JP7164452B2 - 仕切りバルブ、スプール弁 - Google Patents

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Description

本発明は仕切りバルブ、スプール弁に関し、特に仕切りバルブの位置移動後に閉塞動作する弁板を駆動するための仕切りバルブ閉状態を検出可能なスプール弁に用いて好適な技術に関する。
真空装置等においては、チャンバー、配管、ポンプなどの間で、異なる真空度の2つの空間の間を仕切り、仕切られた2つの空間をつなげる仕切りバルブが設けられている。このような仕切りバルブとしては、様々な形態の弁が知られている。
例えば、弁板をスライドさせて流路の開口遮蔽位置に弁板を挿入し、更にこの弁板を作動させて流路を仕切り(閉弁動作)、あるいは上記弁板を作動させて流路をつなぎ(開弁動作)、更に弁板をスライドさせ、流路から弁箱内の退避位置に弁板を退避させる構造が知られている。このような構造を有するバルブとしては、振り子型,直動型,ドア型等が知られている。
振り子型仕切りバルブは、流路を構成する第1開口部及び第2開口部が形成されかつ中空部を有する弁箱と、中空部において回転軸に固設されて回転軸と垂直をなす面に平行な方向において広がっている支持体と、この支持体に設けられた弁体(シールリング板が開口部に設けられている構造の場合には弁板)と、が配置された構造を有する。この仕切りバルブにおいては、上記回転軸を回転させて、上記弁体を回動させ、上記弁体を開口部(流路)に対する弁開口遮蔽位置に挿入し、または、上記弁体を開口部が形成されていない退避位置に退避させる。
上記振り子型仕切りバルブとしては、ハウジングの中空部内に、回転軸において回動可能な弁板と、ハウジングの開口部に配置された摺動可能なシールリング板と、シールリング板を摺動させるアクチュエータとが設けられた構造が知られている。
アクチュエータは、ボルトと環状室(シリンダ)とピストンとスプリングとが、シールリング板の摺動方向に直列に配置された構造を有する。従って、流路を閉鎖するときは、スプリングに生じる復元力が、ピストン,シリンダ,及びボルトを介してシールリング板に伝達される。
また、本発明者らは、仕切りバルブの面積の大型化が可能な構成を備え、簡単な構成で高い信頼性の仕切り動作が可能な仕切りバルブを開発し、特許出願を行った(特許文献1)。この仕切りバルブにおいては、弁体を構成する可動弁部が重なり方向で複数の可動弁部[例えば、可動弁枠部(第1可動弁部)、可動弁板部(第2可動弁部)]から構成されており、両者を接続する位置にエアシリンダ(第2付勢部)を設けた。このエアシリンダを駆動するため、仕切りバルブの外部から、仕切りバルブの回転軸を通してエアシリンダまで至る、圧空の導入ライン(供給路)を可動弁枠部(第1可動弁部)の内部に設けた。
さらに、本発明者らは、高い信頼性の仕切り動作が可能であり、可動弁部の軽量化が図れるとともに、100%の逆圧キャンセル率が実現できる、仕切りバルブを開発し、特許出願を行った(特許文献2)。この仕切りバルブにおいては、流路を横断して形成される弁箱と、流路方向と平行な軸線の回転軸により回転可能な中立弁部と、中立弁部に対して流路方向に摺動可能な可動弁部として、弁箱の流路の開口部に押しつけられてシール可能な第1可動弁部と、第1可動弁部に対して流路方向に摺動可能とされる第2可動弁部と、第1可動弁部を開口部に押しつけてシール動作可能な第1付勢部と、第1可動弁部と前記第2可動弁部との厚み寸法を調整が可能な第2付勢部と、第1可動弁部を中立弁部に対して付勢する第3付勢部と、を設けた。
さらに、大断面での仕切り動作における高信頼性に加えて、電源供給の消失、あるいは、圧空などの制御流体駆動圧力の消失などの緊急時に、流路を閉じるノーマルクローズ化を求める動きが求められてきた。
このノーマルクローズとは、弁仕切り動作をおこなう際に弁体等を駆動させる圧空等の動力源が作用していない状態などでは、流路を閉じる、及び流路を閉じる状態を維持することを意味している。
また、仕切りバルブが設置される装置・製造ライン等においては、常に省スペース化が求められており、それぞれの部品を省スペース化・小型化したいという要求があった。
特許第5613087号公報 特許第6358727号公報 特許第6426390号公報
しかし、振り子型仕切りバルブにおけるノーマルクローズとは、緊急時の動作である。このため、振り子が勢いよく動作して、振り子の閉回転動作における終端において、終端位置に衝突する場合がある。これにより、振り子、弁体などの部品に、かなりの強い衝撃が発生する場合がある。
このようなノーマルクローズで発生する衝撃に対応するため、振り子の閉回転動作終端では、ショックアブソーバ機能を作用させて部品を保護することが必要である。例えば、特許文献3に記載されるフライホイールとワンウェイクラッチを用いたものが知られている。
しかし、特許文献3に記載される技術では、ショックアブソーバ機能を有するものの、回転速度が遅くなる終端近傍ではブレーキ作用が消失してしまうため、衝撃緩和策において最も重要な終端近傍においても、ブレーキ作用を有する構成が求められていた。
また、ノーマルクローズとして、振り子の閉回転動作終端における減速機能を有した際に、緊急遮断時の閉回転動作完了までの時間は迅速なまま維持する必要がある。しかし、上記の特許文献記載の技術などでは、実現できていない。
さらに、特許文献2に記載されるように、弁体の回転動作と、可動弁部のシール位置までの閉塞動作とが、別々の付勢部でおこなわれる場合には、ノーマルクローズ動作において、弁体の弁開口遮蔽位置までの閉回転動作が終了した後に、可動弁部のシール位置までの閉塞動作をおこなう必要がある。
これら閉回転動作と閉塞動作との時間順設定が乱れた場合には、弁が閉状態とならない、あるいは、弁体付近での故障などの不具合が発生する場合がある。このため、これを解決して、仕切りバルブにおけるノーマルクローズの動作確実性を向上したいという要求があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.ノーマルクローズにおけるショックアブソーバ機能を備えること。
2.ノーマルクローズのための機構が、通電制御時における高速動作の妨げにならないこと。
3.緊急遮断時の弁閉動作を迅速にし、完了までの時間を短縮すること。
4.バルブの動作確実性を向上すること。
5.バルブとしての省スペース化・小型化・軽量化を図ること。
本発明の仕切りバルブは、ノーマルクローズ動作可能な仕切りバルブであって、
中空部と、
前記中空部を挟み互いに対向するように設けられて連通する流路となる第1開口部及び第2開口部とを有する弁箱と、
前記流路を開放および閉塞可能な弁体と、
前記弁体を前記中空部内における退避位置(弁開放位置)と弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)との間で回転可能に支持するとともに流路方向に延在する軸線を有する回転軸と、
前記弁体を回転駆動可能な回転駆動部と、
前記流路方向における位置を変更可能として前記弁体に設けられる可動弁部と、
前記弁箱に設けられて前記弁開口遮蔽位置の前記可動弁部を前記流路方向に移動してクローズする付勢部と、
前記付勢部を非圧縮性流体の給排により駆動する非圧縮性流体駆動部と、
を具備し、
前記非圧縮性流体駆動部が、
前記非圧縮性流体を前記付勢部に供給して前記可動弁部を前記クローズする方向に付勢可能なメインシリンダと、
前記弁体が前記弁開口遮蔽位置である場合に切り替え可能とされて前記非圧縮性流体を前記付勢部に供給可能なスプール流路を有するスプール弁と、
を有し、
前記スプール弁が、前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置へと前記弁体を回転する閉回転動作終端において前記弁体の回転動作を緩和する衝撃緩和可能であることにより上記課題を解決した。
本発明の仕切りバルブは、前記メインシリンダが、モータの駆動によって前記非圧縮性流体の給排が可能とされ、
前記モータが無給電状態となった直後において、前記スプール弁が衝撃緩和可能であることができる。
本発明において、前記スプール弁が、
軸方向に伸縮可能なロッドと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なインナースプールと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なアウタースプールと、
前記ロッドと前記インナースプールと前記アウタースプールとを収納するケーシングと、
前記インナースプールを前記軸方向に付勢する付勢部材と、
を有し、
前記衝撃緩和時には、
前記ロッドが一端側に最大距離だけ伸張した第1ポジションに位置した際に、前記弁体が前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置へと回転する閉回転動作終端において、前記弁体が前記ロッドの一端に当接可能とされ、
前記弁体の前記閉回転動作終端における前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置への閉回転動作にともなって前記弁体に押圧された前記ロッドが他端側に向けて縮退するとともに、
前記ロッドが前記他端側に最大距離だけ縮退した第3ポジションに位置した際に、前記弁体が前記弁開口遮蔽位置とされ、
前記ロッドが前記第3ポジションに位置した際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が連通可能とされて、前記メインシリンダに接続されたポートと前記付勢部とに接続されたポートとが連通可能とされ、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第1ポジションと前記第3ポジションとの間となる第2ポジションまでの間に位置する際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が閉塞され、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記ロッドの他端で前記ケーシング内に形成されたダンピング室によって衝撃緩和可能であることが好ましい。
本発明の仕切りバルブには、前記ダンピング室が前記メインシリンダ側と連通されることが可能である。
また、本発明において、前記ダンピング室を前記メインシリンダ側に向けて遮断するとともに、前記メインシリンダ側から前記ダンピング室に向けて連通可能とするダンピング逆止弁が設けられる手段を採用することもできる。
本発明の仕切りバルブは、前記ダンピング室には、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記メインシリンダ側と連通可能とされるオリフィス部が前記ダンピング逆止弁と並列に設けられることができる。
また、前記ロッドが、前記弁体による前記ロッドへの押圧状態によって前記第2ポジションと前記第3ポジションとの間で移動可能とされることが好ましい。
本発明においては、前記スプール弁には、
前記メインシリンダ側から前記付勢部側に遮断するとともに、前記付勢部側から前記メインシリンダ側に連通可能とする逆止弁が、前記スプール流路と並列に設けられることができる。
また、本発明のスプール弁は、スプール流路を切り替え可能なスプール弁であって、
軸方向に伸縮可能なロッドと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なインナースプールと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なアウタースプールと、
前記ロッドと前記インナースプールと前記アウタースプールとを収納するケーシングと、
前記インナースプールを前記軸方向に付勢する付勢部材と、
を有し、
前記ロッドの一端側に衝突物が衝突する衝撃を緩和する衝撃緩和可能とされ、
前記衝撃緩和時には、
前記ロッドが前記一端側に最大距離だけ伸張した第1ポジションに位置した際に、前記衝突物が前記ロッドの一端に衝突する衝突動作終端において、前記衝突物が前記ロッドの一端に当接可能とされ、
前記衝突物の前記衝突動作終端における前記衝突動作にともなって前記衝突物に押圧された前記ロッドが他端側に向けて縮退するとともに、
前記ロッドが前記他端側に最大距離だけ縮退した第3ポジションに位置した際に、前記衝突物が動作停止位置とされ、
前記ロッドが前記第3ポジションに位置した際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が連通可能とされ、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第1ポジションと前記第3ポジションとの間となる第2ポジションまでの間に位置する際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が閉塞され
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記ロッドの他端で前記ケーシング内に形成されたダンピング室によって衝撃緩和可能であることができる。
本発明の仕切りバルブは、ノーマルクローズ動作可能な仕切りバルブであって、
中空部と、
前記中空部を挟み互いに対向するように設けられて連通する流路となる第1開口部及び第2開口部とを有する弁箱と、
前記流路を開放および閉塞可能な弁体と、
前記弁体を前記中空部内における退避位置と弁開口遮蔽位置との間で回転可能に支持するとともに流路方向に延在する軸線を有する回転軸と、
前記弁体を回転駆動可能な回転駆動部と、
前記流路方向における位置を変更可能として前記弁体に設けられる可動弁部と、
前記弁箱に設けられて前記弁開口遮蔽位置の前記可動弁部を前記流路方向に移動してクローズする付勢部と、
前記付勢部を非圧縮性流体の給排により駆動する非圧縮性流体駆動部と、
を具備し、
前記非圧縮性流体駆動部が、
前記非圧縮性流体を前記付勢部に供給して前記可動弁部を前記クローズする方向に付勢可能なメインシリンダと、
前記弁体が前記弁開口遮蔽位置である場合に切り替え可能とされて前記非圧縮性流体を前記付勢部に供給可能なスプール流路を有するスプール弁と、
を有し、
前記スプール弁が、前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置へと前記弁体を回転する閉回転動作終端において前記弁体の回転動作を緩和する衝撃緩和可能である。
これにより、スプール弁が、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置である場合のみに非圧縮性流体を付勢部に供給可能とする。したがって、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置以外にあるときに付勢部が可動弁部を付勢することがない。つまり、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置と以外にあるときに可動弁部がクローズ動作することがない。
また、スプール弁が、非圧縮性流体供給切替と衝撃緩和とを同時に呈することができる。
これにより、弁体の閉塞時、特に、停電などの発生時に弁体の閉回転動作の終端で衝突が発生することを防止できる。衝突防止により、仕切りバルブにおける破損・故障の発生を防止できる。さらに、ノーマルクローズ可能な仕切りバルブにおける弁閉塞状態を確実におこない、動作確実性を向上できる。同時に、部品点数を削減し、省スペース化を図ることができる。
本発明の仕切りバルブは、前記メインシリンダが、モータの駆動によって前記非圧縮性流体の給排が可能とされ、
前記モータが無給電状態となった直後において、前記スプール弁が衝撃緩和可能である。
これにより、停電などの無給電状態となってモータが駆動しなくなり、弁体を緊急閉塞動作させる必要が生じた場合でも、まず、スプール弁により、弁体の閉回転動作の終端で衝突が発生することを防止する。この衝突防止により、仕切りバルブにおける破損・故障の発生を防止して弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)となる。次に、スプール弁により、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とこれらの間である場合のみに非圧縮性流体を付勢部に供給可能とする。したがって、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置以外にあるときに付勢部が可動弁部を付勢することがない。つまり、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置以外にあるときに可動弁部がクローズ動作することがない。これにより、不適切なクローズ動作によってノーマルクローズ可能な仕切りバルブが破損することを防止できる。
本発明において、前記スプール弁が、
軸方向に伸縮可能なロッドと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なインナースプールと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なアウタースプールと、
前記ロッドと前記インナースプールと前記アウタースプールとを収納するケーシングと、
前記インナースプールを前記軸方向に付勢する付勢部材と、
を有し、
前記衝撃緩和時には、
前記ロッドが一端側に最大距離だけ伸張した第1ポジションに位置した際に、前記弁体が前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置へと回転する閉回転動作終端において、前記弁体が前記ロッドの一端に当接可能とされ、
前記弁体の前記閉回転動作終端における前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置への閉回転動作にともなって前記弁体に押圧された前記ロッドが他端側に向けて縮退するとともに、
前記ロッドが前記他端側に最大距離だけ縮退した第3ポジションに位置した際に、前記弁体が前記弁開口遮蔽位置とされ、
前記ロッドが前記第3ポジションに位置した際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が連通可能とされて、前記メインシリンダに接続されたポートと前記付勢部とに接続されたポートとが連通可能とされ、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第1ポジションと前記第3ポジションとの間となる第2ポジションまでの間に位置する際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が閉塞され、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記ロッドの他端で前記ケーシング内に形成されたダンピング室によって衝撃緩和可能である。
これにより、スプール弁における3ポジションを実現し、第1ポジションとして、弁体の衝突に対応する待ち受け状態とする。また、第1ポジションから第2ポジションの間としてダンピング機能を呈し、弁体のロッドへの衝突による衝撃を緩和する。さらに、第3ポジションとして、スプール流路を連通させて、メインシリンダに接続されたポートと付勢部とに接続されたポートとを連通させ、メインシリンダから付勢部への非圧縮流体の供給を可能として付勢部を駆動し、可動弁部を弁閉塞位置へと移動させる。
したがって、非圧縮性流体供給切替と衝撃緩和とを同時に呈するノーマルクローズ可能な仕切りバルブを提供することが可能となる。
なお、第2ポジションは、仕切りバルブが通常の給電状態におけるモータ制御可能な際に、弁体が退避位置にあり流路が連通可能な状態における閉塞方向への閉回転動作に対する待ち受け状態とされる。
これにより、仕切りバルブが通常の給電状態におけるモータ制御可能な際にも、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置である場合のみに非圧縮性流体を付勢部に供給可能とする。したがって、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置以外にあるときに付勢部が可動弁部を付勢することがない。つまり、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置以外にあるときに可動弁部がクローズ動作することがない。これにより、不適切なクローズ動作によって仕切りバルブが破損することを防止できる。
本発明の仕切りバルブには、前記ダンピング室が前記メインシリンダ側と連通される。
これにより、停電などの無給電状態となった際に、メインシリンダに貯留された非圧縮性流体をダンピング室に供給する。これにより、第2ポジションからロッドを素早く伸張させて、弁体の衝突を待ち受ける待ち受け状態である第1ポジションとすることが可能である。
また、ダンピング能を呈する際に、付勢部側と連通する必要がないため、付勢部は弁体の回転動作に影響を与えない弁開放状態としてこの姿勢を維持することができる。
また、本発明において、前記ダンピング室を前記メインシリンダ側に向けて遮断するとともに、前記メインシリンダ側から前記ダンピング室に向けて連通可能とするダンピング逆止弁が設けられる。
これにより、停電などの無給電状態となった際に、メインシリンダに貯留された非圧縮性流体をダンピング室に供給可能とする。同時に、弁体の衝突を待ち受ける待ち受け状態である第1ポジションまでロッドが伸長した後に、弁体がロッドに衝突しても、ダンピング室からメインシリンダ側に向けては遮断されるため、弁体の衝突によって生じる高圧状態が、メインシリンダ側に伝達されることがない。これにより、第1ポジションで拡大したダンピング室内に貯留した非圧縮性流体によってダンピング機能を呈することが可能となる。
本発明の仕切りバルブは、前記ダンピング室には、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記メインシリンダ側と連通可能とされるオリフィス部が前記ダンピング逆止弁と並列に設けられる。
これにより、待ち受け状態である第1ポジションまでロッドが伸長した後に、弁体がロッドに衝突した際に、オリフィス部を介してダンピング室に貯留された非圧縮性流体をメインシリンダ側に流量を抑制して移動する。このため、弁体の衝突によるロッドの縮退は、ゆっくりと緩和された状態でおこなわれる。したがって、弁体とロッドとの衝突によって発生した高圧状態が穏やかに下降する。これにより、弁体とロッドとの衝突によって発生した衝撃が吸収される。
このとき、スプール流路はアウタースプールによって閉塞されている。また、ダンピング室からメインシリンダ側へのダンピング逆止弁は閉塞方向である。したがって、弁体とロッドとの衝突によって発生した高圧状態が、直接メインシリンダ側および付勢部側に伝達されることはない。
さらに、第2ポジションまでロッドが縮退すると、オリフィス部がロッドによって閉塞される。このため、ダンピング室はダンピング能、つまり、衝撃緩和機能を維持しなくなる。したがって、ダンピング能は、第1ポジションから第2ポジションまでロッドが移動する間に呈することとなる。
なお、オリフィス部は、第1ポジションから第2ポジションまでロッドが移動する間に、ダンピング室に露出する位置としてケーシングに複数箇所設けられることができる。
また、前記ロッドが、前記弁体による前記ロッドへの押圧状態によって前記第2ポジションと前記第3ポジションとの間で移動可能とされる。
これにより、停電等の無給電状態、および、通常の給電制御可能状態のいずれであっても、弁体に押圧されたロッドが第3ポジションとならない限り、スプール流路が連通状態となることがない。したがって、弁体に押圧されたロッドが第3ポジションとならない限り、メインシリンダから付勢部へは、非圧縮性流体が供給されない。
つまり、弁体に押圧されたロッドが第3ポジションとならない限り、付勢部は、可動弁部に対するクローズ動作をおこなわない。
このように、停電等の無給電状態、および、通常の給電制御可能状態のいずれであっても、可動弁部に対するクローズ動作を規制するインターロック機能を維持することが可能である。
これにより、仕切りバルブが、不適切なクローズ動作によって、弁閉塞状態とならないことを防止できる。また、仕切りバルブが、不適切なクローズ動作によって破損・不具合が発生することを防止できる。
なお、弁体によるロッドへの押圧は、弁体そのものではなく、回転軸に接続されたキッカー等によることができる。
本発明においては、前記スプール弁には、
前記メインシリンダ側から前記付勢部側に遮断するとともに、前記付勢部側から前記メインシリンダ側に連通可能とする逆止弁が、前記スプール流路と並列に設けられる。
これにより、付勢部がメインシリンダに比べて高圧状態となった場合には、スプール流路の開閉状態にかかわらず、並列の流路が、逆止弁により付勢部側からメインシリンダ側に向けて連通可能である。
同時に、メインシリンダが付勢部に比べて高圧状態となった場合には、逆止弁の設けられた並列である流路では付勢部側からメインシリンダ側に向けて閉塞されており、スプール流路の開閉状態に依存して連通可能である。
このため、スプール流路の開閉状態に依存して、付勢部の圧力状態を制御できる。つまり、スプール流路が開の場合のみ、付勢部に非圧縮性流体を供給することができる。スプール流路が開の場合のみ、付勢部がクローズ動作をおこなう。
また、本発明のスプール弁は、スプール流路を切り替え可能なスプール弁であって、
軸方向に伸縮可能なロッドと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なインナースプールと、
前記ロッドに沿って往復移動可能なアウタースプールと、
前記ロッドと前記インナースプールと前記アウタースプールとを収納するケーシングと、
前記インナースプールを前記軸方向に付勢する付勢部材と、
を有し、
前記ロッドの一端側に衝突物が衝突する衝撃を緩和する衝撃緩和可能とされ、
前記衝撃緩和時には、
前記ロッドが前記一端側に最大距離だけ伸張した第1ポジションに位置した際に、前記衝突物が前記ロッドの一端に衝突する衝突動作終端において、前記衝突物が前記ロッドの一端に当接可能とされ、
前記衝突物の前記衝突動作終端における前記衝突動作にともなって前記衝突物に押圧された前記ロッドが他端側に向けて縮退するとともに、
前記ロッドが前記他端側に最大距離だけ縮退した第3ポジションに位置した際に、前記衝突物が動作停止位置とされ、
前記ロッドが前記第3ポジションに位置した際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が連通可能とされ、
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第1ポジションと前記第3ポジションとの間となる第2ポジションまでの間に位置する際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が閉塞され
前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記ロッドの他端で前記ケーシング内に形成されたダンピング室によって衝撃緩和可能である。
ここで、ロッドが一端側に最大距離だけ伸張した第1ポジションに位置した際に、インナースプールとアウタースプールとがロッドと同じ距離だけ伸長側に移動する。このとき、ロッドの他端側に形成されたダンピング室の容積が拡大してダンピング能を呈する。
ロッドが第1ポジションから他端側に縮退した第2ポジションに位置した際に、容積の縮小したダンピング室がダンピング能を失う。
ロッドが他端側の第3ポジションに縮退した際には、インナースプールの移動はロッドの第2ポジションとなる位置までとして規制され、アウタースプールの移動はロッドと同じ距離移動可能とされる。このとき、インナースプールとアウタースプールとでケーシング内に形成されるスプール流路が連通状態となる。
これにより、衝突物が、第1ポジションに位置するロッドに衝突した際に、ダンピング能を呈することができる。
衝突物が、第2ポジションに位置するロッドを押圧して第3ポジションとなった場合のみに、スプール流路を連通状態とすることができる。つまり、インターロック機能を呈することができる。
本発明によれば、仕切りバルブにおいてノーマルクローズにおけるショックアブソーバ機能を備えることができる。また、仕切りバルブにおいてノーマルクローズのための機構が、通電制御時における高速動作の妨げにならないことができる。さらに、仕切りバルブにおいて緊急遮断時の閉動作を迅速にし、完了までの時間を短縮することが可能となる。また、仕切りバルブの動作確実性を向上することができる。仕切りバルブとしての省スペース化・小型化・軽量化を図ることができるという効果を奏することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブの構成を示す流路に沿った模式断面図であり、弁体が退避位置(弁開放位置)に配置されている場合を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブの要部を示す平面図であり、スプール弁と弁体の回転軸との位置関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブの構成を示す流路に沿った模式断面図であり、弁体が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)に配置されている場合を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブの構成を示す流路に沿った模式断面図であり、弁体が弁閉塞位置に配置されている場合を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブにおける仕切りバルブおよびスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第2ポジションにある弁開状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブにおける仕切りバルブおよびスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第3ポジションにある弁閉状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブにおける仕切りバルブおよびスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第1ポジションにある衝突待機状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブにおける仕切りバルブおよびスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第1ポジションよりも第2ポジション側に移動開始したダンピング状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブにおける仕切りバルブおよびスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドがさらに第2ポジション側に移動して近接したダンピング状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る仕切りバルブにおける仕切りバルブおよびスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第3ポジションに到達した瞬間を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る仕切りバルブにおけるスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第2ポジションにある弁開状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る仕切りバルブにおけるスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第3ポジションにある弁閉状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る仕切りバルブにおけるスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第1ポジションにある衝突待機状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る仕切りバルブにおけるスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第1ポジションよりも第2ポジション側に移動開始したダンピング状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る仕切りバルブにおけるスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドがさらに第2ポジション側に移動して近接したダンピング状態を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る仕切りバルブにおけるスプール弁の動作を示す模式図であり、スプール弁のロッドが第3ポジションに到達した瞬間を示す図である。
本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブの構成を示す流路と直交する断面図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブの構成を示す流路に沿った断面図であり、弁体が退避動作可能位置(FREE)に配置されている場合を示す図である。 図17における線分A-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が退避動作可能位置(FREE)に配置されている場合を示す図である。 図17における線分B-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が退避動作可能位置(FREE)に配置されている場合を示す図である。 図17における線分C-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が退避動作可能位置(FREE)に配置されている場合を示す図である。 図18における弁枠付勢部の要部を示す拡大図であり、弁体が退避動作可能位置(FREE)に配置されている場合を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブの構成を示す流路に沿った断面図であり、弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)に配置されている場合を示す図である。 図17における線分A-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)に配置されている場合を示す図である。 図17における線分B-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)に配置されている場合を示す図である。 図17における線分C-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)に配置されている場合を示す図である。 図23における弁枠付勢部の要部を示す拡大図であり、弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)に配置されている場合を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブの構成を示す流路に沿った断面図であり、弁体が逆圧位置に配置されている場合を示す図である。 図17における線分A-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が逆圧位置に配置されている場合を示す図である。 図17における線分B-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が逆圧位置に配置されている場合を示す図である。 図17における線分C-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁体が逆圧位置に配置されている場合を示す図である。
本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブにおける第1付勢部の配置を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブにおける第1付勢部の配置を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブにおける油圧駆動手段および第1付勢部を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブにおける油圧駆動手段の加圧状態の油圧発生部を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブにおける油圧駆動手段の減圧状態の油圧発生部を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る仕切りバルブにおける油圧駆動手段の過圧状態の油圧発生部を示す断面図である。
以下、本発明に係る仕切りバルブの第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
また、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識し得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法及び比率が実際のものとは適宜に異ならせてある。
本発明の技術範囲は、以下に述べる実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
図1は、本実施形態における仕切りバルブの退避位置(弁開放位置)を示す模式横断面図である。図2は、本実施形態における仕切りバルブのスプール弁および回転軸付近を示す拡大平面図である。図3は、本実施形態における仕切りバルブの弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)を示す模式横断面図である。図4は、本実施形態における仕切りバルブの弁閉塞位置を示す模式横断面図である。図において、符号100は、仕切りバルブである。
本実施形態に係る仕切りバルブ100は、ノーマルクローズ動作可能な振り子型スライド弁である。
本実施形態に係る仕切りバルブ100は、図1~図4に示すように、弁箱10と、中空部11と、弁体5と、回転軸20と、回転駆動部21と、付勢部(押しつけシリンダ)70と、油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700と、を備える。
弁箱10は、中空部11と、中空部11を挟み互いに対向するように設けられて連通する流路Hとなる第1開口部12aおよび第2開口部12bと、を有する。
流路Hは、第2開口部12bから第1開口部12aに向かって設定されている。
弁体5は、弁箱10の中空部11内に配置され流路Hを開放および閉塞可能である。
回転軸20は、流路H方向に延在する軸線を有する。
回転軸20は、弁体5を中空部11内における退避位置(弁開放位置)と弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)との間で回転可能に支持する。
回転軸20は、弁体5の回転にしたがって回動するキッカー25が一体に設けられる。キッカー25は、弁箱10の外側位置、つまり、大気雰囲気となる位置に配置される。キッカー25は、後述するように、切替弁(スプール弁)800に閉位置検出動作を切替可能とするものである。キッカー25は、衝突動作する衝突物とみなせる。
退避位置(弁開放位置)では、弁体5が第1開口部12aから退避して流路Hを連通可能な開放状態(図1)とされる。
弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)では、弁体5が第1開口部12aを遮蔽する閉塞可能状態(図3)にする。
仕切りバルブ100は、退避位置(弁開放位置)と弁閉塞位置(図4)との間で動作する。
弁体5は、位置切り替え部として機能する。
回転駆動部21は、回転軸20を回転駆動であり、弁体5を往復回転動作させることが可能である。
また、回転駆動部21は、停電等が発生して無給電状態となった場合に、安全性の観点から、退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に向けて回転するノーマルクローズが可能なように構成されている。
弁体5は、回転軸20に接続される中立弁部30、中立弁部30に接続される弁枠部63、および、弁枠部63に接続される可動弁部(可動弁板部)54から構成される。
中立弁部30は、回転軸20に固定される。中立弁部30は、中空部11の中央位置に位置する。中立弁部30は、退避位置(弁開放位置)と弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とにおいて、中空部11の中央位置を維持する。
弁枠部63は、可動弁部(可動弁板部)54の周囲に位置する。弁枠部63は、中空部11の中央位置に位置する。弁枠部63は、に固定される。中立弁部30は、中空部11の中央位置に位置する。中立弁部30は、退避位置(弁開放位置)と弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とにおいて、中空部11の中央位置を維持する。
可動弁部(可動弁板部)54は、弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とにおいて、中立弁部30および弁枠部63に対して流路H方向における位置を変更可能である。
可動弁部(可動弁板部)54は、弁枠部63に対して流路H方向に摺動可能とされる。可動弁部(可動弁板部)54は、退避位置(弁開放位置)および退避位置(弁開放位置)と弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)との間において、中空部11の中央位置を維持する。
可動弁部(可動弁板部)54には、第1開口部12aの周囲に位置する弁箱10の内面に密着される弁板シールパッキンが設けられる。
付勢部(押しつけシリンダ)70は弁箱10に埋め込んで設けられる。付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁部(可動弁板部)54の周方向に沿って複数配置される。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とにおいて、可動弁部(可動弁板部)54をシール面に向く方向に押圧する、伸縮が可能な昇降機構を構成している。
付勢部70は、押しつけシリンダとされる。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700に接続されており油圧によって駆動される。
油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700は、付勢部(押しつけシリンダ)70に非圧縮性流体(圧油)を給排、つまり、供給および排出して、複数の付勢部(押しつけシリンダ)70を同時に駆動する。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とにおいて、可動弁部(可動弁板部)54を流路H方向における第1開口部12aに向けて付勢して、弁板シールパッキンを第1開口部12aの周囲に位置する弁箱10の内面に密着可能とする機能を有する。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)にある可動弁部(可動弁板部)54の周囲を流路H方向に押圧して、移動した可動弁部(可動弁板部)54により流路Hをクローズ(閉塞)する。
また、本発明の実施形態に係る仕切りバルブ100は、弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とにおいて、可動弁部(可動弁板部)54が弁枠部63に対して流路H方向における位置が変更可能に接続される。
さらに、弁枠部63または可動弁部(可動弁板部)54には、図示していないが、弁枠部63に対して可動弁部(可動弁板部)54を流路H方向における中空部11の中央位置に向けて付勢する付勢部(中立付勢部)を備える。
これにより、仕切りバルブ100は、付勢部(押しつけシリンダ)70が動作していない場合には、弁箱10の内部において、可動弁部(可動弁板部)54が中空部11の中央位置に維持する機構を有する。
付勢部(押しつけシリンダ)70と弁枠部63の付勢部(中立付勢部)とによって、弁枠部63と可動弁部(可動弁板部)54との流路H方向における厚み寸法が調整可能である。
回転軸20が符号R1で示された方向(流路Hの方向に交差する方向)に回転すると、この回転に従って、回転軸20に固定されている中立弁部30も方向R1に沿って回動する。また、可動弁部(可動弁板部)54は中立弁部30に厚さ方向のみ摺動可能として接続されているため、可動弁部(可動弁板部)54は、中立弁部30と一体に回転する。
中立弁部30を回転することにより、流路Hが設けられていない中空部11とされる退避位置(弁開放位置)から、第1開口部12aに対応する位置とされる流路Hを遮蔽する弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)に、可動弁部(可動弁板部)54が振り子運動で移動する。
弁箱10に内蔵された付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧駆動部(固定部)71と、固定部71から可動弁部(可動弁板部)54に向く方向へ伸縮が可能な可動部72と、可動部72が縮退する方向に付勢可能な付勢部材(押しつけバネ)73(図5参照)と、から構成されている。
油圧駆動部(固定部)71は、弁箱10に内蔵されて、油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700から供給された油圧(加圧非圧縮性流体)によって駆動可能である。可動部72は、この油圧駆動部(固定部)71によって、固定部71から可動弁部(可動弁板部)54に向く方向へ伸縮が可能である。
付勢部材(押しつけバネ)73は、可動弁部(可動弁板部)54から離間する方向に可動部72を付勢可能とされる。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧によって可動部72の先端部を伸張する。伸長した可動部72の先端部は、可動弁部(可動弁板部)54に当接して、可動弁部(可動弁板部)54を第1開口部12aに向けて移動させる。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部を縮退する。縮退した可動部72の先端部は、可動弁部(可動弁板部)54から離間して、弁箱10に内蔵された油圧駆動部(固定部)71側に収納される。
これにより、仕切りバルブ100の付勢部(押しつけシリンダ)70においては、縮退した収納状態から、油圧の供給により可動部72を伸長する。この際、付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動部72によって、可動弁部(可動弁板部)54を第1開口部12aに向けて移動させて、可動弁部(可動弁板部)54を弁箱10の内面に接触させる。さらに、付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁部(可動弁板部)54を弁箱10の内面に押圧して閉塞状態とし、流路Hを閉鎖する(閉弁動作)。
この可動部72の伸長状態から、付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧によって可動部72の先端部を縮退する。この際、付勢部(中立付勢部)は、可動弁部(可動弁板部)54を第1開口部12aから離間する。これにより、可動弁部(可動弁板部)54が弁箱10の内面から引き離されて退避される。可動弁部(可動弁板部)54を流路H方向における中空部11の中央位置とすることにより、流路Hを開放する(解除動作)。
このように、付勢部(押しつけシリンダ)70によって、弁箱10の内面に対して可動弁部(可動弁板部)54を当接させる機械的な当接動作と、付勢部(中立付勢部)によって、弁箱10の内面から可動弁部(可動弁板部)54を引き離す機械的な分離動作によって、閉弁動作と解除動作が可能となる。
この解除動作の後に、回転駆動部21によって回転軸20が符号R2で示された向きに回転される(退避動作)と、この回転に従って中立弁部30および可動弁部(可動弁板部)54も向きR2に回動する。
仕切りバルブ100は、この解除動作と退避動作とにより、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から退避位置(弁開放位置)に退避して弁開状態とする弁開動作が行われる。
付勢部(押しつけシリンダ)70の駆動は、油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700から供給された油圧(加圧非圧縮性流体)によっておこなわれる。
油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700は、油圧発生部701と、油圧管702と、切替弁(スプール弁)800と、を有する。
油圧発生部701は、油圧駆動部(固定部)71に油圧を供給する油圧を発生させる。油圧管702は、油圧発生部701から油圧駆動部(固定部)71に接続される。
切替弁(スプール弁)800は、油圧管702に設けられて回転軸20の回転が弁閉塞位置および弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)となっていることを検出して油圧供給を切り替え可能である。
油圧発生部701は、ノーマルクローズが可能な構成とされている。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧駆動時に、作動流体である油が、可動弁部(可動弁板部)54側となる真空側に漏れないように、多段のシール手段が設けられている。
油圧発生部701は、可動部72を伸縮動作する際に、正圧または負圧となる油圧を油圧駆動部(固定部)71に供給するとともに、動作終了時に、油圧状態を維持可能とされている。また、可動弁部(可動弁板部)54への可動部72の当接状態を適切に制御可能となっている。
図5~図10は、本実施形態における仕切りバルブおよびスプール弁の動作を示す模式図である。
図5は、スプール弁のロッドが第2ポジションにある弁開状態を示す図である。図6は、スプール弁のロッドが第3ポジションにある弁閉状態を示す図である。図7は、スプール弁のロッドが第1ポジションにある衝突待機状態を示す図である。
図8は、スプール弁のロッドが第1ポジションよりも第2ポジション側に移動開始したダンピング状態を示す図である。図9は、スプール弁のロッドがさらに第2ポジション側に移動して近接したダンピング状態を示す図である。図10は、スプール弁のロッドが第3ポジションに到達した瞬間を示す図である。
油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700は、駆動部705を有する。
駆動部705は、油圧発生部701を駆動するモータ等である。駆動部705は、制御部(コントローラ)に接続されて、制御される。また、駆動部705は、電源に接続されて駆動部705を駆動するための電力を供給する。
油圧発生部701は、図5~図10に示すように、油圧シリンダ(メインシリンダ)710と、付勢部材(メインバネ)720と、シリンダ駆動部730と、を備えている。
なお、図5~図10において、付勢部70の押圧方向、可動弁部(可動弁板部)54および弁枠部63と回転軸20との位置関係などは、説明のため異なる向きに記載している。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、油圧駆動部(固定部)71に非圧縮性流体である圧油を加圧して供給する。
付勢部材(メインバネ)720は、油圧シリンダ(メインシリンダ)710を付勢する。
シリンダ駆動部730は、付勢部材(メインバネ)720に抗して油圧シリンダ(メインシリンダ)710を駆動可能なモータ等の駆動部705を有する。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、非圧縮性流体を付勢部に供給して可動弁部をクローズする方向に付勢可能である。
切替弁(スプール弁)800は、油圧シリンダ(メインシリンダ)710と付勢部(押しつけシリンダ)70との間で、油圧(非圧縮性流体)の流通を可能とするスプール流路801を有する。
切替弁(スプール弁)800は、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)と弁閉塞位置とである場合に、スプール流路801の開放・遮断を切り替え可能とされる。
スプール流路801は、油圧シリンダ(メインシリンダ)710に連通するメインシリンダポート702aと、付勢部(押しつけシリンダ)70に連通する押しつけシリンダポート702bと、に接続されている。
切替弁(スプール弁)800は、回転軸20の回転にしたがって弁体5と一体に回動するキッカー25に一端部側が当接可能なロッド802を有する。
ロッド802は、軸方向に往復移動可能とされる。
ロッド802の他端部側には、ダンピング室803が形成されている。
ダンピング室803は、油圧シリンダ(メインシリンダ)710と連通するメインシリンダポート702aに接続されている。
ロッド802には、一端部側から他端部側に向けて付勢する付勢部材(スプールバネ)804を有する。
付勢部材(スプールバネ)804は、後述するように、ロッド802における一端部側から他端部側に向けた移動距離(軸方向位置)に応じて、ロッド802に対する付勢を解除するように構成される。
ロッド802は、当接あるいは衝突したキッカー25により、ダンピング室803の容積が縮小する側に移動可能である。
ロッド802は、付勢部材(スプールバネ)804の付勢力により、ダンピング室803の容積が縮小する側に所定範囲で移動可能である。
ロッド802は、メインシリンダポート702aからダンピング室803に供給された油圧により、ダンピング室803の容積が増大する側に移動可能である。
切替弁(スプール弁)800には、ダンピング室803とメインシリンダポート702aとを連通可能とするダンピング逆止弁805が設けられる。
ダンピング逆止弁805は、ダンピング室803からメインシリンダポート702aに向けて遮断するとともに、メインシリンダポート702aからダンピング室803に向けて連通可能とする。
切替弁(スプール弁)800には、逆止弁(スプール逆止弁)806が、スプール流路801と並列に設けられる。
逆止弁(スプール逆止弁)806は、メインシリンダポート702aから押しつけシリンダポート702b側に向けて遮断するとともに、押しつけシリンダポート702b側からメインシリンダポート702a側に向けて連通可能とする。
ダンピング室803には、メインシリンダポート702aと連通可能とされるオリフィス部807が設けられる。オリフィス部807は、ダンピング逆止弁805と並列に設けられる。
オリフィス部807は、ロッド802における一端部側から他端部側に向けた移動距離(軸方向位置)に応じて、メインシリンダポート702aとの連通状態が可変、つまり、流量可変とされている。
なお、オリフィス部807は、ロッド802の移動に対応してダンピング室803に露出する位置として、ロッド802の軸方向に複数箇所設けられることができる。
切替弁(スプール弁)800は、後述するように、ロッド802における一端部側から他端部側に向けた移動距離(軸方向位置)に応じて、その一部分のみスプール流路801が開放可能とされる。
切替弁(スプール弁)800は、後述するように、ロッド802における一端部側から他端部側に向けた移動距離(軸方向位置)に応じて、その一部分のみオリフィス部807がメインシリンダポート702aと連通可能とされる。
次に、本実施形態における切替弁(スプール弁)800の動作についで説明する。
本実施形態における切替弁(スプール弁)800は、3つのポジションを有する3ポジション弁とされる。3つのポジションは、それぞれロッド802の軸方向における伸縮状態に対応している。
第1ポジションは、図7に示すように、ロッド802が軸方向において、キッカー25が当接あるいは衝突する端部である一端側に移動可能な最大距離だけ伸張した位置とされる。
第3ジションは、図6,図10に示すように、ロッド802が軸方向において、他端側に移動可能な最大距離だけ縮退した位置とされる。
なお、図6、図10において、第3ポジションとして縮退したロッド802は図示されていない。
第2ポジションは、図5に示すように、ロッド802が軸方向において、第1ポジションと第3ポジションとの間の位置とされる。第2ポジションは、ロッド802が軸方向において、第3ポジション側に近接した位置とされる。
次に、これらロッド802の各ポジションに対して、ロッド802がそれぞれの構成との間でおこなう動作・作用を説明する。
スプール流路801は、ロッド802が第3ポジションに位置したときのみに開状態、つまり、メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとを連通状態とする。スプール流路801は、ロッド802が第3ポジションよりも第2ポジションに近接する側に移動した場合には、閉状態、つまり、メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとを遮断状態とする。
また、スプール流路801は、ロッド802が第2ポジションから第1ポジションまでのいずれかの位置にある場合には、閉状態、つまり、メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとを遮断状態とする。
スプール流路801は、ロッド802が第3ポジションと第1ポジションとの間で移動することで、開閉を切り替え可能になる。
ダンピング室803は、ロッド802が第3ポジションに位置したときに、容積が最小となり、ロッド802が第1ポジションに位置したときに、容積が最大となる。また、ダンピング室803は、ロッド802が第3ポジションと第1ポジションとの間で位置する距離の変化に応じて、その容積は比例または対応して変化する。
付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802が第1ポジションに位置したときに、付勢力が最大となる。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802が第1ポジションと第2ポジションとの間で、ロッド802が縮退する方向に付勢する。
付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802が第2ポジションに位置したときに、付勢力がロッド802に印加しないよう設定されている。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802が第2ポジションと第3ポジションとの間で、付勢力がロッド802に印加しないよう設定されている。
ダンピング逆止弁805は、ロッド802の各ポジションに関係なく、整流作用を奏する。
逆止弁(スプール逆止弁)806は、ロッド802の各ポジションに関係なく、整流作用を奏する。
オリフィス部807は、ロッド802が第1ポジションと第2ポジションとの間に位置する際に、ダンピング室803から流出する油圧を緩和する。特に、オリフィス部807は、ロッド802が第1ポジションから第2ポジションへと移動する際に、ダンピング室803から流出する油圧の緩和程度が増大するように設定される。
また、オリフィス部807は、ロッド802が第2ポジションと第3ポジションとの間に位置する際には、ダンピング室803からオリフィス部807を介して流出する油圧が遮断される。
キッカー25は、ロッド802が第1ポジションと第2ポジションとの間に位置する際に、ロッド802の端部に当接あるいは衝突することができる。
キッカー25は、ロッド802が第1ポジションから第2ポジションへと移動する際に、ロッド802の端部を押圧することができる。
キッカー25は、ロッド802が第2ポジションから第3ポジションへと移動する際に、ロッド802の端部を押圧することができる。ロッド802の第2ポジションから第3ポジションへの移動は、キッカー25の押圧による。
キッカー25は、ロッド802が第3ポジションから第2ポジションへと移動する際に、ロッド802の端部に接触することができる。ロッド802の第3ポジションから第2ポジションへの移動は、キッカー25からの押圧が解除されて開始される。
なお、キッカー25は、回転軸20、弁体5、弁枠部63と一体として回転動作するため、図5~図10ではその図示を省略している。
本実施形態における仕切りバルブ100においては、シリンダ駆動部730のモータ等の駆動部705が通電(給電)されて、通常の弁開閉動作が制御可能な状態と、停電等によりシリンダ駆動部730のモータ等の駆動部705に対する無給電状態とで、それぞれ異なる動作をする。
なお、いずれの給電状態・無給電状態でも、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置および弁閉塞位置にある場合のみ、切替弁(スプール弁)800は、スプール流路801が開放可能とされる。
まず、通常の給電状態では、切替弁(スプール弁)800は、第2ポジションと第3ポジションとの間で動作する。
具体的には、モータ等の駆動部705が通電されて、かつ、弁開放状態における切替弁(スプール弁)800は、ロッド802が第2ポジションに位置する。
つまり、図1に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)にあって、流路Hが全開して流通可能とされる。
この状態では、図5に示すように、ロッド802が第2ポジションに位置する。
また、可動弁部(可動弁板部)54が、図1に示す退避位置(弁開放位置)から、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)にまで閉回転動作する間は、流路Hが部分的に可動弁部(可動弁板部)54によって覆われており、流路Hが一部流通可能である。
この状態では、ロッド802が第2ポジションに位置する。
さらに、可動弁部(可動弁板部)54が、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)に到達した直後は、流路Hが可動弁部(可動弁板部)54によって遮蔽されているが、密閉はされておらず、流路Hが可動弁部(可動弁板部)54の周縁部付近で一部流通可能である。
この状態では、ロッド802が第2ポジションから第3ポジションに移動した直後である。
また、付勢部(押しつけシリンダ)70の駆動により、可動弁部(可動弁板部)54が流路H方向における位置を変更する密閉動作して、可動弁部(可動弁板部)54が、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から、図4に示す弁閉塞位置にまで摺動して、流路Hが閉塞される。
この状態では、図6に示すように、ロッド802が第3ポジションに位置する。
次に、可動弁部(可動弁板部)54が流路H方向における位置を変更する開放動作して、可動弁部(可動弁板部)54が、図4に示す弁閉塞位置から、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)にまで摺動する。この際には、流路Hが部分的に可動弁部(可動弁板部)54で覆われており、流路Hが一部流通可能である。
この状態では、ロッド802が第3ポジションに位置する。
さらに、可動弁部(可動弁板部)54が、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から閉回転動作を開始した直後には、流路Hの密閉が解除され、流路Hが可動弁部(可動弁板部)54の周縁部付近で一部流通可能になる。同時に、流路Hが可動弁部(可動弁板部)54によって遮蔽されているが、密閉はされていない状態となる。
この状態では、ロッド802が第3ポジションから第2ポジションに移動する。
さらに、可動弁部(可動弁板部)54が、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から図1に示す退避位置(弁開放位置)にまで開回転動作する間は、流路Hが部分的に可動弁部(可動弁板部)54によって覆われており、流路Hが一部流通可能である。
この状態では、図5に示すように、ロッド802が第2ポジションに位置する。
次に、停電等、緊急事態の発生時など、無給電状態では、切替弁(スプール弁)800は、第2ポジションから第1ポジション、および、第1ポジションから第3ポジション、さらに、第2ポジションと第3ポジションとの間で動作する。
本実施形態における仕切りバルブ100においては、ノーマルクローズが可能な構成とされている。
したがって、仕切りバルブ100が弁閉塞状態で、かつ、モータ等の駆動部705の通電があった状態から、停電等が発生して無給電状態となった場合には、切替弁(スプール弁)800において、図6に示すように、ロッド802は第3ポジションに位置するとともに、ロッド802は第3ポジションから移動しない。
これに対して、仕切りバルブ100が弁開放状態であって、かつ、モータ等の駆動部705の通電があった状態から、停電等が発生して無給電状態となった場合には、安全性の観点から、ノーマルクローズが可能なように切替弁(スプール弁)800が動作する。
具体的には、モータ等の駆動部705が通電されて、かつ、弁開放状態における切替弁(スプール弁)800は、ロッド802が第2ポジションに位置している。
つまり、図1に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)にあって、流路Hが全開して流通可能な状態では、ロッド802が第2ポジションに位置する。
次に、例えば、停電が発生して、モータ等の駆動部705への給電が消失した場合には、その瞬間には、弁開放状態と、切替弁(スプール弁)800において、ロッド802が第2ポジションに位置している状態とを維持している。
つまり、図1に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)にあって、流路Hが全開して流通可能な状態では、図5に示すように、ロッド802が第2ポジションに位置する。
そして、停電が発生して、モータ等の駆動部705への給電が消失した直後には、可動弁部(可動弁板部)54が、弁開放状態である退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)へと閉回転動作することになる。その際、閉回転動作終端において、弁体5に連動したキッカー25が衝突する衝撃緩和を可能とするために、切替弁(スプール弁)800のロッド802が第2ポジションから第1ポジションへと伸張する。
つまり、図7に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)から閉回転動作する前に、ロッド802が第1ポジションへと伸長しキッカー25の衝突を待ち受ける待ち受け状態となる。
切替弁(スプール弁)800では、ロッド802が第1ポジションとなると、衝撃緩和状態が開始する。
衝撃緩和時には、退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)へ閉回転動作する可動弁部(可動弁板部)54は、閉回転動作終端において、キッカー25が第1ポジションに位置するロッド802の一端に当接して、第1ポジションから第2ポジションへと移動する。
つまり、図8,図9に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)から閉回転動作する間に、ロッド802が第1ポジションから第2ポジションへと移動する。この間、オリフィス部807が、ダンピング室803からメインシリンダポート702aとの連通可能、かつ、流量可変とされている。
なお、オリフィス部807における、ダンピング室803からメインシリンダポート702aへの流量は、ロッド802が第1ポジションから第2ポジションへと移動するにしたがって、減少するように設定されている。
切替弁(スプール弁)800では、第1ポジションから移動してきたロッド802が第2ポジションに到達すると、衝撃緩和状態が終了する。
衝撃緩和の終了時には、可動弁部(可動弁板部)54の閉回転動作終端において、キッカー25が第2ポジションに到達したロッド802の一端を押圧して、ロッド802が第2ポジションから第3ポジションへと移動する。
つまり、図10に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)へ到達した瞬間には、同時に、ロッド802が第3ポジションに到達する。
ロッド802が第3ポジションに到達した瞬間には、同時に、遮断されていたスプール流路801が開放される。
したがって、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)へ到達した後に、スプール流路801が開放される。スプール流路801が開放されると、メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとが連通する。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70に連通した油圧シリンダ(メインシリンダ)710から油圧(非圧縮性流体)が供給されて、付勢部(押しつけシリンダ)70が動作して、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から弁閉塞位置へと移動し、弁閉動作が終了する。
次に、本実施形態における切替弁(スプール弁)800の衝撃緩和作用を含む動作についで説明する。
まず、始状態として、モータ等の駆動部705が通電された弁開放状態について説明する。
この状態では、図5に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)にある。
切替弁(スプール弁)800は、ロッド802が第2ポジションに位置する。スプール流路801が閉塞される。メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、遮断されている。
付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802を付勢していない。
ダンピング室803の容積は縮小されており、ダンピング室803はオリフィス部807に連通していない。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退している。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、モータ等の駆動部705が付勢部材(メインバネ)720の付勢力に抗して、シリンダ容積が増大されている。
付勢部(押しつけシリンダ)70からへ油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、逆止弁(スプール逆止弁)806によって連通可能とされる。
したがって、付勢部材(押しつけバネ)73によって付勢された付勢部(押しつけシリンダ)70には、油圧シリンダ(メインシリンダ)710よりも高く、逆止弁(スプール逆止弁)806によって規定された差圧が発生している。
ダンピング室803の内部は、ダンピング逆止弁805によって油圧シリンダ(メインシリンダ)710と同圧状態とされている。
次に、例えば、停電が発生して、モータ等の駆動部705への給電が消失した場合について説明する。
この状態では、当初、図1に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)にある。
停電が発生した直後に、油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、モータ等の駆動部705への給電が消失し、付勢部材(メインバネ)720の付勢力により、シリンダ容積が縮小し始める。これにより、油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、付勢部材(メインバネ)720の付勢力により、圧力が上昇する。
ダンピング室803の内部は、ダンピング逆止弁805によって油圧シリンダ(メインシリンダ)710と同圧状態のため、ダンピング室803の圧力が上昇する。
ダンピング室803の圧力が上昇すると、ロッド802が押圧されて移動し、付勢部材(スプールバネ)804の付勢力に抗して、ダンピング室803の容積が拡大する。これにともなって、ロッド802が、図5に示す第2ポジションから、図7に示す第1ポジションへと伸長する。
切替弁(スプール弁)800は、ロッド802が第1ポジションに位置する。
第1ポジションへと伸長したロッド802が、キッカー25の衝突を待ち受ける待ち受け状態となる。
スプール流路801は、閉塞状態を維持する。メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、遮断されている。
付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802を付勢している。
ダンピング室803の容積は拡大されており、ダンピング室803はオリフィス部807に連通している。
圧力の上昇した油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
次に、ノーマルクローズが可能な構成とされた回転駆動部21によって、可動弁部(可動弁板部)54が、退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に向けて閉回転動作を開始する。
この状態では、無給電状態であるため、回転駆動部21においても回転軸20の回転動作が制御されていない。このため、可動弁部(可動弁板部)54の退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に向けて閉回転動作は、極めて急速におこなわれる。
閉回転動作によって、キッカー25が、図8に示すように、第1ポジションに位置するロッド802の端部に当接あるいは衝突する。続けて、キッカー25は、ロッド802の端部を押圧することで、ロッド802を第1ポジションから第2ポジションへと移動させる。
この状態では、キッカー25に衝突されたロッド802の動作により、ダンピング室803は、その容積が瞬間的に縮小しようとする。このとき、ダンピング室803は、瞬間的に高圧になる。ここで、ダンピング室803に連通しているオリフィス部807によって、ダンピング室803の上昇圧力が緩和される。
このとき、オリフィス部807を介してダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710に高圧が逃がされる。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710においては、付勢部材(メインバネ)720の変形により、圧力変動が吸収される。
瞬間的に高圧になったダンピング室803の上昇圧力は、ダンピング逆止弁805によって、メインシリンダポート702aに向けて遮断されている。これにより、メインシリンダポート702a、および、メインシリンダポート702aに連通している部分への高圧の衝撃が伝達されることを防止する。
スプール流路801は、閉塞状態を維持する。メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、遮断されている。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802を付勢している。
圧力の上昇した油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
さらに、閉回転動作によって、可動弁部(可動弁板部)54の退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に向けて回転動作を続け、可動弁部(可動弁板部)54は弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に近接する。
この状態では、キッカー25が、ロッド802の端部に当接した状態で押圧することで、ロッド802を第2ポジションへ向けて移動させ、図9に示すように、ロッド802が第2ポジションに近接する。
ここで、キッカー25に押圧されたロッド802の動作により、ダンピング室803は、その容積が連続的に縮小しようとする。このとき、ダンピング室803は、次第に低くなるものの高圧状態を維持する。ここで、ダンピング室803に連通しているオリフィス部807によって、ダンピング室803の圧力は引き続き緩和される。
このとき、オリフィス部807を介してダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710に高圧が逃がされる。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710においては、付勢部材(メインバネ)720の変形により、圧力変動が吸収される。
高圧になったダンピング室803の圧力は、ダンピング逆止弁805によって、メインシリンダポート702aに向けて遮断されている。これにより、メインシリンダポート702a、および、メインシリンダポート702aに連通している部分への高圧が伝達されることを防止する。
スプール流路801は、閉塞状態を維持する。メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、遮断されている。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802を付勢している。
圧力の上昇した油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
さらに、閉回転動作によって、キッカー25が、ロッド802の端部に当接した状態で押圧することで、ロッド802が第2ポジションへと到達する。
この状態で、ロッド802の移動によりオリフィス部807が閉塞されて、ダンピング室803は、油圧シリンダ(メインシリンダ)710側から遮断される。
これにより、圧力緩和が終了する。このとき、油圧シリンダ(メインシリンダ)710における付勢部材(メインバネ)720の変形により、圧力変動が吸収されて、ダンピング室803の圧力は、充分低下されている。
スプール流路801は、閉塞状態を維持する。メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、遮断されている。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802の付勢を解除する。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
さらに、閉回転動作によって、図10に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に到達する。
この状態では、キッカー25が、ロッド802の端部に当接した状態で押圧することで、ロッド802が第2ポジションを通過して第3ポジションへと到達する。
ここで、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に到達した瞬間と同時に、ロッド802が第3ポジションへと到達する。
ロッド802が第3ポジションへと到達すると、ロッド802の移動により、スプール流路801が、はじめて連通状態となる。
メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、連通される。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802を付勢していない。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されているが、スプール流路801によって連通される。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力が上昇する。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73の付勢力に打ち勝って可動部72の先端部が伸長した状態となる。
このとき、可動部72の先端部に押圧されて、可動弁部(可動弁板部)54が流路H方向における位置を変更する密閉動作する。これにより、可動弁部(可動弁板部)54が、弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から、弁閉塞位置にまで摺動して、流路Hが閉塞される。
これにより、停電等の緊急時におけるノーマルクローズとしての弁閉塞動作を完了する。
本実施形態においては、仕切りバルブ100が切替弁(スプール弁)800を有することで、非圧縮性流体供給切替と衝撃緩和とを同時に呈するノーマルクローズを実現することが可能となる。
ロッド802が、キッカー25のロッド802への押圧状態によって第2ポジションと第3ポジションとの間で移動可能とされる。
これにより、停電等の無給電状態、および、通常の給電制御可能状態のいずれであっても、キッカー25に押圧されたロッド802が第3ポジションとならない限り、スプール流路801が連通状態となることがない。
つまり、弁体5が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置以外にあるときには、ロッド802が第1ポジションから第2ポジションまでの間に位置する。この際には、スプール流路801が閉塞されており、可動弁部(可動弁板部)54がクローズ動作することがない。
したがって、キッカー25に押圧されたロッド802が第3ポジションとならない限り、油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70へは、油圧(非圧縮性流体)が供給されない。
つまり、キッカー25に押圧されたロッド802が第3ポジションとならない限り、付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁部(可動弁板部)54に対するクローズ動作をおこなわない。
これにより、弁体5が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置以外にあるときに付勢部(押しつけシリンダ)70が可動弁部(可動弁板部)54を付勢することがない。
仕切りバルブ100が通常の給電状態であっても無給電状態であっても、弁体5が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)および弁閉塞位置である場合のみに、切替弁(スプール弁)800が油圧(非圧縮性流体)を付勢部(押しつけシリンダ)70に供給可能とすることができる。
これにより、停電等の無給電状態、および、通常の給電制御可能状態のいずれであっても、可動弁部(可動弁板部)54に対するクローズ動作を規制するインターロック機能を維持することが可能である。
これにより、仕切りバルブ100が、不適切なクローズ動作によって、弁閉塞状態とならないことを防止できる。また、仕切りバルブ100が、不適切なクローズ動作によって破損・不具合が発生することを防止できる。
また、本実施形態における仕切りバルブ100の切替弁(スプール弁)800では、ロッド802が第1ポジションから第2ポジションまでの間に位置する際に、ロッド802の他端部側に形成されたダンピング室803によって衝撃緩和可能である。
これにより、切替弁(スプール弁)800における3ポジションを実現し、ロッド802の第1ポジションとして、弁体5の衝突に対応する待ち受け状態とする。
また、ロッド802の第1ポジションから第2ポジションの間としてダンピング機能を呈し、キッカー25のロッド802への衝突による衝撃を緩和する。
さらに、本実施形態において、弁体5が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)にあるときには、ロッド802の第3ポジションとして、スプール流路801を連通させて、油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70への油圧(非圧縮性流体)の供給を可能とする。これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70を駆動し、可動弁部(可動弁板部)54を弁閉塞位置へと移動させる。
切替弁(スプール弁)800においては、ロッド802のポジションで、これらの機能を切り替えることが可能となる。
また、ダンピング逆止弁805によって、停電などの無給電状態となった際に、油圧シリンダ(メインシリンダ)710に貯留された油圧(非圧縮性流体)をダンピング室803に供給可能とする。同時に、弁体5の衝突を待ち受ける待ち受け状態である第1ポジションまでロッド802が伸長した後に、キッカー25がロッド802に衝突しても、ダンピング室803からメインシリンダポート702a側に向けては遮断される。このため、キッカー25の衝突によってダンピング室803で生じる高圧状態が、メインシリンダポート702a側に伝達されることがない。これにより、第1ポジションで拡大したダンピング室803内に発生した高圧によって仕切りバルブ100が破損することなくダンピング機能を呈することが可能となる。
オリフィス部807によって、待ち受け状態である第1ポジションまでロッド802が伸長した後に、キッカー25がロッド802に衝突した際に、オリフィス部807を介してダンピング室803に貯留された油圧(非圧縮性流体)を油圧シリンダ(メインシリンダ)710側に流量を抑制して移動する。このため、キッカー25の衝突によるロッド802の縮退は、ゆっくりと緩和された状態でおこなわれる。
したがって、キッカー25とロッド802との衝突によって発生した高圧状態が穏やかに下降する。これにより、キッカー25とロッド802との衝突によって発生した衝撃が吸収される。
このとき、スプール流路801は閉塞されている。また、ダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710側へのダンピング逆止弁805は閉塞方向である。したがって、キッカー25とロッド802との衝突によって発生した高圧状態が、油圧シリンダ(メインシリンダ)710側および付勢部(押しつけシリンダ)70側に直接伝達されることはない。
さらに、第2ポジションまでロッド802が縮退すると、オリフィス部807がロッド802によって閉塞される。このため、ダンピング室803はダンピング能、つまり、衝撃緩和機能を維持しなくなる。したがって、ダンピング能は、第1ポジションから第2ポジションまでロッド802が移動する間に呈することとなる。
付勢部(押しつけシリンダ)70が油圧シリンダ(メインシリンダ)710に比べて高圧状態となった場合には、スプール流路801の開閉状態にかかわらず、並列の流路となる逆止弁(スプール逆止弁)806により、付勢部(押しつけシリンダ)70側から油圧シリンダ(メインシリンダ)710側に向けて連通可能である。
同時に、油圧シリンダ(メインシリンダ)710が付勢部(押しつけシリンダ)70に比べて高圧状態となった場合には、逆止弁(スプール逆止弁)806は付勢部(押しつけシリンダ)70側から油圧シリンダ(メインシリンダ)710側に向けて閉塞されており、スプール流路801の開閉状態に依存して連通可能である。
このため、ロッド802のポジションによって設定されるスプール流路801の開閉状態に依存して、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力状態を制御できる。つまり、スプール流路801が開の場合のみ、付勢部(押しつけシリンダ)70に負圧(非圧縮性流体)を供給して、付勢部(押しつけシリンダ)70がクローズ動作をおこなう。
以下、本発明に係る仕切りバルブ、スプール弁の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図11~図16は、本実施形態における切替弁(スプール弁)を示す断面図である。
本実施形態において、上述した第1実施形態と異なるのは、スプール弁の具体的構造に関する点であり、これ以外の上述した第1実施形態と対応する構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図11は、図5に対応し、スプール弁のロッドが第2ポジションにある弁開状態を示す図である。図12は、図6に対応し、スプール弁のロッドが第3ポジションにある弁閉状態を示す図である。図13は、図7に対応し、スプール弁のロッドが第1ポジションにある衝突待機状態を示す図である。
図14は、図8に対応し、スプール弁のロッドが第1ポジションよりも第2ポジション側に移動開始したダンピング状態を示す図である。図15は、図9に対応し、スプール弁のロッドがさらに第2ポジション側に移動して近接したダンピング状態を示す図である。図16は、図10に対応し、スプール弁のロッドが第3ポジションに到達した瞬間を示す図である。
本実施形態における切替弁(スプール弁)800は、図11~図16に示すように、ロッド802と、インナースプール811と、アウタースプール812と、ケーシング810と、C環(ストッパ)814と、付勢部材(スプールバネ)804と、を有する。
ロッド802は、軸方向に伸縮可能な棒状である。
インナースプール811は、ロッド802に沿って往復移動可能な円筒状である。
アウタースプール812は、ロッド802に沿って往復移動可能な円筒状である。
ケーシング810は、ロッド802とインナースプール811とアウタースプール812とを収納する。
C環(ストッパ)814は、インナースプール811とアウタースプール812とに接するようにロッド802に周設される。
付勢部材(スプールバネ)804は、インナースプール811をロッド802の軸方向に付勢する。
ロッド802は、断面円形の棒状とされ、ケーシング810の中心に配置される。
ケーシング810は、略円筒状の円筒部810aを有する。円筒部810aにおける軸方向の両端は、いずれも蓋部810b,810cによって閉塞されている。
ロッド802は、円筒部810aと同軸状に配置される。
ケーシング810において、円筒部810aの一端に位置する蓋部810bには、その中心位置に、貫通孔816が設けられる。貫通孔816には、ロッド802の一端部の先端802aが貫通している。ロッド802の先端802aは、貫通孔816からケーシング810の外部に突出可能とされている。
ケーシング810の外側面となる蓋部810bは、貫通孔816の周縁部が円筒部810aの軸線と略直交する平面810b1とされている。円筒部810aの一端も、平面810b1と面一に形成される。
平面810b1は、キッカー25が当接した際に、回転軸20の閉回転動作における閉回転動作終端位置を規制する終端位置規制部とされている。
貫通孔816には、シール部材816a,816bが設けられ、ロッド802の一端部が摺動可能とされている。さらに、貫通孔816においてケーシング810の内側となる位置には、ストッパ816cが設けられ、ロッド802が貫通孔816から抜けないように規制している。
ストッパ816cの蓋部810c側には、付勢部材(スプールバネ)804の一端部が接している。
付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802の蓋部810c側となる外周を取り囲んで、螺旋状に周回するように配置される。
ロッド802の他端部は、ダンピング室803における一端部側に位置する。ロッド802の他端部には、フランジ部802bが周設される。フランジ部802bは、ロッド802の径方向外側向きに設けられる。フランジ部802bの径方向外側面は、全周で円筒部810aの内周面に摺動可能に接触している。
円筒部810aの他端における蓋部810cは、ケーシング810の他端側を閉塞している。
円筒部810aの内周面と蓋部810cとロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1とは、密閉されたダンピング室803を形成している。
蓋部810cの中心には、ロッド802および円筒部810aと同軸状のガイドロッド(軸方向規制部)810dが円筒部810aの内側に突出している。
ガイドロッド(軸方向規制部)810dは、ロッド802の他端部に設けられた規制穴802dに挿入された状態とされる。軸方向規制部810dとロッド802の規制穴802dとは、互いに摺動可能である。
ガイドロッド(軸方向規制部)810dとロッド802の規制穴802dとの間には、シール部材810eが設けられる。ロッド802のフランジ部802bの径方向外側と円筒部810aの内面との間には、シール部材810fが設けられる。
ガイドロッド(軸方向規制部)810dの中心には、軸方向に貫通孔810d1が形成される。
貫通孔810d1は、ロッド802の規制穴802dの内部に位置するロッド内部空間803cを外部と連通している。ロッド802の規制穴802dのロッド内部空間803cは、貫通孔810d1によって、外部と同じ大気圧雰囲気に維持される。
ガイドロッド(軸方向規制部)810dの径寸法φ810と、ロッドの先端802aにおける径寸法φ802aと、は次のような条件を満たす関係にある。
・第2ポジションの状態を実現するために、付勢部材(スプールバネ)804の付勢力より弱い範囲で、ロッド802を右方向に付勢するための力を、径寸法φ802aと径寸法φ810で規定される面積差による油圧の力によって担う。
・第1ポジションの状態を実現するために、油圧シリンダ(メインシリンダ)710からの圧力が導入された際には、付勢部材(スプールバネ)804の付勢力より強い力でロッド802を先端802aに向買う方向に付勢するための力を、径寸法φ802aと径寸法φ810で規定される面積差による油圧の力によって担う。
なお、圧力容器であるケーシング810の内部に位置する各部品のそれぞれ面に作用する力は、ケーシング810の外部へ露出している面積である径寸法φ802aと径寸法φ810で規定される面積差分の力(面積差×内部圧力)が、ケーシング810の内部の可動アセンブリに作用するよう設定される。
ロッド802の外周には、C環(ストッパ)814が周設される。C環(ストッパ)814は、ロッド802の外周に固定される。C環(ストッパ)814は、ロッド802と一体とされて、ロッド802に対して移動しない。
ロッド802の外周には、同軸状態とされるインナースプール811が配置される。
インナースプール811は略円筒状の円筒部811aと、円筒部811aの蓋部810c側端部で径方向内側向きに突出するフランジ部811bと、円筒部811aの蓋部810b側端部で径方向外側向きに突出するフランジ部811cと、を有する。
円筒部811aは、ロッド802と同軸に配置される。円筒部811aの内周面は、ロッド802の外周面と離間している。
円筒部811aの内周面の径寸法は、ロッド802の外周面の径寸法よりも大きく設定される。
円筒部811aの内周面とロッド802の外周面との間には、付勢部材(スプールバネ)804が配置される。
円筒部811aは、螺旋状の付勢部材(スプールバネ)804の外周位置に配置される。
フランジ部811bの内周面は、ロッド802の外周面に接している。フランジ部811bの内周面は、ロッド802に対して軸方向に摺動可能とされる。
フランジ部811bの蓋部810b側となる面811b2には、付勢部材(スプールバネ)804の他端部が接している。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢可能とされる。
フランジ部811bの蓋部810c側となる端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814の蓋部810b側と接触可能とされる。
フランジ部811cの外周面は、全周でケーシング810の円筒部810aの内周面に摺動可能に接触している。
ケーシング810の円筒部810aは、蓋部810b側に比べて蓋部810c側の径寸法が小さくなるように段差面810a2が形成されている。
フランジ部811cの蓋部810c側となる面811c1は、段差面810a2に接触可能とされている。
フランジ部811cの蓋部810b側には、蓋部810b、および、ケーシング810の円筒部810aで囲まれたケーシング空間803bが形成される。
ケーシング空間803bの内部には、付勢部材(スプールバネ)804が配置される。ケーシング空間803bは、メインシリンダポート702aと連通する。
ロッド802の外周には、同軸状態とされるアウタースプール812が配置される。
アウタースプール812は略円筒状の円筒部812aと、円筒部811aの蓋部810c側端部で径方向内側向きに突出するフランジ部812bと、を有する。
円筒部812aは、ロッド802と同軸に配置される。円筒部812aの内周面は、インナースプール811の円筒部811aの外周面と接触している。
円筒部812aの内周面は、インナースプール811の円筒部811aの外周面と摺動可能とされる。
フランジ部812bの内周面は、ロッド802の外周面に接している。フランジ部812bの内周面は、ロッド802に対して軸方向に摺動可能とされる。
フランジ部812bの蓋部810b側となる面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814の蓋部810c側と接触可能とされる。
フランジ部812bの蓋部810c側となる面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1と接触可能とされる。
アウタースプール812の円筒部812aにおける蓋部810b側となる端面812a2と、インナースプール811のフランジ部811cにおける蓋部810c側となる面811c1と、インナースプール811の円筒部811aの外周面と、ケーシング810の円筒部810aの内周面と、で囲まれる空間は、スプール流路801を形成している。
あるいは、アウタースプール812の円筒部812aにおける蓋部810b側となる端面812a2と、インナースプール811のフランジ部811cにおける蓋部810c側となる面811c1と、インナースプール811の円筒部811aの外周面と、ケーシング810の円筒部810aの内周面と、段差面810a2と、で囲まれる空間は、スプール流路801を形成している。
ケーシング810の円筒部810aには、スプール流路801に連通可能な位置にメインシリンダポート702aと連通するメインシリンダポート開口801aが径方向に形成される。
メインシリンダポート開口801aは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によって閉塞可能とされている。
ケーシング810の円筒部810aには、スプール流路801に連通可能な位置に押しつけシリンダポート702bと連通する押しつけシリンダポート開口801bが径方向に形成される。
押しつけシリンダポート開口801bは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によって閉塞可能とされている。
メインシリンダポート開口801aは、押しつけシリンダポート開口801bよりも、ロッド802の軸方向位置において蓋部810b側に位置している。
つまり、押しつけシリンダポート開口801bは、メインシリンダポート開口801aよりも、ロッド802の軸方向位置において蓋部810c側に位置している。
したがって、ロッド802の軸方向位置に対応して、押しつけシリンダポート開口801bのみが、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によって閉塞された状態が可能である。
また、ロッド802の軸方向位置に対応して、メインシリンダポート開口801aと押しつけシリンダポート開口801bとが、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によって閉塞された状態が可能である。
また、ロッド802の軸方向位置に対応して、メインシリンダポート開口801aと押しつけシリンダポート開口801bとが連通している状態が可能である。
メインシリンダポート開口801aと押しつけシリンダポート開口801bとの閉塞・連通状態は、ロッド802およびアウタースプール812の軸方向位置に対応している。
ケーシング810の円筒部810aには、ダンピング室803に連通する位置として径方向に形成された流路に、メインシリンダポート702aに連通するダンピング逆止弁805が接続される。
ケーシング810の円筒部810aには、ダンピング室803に連通可能な位置に複数のオリフィス部807が径方向に形成される。
オリフィス部807は、ロッド802の軸方向における移動位置に応じて、ダンピング室803に連通する流路数が増減可能なように、円筒部810aにおける開口位置が設定される。
オリフィス部807としては、例えば、ロッド802の軸方向位置において蓋部810b側から蓋部810c側に向けて、オリフィス開口部807a,オリフィス開口部807b,オリフィス開口部807cが配置される。
オリフィス開口部807a,オリフィス開口部807b,オリフィス開口部807cは、円筒部810aの外周側に位置するオリフィス流路807dによって互いに連通される。
ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1には、その外周位置に円筒部810aの内周面側と接するように、切欠部802b3が設けられる。
切欠部802b3は、ロッド802の軸方向位置に対応して、オリフィス開口部807a,オリフィス開口部807b,オリフィス開口部807cと、ダンピング室803との連通状態を変化することができる。
また、ケーシング810には、余分な油(非圧縮性流体)を油圧シリンダ(メインシリンダ)710に送るように、メインシリンダポート702aに連通する流路が設けられていてもよい。
次に、本実施形態における切替弁(スプール弁)800の動作についで説明する。
本実施形態における切替弁(スプール弁)800は、第1実施形態と同様に、3つのポジションを有する3ポジション弁とされる。3つのポジションは、それぞれロッド802の軸方向における伸縮状態に対応している。
ロッド802は、ガイドロッド(軸方向規制部)810dに対して規制穴802dの内面が摺動する。このとき、ロッド802の規制穴802dのロッド内部空間803cは、貫通孔810d1によって、外部と同じ大気圧雰囲気に維持される。
また、ロッド802のフランジ部802bの径方向外側面は、全周で円筒部810aの内周面に対して摺動する。
つまり、ロッド802のフランジ部802bの径方向の両側で位置規制されている。
同時に、ロッド802は、一端部の先端802aが貫通孔816内で摺動する。
これらにより、ロッド802の両端位置において、位置規制がおこなわれる。
これにより、ロッド802が軸方向に沿って移動可能なように移動方向が規制されている。
したがって、キッカー25が、図14~図16に示すように、ロッド802の先端802aに対して当接、衝突、あるいは、押圧する際に、ロッド802の移動方向が軸方向意外にぶれることなく、安定して、軸方向に移動する。
第1ポジションは、図7に対応する図13に示すように、ロッド802が軸方向において、キッカー25が当接あるいは衝突する端部である一端側に移動可能な最大距離だけ伸張した位置とされる。
第3ジションは、図6,図10に対応する図12,図16に示すように、ロッド802が軸方向において、他端側に移動可能な最大距離だけ縮退した位置とされる。
第2ポジションは、図5に対応する図11に示すように、ロッド802が軸方向において、第1ポジションと第3ポジションとの間の位置とされる。第2ポジションは、ロッド802が軸方向において、第3ポジション側に近接した位置とされる。
次に、本実施形態における切替弁(スプール弁)800において、仕切りバルブ100のシリンダ駆動部730のモータ等の駆動部705が通電(給電)されて、通常の弁開閉動作が制御可能な状態と、停電等によりシリンダ駆動部730のモータ等の駆動部705に対する無給電状態との動作を詳細に示す。
なお、いずれの給電状態・無給電状態でも、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置および弁閉塞位置にある場合のみ、切替弁(スプール弁)800は、スプール流路801が開放可能とされる。
まず、通常の給電状態では、切替弁(スプール弁)800は、第2ポジションと第3ポジションとの間で動作する。
具体的には、モータ等の駆動部705が通電されて、かつ、弁開放状態における切替弁(スプール弁)800は、ロッド802が第2ポジションに位置する。
つまり、図1に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)にあって、流路Hが全開して流通可能な状態では、図11に示すように、ロッド802が第2ポジションに位置する。
このとき、ロッド802の先端802aは、図11に示すように、貫通孔816からケーシング810の平面810b1よりも外側に突出している。
同時に、オリフィス部807においては、オリフィス開口部807cのみが、切欠部802b3によってダンピング室803と連通している。
また、メインシリンダポート開口801aはスプール流路801に連通している。押しつけシリンダポート開口801bのみが、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によって閉塞されている。
したがって、スプール流路801は閉塞されている。
インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2に接触している。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
フランジ部811bの端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
フランジ部812bの面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1と接触している。
この状態では、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1にかかる圧力が、アウタースプール812の円筒部812aの端面812a2にかかる圧力よりも大きいため、ロッド802には、蓋部810c側から蓋部810b側に向けて圧力が作用している。
したがって、C環(ストッパ)814がインナースプール811のフランジ部811bの端面811b1と当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。同時に、アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2がC環(ストッパ)814に当接しているため、アウタースプール812の軸方向位置が規制される。
さらに、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1がアウタースプール812のフランジ部812bの面812b1に当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。
これにより、図11に示すように、スプール流路801が閉塞状態とされ、ダンピング室803ではオリフィス開口部807cのみが連通可能な第2ポジションとなる。
さらに、通常の給電状態では、可動弁部(可動弁板部)54が、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)に到達した後の状態では、図12に示すように、ロッド802が第2ポジションから第3ポジションに移動した直後である。
また、付勢部(押しつけシリンダ)70の駆動により、可動弁部(可動弁板部)54が流路H方向における位置を変更する密閉動作して、可動弁部(可動弁板部)54が、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から、図4に示す弁閉塞位置にまで摺動して、流路Hが閉塞される。この状態では、図12に示すように、ロッド802が第3ポジションに位置する。
このとき、ロッド802の先端802aは、図12に示すように、キッカー25によって貫通孔816内に押し込まれ、ケーシング810の平面810b1と面一な位置、あるいは、貫通孔816内側に引っ込んだ位置とされている。
同時に、オリフィス部807においては、ダンピング室803と連通している開口はない。
また、メインシリンダポート開口801aおよび押しつけシリンダポート開口801bが、ともにスプール流路801に連通している。アウタースプール812の円筒部812aの外周面は、メインシリンダポート開口801aおよび押しつけシリンダポート開口801bのいずれも閉塞していない。
したがって、スプール流路801は連通状態とされている。
インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2に接触している。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
このとき、フランジ部811bの端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触しておらず、離間している。
アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
フランジ部812bの面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1と接触している。
この状態では、アウタースプール812の円筒部812aの端面812a2にかかる圧力と、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1にかかる圧力との大小にかかわらず、キッカー25にロッド802の先端802aが当接しているため、ロッド802は、キッカー25によって蓋部810b側から蓋部810c側に向けて押圧されている。
したがって、ロッド802の軸方向位置が規制される。同時に、アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2がC環(ストッパ)814に当接しているため、アウタースプール812の軸方向位置が規制される。
さらに、インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2に接触しているため、インナースプール811の軸方向位置が規制される。
これにより、図12に示すように、ダンピング室803のオリフィス部807が閉塞し、スプール流路801が連通可能な第3ポジションとなる。
次に、可動弁部(可動弁板部)54が流路H方向における位置を変更する開放動作して、可動弁部(可動弁板部)54が、図4に示す弁閉塞位置から、図3に示す弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)にまで摺動する際は、ロッド802が第3ポジションから第2ポジションに移動する。
このとき、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1にかかる圧力が、アウタースプール812の円筒部812aの端面812a2にかかる圧力よりも大きいため、ロッド802には、蓋部810c側から蓋部810b側に向けて圧力が作用している。
同時に、ロッド802の先端802aからキッカー25の当接が解除されるため、ロッド802には、蓋部810c側から蓋部810b側に向けて移動する。ロッド802は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814が、インナースプール811のフランジ部811bの端面811b1と接触する位置まで移動する。
これにより、図11に示すように、スプール流路801が閉塞状態とされ、ダンピング室803ではオリフィス開口部807cのみが連通可能な第2ポジションとなる。
次に、例えば、停電が発生して、モータ等の駆動部705への給電が消失した場合について説明する。
次に、停電等、緊急事態の発生時など、無給電状態における切替弁(スプール弁)800は、第2ポジションから第1ポジション、および、第1ポジションから第3ポジション、さらに、第2ポジションと第3ポジションとの間で動作する。
これに対して、仕切りバルブ100が弁開放状態であって、かつ、モータ等の駆動部705の通電があった状態から、停電等が発生して無給電状態となった場合、その瞬間には、切替弁(スプール弁)800において、図11に示すように、ロッド802が第2ポジションに位置している状態を維持している。
この状態では、図1に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が退避位置(弁開放位置)にある。
停電が発生した直後に、油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、モータ等の駆動部705への給電が消失し、付勢部材(メインバネ)720の付勢力により、シリンダ容積が縮小し始める。これにより、油圧シリンダ(メインシリンダ)710は、付勢部材(メインバネ)720の付勢力により、圧力が上昇する。
ダンピング室803の内部は、ダンピング逆止弁805によって油圧シリンダ(メインシリンダ)710と同圧状態のため、ダンピング室803の圧力が上昇する。
ダンピング室803の圧力が上昇すると、ロッド802が押圧されて移動し、付勢部材(スプールバネ)804の付勢力に抗して、ダンピング室803の容積が拡大する。これにともなって、ロッド802が、図11に示す第2ポジションから、図13に示す第1ポジションへと伸長する。
このとき、ロッド802の先端802aは、図13に示すように、貫通孔816からケーシング810の平面810b1よりも最大となる距離だけ外側に突出している。
同時に、オリフィス部807においては、オリフィス開口部807c,オリフィス開口部807b,オリフィス開口部807aの全てが、ダンピング室803と連通している。
また、メインシリンダポート開口801aは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して閉塞されている。同様に、押しつけシリンダポート開口801bは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して閉塞されている。
したがって、スプール流路801は閉塞されている。
この状態では、油圧シリンダ(メインシリンダ)710では、付勢部材(メインバネ)720の付勢力により圧力が上昇し、油圧(非圧縮性流体)がメインシリンダポート702aに供給される。
ここで、スプール流路801は閉塞されているが、スプール流路801と並列に接続されているダンピング逆止弁805によってメインシリンダポート702aからダンピング室803へと流通可能である。
このため、油圧(非圧縮性流体)がダンピング室803に供給される。
これにより、圧力上昇したダンピング室803では、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1に、蓋部810c側から蓋部810b側に向けて油圧が作用している。
インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2よりも蓋部810b側に位置している。つまり、フランジ部811cの面811c1は、段差面810a2と離間する位置にある。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
フランジ部811bの端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
フランジ部812bの面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの面802b2と接触している。
また、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814が、インナースプール811のフランジ部811bの端面811b1に接している。インナースプール811のフランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
ここで、ロッド802には、フランジ部802bにおける端面802b1に、蓋部810c側から蓋部810b側に向けて油圧が作用している。また、ロッド802にはインナースプール811のフランジ部811b、C環(ストッパ)814を介して、油圧と逆向きとなる蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804の付勢力が作用している。
付勢部材(スプールバネ)804の付勢力に比べて、端面802b1に作用する油圧のほうが大きい。
これにより、蓋部810c側から蓋部810b側に向けてロッド802が移動して伸張する。
したがって、C環(ストッパ)814がインナースプール811のフランジ部811bの端面811b1と当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。同時に、アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2がC環(ストッパ)814に当接しているため、アウタースプール812の軸方向位置が規制される。
さらに、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1がアウタースプール812のフランジ部812bの面812b1に当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。
これにより、図13に示すように、スプール流路801が閉塞状態とされ、ダンピング室803ではオリフィス部807が連通可能な第1ポジションとなる。
圧力の上昇した油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
次に、ノーマルクローズが可能な構成とされた回転駆動部21によって、可動弁部(可動弁板部)54が、退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に向けて閉回転動作を開始する。
この状態では、無給電状態であるため、回転駆動部21においても回転軸20の回転動作が制御されていない。このため、可動弁部(可動弁板部)54の退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に向けて閉回転動作は、極めて急速におこなわれる。
閉回転動作によって、キッカー25が、図14に示すように、第1ポジションに位置するロッド802の先端802aに当接あるいは衝突する。続けて、キッカー25は、ロッド802の端部を押圧することで、ロッド802を第1ポジションから第2ポジションへ向けてと移動させる。
このとき、ロッド802の先端802aは、貫通孔816からケーシング810の平面810b1よりも外側に突出しているが、第1ポジションから第2ポジション側に位置することになる。
同時に、オリフィス部807においては、図14に示すように、オリフィス開口部807c,オリフィス開口部807bは、ダンピング室803と連通しているが、最も蓋部810b側に位置するオリフィス開口部807aは、ロッド802のフランジ部802bの外周面によって閉塞される。
また、メインシリンダポート開口801aは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して閉塞されている。同様に、押しつけシリンダポート開口801bは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して閉塞されている。
したがって、スプール流路801は閉塞されている。
インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2よりも蓋部810b側に位置している。つまり、フランジ部811cの面811c1は、段差面810a2と離間する位置にある。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
フランジ部811bの端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
フランジ部812bの面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの面802b2と接触している。
この状態では、キッカー25に衝突されたロッド802の動作により、ダンピング室803は、その容積が瞬間的に縮小しようとする。
この状態では、ロッド802の先端802aは、先端802aに当接あるいは衝突したキッカー25の衝撃力、あるいは、押圧力によって、蓋部810b側から蓋部810c側に向けた力が作用している。
キッカー25の押圧力、または、衝撃力は、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1からダンピング室803に伝達される。
これにより、ダンピング室803は、瞬間的に高圧になる。ここで、ダンピング室803に連通しているオリフィス部807によって、ダンピング室803の上昇圧力が緩和される。
これにより、ロッド802が第1ポジションに近い位置にあるときには、オリフィス開口部807c,オリフィス開口部807b,オリフィス開口部807aの全てが、ダンピング室803と連通しており、ダンピング室803の圧力上昇を油圧シリンダ(メインシリンダ)710側に逃がすことになる。
ロッド802が第2ポジション側に移動するにしたがって、オリフィス開口部807aは、ロッド802のフランジ部802bの外周面によって閉塞される。
このとき、切欠部802b3によって、ダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710へ逃げる油圧の流量を緩和することができる。
さらに、ロッド802が第2ポジション側に移動するにしたがって、次に、オリフィス開口部807bが、ロッド802のフランジ部802bの外周面によって閉塞される。
このときも、切欠部802b3によって、ダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710へ逃げる油圧の流量を緩和することができる。
ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1から反力を受けるので、キッカー25の衝撃力、あるいは、押圧力に抗して、ロッド802の移動、つまり、キッカー25の移動、すなわち、可動弁部(可動弁板部)54の閉回転動作を緩和することができる。
このとき、油圧シリンダ(メインシリンダ)710においては、付勢部材(メインバネ)720の変形により、圧力変動が吸収される。
瞬間的に高圧になったダンピング室803の上昇圧力は、ダンピング逆止弁805によって、メインシリンダポート702aに向けて遮断されている。これにより、メインシリンダポート702a、および、メインシリンダポート702aに連通している部分への高圧の衝撃が伝達されることを防止する。
また、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814が、インナースプール811のフランジ部811bの端面811b1に接している。インナースプール811のフランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
ここで、ロッド802には、キッカー25の衝撃力に加えて、ロッド802にはインナースプール811のフランジ部811b、C環(ストッパ)814を介して、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804の付勢力が作用している。
したがって、C環(ストッパ)814がインナースプール811のフランジ部811bの端面811b1と当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。同時に、アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2がC環(ストッパ)814に当接しているため、アウタースプール812の軸方向位置が規制される。
さらに、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1がアウタースプール812のフランジ部812bの面812b1に当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。
スプール流路801は、閉塞状態を維持する。メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、遮断されている。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802を付勢している。
圧力の上昇した油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
さらに、閉回転動作によって、可動弁部(可動弁板部)54の退避位置(弁開放位置)から弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に向けて回転動作を続け、可動弁部(可動弁板部)54は弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に近接する。
この状態では、キッカー25が、ロッド802の端部に当接した状態で押圧することで、ロッド802を第2ポジションへ向けて移動させ、図15に示すように、ロッド802が第2ポジションに近接する。
このとき、ロッド802の先端802aは、貫通孔816からケーシング810の平面810b1よりも外側に突出しているが、第2ポジションに近接した位置となる。
ここで、キッカー25に連続して押圧されたロッド802の動作により、ダンピング室803は、その容積が連続的に縮小しようとする。このとき、ダンピング室803は、次第に低くなるものの高圧状態を維持する。ここで、ダンピング室803に連通しているオリフィス部807によって、ダンピング室803の圧力は引き続き緩和される。
このとき、オリフィス部807を介してダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710に高圧が引き続き逃がされる。
このとき、オリフィス部807においては、図15に示すように、最も蓋部810c側に位置するオリフィス開口部807cは、ダンピング室803と連通しているが、蓋部810b側に位置するオリフィス開口部807b,オリフィス開口部807aは、ロッド802のフランジ部802bの外周面によって閉塞される。
また、メインシリンダポート開口801aは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して連通されている。これに対して、押しつけシリンダポート開口801bは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して閉塞されている。
したがって、スプール流路801は閉塞されている。
インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2よりも蓋部810b側に位置している。つまり、フランジ部811cの面811c1は、段差面810a2と離間する位置にある。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
フランジ部811bの端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
フランジ部812bの面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの面802b2と接触している。
この状態では、キッカー25に押圧されたロッド802の動作により、ダンピング室803は、その容積が連続的に縮小しようとする。
この状態では、ロッド802の先端802aは、先端802aに当接あるいは衝突したキッカー25の押圧力によって、蓋部810b側から蓋部810c側に向けた力が作用している。
キッカー25の押圧力は、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1からダンピング室803に伝達される。
これにより、ダンピング室803は高圧状態を維持する。ここで、オリフィス部807によるダンピング室803の圧力緩和が継続される。
これにより、ロッド802が第2ポジションに近接する位置まで移動するにしたがって、オリフィス開口部807aに続いてオリフィス開口部807bが、ロッド802のフランジ部802bの外周面によって閉塞される。
このとき、切欠部802b3によって、ダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710へ逃げる油圧の流量を緩和することができる。
さらに、ロッド802が第2ポジション側に移動するにしたがって、切欠部802b3によって、ダンピング室803から油圧シリンダ(メインシリンダ)710へ逃げる油圧の流量を緩和することができる。
ロッド802が第2ポジションに近接する位置まで移動するにしたがって、オリフィス部807の流量が減少して、より一層、ロッド802の移動速度を緩和することができる。
これにより、キッカー25の移動、すなわち、可動弁部(可動弁板部)54の閉回転動作を傾斜して緩和することができる。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710においては、付勢部材(メインバネ)720の変形により、圧力変動が引き続き吸収される。
高圧であるダンピング室803の圧力は、ダンピング逆止弁805によって、メインシリンダポート702aに向けて遮断されている。これにより、メインシリンダポート702a、および、メインシリンダポート702aに連通している部分への高圧の衝撃が伝達されることを防止する。
また、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814が、インナースプール811のフランジ部811bの端面811b1に接している。インナースプール811のフランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
ここで、ロッド802には、キッカー25の押圧力に加えて、ロッド802にはインナースプール811のフランジ部811b、C環(ストッパ)814を介して、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804の付勢力が作用している。
したがって、C環(ストッパ)814がインナースプール811のフランジ部811bの端面811b1と当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。同時に、アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2がC環(ストッパ)814に当接しているため、アウタースプール812の軸方向位置が規制される。
さらに、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1がアウタースプール812のフランジ部812bの面812b1に当接しているため、ロッド802の軸方向位置が規制される。
スプール流路801は、ロッド802が第2ポジションに位置するまで閉塞状態を維持する。メインシリンダポート702aと押しつけシリンダポート702bとは、遮断されている。付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802を付勢している。
圧力の上昇した油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
さらに、閉回転動作によって、キッカー25が、ロッド802の端部に当接した状態で押圧することで、ロッド802が第2ポジションへと到達する。
この状態で、ロッド802の移動によりオリフィス部807が閉塞されて、ダンピング室803は、油圧シリンダ(メインシリンダ)710側から遮断される。
このとき、オリフィス部807においては、図11に示す状態と同様に、最も蓋部810c側に位置するオリフィス開口部807cは、切欠部802b3によってダンピング室803と連通しているが、蓋部810b側に位置するオリフィス開口部807b,オリフィス開口部807aは、ロッド802のフランジ部802bの外周面によって閉塞される。
これにより、圧力緩和が終了する。このとき、油圧シリンダ(メインシリンダ)710における付勢部材(メインバネ)720の変形により、圧力変動が吸収されて、ダンピング室803の圧力は、充分低下されている。
また、メインシリンダポート開口801aは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して連通されている。これに対して、押しつけシリンダポート開口801bは、アウタースプール812の円筒部812aの外周面によってスプール流路801に対して閉塞されている。
したがって、スプール流路801は閉塞されている。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
フランジ部811bの端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2に接触している。
このため、付勢部材(スプールバネ)804は、ロッド802の付勢を解除した状態となる。
アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
フランジ部812bの面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの面802b2と接触している。
この状態では、ロッド802の先端802aは、先端802aに当接したキッカー25によって、蓋部810b側から蓋部810c側に向けた押圧力が作用している。
キッカー25の押圧力は、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1からダンピング室803に伝達される。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されている。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力は、変動しない。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73によって可動部72の先端部が縮退した状態を維持する。
さらに、閉回転動作によって、図16に示すように、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に到達する。
この状態では、キッカー25が、ロッド802の端部に当接した状態で押圧することで、ロッド802が第2ポジションを通過して第3ポジションへと到達する。
このとき、キッカー25が、ケーシング810の蓋部810bの平面810b1と接触する。これにより、キッカー25が動作停止位置となり、キッカー25の閉回転動作が終了する。平面810b1は、キッカー25の閉回転動作における閉回転動作終端位置を規制する。
ここで、可動弁部(可動弁板部)54が弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)側に到達した瞬間と同時に、図16に示すように、ロッド802が第3ポジションへと到達する。
ロッド802が第3ポジションへと到達すると、ロッド802の移動により、スプール流路801が、はじめて連通状態となる。
このとき、ロッド802の先端802aは、図16に示すように、キッカー25によって貫通孔816内に押し込まれ、ケーシング810の平面810b1と面一な位置、あるいは、貫通孔816内側に引っ込んだ位置とされている。
同時に、オリフィス部807においては、ダンピング室803と連通している開口はない。
また、メインシリンダポート開口801aおよび押しつけシリンダポート開口801bが、ともにスプール流路801に連通している。アウタースプール812の円筒部812aの外周面は、メインシリンダポート開口801aおよび押しつけシリンダポート開口801bのいずれも閉塞していない。
したがって、スプール流路801は連通状態とされている。
インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2に接触している。
フランジ部811bは、蓋部810b側から蓋部810c側に向けて付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されている。
このとき、フランジ部811bの端面811b1は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触しておらず、離間している。
したがって、ロッド802は、付勢部材(スプールバネ)804によって付勢されていない。
アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2は、ロッド802に周設されたC環(ストッパ)814と接触している。
フランジ部812bの面812b1は、ロッド802のフランジ部802bの端面802b1と接触している。
この状態では、アウタースプール812の円筒部812aの端面812a2にかかる圧力と、ロッド802のフランジ部802bにおける端面802b1にかかる圧力との大小にかかわらず、キッカー25にロッド802の先端802aが当接しているため、ロッド802は、キッカー25によって蓋部810b側から蓋部810c側に向けて押圧されている。
したがって、ロッド802の軸方向位置が規制される。同時に、アウタースプール812のフランジ部812bの面812b2がC環(ストッパ)814に当接しているため、アウタースプール812の軸方向位置が規制される。
さらに、インナースプール811のフランジ部811cの面811c1は、段差面810a2に接触しているため、インナースプール811の軸方向位置が規制される。
これにより、図16に示すように、ダンピング室803のオリフィス部807が閉塞し、スプール流路801が連通可能な第3ポジションとなる。
油圧シリンダ(メインシリンダ)710から付勢部(押しつけシリンダ)70に向かっては、逆止弁(スプール逆止弁)806によって遮断されているが、スプール流路801によって連通される。
これにより、付勢部(押しつけシリンダ)70の圧力が上昇する。
したがって、付勢部(押しつけシリンダ)70は、付勢部材(押しつけバネ)73の付勢力に打ち勝って可動部72の先端部が伸長した状態となる。
このとき、可動部72の先端部に押圧されて、可動弁部(可動弁板部)54が流路H方向における位置を変更する密閉動作する。これにより、可動弁部(可動弁板部)54が、弁開口遮蔽位置(摺動準備位置)から、弁閉塞位置にまで摺動して、流路Hが閉塞される。
これにより、停電等の緊急時におけるノーマルクローズとしての弁閉塞動作を完了する。
なお、ケーシング810の内部においては、ダンピング室803に高圧がかかったダンピング動作状態(圧力緩和状態)を除いて、ロッド内部空間803c、スプール流路801は、同じ圧力状態となる。また、ロッド内部空間803cは、常に大気圧に維持されている。
逆にいうと、ケーシング810の内部は、ダンピング動作状態(圧力緩和状態)において、ダンピング逆止弁805によって、ダンピング室803のみが高圧となる。
本実施形態においては、上述した第1実施形態と同様に、非圧縮性流体供給切替と衝撃緩和とを同時に呈するノーマルクローズを実現するという効果を奏することができる。
以下、本発明に係る仕切りバルブの第3実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態において上述した第1および第2実施形態と異なるのは仕切りバルブの振り子弁体に関する点であり、これ以外の対応する構成要素に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
図17は、本実施形態における仕切りバルブの構成を示す流路と直交する断面図である。
図18は、本実施形態における仕切りバルブの構成を示す流路に沿った断面図で、弁体が退避動作可能位置(FREE)に配置されている場合を示す図である。図18は、図17における線分B-O-Cに相当する。図19~図22は、図18と同様に、弁体が退避動作可能位置(FREE)に配置されている場合を示す図である。
図19は、図17における線分A-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁箱に内蔵された付勢部(押しつけシリンダ)の付近に位置する部材の構造を示す図である。
図20は、図17における線分B-Oに沿う要部を示す拡大図であり、可動弁枠部と可動弁板部との間に配された弁板付勢部の付近に位置する部材の構造を示す図である。
図21は、図17における線分C-Oに沿う要部を示す拡大図であり、付勢部(押しつけシリンダ)と弁板付勢部が存在しない位置における可動弁枠部と可動弁板部を示す図である。
図22は、図17における弁枠付勢部の要部を示す拡大図であり、図18において弁枠付勢部を紙面奥行き方向に見た図である。
図23は、本実施形態における仕切りバルブの構成を示す流路に沿った断面図で、弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)に配置されている場合を示す図である。図23は、図17における線分B-O-Cに相当する。図24~図27は、図23と同様に、弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)に配置されている場合を示す図である。
図24は、図17における線分A-Oに沿う要部を示す拡大図であり、弁箱に内蔵された付勢部(押しつけシリンダ)の付近に位置する部材の構造を示す図である。
図25は、図17における線分B-Oに沿う要部を示す拡大図であり、可動弁枠部と可動弁板部との間に配された弁板付勢部の付近に位置する部材の構造を示す図である。
図26は、図17における線分C-Oに沿う要部を示す拡大図であり、付勢部(押しつけシリンダ)と弁板付勢部が存在しない位置における可動弁枠部と可動弁板部を示す図である。
図27は、図17における弁枠付勢部の要部を示す拡大図であり、図23において弁枠付勢部を紙面奥行き方向に見た図である。
図28は、本実施形態における仕切りバルブの構成を示す流路に沿った断面図で、弁体が逆圧位置に配置されている場合を示す図である。図28は、図17における線分B-O-Cに相当する。図29~図31は、図28と同様に、弁体が逆圧位置に配置されている場合を示す図である。
図29は、図17における線分A-Oに沿う部を示す拡大図であり、弁箱に内蔵された付勢部(押しつけシリンダ)の付近に位置する部材の構造を示す図である。
図30は、図17における線分B-Oに沿う要部を示す拡大図であり、可動弁枠部と可動弁板部との間に配された弁板付勢部の付近に位置する部材の構造を示す図である。
図31は、図17における線分C-Oに沿う要部を示す拡大図であり、付勢部(押しつけシリンダ)と弁板付勢部が存在しない位置における可動弁枠部と可動弁板部を示す図である。
図32は、図18における油圧駆動手段および付勢部(押しつけシリンダ)を示す説明図である。
図33は、図18における付勢部(押しつけシリンダ)の配置を示す斜視図である。
図34は、図18における付勢部(押しつけシリンダ)の配置を示す斜視図である。
図35は、図18における油圧駆動手段における加圧状態の油圧発生部を示す断面図である。
図36は、図18における油圧駆動手段における減圧状態の油圧発生部を示す断面図である。
図37は、図18における油圧駆動手段における過圧状態の油圧発生部を示す断面図である。
[振り子型仕切りバルブ]
本発明の実施形態に係る仕切りバルブ100は、図17~図21に示すように、振り子型スライド弁である。
仕切りバルブ100は、第1空間と第2空間とをつなげている流路Hを仕切り、また、この仕切り状態を開放する。つまり、仕切りバルブ100は、流路Hを閉鎖した状態と、第1空間と第2空間とをつなぐ状態と、を切り替える。
仕切りバルブ100は、弁箱10と中立弁体5と回転軸20とを備える。
弁箱10の内部には中空部11が形成される。弁箱10は、中空部11を有するフレームによって構成される。
弁箱10には、中空部11を挟んで互いに対向するように第1開口部12aおよび第2開口部12bが設けられる。
第1開口部12aから第2開口部12bまでは中空部11を介して連通される。
第1開口部12aから第2開口部12bに向かって流路Hが設定されている。
第1開口部12aは、第1空間に露出されている。第2開口部12bは、第2空間に露出されている。つまり、仕切りバルブ100は、第1空間と第2空間との間に挿入される。
なお、以下の説明において、この流路Hに沿った方向を流路H方向と称することがある。
中空部11内には、中立弁体5が配置される。
中立弁部30は、位置切り替え部としての回転軸20に接続される。
回転軸20は、流路H方向とほぼ平行に延在する軸線を有する。回転軸20は、弁箱10を貫通する。回転軸20は、不図示の駆動装置により回転可能である。
回転軸20には、接続部材(不図示)が固着されている。
接続部材は、例えば、略平板状の部材である。接続部材は、回転軸20の一端に対してネジ等によって固着される。
回転軸20には、接続部材(不図示)を介して中立弁部30が固定される。
あるいは、回転軸20には、接続部材(不図示)を介さずに中立弁部30が直接接続されてもよい。
回転軸20は、中立弁体5の位置切り替え部として機能する。
中立弁体5は、第1開口部12aおよび/または第2開口部12bを閉塞可能である。本実施形態においては、第1開口部12aを閉塞可能とする。
中立弁体5は、弁閉塞位置と弁開放位置との間で動作する。
弁閉塞位置において、中立弁体5は、第1開口部12aに対して閉塞状態(図23)にする。
弁開放位置において、中立弁体5は、第1開口部12aから退避した開放状態(図18)にする。
中立弁体5は、中立弁部30、および、可動弁部40から構成されている。
中立弁部30は、回転軸20の軸線に対して直交する方向に延在する。中立弁部30は、回転軸20の軸線に対して直交する方向に平行な面に含まれるように配置される。
中立弁部30は、図17に示すように、円形部30aと回転部30bとを有する。
円形部30aは、流路H方向視して、可動弁部40と重なるように配置される。
回転部30bは、回転軸20の回転に伴って円形部30aを回転させる。回転部30bは、回転軸20と円形部30aとの間に位置する。
回転部30bは、回転軸20から円形部30aに向けて、2本の腕が延びたアーム形状で形成されている。回転部30bは、アーム部と呼称されてもよい。
これら回転軸20、中立弁部30は、弁箱10に対して回動はするが、流路H方向には位置変動しない。
可動弁部40は略円板状とされる。
可動弁部40は、中立弁部30に対して流路H方向の位置が変更可能に接続される。つまり、可動弁部40は、中立弁部30に対して厚さ方向のみ摺動可能として接続される。
可動弁部40は、2つの可動弁枠部60(スライド弁板)と可動弁板部50(カウンター板)とを備える。
可動弁枠部60は、円形部30aと略同心状の略円環状とされる。
可動弁枠部60は、円形部30aに嵌合される。可動弁枠部60は、中立弁部30に対して流路H方向に摺動可能とされる。
可動弁枠部60と中立弁部30との間には、弁枠付勢部90(補助バネ)が配置される。
可動弁枠部60は、弁枠付勢部90(補助バネ)によって、中立弁部30に対して流路H方向における位置が変更可能に接続される。
可動弁板部50は、円形部30aと略同心状の円形輪郭を有する板体とされる。
可動弁板部50は、可動弁枠部60に嵌合される。可動弁板部50は、可動弁枠部60に対して流路H方向に摺動可能とされる。
可動弁枠部60は、可動弁板部50の周囲を囲むように配置される。
可動弁板部50と可動弁枠部60とは、弁板付勢部80(保持バネ)によって接続される。
可動弁板部50と可動弁枠部60とは、図18に符号B1,B2で示された往復方向に、互いに相対的な摺動が可能である。
往復方向B1,B2とは、可動弁板部50および可動弁枠部60の面に垂直な方向である。往復方向B1,B2とは、回転軸20の軸方向に平行な流路H方向である。
可動弁板部50には、弁箱内面10Bに対向(当接)する表面に、カウンタークッション51が周設される。
カウンタークッション51は、第2開口部12bの形状に対応して円環状に形成される。カウンタークッション51は、Oリング等からなるシール部とされる。カウンタークッション51は、閉弁時に第2開口部12bの周縁となる弁箱内面10Bに密着可能である。
カウンタークッション51は、閉弁時に第2開口部12bの周縁となる弁箱内面10Bに接触して、可動弁板部50および弁箱内面10Bによって押圧される。これにより、第1空間と第2空間とが仕切り状態となる。
カウンタークッション51は、弾性体である。
カウンタークッション51は、可動弁板部50と弁箱内面10Bとの衝突時に、弾性変形する。カウンタークッション51は、可動弁板部50が弁箱内面10Bに衝突する際の衝撃を緩和する。これにより、ゴミの発生を防ぐことが可能となる。
可動弁板部50には気抜き穴53が設けられる。
可動弁板部50と弁箱内面10Bとが衝突した際に、可動弁板部50と弁箱内面10Bとカウンタークッション51とによって密閉空間が形成される。気抜き穴53は、この密閉空間から気体を除去する。
可動弁板部50の外周付近における全領域には、内周クランク部50cが形成される。内周クランク部50cは、流路H方向と平行な摺動面50bを有する。
可動弁枠部60の内周付近における全領域には、外周クランク部60cが形成される。外周クランク部60cは、流路H方向と平行な摺動面60bを有する。
外周クランク部60cおよび内周クランク部50cは嵌合している。
摺動面50bと摺動面60bとは、互いに摺動可能として対向状態に位置する。
外周クランク部60cと内周クランク部50cとの間には、Oリング等からなる摺動シールパッキン52が配される。摺動シールパッキン52により、摺動時における、摺動面50bと摺動面60bとのシール状態を維持する。
可動弁枠部60には、弁箱内面10Aに対向(当接)する表面に、弁枠シールパッキン61が周設される。
弁枠シールパッキン61は、第1開口部12aの形状に対応して円環状に形成される。弁枠シールパッキン61は、例えば、Oリング等からなるシール部とされる。
弁枠シールパッキン61は、第1開口部12aの周囲に位置する弁箱内面10Aに密着可能である。
弁枠シールパッキン61は、閉弁時に第1開口部12aの周縁となる弁箱内面10Aに接触して、可動弁枠部60および弁箱内面10Aによって押圧される。これにより、第1空間と第2空間とが仕切り状態となる。
弁枠シールパッキン61と摺動シールパッキン52とは、ほぼ同一円筒面上に配置される。弁枠シールパッキン61と摺動シールパッキン52とが、図19~図21に示すラインRに重なるように配置される。
このため、約100%の逆圧キャンセル率が得られる。
弁枠付勢部90は、中立弁部30の円形部30aと、流路H方向視して円形部30aと重なる可動弁枠部60の位置規制部65と、の間に配置される。
弁枠付勢部90は、中立弁部30に対して、可動弁枠部60を流路H方向における中央位置に向けて付勢する。
弁枠付勢部90は、円形部30aの周方向に等間隔を有して複数配置される。図17では、3個の弁枠付勢部90が配置された構成例を示している。
弁枠付勢部90は弾性部材であり、板バネとされる。
弁枠付勢部90(板バネ)は、その長手方向が円形部30aの周方向に沿って配置される。
弁枠付勢部90(板バネ)の両端部分は、図22に示すように、固定ピン92と固定ピン93とによって中立弁部30の円形部30aに係止される。弁枠付勢部90(板バネ)の両端部分は、それぞれ厚さ方向にリング状部材92a、リング状部材92bを挟んで円形部30aに係止される。
弁枠付勢部90(板バネ)の中央部分は、印圧ピン91によって可動弁枠部60の位置規制部65に係止される。
仕切りバルブ100の開弁状態(図18)においては、流路H方向における中立弁部30と可動弁枠部60との離間距離が狭くなる。
これにより、弁枠付勢部90は、高さ方向(厚さ方向)の距離が縮まる。
すなわち、弁枠付勢部90における印圧ピン91と固定ピン92との間には、厚さ方向に褶曲する曲部90Aが形成される(図22)。同様に、弁枠付勢部90における印圧ピン91と固定ピン93との間には、厚さ方向に褶曲する曲部90Aが形成される(図22)。
これに対して、仕切りバルブ100の閉弁状態(図23)においては、流路H方向における中立弁部30と可動弁枠部60との離間距離が広くなる。
これにより、弁枠付勢部90は、高さ方向(厚さ方向)の距離が伸びる。すなわち、弁枠付勢部90では、曲部90Aが解消する(図27)。
弁枠付勢部90は、閉弁状態(図23)から開弁状態(図18)へ変化する場合に、弁箱内面10Aから可動弁枠部60を引き離す機械的な分離動作を促す構造を有する。
弁枠付勢部90は、機械的な分離動作を促す機能に加えて、中立弁部30に対して可動弁枠部60の径方向および周方向の位置を保持する機能も備える。
弁板付勢部(保持バネ)80は、可動弁部40に内蔵される。
弁板付勢部80は、流路H方向視して可動弁枠部60と可動弁板部50とが重なる領域に配置される。
複数の弁板付勢部80は、可動弁枠部60の周方向に等間隔を有する配置とされる。
弁板付勢部80を設ける箇所は、3箇所以上が好ましく、互いに離間して設けられる。
図17は、弁体の中心Oから見て、3個の弁板付勢部80が同じ角度位置(120度)に配された構成例を示している。
弁板付勢部80は、ボルト状のガイドピン81の長軸部によって、可動弁板部50の動きを誘導(規制)する。ガイドピン81は、可動弁枠部60に固定される。
弁板付勢部80を構成する保持バネは、例えば、スプリング、ゴム等とされる弾性部材で形成されている。
弁板付勢部80は、可動弁枠部60と可動弁板部50との流路H方向における厚み寸法を変更可能である。
弁板付勢部80は、可動弁枠部60の動く往復方向B1,B2へ可動弁板部50を連動させる。
ガイドピン81は、太さ寸法が均一の棒状体で構成されている。
ガイドピン81は、弁板付勢部80内を貫通する。ガイドピン81は、流路H方向に立設されて可動弁枠部60に固設される。
ガイドピン81は、可動弁板部50に形成された孔部50hに嵌合している。
ガイドピン81は、可動弁板部50と可動弁枠部60の位置規制を誘導する。
弁板付勢部80により、可動弁板部50と可動弁枠部60とが互いに摺動する際に、摺動方向(符号Qで示す軸)が、往復方向B1,B2からずれないようにできる。
また、可動弁板部50と可動弁枠部60とが摺動した際にも、可動弁板部50および可動弁枠部60の姿勢が変化せずに平行移動を行うことができる。
弁箱10には、複数の付勢部(押しつけシリンダ)70が内蔵されている。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁枠部60をシール面に向く方向に押圧する昇降機構を構成している。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700に接続されており油圧によって駆動される。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁枠部60を流路H方向において第1開口部12aに近接する方向に付勢可能な位置、つまり、第2開口部12bの周囲となる位置に配置される。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧駆動部(固定部)71と、可動部72とを有する。
油圧駆動部(固定部)71は、油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)700に接続されている。油圧駆動部(固定部)71は、油圧駆動手段700から供給された油圧(加圧非圧縮性流体)によって可動部72を伸縮可能とされる。
油圧駆動部(固定部)71は、中空部11に対して弁箱内面10Bよりも外側となるフレームの内部に埋め込まれた配置とされる。
可動部72は、流路H方向に沿って固定部71から第1開口部12aに近接する方向に伸長自在とされる。
付勢部(押しつけシリンダ)70には、油圧駆動時に、作動流体である油が、可動弁枠部60側となる真空側に漏れないように、多段のシール手段が設けられる。
例えば、可動部72の周囲には、先端部72a側となる位置にリング状のシール部材(Oリング)75が設けられる。可動部72は、油圧駆動部(固定部)71側と可動弁枠部60側となる真空側とをシールした状態で伸縮自在とされる。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁枠部60を第1開口部12aに向けて移動させる機能を有する。付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁枠部60を弁箱内面10Aに当接させ、可動弁枠部60を弁箱内面10Aに押圧して、流路Hを閉鎖する(閉弁動作)。
複数の付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動弁枠部60の姿勢を変化させずに付勢可能な位置として弁箱10に配される。複数の付勢部(押しつけシリンダ)70は、第2開口部12bの周囲に沿って等間隔に離間して設けられる。
複数の付勢部(押しつけシリンダ)70を設ける箇所は、3箇所以上が好ましい。
図32,図33には、互いに離間する付勢部(押しつけシリンダ)70の配置として、弁体の中心Oから見て、4個の付勢部(押しつけシリンダ)70が同じ角度位置(90度)で離間するように配置された構成例を示す。
中心Oから見て、付勢部(押しつけシリンダ)70の角度位置は、弁板付勢部80と弁枠付勢部90との角度位置と重ならないように構成される。
開弁状態(図18)から閉弁状態(図23)とする場合に、付勢部(押しつけシリンダ)70は、油圧によって可動部72を伸張させる。
このとき、付勢部(押しつけシリンダ)70は、先端部72aの当接した可動弁枠部60を付勢する。これにより、可動弁枠部60が流路H方向に第1開口部12aに向けて移動する。弁枠シールパッキン61が第1開口部12aの周囲の弁箱内面10Aに密着する。
複数の付勢部(押しつけシリンダ)70においては、可動部72の伸長動作がいずれもほぼ同時に動作可能とされる。
油圧駆動手段700は、図34に示すように、油圧発生部701と、油圧管702と、切替弁(スプール弁)800と、駆動部705と、制御部(コントローラ)706と、電源707と、を有する。
油圧発生部701は、付勢部(押しつけシリンダ)70の油圧駆動部(固定部)71に油圧を供給する油圧を発生させる。
油圧管702は、油圧発生部701から油圧駆動部(固定部)71に接続される。
切替弁(スプール弁)800は、油圧管702に設けられて可動弁枠部60の開動作終了時に油圧供給を切断するとともに、油圧管702に設けられて回転軸20の回転が閉位置となっていることを検出して油圧供給を切り替え可能である。
駆動部705は、油圧発生部701を駆動するモータ等である。駆動部705は、制御部(コントローラ)706に接続されて制御される。駆動部705は、電源707に接続されて、駆動部705を駆動するための電力を供給される。
また、油圧発生部701は、図35~図37に示すように、ノーマルクローズが可能な構成とされている。
油圧発生部701は、可動部72を伸縮動作する際に、正圧または負圧となる油圧を油圧駆動部(固定部)71に供給するとともに、動作終了時に、油圧供給を切断可能とされている。また、可動弁枠部60への可動部72の当接状態を適切に制御可能となっている。
図35~図37は、油圧駆動手段700における油圧発生部701を示す断面図である。
図35は、油圧駆動手段700における加圧状態の油圧発生部701を示す。図36は、油圧駆動手段700における減圧状態の油圧発生部701を示す。図37は、油圧駆動手段700における過圧状態の油圧発生部701を示す。
油圧発生部701は、図35~図37に示すように、油圧シリンダ710と、付勢部材720と、シリンダ駆動部730と、ケーシング750と、を備えている。
油圧シリンダ710は、油圧駆動部(固定部)71に非圧縮性流体である圧油を加圧して供給する。付勢部材720は、油圧シリンダ710を付勢する。シリンダ駆動部730は、付勢部材720に抗して油圧シリンダ710を駆動可能である。ケーシング750は、これら油圧シリンダ710、付勢部材720、シリンダ駆動部730を収納する。
油圧シリンダ710は、有底筒状のシリンダ本体711と、シリンダ本体711の内部で軸線方向に相対的に移動可能なピストン712とを有する。
ピストン712は、その軸線に沿って内部を貫通する油圧流路713を有し、油圧流路713が油圧管702に接続されている。油圧流路713は、非圧縮性流体である圧油(駆動流体)を油圧管702に対して流入可能または流出可能である。
ピストン712は、油圧管702に接続される側の油圧流路713がケーシング750を貫通する。ピストン712の端部712aは、Oリングおよびシール材によってシールされてケーシング750に取り付け固定される。
ピストン712の端部712aと反対側となる端部712bは、シリンダ本体711の内部に同軸状態に位置する。
シリンダ本体711の端部711aは開口されている。シリンダ本体711の端部711aには、内部にピストン712の端部712bが挿入される。
シリンダ本体711はピストン712に対して軸線方向に相対的に移動可能である。シリンダ本体711はケーシング750に対して軸線方向に相対的に移動可能である。
シリンダ本体711の端部711bは閉塞される。シリンダ本体711の端部711bの内側と、ピストン712の端部712bの端面とで油圧空間714が形成される。油圧空間714には、非圧縮性流体である圧油(駆動流体)が充填される。
油圧空間714は、シリンダ本体711がピストン712に対して軸線方向に相対的に移動した場合に容積が増減する。この油圧空間714の容積増減にともない、油圧空間714に充填された圧油が、油圧流路713を介して油圧管702に流入または流出する。
シリンダ本体711の端部711aには、フランジ部711cが外周位置に設けられる。フランジ部711cは、端部711aから径方向外側に張り出して周設される。
フランジ部711cの端部711bに向かう面には、付勢部材720となる内バネ721の端部721aおよび外バネ722の端部722aが当接している。
フランジ部711cの端部711bに向かう面には、シリンダ本体711の外周面に近接して周溝711dが周設される。周溝711dには、付勢部材720となる内バネ721の端部721aが当接している。周溝711dの外周位置となるフランジ部711cの端部711bに向かう面には、外バネ722の端部722aが当接している。
付勢部材720は、内バネ721および外バネ722を有する。内バネ721および外バネ722は、コイルバネとされる。内バネ721および外バネ722は、シリンダ本体711およびピストン712と同軸状に配置される。内バネ721は、シリンダ本体711の外周面の径寸法よりもやや大きい内径寸法を有する。外バネ722は、内バネ721の外径寸法よりもやや大きい内径寸法を有する。外バネ722は、内バネ721よりも大きな線径とされる。外バネ722は、内バネ721よりも大きな付勢力を有する。
内バネ721および外バネ722は、伸縮方向への付勢力をシリンダ本体711に伝達可能とされている。内バネ721および外バネ722は、いずれもシリンダ本体711のフランジ部711cを、ピストン712の端部712aに向けて押圧するように付勢されている。
内バネ721の端部721bおよび外バネ722の端部722bは、ケーシング750に当接している。これにより、付勢部材720は、シリンダ本体711をケーシング750に対して付勢する。
なお、付勢部材720は、シリンダ本体711を付勢することが可能であれば、この構成に限るものではない。
シリンダ本体711の内周面には、端部711aに近接する位置に、ブシュ711e、Y形パツキン711f,711gが設けられる。シリンダ本体711の内周面とピストン712の外周面とは摺動可能に密閉される。
シリンダ本体711の端部711aには、外側位置にシリンダ駆動部730の駆動軸731の端部731aが同軸状として接続される。
シリンダ駆動部730は、シリンダ本体711をピストン712に対して軸線方向に相対的に移動させる駆動軸731と、モータ等の駆動部705によって駆動軸731を駆動する駆動伝達部と、を有する。
駆動軸731は、シリンダ本体711およびピストン712と同軸状態としてケーシング750内に配置される。駆動軸731は軸方向に移動可能とされる。駆動軸731はピストン712およびケーシング750に対して軸線方向に相対的に移動可能である。
駆動軸731の外周面には端部731aに近接する位置に、ボールネジ731cが形成される。
駆動軸731の軸方向におけるボールネジ731cの長さは、シリンダ本体711が軸方向に移動する際、その全範囲に対して、後述する内側螺面732cが螺合状態を維持可能なように設定される。
駆動軸731の径方向外側には、ボールネジ731cの外周位置に、ネジ駆動ギア732が同軸状に配置される。駆動軸731は、ネジ駆動ギア732によってケーシング750に対して支持される。
駆動軸731の端部731aと反対側となる端部731bには、後述する回り止め731hが径方向に突出して設けられる。回り止め731hは、ケーシング750に設けられたすべり溝757の内部に位置して、駆動軸731が回転しないで軸方向に移動可能なように移動方向を規制している。
ネジ駆動ギア732は筒状とされる。ネジ駆動ギア732は、ケーシング750に対して回転可能に支持される。
ネジ駆動ギア732の外周にはボールベアリング732f,732gが設けられる。ボールベアリング732f,732gは、ケーシング750に対して駆動軸731と同軸に回転可能としてネジ駆動ギア732を支持する。
なお、ネジ駆動ギア732は、ケーシング750に対して軸方向には移動しない。
ネジ駆動ギア732の内周には内側螺面732cが形成される。内側螺面732cは、駆動軸731のボールネジ731cと螺合する。
ネジ駆動ギア732が回転した場合、内側螺面732cと螺合しているボールネジ731cにより、駆動軸731に回転力が作用する。駆動軸731は、回り止め731hおよびすべり溝757によって回転が規制されている。したがって、駆動軸731は、すべり溝757に規制された方向、すなわち、駆動軸731の軸方向に移動する。
ネジ駆動ギア732の外周には外側ギア732dが形成される。外側ギア732dは、ネジ駆動ギア732の軸方向において、ボールベアリング732fおよびボールベアリング732gの間に挟まれた位置に形成される。ネジ駆動ギア732において、外側ギア732dは、径方向の最外側に位置する。
なお、ネジ駆動ギア732は、内側螺面732cの形成された内ネジ駆動ギア732aと、外側ギア732dの形成された外ネジ駆動ギア732bと、が一体として接続されていることができる。
外側ギア732dは、駆動ギア733dと噛合する。駆動ギア733dは、駆動軸731の軸線と平行な回転軸線を有する。駆動ギア733dは、駆動軸731の軸線と平行な回転軸734に回転自在に支持される。回転軸734は、駆動軸731の径方向における外側に離間した位置としてケーシング750に支持される。
駆動ギア733dは、同軸の駆動ギア733eと一体に形成される。駆動ギア733eは、駆動ギア733dよりも大きな径寸法を有する。駆動ギア733eは、駆動ギア733dと一体に回転する。
駆動ギア733eは、駆動ギア735と噛合する。駆動ギア735は、駆動軸731の軸線と平行な回転軸線を有する。駆動ギア735は、駆動軸731の軸線と平行な回転軸736に回転自在に支持される。回転軸736は、駆動軸731の径方向における外側位置で、回転軸734よりもさらに離間した位置としてケーシング750に支持される。
駆動ギア735は、駆動ギア737と噛合する。駆動ギア737は、駆動軸731の軸線と平行な回転軸線を有する。駆動ギア737は、駆動軸731の軸線と平行なモータ等の駆動部705の回転駆動軸705aに固定される。回転駆動軸705aは、駆動軸731の径方向における外側位置で、回転軸736よりもさらに離間した位置とされる。回転駆動軸705aは、ケーシング750に貫通状態として回転可能に取り付けられる。
ネジ駆動ギア732、ボールベアリング732f,732g、内側螺面732c、外側ギア732d、駆動ギア733d、駆動ギア733e、回転軸734、駆動ギア735、回転軸736、駆動ギア737は、駆動伝達部を構成する。
ケーシング750は、ケーシング筒751と、ケーシング蓋752と、後ケーシング753と、リング754と、蓋部758と、からなる。
ケーシング筒751は、筒状とされる。
ケーシング蓋752は、ケーシング筒751の一端を閉塞する。
後ケーシング753は、ケーシング筒751の他端を閉塞する。
リング754は、ケーシング筒751と後ケーシング753との間に設けられる。
蓋部758は、後ケーシング753の他端を閉塞する。
ケーシング筒751は、シリンダ本体711、ピストン712、駆動軸731と同軸状に延在する内部形状を有する。ケーシング筒751の内部は収納空間755を形成している。
収納空間755の内部には、シリンダ本体711と、ピストン712と、付勢部材720となる内バネ721および外バネ722と、駆動軸731の端部751aと、が収納される。
収納空間755は、ピストン712の位置する側が開口しており、ケーシング蓋752によって閉塞されている。
ケーシング蓋752にはピストン712が接続固定されている。ケーシング蓋752にはピストン712の端部712aが貫通している。
収納空間755は、駆動軸731の位置する側が開口しており、後ケーシング753によって閉塞されている。後ケーシング753には、駆動軸731が貫通している。
収納空間755は、後ケーシング753に近接する位置に、リング754が設けられる。
リング754は、駆動軸731と同軸として駆動軸731の周囲に配置される。リング754の内周と駆動軸731の外周とは離間している。
リング754は、フランジ部711cの内周、すなわち、シリンダ本体711の外周面の径寸法と等しい内径を有する。また、リング754は、フランジ部711cの外径寸法と等しい外径を有する。
リング754のケーシング蓋752に対向する面には、付勢部材720となる内バネ721の端部721bおよび外バネ722の端部722bが当接している。
リング754のケーシング蓋752に対向する面には、周溝711dに対応するように周溝754dが周設される。周溝754dには、付勢部材720となる内バネ721の端部721bが当接している。周溝754dの外周位置となるリング754のケーシング蓋752に向かう面には、外バネ722の端部722bが当接している。
ケーシング筒751と後ケーシング753とは、収納空間755よりも駆動軸731の径方向外側に向けて延在する駆動系支持部751k,753kが設けられる。駆動系支持部751k,753kは、ケーシング筒751および後ケーシング753に対して周方向の一部分をなすフランジ状に形成される。
駆動系支持部751kと駆動系支持部753kとは、互いに接触している。駆動系支持部751kと駆動系支持部753kとの間には、ネジ駆動ギア732、ボールベアリング732f,732g、内側螺面732c、外側ギア732d、駆動ギア733d、駆動ギア733e、回転軸734、駆動ギア735、回転軸736、駆動ギア737が挟持される。
駆動系支持部751kと駆動系支持部753kとの対向する面には、ネジ駆動ギア732、ボールベアリング732f,732g、内側螺面732c、外側ギア732d、駆動ギア733d、駆動ギア733e、回転軸734、駆動ギア735、回転軸736、駆動ギア737に対応する凹凸が形成される。
駆動系支持部751kと駆動系支持部753kとは、ネジ駆動ギア732、ボールベアリング732f,732g、内側螺面732c、外側ギア732d、駆動ギア733d、駆動ギア733e、回転軸734、駆動ギア735、回転軸736、駆動ギア737を、対向する面の間で支持している。
また、駆動系支持部751kには、回転駆動軸705aが貫通している。駆動系支持部751kには、モータ等の駆動部705が取り付けられている。
ケーシング筒751とネジ駆動ギア732との間にはボールベアリング732fが設けられる。ボールベアリング732fは、ケーシング筒751に対してネジ駆動ギア732を回転可能に支持する。
後ケーシング753とネジ駆動ギア732との間にはボールベアリング732gが設けられる。ボールベアリング732gは、後ケーシング753に対してネジ駆動ギア732を回転可能に支持する。
後ケーシング753には、駆動軸731が軸方向に移動した際に、駆動軸731の端部731bの逃げとなる後空間756が形成される。
後空間756と収納空間755との境界となる位置には、ネジ駆動ギア732が配置される。つまり、後空間756と収納空間755との境界となる位置には、駆動軸731が軸方向に移動可能として配置されている。
後空間756には、拡径するようにすべり溝757が形成される。すべり溝757は、駆動軸731の径方向外側に位置する。すべり溝757は、回り止め731hが内部を摺動することで、駆動軸731の回転を規制するとともに、駆動軸731の軸方向の移動を可能とする。
後空間756の端部は、蓋部758によって閉塞されている。
後空間756の蓋部758側となる位置には、駆動軸731の端部731bが当接可能なリミッタスイッチ760が設けられる。リミッタスイッチ760は、制御部706に接続される。
リミッタスイッチ760は、駆動軸731が収納空間755から後空間756に向けて移動した場合に、駆動軸731の端部731bがリミッタスイッチ760に当接したことを検知する。このとき、リミッタスイッチ760は、駆動軸731の端部731bが所定の位置に到達したことを制御部706に出力する。
この信号を受け取った制御部706は、モータ等の駆動部705の駆動を停止する信号を出力する。これにより、モータ等の駆動部705は駆動を停止する。したがって、リミッタスイッチ760の設置された位置によって、駆動軸731の移動位置が規制される。
油圧発生部701は、制御部706の出力信号によって、モータ等の駆動部705における駆動の切り替えを可能とされる。
制御部706が駆動信号を出力すると、モータ等の駆動部705が駆動して、回転駆動軸705aが回転する。回転駆動軸705aの回転により、回転駆動軸705aに取り付けられた駆動ギア737が回転する。駆動ギア737の回転は、噛合する駆動ギア735に伝達される。駆動ギア735の回転は、噛合する駆動ギア733eに伝達される。
駆動ギア733eの回転は、一体として形成された駆動ギア733dに伝達される。駆動ギア733dの回転は、噛合する外側ギア732dに伝達されて、ネジ駆動ギア732が回転する。外側ギア732dの回転は、一体として形成されたネジ駆動ギア732の内側螺面732cに伝達される。
ネジ駆動ギア732の内側螺面732cの回転は、噛合する駆動軸731のボールネジ731cに伝達されて、駆動軸731が回転する。ネジ駆動ギア732は、ボールベアリング732f,732gによって支持されているので、回転しても、軸方向に移動しない。
駆動軸731は、内側螺面732cによって支持されるとともに、回り止め731hがすべり溝757の内部に位置して、駆動軸731の移動方向が規制されている。このため、駆動軸731は、回転した場合に軸方向に移動する。
このように、駆動伝達部によって、モータ等の駆動部705の回転駆動力が駆動軸731に伝達され、駆動軸731が軸方向に移動する。
駆動軸731が軸方向に移動すると、一体として接続されたシリンダ本体711も、同様にして軸方向に移動する。このとき、ピストン712は、ケーシング蓋752に固定されているので移動しない。これにより、シリンダ本体711とピストン712とが軸線方向に相対的に移動する。
ここで、シリンダ本体711とピストン712とが相対的に移動することで、シリンダ本体711内部の油圧空間714の容積が変化する。油圧空間714の容積変化に応じて、油圧空間714に充填された非圧縮性流体である圧油(駆動流体)が油圧流路713に流入または流出する。
シリンダ本体711には、フランジ部711cに当接する付勢部材720となる内バネ721および外バネ722が付勢力を付与している。
本実施形態の仕切りバルブ100においては、ノーマルクローズを可能とするため、付勢部材720からの付勢力は、内バネ721および外バネ722が伸長する方向となる。つまり、付勢部材720からシリンダ本体711へ付与された付勢力は、シリンダ本体711がネジ駆動ギア732から離間する方向となる。したがって、付勢部材720の付勢力は、シリンダ本体711における油圧空間714の容積が減少するように付与されている。
また、本実施形態の仕切りバルブ100においては、ノーマルクローズ、つまり、モータ等の駆動部705が駆動された際に、オープン可能とする。このため、モータ等の駆動部705の駆動によって駆動軸731が移動する方向は、付勢部材720の付勢力と反対向きとなる。つまり、モータ等の駆動部705の駆動により、駆動軸731はピストン712から離間する方向に移動する。したがって、モータ等の駆動部705の駆動により、シリンダ本体711における油圧空間714の容積は増大するように駆動軸731が移動する。
油圧発生部701は、モータ等の駆動部705を駆動しない場合、図35に示すように、付勢部材720の付勢力によって油圧空間714の容積が減少する。これにより、油圧空間714積が加圧される。非圧縮性流体である圧油(駆動流体)が、油圧空間714から油圧流路713を介して油圧管702に対して流入する。このとき、付勢部(押しつけシリンダ)70では油圧が作用して、可動部72の先端部72aが伸長する。
また、油圧発生部701は、モータ等の駆動部705を駆動した場合、図36に示すように、モータ等の駆動部705の駆動力によって油圧空間714の容積が増大する。これにより、油圧空間714積が減圧される。非圧縮性流体である圧油(駆動流体)が油圧流路713を介して油圧管702から油圧空間714に対して流入する。このとき、付勢部(押しつけシリンダ)70では油圧が作用して、可動部72の先端部72aが縮退する。
また、油圧発生部701では、何らかの原因により、シリンダ本体711がケーシング蓋752側にオーバーランした場合でも、図37に示すように、フランジ部711cがケーシング蓋752に当接して、シリンダ本体711の移動を停止する。これにより、油圧空間714の減少を所定範囲に制限する。したがって、油圧発生部701は、過剰な圧油(駆動流体)を付勢部(押しつけシリンダ)70へ流入させないことができる。
この構成により、付勢部(押しつけシリンダ)70は、可動部72の先端部72aを可動弁枠部60の下面60sbに当接させて、可動弁枠部60を第1開口部12aに向けて移動させる機能と、自ら(可動部72)が初動する位置(固定部71内の位置)に戻る機能の2つの機能を有する。
以下、本実施形態に係る仕切りバルブ100の動作を詳細に説明する。
本実施形態に係る仕切りバルブ100においては、可動弁部40が、弁箱内面10Aおよび弁箱内面10Bに接していない状態を考える。
この状態で、回転軸20を符号R1で示された方向(流路Hの方向に交差する方向)に回転させる。すると、回転軸20の回転に従って、中立弁部30および可動弁部40が方向R1に沿って振り子運動で回転移動する。
この回転によって、可動弁部40は、流路Hが設けられていない中空部11とされる退避位置から、第1開口部12aに対応する位置とされる流路Hの弁閉位置に移動する。
流路Hの弁閉位置において、可動弁部40では、付勢部(押しつけシリンダ)70によって、可動弁枠部60を流路H方向における第1開口部12aに近接する方向に付勢する。
可動弁枠部60が可動部72によって押圧されて、可動弁枠部60は、第1開口部12aに近接する方向に移動する。
付勢部(押しつけシリンダ)70は、機械的な当接動作として、弁箱内面10Aに可動弁枠部60を当接させる。
可動弁枠部60の弁枠シールパッキン61が第1開口部12aの周囲に位置する弁箱内面10Aに密着される。
これにより、流路Hを閉鎖する(閉弁動作)。
逆に、付勢部(押しつけシリンダ)70において、可動部72を縮退させる。すると、弁枠付勢部90は、可動弁枠部60を第1開口部12aから離間する方向に付勢する。
弁枠付勢部90は、機械的な分離動作として、弁箱10の内面から可動弁枠部60を引き離す。
これにより、可動弁枠部60を弁箱内面10Aから引き離して、可動弁枠部60を退避させる。これにより、前記流路Hを開放する(解除動作)。
これらの付勢部(押しつけシリンダ)70による機械的な当接動作と、弁枠付勢部90による機械的な分離動作によって、閉弁動作と解除動作が可能となる。
解除動作の後に、回転軸20を符号R2で示された向きに回転させる(退避動作)。
すると、回転軸20の回転に従って中立弁部30および可動弁部40も向きR2に回動する。
弁板付勢部80は、一連の動作(閉弁動作、解除動作、退避動作)において、可動弁枠部60と可動弁板部50とを連動させる。
この解除動作と退避動作とにより、可動弁部40は上記弁開閉位置から上記退避位置に退避して弁開状態とする弁開動作が行われる。
[弁体が退避動作可能位置(FREE)の状態]
図18~図21には、可動弁部40(可動弁枠部60、可動弁板部50)が、弁箱10の何れの弁箱内面10A、10Bとも接していない状態を示す。
この状態を、弁体がFREEな状態と呼称する。
弁体がFREEな状態において、上述した付勢部(押しつけシリンダ)70の機能により、可動弁枠部60を弁箱10の弁箱内面10Aに接するまで移動させ、可動弁枠部60を弁箱内面10Aに押圧することによって、流路Hを閉鎖する(閉弁動作)。
上述した付勢部(押しつけシリンダ)70の機能とは、可動弁枠部60を第1開口部12aに向けて移動させる機能である。
弁体がFREEな状態において、付勢部(押しつけシリンダ)70の可動部72は、弁箱内面10Bから突出せず、弁箱10の内側に縮退した状態にある。つまり、付勢部(押しつけシリンダ)70は、中立弁体5と接していない。
次に、弁体がFREEな状態から、付勢部(押しつけシリンダ)70を駆動する。
すると、可動部72の先端部72aが、図19に矢印F1で示すように、可動弁枠部60の下面60sbに当接する。これにより、図19に矢印F2で示すように、中立弁体5の可動弁枠部60は、弁箱内面10Aに向けて移動する。さらに、可動弁枠部60が移動して、弁枠シールパッキン61が弁箱内面10Aに接した状態が、閉弁位置の状態(閉弁状態)である。
このとき、可動弁板部50は、弁板付勢部(保持バネ)80によって、可動弁枠部60と同じ方向へ移動する。
同時に、可動弁板部50と可動弁枠部60とは、摺動シールパッキン52を介して摺動シール状態を維持する。
[弁体が弁閉位置(正圧or差圧無)の状態]
図23~図26には、上記の閉弁動作により流路Hが閉鎖された状態を表す。
この状態を、正圧/差圧無の弁閉状態と呼称する。
正圧/差圧無の弁閉状態とは、中立弁体5が弁箱10の一方の内面と接した状態であり、他方の内面とは接していない状態である。
つまり、正圧/差圧無の弁閉状態では、中立弁体5が第1開口部12aの周囲の弁箱内面10Aと接する。同時に、中立弁体5が第2開口部12bの周囲に位置する弁箱内面10Bとは接していない。
正圧/差圧無の弁閉状態では、付勢部(押しつけシリンダ)70において、可動部72が可動弁枠部60に向く方向へ伸延した状態を維持する。つまり、先端部72aを可動弁枠部60の下面60sbに当接させた状態を維持する。
また、弁枠シールパッキン61が弁箱10の第1開口部12aの周囲の弁箱内面10A)と接した状態を維持する。
[弁体が逆圧位置の弁閉状態]
図27~図31には、逆圧状態で流路Hが閉鎖された状態を表す。
この状態を、逆圧の弁閉状態と呼称する。
逆圧の弁閉状態とは、中立弁体5が弁箱10の一方の内面と接した状態を保ちながら、他方の内面にも接した状態である。
つまり、逆圧の弁閉状態では、中立弁体5が第1開口部12aの周囲の弁箱内面10Aと接した状態を保ちながら、第2開口部12bの周囲に位置する弁箱内面10Bにも接した状態である。
ここで、逆圧とは、閉弁状態から開弁状態の方向へ弁体に対して圧力が加わることである。
中立弁体5が逆圧を受けた場合、上述した弁板付勢部80の機能により、可動弁板部50は可動弁枠部60に対して往復方向B2へ移動する。
上述した弁板付勢部80の機能とは、可動弁板部50と可動弁枠部60とを、往復方向B1,B2(図28)に摺動しながら移動可能とする機能である。
このとき、可動弁枠部60と可動弁板部50の間は、摺動シールパッキン52を介してシール状態が維持される。
これにより、可動弁板部50は、第2開口部12bの周囲の弁箱内面10Bに衝突する。
このとき、カウンタークッション51により、可動弁板部50における衝突による衝撃を緩和する。
往復方向B2の方向に中立弁体5が受けた力を、弁箱10の弁箱内面10B(裏側のボディ)で受けてもらう機構が、逆圧キャンセル機構である。
さらに、正圧/差圧無の弁閉状態において、上述した弁枠付勢部90の機能により、可動弁枠部60を弁箱10の内面から引き離し、可動弁枠部60を退避させることによって、流路Hを開放する(解除動作)。
上述した弁枠付勢部90の機能とは、可動弁枠部60を中立弁部30に対して流路H方向における位置が変更可能に接続する機能、および、可動弁枠部60を流路方向における中央位置に向けて付勢する機能である。
このように、本実施形態の仕切りバルブ100においては、約100%の逆圧キャンセル率が得られる。省スペース化が可能である。確実な閉塞動作が可能となる。動作上の安全性を向上できる。高い信頼性の仕切り動作が可能である。弁体の重量軽減により、弁体の駆動力を抑制できる。弁体の部品点数を削減できる。弁体の構成の簡素化および軽量化が実現する。
なお、上述した各実施形態において、それぞれの構成を組み合わせた構成とすることも可能である。
本発明は、真空装置等における真空度や温度あるいはガス雰囲気等性質の異なる2つの空間を、連結している流路を仕切る状態と、この仕切り状態を開放した状態と、を切り替える用途の仕切りバルブに広く適用できる。また油圧回路を閉回路としたことで、どのような設置姿勢においても安全で確実な動作状態を維持することができる。
5…中立弁体(弁体)
10…弁箱
11…中空部
12a…第1開口部
12b…第2開口部
20…回転軸
21…回転駆動部
25…キッカー
30…中立弁部(アーム)
30a…円形部
30b…回転部(アーム)
40…可動弁部
50…可動弁板部
63…弁枠部
54…可動弁部(可動弁板部)
60…可動弁枠部
70…付勢部(押しつけシリンダ)
71…固定部
72…可動部
73…付勢部材
80…弁板付勢部
90…弁枠付勢部
100…仕切りバルブ
700…油圧駆動手段(非圧縮性流体駆動部)
701…油圧発生部
702…油圧管
705…駆動部(モータ)
710…油圧シリンダ(メインシリンダ)
711…シリンダ本体
712…ピストン
720…付勢部材
730…シリンダ駆動部
731…駆動軸
732…ネジ駆動ギア
750…ケーシング
800…切替弁(スプール弁)
801…スプール流路
801a…メインシリンダポート開口
801b…シリンダポート開口
802…ロッド
802a…先端
802b…フランジ部
802b1…端面
802b2…面
802b3…切欠部
802d…規制穴
803…ダンピング室
803b…ケーシング空間
803c…ロッド内部空間
804…付勢部材(スプールバネ)
805…ダンピング逆止弁
806…逆止弁(スプール逆止弁)
807…オリフィス部
807a,807b,807c…オリフィス開口部
807d…オリフィス流路
810…ケーシング
810a…円筒部
810a2…段差面
810b…蓋部
810b1…平面
810c…蓋部
810d…軸方向規制部
810d1…貫通孔
811…インナースプール
811a…円筒部
811b…フランジ部
811b1…端面
811b2…面
811c…フランジ部
811c1…面
812…アウタースプール
812a…円筒部
812a2…端面
812b…フランジ部
812b1…面
812b2…面
814…C環(ストッパ)
816…貫通孔
816a…シール部材
816b…シール部材
816c…ストッパ

Claims (9)

  1. ノーマルクローズ動作可能な仕切りバルブであって、
    中空部と、
    前記中空部を挟み互いに対向するように設けられて連通する流路となる第1開口部及び第2開口部とを有する弁箱と、
    前記流路を開放および閉塞可能な弁体と、
    前記弁体を前記中空部内における退避位置と弁開口遮蔽位置との間で回転可能に支持するとともに流路方向に延在する軸線を有する回転軸と、
    前記弁体を回転駆動可能な回転駆動部と、
    前記流路方向における位置を変更可能として前記弁体に設けられる可動弁部と、
    前記弁箱に設けられて前記弁開口遮蔽位置の前記可動弁部を前記流路方向に移動してクローズする付勢部と、
    前記付勢部を非圧縮性流体の給排により駆動する非圧縮性流体駆動部と、
    を具備し、
    前記非圧縮性流体駆動部が、
    前記非圧縮性流体を前記付勢部に供給して前記可動弁部を前記クローズする方向に付勢可能なメインシリンダと、
    前記弁体が前記弁開口遮蔽位置である場合に切り替え可能とされて前記非圧縮性流体を前記付勢部に供給可能なスプール流路を有するスプール弁と、
    を有し、
    前記スプール弁が、前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置へと前記弁体を回転する閉回転動作終端において前記弁体の回転動作を緩和する衝撃緩和可能である
    ことを特徴とする仕切りバルブ。
  2. 前記メインシリンダが、モータの駆動によって前記非圧縮性流体の給排が可能とされ、
    前記モータが無給電状態となった直後において、前記スプール弁が衝撃緩和可能である
    ことを特徴とする請求項1記載の仕切りバルブ。
  3. 前記スプール弁が、
    軸方向に伸縮可能なロッドと、
    前記ロッドに沿って往復移動可能なインナースプールと、
    前記ロッドに沿って往復移動可能なアウタースプールと、
    前記ロッドと前記インナースプールと前記アウタースプールとを収納するケーシングと、
    前記インナースプールを前記軸方向に付勢する付勢部材と、
    を有し、
    前記衝撃緩和時には、
    前記ロッドが一端側に最大距離だけ伸張した第1ポジションに位置した際に、前記弁体が前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置へと回転する閉回転動作終端において、前記弁体が前記ロッドの一端に当接可能とされ、
    前記弁体の前記閉回転動作終端における前記退避位置から前記弁開口遮蔽位置への回転動作にともなって前記弁体に押圧された前記ロッドが他端側に向けて縮退するとともに、
    前記ロッドが前記他端側に最大距離だけ縮退した第3ポジションに位置した際に、前記弁体が前記弁開口遮蔽位置とされ、
    前記ロッドが前記第3ポジションに位置した際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が連通可能とされて、前記メインシリンダに接続されたポートと前記付勢部とに接続されたポートとが連通可能とされ、
    前記ロッドが前記第1ポジションから前記第1ポジションと前記第3ポジションとの間となる第2ポジションまでの間に位置する際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が閉塞され、
    前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記ロッドの他端で前記ケーシング内に形成されたダンピング室によって衝撃緩和可能である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の仕切りバルブ。
  4. 前記ダンピング室が前記メインシリンダ側と連通される
    ことを特徴とする請求項3記載の仕切りバルブ。
  5. 前記ダンピング室を前記メインシリンダ側に向けて遮断するとともに、前記メインシリンダ側から前記ダンピング室に向けて連通可能とするダンピング逆止弁が設けられる
    ことを特徴とする請求項4記載の仕切りバルブ。
  6. 前記ダンピング室には、
    前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記メインシリンダ側と連通可能とされるオリフィス部が前記ダンピング逆止弁と並列に設けられる
    ことを特徴とする請求項5記載の仕切りバルブ。
  7. 前記ロッドが、前記弁体による前記ロッドへの押圧状態によって前記第2ポジションと前記第3ポジションとの間で移動可能とされる
    ことを特徴とする請求項3記載の仕切りバルブ。
  8. 前記スプール弁には、
    前記メインシリンダ側から前記付勢部側に遮断するとともに、前記付勢部側から前記メインシリンダ側に連通可能とする逆止弁が、前記スプール流路と並列に設けられる
    ことを特徴とする請求項1または5記載の仕切りバルブ。
  9. スプール流路を切り替え可能なスプール弁であって、
    軸方向に伸縮可能なロッドと、
    前記ロッドに沿って往復移動可能なインナースプールと、
    前記ロッドに沿って往復移動可能なアウタースプールと、
    前記ロッドと前記インナースプールと前記アウタースプールとを収納するケーシングと、
    前記インナースプールを前記軸方向に付勢する付勢部材と、
    を有し、
    前記ロッドの一端側に衝突物が衝突する衝撃を緩和する衝撃緩和可能とされ、
    前記衝撃緩和時には、
    前記ロッドが前記一端側に最大距離だけ伸張した第1ポジションに位置した際に、前記衝突物が前記ロッドの一端に衝突する衝突動作終端において、前記衝突物が前記ロッドの一端に当接可能とされ、
    前記衝突物の前記衝突動作終端における前記衝突動作にともなって前記衝突物に押圧された前記ロッドが他端側に向けて縮退するとともに、
    前記ロッドが前記他端側に最大距離だけ縮退した第3ポジションに位置した際に、前記衝突物が動作停止位置とされ、
    前記ロッドが前記第3ポジションに位置した際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が連通可能とされ、
    前記ロッドが前記第1ポジションから前記第1ポジションと前記第3ポジションとの間となる第2ポジションまでの間に位置する際に、前記インナースプールと前記アウタースプールとで前記ケーシング内に形成される前記スプール流路が閉塞され
    前記ロッドが前記第1ポジションから前記第2ポジションまでの間に位置する際に、前記ロッドの他端で前記ケーシング内に形成されたダンピング室によって衝撃緩和可能である
    ことを特徴とするスプール弁。
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