JP2014069882A - 包装袋及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面部11と、底面部12と、表面部11及び底面部12の間の折込部でなる包装袋10であって、表面部11及び底面部12は、一端縁から離隔した領域において、左右側端部に帯状に形成した先端シール部19と、他端部において、左右側端部に帯状に形成した後端シール部20と、を備え、表面部11は、さらに、両側端部において、一端から他端まで帯状に形成した側端シール部15、17を有し、包装袋の一端縁から先端シール部19までの領域において、表面部11の内面と折込部との接着部は側端シール部15、17だけであり、かつ、底面部12の内面と折込部の対向する面とを接着して部分シール部23、24としている。
【選択図】図6
Description
特許文献1に示されるガゼット包装袋は、前面部と後面部を構成する一対の平面部、及び袋の両側に袋の内方に向けてV字型に折り畳まれた折込部を備え、当該袋を構成する材料が、少なくとも基材層とイージーピール性シーラント層とを積層する積層フィルムから成り、イージーピール性シーラント面同士を合わせて熱融着することにより、上部シール、底部シール、側部シールを形成して製袋され、さらに前記シール部の端部に易裂性処理が二箇所以上設けられるように構成されている。
本発明は、所謂ガゼット包装袋であって、本実施形態の包装袋10は、対向する表面部11及び底面部12と、表面部11及び底面部12の間に挿入された折込部13、14とからなり、折込部13、14は、側端シール部15〜18において、対向する表面部11及び底面部12と接着している(図1及び図2参照)。
折込部13、14は、長手方向(図1のX方向)に関して表面部11及び底面部12と同じ長さのシートであって、折り目を内方に向けて幅方向(図1のY方向)に二つ折りに畳まれて、例えば断面がV字型又は湾曲形状となるように、表面部11と底面部12との間にそれぞれ両側から挟み込まれている。
後端シール部20は、表面部11及び底面部12の他端縁(後端縁)に沿って幅方向に設けられていてもよく、後端縁から離れて設けられていてもよい。
部分シール部23、24は、接着領域の全面に亘って接着されていてもよく又は所定のパターン、例えばポイントシールを形成して接着していてもよい。
一方、表面部11と折込部13a、14aとは接着していない。
側端シール部15〜18及び先端シール部19の接着強度は、2〜15N/15mmの範囲が望ましく、部分シール部23、24は、側端シール部15〜18及び先端シール部19の強度より強い強度、例えば15N/15mmを超える強度とすることが望ましい。接着強度が2〜15N/15mmの範囲であると、一般的に易剥離性があるとされ、剥がしやすい強度とされているが、接着強度が15N/15mmを超える場合は剥がし難い強度であるとされている。
したがって、本発明の包装袋で剥離する部分である側端シール部15〜18及び先端シール部19の接着強度を2〜15N/15mmの範囲にし、剥離しない部分である部分シール部23、24の接着強度を15N/15mmを超えるようにすることが望ましい。
中間層としては、包装袋に収容すべき内容物に応じて選定され、例えばアルミニウム薄膜又はアルミ蒸着PET、シリカ蒸着PET、2元蒸着PET、アルミナ蒸着PET、低密度ポリエチレン、ナイロン等のフィルムや樹脂を目的に応じて選択して用いることができる。なお、中間層は必要に応じて備えるようにしてもよい。
また、接着が熱融着であるため、表面部11、底面部12及び両折込部13、14は、それぞれシーラント層同士が対向するように配置されている。
側端シール部が表面部11にのみ備わっている変形実施形態の例を図7及び図8に示す。
包装袋30又は包装袋40も包装袋10と同様に、容易に開封可能であると共に、開封の際又は開封後に、底面部及び両側の折込部にて舟形に容器が維持されるので、収容した内容物がこぼれることはない。
図9(A)に示すように、表面部11となるべき長尺の第一のフィルムシート51及び底面部12となるべき長尺の第二のフィルムシート52と、左右両側の折込部13、14となるべき一対の長尺の第三のフィルムシート53、54を用いる。
第一のフィルムシート51及び第二のフィルムシート52は、上下二段で搬送され、第一のフィルムシート51及び第二のフィルムシート52の間で、その両側端付近にて、第三のフィルムシート53、54が、それぞれ折り目が内側になるように半分に折り畳んで挿入される。
このとき、第三のフィルムシート53、54の折り畳まれた側縁は、第一のフィルムシート51及び第二のフィルムシート52の両側縁に沿って整列する。組合せ段階は、例えば従来の製袋機を使用して行なうことができる。
この段階では、第一、第二及び第三のフィルムの両側端が熱融着されて接着される。
すなわち、第一のフィルムシート51及び第三のフィルムシート53、54の表面側の部分との間に、側端シール部55、56(図1〜8の符号15、16に該当する)が形成されると共に、第二のフィルムシート52及び第三のフィルムシート53、54の表面側の部分との間に、側端シール部57、58(図1〜8の符号17、18)が形成される。
これにより、第一〜第三のフィルムの幅方向に延びる先端シール部59(図1〜8の符号19に該当する)が形成される。
ただし、以下に説明するように、開封部における第一のフィルムシート51及び第三のフィルムシート53の対向部分には、加熱が行われないため、部分シール部は形成されない。
即ち、シール部材63との間に第一のフィルムシート51、第二のフィルムシート52、第三のフィルムシート53、54が存在するため、第一のフィルムシート51のシーラント材が溶融する温度まで熱が伝搬せず、部分シール部が形成されない。他方、第二のフィルムシート52及び第三のフィルムシート53、54はシール部材63により十分加熱され、シーラント材が溶融する温度まで加熱されるので、第二のフィルムシート52及び第三のフィルムシート53、54の対向部分のみが選択的に加熱溶融され、熱融着されることになる。
表面部11となる第一のフィルムシート51及び底面部12となる第二のフィルムシート52として、幅50mmの原反ロール、折込部13、14となる第三のフィルムシート53、54として、幅40mmの原反ロールを用いた。原反ロールは、以下に示すように、基材層、中間層及びシーラント層の3層構造の積層体を用いた。
基材層:ナイロンフィルム(東洋紡績株式会社、ハーデンN1102、厚さ15μm)
中間層:低密度ポリエチレンフィルム(旭化成ケミカルズ株式会社、サンテック L1850K、厚さ15μm)
シーラント層:ロック&ピールフィルム、エンシュー化成工業、厚さ30μm)
図11に側端シール部55、56、先端シール部59及び部分シール部61、62の位置と寸法を示す。
◎:裏面のみ溶着し、開封の最に部分シール部が剥がれない。
○:裏面のみ溶着し、開封の際に部分シール部が剥がれてしまうが抵抗にはなる。
△:裏面溶着が弱く、開封の際に部分シール部が剥がれてしまう又は表面が溶着してしまう。
×:裏面溶着が弱く、開封の際に部分シール部がすべて剥がれてしまう。
これに対して、シール温度150℃〜175℃では、第二のフィルムシート52と第三のフィルムシート53、54のみが確実に溶着して、良好な開封性が得られた。特に、シール温度170℃では、最も良好な開封性が得られた。
また、シール温度180℃では、第一のフィルシート51と第三のフィルムシート53、54の間でもシーラント材が溶着してしまい、開封性があまり良くないことがわかる。
この比較例1の包装袋は、開封の際に、第二のフィルムと第三のフィルムシートの間の部分シール部に対応する領域が互いに離反して開いてしまい、開封の際の引っ張り力が大きくなり、スムーズな開封性が損なわれた。
シール温度140℃でも、第一のフィルムシートと第三のフィルムシートの間にて、部分シール部と同様のシール部が形成されてしまった。
比較例2の包装袋は、開封部で表面側の第一のフィルムシートと第三のフィルムシートとがシールされているため、開封時に、より大きな引っ張り力を要した。
例えば、上述した実施形態においては、図9に示す製造方法において、部分シール部61、62を形成する際に、表面側では、非加熱部材を第一のフィルムシート51に当接させて、底面側の第二のフィルムシート52及び第三のフィルムシート53、54の間にのみ選択的に部分シール部61、62を形成するようにしているが、これに限らず、第一のフィルムシート51の開封部に該当し、第三のフィルムシート53、54と対向する面に前もって、例えば剥離ニス等の剥離剤を塗布し、表面側及び底面側から加熱したシール部材を当接させて、底面側の第二のフィルムシート52及び第三のフィルムシート53、54の間にのみ選択的に部分シール部61、62を形成することも可能である。
10a 開放口
11 表面部
12 底面部
13、14 折込部
13a、13b、14a、14b 折込部
15、16、17、18 側端シール部
19 先端シール部
20 後端シール部
21 開封部(表面部)
22 開封部(底面部)
23、24 部分シール部
25、26 開封シール部(側端シール部)
41 背貼りシール部
51 第一のフィルムシート
52 第二のフィルムシート
53、54 第三のフィルムシート
55、56、57、58 側端シール部
59 先端シール部
60 切断線
60a 開封部
61、62 部分シール部
63 シール部材
64 非加熱部材
65 内容物
Claims (3)
- 表面部と、該表面部に対向する底面部と、上記表面部及び上記底面部の間に設けられた折込部とからなり、
上記表面部及び上記底面部は、一端縁から離隔した領域において、左側端部から右側端部に帯状に延びて形成された先端シール部と、他端部において、左側端部から右側端部に帯状に延びて形成された後端シール部と、を備え、
上記表面部は、さらに、両側端部において、一端から他端まで帯状に延びて形成された側端シール部を有した包装袋であって、
包装袋の上記一端縁から上記先端シール部までの領域において、上記表面部の内面と上記折込部とは側端シール部で接着されており、かつ、上記底面部の内面と上記折込部の対向する面とが接着している包装袋。 - 長尺の第一のフィルムシート及び長尺の第二のフィルムシートを上下二段で搬送し、かつ該第一及び第二のフィルムシートの間に、一対の長尺の第三のフィルムシートを折り目が内側になるように折り畳んで挿入搬送する組合せ段階と、
第一、第二及び第三のフィルムシートの両側端を接着して、側端シール部を形成する第一のシール段階と、
第一、第二及び第三のフィルムシートを長手方向に直交する方向で接着して帯状の先端シール部を形成する第二のシール段階と、
上記先端シール部より上流側において、第二のフィルムシート及び第三のフィルムシートを接着して部分シール部を形成する第三のシール段階と、
形成された部分シール部の上流側を切断し、一端に開放口を備えるガゼット袋体を形成する段階と、
ガゼット袋体に内容物を上記開放口から挿入後、上記開放口を接着して後端シール部を形成する封入段階と、を含む、包装袋の製造方法。 - 前記第二のシール段階と前記第三のシール段階とを同時に行う、請求項2記載の包装袋の製造方法。
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