JP7164834B2 - ガラス板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ローラーによりガラスリボンを牽引することで板引き成形を行う成形工程を備えたガラス板の製造方法に関する。
周知のように、ガラス板を製造するための工程の一つとして、ダウンドロー法を利用してガラスリボンを成形する成形工程が含まれる場合がある。ここで、特許文献1には、ダウンドロー法のうちの代表的なものとして、オーバーフローダウンドロー法を利用して成形工程を実行する態様が開示されている。
同態様においては、楔状の断面形状を有する成形体によりガラスリボンを生成すると共に、成形体から流下するガラスリボンを上下複数段に配置されたローラーで表裏両側から挟みつつ牽引することで板引き成形を行う。これにより、ガラスリボンが漸次に冷え固まりながら所定の厚みに形成される。
特開2009-149463号公報
ところで、上記の成形工程を実行するに際しては、板引き成形中のガラスリボンに作用する張力の分布を適切に制御することが肝要となる。そのため、適切な制御の実現を目的として、ローラーによるガラスリボンの牽引状態を把握できる技術の確立が期待されていた。
上記の事情に鑑みなされた本発明は、ローラーによりガラスリボンを牽引することで板引き成形を行うに際し、ローラーによるガラスリボンの牽引状態を把握できる技術を確立することを技術的な課題とする。
上記の課題を解決するための本発明は、動力源と接続されたローラーによりガラスリボンを牽引することで板引き成形を行う成形工程を備えたガラス板の製造方法であって、成形工程の実行中に、動力源のトルクを測定する第一測定工程と、ガラスリボンと非接触にした状態のローラーを空転させつつ、動力源のトルクを測定する第二測定工程と、第一測定工程で測定したトルクと第二測定工程で測定したトルクとを比較する比較工程とを、更に備えることを特徴とする。
本方法によれば、比較工程を実行することで、成形工程の実行中(板引き成形中)におけるローラーによるガラスリボンの牽引状態を把握することが可能となる。すなわち、第一測定工程で測定したトルクが第二測定工程で測定したトルクよりも大きければ、動力源は、ローラーの空転時と比較して、成形工程の実行中に牽引のための力を増大させていることが判明する。これにより、ローラーがガラスリボンの牽引に貢献していること(ローラーがガラスリボンを引っ張っていること)が把握できる。一方、第一測定工程で測定したトルクが第二測定工程で測定したトルクよりも小さければ、動力源は、ローラーの空転時と比較して、成形工程の実行中に牽引のための力を減少させていることが判明する。これにより、ローラーがガラスリボンの牽引に貢献せずに抵抗となっていること(ローラーがガラスリボンにブレーキを掛けていること)が把握できる。以上のようにして、本方法によれば、ローラーによるガラスリボンの牽引状態を把握できる。
上記の方法において、比較工程では、第一測定工程で測定したトルクと、第二測定工程で測定したトルクとの変化量を算出することが好ましい。
このようにすれば、第一測定工程で測定したトルクと、第二測定工程で測定したトルクとの差を定量的に得ることが可能となる。そのため、ローラーがガラスリボンの牽引に貢献している程度、或いは、ローラーがガラスリボンの抵抗となっている程度を正確に判別できる。その結果、ガラスリボンの牽引状態を更に的確に把握することが可能となる。
上記の方法において、第一測定工程および第二測定工程の各々では、時間の経過に伴うトルクの変化の波形を取得すると共に、比較工程では、波形に対して平均化処理を施すことが好ましい。
このようにすれば、両測定工程の各々で得られた波形に対し、比較工程で平均化処理を施すことで、波形に複雑な凹凸が含まれていたとしても当該凹凸が均される。これにより、ガラスリボンの牽引状態を把握する上で更に有利となる。
上記の方法において、比較工程の結果に基づいて、ローラーの速度を調節する調節工程を更に備えることが好ましい。
このようにすれば、調節工程を実行することにより、ローラーによるガラスリボンの牽引状態を所望の状態に変更することが可能となる。
上記の方法において、動力源がモーターであることが好ましい。
このようにすれば、モーターの負荷電流を増減させるだけでトルクの大きさ、ひいてはローラーによるガラスリボンの牽引状態を変更できる。
本発明によれば、ローラーによりガラスリボンを牽引することで板引き成形を行うに際し、ローラーによるガラスリボンの牽引状態を把握することが可能である。
ガラス板の製造方法における成形工程を示す縦断側面図である。 ガラス板の製造方法における成形工程を示す縦断正面図である。 ガラス板の製造方法における第一測定工程を示す側面図である。 第一測定工程で取得したトルクの変化の波形を示す図である。 ガラス板の製造方法における第二測定工程を示す側面図である。 第一測定工程および第二測定工程の各々で取得したトルクの変化の波形に対し、平均化処理を施した後の波形を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るガラス板の製造方法について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態に係るガラス板の製造方法は、オーバーフローダウンドロー法を利用してガラスリボンGの板引き成形を行う成形工程を備えている。
<成形工程>
成形工程の実行には、溶融ガラスMGからガラスリボンGを生成するための成形室1と、成形室1の下方に配置され、板引き成形中のガラスリボンGに対して徐冷処理(アニール処理)を施すための徐冷炉2と、徐冷炉2の下方に配置され、ガラスリボンGを室温付近の温度まで冷却するための冷却室3とを用いる。
成形室1には、楔状の断面形状を有する成形体4と、ガラスリボンGの幅方向端部を冷却するための冷却ローラー5とが配置されている。
成形体4は、溶融ガラスMGを流入させるための頂部に形成された溝4aと、溝4aから両側方に溢れ出た溶融ガラスMGをそれぞれ流下させるための一対の側面4b,4bと、両側面4b,4bに沿って流下した溶融ガラスMGを融合一体化させるための下端部4cとを有する。成形体4は、下端部4cで融合一体化した溶融ガラスMGから板状のガラスリボンGを生成する。
冷却ローラー5は、ガラスリボンGの幅方向端部を表裏両側から挟むことが可能であり、挟んだ幅方向端部を冷却することで、ガラスリボンGの幅方向における収縮を抑制する機能を有する。冷却ローラー5は、片持ち支持されたローラーであり、幅方向の一方側端部の冷却用と、他方側端部の冷却用とが独立して設置されている。一方側端部を冷却する冷却ローラー5と、他方側端部を冷却する冷却ローラー5との両者は、異なるモーター6に接続されると共に、両者の各々は一定の速度(例えば周速度や回転数)で回転するように制御されている。各冷却ローラー5は、ガラスリボンGの表裏で対となる両ローラーにより構成され、両ローラーは、同一のモーター6からの動力で同期して回転する。
徐冷炉2には、徐冷処理中のガラスリボンGを下方に搬送するための上下複数段に配置されたアニーラローラー7と、ガラスリボンGの表面および裏面と対向する図示省略のヒーターとが配置されている。
複数のアニーラローラー7は、ガラスリボンGの搬送経路に沿って配置されている。これらアニーラローラー7は、それぞれが動力源としてのモーター6と接続されている。さらに、これらアニーラローラー7は、それぞれ一定の速度(例えば周速度や回転数)で回転するように制御されている。各アニーラローラー7は、ガラスリボンGの表裏で対となる両ローラーにより構成され、両ローラーは、同一のモーター6からの動力で同期して回転する。各アニーラローラー7は、上記の両ローラーでガラスリボンGの幅方向端部を表裏両側から挟んだ「閉状態」と、両ローラーがガラスリボンGから離れて挟みを解除した「開状態」とを切り換えることが可能である。そして、各アニーラローラー7は、閉状態の下でガラスリボンGを下方に牽引することが可能である。各アニーラローラー7において、幅方向の一方側端部を挟む部位と、他方側端部を挟む部位とはシャフトを介して連結されている。アニーラローラー7におけるガラスリボンGとの接触部は、例えばセラミックで構成される。
ここで、本実施形態においては、複数のアニーラローラー7の全てが閉状態となっているが、これに限定されるものではない。一部のアニーラローラー7のみが閉状態であって、他のアニーラローラー7が開状態の場合もある。この場合、開状態にあるアニーラローラー7は、ガラスリボンGの厚み方向に沿った揺動を規制しつつ、ガラスリボンGの下方への移動を案内する機能を果たす。
また、本実施形態では、アニーラローラー7における幅方向の一方側端部を挟む部位と、他方側端部を挟む部位とがシャフトを介して連結されているが、これに限定されるものではない。上記の冷却ローラー5と同様にして、幅方向の一方側端部の挟み用のアニーラローラー7と、他方側端部の挟み用のアニーラローラー7とが独立して設置されている場合もある。
図示省略のヒーターは、徐冷炉2内でガラスリボンGにおける下方の部位ほど温度が低くなるように、温度勾配を形成する機能を有する。ヒーターの機能により、ガラスリボンGは徐冷炉2を通過しつつ歪点以下の温度まで徐冷される。
冷却室3には、徐冷炉2を通過したガラスリボンGを下方に搬送するための複数の支持ローラー8が配置されている。ここで、配置される支持ローラー8の数は、複数に限らず一つのみの場合もある。なお、冷却室3には、ガラスリボンGに温度勾配を形成するためのヒーターが配置されていない。
複数の支持ローラー8は、ガラスリボンGの搬送経路に沿って配置されている。これら支持ローラー8は、それぞれが動力源としてのモーター6と接続される。これら支持ローラー8は、上記のアニーラローラー7のごとく、それぞれ一定の速度で回転するように制御されている。各支持ローラー8は、ガラスリボンGの表裏で対となる両ローラーにより構成され、両ローラーは、同一のモーター6からの動力で同期して回転する。各支持ローラー8は、上記のアニーラローラー7と同様にして、「閉状態」と「開状態」とを切り換えることが可能である。そして、各支持ローラー8は、閉状態の下でガラスリボンGを下方に牽引することが可能である。各支持ローラー8において、幅方向の一方側端部を挟む部位と、他方側端部を挟む部位とはシャフトを介して連結されている。支持ローラー8におけるガラスリボンGとの接触部は、例えばゴムで構成される。
ここで、支持ローラー8についても、上記のアニーラローラー7のごとく、幅方向の一方側端部の挟み用の支持ローラー8と、他方側端部の挟み用の支持ローラー8とが独立して設置されている場合もある。
上記の成形室1、徐冷炉2および冷却室3を用いて成形工程を実行することで、ガラスリボンGが板引き成形される。
ここで、本実施形態においては、オーバーフローダウンドロー法を利用してガラスリボンGの板引き成形を行っているが、これに限定されるものではない。ローラーによりガラスリボンを牽引しながら板引き成形を行う他の成形方法を利用してもよい。
本実施形態に係るガラス板の製造方法では、既述の成形工程に加えて、個々のアニーラローラー7および個々の支持ローラー8によるガラスリボンGの牽引状態を把握するべく、後述の第一測定工程、第二測定工程および比較工程を実行する。また、比較工程の実行結果に基づいて、必要に応じて後述の調節工程を実行する。
本実施形態においては、全てのアニーラローラー7および全ての支持ローラー8によるガラスリボンGの牽引状態を把握するべく、後述の第一測定工程等を実行する。いずれのローラー7、8でも、第一測定工程等の態様は同じである。そのため、以下の説明においては、複数のアニーラローラー7のうちの一つと、当該ローラーと接続されたモーター6とに着目して説明し、当該ローラー7を調査対象ローラー9ともいう。
<第一測定工程>
第一測定工程では、調査対象ローラー9と接続されたモーター6のトルクを成形工程の実行中に測定する。
図3に示すように、第一測定工程において、調査対象ローラー9と接続されたモーター6のトルクは、調査対象ローラー9を閉状態とした上で測定する。本実施形態においては、モーター6の負荷電流をセンサーで検出することで、モーター6のトルクを割り出している。そして、所定時間の間、トルクの測定結果を蓄積することにより、図4に示すような時間tの経過に伴うトルクTの変化の波形10を取得する。上記の所定時間は、調査対象ローラー9の回転周期Sよりも長時間とすることが好ましい。なお、波形10に凹凸が存在する一因は、調査対象ローラー9の摩耗等に起因して当該ローラーの外周面に形成された凹凸である。
<第二測定工程>
第一測定工程が完了すると、次いで第二測定工程を実行する。図5に示すように、第二測定工程では、ガラスリボンGと非接触にした状態の調査対象ローラー9を空転させつつ、調査対象ローラー9と接続されたモーター6のトルクを測定する。つまり、モーター6のトルクは、調査対象ローラー9を開状態とした上で測定する。より詳細には、本実施形態においては、トルクを測定中の調査対象ローラー9のみを開状態とし、その他のローラーは閉状態とした上で測定を行う。モーター6のトルクの割り出し方は、上記の第一測定工程と同一である。また、第二測定工程においても、第一測定工程と同様にして、トルクの測定結果を蓄積すると共に、トルクの変化の波形(図示省略)を取得する。
ここで、本実施形態においては、第一測定工程を実行した後で第二測定工程を実行しているが、これに限定されるものではない。両測定工程はどちらを先に実行してもよく、第二測定工程を実行した後で第一測定工程を実行してもよい。
<比較工程>
第二測定工程が完了すると、次いで比較工程を実行する。比較工程では、調査対象ローラー9について、第一測定工程で測定したトルクと第二測定工程で測定したトルクとを比較する。比較に際しては、上記の両測定工程の各々で得られたトルクの変化の波形に対して平均化処理を施す。なお、本実施形態では移動平均を採用している。これにより、図6に示すように、第一測定工程で取得したトルクの変化の波形10(図4を参照)を均した波形11と、第二測定工程で取得したトルクの変化の波形(図示省略)を均した波形12とが得られる。
ここで、本実施形態とは異なり、平均化処理に代えてPID制御回路を利用することで均した両波形11,12を得るようにしてもよい。
図6は、調査対象ローラー9について得られた両波形11,12を例示したものである。当該アニーラローラー7では、図6に示す両波形11,12から、第一測定工程で測定したトルクが第二測定工程で測定したトルクよりも大きいことが分かる。すなわち、モーター6は、当該アニーラローラー7の空転時と比較して、成形工程の実行中に牽引のための力を増大させていることになる。これにより、当該アニーラローラー7がガラスリボンGの牽引に貢献していること(ガラスリボンGを引っ張っていること)が把握できる。以下の説明では、調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に貢献している状態を「力行状態」と表記する。
なお、図6に示した状態とは逆に、第一測定工程で測定したトルクが第二測定工程で測定したトルクよりも小さい場合には、モーター6は、上記の着目したアニーラローラー7の空転時と比較して、成形工程の実行中に牽引のための力を減少させていることになる。この場合には、当該アニーラローラー7がガラスリボンGの牽引に貢献せずに抵抗となっていること(ガラスリボンGにブレーキを掛けていること)が把握できる。以下の説明では、調査対象ローラー9がガラスリボンGの抵抗となっている状態を「回生状態」と表記する。
また、第一測定工程で測定したトルクが第二測定工程で測定したトルクと等しい場合には、モーター6は、上記の着目したアニーラローラー7の空転時と比較して、成形工程の実行中に牽引のための力を増減させていないことになる。この場合には、当該アニーラローラー7がガラスリボンGの牽引に貢献していないが、抵抗にもなっていないことが把握できる。以下の説明では、調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に貢献していないが、抵抗にもなっていない状態を「平衡状態」と表記する。
図6に示した両波形11,12を得た後には、両波形11,12から第一測定工程と第二測定工程との間におけるトルクの変化量を算出する。変化量の算出方法としては、一例として波形11と波形12との間でトルクの最大値同士の差を算出してもよいし、最小値同士の差を算出してもよい。このように変化量を算出することに伴い、上記の着目したアニーラローラー7がガラスリボンGの牽引に貢献している程度(力行状態の程度)を判別できる。すなわち、変化量が大きいほど、力行状態の程度が強いことになる。勿論、第一測定工程で測定したトルクが第二測定工程で測定したトルクよりも小さい場合には、変化量の算出に伴って、ガラスリボンGの抵抗となっている程度(回生状態の程度)を判別できる。
ここで、本実施形態においては、平均化処理後の両波形11,12からトルクの変化量を算出しているが、この限りではない。平均化処理前の波形(第一測定工程で取得した波形10と第二測定工程で取得した図示省略の波形)からトルクの変化量を算出するようにしてもよい。つまり、トルクの変化量を算出するにあたって平均化処理は必須ではない。
比較工程が完了すると、調査対象ローラー9について、力行状態と回生状態と平衡状態とのいずれの状態にあるか、及び、力行状態と回生状態の程度を把握できる。
<調節工程>
比較工程から把握された調査対象ローラー9の力行状態、回生状態、或いは、平衡状態に変更を加えたい場合には、調査対象ローラー9の速度(回転数や周速度)を調節する調節工程を実行する。まず、第一の例として、比較工程から調査対象ローラー9が力行状態にあることが把握された場合について説明する。
第一の例において、調査対象ローラー9の力行状態の程度を強めたい場合には、調査対象ローラー9の速度を増加させるべく、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を増加させる。これに伴って、成形工程の実行中に調査対象ローラー9によるガラスリボンGの牽引力が大きくなる。一方、調査対象ローラー9の力行状態の程度を弱めたい場合、或いは、弱めるに止めず力行状態から回生状態に切り換えたい場合には、調査対象ローラー9の速度を減少させるべく、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を減少させる。これに伴って、成形工程の実行中に調査対象ローラー9によるガラスリボンGの牽引力が小さくなる、或いは、調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に貢献せずに抵抗となる。なお、力行状態から平衡状態に切り換えたい場合にも、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を減少させればよい。
次に、第二の例として、比較工程から調査対象ローラー9が回生状態にあることが把握された場合について説明する。
第二の例において、調査対象ローラー9の回生状態の程度を強めたい場合には、調査対象ローラー9の速度を減少させるべく、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を減少させる。これに伴って、成形工程の実行中に調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に対する抵抗力を強める。一方、調査対象ローラー9の回生状態を弱めたい場合、或いは、弱めるに止めず回生状態から力行状態に切り換えたい場合には、調査対象ローラー9の速度を増加させるべく、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を増加させる。これに伴って、成形工程の実行中に調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に対する抵抗力を弱める、或いは、調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に貢献するようになる。なお、回生状態から平衡状態に切り換えたい場合にも、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を増加させればよい。
次に、第三の例として、比較工程から調査対象ローラー9が平衡状態にあることが把握された場合について説明する。調査対象ローラー9を平衡状態から回生状態に切り換えたい場合には、調査対象ローラー9の速度を減少させるべく、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を減少させる。これに伴って、調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に貢献せずに抵抗となる。一方、調査対象ローラー9を平衡状態から力行状態に切り換えたい場合には、調査対象ローラー9の速度を増加させるべく、調査対象ローラー9と接続されたモーター6の速度を増加させる。これに伴って、調査対象ローラー9がガラスリボンGの牽引に貢献するようになる。
ここで、調節工程を実行するにあたり、モーター6の速度を増減させる場合には、例えば、変更前の速度を基準として、0.1%~1%の範囲内で速度を増減させることが好ましい。なお、速度の増減は、人手により手動で行うようにしてもよいし、センサー等の検知手段を利用して自動制御で行うようにしてもよい。
上述のようにして、調節工程を実行することにより、調査対象ローラー9がガラスリボンGに作用させる牽引力、或いは、抵抗力を自在に調節でき、ひいてはガラスリボンGに作用する張力の分布を自在に変更することが可能となる。なお、本実施形態においては、調節工程の実行により全てのアニーラローラー7および全ての支持ローラー8を平衡状態にして成形工程を実行している。
ここで、本発明に係るガラス板の製造方法は、上記の実施形態で説明した態様に限定されるものではない。上記の実施形態では、全てのアニーラローラー7および全ての支持ローラー8に対して第一測定工程等を実行しているが、この限りではない。例えば、上述のように成形工程の実行中に一部のアニーラローラー7のみを閉状態とし、他のアニーラローラー7(ガラスリボンGの揺動の規制および案内を行うアニーラローラー7)を開状態とする形態の下では、全てのアニーラローラー7のうち、閉状態とする一部のアニーラローラー7のみに対して第一測定工程等を実行してもよい。
また、上記の実施形態では、調節工程の実行によりアニーラローラー7および支持ローラー8の全てを平衡状態としているが、これに限定されるものではない。調節工程の実行により平衡状態と力行状態と回生状態とを組み合わせて(混在させて)もよい。或いは、力行状態と回生状態とを組み合わせて(混在させて)もよい。
また、力行状態や回生状態、それらの状態の程度は、調査対象ローラー9の摩耗や隣接するローラーの摩耗によって変化しやすい。このため、第一測定工程、第二測定工程、比較工程、調節工程を定期的に実行することが好ましい。この場合、第一測定工程で測定されるトルクは、調査対象ローラー9等の摩耗によって変動しやすいが、第二測定工程で測定されるトルクは、軸受の摩擦等によるものであり、変動しにくい。このため、第二測定工程は、適宜省略してもよい。この場合、比較工程では、前回の第二測定工程の測定値を使用すればよい。
6 モーター(動力源)
7 アニーラローラー
8 支持ローラー
9 調査対象ローラー
10 トルクの変化の波形
11 平均化処理後の波形
12 平均化処理後の波形
G ガラスリボン

Claims (4)

  1. 動力源と接続されたローラーによりガラスリボンを牽引することで板引き成形を行う成形工程を備えたガラス板の製造方法であって、
    前記成形工程の実行中に、前記動力源のトルクを測定する第一測定工程と、
    前記ガラスリボンと非接触にした状態の前記ローラーを空転させつつ、前記動力源のトルクを測定する第二測定工程と、
    前記第一測定工程で測定したトルクと前記第二測定工程で測定したトルクとを比較する比較工程とを、更に備え
    前記比較工程の結果に基づいて、前記ローラーの速度を調節する調節工程を更に備える ことを特徴とするガラス板の製造方法。
  2. 前記比較工程では、前記第一測定工程で測定したトルクと、前記第二測定工程で測定したトルクとの変化量を算出することを特徴とする請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  3. 前記第一測定工程および前記第二測定工程の各々では、時間の経過に伴うトルクの変化の波形を取得すると共に、前記比較工程では、前記波形に対して平均化処理を施すことを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス板の製造方法。
  4. 前記動力源がモーターであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
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