JP7168139B1 - 軸受装置の状態の検出方法、検出装置、およびプログラム - Google Patents

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Abstract

複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出方法であって、前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加し、前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を測定し、前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出し、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合は、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出される。

Description

本願発明は、軸受装置の状態の検出方法、検出装置、およびプログラムに関する。
従来、軸受装置では、潤滑剤(例えば、潤滑油やグリース)を用いて、その回転を潤滑する構成が広く普及している。一方、軸受装置などの回転部品に対しては、定期的に状態診断を行うことで、損傷や摩耗を早期に検知して回転部品の故障などの発生を抑制することが行われている。
潤滑剤を用いた軸受装置では、その動作状態を診断するために、潤滑剤に関する状態を適切に検知することが求められる。例えば、特許文献1では、直流の低電圧を軸受に印加し、測定した電圧から軸受における油膜状態を診断する手法が開示されている。また、特許文献2では、油膜をコンデンサとしてモデル化し、交流電圧を軸受の回転輪に対して非接触な状態で印加し、測定した静電容量に基づいて軸受装置の油膜状態を推定する方法が開示されている。
日本国実公平05-003685号公報 日本国特許第4942496号公報
近年、転がり軸受における更なる低トルク化が求められている。この低トルク化に対応して、転がり軸受にて用いられる潤滑剤の低粘度化や低油量化が進んでいる。このような状況では、転がり軸受内部における油膜が破断する可能性や、部品間の接触割合が高まることとなる。そのため、油膜厚さに加え、転がり軸受内部での部品間の接触状態を適切に検知することが求められる。また、転がり軸受には様々な種類が存在し、例えば、円筒ころ軸受や針状ころ軸受など、転動体がころ形状のものがある。このような転がり軸受の内部では、その動作に伴って、転動体とその周辺の部品間で線接触が発生し得る。
上記課題を鑑み、本願発明は、軸受装置内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の金属接触割合の検出を高精度に行うことを目的とする。
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、複数のころ、前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出方法であって、
前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加し、
前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を測定し、
前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出し、
前記油膜厚さおよび前記金属接触割合は、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および前記第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出されることを特徴とする検出方法。
また、本願発明の別の形態は以下の構成を有する。すなわち、複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出装置であって、
前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段と、
前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段と、
を有し、
前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出することを特徴とする検出装置。
また、本願発明の別の形態は以下の構成を有する。すなわち、コンピュータを、
軸受装置に対し、前記軸受装置を構成する複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段、
前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段、
として機能させ、
前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出することを特徴とするプログラム。
本願発明により、転がり軸受内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
本願発明の第1の実施形態に係る診断時の装置構成の例を示す概略図。 本願発明の第1の実施形態に係る軸受装置の物理モデルを示すグラフ図。 本願発明の第1の実施形態に係る軸受装置の等価回路を説明するための回路図。 本願発明の第1の実施形態に係る軸受装置の等価回路を説明するための回路図。 軸受装置の転動体(玉)を説明するための図。 軸受装置の転動体(ころ)を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証結果を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証結果を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証結果を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証結果を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証結果を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証前後の軸受装置の状態を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証前後の軸受装置の状態を説明するための図。 本願発明の第1の実施形態に係る検証結果を説明するためのグラフ図。 本願発明の第1の実施形態に係る測定時の処理のフローチャート。
以下、本願発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本願発明を説明するための一実施形態であり、本願発明を限定して解釈されることを意図するものではなく、また、各実施形態で説明されている全ての構成が本願発明の課題を解決するために必須の構成であるとは限らない。また、各図面において、同じ構成要素については、同じ参照番号を付すことにより対応関係を示す。
<第1の実施形態>
以下、本願発明の第1の実施形態について説明を行う。なお、以下の装置構成の説明においては、スラスト形の針状ころ軸受を例に挙げて説明するが、これに限定するものではなく本願発明は他の構成の軸受にも適用可能である。例えば、転動体(針状、円すい状、円筒状)などにより線接触が発生し得るラジアル形およびスラスト形の円錐や円筒ころ軸受や、クロスローラーガイドなどの線接触が発生し得るしゅう動部品などが挙げられる。
[装置構成]
図1は、本実施形態に係る診断装置1にて診断を行う際の全体構成の一例を示す概略構成図である。図1には、本実施形態に係る診断方法が適用される軸受装置2と、診断を行う診断装置1が設けられる。なお、図1に示す構成は一例であり、軸受装置2の構成などに応じて、異なる構成が用いられてよい。また、図1においては、軸受装置2は、1の転がり軸受を備える構成を示したが、これに限定するものではなく、1の軸受装置2に複数の転がり軸受が備えられてもよい。
軸受装置2は、転がり軸受として、スラスト形の針状ころ軸受(以下、単に転がり軸受とも称する)を含んで構成される。軸受装置2において、転がり軸受は、回転軸7を回転自在に支持する。また、転がり軸受は、図1に矢印にて示すように、負荷装置(不図示)によって回転軸に直交する方向にてアキシアル荷重が負荷される。転がり軸受は、アキシアル荷重が負荷される側の軌道盤3、回転軸7に接続される側の軌道盤4、軌道盤3及び軌道盤4との間に配置された複数の転動体5である複数のころ、および転動体5を転動自在に保持する保持器(不図示)を備える。ここでは、軌道盤3にアキシアル荷重が負荷される構成としたが、軌道盤3と軌道盤4とが逆であってもよい。また、図1では、不図示であるが、保持器の形状は特に限定するものではなく、転動体5の形状などに応じて変化してよい。転がり軸受内部において、所定の潤滑方式により、軌道盤4と転動体5の間、および、軌道盤3と転動体5の間の摩擦が軽減される。潤滑方式は特に限定するものではないが、例えば、グリース潤滑や油潤滑などが用いられ、転がり軸受内部に供給されている。潤滑剤の種類についても特に限定するものではない。
モータ10は、駆動用のモータであり、回転軸7に対して回転による動力を供給する。回転軸7は、回転コネクタ9を介してLCRメータ8に接続される。回転コネクタ9は、例えば、カーボンブラシを用いて構成されてよく、これに限定するものではない。また、軸受装置2の転がり軸受のうち、軌道盤3もLCRメータ8に電気的に接続され、このとき、LCRメータ8は、軸受装置2に対する交流電源としても機能する。
診断装置1は、本実施形態に係る検出方法を実行可能な検出装置として動作する。診断装置1は、診断の際に、LCRメータ8に対して交流電源の角周波数ω、および交流電圧Vを入力として指示し、それに対する出力としてLCRメータ8から軸受装置2のインピーダンス|Z|(|Z|は、Zの絶対値を示す)、および位相角θを取得する。そして、診断装置1はこれらの値を用いて軸受装置2における油膜厚さや金属接触割合の検出を行う。検出方法の詳細については、後述する。
診断装置1は、例えば、不図示の制御装置、記憶装置、および出力装置を含んで構成される情報処理装置にて実現されてよい。制御装置は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Single Processor)、または専用回路などから構成されてよい。記憶装置は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の揮発性および不揮発性の記憶媒体により構成され、制御装置からの指示により各種情報の入出力が可能である。出力装置は、スピーカやライト、或いは液晶ディスプレイ等の表示デバイス等から構成され、制御装置からの指示により、作業者への報知を行う。出力装置による報知方法は特に限定するものではないが、例えば、音声による聴覚的な報知であってもよいし、画面出力による視覚的な報知であってもよい。また、出力装置は、通信機能を備えたネットワークインターフェースであってもよく、ネットワーク(不図示)を介した外部装置(不図示)へのデータ送信により報知動作を行ってもよい。ここでの報知内容は、例えば、検出結果に基づいて、異常診断を行った場合、異常が検出された際の報知に限定するものではなく、軸受装置2が正常である旨の報知を含んでもよい。
[物理モデル]
図2を用いて軸受装置2における転動体5と軌道盤3(または、軌道盤4)の接触状態について説明する。図2は、ローラ片とレース片とが接触(ここでは、線接触)した際の物理モデルを示すグラフである。ローラ片が転動体5(ころ)に対応し、レース片が軌道盤3(または、軌道盤4)に対応する。h軸は、油膜厚さ方向を示し、y軸は油膜厚さ方向と直交する方向を示す。また、図2に示す各変数はそれぞれ以下の通りである。なお、以降の説明において用いる各式の変数は同じものは同じ記号を付して対応付けている。
S:Hertzian接触域
a:ローラ片(ころ)の短手方向(ここでは、x軸方向)における接触幅
α:油膜の破断率(金属接触割合)(0≦α<1)
r:ローラ片の半径
αS:実接触領域(油膜の破断領域)
h:油膜厚さ
:Hertzian接触域における油膜厚さ
O:ローラ片の回転中心
Hertzian接触域において、金属が接触している面積と接触していない面積の割合はα:(1-α)となる。また、ローラ片とレース片とが接触していない理想状態ではα=0であり、x=0の場合にh>0となる。
図2に示す油膜厚さhは以下の式(1)にて表される。なお、ここで示すSの値は、図1のx軸方向の範囲に対応する。
h=f(x)=h+√(r-a)-√(r-x) (-r≦x<-a、または、a<x≦r) …(1)
また、Hertzian接触域内には、馬蹄形と呼ばれる油膜の薄い領域が存在し得るが、本実施形態では、Hertzian接触域内の平均的な油膜厚さである平均油膜厚さhを用いる。したがって、Hertzian接触域内において油膜の破断が生じている場合、hは以下の式(2)により求められる。
=(1-α)h …(2)
図2において、Oは、x=0であり、図2におけるOの座標は、O(0,h+√(r-a))にて示される。
なお、実際の転がり軸受において転動体5は荷重を受ける際に弾性変形が生じるため、
厳密にはその断面が正円形状とはならないが、本実施形態では、正円形状であるものとして上記の式(1)を用いている。したがって、油膜厚さを求める際に用いられる式は式(1)に限定するものではなく、他の算出式を用いてもよい(例えば、歯車の場合,インボリュート曲線)。
[等価電気回路]
図3は、図2に示した物理モデルを電気的に等価な電気回路(等価回路)にて示した図である。等価回路E1は、抵抗R、コンデンサC、およびコンデンサCから構成される。抵抗Rは、破断領域(=αS)における抵抗に相当する。コンデンサCは、Hertzian接触域における油膜により形成されるコンデンサに相当し、静電容量Cとする。コンデンサCは、Hertzian接触域の周辺(図2の-r≦x<-a、および、a<x≦r)における油膜により形成されるコンデンサに相当し、静電容量Cとする。Hertzian接触域(=S)が、図3の等価回路E1における抵抗RとコンデンサCの並列回路を形成する。更に、この抵抗RとコンデンサCから構成される電気回路に対して、コンデンサCが並列に接続される。このとき、Hertzian接触域の周辺(図2の-r≦x<-a、および、a<x≦r)では、潤滑剤が充填されているものとする。
等価回路E1のインピーダンスをZにて示す。ここで、等価回路E1に印加される交流電圧V、等価回路E1を流れる電流I、および、等価回路E1全体の複素インピーダンスZは以下の式(3)~(5)にて示される。
V=|V|exp(jωt) …(3)
I=|I|exp(j(ωt-θ)) …(4)
Z=V/I=|V/I|exp(jθ)=|Z|exp(jθ) …(5)
j:虚数
ω:交流電圧の角周波数
t:時間
θ:位相角(電圧と電流の位相のずれ)
式(5)に示すように、複素インピーダンスZは、Zの絶対値|Z|と位相角θの2つの独立した変数にて示される。これは、複素インピーダンスZを測定することで、互いに独立した2つのパラメータ(本実施形態では、以下に示すhおよびα)を測定可能であることを意味する。図3に示す等価回路全体の複素インピーダンスZは、以下の式(6)のように表される。
-1=R -1+jω(C+C) …(6)
:抵抗Rの抵抗値
:コンデンサCの静電容量
:コンデンサCの静電容量
|Z|:動的接触状態におけるインピーダンス
さらに、式(6)により、以下の式(7)、式(8)を導出できる。
=|Z|/cosθ …(7)
ω(C+C)=-sinθ/|Z| …(8)
ここで、式(7)におけるRは、接触面積と反比例の関係にあるため、以下の式(9)のように表すことができる。
=R10/α …(9)
10:静止時(すなわち、α=1)における抵抗値
10は、以下の式(10)のように表すことができる。
10=|Z|/cosθ …(10)
|Z|:静的接触状態におけるインピーダンス
θ:静的接触状態における位相角
よって、破断率αは、式(7)、式(9)、式(10)から以下の式(11)のように表すことができる。なお、上記のようにθを静的接触状態における位相角とした場合、θは動的接触状態における位相角とみなすことができる。
Figure 0007168139000001
一方、式(6)、式(8)におけるCは、以下の式(12)のように表すことができる。なお、線接触を想定した場合、Hertzian接触域Sの接触面積は、転動体(ころ)の長さ(ここでは、長手方向の接触幅)をLとした場合、S=2aLとなる。
Figure 0007168139000002
ε:潤滑剤の誘電率
また、式(6)、式(8)におけるCは、以下の式(13)のように表すことができる。
Figure 0007168139000003
[接触状態に応じた静電容量]
ここで、点接触におけるCについて説明する。図5は、転動体が玉である場合(例えば、玉軸受)を説明するための図である。ここでは、説明を容易にするためにhの値を大きく示しているが、実際には、図2に示したように、接触(この場合は点接触)が生じる程度に小さいものとなる。この場合、転動体と軌道盤との間にて、点接触が生じ得る。図2と同様に、転動体の半径をrとし、油膜厚さをhとした場合、図3に示した等価回路におけるコンデンサCの静電容量は以下の式(14)にて算出できる。
Figure 0007168139000004
π:円周率
r:玉の半径
ε:潤滑剤の誘電率
ln:対数関数
次に本実施形態にて扱う線接触が生じる場合について説明する。図6は、転動体がころである場合(例えば、ころ軸受)を説明するための図である。ここでは、図5と同様、説明を容易にするためにhの値を大きく示しているが、実際には、図2に示したように、
接触(この場合は線接触)が生じる程度に小さいものとなる。この場合、転動体と軌道盤との間にて、線接触が生じ得る。図2と同様に、転動体の半径をrとし、油膜厚さをhとした場合、図3に示した等価回路におけるコンデンサCの静電容量は、上記の式(13)にて示した式にて算出できる。
なお、図6に示すように、転がり軸受にて用いられるころは、端部を面取りして形成される場合がある。この場合、線接触が生じ得る直線部分をLとして扱ってよい。また、面取りによる長手方向の長さΔLが、Lに対して極めて小さい場合には、面取り部分を含めた長さL’(=L+2ΔL)を用いてコンデンサCを算出してもよい。
このとき、図2および図6に示す記号を用いると、線接触による接触面積(すなわち、Hertzian接触域Sの接触面積)は、2aLにて表すことができる。
また、面取りがされている部分については線接触ではなく、点接触が生じ得る。そのため、この部分については更に点接触によるおけるCの算出式(例えば、上記の式(14))を用いてコンデンサCを算出式(13)に加算してもよい。
上記の式(13)にて定義した理論式を用いて、コンデンサCの算出結果の検証を行った例を示す。ここでは、公知の電磁場解析の一手法である有限要素法を用いたシミュレーション解析の結果との比較を示す。また、公知の算出式であるJacksonによる以下の式(15)を比較対象として示す。なお、Jacksonによる式は、rに比べてhが極めて大きい場合を想定したものである。
Figure 0007168139000005
図7は、検証結果を示すグラフ図であり、横軸は油膜厚さh[m]を示し、縦軸は静電容量C[F]を示す。線701は、本実施形態に係る算出式である式(13)を用いて、静電容量Cを算出した結果を示す。線702は、Jacksonによる算出式である式(15)を用いて静電容量Cを算出した結果を示す。また、シンボル703(〇)は、有限要素法によるシミュレーションにより得られた結果を示す。
図7の線701とシンボル703に示すように、式(13)を用いて算出した静電容量Cの値は、1.0-2≧hの範囲にてシミュレーション結果とほぼ同じ値を導くことができる。この範囲は、本願発明にて想定している転がり軸受のサイズ等(rに比べてhが極めて小さい)に対応したものであり、Jacksonの式(15)による線702と比較しても高い精度を得ることができる。
[油膜厚さおよび油膜の破断率の導出]
本実施形態では、上述したような潤滑剤の油膜厚さhおよび油膜の破断率αを用いて潤滑状態を検出する。上述した式(8)、式(11)~式(13)により、以下の式(16)が導出される。
Figure 0007168139000006
このとき、ψは以下の式(17)のように定義される。
Figure 0007168139000007
L:転動体(ころ)の長さ
そして、式(2)、式(16)から、平均油膜厚さhは、以下の式(18)のように導出される。
Figure 0007168139000008
つまり、式(11)、式(18)により、静止時と油膜形成時における複素インピーダンス、および位相角を測定することで、hおよびαを同時にモニタリングすることが可能となる。
なお、上記の式(18)は、接触域が1つの場合における理論式である。転がり軸受は、その構成上、複数の接触域が存在し得る。例えば、図1に示すようなころ軸受の場合、1の転動体に対して、2カ所の接触域(軌道盤3側と軌道盤4側)が存在し得る。このような場合、図3に示す等価回路が2つ直列に接続された等価回路とみなすことができる。
図4は、図3にて示した等価回路E1に基づいて、1の転動体5周りにおける電気的に等価な電気回路を示した図である。1の転動体5に着目すると、軌道盤3と転動体5の間、および、軌道盤4と転動体5の間において等価回路E1が形成される。ここでは、上側を軌道盤3と転動体5にて形成される電気回路とし、下側を軌道盤4と転動体5にて形成される電気回路として説明するが、逆であってもよい。したがって、1の転動体5の周りにおいて、2つの等価回路E1が直列に接続されて等価回路E2が形成される。
このような構成において、直列に接続された接触域の数をlとし、転動体の数をnとした場合、ψは、以下の式(19)のように表すことができる。
Figure 0007168139000009
l:転動体1つ当たりの接触域の数
n:転動体の数
L:転動体(ころ)の長さ
上記の通り、線接触が生じる接触域の数に応じて、考慮されるべき等価回路は異なる。図4の例の場合、2つの線接触の接触域を想定した等価回路E2を示している。本実施形態に係る手法は、式(18)、式(19)に示すように、接触域の数を変数として含めることにより、単一の線接触の接触域を想定して検出を行うように適用されることも可能であるし、複数の線接触の接触域を想定して検出を行うように適用されることも可能である。つまり、式(18)、式(19)を用いることで、線接触の数を考慮して、1の線接触における油膜厚さおよび破断率を検出することができる。
[検証結果]
次に、本実施形態に係る算出式を用いて検証を行った結果を示す。ここでは、スラスト針状ころ軸受を用いて行った検証について説明する。図8A~図8Dは、本実施形態に係る方法による、各種データの検証結果を示す図である。図8Aにおいて、横軸は時間t[s]を示し、縦軸は油膜厚さhを示す。本例では、平均油膜厚さhに相当する。図8Bにおいて、横軸は時間t[s]を示し、縦軸は破断率αを示す。図8Cにおいて、横軸は時間t[s]を示し、縦軸は温度T[℃]を示す。図8Dにおいて、横軸は時間t[s]を示し、縦軸はトルクM[N・m]を示す。各図において、横軸の時間は軸受が回転を開始してからの経過時間を示しており、それぞれ対応している。
図8A~図8Dに示す検証にて用いた条件は以下の通りである。
軸受:スラスト針状ころ軸受(銘番:FNTA2542)
アキシアル荷重:1.5[kN]
ラジアル荷重:0[N]
回転速度:3000[m-1
温度:25[℃]
潤滑剤:VG32(ISO)
油量:1.0ml
比誘電率:2.3
交流電圧:0.2[V]
交流電源の周波数:1.0[MHz]
図8Aを参照すると、線801は、比較例としてのDowson-Higginsonの数式による理論値を示す。そして、点802は、本実施形態に係る算出結果を示す。図8Aによると、時間の経過とともに、点802は、線801が示す値に近似されるように安定している。具体的には、4000sが経過するころには、油膜厚さhが100[nm]に近似した値にて安定している。
図8Bを参照すると、点811に示すように、回転開始当初は、破断率αが安定していない。その後、回転開始から2000sが経過する頃には、破断率αが0に近似した値にて安定している。
図8Cを参照すると、線821に示すように、時間の経過に伴って、軸受の温度が上昇している。軸受の温度が上昇した場合、潤滑剤の粘度が低下し、図8Aのように油膜は薄くなる。
図8Dを参照すると、点831に示すように、回転開始当初の方が一定時間経過してからよりも高いトルク値を示している。これも温度上昇による粘度低下で説明できる。
図9Aおよび図9Bは、検証前後の転がり軸受の状態を示す図である。上述したように、本検証では、スラスト針状ころ軸受を用いた例を示す。図9Aは、検証前の転がり軸受の転動面901(図2に示すレース片に対応)を示している。図9Bは、検証後の軸受の転動面902を示している。図9Bに示すように、転動面902には、転動体(ころ)が転がった後である走行跡903が形成されている。境界904は、走行跡903の内側の端部を示している。
図10は、図9Bに示した検証後の転動面902の凹凸を示すグラフである。ここでは、図9Bに矢印にて示す位置の凹凸を示す。図10において、縦軸はある位置を基準0とした凹凸の深さ[nm]を示し、横軸は、図9Bに示した矢印に沿った軸(ここでは、x軸とする)の位置[μm]を示す。
図10において、境界904よりも左側は、転動体(ころ)が転がったことにより走行跡903が形成された箇所に対応する。一方、境界904よりも右側は、転動体(ころ)が転がらない(接触しない)位置に対応する。
図8Bを参照すると、転がり軸受が回転を開始し、2000sが経過すると、α≒0となっている。これは、図10に示すように、転動体の回転により、転動面902の凹凸が減少したことが考えられる。図10の例では、境界904よりも左側では、100nm付近にて上限となっている。これは、図8Aに示した10000s後の油膜厚さhが100[nm]に近似した値にて安定していることと一致している。すなわち、転がり軸受のなじみ摩耗の過程(なじみが完了するまでの時間等)をモニタリングできることを意味する。
[処理フロー]
図11は、本実施形態に係る診断処理のフローチャートである。本処理は、診断装置1により実行され、例えば、診断装置1が備える制御装置(不図示)が本実施形態に係る処理を実現するためのプログラムを記憶装置(不図示)から読み出して実行することにより実現されてよい。
S1101にて、診断装置1は、軸受装置2に対して、所定の方向(ここでは少なくともアキシアル方向)に荷重が与えられるように制御する。図1の構成の場合、軌道盤3に対して、アキシアル荷重が与えられる。なお、荷重を与える制御は、診断装置1とは別の装置により行われてもよい。この時、静的接触状態における位相角とインピーダンスを測定する。
S1102にて、診断装置1は、モータ10により回転軸7の回転を開始させる。これにより回転軸7に接続された軌道盤4の回転が開始される。なお、モータ10の制御は、診断装置1とは別の装置により行われてもよい。
S1103にて、診断装置1は、LCRメータ8に対し、LCRメータ8が備える交流電源(不図示)を用いて角周波数ωの交流電圧を軸受装置2に与えるように制御する。これにより、軸受装置2には、角周波数ωの交流電圧が印加されることとなる。
S1104にて、診断装置1は、S1103の入力に対する出力として、LCRメータ8からインピーダンス|Z|および位相角θを取得する。つまり、LCRメータ8は、入力である交流電圧Vおよび交流電圧の角周波数ωに対する軸受装置2の検出結果として、インピーダンス|Z|および位相角θを診断装置1に出力する。
S1105にて、診断装置1は、S1104にて取得したインピーダンス|Z|および位相角θ、S1103にて用いた交流電圧の角周波数ωを、式(11)、式(18)、式(19)に適用することで油膜厚さh(本実施形態ではh)および破断率αを導出する。
S1106にて、診断装置1は、S1105にて導出した油膜厚さhおよび破断率αを用いて軸受装置2の潤滑状態を診断する。なお、ここでの診断方法は、例えば、油膜厚さhや破断率αに対して閾値を設け、その閾値との比較により潤滑状態を判断してよい。そして、本処理フローを終了する。
以上、本実施形態により、転がり軸受内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
<その他の実施形態>
上記の実施形態では、ころ軸受を例に挙げて説明したが、本願発明に係る算出方法は、他の対象の測定にも適用可能である。例えば、すべり軸受や歯車などにも適用可能である。これらにおいても、図6に示すような検証結果と同等の精度にて検証を行うことが可能である。
また、本願発明において、上述した1以上の実施形態の機能を実現するためのプログラムやアプリケーションを、ネットワーク又は記憶媒体等を用いてシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。
また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array))によって実現してもよい。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 複数のころ、前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出方法であって、
前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加し、
前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を測定し、
前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出し、
前記油膜厚さおよび前記金属接触割合は、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出されることを特徴とする検出方法。
上記構成によれば、軸受装置内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
(2) 前記線接触により構成される電気回路は、前記線接触により生じる抵抗、前記線接触から所定の範囲に位置する潤滑剤により構成される第1のコンデンサ、および、前記所定の範囲外に位置する潤滑剤により構成される第2のコンデンサを含んで構成されることを特徴とする(1)に記載の検出方法。
上記構成によれば、軸受装置の構成に対応した等価回路に基づいて、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
(3) 前記第1のコンデンサの静電容量Cは、
Figure 0007168139000010
にて示され、
前記第2のコンデンサの静電容量Cは、
Figure 0007168139000011
にて示されることを特徴とする(2)に記載の検出方法。
上記構成によれば、軸受装置の構成に対応した等価回路におけるコンデンサの静電容量を精度良く導出することが可能となる。
(4) 前記油膜厚さhおよび前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
Figure 0007168139000012
Figure 0007168139000013
Figure 0007168139000014
であることを特徴とする(2)または(3)に記載の検出方法。
上記構成によれば、軸受装置内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
(5) 前記油膜厚さは、前記所定の範囲内における油膜厚さであり、
前記油膜厚さhおよび前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
Figure 0007168139000015
Figure 0007168139000016
Figure 0007168139000017
であることを特徴とする(2)または(3)に記載の検出方法。
上記構成によれば、軸受装置内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
(6) 更に、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を用いて前記軸受装置を診断することを特徴とする(1)~(5)のいずれかに記載の検出方法。
上記構成によれば、軸受装置内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を行い、その結果に基づき、軸受装置の状態診断を高精度に行うことが可能となる。
(7) 複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出装置であって、
前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段と、
前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段と、
を有し、
前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出することを特徴とする検出装置。
上記構成によれば、軸受装置内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
(8) コンピュータを、
軸受装置に対し、前記軸受装置を構成する複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段、
前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段、
として機能させ、
前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出することを特徴とするプログラム。
上記構成によれば、軸受装置内部にて発生する線接触を想定して、軸受装置内部の油膜厚さおよび部品間の接触割合の検出を高精度に行うことが可能となる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、本出願は、2021年5月28日出願の日本特許出願(特願2021-090421)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
1…診断装置
2…軸受装置
3、4…軌道盤
5…転動体
7…回転軸
8…LCRメータ
9…回転コネクタ
10…モータ

Claims (8)

  1. 複数のころ、前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出方法であって、
    前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加し、
    前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を測定し、
    前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出し、
    前記油膜厚さおよび前記金属接触割合は、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出され
    前記線接触により構成される電気回路は、前記線接触により生じる抵抗、前記線接触から所定の範囲に位置する潤滑剤により構成される第1のコンデンサ、および、前記所定の範囲外に位置する潤滑剤により構成される第2のコンデンサを含んで構成され、
    前記油膜厚さh および前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
    Figure 0007168139000018
    Figure 0007168139000019
    Figure 0007168139000020
    α:金属接触割合(0≦α<1)
    Z:複素インピーダンス
    :複素インピーダンス(静止時)
    θ:位相角
    θ :位相角(静止時)
    r:ころの半径
    a:ころの短手方向における接触幅
    l:ころ1つ当たりの接触域の数
    n:ころの数
    L:ころの長さ
    ω:交流電圧の角周波数
    ε:潤滑剤の誘電率
    π:円周率
    であることを特徴とする検出方法。
  2. 複数のころ、前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出方法であって、
    前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加し、
    前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を測定し、
    前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出し、
    前記油膜厚さおよび前記金属接触割合は、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出され、
    前記線接触により構成される電気回路は、前記線接触により生じる抵抗、前記線接触から所定の範囲に位置する潤滑剤により構成される第1のコンデンサ、および、前記所定の範囲外に位置する潤滑剤により構成される第2のコンデンサを含んで構成され、
    前記油膜厚さは、前記所定の範囲内における油膜厚さであり、
    前記油膜厚さh および前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
    Figure 0007168139000021
    Figure 0007168139000022
    Figure 0007168139000023
    α:金属接触割合(0≦α<1)
    Z:複素インピーダンス
    :複素インピーダンス(静止時)
    θ:位相角
    θ :位相角(静止時)
    r:ころの半径
    a:ころの短手方向における接触幅
    l:ころ1つ当たりの接触域の数
    n:ころの数
    L:ころの長さ
    ω:交流電圧の角周波数
    ε:潤滑剤の誘電率
    π:円周率
    であることを特徴とする検出方法。
  3. 前記第1のコンデンサの静電容量C1は、
    Figure 0007168139000024
    ε:潤滑剤の誘電率
    α:金属接触割合(0≦α<1)
    a:ころの短手方向における接触幅
    L:ころの長さ
    :Hertzian接触域における油膜厚さ
    にて示され、
    前記第2のコンデンサの静電容量C2は、
    Figure 0007168139000025
    π:円周率
    ε:潤滑剤の誘電率
    L:ころの長さ
    r:ころの半径
    :Hertzian接触域における油膜厚さ
    にて示されることを特徴とする請求項1または2に記載の検出方法。
  4. 更に、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を用いて前記軸受装置を診断することを特徴とする請求項1または2に記載の検出方法。
  5. 複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出装置であって、
    前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段と、
    前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段と、
    を有し、
    前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出し
    前記線接触により構成される電気回路は、前記線接触により生じる抵抗、前記線接触から所定の範囲に位置する潤滑剤により構成される第1のコンデンサ、および、前記所定の範囲外に位置する潤滑剤により構成される第2のコンデンサを含んで構成され、
    前記油膜厚さh および前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
    Figure 0007168139000026
    Figure 0007168139000027
    Figure 0007168139000028
    α:金属接触割合(0≦α<1)
    Z:複素インピーダンス
    :複素インピーダンス(静止時)
    θ:位相角
    θ :位相角(静止時)
    r:ころの半径
    a:ころの短手方向における接触幅
    l:ころ1つ当たりの接触域の数
    n:ころの数
    L:ころの長さ
    ω:交流電圧の角周波数
    ε:潤滑剤の誘電率
    π:円周率
    であることを特徴とする検出装置。
  6. 複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材を含んで構成される軸受装置の状態を検出する検出装置であって、
    前記複数のころ、前記第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段と、
    前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段と、
    を有し、
    前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出し、
    前記線接触により構成される電気回路は、前記線接触により生じる抵抗、前記線接触から所定の範囲に位置する潤滑剤により構成される第1のコンデンサ、および、前記所定の範囲外に位置する潤滑剤により構成される第2のコンデンサを含んで構成され、
    前記油膜厚さは、前記所定の範囲内における油膜厚さであり、
    前記油膜厚さh および前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
    Figure 0007168139000029
    Figure 0007168139000030
    Figure 0007168139000031
    α:金属接触割合(0≦α<1)
    Z:複素インピーダンス
    :複素インピーダンス(静止時)
    θ:位相角
    θ :位相角(静止時)
    r:ころの半径
    a:ころの短手方向における接触幅
    l:ころ1つ当たりの接触域の数
    n:ころの数
    L:ころの長さ
    ω:交流電圧の角周波数
    ε:潤滑剤の誘電率
    π:円周率
    であることを特徴とする検出装置。
  7. コンピュータを、
    軸受装置に対し、前記軸受装置を構成する複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段、
    前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段、
    として機能させ、
    前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出し、
    前記線接触により構成される電気回路は、前記線接触により生じる抵抗、前記線接触から所定の範囲に位置する潤滑剤により構成される第1のコンデンサ、および、前記所定の範囲外に位置する潤滑剤により構成される第2のコンデンサを含んで構成され、
    前記油膜厚さh および前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
    Figure 0007168139000032
    Figure 0007168139000033
    Figure 0007168139000034
    α:金属接触割合(0≦α<1)
    Z:複素インピーダンス
    :複素インピーダンス(静止時)
    θ:位相角
    θ :位相角(静止時)
    r:ころの半径
    a:ころの短手方向における接触幅
    l:ころ1つ当たりの接触域の数
    n:ころの数
    L:ころの長さ
    ω:交流電圧の角周波数
    ε:潤滑剤の誘電率
    π:円周率
    であることを特徴とするプログラム。
  8. コンピュータを、
    軸受装置に対し、前記軸受装置を構成する複数のころ、および前記複数のころの転動面を構成する第1および第2の部材から構成される電気回路に交流電圧を印加させた際に得られる前記交流電圧の印加時の前記電気回路のインピーダンスおよび位相角を取得する取得手段、
    前記インピーダンスおよび前記位相角に基づき、前記第1の部材と前記複数のころの間、または、前記第2の部材と前記複数のころの間の少なくとも一つにおける油膜厚さおよび金属接触割合を導出する導出手段、
    として機能させ、
    前記導出手段は、前記油膜厚さおよび前記金属接触割合を、前記軸受装置内にて発生するころと、前記第1および第2の部材の少なくとも一方との間に生じる線接触により構成される電気回路に対応する算出式を用いて導出し、
    前記線接触により構成される電気回路は、前記線接触により生じる抵抗、前記線接触から所定の範囲に位置する潤滑剤により構成される第1のコンデンサ、および、前記所定の範囲外に位置する潤滑剤により構成される第2のコンデンサを含んで構成され、
    前記油膜厚さは、前記所定の範囲内における油膜厚さであり、
    前記油膜厚さh および前記金属接触割合αを導出するための前記算出式は、
    Figure 0007168139000035
    Figure 0007168139000036
    Figure 0007168139000037
    α:金属接触割合(0≦α<1)
    Z:複素インピーダンス
    :複素インピーダンス(静止時)
    θ:位相角
    θ :位相角(静止時)
    r:ころの半径
    a:ころの短手方向における接触幅
    l:ころ1つ当たりの接触域の数
    n:ころの数
    L:ころの長さ
    ω:交流電圧の角周波数
    ε:潤滑剤の誘電率
    π:円周率
    であることを特徴とするプログラム。
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