を案内して、係合具６を、ガイドユニットによって拡げられた箇所を通じて、ウェブ４の２層の間に導入するためのガイドローラ７５０とを含む。

溶着装置７５は、係合具６のウェブ４の２層間への導入後に、部材６０，６１をウェブ４の面４１にウェブ４の長さ方向に溶着する溶着ユニット７５１をさらに備える。溶着ユニット７５１は、例えば一対のヒートシールバーを用いたヒートシールまたはレーザー装置を用いたレーザー照射といった手段によって、部材６０，６１を面４１に溶着する。具体的には、部材６０がウェブ４の一方の層に溶着され、部材６１がウェブ４の他方の層に溶着される。

製袋機７は、さらに、ウェブ４を、折曲線４ｃ（図７Ａ）に沿って、すなわち折曲縁４６に沿ってスリットするためのスリッター７６を備える。ウェブ４は、搬送に伴い、スリッター７６によってその長さ方向にスリットされる。これによって、開口縁４７が形成される。このとき発生するカス４８は、巻き取られ、回収される。

製袋機７は、さらに、ウェブ４の折曲線４ｃに沿った折曲げ後に、ウェブ４をウェブ４の幅方向にシールする横シール装置７７を備える。実施形態の横シール装置７７は、間欠搬送の停止の度に、ウェブ４を、例えば一対のヒートシールバーを用いて、ヒートシールする。シーラント層である面４１は、折り畳まれたウェブ４の内面を構成しているので、横シール装置７７によって、面４１のシーラント層が溶融する。したがって、ウェブ４の２層が互いにヒートシールされる。また、ウェブ４の一方の層と側部４２が互いにヒートシールされ、ウェブ４の他方の層と側部４３が互いにヒートシールされる。これにより、横シール部（図示略）が形成される。一方、側部４２，４３は、その対向面が基材層である面４０によって形成されているので、互いにヒートシールされない。

製袋機７は、さらに、部材６０，６１の溶着、ウェブ４の折曲線４ｃに沿った折曲げ、ウェブ４のスリット、および、横シール部の形成後に、ウェブ４、接着剤５および係合具６をウェブ４の幅方向にクロスカットするクロスカット装置７８を備える。実施形態のクロスカット装置７８は、間欠搬送の停止の度に、ウェブ４、接着剤５および係合具６を、例えばカッターを用いて、ウェブ４の幅方向にクロスカットする。その位置は、横シール部の位置である。そして、このクロスカットの度に、袋１が製造される。

図１Ａ，図１Ｂ，図８Ａを参照して、袋１のシート部１１，１２は、ウェブ４の２層によって形成される。片部１１１，１２１は、側部４２，４３によって形成される。開口縁１０（折曲縁１１２、１２２）は、折曲縁４４，４５によって形成される。接着剤１６は、接着剤５によって形成される。係合具１３は、係合具６によって形成される。サイドシール部１４は、横シール部によって形成される。開口縁１０と反対側の開口縁２２（図８Ａ）は、開口縁４７によって形成される。この開口縁２２を通じて、内容物が充填されてよい。充填後に、袋１が開口縁２２に沿ってシールされて、ボトムシール部１５が形成されてよい。

こうして、前述の持ちやすく開けやすい袋１が順次製造される。接着剤５は、袋１の外面を形成する第１面４０に塗布される。したがって、接着剤５を塗布するステップと、ウェブ４に印刷を施すステップとを、同じステージで同時に実施できる。

ウェブ４をスリッター７６でスリットするステップは省略されて、図２の袋１が製造されてもよい。袋１の折曲縁１７（図２）は、折曲縁４６によって形成される。接着剤５が加熱装置７４によって加熱されなくてよい。袋１の成形後に、内容物が開口縁１０を通じて袋１に充填され、それから、接着剤１６（接着剤５によって形成されている）が、別の加熱装置によって加熱され接着性を発現し、片部１１１，１２１を剥離可能に互いに接着してよい。

図３の袋１を製造する場合、塗布装置７１の塗布位置、および、折曲線４ａ，４ｂ，４ｃの位置が調整されて、ウェブ４が折曲線４ｃに沿って折り曲げられたときに、折曲縁４４４が折曲縁４５に対してずれるようにすればよい。

図４Ａのようなハンドル１９付きの袋１を製造する場合、塗布装置７１の塗布位置や、折曲線４ａ，４ｂ，４ｃの位置が適切に調整されて、十分な長さの側部４２，４３が確保される。そして、製袋機７の打抜装置（図示略）が、クロスカット前に、ウェブ４を打ち抜いて貫通孔１８に相当する貫通孔を形成する、または、クロスカット後に、袋１を打ち抜いて貫通孔１８を形成する。

図９Ａの通り、製袋機７は、側部４２，４３を打ち抜いて孔４２１，４３１（図９Ｂ，図９Ｃ）を形成する打抜装置７９を備えてよい。打抜装置７９は、側部４２を、例えばパンチ刃を用いて打ち抜いて、第１孔４２１を、折曲線４ａと側縁４２０との間に、接着剤５に干渉しない位置に形成する第１打抜ユニット７９０と、側部４３を、例えばパンチ刃を用いて打ち抜いて、第２孔４３１を、折曲線４ｂと側縁４３０との間に、接着剤５に干渉しない位置に形成する第２打抜ユニット７９１を備えてよい。

ウェブ４が、その後、折曲装置７３によって折曲線４ｃに沿って折り曲げられたとき、これらの孔４２１，４３１が互いに整合する。基材層およびシーラント層を含むウェブ４がその後に横シール装置７７によってヒートシールされたとき、側部４２，４３が互いにヒートシールされないことは、上述の通りである。したがって、袋１の片部１１１，１２１はその両側縁に沿って互いにシールされていない。このヒートシール時に、ウェブ４の面４１（内面）のシーラント層が溶融して、シーラントが孔４２１，４３１に流れ込む。それにより、ウェブ４の２層が、孔４２１，４３１に流れ込んだシーラントを介して互いにシールされる。

次いで、ウェブ４がクロスカット装置７８によってクロスカットされるときに、孔４２１，４３１が２分割されて切欠き２０（図４Ａ，図４Ｃ）になる。したがって、シーラント２１（図４Ｃ）は、孔４２１，４３１に流れ込んだシーラントによって形成される。

また、製袋機７が、折曲線４ｃに沿った折曲後に、ウェブ４の一方の層と側部４２とを互いに、かつ、ウェブ４の他方の層と側部４３とを互いに、ウェブ４の幅方向にヒートシールする縦シール装置（図示略）を備えてよい。縦シール装置は、間欠送りの停止の度に、例えば一対のヒートシールバーを用いてヒートシールを実施して、縦シール部を形成する。このとき、側部４２，４３が互いにシールされないことは上記の通りである。したがって、袋１が成形されると、拘束シール部２２（図４Ａ）が、縦シール部によって形成される。

以上の各工程を組み合わせれば、図４Ａの袋１が製造される。

塗布装置７１は側部４２，４３のどちらか一方にだけ接着剤５を塗布してよい。実施形態と異なり、ウェブ４が第１折曲装置７２によって折り曲げられた後に、接着剤５が塗布装置７１によって側部４２，４３の少なくともどちらか一方に塗布されてよい。接着剤５，１６として、感熱性接着剤以外の他の接着剤、例えば粘着性接着材が用いられてよい。この場合、ウェブ４が第２折曲装置７３によって折り曲げられると、側部４２，４３は、加熱装置７４が接着剤５を加熱する工程なしに、接着剤５によって互いに剥離可能に接着される。

図１０Ａ－図１０Ｃは、さらに別の例示の袋１を部分的に断面で示す。前述の袋１との相違の１つは、一方のシート部１１／１２、例えばシート部１２が折り曲げられていないことである。したがって、この例では、シート部１２は、胴部１２０のみからなり、片部を備えていない。１つの片部１１１だけが、胴部１１０，１２０の間に位置する。開口縁１０は、シート部１１の折曲縁１１２と胴部１２０の端縁１２３とによって形成される。係合具１３は、シート部１１（胴部１１０）および胴部１２０の幅に渡ってのびている。接着剤１６は、片部１１１および胴部１２０の間に位置し、シート部１１（胴部１１０）および胴部１２の幅に渡ってのび、片部１１１および胴部１２０を互いに剥離可能に接着する。図１０Ａ－１０Ｃでは、便宜上、片部１１１と胴部１２０とが互いに離されている。

胴部１２０の端縁１２３が、折曲縁１１２から、係合具１３から離れる方向に離れているとよい。これは、開封をさらに容易にする。

袋１は、開口縁１０と接着剤１６との間に位置し、胴部１１０，１２０、および、片部１１１を貫通する貫通孔（図示略）を有してよく、さらに、胴部１１０，１２０、および、片部１１１によって当該貫通孔と開口縁１０との間に形成されたハンドル（図示略）を備えてよい。その他、図１０Ａ－図１０Ｃの袋１が、前述の袋に設けられていたものと同様の付加的な特徴を有してもよい。

製袋機は、図１０Ａの袋１を製造するとき以下ように構成される。折曲装置７２は、ウェブ４の両側部４２，４３のうち一方の側部４２／４３だけを折曲線４ａ／４ｂに沿って折り曲げるように構成される。例えば、折曲装置７２は、側部４２を第１折曲線４ａに沿って折り曲げるが、側部４３を折り曲げない。この例示では、塗布装置７１は、接着剤５を、塗布ユニット７１０によって側部４２に面４０において、かつ、塗布ユニット７１１によって側部４３（折り曲げられない）に面４１において、ウェブ４の長さ方向に塗布するように構成される。そして、第２折曲装置７３は、側部４２，４３が接着剤５を介して互いに対向するように、第２折曲線４ｃに沿って折り曲げるように構成される。以降の構成および工程は、前述の例示と実質的に同様である。なお、この例示では、胴部１２０の端縁１２３は、ウェブ４の側縁４３０によって形成される。

塗布ユニット７１０，７１１のどちから一方が省略されてよく、その場合、図１０Ｂまたは図１０Ｃの袋１になる。

その他、例えば、粘着性接着剤が塗布によって、若しくは、粘着性接着剤付きの粘着面を有するシールが貼り付けによって、第１および第２片部１１１，１２１の間に位置されて、第１および第２片部１１１，１２１を互いに剥離可能に接着し、かつ、袋１の開封後の再封止を可能にしてよい。これは、梱包される乾燥剤や酸素吸収材の効果を伸ばし、例えば食品のような内容物の劣化を抑制に貢献する。

袋１を製造するにあたり、接着剤１６による剥離可能な接着部から貫通孔１８までの距離や配置、係合具１３から開口縁までの距離や片部１１１，１２１の長さ（区間Ｌ）、さらに切欠き２０におけるシールの有無、等については袋全体のバランスや開封のしやすさ等を考慮して適宜選択することが出来る。例えば、図４Ａの袋１が縦長形状で内容物も縦長物の場合は袋の安定性を優先し（ハンドル１９がばたつかない）、切欠き２０におけるシールを行ってよい。一方、内容物が個別包装の菓子のような場合は取り出しやすさを優先し、切欠き２０におけるシールは行わず、区間Ｌの寸法は短めに設定し、係合具１３の直上部にて開口が可能な構成としてもよい。

＜参考例＞
以下、参考例が説明される。図１１Ａは、参考例に係る袋９を示す。図１１Ａの袋９は、図５Ａの従来技術に係る袋３の改良である。袋９を製造する方法は、横シール部９３を形成する工程の前に、胴部９１，９２の縁９１２，９２２（袋９の開口縁９０を構成する）を、クロスカットの位置を中心とする所定の範囲（２×ｒ１）で局所的にあぶって（加熱して）、図１１Ｂの通り丸くし、胴部９１，９２の厚みｔ１よりも大きい最大厚みｔ２をもたせる。それにより、成形後の袋９の両端において、大きな厚みｔ２の部分を、横シール部９４から袋９の内方に、長さ（ｒ１－ｒ２）、はみでて位置させる。ここで、符号ｒ１は、実際にあぶられた範囲であり、符号ｒ２は、横シール部９４の幅を示す。縁をあぶる方法は、ＷＯ２０１９／１２３８７６に開示されている。

なお、符号９３は、上記実施例の係合具１３と同じ構成の係合具を示す。符号９５は、上記実施例のボトムシール部１５と同じ構成のボトムシール部である。符号９６は、上記実施例の接着剤１６と同じ構成の剥離可能な接着剤を示す。

図１２Ａは、図１１ＡのＨ線矢視図であり、図１２Ｂは、図１２のＪ－Ｊ線断面図であり、図１２Ｃは、図１２ＡのＫ－Ｋ線断面図である。あぶり工程後にシールバーを用いて横シール部９４を形成する際、シール領域（符号ｒ２参照）における縁９１２，９２２の厚みｔ２の部分は、シールバーで互いに圧着されて、厚さｔ３（＜２×ｔ２）になる。結果的に、縁９１２，９２２の厚みｔ２の部分が長さ（ｒ１－ｒ２）だけ残り、横シール部９４から袋９の内方にはみ出て位置する。残った厚みｔ２の部分によって、隙間９００が、袋９の開口縁９０において胴部９１，９２の間に形成される。この隙間９００は、胴部９１，９２をつまんで接着剤９６を剥離するのを、したがって袋９の開封を容易にする。

横シール部９４に代えて、特開２００７－３９０８７号公報、ＷＯ２０１９／１２３８７５に開示された方法で胴部９１，９２を溶断によりクロスカットして、袋９の両側をシールすることもできる。図１３の通り、袋９の開封を容易にする隙間９００が、溶断の結果生じる溶断縁９４’によって形成される。

なお、参考情報として、ジッパーとノッチ付きの袋に対する、ジッパーとパートコート／ホットメルト付きの袋のメリットは以下の通りである。

ノッチ付きの袋：製造工程において、ノッチで引裂きのきっかけを作成した後に引裂線がジッパーと平行になるように、レーザーを用いたスコアリング加工や、フィルムを厚みの半分程度だけカットする加工を予め施す必要がある。さらに、フィルムの強弱に方向性を持たせるため、予め延伸する方向に強弱をつけることもあった。このように、製造負担は意外にも大きい。

パートコート／ホットメルト付きの袋：袋の開封のために引裂きを必要としないので、ノッチ付き袋の上記の加工は不要である。また、フィルムの強弱の方向性を付ける必要もなく、均一な強度のフィルムを問題なく使用できる。結果的に、薄いフィルムを用いることができエコにつながる。

１袋
１０開口縁
１１第１シート部
１１０第１胴部
１１１第１片部
１１２第１折曲縁
１２第２シート部
１２０第２胴部
１２１第２片部
１２２第２折曲縁
１２３第２胴部の端縁
１３係合具
１３０第１部材
１３１第２部材
１６接着剤
１８貫通孔
１９ハンドル
４ウェブ
４０第１面
４１第２面
４２第１側部
４２０第１側縁
４２１第１孔
４３第２側部
４３０第２側縁
４３１第２孔
４４折曲縁
４５折曲縁
４ａ，４ｂ第１折曲線
４ｃ第２折曲線
５接着剤
６連続状の係合具
６０第１部材
６１第２部材
７製袋機
７０印刷装置
７１塗布装置
７２第１折曲装置
７３第２折曲装置
７３０ガイドローラ
７３１三角板
７３２クワエローラ
７４加熱装置
７５溶着装置
７６スリッター
７７横シール装置
７８クロスカット装置

Claims

ウェブと連続状の係合具とから袋を製造する製袋機であって、
前記ウェブは、第１面、第２面、第１側部および第２側部を含み、
前記連続状の係合具は、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を含み、
前記製袋機は、
接着剤を、前記第１または第２側部の少なくともいずれか一方に前記第１面において前記ウェブの長さ方向に塗布する塗布装置と、
前記第１および第２側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる２つの第１折曲線に沿って折り曲げる第１折曲装置と、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、前記２つの第１折曲線の間において前記ウェブの長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げる第２折曲装置と、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着する溶着装置と、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げによって生じる２つの折曲縁によって形成された開口縁を有する袋を製造するクロスカット装置と、を備える、
ことを特徴とする製袋機。
ウェブと連続状の係合具とから袋を製造する製袋機であって、
前記ウェブは、第１面、第２面、第１側部および第２側部を含み、
前記連続状の係合具は、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を含み、
前記製袋機は、
接着剤を、前記第１側部に前記第１面において、及び／又は、前記第２側部に前記第２面において、前記ウェブの長さ方向に塗布する塗布装置と、
前記第１側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる１つの第１折曲線に沿って折り曲げる第１折曲装置と、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの前記長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げる第２折曲装置と、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着する溶着装置と、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げによって生じる折曲縁を含む開口縁を有する袋を製造するクロスカット装置と、を備える、
ことを特徴とする製袋機。
前記接着剤は、感熱性接着剤であり、
前記製袋機は、さらに、
前記感熱性接着剤を加熱して前記第１および第２側部を前記感熱性接着剤によって互いに剥離可能に接着する加熱装置を備える、
請求項１または請求項２に記載の製袋機。
前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブを前記第２折曲線に沿ってスリットするスリット装置をさらに備える、
請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の製袋機。
ウェブと連続状の係合具とから袋を順次製造する製袋方法であって、
前記ウェブは、第１面、第２面、第１側部および第２側部を含み、
前記連続状の係合具は、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を含み、
前記製袋方法は、
前記ウェブを、当該ウェブの長さ方向に搬送し、
接着剤を、搬送中の前記ウェブの前記第１または第２側部の少なくともいずれか一方に前記第１面において前記ウェブの長さ方向に塗布し、
前記第１および第２側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの搬送に伴い、当該ウェブの前記長さ方向にのびる２つの第１折曲線に沿って折り曲げ、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの搬送に伴い、前記２つの第１折曲線の間において前記ウェブの長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げ、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着し、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記２つの第１折曲線に沿った折曲げによって生じる２つの折曲縁によって形成された開口縁を有する袋をクロスカットの度に製造する、
ことを特徴とする製袋方法。
ウェブと連続状の係合具とから袋を順次製造する製袋方法であって
前記ウェブは、第１面、第２面、第１側部および第２側部を含み、
前記連続状の係合具は、互いに着脱可能に係合するように構成された第１部材および第２部材を含み、
前記製袋方法は、
前記ウェブを、当該ウェブの長さ方向に搬送し、
接着剤を、搬送中の前記ウェブの前記第１側部に前記第１面において、及び／又は、搬送中の前記ウェブの前記第２側部に前記第２面において、前記ウェブの長さ方向に塗布し、
前記第１側部が前記第２面と対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの搬送に伴い、当該ウェブの前記長さ方向にのびる１つの第１折曲線に沿って折り曲げ、
前記接着剤の塗布および前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げ後に、前記第１および第２側部が前記接着剤を挟んで互いに対向するように、前記ウェブを、当該ウェブの搬送に伴い、当該ウェブの前記長さ方向にのびる第２折曲線に沿って折り曲げ、
前記第１および第２部材を、前記第２面に前記ウェブの前記長さ方向に溶着し、
前記第１および第２部材の溶着、および、前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブ、前記連続状の係合具および前記接着剤を、当該ウェブの幅方向にクロスカットして、前記ウェブの前記第１折曲線に沿った折曲げによって生じる折曲縁を含む開口縁を有する袋をクロスカットの度に製造する、
ことを特徴とする製袋方法。
前記接着剤は、感熱性接着剤であり、
前記製袋方法は、さらに、
前記感熱性接着剤を加熱して前記第１および第２側部を前記感熱性接着剤によって互いに剥離可能に接着する、
請求項５または請求項６に記載の製袋方法。
前記ウェブの前記第２折曲線に沿った折曲げ後に、前記ウェブを前記第２折曲線に沿ってスリットする、
請求項５から請求項７のいずれか１項に記載の製袋方法。