JP7167637B2 - 車両の物品固定構造 - Google Patents

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この発明は、物品を保持するストラップを備えた車両の物品固定構造に関する。
車両等に設けられた物品収納部に物品を収納し、その物品を動かないようにするためにバックル付きストラップが使用されることがある。ストラップは予め物品収納部に固定され、物品収納部に物品を収納したのちストラップを物品に架け渡してバックルを結合することにより、物品が固定される。
物品収納部にストラップを固定するために、例えば特許文献1に記載されているようにビスやクリップ等の固定用部品を、ストラップに形成された取付け孔に挿入して固定する固定手段が提案されている。
特開2005-82137号公報
特許文献1に記載されているようにビス等の固定用部品を用いた場合、ストラップ以外に固定用部品が必要であるため部品数が増えるという問題がある。また、ストラップに形成された取付け孔が経年変化やストラップに加わる引張り荷重等によって広がり、ストラップに緩みを生じるなど、改善の余地があった。
従って本発明の目的は、部品数が少なくしかもストラップが緩みにくい車両の物品固定構造を提供することにある。
1つの実施形態は、車両の車室を形成する面部に設けられ、物品を保持する物品保持部と、前記物品保持部に設けられ、前記物品を前記物品保持部に固定するストラップとを有する車両の物品固定構造であって、前記物品保持部は、互いに間隔をあけて対向するよう配置され、前記ストラップの一端側および他端側がそれぞれ前記物品保持部の車両外側から車両内側へ挿通される第1のストラップ挿通孔および第2のストラップ挿通孔と、前記第1のストラップ挿通孔と前記第2のストラップ挿通孔との間に間隔をあけて並んで設けられた第1スリット、第2スリットと、および第3スリットと、前記第1スリットと前記第2スリットとの間に位置する第1の支持部と、前記第2スリットと前記第3スリットとの間に位置する第2の支持部とを有している。前記ストラップは、前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔から車両内側にそれぞれ延設され、互いに連結されることで前記物品保持部との間に物品を拘束する第1の拘束部および第2の拘束部と、前記物品保持部の車両外側で前記第1のストラップ挿通孔と前記第2のストラップ挿通孔との間に亘って延設され、前記第1の拘束部と前記第2の拘束部との間を繋ぐ中間部とを有している。前記中間部は、前記第1のストラップ挿通孔から前記第2の支持部および前記第1の支持部の車両外側を通り、前記第1スリットに挿入された状態において前記第1の支持部の車両内側に折り返され、前記第1の支持部の車両内側から前記第2スリットを介して前記第2の支持部の車両外側を通り、前記第3スリットに挿入された状態において前記第2の支持部の車両内側へ折り返され、さらに前記第2の支持部および前記第1の支持部の車両内側を通って、前記第1スリットから前記物品保持部の車両外側に引き出された状態において、前記第2のストラップ挿通孔へ至るよう配索される。
この実施形態において、前記ストラップの前記第1の支持部の車両外側に位置する箇所の外側の面に、前記第1の拘束部と前記第2の拘束部の長さを所定の長さとするための該ストラップの位置を表示する目印部を有してもよい。また前記第1の支持部が前記第2の支持部よりも車両外側にオフセットした位置に形成されてもよい。前記第1の支持部と前記第2の支持部とのオフセット量は、前記ストラップの厚さと略同一であってもよい。前記第2の支持部の車両内側の面は、前記物品保持部の車両内側の面と略面一となっていてもよい。
前記物品保持部の一例が車両外側に凹んだ凹状に形成されており、車両内外方向を向く壁部と、前記壁部から車両内側へ起立する周壁とを有し、前記第1スリット、前記第2スリット、および前記第3スリットは、前記壁部に設けられるとともに、前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔は、前記周壁の互いに向かい合う面にそれぞれ設けられ、前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔のいずれか一方が、他方よりも車両内側にオフセットした位置に形成されていてもよい。さらに本実施形態の物品固定構造において、前記第1スリット、前記第2スリット、および前記第3スリットは、前記壁部の中央より前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔のうち前記他方側に設けられていてもよい。
本発明の物品固定構造によれば、物品保持部に形成された各スリットにストラップを通すことにより、ストラップを物品保持部に固定できるため固定用部品を省略することが可能であり部品数が少ない。しかもストラップが緩みにくいため、物品を確実に保持することができる。
1つの実施形態に係る物品固定構造を備えた物品保持部を車室内側から見た斜視図。 図1に示された物品保持部の縦断面図。 図2に示された物品保持部を車室外側から見た斜視図。 図3に示された物品保持部にストラップを設ける前の斜視図。 図4に示された物品保持部の縦断面図。 ストラップを通す方向を模式的に表わした物品保持部の一部の縦断面図。
以下に1つの実施形態に係る車両の物品固定構造について、図1から図6を参照して説明する。
図1は、物品固定構造1を備えた車両の一部を車室内側から見た斜視図である。車室は、上壁(ルーフパネル)、底壁(フロアパネル)、側壁(ドアパネル等)など、複数の壁面(面部)で形成されている。車両の壁面には物品保持部11が設けられ、物品保持部11に物品12が保持されている。本実施形態における物品保持部11は、後部座席15(一部のみ示す)の後方の荷室の側壁10に設けられた樹脂製のトリム部材16に形成されている。なお、物品保持部11の位置は特に問わない。
図2は、物品保持部11の縦断面図、図3は物品保持部11を車室外側から見た斜視図である。物品12の一例は、説明の都合上、おおむね四角い箱形に描かれているが、物品12の種類は多種多様であり、形状や大きさは特に問わない。例えばエアコンプレッサ等の車載備品でもよいし、必要に応じて車両に装備される任意の品でもよい。
物品保持部11には、収納した物品12が移動することを防ぐためにバックル付き帯状体20が設けられている。この明細書では説明の便宜上、物品保持部11の物品12が収納される側を「内側」と称し、反対側を「外側」と称している。すなわち「内側」は車両内側(本実施形態では車幅方向内側)であり、「外側」は車両外側(本実施形態では車幅方向外側)である。図2と図6に示された矢印X1は車幅方向内側、矢印X2は車幅方向外側を示している。矢印Yは車両の上方を表している。
図2等に示されるように物品保持部11は、車幅方向外側に凹む凹状に形成されており、上下方向に延びる壁部30と、壁部30の上端から車室内側に向かって延びる上壁31、壁部30の下端から車室内側に向かって延びる底壁32、壁部30の車両前後方向両端から車室内側に向かって延びる側壁37(図3と図4に示す)と、車室内側を臨んで開口する開口部33と、開口部33の周囲に形成されたフランジ部34とを含んでいる。上壁31と底壁32と側壁37とは、物品保持部11の周壁38をなしている。周壁38は壁部30から車両内側へ起立している。
開口部33は、カバー部材35(図1に示す)によって覆われる。カバー部材35は、物品保持部11に設けられた取付孔36等を利用して物品保持部11に固定される。
バックル付き帯状体20は、例えばポリプロピレンやポリアミド系の合成樹脂繊維の織物からなるストラップ40と、ストラップ40の端部に設けられたバックル41とを有している。ストラップ40は、布のように自由に曲がることができる柔軟な性質を有している。
バックル41は、ストラップ40の一方の端部40a側に設けられた第1バックル要素41aと、ストラップ40の他方の端部40bに設けられた第2バックル要素41bとからなる。図2に示されるように、第1バックル要素41aを第2バックル要素41bに挿入し、第1バックル要素41aの係止部41cを第2バックル要素41bの受け部41dに係合させることにより、第1バックル要素41aと第2バックル要素41bとが互いに結合する。第2バックル要素41bに設けられた操作部41e(図1に示す)を操作すると、第1バックル要素41aと第2バックル要素41bとを切り離すことができる。
ストラップ40は、以下に説明するストラップ固定構造によって物品保持部11に固定されている。
図4は、ストラップ40を設ける前の物品保持部11の斜視図である。図5は、図4に示された物品保持部11の縦断面図である。物品保持部11の壁部30には、下から順に第1スリット51と、第2スリット52と、第3スリット53とが上下方向に互いに間隔をあけて平行に形成されている。各スリット51,52,53は、物品保持部11の上下方向の中央C1(図5に示す)よりも上の位置に形成されている。
スリット51,52,53は、それぞれ、略水平方向(図4に矢印Bで示す方向)に長い形状である。スリット51,52,53のそれぞれの長さL1および隙間広さW1(図5に示す)は、ストラップ40を通すことができるように、ストラップ40の幅および厚さよりもやや広い寸法としている。なお、スリット51,52,53の隙間広さW1をバックル41の厚さT1(図2に示す)よりも大きくすることにより、第1バックル要素41aまたは第2バックル要素41bが付いた状態のストラップ40をスリット51,52,53に通すことができるようにしてもよい。
第1スリット51と第2スリット52との間に、第1の支持部61が形成されている。第2スリット52と第3スリット53との間に、第2の支持部62が形成されている。図5に示されるように第1の支持部61と第2の支持部62とは、それぞれ壁部30の一部であり、その厚さは壁部30と略同一である。第1の支持部61は、第2の支持部62に対して車室外側にオフセット量H1(図5と図6に示す)だけ突き出た形状となっている。これに対し第2の支持部62は、壁部30から突き出ることなく壁部30と実質的に面一に形成されている。すなわち第2の支持部62の車両内側の面は、物品保持部11の車両内側の面と略面一となっている。
物品保持部11の上壁31には、ストラップ40を通すことができる大きさの第1のストラップ挿通孔71が形成されている。底壁32にも、ストラップ40を通すことができる大きさの第2のストラップ挿通孔72が形成されている。第2のストラップ挿通孔72は、第1のストラップ挿通孔71よりも車室内側に距離H2(図5に示す)だけオフセットした位置に形成されている。第1のストラップ挿通孔71および第2のストラップ挿通孔72は、互いに間隔をあけて対向するよう周壁38に配置され、ストラップ40の一端側および他端側がそれぞれ物品保持部11の車両外側から第1のストラップ挿通孔71および第2のストラップ挿通孔72を通って車両内側へ挿通される。
本実施形態の第1スリット51、第2スリット52、および第3スリット53は、壁部30の中央C1より一方側(第1のストラップ挿通孔71に近い側)に設けられている。なお、第1スリット51、第2スリット52、および第3スリット53が、壁部30の中央C1より他方側(第2のストラップ挿通孔72に近い側)に設けられていてもよい。
ストラップ40は、物品保持部11の壁部30の車室外側を通り、第1のストラップ挿通孔71、第2のストラップ挿通孔72から車室内側に挿通される。図2に示されるように、ストラップ40の中間部すなわち物品保持部11の壁部30の車室外側を通る箇所を中間部75とし、第1のストラップ挿通孔71および第2のストラップ挿通孔72から車室内側に延設される箇所をそれぞれ第1の拘束部76、第2の拘束部77とする。中間部75は、物品保持部11の車両外側で第1のストラップ挿通孔71と第2のストラップ挿通孔72との間に亘って延設され、第1の拘束部76と第2の拘束部77との間を繋いでいる。
図6は、物品保持部11にストラップ40を配索する際、スリット51,52,53にストラップ40を通す方向を矢印F1~F5で模式的に表わした断面図である。以下に述べるようにストラップ40の中間部75はスリット51,52,53に挿入され、物品12に架け渡すようにして上下方向に配置される。本実施形態の場合、ストラップ40をスリット51,52,53に通す際に、第1バックル要素41aをストラップ40の一方の端部40aから外しておく。
まず、物品保持部11の開口部33側から、ストラップ40の一方の端部40aを第1のストラップ挿通孔71に通し、外側に引き出す。そして図6に矢印F1で示すように物品保持部11の外側からストラップ40を第1スリット51に挿入し、内側に引き出す。引き出されたストラップ40を第1の支持部61にて上方に折り返し、矢印F2で示すように物品保持部11の内側から第2スリット52に挿入して外側に引き出す。
第2スリット52から外側に引き出されたストラップ40を、矢印F3で示すように第3スリット53に挿入し、内側に引き出す。引き出されたストラップ40を第2の支持部62にて下方に折り返したのち、矢印F4で示すように第1スリット51に挿入し、外側に引き出す。そして矢印F5で示す方向に引き出されたストラップ40を、物品保持部11の外側から第2のストラップ挿通孔72(図2と図5に示す)に挿入し、内側に引き出す。その後、第1バックル要素41aをストラップ40に取り付ける。
なおスリット51,52,53と、ストラップ挿通孔71,72とを第1バックル要素41aを通すことができる大きさとした場合には、ストラップ40に第1バックル要素41aを取り付けたまま、スリット51,52,53とストラップ挿通孔71,72に通す作業を行うことが可能である。
図2と図6とに示すように、スリット51,52,53に通されたストラップ40は、第1スリット51に挿入され第1の支持部61にて上方に折り返された第1の曲がり部40cと、第2スリット52に挿入された第2の曲がり部40dと、第3スリット53に挿入され第2の支持部62にて下方に折り返された第3の曲がり部40eと、第1スリット51に挿入され下方に延びる第4の曲がり部40fと、第1の支持部61の内側の面においてストラップ40が2枚重なる第1重なり部40gと、第2の支持部62の外側の面においてストラップ40が2枚重なる第2重なり部40hを有している。
このようにストラップ40の中間部75は、第1のストラップ挿通孔71から第2の支持部62および第1の支持部61の車両外側を通り、第1スリット51に挿入された後、第1の支持部61の車両内側へ折り返され、第1の支持部61の車両内側から第2スリット52を介して第2の支持部62の車両外側を通り、第3スリット53に挿入された後、第2の支持部62の車両内側へ折り返され、さらに第2の支持部62および第1の支持部61の車両内側を通って、第1スリット51から物品保持部11の車両外側に引き出された後、第2のストラップ挿通孔72へ至るよう配索されている。
図2と図6に示されるように、ストラップ40の外側の面には、ストラップ40がスリット51,52,53に通された状態において、バックル41が所定の位置となるよう、すなわち、第1の拘束部76と第2の拘束部77の長さが所定の長さとなるよう、ストラップ40の位置を調節する目安となる目印部80が表示されている。目印部80は、バックル41の位置が許容範囲にあるときに、第1の支持部61と対応した位置にくるように、予めストラップ40の外側の面に表示されている。
ストラップ40に目印部80が設けられているため、ストラップ40をスリット51,52,53に通す際に目印部80を物品保持部11の外側から目視することにより、ストラップ40が所定の位置まで挿入されたか否かを知ることができる。このためストラップ40を通す作業が容易となり、また、バックル41を物品保持部11の上下方向の望ましい高さに位置させることが可能となる。
図2に示されるようにストラップ40が物品保持部11の内側にて上下方向に配置され、第1バックル要素41aと第2バックル要素41bとを互いに結合することにより、物品12が緊縛された状態で保持される。
このようにして物品保持部11の壁部30に配索され固定されたストラップ40は、スリット51,52,53に挿入された状態においてストラップ40とスリット51,52,53との間に生じる摩擦力や、第1重なり部40g、第2重なり部40hに生じる摩擦力などによって、ストラップ40が長手方向に移動することを抑制できる。このため、ストラップ40に保持された物品12が移動してしまうことを抑制することができる。
第1の支持部61は、壁部30の外面30aや第2の支持部62の外面62aよりも外側にオフセット量H1(図5と図6に示す)だけ突き出ている。オフセット量H1を設けたことにより、ストラップ40を第1スリット51と第2スリット52に通す際の作業性が向上する。特に第1スリット51にはストラップ40を2回通す必要があり、また、第2スリット52にはストラップ40を下から上に斜めに通す必要があるため、第1スリット51と第2スリット52はストラップ40を通しにくい箇所であるが、第1の支持部61がオフセット量H1だけ外側に突き出ていることにより、第1スリット51と第2スリット52にストラップ40を通す作業を行いやすくすることができる。
本実施形態のストラップ固定構造によれば、第1の支持部61の内側の面にストラップ40が2枚重なる第1重なり部40gが形成される。これに対し第2の支持部62の内側はストラップ40が1枚のみの部分40iとなる。1枚のみの部分40iは第1重なり部40gと比較して厚さが小さい。しかし第1の支持部61が前記オフセット量H1だけ外側に突き出ているため、第1重なり部40gと1枚のみの部分40iとの間に段差が生じることを回避できる。また、第2の支持部62は壁部30と実質的に面一に形成されているため、第1の支持部61と第2の支持部62の内側の面を通るストラップ40は、壁部30の内側の面よりストラップ40の厚さ分だけ物品保持部11の内側に突き出ることになる。
このため物品保持部11に収納された物品12の背面が、ストラップ40が2枚重なる第1重なり部40gと、1枚のみの部分40iとを介して、第1の支持部61と第2の支持部62とによって支持される。すなわち物品12がストラップ40を介して壁部30に支持されるため、物品12の背面が壁部30に直接接し、物が当たることによるガタツキ音が発生することも回避される。
本実施形態では、目印部80は第1の支持部61と対応した位置、すなわち最初にストラップ40が通される第1スリット51の近傍に表示されているため、作業中に確実に目につく。この目印部80は、所定の位置にあるときは第1の支持部61の外面に位置しているため、車室内側から見えない。また、仮にストラップ40が引っ張られ移動し、目印部80が第1スリット51の内面まで入り込んだとしても、その内側にはさらにストラップ40が位置しているため、車室内側から見えず、見栄えが悪くなることも防ぐことができる。
図5に示されるように、物品保持部11の底壁32に設けられた第2のストラップ挿通孔72は、上壁31に設けられた第1のストラップ挿通孔71よりも車室内側に距離H2だけオフセットした位置に形成されている。このため物品保持部11に収容した物品12がストラップ40によって緊縛された状態において、物品12を押さえ付ける力は、物品12を壁部30と底壁32とに向けて斜め下方に押し付ける方向となる。よって、物品12を物品保持部11の壁部30と底壁32で確実に支持し、安定した状態で保持することが可能である。このとき、第1の支持部61と第2の支持部62とが、壁部30の上下方向の中央C1よりも高い位置、すなわち第1のストラップ挿通孔71側に形成されているため、ストラップ40が壁部30の内側の面よりも物品保持部11に突出する位置も、壁部30の上下方向の中央C1よりも高い位置となる。このため物品12の上部側がストラップ40を介して壁部30に支持されることにより、車両走行中に物品12の上部側が揺れて音が出ることを抑制することが可能である。
なお前記実施形態ではストラップ40を1本のみ使用したが、複数のストラップ40が設けられてもよい。また前記実施形態ではストラップ40が上下方向に配置されているが、ストラップ40が水平方向に配置されてもよい。ストラップの端部に設ける止め具としては、バックル以外の係脱可能な結合具が採用されてもよい。また物品保持部が凹部以外の態様でもよい。
また、前記実施形態では物品保持部11の開口部33が車幅方向内側を臨むように、車室(荷室)の側面に物品保持部11を設けたが、これに限らず、例えば車室の底壁(フロアパネル)に物品保持部を設け、開口部33が車両上方を臨むように配置してもよい。この場合でも、第2のストラップ挿通孔を車室内側にオフセットさせることによる効果は前記実施形態と同様であるが、物品保持部11を車室の側面に設け、ストラップを上下に延在させた上で、底壁32に設けられた第2のストラップ挿通孔72を上壁31に設けられた第1のストラップ挿通孔71よりも車室内側にオフセットさせることにより、物品12の自重も利用して物品12を物品保持部11に保持することができるため、より高い効果を見込める。
本発明を実施するに当たり、物品保持部の形状および配置をはじめとして、第1~第3スリット、第1のストラップ挿通孔、第2のストラップ挿通孔、第1の支持部、第2の支持部などの位置や形状等の態様を必要に応じて種々に変更して実施できることは言うまでもない。ストラップやバックルの構成についても、前記実施形態に制約されることはなく、種々に変更して実施できるものである。
1…物品固定構造、11…物品保持部、12…物品、16…トリム部材、20…バックル付き帯状体、30…壁部、31…上壁、32…底壁、33…開口部、38…周壁、40…ストラップ、40a…一方の端部、40b…他方の端部、40c…第1の曲がり部、40d…第2の曲がり部、40e…第3の曲がり部、40f…第4の曲がり部、40g…第1重なり部、40h…第2重なり部、41…バックル、41a…第1バックル要素、41b…第2バックル要素、51…第1スリット、52…第2スリット、53…第3スリット、61…第1の支持部、62…第2の支持部、71…第1のストラップ挿通孔、72…第2のストラップ挿通孔、75…中間部、76…第1の拘束部、77…第2の拘束部、80…目印部。

Claims (7)

  1. 車両の車室を形成する面部に設けられ、物品を保持する物品保持部と、前記物品保持部に設けられ、前記物品を前記物品保持部に固定するストラップとを有する車両の物品固定構造であって、
    前記物品保持部は、互いに間隔をあけて対向するよう配置され、前記ストラップの一端側および他端側がそれぞれ前記物品保持部の車両外側から車両内側へ挿通される第1のストラップ挿通孔および第2のストラップ挿通孔と、
    前記第1のストラップ挿通孔と前記第2のストラップ挿通孔との間に間隔をあけて並んで設けられた第1スリット、第2スリットと、および第3スリットと、
    前記第1スリットと前記第2スリットとの間に位置する第1の支持部と、
    前記第2スリットと前記第3スリットとの間に位置する第2の支持部とを有し、
    前記ストラップは、
    前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔から車両内側にそれぞれ延設され、互いに連結されることで前記物品保持部との間に物品を拘束する第1の拘束部および第2の拘束部と、前記物品保持部の車両外側で前記第1のストラップ挿通孔と前記第2のストラップ挿通孔との間に亘って延設され、前記第1の拘束部と前記第2の拘束部との間を繋ぐ中間部とを有し、
    前記中間部は、
    前記第1のストラップ挿通孔から前記第2の支持部および前記第1の支持部の車両外側を通り、前記第1スリットに挿入された状態において前記第1の支持部の車両内側へ折り返され、前記第1の支持部の車両内側から前記第2スリットを介して前記第2の支持部の車両外側を通り、前記第3スリットに挿入された状態において前記第2の支持部の車両内側へ折り返され、さらに前記第2の支持部および前記第1の支持部の車両内側を通って、前記第1スリットから前記物品保持部の車両外側に引き出された状態において、前記第2のストラップ挿通孔へ至るよう配索された、
    ことを特徴とする車両の物品固定構造。
  2. 請求項1に記載の車両の物品固定構造において、
    前記ストラップの前記第1の支持部の車両外側に位置する箇所の外側の面に、前記第1の拘束部と前記第2の拘束部の長さを所定の長さとするための該ストラップの位置を表示する目印部を有したことを特徴とする車両の物品固定構造。
  3. 請求項1または2に記載の車両の物品固定構造において、
    前記第1の支持部が前記第2の支持部よりも車両外側にオフセットした位置に形成されていることを特徴とする車両の物品固定構造。
  4. 請求項3に記載の車両の物品固定構造において、
    前記第1の支持部と前記第2の支持部とのオフセット量は、前記ストラップの厚さと略同一であることを特徴とする車両の物品固定構造。
  5. 請求項3または4に記載の車両の物品固定構造において、
    前記第2の支持部の車両内側の面は、前記物品保持部の車両内側の面と略面一となっていることを特徴とする車両の物品固定構造。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の車両の物品固定構造において、
    前記物品保持部は、車両外側に凹んだ凹状に形成されており、車両内外方向を向く壁部と、前記壁部から車両内側へ起立する周壁とを有し、
    前記第1スリット、前記第2スリット、および前記第3スリットは、前記壁部に設けられるとともに、前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔は、前記周壁の互いに向かい合う面にそれぞれ設けられ、
    前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔のいずれか一方が、他方よりも車両内側にオフセットした位置に形成されていることを特徴とする車両の物品固定構造。
  7. 請求項6に記載の車両の物品固定構造において、
    前記第1スリット、前記第2スリット、および前記第3スリットは、前記壁部の中央より前記第1のストラップ挿通孔および前記第2のストラップ挿通孔のうち前記他方側に設けられていることを特徴とする車両の物品固定構造。
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