JP7166312B2 - 缶体製造システム - Google Patents

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Description

本発明は、缶体製造システムに関する。
特許文献1には、インクジェット印刷が少なくとも一つのインクジェット印刷ステーションで行われ、インクジェット印刷ステーションには複数個のインクジェットヘッドが配置されている印刷装置が開示されている。
特開2012-232771号公報
印刷装置では、缶体を保持しながら移動する移動体を移動させて、印刷部などへ缶体を搬送することがある。
ここで、缶体の製造システムに複数の印刷装置を設けるにあたり、缶体の製造に要する設備の共用化を図ると、製造システムの小型化を図れる。
本発明の目的は、缶体製造システムの小型化を図ることにある。
本発明が適用される缶体製造システムは、缶体が移動する移動経路であって、分岐部にて複数の分岐経路に分岐するとともに、当該分岐部よりも下流側にて合流する移動経路と、前記複数の分岐経路に含まれる一の分岐経路に設けられ、インクジェット方式で缶体への印刷を行うインクジェット印刷装置と、前記複数の分岐経路に含まれる他の分岐経路に設けられ、刷版方式で缶体への印刷を行う刷版印刷装置と、を備える缶体製造システムである。
ここで、前記移動経路のうちの前記分岐部よりも上流側では、前記一の分岐経路に向かう缶体および前記他の分岐経路に向かう缶体の各々に対して共通の処理が行われることを特徴とすることができる。
また、前記一の分岐経路と前記他の分岐経路は、前記分岐部よりも下流側に位置する合流部で合流し、前記移動経路のうちの前記合流部よりも下流側では、前記一の分岐経路からの缶体および前記他の分岐経路からの缶体の各々に対して共通の処理が行われることを特徴とすることができる。
また、前記一の分岐経路では、缶体への印刷処理以外に、予め定められた他の処理が行われ、前記他の分岐経路でも、当該他の処理と同じ処理が行われることを特徴とすることができる。
本発明によれば、缶体製造システムの小型化を図れる。
印刷装置を上方から眺めた場合の斜視図である。 第1移動機構の構成を示した図である。 第1移動機構、第2移動機構の他の構成例を示した図である。 印刷装置の他の構成例を示した図である。 第2移動機構の他の構成例を示した図である。 移動ユニットを移動させる機構の他の構成例を示した図である。 (A)~(E)は、印刷装置の他の構成例を示した図である。 (A)、(B)は、印刷装置の他の構成例を示した図である。 (A)、(B)は、外面塗装部の構成を示した模式図である。 (A)、(B)は、第2乾燥部の構成を示した図である。 印刷装置の第1直線部の他の構成例を示した図である。 第1直線部等の軸方向における一端側から印刷装置を眺めた場合の図である。 印刷装置の他の構成例を示した図である。 缶体の製造工程の全体を示した図である。 印刷装置の他の構成例を示した図である。 隣接する2つのインクジェットヘッドを眺めた場合の模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、印刷装置500を上方から眺めた場合の斜視図である。
印刷装置500には、缶体10を支持しながら移動する複数の移動ユニット550が設けられている。さらに、移動ユニット550を、直線状且つ一方向(図中矢印1Aで示す方向)へ移動させる第1直線部610が設けられている。また、移動ユニット550を、上記一方向とは反対方向(図中矢印1Bに示す方向)へ且つ直線状に移動させる第2直線部620が設けられている。
ここで、第1直線部610は、移動ユニット550が図中左上方向に向かって移動する際に通る第1の移動経路として捉えることができる。また、第2直線部620は、移動ユニット550が図中右下方向に向かって移動する際に通る第2の移動経路として捉えることができる。
第1の移動経路および第2の移動経路は、直線状に形成されている。また、第2の移動経路は、第1の移動経路に並行するように設けられる。また、第1の移動経路では、移動ユニット550は、一方向に移動し、第2の移動経路では、移動ユニット550は、この一方向とは反対方向へ移動する。
さらに、印刷装置500には、第1直線部610を移動してきた移動ユニット550を第2直線部620へ移動させる第1移動機構710、第2直線部620を移動してきた移動ユニット550を第1直線部610へ移動させる第2移動機構720が設けられている。
第1移動機構710、第2移動機構720は、第1直線部610、第2直線部620の長手方向における端部に設置されている。第1移動機構710、第2移動機構720は、移動ユニット550を保持して、この移動ユニット550を移動させる。
なお、第1直線部610、第2直線部620、第1移動機構710、第2移動機構720は、同一の水平面上に配置されており、移動ユニット550は、水平方向に沿って移動する。また、第1直線部610の対向位置に、第2直線部620が配置されている。さらに、第1直線部610と第2直線部620とが互いに平行となるように、第1直線部610および第2直線部620は配置されている。
第1直線部610には、缶体10が投入される缶体投入部510、投入された缶体10への印刷を行う印刷部520、印刷済みの缶体10の乾燥を行う乾燥部530、乾燥が済んだ缶体10を排出する缶体排出部540が設けられている。
さらに、第1直線部610には、移動ユニット550を移動させる移動手段として機能する移動機構560が設けられている。移動機構560は、直線状に形成されている。
なお、本実施形態では、第2直線部620にも、移動機構560が設けられている。
印刷部520には、移動ユニット550の移動方向に直交(交差)する方向に沿って配置された複数のインクジェットヘッド11が設けられている。インクジェットヘッド11を用いた印刷は、版を用いない方式であり、版を作成する手間を省略できる。また、インクジェットヘッド11を用いた印刷では、印刷内容の変更や修正を容易に且つ迅速に行える。
インクジェットヘッド11の各々は、缶体10への画像形成を行う画像形成部として捉えることができ、本実施形態では、印刷部520に、複数の画像形成部が設けられている。
具体的には、印刷部520には、白色のインクを吐出する第1インクジェットヘッド11W、シアンのインクを吐出する第2インクジェットヘッド11C、マゼンタのインクを吐出する第3インクジェットヘッド11M、イエローのインクを吐出する第4インクジェットヘッド11Y、黒のインクを吐出する第5インクジェットヘッド11Kが設けられている。
以下の説明において、第1インクジェットヘッド11W~第5インクジェットヘッド11Kを特に区別しない場合には、単に、「インクジェットヘッド11」と称する。
第1インクジェットヘッド11W~第5インクジェットヘッド11Kの5つのインクジェットヘッド11は、紫外線硬化型のインクを用いて、缶体10への画像形成を行う。
さらに、本実施形態では、この5つのインクジェットヘッド11の下方を缶体10が通過していく過程で、缶体10に対して上方からインクが吐出され、缶体10に画像が形成される。
言い換えると、本実施形態では、移動ユニット550が、複数設けられたインクジェットヘッド11の各々を経由していく。この移動の過程で、各インクジェットヘッド11から缶体10へのインクの吐出が行われ、缶体10に画像が形成される。
なお、本実施形態では、5つのインクジェットヘッド11が設けられている場合を例示するが、例えば、第5インクジェットヘッド11Kの下流側に、コーポ―レートカラーなどの特色のインクを吐出するインクジェットヘッド11をさらに設けてもよい。
移動体の一例としての移動ユニット550は、予め定められた移動速度で移動を行い、また、移動ユニット550上の缶体10は、予め定められた回転速度で周方向へ回転する。
なお、図1では、2個の移動ユニット550を示しているが、印刷装置500には、2個を超える移動ユニット550が設置される。
本実施形態では、各インクジェットヘッド11に缶体10が達するタイミングが予め定められており、各インクジェットヘッド11は、缶体10がインクジェットヘッド11に達するタイミングに合わせて、インクの吐出を開始する。
なお、1番目の第1インクジェットヘッド11Wを用いて、缶体10の表面に位置決め用マークを形成し、2番目以降のインクジェットヘッド11では、この位置決め用マークを読み取ることで、インクの吐出タイミングを決めてもよい。
また、位置決め用マークを用いた吐出タイミングの決定は、専用のマークを読み取って吐出タイミングを決定する他、バーコードやリサイクルマークを読み取って吐出タイミングを決定してもよい。
乾燥部530には、例えばUVLED(紫外線LED)(不図示)が設置されている。また、乾燥部530は、印刷部520の下流側に配置されている。乾燥部530は、缶体10に対して紫外線を照射し、缶体10の外周面に形成された画像を硬化させる。
本実施形態では、上記の通り、紫外線硬化型のインクを用いて缶体10への画像形成を行う。乾燥部530は、缶体10に対して紫外線を照射し、缶体10上の画像を硬化させる。
なお、缶体10への画像形成にあたっては、熱硬化型のインクを用いてもよく、この場合、乾燥部530では、缶体10に対して熱を加えて、缶体10上の画像を硬化させる。
第1直線部610、第2直線部620の各々に設けられた移動機構560には、移動ユニット550の案内を行う案内部材561が設けられている。
案内部材561の内部には、電磁石(図1では不図示)が設けられている。また、移動ユニット550には、永久磁石(図1では不図示)が設けられている。本実施形態では、リニア機構を用いて、移動ユニット550を移動させる。
具体的には、案内部材561に設けられた電磁石によって発生する磁界と、移動ユニット550に設けられた永久磁石とによって、移動ユニット550に推進力が生じ、移動ユニット550が移動する。
リニア機構を用いた搬送では、移動ユニット550の移動速度を簡易に変更できる。また、移動ユニット550の後退も行える。さらに、移動ユニット550毎に移動速度の制御を行える。
さらに、リニア機構を用いた搬送では、高速搬送が可能であり、また、搬送ラインの拡張性も有する。付言すると、搬送ラインを任意の長さとすることができる。また、リニア機構を用いた搬送では、構造がシンプルであり、また、省スペース化も可能である。
さらに、印刷装置500には、電磁石の通電を制御して移動ユニット550を移動させる制御部600が設けられている。制御部600は、プログラム制御されたCPU(Central Processing Unit)により構成されている。
また、本実施形態では、移動ユニット550の移動経路上に、移動ユニット550の位置を検出する検出センサ(不図示)が設けられている。制御部600は、この検出センサによる検出結果に基づき、移動ユニット550の位置制御、速度制御等を行う。
本実施形態では、複数設けられたインクジェットヘッド11の各々の下方にて移動ユニット550を停止させて、缶体10への画像形成を行っていくが、各インクジェットヘッド11において、インクジェットヘッド11に対する移動ユニット550の位置決めの精度が悪いと(停止位置の精度が悪いと)、缶体10上に形成される各色の画像がずれ、形成される画像の質が低下する。
本実施形態のようにリニア機構を用いる場合、例えば、停止位置の精度を100μm以内とすることができ、各色の画像のずれを低減できる。
高精細の印刷が必要な場合には、移動ユニット550の移動速度を低下させる等の工夫を施すことにより、50μm~100μm又は10μm~30μm等の位置精度を得ることができる。
移動ユニット550には、缶体10の内部に挿入され缶体10を支持するマンドレル70が設けられている。缶体10は、円筒状に形成され、一方の端部に開口を有し、他方の端部は塞がれている。マンドレル70は、この一方の端部の開口から缶体10の内部に挿入される。
マンドレル70は、円筒状に形成されている。また、マンドレル70は、寝た状態(水平方向に沿った状態)で配置されている。これにより、本実施形態では、缶体10も寝た状態で配置される。
さらに、移動ユニット550には、マンドレル70を周方向に回転させる回転機構551が設けられている。回転機構551には、マンドレル用モータが設けられ、本実施形態では、このマンドレル用モータにより発生する駆動力が用いられて、マンドレル70が回転する。なお、マンドレル70の回転は、マンドレル用モータでマンドレル70を直接回転させる構成に限らず、ベルト駆動で行ってもよい。言い換えると、循環移動するベルトからマンドレル70に回転駆動力を供給して、マンドレル70を回転させてもよい。
さらに、この構成例では、第1直線部610を移動ユニット550が移動する際、第1直線部610を挟んで相対する2つの領域1X、1Yのうちの、一方の領域1X側に、マンドレル70が寄せられて設置されている。また、この構成例では、各移動ユニット550にマンドレル70が1個設置されている。
なお、移動ユニット550の各々には、マンドレル70を2個設置するなど、マンドレル70を複数個設置してもよい。各移動ユニット550に対してマンドレル70を複数個設置する場合には、インクジェットヘッド11も、各色毎に複数個設置する。
このように、マンドレル70およびインクジェットヘッド11を複数個設置すると、単位時間当たりに印刷可能な缶体10の個数を増やせる。
ここで、マンドレル70を複数個設置する場合、例えば、上記二つの領域1X,1Yのそれぞれにマンドレル70の缶体10の底部方向が配向するようにマンドレル70を設置してもよい。また、例えば、二つの領域1X,1Yのうちの何れか一方の領域にのみに缶体10の底部が配向するようにマンドレル70を設置してもよい。
なお、二つの領域1X,1Yのそれぞれにマンドレル70が配向するようにマンドレル70を設置するよりも、何れか一方の領域にのみにマンドレル70を設置した方が、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、および、缶体排出部540等の各機能部を、この一方の領域側に寄せられるようになり、各機能部のメンテナンスを行いやすくなる。
また、移動ユニット550の各々に対してマンドレル70を複数個設ける場合は、各マンドレル70毎にマンドレル用モータを設けてもよいし、各移動ユニット550に1つのマンドレル用モータを設け、このマンドレル用モータから各マンドレル70に対して駆動力を供給してもよい。
さらに、各移動ユニット550に設置されたマンドレル用モータへの電力の供給は、例えば、移動ユニット550の移動経路に沿って電源レールを設置し、さらに、この電源レールに接触する集電子(集電靴)を移動ユニット550に設けることで行える。
また、各移動ユニット550に設置されたマンドレル用モータへの電力の供給は、各移動ユニット550に電源の一例である電池を搭載し、この電池から、マンドレル用モータへ電力の供給を行ってもよい。
さらに、本実施形態では、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、および、缶体排出部540を、第1直線部610に配置している。
ここで、印刷装置500に、曲率を有する曲線部を設け、この曲線部に、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、および、缶体排出部540の少なくとも一部を設置する態様も考えられるが、この場合、印刷装置500が大型化しやすい。
これに対し、本実施形態のように、第1直線部610などの直線部に、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、缶体排出部540等を設置すれば、各機能部を近接して設けることが可能になり、印刷装置500の小型化を図れる。
さらに、直線部を設けた方が、他の機能部を新たに設置する際の自由度や、機能部を外す際の自由度も大きくなる。また、直線部では、移動ユニット550の位置の制御を行いやすくなる。
また、本実施形態では、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、および、缶体排出部540の4つの機能部を設けた場合を一例に説明したが、他の機能部をさらに設けてもよい。具体的には、例えば、缶体投入部510と印刷部520との間に、異常検出部、異常品排出部を設けるようにしてもよい。
異常検出部は、缶体の形状の異常や、傷又は凹み等の異常や、マンドレル70への缶体10の装着の異常を検出する。異常品排出部では、異常が検出された缶体10をマンドレル70から取り外す。
さらに、本実施形態では、移動ユニット550は、複数設けられたインクジェットヘッド11の下方に位置する領域を通過する。
さらに、移動ユニット550は、各インクジェットヘッド11の下方に達する度に、停止する。さらに、本実施形態では、マンドレル用モータが駆動され、マンドレル70が周方向に回転する。さらに、インクジェットヘッド11からのインクの吐出が行われる。
そして、インクの吐出が開始されてからマンドレル70が360°回転すると、インクの吐出が停止する。これにより、缶体10の外周面に画像が形成される。
なお、マンドレル70の回転は、マンドレル70が各インクジェットヘッド11の下方に達する度に行ってもよいし、移動ユニット550が缶体投入部510を出発してから缶体排出部540へ達するまでの間、継続してマンドレル70を回転させてもよい。
また、本実施形態では、マンドレル70は横向きで配置されている。具体的には、マンドレル70は、移動ユニット550の移動方向と直交(交差)する方向に沿うように配置されている。言い換えると、本実施形態では、缶体10の軸方向が、移動ユニット550の移動方向と直交(交差)した状態で、缶体10の搬送が行われる。
かかる場合、マンドレル70が、移動ユニット550の移動方向に沿って配置されている場合に比べ、印刷装置500の長さLを小さくできる。言い換えると、移動ユニット550が移動する移動経路の全長を小さくできる。
そして、この場合、印刷装置500の製造コストを低減できる。缶体10を移動させる過程で印刷を行う印刷装置500の場合、缶体10の移動経路の長さに応じて、印刷装置500の製造コストが増加しやすい。特に、リニア機構を用いた搬送の場合は、製造コストが大きくなる。
本実施形態のように、マンドレル70を横向きに配置した場合は、移動ユニット550の移動経路を短くでき、印刷装置500の製造コストを低減できる。
また、マンドレル70を横向きで配置すると、移動ユニット550の移動方向における、移動ユニット550の配置密度を高めることができ、設置可能な移動ユニット550の数を増やせる。
また、本実施形態では、インクジェットヘッド11は、缶体10の上方に配置され、缶体10に対しては、上方からインクが吐出される。
この場合、インクジェットヘッド11が、缶体10の側方や缶体10の下方に配置されている場合に比べ、インクジェットヘッド11から吐出されたインクの液滴に作用する重力の影響を小さくでき、缶体10におけるインクの付着位置の精度を高められる。
缶体投入部510には、不図示の搬送機構によって、印刷が未だ行われていない缶体10が順次搬送されてくる。そして、この缶体10は、缶体投入部510にて停止している移動ユニット550(不図示)に設けられたマンドレル70に向けて押し出され(不図示の押し出し機構によって押し出され)、缶体10の内部に、マンドレル70が挿入される。これにより、マンドレル70による缶体10の支持が開始される。
なお、缶体投入部510では、マンドレル70の後端部側(缶体10への挿入が開始される先端部とは反対側の端部側)からマンドレル70内の空気の吸引が行われ、マンドレル70への缶体10の装着時、缶体10は、マンドレル70によって吸引される。
また、缶体排出部540では、不図示の空気供給装置を用い、マンドレル70の後端部側から圧縮空気をマンドレル70内に供給する。これにより、缶体10がこの圧縮空気により押圧され、マンドレル70から缶体10が外れるようになる。なお、マンドレル70から外れた缶体10は、不図示の搬送機構によって、次の工程へ搬送される。
また、本実施形態では、印刷部520は、第1直線部610に設けられている。印刷部520が、第1直線部610などの直線部ではなく曲線部に設けられていると、インクジェットヘッド11に対する缶体10の位置が変動しやすい。かかる場合、形成される画像の質が低下するおそれがある。
これに対し、印刷部520を第1直線部610に設けると、移動ユニット550が直線状に移動していく過程で、缶体10への画像形成が行われる。この場合、インクジェットヘッド11に対する缶体10の位置の変動が生じにくくなり、缶体10に形成される画像の質の低下を抑えられる。
缶体排出部540にて缶体10の排出が行われると、移動ユニット550には、缶体10が載せられていない状態となる。そして、缶体10が載せられていない状態の移動ユニット550は、第1移動機構710に達し、この第1移動機構710により、第2直線部620へ搬送される。その後、移動ユニット550は、第2直線部620を通った後、第2移動機構720に達する。そして、移動ユニット550は、この第2移動機構720によって、第1直線部610に戻る。
図2は、第1移動機構710の構成を示した図である。なお、第2移動機構720も、第1移動機構710と同様に構成されている。
移動手段の一例としての第1移動機構710は、不図示のモータにより回転する回転体の一例としての回転盤711を備える。なお、回転盤711は円盤状に形成されているが、円盤状に限らず、多角形など他の形状としてもよい。
回転盤711は、水平方向に沿った回転軸712を中心に回転する。また、この回転盤711のうちの第1直線部610側、第2直線部620側の側面には、2個のユニット支持機構713が取り付けられている。回転盤711は、このユニット支持機構713を用いて移動ユニット550を保持する。そして、回転盤711は、移動ユニット550を保持した状態で、例えば、図中時計回り方向に回転する。
ユニット支持機構713の各々には、移動ユニット550を下方から支持する支持台713Aが設けられている。さらに、ユニット支持機構713の各々には、移動ユニット550を移動させるユニット移動機構713Bが設けられている。
ユニット移動機構713Bは、第1直線部610の下流側にて、第1直線部610を移動してきた移動ユニット550を支持台713Aに向けて移動させる。
また、ユニット移動機構713Bは、第2直線部620の上流側にて、支持台713A上の移動ユニット550を第2直線部620に向けて移動させる。
ユニット移動機構713Bの各々には、移動ユニット550を押圧する押圧部材713Cが設けられている。さらに、この押圧部材713Cを移動させる押圧部材移動機構713Dが設けられている。
押圧部材移動機構713Dは、回転盤711の回転軸712が延びる方向に、押圧部材713Cを移動させる。また、押圧部材移動機構713Dは、図中矢印2Aで示すように、移動ユニット550の移動経路に対して押圧部材713Cを進退させる。
押圧部材移動機構713Dには、例えば、押圧部材713Cが外周面に取り付けられ回転盤711の回転軸712が延びる方向に沿うように設置された循環ベルト(不図示)が設けられる。また、押圧部材移動機構713Dには、この循環ベルトを回転させるモータが設けられる。
本実施形態では、このモータを回転させ、循環ベルトを回転させることで、回転盤711の回転軸712が延びる方向に、押圧部材713Cが移動する。
さらに、押圧部材713Cは、例えばソレノイドを介して循環ベルトに取り付けられ、このソレノイドをオン、オフすることで、移動ユニット550の移動経路に対して押圧部材713Cが進退する。
第1直線部610を移動してきた移動ユニット550を支持台713A上に載せる際には、符号10Cで示すように、第1直線部610の延長線上にユニット支持機構713を待機させておく。また、この際、押圧部材713Cを移動ユニット550の移動経路から退避させておく。
そして、上流側から移動してきた移動ユニット550が押圧部材713Cを通過した後、移動ユニット550の移動経路上に押圧部材713Cを進出させる。
次いで、回転盤711へ近づく方向へ、押圧部材713Cを移動させる。これにより、移動ユニット550が押圧部材713Cにより押圧されて移動し、移動ユニット550が支持台713Aに載る。
その後、回転盤711を図中時計回り方向に180°回転させ、符号10Eで示すように、移動ユニット550が載った支持台713Aを、第2直線部620の延長線上へ移動させる。
その後、符号10Gで示す押圧部材713Cを第2直線部620に向けて移動させる。これにより、移動ユニット550が、第2直線部620に向かい第2直線部620に載るようになる。
なお、本実施形態では、移動ユニット550が、第1直線部610の延長線上から第2直線部620の延長線上へ移動している最中に、押圧部材713Cを移動させる。
具体的には、移動ユニット550が第1直線部610の延長線上に位置する際には、押圧部材713Cは、第1直線部610、第2直線部620に近い側に位置する。
そして、本実施形態では、移動ユニット550が第2直線部620の延長線上に向かって移動している最中に、第1直線部610、第2直線部620から離れる方向へ、押圧部材713Cを移動させる。
より具体的には、押圧部材713Cと移動ユニット550との干渉避けるため、移動ユニット550の移動経路上から押圧部材713Cを一旦退避させたうえで、第1直線部610、第2直線部620から離れる方向へ、押圧部材713Cを移動させる。
そして、押圧部材713Cの移動が完了すると、移動ユニット550の移動経路上へ押圧部材713Cを再び突出させる。これにより、符号10Gに示すように、押圧部材713Cは、回転盤711側に位置し、以後に行う、第2直線部620に向けての移動ユニット550の押圧を行えるようになる。
次いで、押圧部材713Cが第2直線部620に近づくように、押圧部材713Cを移動させる。これにより、移動ユニット550は、押圧部材713Cにより押圧されて、第2直線部620に達する。その後、第2直線部620では、第1直線部610と同様に、リニア機構による移動ユニット550の移動が行われる。
そして、移動ユニット550が第2移動機構720に達すると、第2移動機構720による移動ユニット550の移動が行われ、移動ユニット550は、第1直線部610へ移動する。
そして、第1直線部610に達した移動ユニット550は、この第1直線部610に沿って移動する。そして、この移動の過程で、再び、移動ユニット550へ缶体10の装着、缶体10への印刷、画像の硬化、缶体10の排出が行われる。
言い換えると、本実施形態の印刷装置500では、移動ユニット550が循環移動を行っており、この循環移動が行われている最中に、移動ユニット550への缶体10の装着、缶体10への印刷、画像の硬化、缶体10の排出が行われる。
移動ユニット550の移動は、支持台713Aが往復運動する移動機構(後述)を用いて行うこともできるが、この場合、移動ユニット550の移動効率が低下しやすい。
図2にて示した構成例では、この往復運動は行われず、回転盤711の一方向への回転により移動ユニット550が移動する。かかる場合、支持台713Aが往復移動する構成に比べ、移動ユニット550の移動効率を高められる。
なお、図2にて示した構成例では、ユニット支持機構713を2個設けた場合を説明したが、ユニット支持機構713は、2個に限らず、3個以上設置してもよい。
具体的には、図2の符号2E、2Fで示す箇所などにもユニット支持機構713を設置でき、この場合は、4個のユニット支持機構713が設けられることになる。
図2において、符号2E、2Fで示す箇所にもユニット支持機構713を設置すると、定常稼動状態では、回転盤が4分の1回転するごとに移動ユニット550の第2直線部620への移動ができ、短時間で移動できるメリットがある。
図3は、第1移動機構710、第2移動機構720の他の構成例を示した図である。なお、図3では、第2移動機構720を図示しているが、第1移動機構710も同様に構成されている。
第2移動機構720には、移動ユニット550を下方から支持する支持台713A、この支持台713Aを図中矢印3Cに示す方向へ移動させ支持台713Aを往復移動させる支持台移動機構713Eが設けられている。
支持台移動機構713Eは、例えば、支持台713Aが取り付けられ循環移動を行うベルト部材Bと、このベルト部材Bを回転させるベルト用モータ(不図示)とにより構成される。
なお、支持台713Aは、ベルト部材Bに限らず、エアシリンダなどのシリンダを用いて移動させてもよい。また、ベルト部材Bに換えて循環移動するチェーンを設置し、このチェーンで支持台713Aを移動させてもよい。
さらに、第2移動機構720には、上記と同様、移動ユニット550を押圧して移動させる第1押圧部材713L、第2押圧部材713Mが設けられている。
さらに、上記と同様、第1押圧部材713Lを移動させる第1移動機構810、第2押圧部材713Mを移動させる第2移動機構820が設けられている。
上記のユニット移動機構713B(図2参照)と同様、第1移動機構810は、第2直線部620が延びる方向に、第1押圧部材713Lを移動させる。また、第1移動機構810は、移動ユニット550の移動経路に対して第1押圧部材713Lを進退させる。
また、第2移動機構820は、第1直線部610が延びる方向に、第2押圧部材713Mを移動させる。また、第2移動機構820は、移動ユニット550の移動経路に対して第2押圧部材713Mを進退させる。
この構成例でも、第2直線部620を通って移動してきた移動ユニット550が、第1押圧部材713Lの脇を通過すると、第1押圧部材713Lが、移動ユニット550の移動経路上に進出する。
その後、この第1押圧部材713Lは、図中矢印3Aに示す方向へ移動する。移動ユニット550は、この第1押圧部材713Lにより押圧されて、同じく矢印3Aに示す方向へ移動する。このとき、移動ユニット550の移動方向における下流側に、支持台713Aが待機しており、移動ユニット550は支持台713Aに載る。
次いで、本実施形態では、支持台移動機構713Eが駆動され、支持台713A上の移動ユニット550が、第2直線部620が設けられている側から第1直線部610が設けられている側へ直線状に移動する。そして、移動ユニット550は、第1直線部610の上流側に達し停止する。
ここで、本実施形態では、移動ユニット550が、第2直線部620側から第1直線部610側へ移動する際、移動ユニット550は、直線状に移動する。
付言すると、この場合、移動ユニット550は、第2直線部620側から第1直線部610側へ向かう直線状の移動経路(図中、符号3Xで示す移動経路)(以下、「第3の移動経路3X」と称する)に沿って移動する。
ここで、第3の移動経路3Xは、移動ユニット550が第1直線部610を通る際の移動経路(第1の移動経路)、および、移動ユニット550が第2直線部620を通る際の移動経路(第2の移動経路)に対して略直交する。
ここで、第3の移動経路3Xが、第1の移動経路および第2の移動経路に対して直交していない場合は、直交している場合に比べ、印刷装置500の占有面積が大きくなる。
なお、第1移動機構710でも同様であり、第1移動機構710により移動する移動ユニット550が通る移動経路は、第1の移動経路および第2の移動経路に対して直交する。
その後、この構成例では、第2押圧部材713Mが矢印3Bに示す方向へ移動し、支持台713A上の移動ユニット550が、この第2押圧部材713Mにより押圧される。これにより、移動ユニット550は、第1直線部610に向かい、第1直線部610に載る。その後、移動ユニット550は、第1直線部610に沿って下流側へ移動する。
第1押圧部材713L、第2押圧部材713Mは、移動ユニット550を押圧した後、元の箇所へ復帰する。
なお、支持台移動機構713Eでは、循環移動を行うベルト部材B、このベルト部材Bを回転させるベルト用モータを用いて、支持台713Aを移動させたが、これに限らず、エアシリンダなどのシリンダを用いて支持台713Aを移動させてもよい。
また、ベルト部材に換えて循環移動するチェーンを設置し、このチェーンで支持台713Aを移動させてもよい。
また、図2、図3にて示したとおり、支持台713Aへの移動ユニット550の移動は、押圧部材713C(図2参照)、第1押圧部材713L(図3参照)、第2押圧部材713M(図3参照)を用いて行ったが、これらの押圧部材を用いずに、移動ユニット550の慣性力を利用して、支持台713A上へ移動ユニット550を移動させてもよい。
具体的には、第1直線部610、第2直線部620に沿って移動してきた移動ユニット550を停止させずに、そのまま支持台713A上へ移動させて、支持台713A上に移動ユニット550を載せてもよい。
図4は、印刷装置500の他の構成例を示した図である。なお、図4では、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、および、缶体排出部540の図示を省略している。
図3にて示した構成例では、一つの水平面上に、第1直線部610、第2直線部620、第1移動機構710、第2移動機構720が設けられていた。
これに対し、図4にて示す構成例では、上下方向において、第1直線部610の位置と第2直線部620の位置とが異なっており、第2直線部620は、第1直線部610の上方(鉛直方向における上方)に位置する。
言い換えると、図3にて示した構成例では、第1直線部610、第2直線部620が平面的に配置されていたが、図4にて示した構成例では、第1直線部610、第2直線部620が立体的に配置されている。
さらに説明すると、図4にて示した構成例では、第1直線部610、第2直線部620が多段配置されている。
そして、図4にて示すこの構成例では、第1移動機構710は、移動ユニット550を上方へ搬送し、第1直線部610を通って移動してきた移動ユニット550を第2直線部620へ移動させる。
また、第2移動機構720は、移動ユニット550を下方へ搬送し、第2直線部620を通って移動してきた移動ユニット550を第1直線部610へ移動させる。
図3にて示した構成例では、第1直線部610、第2直線部620、第1移動機構710、第2移動機構720が、水平方向に沿った一つの面上に配置されており、印刷装置500の占有面積が大きくなりやすい。
これに対し、図4にて示した構成例では、印刷装置500は立体的に配置され、印刷装置500の占有面積が小さくなる。
さらに、図4にて示した構成例では、図3にて示した構成例に比べ、印刷装置500のメンテナンスを行いやすくなる。
図3にて示した構成例では、印刷装置500が環状に形成され(移動ユニット550の移動経路が環状となっており)、印刷装置500のメンテナンスにあたって、メンテナンスを行う者は、印刷装置500の周りを周回移動して、メンテナンスを行う必要がある。
これに対し、図4にて示した構成例では、この周回移動を行わずに、メンテナンスを行える。また、図4にて示す構成例では、符号4Aで示す領域側、符号4Bで示す領域側の両側からメンテナンスを行うことができ、この点でも、メンテナンスを行いやすい。
図3にて示した構成例では、印刷装置500が環状となっており、印刷装置500の内側からはメンテナンスを行いにくい。
なお、第1移動機構710、第2移動機構720の各々は、上記と同様に構成され、移動ユニット550を下方から支持する支持台713A、この支持台713Aを上下動させる支持台移動機構713Eが設けられている。
さらに、第1移動機構710、第2移動機構720の各々には、移動ユニット550を押圧して移動させる第1押圧部材713L、第2押圧部材713Mが設けられている。
さらに、上記と同様、第1移動機構710、第2移動機構720の各々には、第1押圧部材713Lを移動させる第1移動機構810、第2押圧部材713Mを移動させる第2移動機構820が設けられている。
この構成例でも、第1直線部610を移動ユニット550が通過すると(缶体10への印刷が終了すると)、第1移動機構710に設けられた第1押圧部材713Lの脇を移動ユニット550が通過する。
その後、第1押圧部材713Lが、移動ユニット550の移動経路上に進出する。その後、第1押圧部材713Lにより移動ユニット550は押圧され、移動ユニット550は、支持台713Aの上に載る。
次いで、本実施形態では、第1移動機構710の支持台移動機構713Eが駆動され、支持台713Aが上方へ移動する。そして、支持台713Aが、第2直線部620の延長線上に達すると、支持台713Aは停止する。このとき、第1移動機構710の第2押圧部材713Mは、第2直線部620から離れた側に位置している。
その後、第2押圧部材713Mが第2直線部620側に向かって移動し、移動ユニット550は、第2押圧部材713Mにより押圧される。これにより、移動ユニット550は、第2直線部620に向かい、第2直線部620により支持される。
その後、移動ユニット550は、第2直線部620に沿って移動し、第2移動機構720に達する。そして、移動ユニット550は、第2移動機構720の第1押圧部材713Lの脇を通る。次いで、第1押圧部材713Lが、移動ユニット550の移動経路上に進出し、さらに、移動ユニット550を押圧する。これにより、支持台713Aの上に移動ユニット550が載る。
その後、支持台713Aが下降し、支持台713Aが、第1直線部610の延長線上に達する。その後、第2移動機構720の第2押圧部材713Mが、移動ユニット550を押圧する。これにより、移動ユニット550は、第1直線部610に向かう。その後、移動ユニット550は、第1直線部610に沿って下流側へ移動する。
ここで、図1、図3、図4にて示した構成例では、第1直線部610に沿って移動してきた移動ユニット550を、横方向へ移動させ、あるいは、上方へ移動させて、第2直線部620まで移動させる。
同様に、第2直線部620に沿って移動してきた移動ユニット550を、横方向へ移動させ、あるいは、下方へ移動させて、第1直線部610まで移動させる。
この横方向への移動あるいは上下方向への移動の際、本実施形態では、リニア機構以外の機構を用いて移動ユニット550を移動させる。
第1直線部610以外の箇所では、印刷が行われず、移動ユニット550の位置精度はそれほど要求されない。かかる場合、リニア機構以外の機構を用いて移動ユニット550を移動させても不具合は生じにくい。また、リニア機構以外の機構を用いることで、印刷装置500がより安価になる。
図5は、第2移動機構720の他の構成例を示した図である。なお、第1移動機構710も第2移動機構720と同様に構成される。
上記にて説明した構成例では、第1直線部610や第2直線部620に向けて移動ユニット550を押圧する際、押圧部材で移動ユニット550を押圧した。
これに対し、図5にて示すこの構成例では、移動ユニット550が有する基台(後述)の断面形状に近似した断面形状を有する進退部材729で移動ユニット550を押圧して、第1直線部610や第2直線部620へ移動ユニット550を移動させる。
進退部材729は、図5における上方から支持台713Aが移動してくる際、この支持台713Aよりも図中右側に位置している。そして、進退部材729は、支持台713Aが下降し、支持台713A上の移動ユニット550(図5では不図示)が第1直線部610と同じ高さまで降りてくると、移動ユニット550に向かって進出する。これにより、移動ユニット550は、進退部材729により押圧されて、第1直線部610に向かうようになる。
図示は省略するが、第1移動機構710側では、第2直線部620の延長線上に進退部材729が設けられており、第1移動機構710側では、進退部材729により移動ユニット550が押圧されて、移動ユニット550が第2直線部620に向かう。
また、進退部材729は、下方進退部材729A、この下方進退部材729Aにより支持される上方進退部材729Bの2つの部材により構成され、移動ユニット550を押圧する際には、この2つの部材が移動ユニット550に向かって進出する。
なお、図1、図3、図4にて示した構成例では、第1直線部610、第2直線部620の両者にて、リニア機構を用いて移動ユニット550を移動させた。
ところで、リニア機構を用いた移動ユニット550の移動は、例えば、印刷部520が設けられた第1直線部610のみで行うようにし、第2直線部620では、リニア機構以外の機構を用いて移動ユニット550を移動させてもよい。
例えば、図6(移動ユニット550を移動させる機構の他の構成例を示した図)に示すベルト搬送装置750を用いて移動ユニット550を移動させてもよい。
ベルト搬送装置750には、循環移動する循環ベルト751、この循環ベルト751を張架する張架ロール752、この張架ロール752を回転させる駆動モータ(不図示)が設けられている。
この構成例では、ベルト搬送装置750の上流側まで移動ユニット550が移動してくると、循環ベルト751に移動ユニット550が載る。そして、循環ベルト751の移動に伴い移動ユニット550は移動し、移動ユニット550は、ベルト搬送装置750の端部に達する。
図6に示すように、本実施形態の移動ユニット550には、マンドレル70等を下方から支持する基台550Aが設けられている。
この基台550Aには、水平方向に沿った基台本体550Bと、この基台本体550Bの両端部から下方に向かって延びる2つの側壁部550Cとが設けられている。
ベルト搬送装置750により移動ユニット550が搬送される際には、この基台本体550B、2つの側壁部550Cにより囲まれている領域内に、循環ベルト751が入る。
なお、図2、図4等にて示した支持台713Aにより移動ユニット550が支持される際にも、上記囲まれた領域内に支持台713Aが入る。また、第1直線部610や第2直線部620に設けられた案内部材561(図1参照)により移動ユニット550が支持される際にも、この囲まれた領域内に案内部材561が入る。
印刷部520などでは、移動ユニット550の正確な位置の制御が必要となってくるが、第2直線部620など、印刷部520が設けられていない箇所では、位置の制御を緩やかにしてもよい。この場合、リニア機構に換えて、ベルト搬送装置750を設けることができるようになる。
また、第1直線部610、第2直線部620の両者で、リニア機構を用いて移動ユニット550を移動させると、印刷装置500の製造コストが増加しやすい。これに対し、リニア機構に換えてベルト搬送装置750を設置すると、印刷装置500の製造コストがより安価となる。なお、移動ユニット550は、その他に、エアシリンダなどのシリンダを用いて移動させてもよい。また、循環移動するチェーンなどで、移動ユニット550を移動させてもよい。これらの場合も、リニア機構を用いる場合に比べ、印刷装置500の製造コストがより安価となる。
なお、図3にて示した印刷装置500の第1移動機構710、第2移動機構720では、支持台713Aを移動させて移動ユニット550の移動を行った。
ところで、移動ユニット550を移動させる機構は、これに限らず、第1移動機構710、第2移動機構720でも、ベルト搬送装置750を設置し、循環ベルト751の上に移動ユニット550を載せて、移動ユニット550を移動させてもよい。
図7(A)~(E)、図8(A)、(B)は、印刷装置500の他の構成例を示した図である。なお、図7、図8では、印刷装置500を側方から眺めた場合の状態を示しており、図中上方が鉛直方向における上方を示し、図中下方が鉛直方向における下方を示す。
図7(A)は、図4にて示した印刷装置500を模式的に示しており、第1直線部610に、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、缶体排出部540が設けられている。また、第1直線部610の上方に、第2直線部620が設けられている。
図7(B)に示す構成例では、第1直線部610に、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、外面塗装部570、第2乾燥部580、缶体排出部540が設けられている。
図7(A)にて示した構成例では、缶体投入部510、印刷部520、乾燥部530、缶体排出部540の4つの機能部が設けられていたが、図7(B)に示す構成例では、この4つの機能部に加え、外面塗装部570、第2乾燥部580がさらに設けられている。
外面塗装部570は、缶体10の外周面に透明な塗料を塗布して、缶体10の外周面に保護層を形成する。外面塗装部570には、缶体10の外周面に接触する接触ロール(後述)が設けられており、この接触ロールを用いて、缶体10の外周面に塗料を塗布して保護層を形成する。保護層が形成された缶体10は、第2乾燥部580に達し、缶体10の加熱が行われる。これにより、保護層が硬化する。
図9(A)、(B)は、外面塗装部570の構成を示した模式図である。図10(A)、(B)は、第2乾燥部580の構成を示した図である。
図9(A)に示すように、外面塗装部570には、回転する缶体10に接触しながら回転する接触ロール571、この接触ロール571の表面に塗料を供給する供給ロール572が設けられている。さらに、塗料が収容された収容容器573が設けられている。
本実施形態では、供給ロール572によって、収容容器573内の塗料が接触ロール571に供給される。次いで、接触ロール571によって、缶体10の外周面に塗料が塗布される。
なお、図9(B)に示す外面塗装部570については後述する。
図10(A)は、第2乾燥部580の全体構成を示した斜視図である。また、図10(B)は、図10(A)のXB-XB線における第2乾燥部580の断面図である。
加熱手段の一例としての第2乾燥部580には、図10(B)に示すように、加熱源としての赤外線ヒータ581Aが設けられている。赤外線ヒータ581Aは、移動ユニット550の移動方向における複数箇所に設置されている。また、赤外線ヒータ581Aは、缶体10の上方および下方の2箇所に設置されている。
また、第2乾燥部580には、赤外線ヒータ581Aを収容し外部への熱の逃げを防止する、断面が矩形状の収容筐体582Aが設けられている。
収容筐体582Aの側壁には、移動ユニット550の移動方向に沿った長穴状の貫通孔583が形成されており、マンドレル70を支持する支持軸が、この貫通孔583を通って収容筐体582Aの外部に達している。
本実施形態では、移動ユニット550が第2乾燥部580に達すると、図10(B)に示すように、収容筐体582A内に缶体10が入り込んだ状態となる。
そして、この状態で、図10(A)の矢印10Aで示すように、移動ユニット550が移動していく。この過程で、缶体10の加熱が行われ、保護層が硬化する。
なお、本実施形態では、図10(B)に示すように、移動ユニット550の基台550Aに永久磁石87が取り付けられている。また、第1直線部610には、電磁石88が設置されている。さらに、移動ユニット550の基台550Aには、回転可能に設けられ移動ユニット550と第1直線部610との摺動抵抗を低減する回転ロール89が設けられている。本実施形態では、電磁石88によって生じる磁界によって、推進力が生じ、移動ユニット550が移動する。
図7に戻り、印刷装置500の他の構成例を説明する。
図7(C)に示す構成例では、第2直線部620に、外面塗装部570および第2乾燥部580が設けられている。さらに、この構成例では、缶体排出部540を、第1直線部610に且つ缶体投入部510の上流側に設置している。
図7(B)に示した構成例では、第1直線部610に、外面塗装部570、第2乾燥部580が設けられ、第1直線部610が長くなる。これに対し、図7(C)に示す構成例では、外面塗装部570、第2乾燥部580は、第2直線部620に設けられている。この場合、印刷装置500の全長Lを小さくできる。
さらに、図7(C)にて示した構成例では、第2乾燥部580が、印刷部520よりも上方に位置しており、第2乾燥部580からの熱が印刷部520に影響を与えることを抑制できる。付言すると、図7(C)にて示した構成例では、最上段の直線部に第2乾燥部580が設けられており、第2乾燥部580が下方に設けられている場合に比べ、第2乾燥部580の熱に起因する不具合の発生を抑えられるようになる。
図7(D)に示す構成例では、外面塗装部570を第1直線部610に設置し、第2乾燥部580および缶体排出部540を、第2直線部620に設置している。
この場合も、図7(B)にて示した構成例に比べ、印刷装置500の全長Lを小さくできる。また、熱による不具合の発生を抑えられる。
図7(E)に示す構成例では、第1直線部610および第2直線部620の上方に、第3直線部630、第4直線部640がさらに設けられている。
さらに、第2直線部620を通った移動ユニット550を第3直線部630に移動させる第3移動機構730、第3直線部630を通った移動ユニット550を第4直線部640に移動させる第4移動機構740が設けられている。
さらに、この構成例では、第3直線部630に、缶体10の更なる加熱を行う第3乾燥部581が設けられている。塗料の材質、加熱時間等に応じて、乾燥時間を長くする必要が生じ、この構成例では、第2乾燥部580に加えて、第3乾燥部581を設けている。
さらに、この構成例では、最上段に位置する第4直線部640は、缶体10の排出が行われた移動ユニット550を缶体投入部510に戻すための経路となっている。
ここで、例えば、図7(D)にて示した構成例にて、第2乾燥部580を長くすれば、図7(E)にて示した構成例と同様に、缶体10の加熱時間を長くできる。しかしながら、この場合、印刷装置500の全長が大きくなり、印刷装置500の占有面積が大きくなる。
これに対し、図7(E)に示すように、第2直線部620に第2乾燥部580、第3直線部630に第3乾燥部581を設けるようにすれば、印刷装置500の全長を小さくでき、印刷装置500の占有面積を低減できる。
図8(A)に示す構成例では、上記と同様、第1直線部610および第2直線部620の上方に、第3直線部630、第4直線部640が設けられている。
さらに、第2直線部620を通った移動ユニット550を第3直線部630に移動させる第3移動機構730、第3直線部630を通った移動ユニット550を第4直線部640に移動させる第4移動機構740が設けられている。
さらに、この構成例では、第2乾燥部580に加え、缶体10の加熱をさらに行う第3乾燥部581、第4乾燥部582が設けられている。
第3乾燥部581は、第3直線部630に設けられている。第4乾燥部582は、第4直線部640に設けられている。
この構成例でも、缶体10の乾燥時間を十分に確保しつつ、印刷装置500の占有面積の低減を図れる。
図8(B)に示す構成例では、第1直線部610、第2直線部620の2つの直線部が設けられている。さらに、第2直線部620では、移動ユニット550の移動経路が上下方向に分岐し、第2直線部620には、上方直線部621と下方直線部622の2つの直線部が設けられている。
言い換えると、図8(B)に示す構成例では、第2直線部620は缶体10の移動経路となるが、この移動経路は、分岐部620Xにて複数の移動経路に分岐するとともに、この分岐部620Xよりも下流側(缶体10の搬送方向における下流側)にて合流する。
そして、この構成例では、分岐した搬送経路の各々に(上方直線部621および下方直線部622の各々に)、第2乾燥部580が設けられている。
さらに、第2直線部620には、上流側から搬送されてきた移動ユニット550を、上方直線部621および下方直線部622の何れかに振り分ける振り分け機構910が設けられている。また、上方直線部621および下方直線部622を通った移動ユニット550を回収する(合流させる)回収機構920が設けられている。
この構成例においても、缶体10の乾燥時間を確保しつつ、印刷装置500の占有面積を低減できる。
振り分け機構910および回収機構920は、例えば、図4にて示した第1移動機構710と同様の機構により構成することができる。
図4にて示した第1移動機構710では、支持台713Aに対して移動ユニット550を載せる際、支持台713Aに対して図中右側から移動ユニット550が移動してくるが、図8(B)にて示した構成例にて、第1移動機構710と同様の機構を設ける場合には、支持台713Aの右側からではなく、左側から移動ユニット550が移動してくる。
そして、移動ユニット550は、支持台713Aの上に載る。その後、支持台713Aが上方および下方の何れかに移動することで、上方直線部621の延長線上、あるいは、下方直線部622の延長線上に移動ユニット550が移動する。そして、移動ユニット550は、上方直線部621あるいは下方直線部622へ移動する。
また、図8(B)にて示した構成例にて、移動ユニット550を回収する際にも(回収機構920にて回収を行う際にも)、支持台713Aの左側から移動ユニット550が移動してくる。そして、移動ユニット550は、一旦支持台713Aの上に載り、その後、上方直線部621と下方直線部622との合流地点11A(図8(B)参照)まで移動する。
その後、移動ユニット550は、第2直線部620のうちの合流地点11Aよりも下流側に位置する部分を通り、缶体排出部540に到達する。その後、移動ユニット550は、第2移動機構720を経て、第1直線部610へ移動する。
図8(B)にて示した構成例では、図7(D)等にて示した構成例に比して、単位時間に印刷可能な缶体10の個数を増やせる。
ここで、第2乾燥部580のように、缶体10の加熱を行う乾燥部では、加熱時間を十分に確保するため、缶体10の搬送速度を低下させることが多い。この場合、印刷効率が低下しやすい。具体的には、乾燥部にて搬送速度を低下させる場合、これに応じて、印刷部520でも缶体10の搬送速度を低下させる必要が生じ、印刷効率が低下しやすい。
これに対し、図8(B)にて示す構成例では、上方直線部621および下方直線部622に対し、例えば交互に缶体10を供給し、上方直線部621および下方直線部622の両者で缶体10の乾燥を行う。
かかる場合、印刷部520における缶体10の搬送速度の低下を抑制でき、印刷効率の低下を抑えられる。
なお、図7、図8では、第1直線部610~第4直線部640が、立体的に配置された場合を説明した。言い換えると、図7、図8では、第1直線部610~第4直線部640が、多段配置された構成例を説明した。
ところで、第1直線部610~第4直線部640は、このような多段配置に限らず、平面的に配置してもよい。言い換えると、図1にて示した態様と同様に、第1直線部610~第4直線部640を水平方向(横方向)に延びるように配置してもよい。付言すると、一つの水平面上に第1直線部610~第4直線部640が載るように、第1直線部610~第4直線部640を配置してもよい。
この場合(第1直線部610~第4直線部640を水平方向(横方向)に延びるように配置した場合)、図7(A)にて示した構成例は、図1にて示した構成例を模式的に示したものとなる。また、この場合、図8(B)にて示した上方直線部621および下方直線部622の2本の直線部は、上下方向にずれて配置されずに、水平方向にずれた状態で配置される。そして、この場合、缶体10の搬送経路は、上下ではなく、左右に分岐するようになる。
なお、上方直線部621および下方直線部622の2本の直線部の配置を、第1直線部610~第4直線部640の配置とは異ならせてもよい。
例えば、第1直線部610~第4直線部640を、立体的に配置(多段配置)する一方で、上方直線部621および下方直線部622の2本の直線部を、水平方向においてずらして配置してもよい。また、例えば、第1直線部610~第4直線部640を、水平方向にずらして配置(1つの水平面上に載るように配置する)する一方で、上方直線部621および下方直線部622の2本の直線部を、上下方向にずらして配置してもよい。
図11は、印刷装置500の第1直線部610の他の構成例を示した図である。
この構成例では、1つの移動ユニット550に、3個(複数個)のマンドレル70が設けられ、各移動ユニット550は、3個の缶体10を保持しながら移動する。
さらに、印刷部520には、3個のマンドレル70に対応させて、同一色のインクジェットヘッド11が3個設けられている。具体的には、各色毎に、3個のインクジェットヘッド11が設けられている。
この構成例では、同色のインクを同じタイミングで吐出する。これにより、同色のインクを異なるタイミングで吐出させる場合に比べ、印刷の制御が簡単になる。
図11に示すこの構成例では、各色毎に設けられた3個のインクジェットヘッド11の下方にて、各移動ユニット550が停止する。
そして、各移動ユニット550では、3個の缶体10の回転が行われ、さらに、3個の缶体10に対して、同色のインクを吐出する3個のインクジェットヘッド11からインクの吐出が行われる。これにより、缶体10の外周面に画像が形成される。この構成例では、各色毎に1つのインクジェットヘッド11のみを設ける場合に比べ、印刷効率を高められる。
さらに、この構成例では、乾燥部530に移動ユニット550が達すると、移動ユニット550に載っている3個の缶体10に対して、UVLED539から紫外線が照射される。これにより、3個の缶体10の各々に形成された画像が硬化する。
その後、移動ユニット550は、缶体排出部540に達し、缶体排出部540では、3個設けられたマンドレル70の各々から缶体10が取り外される。
なお、移動ユニット550に3個のマンドレル70を設置し、各マンドレル70に対して、塗料を塗布する場合(保護層を形成する場合)には、図9(B)に示すように、3個の缶体10に対応するように複数個(3個)の接触ロール571を設け、この複数個の接触ロール571を用いて塗料の塗布を行うことが好ましい。
ここで、移動ユニット550に複数個のマンドレル70を設置する場合、マンドレル70の設置数は、2~4本とすることが好ましい。4本を超えると、移動ユニット550の重量が大きくなり、移動ユニット550の制御が難しくなるおそれがある。具体的には、移動ユニット550の重量が大きくなると、移動ユニット550が停止する際の移動ユニット550の慣性力が大きくなり、移動ユニット550の停止位置が本来の位置からずれやすくなる。
さらに、移動ユニット550におけるマンドレル70の設置数が大きいと、移動ユニット550が大型化し、これに伴い、印刷装置500も大型化してしまう。
ここで、本実施形態では、移動ユニット550におけるマンドレル70の設置数を増やすと、これに伴い、図9(B)に示す接触ロール571、供給ロール572の設置数も増える。
ここで、接触ロール571、供給ロール572の径は比較的大きく、互いに隣接する接触ロール571間の離間距離、互いに隣接する供給ロール572間の離間距離は大きい。
そして、この場合、この離間距離に対応させて、各移動ユニット550に設置されたマンドレル70の離間距離も大きくする必要が生じ、かかる場合、移動ユニット550が大きくなり、これに伴い、印刷装置500が大きくなる。
これに対し、マンドレル70の設置数を2~4本とし、マンドレル70の設置数が少ない場合には、接触ロール571、供給ロール572の設置数が減り、これに伴い移動ユニット550の大型化を抑制できる。そしてこの場合、印刷装置500の大型化も抑制できる。
また、上記図4、図7、図8にて示した構成例では、第1直線部610の真上に(鉛直方向における上方に)、第2直線部620などの他の直線部を設置した場合を説明したが、この他の直線部は、第1直線部610の真上に限らず、図12(第1直線部610等の軸方向における一端側から印刷装置500を眺めた場合の図)に示すように、真上から外れた箇所に配置してもよい。
この場合、第1直線部610の真上に、第2直線部620等が位置する場合に比べ、第1直線部610や、第1直線部610に設けられた各種機能部(図12では不図示)のメンテナンスなどを行いやすくなる。
さらに、各直線部を上下方向にずらして配置するにあたり、各直線部を互いに平行に配置する態様の他、図13(印刷装置500の他の構成例を示した図)に示すように、非並行となる関係で配置してもよい。但し、並行に配置した方が印刷装置500の小型化を図れる。
また、図2にて示した構成例では、回転盤711を用い、移動ユニット550を横方向に移動させる場合を説明した。言い換えると、図2では、同一の水平面上に配置された二つの直線部610、620間における移動ユニット550の移動に、回転盤711を用いた。ところで、回転盤711を用いる場合、横方向における移動ユニット550の移動に限らず、上下方向における移動ユニット550の移動も行える。
具体的には、例えば、図2の符号2Eで示す位置の対向位置に、第2直線部620を配置するようにすれば、第1直線部610から移動してきた移動ユニット550を、第1直線部610の斜め上方に位置する第2直線部620へ移動させられる。
さらに、第2直線部620から移動してきた移動ユニット550を、第2直線部620の斜め下方に位置する第1直線部610へ移動させられる。
また、例えば、図2の符号2Fで示す位置の対向位置に、第1直線部610を配置し、符号2Eで示す位置の対向位置に、第2直線部620を配置するようにすれば、第1直線部610から移動してきた移動ユニット550を、第1直線部610の真上に位置する第2直線部620へ移動させられる。
また、この場合、第2直線部620から移動してきた移動ユニット550を、第2直線部620の真下に位置する第1直線部610へ移動させられる。
図14は、缶体10の製造工程の全体を示した図である。言い換えると、図14は、印刷装置500を含んだ缶体製造システム900の全体を示した図である。
図14に示す缶体製造システム900では、製造工程の中ほどに、上述した印刷装置500が設けられている。言い換えると、インクジェット方式で缶体10への印刷を行う印刷装置500が設けられている。
さらに、この缶体製造システム900では、いわゆる刷版印刷により缶体10への印刷を行う刷版印刷装置950が設けられている。刷版印刷装置950では、版に付着させたインクを、この版から缶体10に転写して、缶体10への印刷を行う。
この缶体製造システム900では、缶体の移動経路900Aが設けられている。ここで、この移動経路900Aは、分岐部900Bにて複数の分岐経路900Cに分岐するとともに、この分岐部900Bよりも下流側にて合流する。
さらに、缶体製造システム900では、複数設けられた分岐経路900Cのうちの一の分岐経路900Cに印刷装置500が設けられ、他の分岐経路900Cに刷版印刷装置950が設けられている。
さらに、分岐部900Bには、上流側から搬送されてきた缶体10を、上記一の分岐経路900Cあるいは上記他の分岐経路900Cに振り分けられる振り分け機構(不図示)が設けられており、上流側から搬送されてきた缶体10は、印刷装置500および刷版印刷装置950の何れかに振り分けられる。印刷装置500あるいは刷版印刷装置950による缶体10への印刷が終了すると、缶体10はさらに下流側へ搬送されていく。
印刷装置500および刷版印刷装置950の上流側には、上流側工程900Xが設けられ、印刷装置500および刷版印刷装置950の下流側には、下流側工程900Yが設けられている。
ここで、本実施形態では、上流側工程900Xおよび下流側工程900Yの共用化を図れる。言い換えると、本実施形態では、印刷装置500および刷版印刷装置950の各々に対応させて上流側工程900Xおよび下流側工程900Yを設けないで済み、1つの上流側工程900Xおよび下流側工程900Yだけで、インクジェットによる印刷が行われた缶体10、刷版印刷が行われた缶体10の製造を行える。
上流側工程900Xおよび下流側工程900Yを共用化すると、コストを低減でき、さらに、缶体製造システム900の専有面積の低減を図れる。
なお、上流側工程900Xには、アンコイラー(UC)、ルブリケーター(LU)、カッピングプレス(CP)、ボディメーカー(BM)、トリマー(TR)、ウォッシャー(WS)の各工程が設けられている。
アンコイラー(UC)では、コイルに巻いたアルミニウム薄板を巻き解く。ルブリケーター(LU)では、このアルミニウム薄板に潤滑油を塗布する。カッピングプレス(CP)では、円形のブランク材を打ち抜き、さらに絞り加工を行いカップ状素材を成形する。
ボディメーカー(BM)では、上記カップ状素材に対して絞り加工およびしごき加工を施して、周壁を予め定められた厚さにする。さらに底部をドーム状に成形する。トリマー(TR)では、周壁上部の耳部を切り揃える。これにより、円筒状の缶体10が成形される。ウォッシャー(WS)では、缶体10を洗浄し、潤滑油やその他の付着物を除去する。
また、下流側工程900Yには、ボトムコーター(BTC)、ピンオーブン(PO)、インサイドスプレー(INS)、ベークオーブン(BO)、ネッカー・フランジャー(QNF)、ディフェクティブキャンテスター(DCT)、ライトテスター(LT)、パレタイザー(PT)の各工程が設けられている。
ボトムコーター(BTC)では、缶体10の底面のうちの接地部分に対して塗装を行う。ピンオーブン(PO)では、缶体10を加熱し、缶体10の外周面の印刷および缶底の塗装を焼き付ける。なお、本実施形態では、ボトムコーター(BTC)、ピンオーブン(PO)は、印刷装置500および刷版印刷装置950の各々に対応するように二組設けられているが、ボトムコーター(BTC)、ピンオーブン(PO)についても、一組だけ設け、設備の共用化を図ってもよい。
インサイドスプレー(INS)では、缶体10の内面を塗装する。ベークオーブン(BO)では、缶体10の内面塗装を焼き付ける。ネッカー・フランジャー(QNF)では、缶体10の開口縁を縮径するともに、缶蓋を取り付けるためのフランジを成形する。ディフェクティブキャンテスター(DCT)では、缶体10の外観および印刷の状態を検査し、不良品があれば取り除く。ライトテスター(LT)では、缶体10の穴あきの有無を検査し、不良品があれば取り除く。パレタイザー(PT)では、検査に合格した缶体10をパレットに積載する。
図15は、印刷装置500の他の構成例を示した図である。
図15にて示すこの構成例でも、複数の缶体10を順次搬送する。より具体的には、この構成例では、互いに隣り合う2つのインクジェットヘッド11の離間距離と同じ距離だけ、互いに隣り合う缶体10を離したうえで、缶体10を順次搬送していく。言い換えると、印刷装置500では、缶体10を一定の間隔をおいて順次搬送していくが、このときの缶体10間の間隔は、互いに隣り合う2つのインクジェットヘッド11の間隔と同じとなっている。
また、図15にて示す構成例では、画像形成用停止箇所と、光照射用停止箇所との間に、1つ以上の他の缶体停止箇所が設けられた構成となっている。
本構成例でも、缶体10が、インクジェットヘッド11の各々に達する度に、缶体10が停止する。より具体的には、符号16Aで示す画像形成用停止箇所(以下、「画像形成用停止箇所16A」と称する)の各々に缶体10が達する度に、缶体10が停止する。
また、画像形成用停止箇所16Aにて缶体10が停止すると、画像形成用停止箇所16Aよりも下流側の光照射用停止箇所16Bにて、他の缶体10が停止する。言い換えると、紫外線の照射を行う乾燥部530にて、他の缶体10が停止する。
乾燥部530には、紫外線を出射する光源(不図示)と、この光源を収容する光源収容箱531が設けられている。
光源収容箱531には、入口部531A、出口部531Bが設けられており、缶体10(移動ユニット550)は、入口部531Aを通って光源収容箱531の内部に入る。また、缶体10は、出口部531Bを通って、光源収容箱531の外に出る。
ここで、この構成例では、画像形成用停止箇所16A(最も下流側に位置する画像形成用停止箇所16A)と、光照射用停止箇所16Bとの間に、画像形成および光照射が行われない缶体停止箇所16Cが設けられており、これにより、紫外線がインクジェットヘッド11に達しにくくなっている。
本実施形態では、乾燥部530にて紫外線が照射されるが、この紫外線が、例えば、上流側に位置するインクジェットヘッド11に達すると、インクジェットヘッド11にてインクが硬化し、インク詰まりが生じたり、形成される画像の質が低下したりするおそれがある。
そこで、本実施形態では、画像形成用停止箇所16Aと、光照射用停止箇所16Bとの間に、缶体10が1つ停止する缶体停止箇所16C(1つ分の缶体10が停止する缶体停止箇所16C)を1つ設けて、乾燥部530とインクジェットヘッド11との離間距離を大きくし、インクジェットヘッド11へ達する紫外線を低減している。
なお、本実施形態では、画像形成用停止箇所16Aと光照射用停止箇所16Bとの間に、1つの缶体停止箇所16Cを設けたが、缶体停止箇所16Cは2つ以上設けてもよい。
また、図15に示す構成例では、各缶体10(マンドレル70)の脇に、上流側規制壁31、下流側規制壁32が設けられている。
上流側規制壁31は、移動ユニット550の移動方向において、缶体10よりも上流側に位置し、下流側規制壁32は、移動ユニット550の移動方向において、缶体10よりも下流側に位置する。
また、上流側規制壁31、下流側規制壁32は、缶体10の軸方向に沿うように配置されるとともに、鉛直方向に沿うように配置されている。
さらに、上流側規制壁31、下流側規制壁32は、複数設けられた移動ユニット550(缶体10)の各々に対応するように複数(複数組)設けられ、さらに、移動ユニット550の各々に付随して移動する。
上流側規制壁31は、光照射用停止箇所16B(乾燥部530)に缶体10が停止している際、この缶体10よりも上流側(インクジェットヘッド11が設けられている側)に位置する。これにより、缶体10と、インクジェットヘッド11との間に、上流側規制壁31が位置し、紫外線が、インクジェットヘッド11へ向かうことが抑制される。
また、下流側規制壁32は、光照射用停止箇所16B(乾燥部530)に缶体10が停止している際、この缶体10よりも下流側に位置する。これにより、紫外線が、缶体10よりも下流側方向へ向かうことが抑制される。
また、この構成例では、光源収容箱531の内部にて缶体10が停止すると、この缶体10に対応して設けられた上流側規制壁31が、光源収容箱531の入口部531Aを塞ぐ。これにより、入口部531Aを通じて、紫外線がインクジェットヘッド11に向かうことが抑制される。
また、光源収容箱531の内部にて缶体10が停止すると、この缶体10に対応して設けられた下流側規制壁32が、光源収容箱531の出口部531Bを塞ぐ。これにより、光源収容箱531の出口部531Bから紫外線が漏れ出ることが抑制される。
その他、上記では、缶体10の回転数については、特に言及しなかったが、缶体10の回転数を制御してもよい。
具体的には、例えば、缶体10の移動方向において互いに隣接する2つのインクジェットヘッド11の一方のインクジェットヘッド11から他方のインクジェットヘッド11への缶体10の移動が開始されてから、この他方のインクジェットヘッド11へ缶体10が到達するまでの間の、缶体10の回転数が整数となるように、缶体10の回転を制御するようにしてもよい。
図16(隣接する2つのインクジェットヘッド11を眺めた場合の模式図)を参照して具体的に説明する。
図16にて示す処理では、缶体10が、常時回転しており、上流側に位置する一方のインクジェットヘッド11(図中右側のインクジェットヘッド、以下「上流側インクジェットヘッド11A」と称する)から、下流側に位置する他方のインクジェットヘッド11(図中左側のインクジェットヘッド11、以下「下流側インクジェットヘッド11B」と称する)へ缶体10が移動する際、缶体10は、回転しながら移動する。
そして、この処理では、上流側インクジェットヘッド11Aからの缶体10の移動が開始されてから、下流側インクジェットヘッド11Bへ缶体10が到達するまでの間の、缶体10の回転数が、整数となっている。
これにより、本実施形態では、上流側インクジェットヘッド11Aから吐出されたインクが最初に付着した付着開始位置P1が、缶体10が下流側インクジェットヘッド11Bに達する際、この下流側インクジェットヘッド11Bの対向位置に位置する。
ここで、上流側インクジェットヘッド11Aでは、インクが最初に付着する付着開始位置P1(符号3Aで示す位置)から、最後にインクが付着する付着終了位置P2(同じく符号3Aで示す位置)へ延びる帯状の画像が、缶体10の外周面上に形成される。
そして、本実施形態では、缶体10が回転しながら移動し、下流側インクジェットヘッド11Bの下方に缶体10が達した際、この下流側インクジェットヘッド11Bの下面241の対向位置に、付着開始位置P1が位置する。
そして、本実施形態では、この下流側インクジェットヘッド11Bの下方に缶体10が達すると同時にインクを吐出し、画像形成を行う。
より具体的には、本実施形態では、上流側インクジェットヘッド11Aにて画像形成が終了すると同時に(缶体10が1回転し、付着開始位置P1がこの上流側インクジェットヘッド11Aに再び対峙するのと同時に)、缶体10の移動を開始する。
そして、下流側インクジェットヘッド11Bの下方へ缶体10が達すると同時に(下流側インクジェットヘッド11Bに対して付着開始位置P1が対峙すると同時に)、この下流側インクジェットヘッド11Bからのインクの吐出を開始し、画像形成を開始する。
ここで、この処理では、下流側インクジェットヘッド11Bにて画像形成を開始する際、この下流側インクジェットヘッド11Bの直下に、付着開始位置P1が位置する。
これにより、本実施形態では、上流側インクジェットヘッド11Aにて画像形成を開始した際の画像形成開始位置と、下流側インクジェットヘッド11Bにて画像形成を開始する際の画像形成開始位置とが一致する。
ここで、下流側インクジェットヘッド11Bに缶体10が到達した際に、付着開始位置P1が、この下流側インクジェットヘッド11Bに対峙していない場合、付着開始位置P1を、下流側インクジェットヘッド11Bに向けるための制御が必要となる。
具体的には、例えば、ロータリーエンコーダーなどで缶体10の状態を検出し、この検出結果に基づき、缶体10を回転させるなどの処理が必要になる。これに対し、本実施形態では、このような処理が不要となり、より簡易に、画像形成開始位置を揃えられる。
なお、上流側インクジェットヘッド11Aからの缶体10の移動が開始されてから、下流側インクジェットヘッド11Bへ缶体10が到達するまでの間の、缶体10の回転数は、整数であれば何れの値でもよく、1であってもよいし、2以上としてもよい。
また、他の処理として、互いに隣接する2つのインクジェットヘッド11のうちの一方のインクジェットヘッド11から他方のインクジェットヘッド11へ缶体10が移動する際、予め定められた回転数(画像形成時の回転数)よりも大きい回転数で缶体10を回転させてもよい。
より具体的には、インクジェットヘッド11の各々にて、缶体10への画像形成を行う際には、缶体10を予め定められた回転数で回転させ、缶体10を移動させる際には(缶体10を移動させている最中には)、この予め定められた回転数よりも大きい回転数で缶体10を回転させてもよい。
ここで、このように回転数を増加させる場合、缶体10の外周面のインクを硬化させやすくなる。より具体的には、本実施形態のように紫外線硬化型のインクではなく、例えば熱硬化型のインクを用いた場合、回転数が増加すれば、インクが乾きやすくなり、回転数が増加しない場合に比べ、より速やかにインクが硬化する。
付言すると、上記では、紫外線硬化型のインクを用いた場合を説明したが、熱硬化型のインクを用いることもでき、この場合、缶体10の回転数を増加させれば、回転数を増加させない場合に比べ、より速やかにインクが硬化する。
また、他の処理として、互いに隣接する2つのインクジェットヘッド11のうちの一方のインクジェットヘッド11から他方のインクジェットヘッド11へ缶体10が移動する際、予め定められた回転数よりも小さい回転数で缶体10を回転させてもよい。
より具体的には、インクジェットヘッド11の各々にて、缶体10への画像形成が行われる際、缶体10を予め定められた回転数で回転させ、缶体10を移動させる際には(缶体10を移動させている最中には)、この予め定められた回転数よりも小さい回転数で缶体10を回転させてもよい。
このように、缶体10の回転数を低下させる場合は、缶体10を回転させるための各機構部の総回転数が減り、各機構部の回転数が、一定の場合や上記のように大きくなる場合に比べ、各機構部の損耗が抑制される。
また、各インクジェットヘッド11では、インクジェットヘッド11に缶体10が達すると同時に、画像形成を開始するのではなく、インクジェットヘッド11の下方にて、缶体10が予め定められた回数、回転した後に、缶体10への画像形成を開始してもよい。
缶体10を、各インクジェットヘッド11の下方へ移動させた直後は、缶体10が完全には停止せず振動する場合がある。特に、缶体10の移動速度が大きい場合には、缶体10の振動が大きくなりやすい。缶体10が振動すると、缶体10に形成される画像の質の低下を招きやすい。
これに対し、インクジェットヘッド11の下方にて缶体10を回転させてからインクジェットヘッド11による画像形成を開始すると(一定の時間が経過してからインクジェットヘッド11による画像形成を開始すると)、缶体10の振動が減りあるいは無くなり、缶体10に形成される画像の質の低下が抑制される。
その他、缶体10がインクジェットヘッド11の下方に到達し、一定時間、缶体10を回転させている間に、缶体10の回転を停止させたり缶体10の回転速度を減速させたりしてもよい。ただしこの場合、インクジェットヘッド11による画像形成を開始する際に、停止もしくは減速していた缶体10を、画像形成に必要な回転速度まで加速させる必要があり、このときに缶体10に振動が生じる場合がある。
また、他の制御として、インクジェットヘッド11が画像形成を開始する際の画像形成開始位置(缶体10の周方向における位置)を、インクジェットヘッド11毎に異ならせ、各色の画像形成開始位置を、缶体10の周方向にずらしてもよい。
画像形成開始位置を揃える場合、画質が低下しやすい部分が一箇所に集中し、画質低下を招くおそれがある。より具体的には、画像形成開始位置では、形成される画像の始点と終端とが重なりあったり、始点と終端との間に隙間が形成されたりし、画質が低下しやすい。このような場合に、画像形成開始位置を揃えると、画像形成開始位置が揃っていない場合に比べ、画質がより低下しやすくなる。
画像形成開始位置をインクジェットヘッド11毎に異ならせ、各色の画像形成開始位置を、缶体10の周方向にずらすと、画質の低下を抑えられる。
なお、インクジェットヘッド11による画像形成開始位置をずらす方法としては、特に限定されないが、例えば、それぞれのインクジェットヘッド11によるインクの吐出タイミングをずらすことで、画像形成開始位置をずらせる。
3X…第3の移動経路、10…缶体、500…印刷装置、520…印刷部、550…移動ユニット、580…第2乾燥部、610…第1直線部、620…第2直線部、620X…分岐部、710…第1移動機構、711…回転盤、900…缶体製造システム、900A…移動経路、900B…分岐部、900C…分岐経路、950…刷版印刷装置

Claims (4)

  1. 缶体が移動する移動経路であって、分岐部にて複数の分岐経路に分岐するとともに、当該分岐部よりも下流側にて合流する移動経路と、
    前記複数の分岐経路に含まれる一の分岐経路に設けられ、缶体を支持し永久磁石を備えた移動ユニットを電磁石を用いて移動させるリニア機構を用いて当該缶体の搬送を行うとともにインクジェット方式で当該缶体への印刷を行うインクジェット印刷装置と、
    前記複数の分岐経路に含まれる他の分岐経路に設けられ、刷版方式で缶体への印刷を行う刷版印刷装置と、
    を備え、
    前記複数の分岐経路に含まれる前記一の分岐経路にて缶体への印刷が行われる際の印刷方式と、前記他の分岐経路にて缶体への印刷が行われる際の印刷方式とが異なっており且つ、当該一の分岐経路にて行われる缶体の印刷の際にはリニア機構が用いられて缶体の搬送が行われる、
    缶体製造システム。
  2. 前記移動経路のうちの前記分岐部よりも上流側では、前記一の分岐経路に向かう缶体および前記他の分岐経路に向かう缶体の各々に対して共通の処理が行われる請求項1に記載の缶体製造システム。
  3. 前記一の分岐経路と前記他の分岐経路は、前記分岐部よりも下流側に位置する合流部で合流し、
    前記移動経路のうちの前記合流部よりも下流側では、前記一の分岐経路からの缶体および前記他の分岐経路からの缶体の各々に対して共通の処理が行われる請求項1又は2に記載の缶体製造システム。
  4. 前記一の分岐経路では、缶体への印刷処理以外に、予め定められた他の処理が行われ、前記他の分岐経路でも、当該他の処理と同じ処理が行われる請求項1乃至3の何れかに記載の缶体製造システム。
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