以下、利用者がボタン画像の数よりも多くの種類の金額をミスなく一度にチャージできる電子通貨入金装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、一実施形態である電子通貨入金装置1の要部回路構成を示すブロック図である。電子通貨入金装置1は、単体で電子通貨のチャージを行う専用機である。電子通貨入金装置1は、単体ではなく、対面式又はセルフ式のPOS(Point Of Sales)端末、セミセルフ式の登録端末又は決済端末、各種券売機などに組み込まれていてもよい。
電子通貨入金装置1は、貨幣処理ユニット10と本体ユニット20とを備える。貨幣処理ユニット10は、紙幣の入金及び出金を処理する。貨幣処理ユニット10は、硬貨の入金及び出金を処理する機能を併せ持ってもよい。本実施形態では、貨幣処理ユニット10は紙幣専用機とする。
貨幣処理ユニット10は、紙幣の投入口12と、紙幣の排出口13と、紙幣の収納庫14と、搬入機構15と、入金演算部16と、搬出機構17と、出金演算部18と、を含む。搬入機構15は、投入口12から投入された紙幣を収納庫14まで搬送する。入金演算部16は、搬入機構15によって搬送された紙幣の金種を識別し、投入口12に投入された紙幣の金額、いわゆる投入金額を算出する。搬出機構17は、収納庫14に収納された紙幣を取り出して排出口13まで搬送する。出金演算部18は、搬出機構17によって搬送された紙幣の種類を識別し、排出口13から排出された紙幣の金額、いわゆる排出金額を算出する。コントローラ11は、入金演算部16で算出された投入金額及び出金演算部18で算出された排出金額に基づいて搬入機構15及び搬出機構17を制御する。この制御により、貨幣処理ユニット10では、投入口12に投入された紙幣が収納庫14に収納されるとともに、投入金額のデータがコントローラ11を介して本体ユニット20に出力される。また貨幣処理ユニット10では、本体ユニット20から通知された金額相当の紙幣が排出口13から排出される。
本体ユニット20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インターフェース24、デバイスインターフェース25、リーダ・ライタ26、タッチパネル27、プリンタ28及びシステム伝送路29を含む。システム伝送路29は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。本体ユニット20は、システム伝送路29に、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、通信インターフェース24、デバイスインターフェース25、リーダ・ライタ26、タッチパネル27及びプリンタ28を接続する。本体ユニット20では、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶デバイス23と、これらを接続するシステム伝送路29とによってコンピュータが構成される。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、本体ユニット20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス23となり得る。補助記憶デバイス23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ21での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス23は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
アプリケーションプログラムは、後述する制御プログラムを含む。すなわち制御プログラムは、メインメモリ22又は補助記憶デバイス23に記憶され、プロセッサ21によって実行される。なお、制御プログラムをメインメモリ22又は補助記憶デバイス23にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ22又は補助記憶デバイス23にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
通信インターフェース24は、ネットワーク2を介して接続されたサーバ3との間でプロトコルに従いデータ通信を行う。ネットワーク2は、例えばインターネットである。サーバ3は、データベース31の管理機能を有したコンピュータである。データベース31には、ICカード、スマートフォン等の媒体を用いて電子決済を行う各利用者がそれぞれ保有する電子通貨のデータが保存される。
図2は、データベース31に保存されるデータレコード31Rの構成例を示す模式図である。図2に示すようにデータレコード31Rは、媒体ID、残高、ポイント、履歴等の項目を含む。媒体IDは、ICカード、スマートフォン等の媒体に割り当てられた一意のコードである。残高は、その媒体IDで識別される媒体によって管理される電子通貨の残高である。ポイントは、電子通貨の使用によって生じたサービスポイントの累積値である。履歴は、電子通貨の使用履歴である。履歴には、電子通貨で代金を支払った際の金額、日時、場所等の情報を有する支払い履歴と、電子通貨をチャージした際の入金額、日時、場所等の情報を有するチャージ履歴とがある。
図1の説明に戻る。
デバイスインターフェース25は、デバイスの一種である貨幣処理ユニット10を接続し、該貨幣処理ユニット10が有するコントローラ11との間でプロトコルに従いデータ通信を行う。
リーダ・ライタ26は、上記媒体と例えば非接触方式の近距離無線通信を行い、その媒体が有するICチップに記録されたデータの読み取り及びICチップへのデータの書き込みを行う。
タッチパネル27は、電子通貨入金装置1の入力デバイス及び表示デバイスとして機能する。タッチパネル27には、後述するチャージ画面SC1(図7、図9、図14を参照)、確認画面SC2(図8、図10、図13を参照)、終了画面SC3(図11を参照)、エラー画面SC4(図12を参照)等が表示される。
プリンタ28は、電子通貨のチャージ結果等を印字したレシートの発行機能を有する。レシートには、例えばチャージ日時、場所、チャージ前残高、チャージ金額、チャージ後残高等の情報が印字される。
図3は、メインメモリ22に形成される主要なメモリエリアを示す模式図である。図3に示すように本体ユニット20では、保有限度額メモリ221、チャージ限度額メモリ222、媒体IDメモリ223、残高メモリ224、チャージ金額メモリ225、チャージ後残高メモリ226及び投入金額メモリ227がメインメモリ22に形成される。媒体IDメモリ223、残高メモリ224、チャージ金額メモリ225、チャージ後残高メモリ226及び投入金額メモリ227は、揮発性のメモリ領域に形成される。保有限度額メモリ221及びチャージ限度額メモリ222は、不揮発性のメモリ領域に形成されてもよいし、揮発性のメモリ領域に形成されてもよい。
保有限度額メモリ221は、1つの媒体で保有できる電子通貨の上限額、いわゆる保有限度額を記憶するための領域である。チャージ限度額メモリ222は、1回のチャージ処理でチャージ可能な電子通貨の上限額、いわゆるチャージ限度額を記憶するための領域である。保有限度額メモリ221及びチャージ限度額メモリ222には、予め任意に設定された保有限度額及びチャージ限度額が記憶されている。
媒体IDメモリ223は、リーダ・ライタ26を介して媒体から読み取られた媒体IDを記憶するための領域である。残高メモリ224は、媒体IDメモリ223に記憶された媒体IDと関連付けられてデータベース31で記憶されている電子通貨の残高を記憶するための領域である。チャージ金額メモリ225は、タッチパネル27の操作により入力されたチャージ金額を記憶するための領域である。なお、チャージ金額は1000円単位とする。チャージ後残高メモリ226は、チャージ後の電子通貨の残高を記憶するための領域である。投入金額メモリ227は、貨幣処理ユニット10に投入された紙幣の金額を記憶するための領域である。
図4乃至図6は、プロセッサ21が実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図である。この手順は、メインメモリ22又は補助記憶デバイス23に記憶された制御プログラムに従ったものである。図7乃至図14は、タッチパネル27に表示される種々の画面の一例を示す模式図である。以下、各図を用いて、利用者が電子通貨をチャージする際の電子通貨入金装置1の動作について説明する。なお、以下に説明する動作は一例である。同様な結果が得られるのであれば、その手順は特に限定されるものではない。
はじめに、デフォルト状態にある電子通貨入金装置1においては、タッチパネル27に初期画面が表示されている。初期画面の内容は特に限定されるものではない。本実施形態では、初期画面は、スタートボタンの画像を含む。電子通貨のチャージを行う利用者は、先ず、スタートボタンにタッチする。
スタートボタンがタッチされると、本体ユニット20のプロセッサ21は、図4の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。プロセッサ21は、ACT1として残高メモリ224、チャージ金額メモリ225、チャージ後残高メモリ226及び投入金額メモリ227をクリアする。なお、以下の説明及び流れ図では、残高メモリ224の記憶値をMCで表し、チャージ金額メモリ225の記憶値をMDで表し、チャージ後残高メモリ226の記憶値をMEで表し、投入金額メモリ227の記憶値をMFで表す。また、保有限度額メモリ221の記憶値である保有限度額をMAで表し、チャージ限度額メモリ222の記憶値であるチャージ限度額をMBで表す。
プロセッサ21は、ACT2としてタッチパネル27に媒体読取画面を表示させる。媒体読取画面には、利用者に対し、ICカード又はスマートフォン等の媒体に記録されている媒体IDをリーダ・ライタ26によって読み取らせることを指示する内容の画像が表示されている。そこで、媒体読取画面を確認した利用者は、媒体の媒体IDをリーダ・ライタ26に読み取らせるための操作を行う。なお、媒体読取画面には、取消ボタンの画像も表示されており、電子通貨のチャージを中止する利用者は、取消ボタンにタッチする。
媒体読取画面を表示させたプロセッサ21は、ACT3として媒体IDが読み取られたか否かを検出する。媒体IDの読取りが検出されていない場合、プロセッサ21は、ACT3においてNOと判定し、ACT4へと進む。プロセッサ21は、ACT4として取消ボタンが入力されたか否かを検出する。取消ボタンの入力が検出されていない場合、プロセッサ21は、ACT4においてNOと判定し、ACT3へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT3及びACT4の処理により、媒体IDが読み取られるか取消ボタンが入力されるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、タッチパネル27を介して取消ボタンが入力されたことを検出した場合には、ACT4においてYESと判定し、ACT5へと進む。プロセッサ21は、ACT5として媒体読取画面を消去する。そしてプロセッサ21は、この情報処理を終了する。情報処理が終了すると、タッチパネル27の画面は初期画面に戻る。
プロセッサ21は、リーダ・ライタ26を介して媒体IDが読み取られたことを検出した場合には、ACT3においてYESと判定し、ACT6へと進む。プロセッサ21は、ACT6としてその媒体IDを媒体IDメモリ223に記述する。
プロセッサ21は、ACT7としてその媒体IDと関連付けてデータベース31で管理されている残高を取得する。すなわちプロセッサ21は、サーバ3に対して残高問合せコマンドを送信するように通信インターフェース24を制御する。この制御により通信インターフェース24では、サーバ3を宛先とする残高問合せコマンドがネットワーク2に出力される。残高問合せコマンドには、媒体IDメモリ223に記憶された媒体IDが含まれる。ネットワーク2に出力された残高問合せコマンドは、サーバ3で受信される。残高問合せコマンドを受信したサーバ3は、データベース31を検索して、残高問合せコマンドに含まれる媒体IDを含むデータレコード31Rを読み出す。そしてサーバ3は、そのデータレコード31Rに含まれる残高のデータを、ネットワーク2を介して本体ユニット20へと送信する。かくしてプロセッサ21は、サーバ3から残高を取得する。プロセッサ21は、ACT8として残高のデータを残高メモリ224に記述する。
プロセッサ21は、ACT9としてタッチパネル27の画面を媒体読取画面からチャージ画面SC1(図7を参照)へと切り替える。
図7は、チャージ画面SC1の一例である。図7に示すようにチャージ画面SC1には、千円ボタンBT1、二千円ボタンBT2、五千円ボタンBT3及び一万円ボタンBT4の各金額ボタンの各画像と、取消ボタンBT5の画像と、残高エリアAR1及びチャージ金額エリアAR2の各表示エリアと、が配置されている。千円ボタンBT1は、1,000円のチャージ金額が割り当てられたボタン画像である。二千円ボタンBT2は、2,000円のチャージ金額が割り当てられたボタン画像である。五千円ボタンBT3は、5,000円のチャージ金額が割り当てられたボタン画像である。一万円ボタンBT3は、10,000円のチャージ金額が割り当てられたボタン画像である。因みに、1,000円、2,000円、5,000円及び10,000円は、我が国において流通している紙幣の額面金額と一致する。
チャージ画面SC1を確認した利用者は、チャージを希望する金額に従い、いずれかの金額ボタンBT1~BT4にタッチする。すなわち利用者は、1,000円、2,000円、5,000円又は10,000円をチャージする場合には、その金額が割り当てられた金額ボタンBT1,BT2,BT3又はBT4にタッチする。利用者は、3,000円または4,000円をチャージする場合には、千円ボタンBT1又は二千円ボタンBT2にタッチする。利用者は、6,000円から9,000円までの金額をチャージする場合には、千円ボタンBT1、二千円ボタンBT2又は五千円ボタンBT3にタッチする。11,000円以上の金額をチャージする場合には、千円ボタンBT1、二千円ボタンBT2、五千円ボタンBT3または一万円ボタンBT4のいずれかにタッチする。なお、チャージを中止する場合には、利用者は取消ボタンBT5にタッチする。
チャージ画面SC1を表示させたプロセッサ21は、ACT10として金額ボタンBT1~BT4が入力されたか否かを検出する。金額ボタンBT1~BT4の入力が検出されていない場合、プロセッサ21は、ACT10においてNOと判定し、ACT11へと進む。プロセッサ21は、ACT11として取消ボタンBT5が入力されたか否かを検出する。取消ボタンBT5の入力が検出されていない場合、プロセッサ21は、ACT11においてNOと判定し、ACT10へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT10及びACT11の処理により、いずれかの金額ボタンBT1~BT4が入力されるか、取消ボタンBT5が入力されるのを待ち受ける。
ACT10及びACT11の待ち受け状態において、タッチパネル27を介して取消ボタンBT5が入力されたことを検出した場合には、プロセッサ21は、ACT11においてYESと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ21は、ACT12としてチャージ画面を消去する。そしてプロセッサ21は、この情報処理を終了する。情報処理が終了すると、タッチパネル27の画面は初期画面に戻る。
ACT10及びACT11の待ち受け状態において、いずれかの金額ボタンBT1~BT4が入力されたことを検出した場合には、プロセッサ21は、ACT10においてYESと判定し、ACT13へと進む。プロセッサ21は、ACT13としてその入力された金額ボタンBT1~BT4に割り当てられた金額Qを取得する。例えばプロセッサ21は、千円ボタンBT1の入力を検出した場合には、金額Qとして1,000円を取得する。プロセッサ21は、二千円ボタンBT2の入力を検出した場合には、金額Qとして2,000円を取得する。プロセッサ21は、五千円ボタンBT3の入力を検出した場合には、金額Qとして5,000円を取得する。プロセッサ21は、一万円ボタンBT4の入力を検出した場合には、金額Qとして10,000円を取得する。
プロセッサ21は、ACT14として金額Bを算出する。金額Bは、チャージ金額メモリ225の記憶値MDに金額Qを加算した金額である。さらにプロセッサ21は、ACT15として金額Aを算出する。金額Aは、残高メモリ224の記憶値MCに金額Bを加算した金額である。
プロセッサ21は、図5のACT21として金額Aが保有限度額MA以下であるか否かを確認する。金額Aが保有限度額MA以下である場合、プロセッサ21は、ACT21においてYESと判定し、ACT22へと進む。プロセッサ21は、ACT22として金額Bがチャージ限度額MB以下であるか否かを確認する。金額Bがチャージ限度額MB以下である場合、プロセッサ21は、ACT22においてYESと判定し、ACT23へと進む。プロセッサ21は、ACT23として金額Bをチャージ金額メモリ225に記述する。またプロセッサ21は、ACT24として金額Aをチャージ後残高メモリ226に記述する。さらにプロセッサ21は、ACT25としてタッチパネル27の画面をチャージ画面SC1から確認画面SC2(図8を参照)に切り替える。
図8は、確認画面SC2の一例である。図8に示すように確認画面SC2には、実行ボタンBT6、戻るボタンBT7及び取消ボタンBT8の各画像と、残高エリアAR3及びチャージ金額エリアAR4の各表示エリアと、が配置されている。そして残高エリアAR3には、残高メモリ224の記憶値MCが表示される。チャージ金額エリアAR4には、チャージ金額メモリ225の記憶値MDが表示される。因みに、図8は、媒体の残高123円の利用者が、チャージ画面SC1の一万円ボタンBT4にタッチした場合の確認画面SC2の一例である。
確認画面SC2を確認した利用者は、チャージ金額を確定させて媒体にチャージする場合、実行ボタンBT6にタッチする。利用者は、チャージ金額を増額する場合、戻るボタンBT7にタッチする。すなわち1,000円をチャージするために千円ボタンBT1にタッチした利用者は、実行ボタンBT6にタッチする。2,000円をチャージするために二千円ボタンBT2にタッチした利用者、5,000円をチャージするために五千円ボタンBT3にタッチした利用者、10,000円をチャージするために一万円ボタンBT4にタッチした利用者も同様に、実行ボタンBT6にタッチする。それ以外の利用者は、戻るボタンBT7にタッチする。なお、チャージ金額を取り消す場合には、利用者は、取消ボタンBT8にタッチする。
確認画面SC2を表示させたプロセッサ21は、ACT26として実行ボタンBT6が入力されたか否かを検出する。実行ボタンBT6の入力が検出されていない場合、プロセッサ21は、ACT26においてNOと判定し、ACT27へと進む。プロセッサ21は、ACT27として取消ボタンBT8が入力されたか否かを検出する。取消ボタンBT8の入力が検出されていない場合、プロセッサ21は、ACT27においてNOと判定し、ACT28へと進む。プロセッサ21は、ACT28として戻るボタンBT7が入力されたか否かを検出する。戻るボタンBT7の入力が検出されていない場合、プロセッサ21は、ACT28においてNOと判定し、ACT26へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT26乃至ACT28の処理により、実行ボタンBT6が入力されるか、取消ボタンBT8が入力されるか、戻るボタンBT7が入力されるのを待ち受ける。
ACT26乃至ACT28の待ち受け状態において、タッチパネル27を介して取消ボタンBT8が入力されたことを検出した場合には、プロセッサ21は、ACT27においてYESと判定し、ACT29へと進む。プロセッサ21は、ACT29としてチャージ金額メモリ225の記憶値MDとチャージ後残高メモリ226の記憶値MEとをクリアする。その後、プロセッサ21は、図4のACT9へと戻る。すなわちプロセッサ21は、タッチパネル27の画面を確認画面SC2からチャージ画面SC1に戻す。
したがって、図8の確認画面SC2を確認した利用者が取消ボタンBT8にタッチした場合、タッチパネル27の画面は、図7のチャージ画面SC1の残高エリアAR1に残高123円が表示され、チャージ金額エリアAR2の表示が0円となったチャージ画面SC1となる。かくして利用者は、チャージ金額の入力を最初からやり直すことができる。あるいは利用者は、チャージ画面SC1の取消ボタンBT5にタッチすることで、チャージを中止することもできる。
ACT26乃至ACT28の待ち受け状態において、タッチパネル27を介して戻るボタンBT7が入力されたことを検出した場合には、プロセッサ21は、ACT28においてYESと判定し、ACT30へと進む。プロセッサ21は、ACT30としてチャージ金額メモリ225の記憶値MDがチャージ限度額MBと一致しているか否かを確認する。チャージ金額メモリ225の記憶値MDがチャージ限度額MBと一致していない場合、すなわち記憶値MDがチャージ限度額MBに満たない場合には、プロセッサ21は、ACT30においてNOと判定し、ACT31へと進む。
プロセッサ21は、ACT31としてチャージ後残高メモリ226の記憶値MEが保有限度額MAと一致しているか否かを確認する。チャージ後残高メモリ226の記憶値MEが保有限度額MAと一致していない場合、すなわち記憶値MEが保有限度額MAに満たない場合には、プロセッサ21は、ACT31においてNOと判定し、図4のACT9へと戻る。すなわちプロセッサ21は、タッチパネル27の画面を確認画面SC2からチャージ画面SC1に戻す。
図8の確認画面SC2の例において、チャージ限度額MBを20,000円と仮定すると、チャージ金額メモリ225の記憶値MDはチャージ限度額MBよりも少ない。また、保有限度額MAを50,000円と仮定すると、チャージ後残高メモリ226の記憶値MEは保有限度額MAよりも少ない。したがって利用者が、戻るボタンBT7にタッチした場合、タッチパネル27の画面は、図9のチャージ画面SC1となる。図9に示すように、チャージ画面SC1の残高エリアAR1とチャージ金額エリアAR2とには、確認画面SC2の残高エリアAR3とチャージ金額エリアAR4とに表示されていた残高とチャージ金額とがそのまま表示される。すなわち、チャージ金額メモリ225の記憶値MDとチャージ後残高メモリ226の記憶値MEとは、クリアされない。
図9のチャージ画面SC1の例において、チャージ金額を例えば15,000円に増額する場合、利用者は、五千円ボタンBT3にタッチする。そうするとプロセッサ21は、図4のACT13乃至ACT15の処理を実行する。その結果、金額Bとして15,000円が算出される。また、金額Aとして15,123円が算出される。金額Aは保有限度額MA以下である。金額Bはチャージ限度額MB以下である。したがってプロセッサ21は、ACT23乃至ACT25の処理を実行する。その結果、チャージ金額メモリ225の記憶値MDが金額Bとなる。チャージ後残高メモリ226の記憶値MEが金額Aとなる。また、タッチパネル27の画面が、図10に示す確認画面SC2となる。
ここで、利用者が実行ボタンBT6にタッチすると、プロセッサ21は、ACT26においてYESと判定し、図6のACT41へと進む。プロセッサ21は、ACT41として貨幣処理ユニット10に現金が投入されたか否かを検出する。現金が投入されていない場合、プロセッサ21は、ACT41としてNOと判定し、ACT42へと進む。プロセッサ21は、ACT42として取消ボタンBT8が入力されたか否かを検出する。取消ボタンBT8の入力を検出していない場合、プロセッサ21は、ACT42としてNOと判定し、ACT41へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT41及びACT42の処理により、現金が投入されるか取消ボタンBT8が入力されるのを待ち受ける。
実行ボタンBT6にタッチした利用者は、チャージ金額エリアAR4に表示されている金額以上の紙幣を投入口12から投入することとなる。
ACT41及びACT42の待ち受け状態において、プロセッサ21は、投入口12に投入された紙幣の金額データをデバイスインターフェース25で受信すると、ACT41においてYESと判定し、ACT43へと進む。プロセッサ21は、ACT43としてデバイスインターフェース25で受信した金額データから投入金額Rを取得する。プロセッサ21は、ACT44として投入金額メモリ227の記憶値MFに投入金額Rを加算し、その加算後の金額を投入金額メモリ227に記述する。
プロセッサ21は、ACT45において投入金額メモリ227の記憶値MFがチャージ金額メモリ225の記憶値MD以上となったか否かを判定する。記憶値MFが記憶値MDに満たない場合、プロセッサ21は、ACT45においてNOと判定し、ACT41へと戻る。すなわちプロセッサ21は、ACT41及びACT42の待ち受け状態となる。
ACT41及びACT42の待ち受け状態において、タッチパネル27を介して取消ボタンBT8が入力されたことを検出した場合には、プロセッサ21は、ACT42においてYESと判定し、ACT46へと進む。プロセッサ21は、ACT46としてチャージ金額メモリ225の記憶値MDとチャージ後残高メモリ226の記憶値MEと投入金額メモリ227の記憶値MFとをクリアする。その後、プロセッサ21は、図4のACT9へと戻る。すなわちプロセッサ21は、タッチパネル27の画面を確認画面SC2からチャージ画面SC1に戻す。
例えば利用者が、チャージ金額エリアAR4に表示されているチャージ金額相当の現金を投入口12に投入しようとしたが、持ち合わせの現金が不足していることに気づいた場合、取消ボタンBT8にタッチする。そうすると、タッチパネル27の画面が、図7のチャージ画面SC1の残高エリアAR1に残高123円が表示された画面となる。その結果、利用者は、チャージ金額の入力を最初からやり直すことができる。あるいは利用者は、チャージ画面SC1の取消ボタンBT5にタッチすることで、チャージを中止することもできる。
さて、ACT45において、記憶値MFが記憶値MD以上となった場合、プロセッサ21はYESと判定し、ACT47へと進む。プロセッサ21は、ACT47としてサーバ3に対してチャージコマンドを出力するように通信インターフェース24を制御する。この制御により、通信インターフェース24では、サーバ3を宛先とするチャージコマンドがネットワーク2に出力される。チャージコマンドには、媒体IDメモリ223に記憶された媒体IDとチャージ後残高メモリ226の記憶値MEとが含まれる。ネットワーク2に出力されたチャージコマンドは、サーバ3で受信される。チャージコマンドを受信したサーバ3は、データベース31を検索して、チャージコマンドに含まれる媒体IDを含むデータレコード31Rを読み出す。そしてサーバ3は、そのデータレコード31Rに含まれる残高のデータを、チャージコマンドに含まれる記憶値MEに書き換える。かくして、データレコード31Rの残高にチャージ金額がチャージされる。
チャージコマンドの出力を制御したプロセッサ21は、ACT48として金額Dを算出する。金額Dは、投入金額メモリ227の記憶値MFからチャージ金額メモリ225の記憶値MDを減額した金額である。プロセッサ21は、ACT49として金額Dが0円よりも大きいか否かを確認する。金額Dが0円よりも大きい場合、プロセッサ21は、ACT49においてYESと判定し、ACT50へと進む。プロセッサ21は、ACT50として貨幣処理ユニット10に対して金額Dの払出しを指令する。この指令により、貨幣処理ユニット10においては、コントローラ11の制御により金額D相当の現金が収納庫14から取り出され、排出口13から排出される。例えば利用者が15,000円のチャージを行うために1万円札を2枚投入すると、5千円が釣銭として排出口から排出される。
プロセッサ21は、ACT50の処理を終えるか、ACT49において金額Dが0円であり、NOと判定した場合には、ACT51へと進む。プロセッサ21は、ACT51としてタッチパネル27の画面を終了画面SC3(図11を参照)とする。
図11は、終了画面SC3の一例である。図11に示すように終了画面SC3には、チャージ前残高の表示エリアAR5と、チャージ金額の表示エリアAR6と、チャージ後残高の表示エリアAR7とが配置されている。そして表示エリアAR5には、残高メモリ224の記憶値MCが表示される。表示エリアAR6には、チャージ金額メモリ225の記憶値MDが表示される。表示エリアAR7には、チャージ後残高メモリ226の記憶値MEが表示される。終了画面SC3を確認した利用者は、電子通貨の残高に15,000円がチャージされて、チャージ後の残高が15,123円になったことを確認することができる。
終了画面SC3を表示させたプロセッサ21は、ACT52として一定時間が経過するのを待ち受ける。一定時間が経過したならば、プロセッサ21は、ACT52においてYESと判定し、ACT53へと進む。プロセッサ21は、ACT53としてタッチパネル27の画面を消去する。以上で、プロセッサ21は、制御プログラムに従った情報処理を終了する。情報処理が終了すると、タッチパネル27の画面は初期画面に戻る。
このように、媒体IDに関連付けられた電子通貨の残高が例えば123円であった利用者が、電子通貨入金装置1を利用して10,500円のチャージを行う場合、利用者は先ず、媒体IDを記録した媒体のデータをリーダ・ライタ26で読み取らせる。そうすると、タッチパネル27の画面がチャージ画面SC1となるので、利用者は、一万円ボタンBT4にタッチする。そうすると、タッチパネル27の画面が確認画面SC2となるので、利用者は、戻るボタンBT7にタッチする。そうすると、タッチパネル27の画面が再びチャージ画面SC1となるので、利用者は、五千円ボタンBT3にタッチする。そうすると、タッチパネル27の画面が確認画面SC2となるので、利用者は、実行ボタンBT6にタッチする。以上の操作により、当該媒体IDに関連付けられた電子通貨の残高は、15,123円になる。なお、金額ボタンを入力する順番は、先に五千円ボタンBT3にタッチし、後から一万円ボタンBT4にタッチしてもよい。
同様に、例えば8,000円をチャージする場合には、利用者は、五千円ボタンBT3、戻るボタンBT7,二千円ボタンBT2、戻るボタンBT7、千円ボタンBT1、実行ボタンBT6の順にタッチ操作すればよい。なお、この場合も、金額ボタンを入力する順番は入れ替わってもよい。
なお、図5のACT21において、金額Aが保有限度額MAを超えた場合、プロセッサ21はNOと判定し、ACT32へと進む。プロセッサ21は、ACT32としてチャージ限度額オーバーを示すフラグをセット状態にする。チャージ限度額オーバーを示すフラグは、メインメモリ22に記憶されている。その後、プロセッサ21は、ACT34へと進む。
図5のACT22において、金額Bがチャージ限度額MBを超える場合、プロセッサ21はNOと判定し、ACT33へと進む。プロセッサ21は、ACT33としてチャージ限度額オーバーを示すフラグをセット状態にする。チャージ限度額オーバーを示すフラグは、メインメモリ22に記憶されている。その後、プロセッサ21は、ACT34へと進む。
プロセッサ21は、ACT34としてタッチパネル27の画面をエラー画面SC4(図12を参照)とする。エラー画面SC4には、利用者にエラー内容を通知するためのメッセージが表示される。具体的には、メインメモリ22にチャージ限度額オーバーを示すフラグが記憶されている場合には、利用者にチャージ金額が保有限度額を超えるためにチャージできないことを通知するメッセージが表示される。メインメモリ22に入金額度額オーバーを示すフラグが記憶されている場合には、利用者に1回のチャージ金額がチャージ限度額を超えるためにチャージできないことを通知するメッセージが表示される。
図12は、メインメモリ22に入金額度額オーバーを示すフラグが記憶されている場合のエラー画面SC4の一例である。例えば利用者が、図10の確認画面SC2において戻るボタンBT7にタッチしてチャージ画面SC1に戻した後、一万円ボタンBT4にタッチする。そうすると、金額Bは25,000円となるため、チャージ限度額MBをオーバーする。この場合、エラー画面SC4には、チャージ限度額MBの20,000円を超える入金ができないことを通知するエラーメッセージMS1が表示される。また、確認ボタンBT9の画像が表示される。エラーメッセージMS1を確認した利用者は、確認ボタンBT9にタッチする。
エラー画面SC4を表示させたプロセッサ21は、ACT35として確認ボタンBT9が入力されるのを待ち受ける。タッチパネル27を介して確認ボタンが入力されたことを検出すると、プロセッサ21は、ACT35においてYESと判定し、図4のACT9へと戻る。すなわちプロセッサ21は、タッチパネル27の画面をエラー画面SC4からチャージ画面SC1に戻す。
図5のACT30において、チャージ金額メモリ225の記憶値MDがチャージ限度額MBと一致する場合、プロセッサ21はYESと判定してACT36へと進む。また、図5のACT31において、チャージ後残高メモリ226の記憶値MEが保有限度額MAと一致する場合も、プロセッサ21はYESと判定してACT36へと進む。プロセッサ21は、ACT36として、チャージ金額メモリ225及びチャージ後残高メモリ226の記憶値MD,MEから、図4のACT13の処理で取得した金額Qを減額する。その後、プロセッサ21は、図4のACT9へと戻る。すなわちプロセッサ21は、タッチパネル27の画面を確認画面SC2からチャージ画面SC1に戻す。
図13は、チャージ金額として15,000円を入力していた利用者が、さらに五千円ボタンBT3にタッチしたことで、チャージ金額メモリ225の記憶値MDがチャージ限度額MBと一致した場合の確認画面SC2の一例である。ここで利用者が、戻るボタンBT7にタッチすると、図14に示すチャージ画面SC1が表示される。すなわち、チャージ金額エリアAR2の金額が、5,000円を減額した金額15,000円となる。すなわち、五千円ボタンBT3にタッチする前の状態に戻る。
ここで、利用者が一万円ボタンBT4にタッチした場合には、チャージ金額メモリ225の記憶値MDがチャージ限度額MBを超える。したがって、タッチパネル27の画面はエラー画面SC4となる。一方、利用者が例えば千円ボタンBT1にタッチした場合には、タッチパネル27の画面は、チャージ金額エリアAR4に16,000円が表示された確認画面SC2となる。
チャージ金額メモリ225の記憶値MDがチャージ限度額MBと一致した段階で、戻るボタンBT7が入力された場合、チャージ金額メモリ225及びチャージ後残高メモリ226の記憶値MD,MEから金額Qが減額されないと、金額ボタンBT1~BT4を入力できなくなる。本実施形態では、チャージ金額メモリ225及びチャージ後残高メモリ226の記憶値MD,MEから金額Qを減額しているので、記憶値MDがチャージ限度額MBを超えない範囲で、金額ボタンBT1~BT4を入力することができる。
同様に、チャージ後残高メモリ226の記憶値MEが保有限度額MAと一致した段階で、戻るボタンBT7が入力された場合、チャージ金額メモリ225及びチャージ後残高メモリ226の記憶値MD,MEから金額Qが減額されないと、金額ボタンBT1~BT4を入力できなくなる。本実施形態では、チャージ金額メモリ225及びチャージ後残高メモリ226の記憶値MD,MEから金額Qを減額しているので、記憶値MEが保有限度額MAを超えない範囲で、金額ボタンBT1~BT4を入力することができる。
ここに、プロセッサ21を主体とするコンピュータは、リーダ・ライタ26及び通信インターフェース24と協働してACT6の処理を実行することにより、取得手段を構成する。すなわちコンピュータは、リーダ・ライタ26を介して読み取られた媒体の媒体IDに基づきサーバ3に問合せを行う。そしてコンピュータは、通信インターフェース24を介してサーバ3から電子通貨の残高データを取得し、残高メモリ224で記憶する。
また、同コンピュータは、タッチパネル27と協働してACT9の処理を実行することにより、第1表示手段を構成する。すなわちコンピュータは、異なる金額がそれぞれ設定された複数の金額ボタンBT1~BT4の画像を配置してなる第1画像、すなわちチャージ画面SC1をタッチパネル27に表示させる。
また、同コンピュータは、タッチパネル27と協働してACT10、ACT13乃至ACT15及びACT21乃至ACT25の処理を実行することにより、第2表示手段を構成する。すなわちコンピュータは、チャージ画面SC1に配置されたいずれか1つの金額ボタンBT1~BT4の画像が操作されると、当該金額ボタンBT1~BT4の画像に設定された第1金額を、チャージ金額メモリ225で記憶している第2金額に加算し、入金を確定させる第2画像、すなわち確認画面SC2をタッチパネル27に表示させる。
また、同コンピュータは、タッチパネル27と協働してACT28の処理を実行することにより、第1受付手段を構成する。すなわちコンピュータは、タッチパネル27に確認画面SC2が表示されている状態で、チャージ画面SC1に戻るための第1入力、つまりは戻るボタンBT7の入力を受け付ける。
また、同コンピュータは、タッチパネル27と協働してACT30、ACT31及びACT9の処理を実行することにより、第1戻し手段を構成する。すなわちコンピュータは、戻るボタンBT7の入力を受け付けると、チャージ金額メモリ225で記憶している第2金額を変更することなく、タッチパネル27の画面を、確認画面SC2からチャージ画面SC1に戻す。
また、同コンピュータは、貨幣処理ユニット10と協働してACT41、ACT43、ACT44、ACT45及びACT47の処理を実行することにより、入金手段を構成する。すなわちコンピュータは、貨幣処理ユニット10に対してチャージ金額メモリ225で記憶している第2金額以上の入金が行われると、サーバ3に対してチャージコマンドを出力する。このチャージコマンドにより、サーバ3においては、データベース31で管理されている電子通貨の残高に第2金額が加算される。
かかる構成を有した電子通貨入金装置1によれば、利用者は、チャージ画面SC1に表示される金額ボタンBT1~BT4の入力と、確認画面SC2に表示される戻るボタンBT7の入力とを交互に行い、最後に確認画面SC2に表示される実行ボタンBT6の入力を行うことで、1,000円を単位とする任意の金額を一度にチャージすることができる。
このような手順であれば、テンキー画像の操作によって入力された数字列の金額をチャージする場合と比較して、操作ミスによって利用者が想定していない数字列の金額がチャージされる蓋然性は極めて低いものとなる。また、ボタン画像が連続してタッチされた場合にそのタッチされたボタン画像に割り当てられた金額を合算し、その合算金額をチャージする場合と比較しても、利用者が誤って1つのボタン画像を連続して操作してしまうことはないので、想定外の金額がチャージされることはない。よって、信頼性は高いものとなる。また、タッチパネルに表示されるボタン画像の数は、紙幣として流通している額面金額の数でよいので、ボタン画像が小さくなって操作性が悪くなるという懸念もない。
また、同コンピュータは、タッチパネル27と協働してACT27の処理を実行することにより、第2受付手段を構成する。すなわちコンピュータは、タッチパネル27に確認画面SC2が表示されている状態で、チャージ金額をクリアするための第2入力、つまりは取消ボタンBT8の入力を受け付ける。
また、同コンピュータは、タッチパネル27と協働してACT29及びACT9の処理を実行することにより、第2戻し手段を構成する。すなわちコンピュータは、取消ボタンBT8の入力を受け付けると、チャージ金額メモリ225で記憶しているチャージ金額をクリアして、タッチパネル27の画面を確認画面SC2からチャージ画面SC1に戻す。
このように、電子通貨入金装置1は、第2受付手段及び第2戻し手段をさらに備えているので、金額ボタンBT1~BT4の入力を誤った場合でも、簡単に修正することができる。
また、同コンピュータが、ACT30及びACT36の処理を実行することにより、第1戻し手段は以下の機能をも有している。すなわちコンピュータは、第2金額がチャージ限度額MBに達している状態で戻るボタンBT7の入力を受けた場合には、チャージ金額メモリ225で記憶している第2金額を第1金額が加算される前の金額に変更してから、タッチパネル27の画面をチャージ画面SC1に戻している。したがって、チャージ限度額MBを超える金額がチャージ金額として処理される不都合を未然に防ぐことができる。
また、同コンピュータが、ACT31及びACT36の処理を実行することにより、第1戻し手段は以下の機能をも有している。すなわちコンピュータは、残高メモリ224の残高に第2金額を加算したチャージ後残高が保有限度額MAに達している状態で戻るボタンBT7の入力を受けた場合には、チャージ金額メモリ225で記憶している第2金額を第1金額が加算される前の金額に変更してから、タッチパネル27の画面をチャージ画面SC1に戻している。したがって、保有限度額MAを超える金額がチャージ金額として処理される不都合を未然に防ぐことができる。
さらに、同コンピュータが有する第2表示手段は、第1入力を受け付けるための戻るボタンBT7の画像を含む第2画像を表示している。したがって、第2画像の内容を確認した利用者は、その画像の戻るボタンBT7を入力すればよいので、操作性に優れている。
以上、利用者がボタン画像の数よりも多くの種類の金額をミスなく一度にチャージできる電子通貨入金装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
前記実施形態では、電子通貨の入出金をサーバで管理するネットワーク型の電子通貨入金装置1を例示した。そして、チャージコマンドには、媒体IDとともにチャージ後残高メモリ226の記憶値MEを含むようにした。この点に関しては、チャージコマンドに媒体IDとともにチャージ金額メモリ225の記憶値MDを含むようにしてもよい。この場合、サーバ3は、データベース31を検索して、チャージコマンドに含まれる媒体IDを含むデータレコード31Rを読み出す。そしてサーバ3は、そのデータレコード31Rに含まれる残高のデータを、チャージコマンドに含まれる記憶値MEを加算した金額に書き換える。かくして、データレコード31Rの残高にチャージ金額がチャージされる。
また、他の実施形態としては、電子通貨の入出金をICカード、スマートフォン等の媒体で管理する媒体型の電子通貨入金装置であってもよい。この場合、入金手段は、リーダ・ライタ26を介して媒体に保持されている電子通貨の金額に第2金額を加算する処理を行うこととなる。
前記実施形態では、確認画面SC2に実行ボタンBT6と戻るボタンBT7の画像を表示するようにした。この点に関しては、本体ユニット20に入力デバイスとして例えばキーボードを備え、実行ボタンBT6及び戻るボタンBT7と同等の機能を有するキーを配置してもよい。この点に関しては、チャージ画面SC1及び確認画面SC2の取消ボタンBT5,BT8についても同様である。また、エラー画面SC4の確認ボタンBT9についても同様である。
前記実施形態では、チャージ金額の単位を1,000円単位とした。チャージ金額の単位は、1,000円単位に限定されるものではない。例えば、チャージ金額の単位は500円単位としてもよい。その場合、チャージ画面SC1には、500円が割り当てられた金額ボタンを1つ追加すればよい。
前記実施形態では、プロセッサ21は、終了画面SC3を表示させた後に、一定時間が経過すると、タッチパネル27の終了画面SC3を消去した。この点に関しては、例えばタッチパネル27の近傍に人感センサを設ける。そして、この人感センサによりタッチパネル27を操作していた利用者が離れたことを検出した場合に、終了画面SC3を消去してもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。