JP7166045B2 - 二重容器用の内キャップモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、二重容器用の内キャップモジュールに関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に示されるような、内容物の減少に伴い減容変形する内容器、および内容器が内装された外容器を備える容器本体と、容器本体の口部に装着されたキャップと、キャップに形成された内容物の通過孔と内容器の内部との連通、およびその遮断を切替える吐出弁と、を備える二重容器が知られている。
特開2013-151316号公報
しかしながら、前記従来の二重容器では、例えば、内容器に収容する内容物の新たな用途にあわせて、キャップの外観等を変更する場合、吐出弁をキャップに組付ける装置、および吐出弁の動作を検査する装置等を変更する必要が生じ、多品種小ロット生産への対応が困難であるという問題等があった。なお、内容物が化粧料の場合には、装飾性を高めるために、キャップの外観を変更したいという要望がある。
そこで、本発明は、多品種小ロット生産に容易に対応すること等ができる二重容器および二重容器用の内キャップモジュールを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明の二重容器は、内容物の減少に伴い減容変形する内容器、および前記内容器が内装された外容器を備える容器本体と、前記容器本体の口部に装着された内キャップと、前記内キャップに形成された内容物の通過孔と前記内容器の内部との連通、およびその遮断を切替える吐出弁と、前記内キャップを覆う外キャップと、を備え、前記外容器に、前記内容器との間に空気を吸入する吸気孔が形成され、前記吐出弁は、前記内キャップの内側に係止された状態で配設され、前記外キャップに、前記通過孔からの内容物が通過する吐出孔が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の二重容器用の内キャップモジュールは、内容物の減少に伴い減容変形する内容器、および前記内容器が内装された外容器を備える容器本体の口部に、内容物の吐出孔を有する外キャップにより覆われた状態で装着される内キャップと、前記内キャップに形成された内容物の通過孔と前記内容器の内部との連通、およびその遮断を切替える吐出弁と、を備え、前記吐出弁は、前記内キャップの内側に係止された状態で配設されていることを特徴とする。
本発明では、内キャップが外キャップにより覆われるので、内キャップおよび吐出弁それぞれの形状および大きさ等は変更せずに、外キャップの形状および大きさを異ならせることで、外観を変えることができる。したがって、外観を変えても、吐出弁を内キャップに組付ける装置、および吐出弁の動作を検査する装置等を変更する必要がないため、これらの組付けや検査等を、現行と同一の製造ライン上で行うことが可能になり、多品種小ロット生産に容易に対応すること等ができる。
しかも、吐出弁が、内キャップの内側に係止された状態で配設されているので、吐出弁および内キャップを1つのモジュールとして扱うことが可能になり、組付け、検査済みの同じ仕様の内キャップモジュールを予め複数用意しておき、この内キャップモジュールを、複数種の外キャップから選択した1つに組付けること等が可能になり、優れた取扱い性を具備させることができる。
また、外キャップに、通過孔からの内容物が通過する吐出孔が形成されているので、内容器に収容する内容物の新たな用途や性状等にあわせて、例えば吐出孔の大きさ、および吐出孔の開口方向等を変更する必要が生じても、内キャップモジュールの仕様は変更する必要がないため、取扱い性をさらに向上させることができる。
また、前記吸気孔は、前記外容器の口部に形成され、前記内キャップには、外部と前記吸気孔とを連通する外気導入孔が形成され、前記吸気孔と前記外気導入孔との連通およびその遮断を切り替える空気弁を備え、前記空気弁は、前記内キャップに係止されてもよい。
この場合、吸気孔と外気導入孔との連通およびその遮断を切り替える空気弁を備えているので、内容器を、内容物の減少に追従させて精度よく減容変形させることができる。しかも、空気弁が、内キャップに係止されているので、空気弁、吐出弁および内キャップを1つのモジュールとして扱うことが可能になり、取扱い性をより一層確実に向上させることができる。
この発明によれば、用途に合わせてキャップの外観の変更に容易に対応することが可能になり、例えば多品種小ロット生産等に容易に対応することができる。
本発明に係る二重容器の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1の二重容器の内キャップの上面図である。 図1に示す二重容器の変形例を示す縦断面図である。 本発明に係る二重容器の第2実施形態を示す縦断面図である。
以下、本発明に係る第1実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
図1に示すように、本実施形態の二重容器1は、内容物が収容されるとともに内容物の減少に伴い減容変形(しぼみ変形)する可撓性に富む内容器2、および内容器2が内装された外容器3を有する容器本体4と、容器本体4の口部4aに装着された内キャップ5と、内キャップ5に形成された内容物の通過孔5aと内容器2の内部との連通、およびその遮断を切替える吐出弁9と、内キャップ5を覆う外キャップ7と、を備える。
なお、内容器2、外容器3、内キャップ5、および外キャップ7は、それぞれの中心軸が共通軸上に位置された状態で配設されている。本実施形態では、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿った容器本体4の口部4a側を上側、容器本体4の不図示の底部側を下側という。また、容器軸O方向から見た平面視において、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
容器本体4は、ブロー成形により形成され、外容器3の内面に内容器2の外面が剥離可能に積層された積層剥離型容器(デラミボトル)とされている。
ブロー成形としては、例えば押出成形等によって二重(内外)に組み合わされた積層パリソンを形成し、この積層パリソンをブロー成形することで容器本体4を形成してもよい(押出ブロー成形)。また、射出成形等によって外容器用のプリフォーム、および内容器用のプリフォームを各別に形成しておき、これらを二重(内外)に組み合わせて一体に二軸延伸ブロー成形することで容器本体4を形成してもよい。
なお、外容器用のプリフォームを先に二軸延伸ブロー成形して外容器3を形成した後、内容器用のプリフォームを外容器3の内部に配置し、その後、内容器用のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することで容器本体4を形成してもよい。
なお、内容器2および外容器3は合成樹脂製とされ、剥離可能な組み合わせであれば互いに同材質でもよいし異材質でもよい。合成樹脂材料の一例としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ナイロン(ポリアミド)、EVOH(エチレン-ビニルアルコール共重合体)等が挙げられる。これらの合成樹脂材料の中から、外容器3と内容器2とは剥離可能(相溶性がない)となる組み合わせで形成される。
容器本体4は、口部4a、肩部4b、胴部4c、および不図示の底部が上側から下側に向けてこの順に連設された有底筒状に形成されている。肩部4bは、上側から下側に向かうに従い漸次、拡径している。胴部4cは、例えば横断面視円形状に形成されている。
なお、容器本体4を構成する外容器3はスクイズ変形可能とされ、この外容器3のスクイズ変形に伴って内容器2は減容変形する。よって、外容器3のうち少なくとも胴部4cに位置する部分は、径方向内側(容器内側)に向けて弾性変形可能とされている。
容器本体4の口部4aは、肩部4bの上端開口部から上方に向けて延びている。この容器本体4の口部4aは、内容器2の口部2aと外容器3の口部3aとが積層された構成とされている。
内容器2の口部2aの上端部には、径方向外側に突出する環状の折り返し部が形成され、この折り返し部が外容器3の口部3aの上端開口縁に配置されている。そのため、外容器3の口部3aは、内容器2によって閉塞されている。外容器3の口部3aには、外容器3と内容器2との間に、後述する外気導入孔23を経由して空気を吸入する吸気孔6が形成されている。なお、吸気孔6は、外容器3のうち、口部3a以外の胴部若しくは底部等に形成してもよい。例えば、吸気孔6を外容器3の胴部に形成した場合、後述する空気弁11を外容器3の胴部に配設し、空気弁11によって、内容器2と外容器3との間に空気を吸入可能にする一方、内容器2と外容器3との間から空気が流出するのを規制するようにしてもよい。
ここで、図示の例では、容器本体4の口部4aの上端開口縁に中栓8が配置されている。
中栓8は、容器本体4の口部4aの上端開口縁に配置された環状の外ベース部8aと、外ベース部8aよりも径方向内側に位置する内ベース部8bと、上下方向に延び、外ベース部8aにおける径方向の内端部と内ベース部8bにおける径方向の外端部とを連結する連結筒部8cと、外ベース部8aの外周縁部から上方に向けて延び、内キャップ5の内側に嵌合された嵌合筒部8dと、を備えている。外ベース部8a、内ベース部8b、連結筒部8c、および嵌合筒部8dは、容器軸Oと同軸に配設されている。内ベース部8bは外ベース部8aよりも上方に位置している。
外ベース部8aには、上方に向けて突出し、連結筒部8cを径方向外側から囲む立ち上がり筒部14と、下方に向けて突出し、容器本体4の口部4aの内側に嵌合して、容器本体4の口部4aをシールする嵌合筒15と、が形成されている。
内ベース部8bには、上下方向に貫く流通孔16が形成され、流通孔16は容器軸Oと同軸に配置されている。
嵌合筒部8dには、径方向に貫き、かつ下方に向けて開口した貫通孔が周方向に間隔をあけて複数形成されている。この貫通孔は、容器本体4の口部4aの外周面と、後述する内キャップ5の周壁部21の内周面と、の間の隙間に開口している。
内キャップ5は、容器本体4の口部4aに螺着された周壁部21と、周壁部21の上端部に連設され、容器本体4の口部4aの上端開口部を覆う天壁部22と、を備える有頂筒状に形成されている。なお、内キャップ5は、容器本体4の口部4aに例えばアンダーカット嵌合されてもよい。
天壁部22に前記通過孔5aが形成され、通過孔5aは容器軸Oと同軸に配置されている。図2に示されるように、天壁部22の上面のうち、通過孔5aより径方向の外側に位置する部分に、径方向に延びる第1突リブ22aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。天壁部22において、通過孔5aより径方向の外側に位置する部分に、外部と容器本体4の吸気孔6とを連通する外気導入孔23が形成されている。外気導入孔23は、天壁部22に2つ形成され、容器軸Oを径方向に挟む各位置に1つずつ配置されている。外気導入孔23は周方向に沿って延びる平面視円弧状に形成されている。天壁部22の上面において、外気導入孔23と、周方向で互いに隣り合う2つの第1突リブ22aと、で囲まれた部分に径方向に延びる第2突リブ22bが形成されている。第2突リブ22bは、第1突リブ22aより径方向の長さが短くなっている。
図1に示されるように、天壁部22のうち、外気導入孔23よりも径方向内側に位置する部分に、下方に向けて突出する垂下筒部24が形成されている。天壁部22のうち外気導入孔23よりも径方向外側に位置する部分に、下方に向けて突出する空気弁座部22cが形成されている。空気弁座部22cは、環状に形成され容器軸Oと同軸に配置されている。
周壁部21の下端部内に、容器本体4の口部4aのうち、吸気孔6より下方に位置する部分が密に嵌合している。これにより、吸気孔6と外部との、周壁部21の下端開口部を通した連通が遮断されている。周壁部21の内周面のうち、容器本体4の口部4aに螺着した雌ねじ部より上方に位置する部分は平滑面とされ、この部分に、中栓8の嵌合筒部8dが嵌合されている。なお、中栓8および内キャップ5を一体に形成してもよい。
上述したように構成された中栓8と内キャップ5の天壁部22との間には、前記吐出弁9、並びに吸気孔6と外気導入孔23との連通およびその遮断を切り替える空気弁11が配置されている。
ここで、中栓8と内キャップ5の天壁部22との間には、下端部が中栓8に形成された立ち上がり筒部14の内側に嵌合され、上端部が天壁部22に形成された垂下筒部24の内側に嵌合された筒体部51が配設されている。
吐出弁9は、筒体部51の内側に配設され、内ベース部8bの上面に離反可能に載置されている。吐出弁9は、例えば平面視円形状に形成されており、内ベース部8bに形成された流通孔16を開放自在に閉塞している。吐出弁9は、容器軸Oと同軸に配置されている。吐出弁9は、筒体部51の内周面に複数(3本)の弾性アーム42を介して連結されている。
弾性アーム42は、例えば周方向に延びるように形成されることで適度なばね性が確保されているとともに、径方向の内端部が吐出弁9の外周縁部に接続され、かつ径方向の外端部が筒体部51に接続されている。そして、この弾性アーム42は、内容器2内の内容物が流通孔16を通過する際に、吐出弁9を上方に移動させるように弾性変形して、吐出弁9を内ベース部8bの上面から離反させる。
なお、弾性アーム42の数は3つに限定されるものではない。また、吐出弁9としては、内容器2内の内容物が流通孔16を通過する際に、流通孔16を開放できればよく、上記構成以外の弁構造としてもよい。
空気弁11は、筒体部51の外周面から径方向外側に向けて突出し、径方向の外端部11aが自由端とされた弾性変形可能な環状に形成されている。空気弁11における径方向の外端部11aが全周にわたって、天壁部22の空気弁座部22cの下面に下方から離反可能に当接している。これにより、空気弁11は、内キャップ5の内側から外気導入孔23を開放自在に閉塞している。つまり空気弁11は、外気導入孔23を通じた外部から内キャップ5内への空気の流入を許容し、かつ外気導入孔23を通じた内キャップ5内から外部への空気の流出を規制する逆止弁として機能する。外気導入孔23を通じて外部から内キャップ5内に流入した空気は、外容器3に形成された吸気孔6を通じて内容器2と外容器3との間に流入する。
なお、吐出弁9と空気弁11とを一体に形成したが、これらを別部材としても構わない。
前述したように、内キャップ5における周壁部21の内側に、中栓8の嵌合筒部8dが嵌合されることにより、内キャップ5の内側に、中栓8が係止された状態で配設されている。また、筒体部51の上端部が天壁部22に形成された垂下筒部24の内側に嵌合されることにより、内キャップ5の内側に、吐出弁9および空気弁11が係止された状態で配設されている。
以上より、内キャップ5、中栓8、吐出弁9、および空気弁11は、一体に組付けられた内キャップモジュール20を構成している。
外キャップ7は、内キャップ5に外装された有頂筒状のキャップ本体27と、キャップ本体27にヒンジ部28を介して連結された有頂筒状の蓋体29と、を備えている。
キャップ本体27の周壁部34は、内キャップ5の周壁部21にアンダーカット嵌合されている。キャップ本体27の周壁部34の外径は、上下方向の全域にわたって同等になっている。キャップ本体27の内面と、内キャップ5の外面と、の間には、外キャップ7および内キャップ5の相対的な周方向の移動を規制する回り止め部12が配設されている。回り止め部12は、キャップ本体27の内面、および内キャップ5の外面のうちのいずれか一方に形成された縦リブと、他方に形成されこの縦リブが嵌合された縦溝と、により構成されている。回り止め部12は、周方向に間隔をあけて3つ配設されている。これにより、外キャップ7および内キャップ5の相対的な周方向の位置を容易に合わせることができる。なお、キャップ本体27の周壁部34は、容器本体4に装着されてもよい。
キャップ本体27の頂壁部31の下面は、内キャップ5の天壁部22の上面における通過孔5aの開口周縁部に密に当接している。また、キャップ本体27の頂壁部31の下面は、内キャップ5の天壁部22の上面における第1突リブ22a、および第2突リブ22bにも当接している。これにより、頂壁部31の下面と天壁部22の上面との間を通した外部と外気導入孔23との連通が確保される。そして、容器本体4の吸気孔6と外部とは、容器本体4の口部4aの外周面と内キャップ5の周壁部21の内周面との間の隙間、嵌合筒部8dの貫通孔、外気導入孔23、並びに、内キャップ5の外面とキャップ本体27の内面との間の隙間を通して連通する。
ここで、内キャップ5の周壁部21の外周面の下端部に、キャップ本体27の周壁部34がアンダーカット嵌合した係合突部が形成されており、この係合突部の外周面に上下方向に延びる連通溝21aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。この連通溝21a、およびキャップ本体27の周壁部34の下端開口部を通して、空気が、内キャップ5の外面とキャップ本体27の内面との間の隙間に流入する。
キャップ本体27の頂壁部31に、内キャップ5の通過孔5aからの内容物が通過する吐出孔31aが形成されている。吐出孔31aは、容器軸Oに対して径方向にずれて配置されている。頂壁部31の上面における吐出孔31aの開口周縁部に、上方に向けて突出する吐出筒32が形成されている。吐出筒32の内径および外径は、上方に向かうに従い漸次大きくなっている。頂壁部31の下面には、内キャップ5の通過孔5a内に嵌合されたシール筒31bが形成されている。
蓋体29の蓋天壁部33には、下方に向けて突出し、吐出孔31a内に離脱自在に嵌合された栓筒部33aが形成されている。蓋天壁部33には、下方に向けて突出し、吐出筒32を径方向の外側から囲繞する囲繞筒33bが形成されている。
このように構成された二重容器1において、内容物を吐出する場合には、まず外キャップ7の蓋体29をヒンジ部28回りに上方に向けて回動させ、吐出孔31aを開放させた後、例えば容器本体4を傾倒または上下反転させながら外容器3を径方向内側にスクイズ変形(弾性変形)させる。これにより、内容器2が外容器3とともに径方向内側に変形して減容するので、内容器2の内圧が上昇する。
すると、吐出弁9が内ベース部8bの上面から上方に向けて離反するので、流通孔16が開放されて吐出孔31aと内容器2の内部とが、通過孔5aおよび流通孔16を通じて連通する。これにより、吐出孔31aを通じて、内容器2の内部に収容された内容物が外部に吐出される。
その後、外容器3のスクイズ変形を停止または解除することで、内容器2の内圧の上昇が停止または内容器2の内圧が低下すると、吐出弁9が弾性アーム42の復元変形によって元の状態に戻り、内ベース部8bの上面に着座する。これにより、流通孔16が再び閉塞され、吐出孔31aと内容器2の内部との連通が遮断される。このため、内容物の吐出が停止する。
また、外容器3のスクイズ変形を解除することで、外容器3が復元変形し始めるので、外容器3と内容器2との間に負圧が生じる。すると、この負圧が吸気孔6を通じて空気弁11に作用するので、空気弁11における径方向の外端部11aが空気弁座部22cの下面から下方に離間し、外気導入孔23を開放する。これにより、外気導入孔23を通じて外部から内キャップ5の内部に空気が流入し、この空気が吸気孔6を通じて内容器2と外容器3との間に流入する。
その結果、外容器3が復元変形したとしても、内容器2の外面を外容器3の内面から離間させ、内容器2が減容変形したままの状態に保たれる。
以上説明したように、本実施形態に係る二重容器1によれば、内キャップ5が外キャップ7により覆われるので、内キャップ5および吐出弁9それぞれの形状および大きさ等は変更せずに、外キャップ7の形状および大きさを異ならせることで、外観を変えることができる。したがって、外観を変えても、吐出弁9を内キャップ5に組付ける装置、および吐出弁9の動作を検査する装置等を変更する必要がないため、これらの組付けや検査等を、現行と同一の製造ライン上で行うことが可能になり、キャップの外観の変更を容易に行うことができ、多品種小ロット生産に容易に対応すること等ができる。
しかも、吐出弁9が、内キャップ5の内側に係止された状態で配設されているので、吐出弁9および内キャップ5を1つのモジュールとして扱うことが可能になり、組付け、検査済みの同じ仕様の内キャップモジュール20を予め複数用意しておき、この内キャップモジュール20を、複数種の外キャップ7から選択した1つに組付けること等が可能になり、優れた取扱い性を具備させることができる。
また、外キャップ7に、通過孔5aからの内容物が通過する吐出孔31aが形成されているので、内容器2に収容する内容物の新たな用途や性状等にあわせて、例えば吐出孔31aの大きさ、および吐出孔31aの開口方向等を変更する必要が生じても、内キャップモジュール20の仕様は変更する必要がないため、取扱い性をさらに向上させることができる。
また、吸気孔6と外気導入孔23との連通およびその遮断を切り替える空気弁11を備えているので、内容器2を、内容物の減少に追従させて精度よく減容変形させることができる。しかも、空気弁11が、内キャップ5に係止されているので、空気弁11、吐出弁9および内キャップ5を1つのモジュールとして扱うことが可能になり、取扱い性をより一層確実に向上させることができる。
なお、図1に示す外キャップ7に代えて例えば、図3に示されるように、上端部が周壁部34の上端部に連結された外筒71を備えるとともに、吐出孔72が、図1に示す吐出孔31aより大きい外キャップ70を採用してもよい。外筒71の上部の外周面は、下方に向かうに従い漸次拡径するとともに、径方向の内側に向けて窪む曲面状に形成され、外筒71の下部の外周面は、上下方向に真っ直ぐ延びている。なお、図示の例では、吐出孔72は、容器軸Oと同軸に配置されている。
次に、本発明に係る二重容器の第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態の二重容器10の中栓80は、上下方向に延びる収容筒部81と、収容筒部81内に収容された弁体部82と、を備えている。収容筒部81は、内ベース部8bから下方に向けて延び、内ベース部8bを上下方向に貫いている。なお、図示の例では、内ベース部8bおよび収容筒部81が一体に形成されているが、別体に形成してもよい。
ここで、内ベース部8bに形成された流通孔83は、容器軸Oから径方向に離間した位置に配置されている。収容筒部81は、内ベース部8bのうち流通孔83に隣接した部分に配置されている。図示の例では、収容筒部81は、容器軸Oに対して径方向にずれた位置に配置されているとともに、その一部は連結筒部8cと一体化している。吐出弁9は、収容筒部81の上端開口部のうちの一部を閉塞しており、収容筒部81の内部は常時上方に向けて開放されている。収容筒部81の内部は、中栓80の上側に存在する残留内容物を収容する収容空間とされ、上下に開口している。収容筒部81の下側部分には、下方に向かうに従い漸次縮径した弁座部81aが形成されている。
弁体部82は、収容筒部81内に上下方向に移動自在に収容され、弁座部81aの内周面上に上方に向けて離反可能に着座している。図示の例では、弁体部82は、球状に形成されたいわゆるボール弁とされている。
この弁体部82は、内容物を吐出するにあたって容器本体4を例えば傾倒または上下反転させたときに吐出弁9側に移動し、容器本体4を元の正立姿勢に戻したときに、自重または内容器2の復元力によって生じる負圧によって弁座部81a側に移動する。これにより、中栓80の上側に存在する残留内容物を収容筒部81の内部に引き込むことができ、いわゆるサックバック効果により液だれを回避することが可能となる。
弁体部82を合成樹脂製とした場合には、二重容器10を構成する部材の全てを合成樹脂製とすることが可能になり、低コスト化を図ることができるとともに、各部材を異種材質ごとに分別する作業を行うことなく、二重容器10を廃棄することができる。さらに、合成樹脂製の弁体部82とした場合には、金属製にした場合に比べて質量や内容物に対する比重を軽くすることができるので、例えば二重容器10を、内キャップ52の通過孔53bを下方に向けた吐出姿勢にした状態で、外容器3に対する径方向内側に向けたスクイズ変形を解除したときに、弁体部82を弁座部81aの内周面上に速やかに着座させ易くなる。従って、空気が収容筒部81内を通して内容器2内に進入するのを抑制することができる。
内キャップ52の天壁部53には、上方に向けて張り出した張出部53aが形成されている。張出部53aは有頂筒状に形成され、容器軸Oと同軸に配置されている。張出部53aに、上方に向けて開口する通過孔53bが形成されている。通過孔53bは、容器軸Oに対して径方向にずれて配置されている。張出部53aの上面における通過孔53bの開口周縁部に、上方に向けて突出する吐出筒53cが形成されている。吐出筒53cの内径および外径は、上方に向かうに従い漸次大きくなっている。外気導入孔23は、内キャップ52の天壁部53において張出部53aより径方向の外側に位置する部分に形成されている。天壁部53の下面のうち、張出部53aより径方向の外側に位置する部分は、通過孔53bが開口する張出部53aの下面より下方に位置している。
内キャップ52の周壁部54の外周面には、上下方向に延在し、かつ上方および下方の両方向に開口する連通溝54aが、周方向に間隔をあけて複数形成されている。この連通溝54a、およびキャップ本体74の周壁部34の下端開口部を通して、空気が、内キャップ52の外面とキャップ本体74の内面との間の隙間に流入する。図示の例では、連通溝54aは、前記係合突部を上方に超えて、内キャップ52の周壁部54の上部に達している。
外キャップ73のキャップ本体74の頂壁部75には、内キャップ52の張出部53aが挿入された挿入孔72aが形成されている。内キャップ52の吐出筒53cは、外キャップ73の頂壁部75から上方に突出している。
なお、挿入孔72aの内周面と張出部53aの外周面との間に隙間を設け、この隙間を通して、空気を内キャップ52の外面とキャップ本体74の内面との間の隙間に流入させてもよい。
以上の構成において、内容器2に収容された内容物を、通過孔53bから外部に吐出する際、収容筒部81内の弁体部82は、内容器2の内圧や内容物の流動圧によって吐出弁9側に移動するが、内容物の吐出後、容器本体4を正立姿勢に戻した場合には、弁体部82は、自重により収容筒部81内を弁座部81a側に移動し、弁座部81aに着座する。なお、自重だけでなく、内容器2の復元力によって生じる負圧によっても、弁体部82を弁座部81a側に移動させることが可能である。また、内容器2の内圧上昇を利用して、収容筒部81内の弁体部82を吐出弁9側に移動させることも可能であるので、内容物の吐出時に必ずしも容器本体4を傾倒または上下反転させる必要はない。
そして、内キャップ52の天壁部53と内ベース部8bとの間に内容物が残留したとしても、弁体部82の、吐出弁9側から弁座部81a側に向けた移動に伴うサックバック効果によって、この残留内容物を収容筒部81内に引き込むことができる。従って、残留内容物が通過孔53bを通じて外部に漏れ難く、液だれを防止することができる。
このように構成された二重容器10であっても、内キャップ52が外キャップ73により覆われ、かつ内キャップ52、中栓80、吐出弁9、および空気弁11を1つのモジュールとして扱うことが可能になることから、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
また、内キャップ52の吐出筒53cおよび張出部53aの上面が、外キャップ73から外部に露呈しているので、内キャップ52および外キャップ73を形成する各材質の色彩を互いに異ならせることによって、優れた意匠性を具備させることもできる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、二重容器1、10として、内容器2の外面が外容器3の内面に剥離可能に積層された積層剥離型容器としたが、これに限定されるものではなく、内容器2と外容器3との間に隙間が確保された二重容器としてもよい。
また、上記各実施形態では、空気弁11を内キャップ5、52に設けた場合を例にして説明したが、空気弁11を外容器3に設けてもよい。
また、本発明は、外気導入孔23が内キャップ5、52に形成されておらず、かつ空気弁11を有しない二重容器においても適用可能である。
また、外キャップ7、70、73として、頂壁部31、75および蓋体29を備える構成を示したが、これらを有しない外キャップを採用してもよい。
また、上記各実施形態に代えて、空気を内キャップ5、52の外面とキャップ本体27、74の内面との間の隙間に流入させるために、キャップ本体27、74に貫通孔を形成してもよい。
また、上記各実施形態に代えて、空気弁11は、内キャップ5、52の外側に係止してもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1、10 二重容器
2 内容器
3 外容器
3a 外容器の口部
4 容器本体
4a 容器本体の口部
5、52 内キャップ
5a、53b 通過孔
6 吸気孔
7、70、73 外キャップ
9 吐出弁
11 空気弁
20 内キャップモジュール
23 外気導入孔
31a、72 吐出孔

Claims (1)

  1. 内容物の減少に伴い減容変形する内容器、および前記内容器が内装された外容器を備える容器本体の口部に、内容物の吐出孔を有する外キャップにより覆われた状態で装着される内キャップと、
    前記内キャップに形成された内容物の通過孔と前記内容器の内部との連通、およびその遮断を切替える吐出弁と、を備え、
    前記吐出弁は、前記内キャップの内側に係止された状態で配設されていることを特徴とする二重容器用の内キャップモジュール。
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