JP7162319B1 - コーンバー収納構造およびロードコーン並びにコーンバー - Google Patents

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Abstract

【課題】 現在一般に広く使用されている硬質のコーンバーをそのまま使用しつつ、コーンバーを確実にロードコーンに収納できるコーンバー収納構造を提供することにある。【解決手段】 ロードコーン10の台座部17にコーンバー20の両端部に設けられた嵌込部28の一方を係止する係止部18と、ロードコーン10の本体部11にコーンバー20に設けられた差込部22を差し込む被差込部13と、を備えたことを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本願発明は、保安器具であるロードコーン(いわゆるカラーコーン:登録商標)にコーンバーを収納させるためのコーンバー収納の仕組みに関するものである。
ロードコーンとコーンバーが交互に並んでいる状態において、工事車両などが出入りする際には、ロードコーンとコーンバーを移動させ、「工事車両が出入りするスペース」を確保する必要がある。
具体的には、図5(A)で図示するように、1個のロードコーン50とその両脇にある2本のコーンバー60,60を移動させて、図5(B)で図示するように、工事車両70(2t~4tトラック等)などが出入りするスペースを確保している。
また、図6(A)で図示するように、工事車両71が大型(10tクラスのトラック等)になると、スペースを確保するために、図6(B)で図示するように、ロードコーン50を2個とコーンバー60を3本移動させることになる。
この時、外したコーンバーは「手に持ったまま」では誘導の邪魔になるため、ほとんどの場合は「放り投げて道路上に放置する」ことになる。
その場合、次のような問題点がある。
(1)道路上にコーンバーが横倒しに置かれることにより、約4cmの厚み(コーンバーの直径)が段差となり、歩行者や自転車が転倒する危険がある。
(2)道路上にコーンバーが横倒しに置かれることにより、約1.5m~2.0mの長さ(コーンバーの長さ)の棒が道路上に「場所をとる(占拠する)状態になる」ため、歩行者や自転車の進行を妨害する危険がある。
(3)ロードコーンとコーンバーを移動させる場合、片手にロードコーンを持ち、もう一方の片手にコーンバーを持つので、両手がふさがる状態となる。危険を知らせるために、警笛を吹く場合や、手で合図を行う場合など、どちらかの手を離すことになるので危険を知らせる行動が遅れる。
(4)コーンバーを道路上に置くことにより、土や砂、雨水などの汚れが付き、作業現場の見栄えが悪い。
(5)コーンバーを「放り投げて道路上に置く」ため、壊れやすい。
(6)道路上のコーンバーは、風が吹くと飛ばされて、散乱する。
一方、上記問題点とは若干異なるが、特許文献1では『コーンバーを三角コーンに取り付けるとき、作業車からコーンバーを1本ずつ取り出していると手間と時間がかかってしまうという問題があった。コーンバーは長尺であり、作業車から取り出しにくいという問題があった。また、道路上で複数本のコーンバーを抱えて作業すると、抱えたコーンバーを落としてしまうという問題があった。交通量の多い車道にコーンバーを落としてしまうと非常に危険である。』(特許文献1発明の詳細な説明[0005]及び[0006])という問題点を解決するために、三角コーン(ロードコーン)にコーンバーテープ(テープ状のコーンバー)を内蔵させた発明を開示している。
特開2020-84523号公報
特許文献1の発明は、コーンバーテープを三角コーンに内蔵させることで問題点を解決したが、三角コーンに内蔵させるために一般的な硬質のコーンバーではなく、巻取り可能なコーンバーテープを使用する。また、三角コーン内部にコーンバーテープを内蔵させるので、三角コーンの特徴(利便性)の1つである「重ね合わせ」(=コンパクトな収納・保管・運搬を実現)ができないというデメリットがある。
これに対して、本願発明者は、現在一般に広く使用されている硬質のコーンバーをそのまま使用しつつ、上記問題点を解決することを目指し、思索を重ねた。その結果、コーンバーをロードコーンに「立てた状態で収納」することに辿り着き、本願発明を完成するに至った。
本願発明の第1の発明は、円錐状の本体部と、本体部の下側に本体部よりも幅広の台座部と、を備えた保安器具であるロードコーンに、本体部と本体部の間に架設するコーンバーを収納させるコーンバー収納構造であって、ロードコーンの台座部にコーンバーの両端部の一方を係止する係止部と、ロードコーンの本体部にコーンバーに設けられた差込部を差し込む被差込部と、を備えたことを特徴とするものである。
第2の発明は、被差込部が、係止部とロードコーンの本体部の頂点とを結ぶ線上にかかる位置に設けられたことを特徴とする上記第1の発明に係るコーンバー収納構造である。
第3の発明は、係止部が、ロードコーンの正方形の台座部の角部に設けられたことを特徴とする上記第1又は第2の発明に係るコーンバー収納構造である。
第4の発明は、係止部及び被差込部をロードコーンの本体部の頂点を中心として対称な位置にそれぞれ2か所設けたことを特徴とする上記第1から第3のいずれかの発明に係るコーンバー収納構造である。
第5の発明は、係止部が凹状であることを特徴とする上記第1から第4のいずれかの発明に係るコーンバー収納構造である。
第6の発明は、差込部が孔状の被差込部に差し込める差込片からなることを特徴とする上記第1から第5のいずれかの発明に係るコーンバー収納構造である。
第7の発明は、被差込部に差込部を差し込んだコーンバーをロードコーンに固定するための固定具を備えたことを特徴とする上記第1から第6のいずれかの発明に係るコーンバー収納構造である。なお、固定具はロードコーン又は/及びコーンバーに備えてよい。
第8の発明は、円錐状の本体部と、本体部の下側に本体部よりも幅広の台座部と、を備えた保安器具であるロードコーンに、本体部と本体部の間に架設するコーンバーを収納可能にするロードコーンであって、ロードコーンの台座部にコーンバーの両端部の一方を係止する係止部と、ロードコーンの本体部にコーンバーに設けられた差込部を差し込む被差込部と、を備えたことを特徴とするものである。なお、第8の発明(ロードコーン)に、上記第2から第7のいずれかの発明に係る要素(発明特定事項)を適用してもよい。
第9の発明は、円錐状の本体部と、本体部の下側に本体部よりも幅広の台座部と、を備えた保安器具であるロードコーンに、本体部と本体部の間に架設するコーンバーを収納可能にするコーンバーであって、ロードコーンの本体部に設けられた被差込部に差し込む差込部、を備えたことを特徴とするものである。なお、第9の発明(コーンバー)に、上記第2から第7のいずれかの発明に係る要素(発明特定事項)を適用してもよい。
本願発明によれば、現在一般に広く使用されている硬質のコーンバーをロードコーンに「立てた状態で収納」することができる。
これにより、上記する問題点(1)~(5)が解決できる。
また、本願発明によれば、固定具(第7の発明)を備えることで、上記する問題点(6)が解決できる。
本願発明の実施形態を説明する説明図(1)。 本願発明の実施形態を説明する説明図(2)。 本願発明の実施形態を説明する説明図(3)。 本願発明の実施形態を説明する説明図(4)。 これまでのロードコーンとコーンバーの使用状態を説明する説明図(1)。 これまでのロードコーンとコーンバーの使用状態を説明する説明図(2)。
以下に、本願発明に係るコーンバー収納構造の実施形態を、図面に基いて説明する。
なお、以下に説明する実施形態は本願発明の一例であり、これに限定されるものではない。
図1は、本願発明に係るコーンバー収納構造の全体図である。
まず、図1(A)に図示するロードコーン10は、円錐状の本体部11と、本体部11の下側に本体部11よりも幅広で略正方形の台座部17と、を備える。
そして、台座部17には、その角部に凹状の係止部18を備える。
また、この係止部18と本体部11の頂点12とを結ぶ線上にかかる位置に、被差込部13を備える。
なお、符号19は、O型リングとS型フックとからなる固定具である。
また、ロードコーン10には、係止部18及び被差込部13を本体部11の頂点12を中心として対称な位置にそれぞれ2か所設けている。
また、図1(A)に図示するコーンバー20は、バー本体21と、バー本体21の両端に設けられてロードコーン10の本体部11に嵌め込む環状の嵌込部28,28と、を備える。
そして、バー本体21には、ロードコーン10の被差込部13に差し込む差込部22を備える。差込部22は、被差込部13に差し込まれる差込片24を含む略H字形の差込部材23と、この差込部材23に角度を持たせるための傾斜部材25と、からなる。
次に、図1(B)に図示するように、コーンバー20の嵌込部28をロードコーン10の係止部18に係止させつつ、コーンバー20の差込片24をロードコーン10の被差込部13に差し込む。これによって、コーンバー20をロードコーン10に収納した状態となる。
但し、この状態では、コーンバー20に上向きの応力がかかると、ロードコーン10と分離してしまう可能性があるので、仮収納状態である。
更に、図1(C)に図示するように、ロードコーン10に装備されている固定具19でコーンバー20を結束すると、ロードコーン10とコーンバー20とが確実に固定されて、本収納状態となる。
図2は、コーンバー20の差込片24によるロードコーン10の被差込部13への差し込みを図示したものである。
図2(A)に図示するように、差込片24を横長な長孔の被差込部13へ差し込むためには、傾斜部材25によって差し込む角度を形成・調整することが必要である(バー本体21と平行な角度では被差込部13へ差し込めない)。
図2(B)に図示するように、略H字形の差込部材23は差込片24から延長されている延長部分26がガイドとなって、差込片24を被差込部13へ差し込める。
図2(C)に図示するように、差し込まれた差込片24は、その延長部分26と差込片26に相対している相対片27とがロードコーン10と当接することで(図示○部分)、差込状態が安定する。
図3は、1個のロードコーン10に2本のコーンバー20,20を収納した状態を図示したものである。
図1(A)で図示したように、ロードコーン10には、係止部18及び被差込部13を本体部11の頂点12を中心として対称な位置にそれぞれ2か所設けているので、図示のように1個のロードコーンで2本のコーンバー20,20を収納できる。
この時、ロードコーン10に設けられた被差込部13が横長な長孔であることに意味がある。すなわち、被差込部13が横長な長孔であることで、コーンバー20の差込片24の差込位置を微妙に調整できる。その結果、2本のコーンバー20,20が相互に干渉せずに1個のロードコーンに収納できることになる。
また、ロードコーン10の内側には特に何も無いので、ロードコーン10を重ね合わせることが可能である。なお、ロードコーン10の外側に一対の固定具19を備えているが、ロードコーン10を重ね合わせることに障害になるものでもない。
図4は、コーンバー20の全体を図示したものである。
コーンバー20は、対称な位置に差込部22,22を備えるとよい。
また、差込部22をバー本体21に取り付ける向きは、嵌込部28が係止部18に係止される態様に合わせて、被差込部13に差し込める向きに取り付ける必要がある。
本願発明に係るコーンバー収納構造は、現在一般に広く使用されている硬質のコーンバーに対応したコーンバーの収納技術として、工事現場・その他に幅広く利用できるものである。
10 ロードコーン
11 本体部
12 頂点
13 被差込部
17 台座部
18 係止部
19 固定具
20 コーンバー
21 バー本体
22 差込部
23 差込部材
24 差込片
25 傾斜部材
26 延長部分
27 相対片
28 嵌込部
50 ロードコーン
60 コーンバー
70 工事車両
71 工事車両(大型)

Claims (9)

  1. 円錐状の本体部と、本体部の下側に本体部よりも幅広の台座部と、を備えた保安器具であるロードコーンに、本体部と本体部の間に架設するコーンバーを収納させるコーンバー収納構造であって、
    ロードコーンの台座部にコーンバーの両端部の一方を係止する係止部と、
    ロードコーンの本体部にコーンバーに設けられた差込部を差し込む被差込部と、
    を備えたことを特徴とするコーンバー収納構造。
  2. 被差込部は、係止部とロードコーンの本体部の頂点とを結ぶ線上にかかる位置に設けられたことを特徴とする請求項1記載のコーンバー収納構造。
  3. 係止部は、ロードコーンの正方形の台座部の角部に設けられたことを特徴とする請求項2記載のコーンバー収納構造。
  4. 係止部及び被差込部をロードコーンの本体部の頂点を中心として対称な位置にそれぞれ2か所設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコーンバー収納構造。
  5. 係止部は凹状であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコーンバー収納構造。
  6. 差込部は孔状の被差込部に差し込める差込片からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコーンバー収納構造。
  7. 被差込部に差込部を差し込んだコーンバーをロードコーンに固定するための固定具を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコーンバー収納構造。
  8. 円錐状の本体部と、本体部の下側に本体部よりも幅広の台座部と、を備えた保安器具であるロードコーンに、本体部と本体部の間に架設するコーンバーを収納可能にするロードコーンであって、
    ロードコーンの台座部にコーンバーの両端部の一方を係止する係止部と、
    ロードコーンの本体部にコーンバーに設けられた差込部を差し込む被差込部と、
    を備えたことを特徴とするロードコーン。
  9. 円錐状の本体部と、本体部の下側に本体部よりも幅広の台座部と、を備えた保安器具であるロードコーンに、本体部と本体部の間に架設するコーンバーを収納可能にするコーンバーであって、
    ロードコーンの本体部に設けられた被差込部に差し込む差込部、
    を備えたことを特徴とするコーンバー。
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