JP7162226B2 - 灌流培養システム - Google Patents

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    • C12M3/00Tissue, human, animal or plant cell, or virus culture apparatus

Description

本発明は、細胞や生体組織を培養するためのシステムに関し、特に、密閉状態の培養容器に新しい培養液を供給可能な灌流培養システムに関する。
再生医療の実用化等に向けて欠かせないのが細胞培養技術の進化である。例えば、細胞製剤の大量生産を目的にしたCPC(Cell Processing Center)等に向けて、細胞を培養するための操作を行うロボットと複数の機器を組み合わせた細胞培養システムなどが開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
生産目的のCPC等の他にも、新しい細胞培養技術は求められている。例えば、移植手術を行う医療施設では、届けられた細胞の維持培養を目的に、現場に設置可能な小さなスケールで、医師や医療スタッフなど細胞培養の専門技術を持たない人たちでも簡単に操作ができる培養システムが求められる。医療業務を妨げないための省力化が考慮されつつ、細胞の品質確保ができることが重要である。また、各種細胞製品の研究開発を行う一般的な中小規模の研究室においても、細胞培養を既存の設備で簡単に、手間をかけずに行え、その上で細胞の品質確保もしたいというニーズは高い。
一方、人の手による培養液(培地)交換の手間を無くし、自動的に一定の速度で培養液を供給し、同時に同量の培養液を抜き取る灌流培養装置が開発されている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、それらの灌流培養システムは、基本的に培養液交換とそのコントロールのために電源を伴うポンプ駆動部や制御コントローラを含むため装置設備が大掛かりになっていた。また、小型化された装置の場合でも、過酷な多湿環境であるインキュベーターに持ち込むことによって電気系統の故障リスクという課題があった。
国際公開WO2016/170623号公報 特開2017-79633号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、作業者の省力化、細胞の品質確保を実現し、コンパクトで故障リスクを無くすのに適した灌流培養システムを提供することを主たる課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
本発明によって提供される灌流培養システムは、流体流入口および流体流出口を有する密閉状の培養容器ユニットと、培養液を収容可能な培養液収容体と、内部が負圧に調整される真空容器ユニットと、一端が上記流体流入口を介して上記培養容器ユニットの内部に連通可能であり、かつ他端が上記培養液収容体の内部に連通可能な第1流路と、一端が上記流体流出口を介して上記培養容器の内部に連通可能であり、かつ他端が上記真空容器ユニットの内部に連通可能な第2流路と、を備える。
好ましい実施の形態においては、上記第1流路および上記第2流路の少なくともいずれか一方には、狭窄部が設けられている。
好ましい実施の形態においては、上記狭窄部は、微細孔が貫通した柱状体である。
好ましい実施の形態においては、上記狭窄部は、マイクロ流路チップである。
好ましい実施の形態においては、上記第1流路に設けられ、上記培養容器ユニットおよび上記培養液収容体を密閉状態で連通接続させ、かつ上記培養容器ユニットおよび上記培養液収容体を互いに密閉状態で分離可能な第1接続手段と、上記第2流路に設けられ、上記培養容器ユニットおよび上記真空容器ユニットを密閉状態で連通接続させ、かつ上記培養容器ユニットおよび上記真空容器ユニットを互いに密閉状態で分離可能な第2接続手段と、を備える。
好ましい実施の形態においては、上記培養液収容体を複数備え、上記第1流路は、上記培養容器ユニットに連通する第1主幹路と、各々が上記培養液収容体に連通する複数の第1分枝路と、を含み、上記第1主幹路の端部および上記複数の第1分枝路それぞれの端部が接続され、上記複数の第1分枝路のいずれか一つと上記第1主幹路とが連通するように流路切り換え可能な第1切換え手段を備える。
好ましい実施の形態においては、上記真空容器ユニットを複数備え、上記第2流路は、上記培養容器ユニットに連通する第2主幹路と、各々が上記真空容器ユニットに連通する複数の第2分枝路と、を含み、上記第2主幹路の端部および上記複数の第2分枝路それぞれの端部が接続され、上記複数の第2分枝路のいずれか一つと上記第2主幹路とが連通するように流路切り換え可能な第2切換え手段を備える。
好ましい実施の形態においては、上記真空容器ユニットは、開口端を有する有底状の管体と、上記開口端を閉塞する栓と、を含み、上記第2流路の上記他端に取り付けられ、上記栓に穿刺可能な穿刺針を備える。
好ましい実施の形態においては、上記培養容器ユニットは、第1方向の一方側端に開口を有する有底筒状の容器本体と、上記容器本体に装着され、上記開口を塞いで上記容器本体の内側空間を密閉するアタッチメントと、を有し、上記アタッチメントは、一端が外部に通じる上記流体流入口、および他端が密閉された上記内側空間に通じる流体導入流路と、一端が外部に通じる上記流体流出口、および他端が密閉された上記内側空間に通じる流体導出流路と、を備える。
好ましい実施の形態においては、上記アタッチメントは、上記容器本体の内側に収まり、かつ上記第1方向の他方側に向かって突き出る突出部を有する。
好ましい実施の形態においては、上記培養液収容体は、密閉状とされ、かつ可撓性を有し容積変化可能である。
好ましい実施の形態においては、上記第2流路には、上記培養容器ユニット側から上記真空容器ユニット側への流体の流れを許容し、かつ上記真空容器ユニット側から上記培養容器ユニット側への流体の流れを阻止する逆止弁が設けられている。
好ましい実施の形態においては、上記培養容器ユニットの内面は、平坦な細胞培養面を含み、当該細胞培養面には、細胞接着性を向上させるための表面処理が施されている。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係る灌流培養システムの第1実施形態を示す概略構成図である。 図1に示す灌流培養システムの分解図である。 培養容器ユニットの一例を示す平面図である。 図3のIV-IV線に沿う断面図である。 図3のV-V線に沿う断面図である。 図3に示す培養容器ユニットの分解斜視図である。 図5と同様の断面図であり、培養容器ユニットに内容物を収容した状態を示す。 本発明に係る灌流培養システムの第2実施形態を示す概略構成図である。 狭窄部の他の例を示す平面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1~図6は、本発明に係る灌流培養システムの第1実施形態を示している。本実施形態の灌流培養システムA10は、培養容器ユニット1と、培養液収容体2と、真空容器ユニット3と、第1流路41と、第2流路42と、第1接続手段51と、第2接続手段52と、狭窄部6と、を備えている。詳細は後述するが、灌流培養システムA10は、培養液収容体2に収容された新しい培養液を培養容器ユニット1に供給しつつ、培養容器ユニット1内の古い培養液を真空容器ユニット3に回収するためのものである。
図1、図4~図6に示すように、本実施形態において、培養容器ユニット1は、容器本体11と、アタッチメント12と、を備える。容器本体11としては、例えばディッシュ(シャーレ)やウェルプレートなど既存の開放系の培養容器が用いられ、本実施形態では容器本体11がディッシュの場合を示している。容器本体11は、上端(第1方向一方側端)に開口110を有する有底円筒状とされており、側板111および底板112を有する。
底板112の上面は、細胞を培養するための平坦な細胞培養面である。この細胞培養面(底板112の上面)には、必要に応じて細胞接着性を向上させるための表面処理が適宜施される。当該表面処理としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理(親水化処理)などを挙げることができる。
アタッチメント12は、容器本体11に装着され、容器本体11の開口110を塞いで容器本体11の内側空間を密閉するためのものである。本実施形態において、アタッチメント12は、ベース部材12Aおよびシール部材12Bを含む。
ベース部材12Aは、底壁121と、この底壁121の周縁から起立状に延びる円筒状の側壁122と、フランジ123とを有する。底壁121は、容器本体11における側板111の内側に当該側板111と間隔を隔てて収まるとともに下方側(第1方向他方側)に突き出ている。底壁121は、本発明で言う突出部に相当する。フランジ123は、側壁122の上端から径方向外方に延出しており、環状とされている。かかる構成のベース部材12Aは、平面視において容器本体11の開口110のすべてと重なっている。
容器本体11およびベース部材12Aは、例えば半透明または透明の硬質プラスチック材料により形成されている。当該プラスチック材料としては、例えばポリスチレンやメチルペンテンのほか、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマーなどの、好適には透明性を有する材料が用いられるが、これらに限定されない。
本実施形態において、少なくとも容器本体11の底板112およびベース部材12Aの底壁121は透明とされている。これにより、底板112および底壁121は、外部から容器本体11の内側空間が視認可能な部位である。
シール部材12Bは、例えばゴム成形品であり、図4、図5に示すように、上下に延びる円筒部125と、フランジ部126と、環状突起127とを有する。シール部材12Bは、容器本体11の側板111とベース部材12Aの側壁122ないしフランジ123との間に介在している。円筒部125は、ベース部材12Aの側壁122に外嵌されている。円筒部125の自然状態における内径寸法は側壁122の外径寸法よりも僅かに小であり、これにより円筒部125(シール部材12B)は側壁122(ベース部材12A)に圧接保持されている。フランジ部126は、円筒部125の上端から径方向外方に延出しており、環状とされている。フランジ部126は、平面視においてベース部材12Aのフランジ123と重なっている。環状突起127は、円筒部125の外周から径方向外方に突出しており、容器本体11へのアタッチメント12装着時において側板111の内周面に圧接している。このような構成により、ベース部材12Aおよびシール部材12B(アタッチメント12)は、容器本体11の内側空間を密閉する。
シール部材12Bは、可撓性、弾力性を有する素材によって構成されている。シール部材12Bを構成する素材としては、例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、ウレタンゴム、エラストマー樹脂などが挙げられる。詳細は後述するがシール部材12Bと、内容物(例えば培養液)との接触を考慮すると、シール部材12Bの素材としては、細胞毒性が無く、かつ生体適合性を有する医療用シリコーンゴムがより好ましい。また、シール部材12Bの硬さについては、例えばゴム硬度が20度~40度程度であるのが好ましい。
本実施形態において、アタッチメント12は、流体導入流路13および流体導出流路14を有する。流体導入流路13は、培養容器ユニット1の外部から内部に培養液などの流体を導入するための流路であり、本実施形態ではシール部材12Bに形成された孔や溝によって構成される。より詳細には、流体導入流路13は、一端が外部に通じる流体流入口131とされており、他端が密閉された容器本体11の内側空間に通じている。
流体導出流路14は、培養容器ユニット1の内部から外部に流体を導出するための流路である。本実施形態では、流体導出流路14は、平面視においてアタッチメント12の中心を挟んで流体導入流路13の反対側に設けられている。流体導出流路14は、シール部材12Bに形成された孔や溝によって構成されており、一端が外部に通じる流体流出口141とされ、かつ他端が密閉された容器本体11の内側空間に通じている。
図1に示した培養液収容体2は、交換用の培養液を収容するための密閉状の容器体である。培養液収容体2には、内容物を導出するための導出口21が設けられている。本実施形態では、培養液収容体2は、好ましくは可撓性を有し容積変化可能に構成されている。そのような培養液収容体2としては、例えば蛇腹状容器、フィルム状容器、シリンジ、積層剥離ボトル等を挙げることができる。本実施形態では、培養液収容体2が蛇腹状容器の場合を示している。
真空容器ユニット3は、内部が負圧状態に調整され、培養容器ユニット1の内部にあった培養液等を回収するものである。本実施形態では、真空容器ユニット3は、管体31および栓32を含んで構成される。管体31は、先端に開口端311を有する有底円筒状とされている。栓32は、開口端311を閉塞しており、密閉状とされた管体31の内部が負圧状態に調整される。栓32は、その一部が例えば穿刺針を穿刺可能なゴム材料によって構成される。このような構成の真空容器ユニット3としては、例えば汎用品である血液採取管を用いることができる。
第1流路41は、培養容器ユニット1および培養液収容体2の間をつなぐ流体流路であり、例えば可撓性を有するチューブにより構成される。第1流路41の一端は、流体流入口131を介して培養容器ユニット1の内部に連通可能である。第1流路41の他端は、導出口21を介して培養液収容体2の内部に連通可能である。
図1に示した第1接続手段51は、第1流路41に設けられており、培養容器ユニット1および培養液収容体2を密閉状態で連通接続させる。また、第1接続手段51は、培養容器ユニット1および培養液収容体2を互いに密閉状態で分離可能である(図2参照)。このような構成の第1接続手段51は、例えば雌ルアーコネクタ511および雄ルアーコネクタ512を有するルアーロック接続構造により実現される。図1、図2に示した構成では、第1流路41は、培養容器ユニット1(流体流入口131)につながる部分流路411と、培養液収容体2(導出口21)につながる部分流路412とにより構成される。そして、例えば部分流路411の先端に雌ルアーコネクタ511が設けられ、部分流路412の先端に雄ルアーコネクタ512が設けられる。
第2流路42は、培養容器ユニット1および真空容器ユニット3の間をつなぐ流体流路であり、例えば可撓性を有するチューブにより構成される。第2流路42の一端は、流体流出口141を介して培養容器ユニット1の内部に連通可能である。第2流路42の他端には、真空容器ユニット3の栓32に穿刺可能な穿刺針43が取り付けられている。第2流路42の他端は、穿刺針43を介して真空容器ユニット3(管体31)の内部に連通可能である。
図1に示した第2接続手段52は、第2流路42に設けられており、培養容器ユニット1および真空容器ユニット3を密閉状態で連通接続させる。また、第2接続手段52は、培養容器ユニット1および真空容器ユニット3を互いに密閉状態で分離可能である(図2参照)。このような構成の第2接続手段52は、例えば雌ルアーコネクタ521および雄ルアーコネクタ522を有するルアーロック接続構造により実現される。図1、図2に示した構成では、第2流路42は、培養容器ユニット1(流体流出口141)につながる部分流路421と、真空容器ユニット3につながる部分流路422とにより構成される。そして、例えば部分流路421の先端に雌ルアーコネクタ521が設けられ、部分流路422の先端に雄ルアーコネクタ522が設けられる。
なお、上記した穿刺針43は、部分流路422の端部に取り付けられている。また、穿刺針43は危険防止のため筒状のホルダ44により囲われている。ホルダ44の内径は管体31の外径よりも大であり、図1、図2より理解されるように、管体31(真空容器ユニット3)をホルダ44内に挿し込むことにより、栓32に穿刺針43を安全に穿刺することが可能である。
狭窄部6は、第1流路41および第2流路42の少なくともいずれか一方に設けられている。狭窄部6は、流路断面が狭められた部位を有しており、当該狭窄部6を通過する流体の単位時間あたりの流量(以下、単に「流量」という。)が所望となるように調整するものである。
本実施形態において、狭窄部6は、長手方向に微細孔が貫通した柱状体により構成される。当該微細孔の孔径(例えば0.02~0.05mm程度)や当該微細孔の長さ(長手方向の寸法:例えば5~20mm程度)を適宜選択することにより、狭窄部6を通過する流体(培養液等)の流量が調整可能である。このような構成の狭窄部6は、例えばジルコニアのようなセラミックス素材を用いた押出成形、焼成によって製造可能であり、高アスペクト比で高精度な微細貫通孔を得ることができる。図1、図2に示すように、本実施形態において、狭窄部6は、第2流路42の部分流路422に設けられている。なお、狭窄部6は、部分流路422(可撓性チューブ)との接続を容易にし、かつ分離しにくくするように、その端部にテーパー部や太径部を設けてもよい。
次に、灌流培養システムA10の使用方法および作用について説明する。
灌流培養システムA10は、開放系の培養容器(容器本体11)を用いて構成された密閉状の培養容器ユニット1の内部に培養細胞と培養液を収容し、細胞培養状態を維持しながら培養液の交換を行うのに使用される。なお、容器本体11(培養容器ユニット1)に収容される培養細胞や培養液については、特に限定されるものではない。
灌流培養システムA10を用いた細胞培養では、まず、容器本体11(培養容器ユニット1)内に培養する細胞を播種し、培養容器ユニット1内を培養液で満たす。細胞の播種は、アタッチメント12を容器本体11から取り外し、容器本体11内に細胞の入った培養液を直接注入することにより行ってもよいが、灌流培養システムA10を用いて行うことも可能である。
詳細な図示説明は省略するが、灌流培養システムA10を用いて細胞の播種を行う場合、培養する細胞が入った培養液を収容した培養液収容体2を準備し、当該培養液収容体2を培養容器ユニット1とつなぐ。また、真空容器ユニット3に代えてシリンジを準備し、当該シリンジを培養容器ユニット1とつなぐ。そして、ピストンを引いて当該シリンジ内部を負圧にすることで培養液収容体2内の培養液(細胞を含む)を培養容器ユニット1内に導く。図7は、容器本体11(培養容器ユニット1)内を培養液M1で満たした状態を示している。培養容器ユニット1内を培養液で満たした後、培養容器ユニット1と培養液収容体2との間の接続および培養容器ユニット1とシリンジとの間の接続を、それぞれ分離する。
培養容器ユニット1(容器本体11)内の細胞は、時間が経過すると細胞培養面(底板112の上面)に接着し、増殖が始まる。底板112の上面に上記した細胞接着性を向上させるための表面処理が施されていると、細胞がより確実に細胞培養面に接着する。したがって、このような構成は、培養容器ユニット1内において細胞培養を適切に進行させる上で好ましい。
本実施形態において、容器本体11の底板112およびベース部材12Aの底壁121は透明である。これにより、培養容器ユニット1の上部または下部のいずれからも、透明な底壁121あるいは底板112を介して培養容器ユニット1内の状況を観察することが可能である。このような構成であれば、光源が上下いずれにあっても照射光を透過でき、光学顕微鏡、位相差顕微鏡など様々なタイプの顕微鏡を用いて細胞の観察が可能である。
本実施形態において、ベース部材12Aの底壁121は、下方側に突き出ている。このように、底壁121を低位置に配置することにより、培養容器ユニット1内の培養液が底壁121の表面に接触する。これにより、当該培養液の液面が水中眼鏡効果でフラットになり、照射光の乱反射を抑制し、顕微鏡の焦点を合わせやすいといった効果が期待できる。
培養容器ユニット1内の培養液については、培養細胞の増殖にともない栄養分が減少し、培養細胞から排出された老廃物が増える。このため、培養容器ユニット1内の培養液は適宜交換する必要がある。細胞培養中に培養容器ユニット1内の培養液を交換する際、交換用の培養液が収容された培養液収容体2と、真空容器ユニット3と、狭窄部6、穿刺針43を有する部分流路422と、を準備する(図2参照)。そして、培養容器ユニット1と培養液収容体2との間の第1接続手段51、および培養容器ユニット1と真空容器ユニット3との間の第2接続手段52について、それぞれ分離された状態(図2参照)から図1に示すように接続された状態にする。
ここで、培養容器ユニット1と培養液収容体2とが第1流路41を介して連通し、培養容器ユニット1と真空容器ユニット3とが第2流路42を介して連通する。そうすると、内部が負圧状態とされた真空容器ユニット3(管体31)の吸引力により培養容器ユニット1内の古い培養液が第2流路42を介して真空容器ユニット3内に移動し、培養液収容体2内の新しい培養液が第1流路41を介して培養容器ユニット1内に移動する。培養容器ユニット1内の培養液の交換が完了すれば、第1接続手段51および第2接続手段52を接続状態から分離状態に戻す。
本実施形態の灌流培養システムA10によれば、コントローラや電源などの電気系の機器を用いることなく、培養容器ユニット1内の培養液を交換することが可能である。したがって、灌流培養システムA10は、故障の心配がなく、小型化が実現される。
灌流培養システムA10において、上記のように第1接続手段51および第2接続手段52を分離状態から接続状態にするといったワンタッチ操作により、培養容器ユニット1内の培養液を交換することができる。また、狭窄部6の孔径や長さの選択によって、短時間で培養液を交換することも、数日かけてゆっくりと一定の供給量で培養系(培養容器ユニット1)に培養液を供給し、同時に同量の培養液を培養容器ユニット1から抜き取る(いわゆる灌流培養)を行うことも可能である。さらに、培養容器ユニット1が閉鎖状態のまま培養液交換作業を行うことができ、コンタミネーションのリスクを回避することができる。したがって、灌流培養システムA10によれば、培養液の交換に際し、作業者の操作負担を減らすとともに、細胞の品質確保を実現することができる。
上記のように、培養容器ユニット1と真空容器ユニット3とが連通させられると、内部が負圧状態とされた真空容器ユニット3(管体31)の吸引力により培養容器ユニット1内の古い培養液が真空容器ユニット3内に移動する。ここで、負圧状態にある管体31の内部の真空度(圧力)を適宜選択することで、管体31内への培養液の吸引量(例えば、5ml用、10ml用など)をあらかじめ決めておくことが可能である。
培養容器ユニット1と真空容器ユニット3とをつなぐ第2流路42には、狭窄部6が設けられている。狭窄部6を具備する構成によれば、培養液交換の流量調整が可能である。このような狭窄部6を具備することにより、培養液の交換時間については、培養液の交換量に応じて例えば1~48時間程度の範囲内で適宜設定することができる。培養液の交換に適した流量は培養細胞の種類や培養液の交換量などに応じて異なるが、本実施形態によれば、培養液交換時の流量を適切に調整することができる。
一方、培養液の交換を繰り返す際に培養液交換時の流量を変更しない場合には、ルアーロック接続部を設けないことも可能である。この場合、第2流路42として、一端が培養容器ユニット1(流体流出口141)につながり、他端に穿刺針43が取り付けられて一連となったものを準備し、穿刺針43を栓32に穿刺することで培養液の交換を開始してもよい。なお、図示は省略するが、第2流路42に逆止弁を設けてもよい。当該逆止弁は、培養容器ユニット1側から真空容器ユニット3側への流体の流れを許容し、真空容器ユニット3側から培養容器ユニット1側への流体の流れを阻止する。このような構成によれば、培養容器ユニット1から真空容器ユニット3に移動した古い培養液が培養容器ユニット1側に戻るといった不都合を防止することができる。
培養液収容体2は、可撓性を有し容積変化可能である。このような構成によれば、培養液収容体2内の培養液が培養容器ユニット1に移動するのに伴い培養液収容体2の内容積が減少し、培養液交換がスムーズに行われる。
アタッチメント12は、は底壁121(突出部)を有しており、当該底壁121は、容器本体11の内側において下方側(第1方向他方側)に向かって突き出ている。このような構成によれば、容器本体11内における培養液の収容空間が減じられており、細胞培養に際し培養液の使用量の削減を図ることができる。
本実施形態において、培養液の交換の際、培養容器ユニット1内にある古い培養液は、真空容器ユニット3(管体31)の内部に回収される。このような構成によれば、回収した培養液のサンプリングを容易に行うことができる。
灌流培養システムA10を用いた細胞培養の終了後、培養容器ユニット1内の培養細胞を回収する。培養細胞の回収は、アタッチメント12を容器本体11から取り外し、容器本体11内の培養細胞を直接剥がし取ることにより行ってもよいが、灌流培養システムA10を用いて行うことも可能である。
詳細な図示説明は省略するが、灌流培養システムA10を用いて培養細胞の回収を行う場合、緩衝液を収容した培養液収容体2を準備し、当該培養液収容体2を培養容器ユニット1とつなぐ。また、真空容器ユニット3に代えてシリンジを準備し、当該シリンジを培養容器ユニット1とつなぐ。そして、ピストンを引いて当該シリンジ内部を負圧にすることで培養液収容体2内の緩衝液を培養容器ユニット1内に導き、培養容器ユニット1内の古い培養液を洗い流す。次いで、培養細胞を容器本体11から剥がすための酵素(例えばトリプシンなど)を収容した培養液収容体2を準備し、当該培養液収容体2を培養容器ユニット1とつなぐ。また、真空容器ユニット3を準備し、当該真空容器ユニット3を培養容器ユニット1とつなぐ。そうすると培養液収容体2内の酵素が培養容器ユニット1内に移動し、酵素処理により培養容器ユニット1内の培養細胞が剥がれる。当該剥がれた培養細胞は、第2流路42を介して真空容器ユニット3に回収される。なお、このように真空容器ユニット3を用いて培養細胞を回収する場合、真空容器ユニット3側の部分流路422には、上記の狭窄部6に代えてメッシュ状のフィルタを介在させてもよい。当該フィルタは、異物や凝集細胞などの不要物を除去し、ストレーナーとして機能する。
図8は、本発明に係る灌流培養システムの第2実施形態を示している。本実施形態の灌流培養システムA20は、培養容器ユニット1と、複数(本実施形態では3つ)の培養液収容体2と、複数(本実施形態では3つ)の真空容器ユニット3と、第1流路41と、第2流路42と、複数の狭窄部6と、切換えバルブ7,8と、を備えている。なお、図8以降の図面においては、上記実施形態と同一または類似の要素には同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
本実施形態の灌流培養システムA20は、複数の培養液収容体2および複数の真空容器ユニット3を備える点が上記の灌流培養システムA10と大きく異なっている。これにともない培養液収容体2や真空容器ユニット3と、培養容器ユニット1との間の接続構造が上記実施形態と異なる。なお、培養容器ユニット1、培養液収容体2および真空容器ユニット3の各々の構成は、上記実施形態と実質的に同一である。
本実施形態において、第1流路41は、第1主幹路415と、複数(本実施形態では3つ)の第1分枝路416と、を含んで構成される。第1主幹路415の一端は培養容器ユニット1(流体流入口131)に連通しており、第1主幹路415の他端は切換えバルブ7に接続されている。複数の第1分枝路416は、複数の培養液収容体2それぞれに対応しており、各々、一端が培養液収容体2(導出口21)に連通しており、他端が切換えバルブ7に接続されている。
切換えバルブ7は、複数の培養液収容体2のいずれかを一つを選択的に培養容器ユニット1と連通させるものである。詳細な図示説明は省略するが、切換えバルブ7は、複数の第1分枝路416のいずれか一つと第1主幹路415とが連通するように流路切換え可能な弁構造を備えており、手動により流路切換えを行うための操作部を有する。切換えバルブ7は、本発明で言う第1切換え手段の一例である。なお、切換えバルブ7は、複数の第1分枝路416のいずれとも連通しない状態とすることが可能な構造でもよい。
本実施形態において、第2流路42は、第2主幹路425と、複数(本実施形態では3つ)の第2分枝路426と、を含んで構成される。第2主幹路425の一端は培養容器ユニット1(流体流出口141)に連通しており、第2主幹路425の他端は切換えバルブ8に接続されている。複数の第2分枝路426は、複数の真空容器ユニット3それぞれに対応しており、各々、一端が真空容器ユニット3に連通しており、他端が切換えバルブ8に接続されている。本実施形態では、複数の狭窄部6は、複数の第2分枝路426それぞれに対応して設けられている。
切換えバルブ8は、複数の真空容器ユニット3のいずれかを一つを選択的に培養容器ユニット1と連通させるものである。詳細な図示説明は省略するが、切換えバルブ8は、複数の第2分枝路426のいずれか一つと第2主幹路425とが連通するように流路切換え可能な弁構造を備えており、手動により流路切換えを行うための操作部を有する。切換えバルブ8は、本発明で言う第2切換え手段の一例である。なお、切換えバルブ8は、複数の第2分枝路426のいずれとも連通しない状態とすることが可能な構造でもよい。図8に示した構成例では、複数の第1分枝路416および複数の第2分枝路426は、各々、その流路途中で分離可能とされている。第1分枝路416および第2分枝路426には、例えばルアーロック接続構造による接続部47,48が設けられている。このような構成により、接続部47を分離することで、培養容器ユニット1および培養液収容体2は互いに密閉状態で分離可能である。また、接続部48を分離することで、培養容器ユニット1および真空容器ユニット3は互いに密閉状態で分離可能である。
次に、灌流培養システムA20の作用について説明する。
灌流培養システムA20は、開放系の培養容器(容器本体11)を用いて構成された密閉状の培養容器ユニット1の内部に培養細胞と培養液を収容し、細胞培養状態を維持しながら培養液の交換を行うのに使用される。
本実施形態の灌流培養システムA20は、複数の培養液収容体2および複数の真空容器ユニット3を備える。培養液収容体2や真空容器ユニット3の内容量が比較的少量である場合、予め複数の培養液収容体2および複数の真空容器ユニット3を培養容器ユニット1とつないでおき、切換えバルブ7,8により適宜流路を切換えることで培養液の交換作業をシームレスに行うことができる。
交換する培養液の種類を異ならせる必要がある場合にも、灌流培養システムA20は有用である。即ち、複数の培養液収容体2に異なる種類の培養液を収容しておけば、切換えバルブ7により適宜流路を切換えるだけで、異なる種類の培養液を培養容器ユニット1へスムーズに供給することができる。
また、培養液の交換作業の途中で培養液交換の流量を変更する場合にも、灌流培養システムA20は有用である。この場合、複数の狭窄部6としてそれぞれ通過する培養液の流量が異なるものを準備しておけば、切換えバルブ8により適宜流路を切換えるだけで、培養液交換の流量を迅速に変更することが可能である。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。本発明に係る灌流培養システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上記実施形態においては、狭窄部6が微細孔を有する柱状体により構成される場合について説明したが、これに限定されない。狭窄部については、例えば図9に示したマイクロ流路チップにより構成してもよい。同図のマイクロ流路チップ6Aは、例えば、レーザ加工により溝状の微細流路61が形成されたジメチルポリシロキサン(PDMS)の板材に親水性のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを貼り合わせて構成される。図9では微細流路61が蛇行しているが、当該微細流路61の幅や長さを適宜設定することにより、培養液交換時の流量を適切に調整することが可能である。
また、上記実施形態では、培養液収容体2が、密閉状とされ、かつ可撓性を有し容積変化可能に構成される場合について説明したが、これに限定されない。培養液収容体については、容量が固定された構成としてもよい。容量固定式の培養液収容体の場合、培養液収容体に小孔を設けるとともに、当該小孔に、空気中の微粒子を補足するフィルタ(例えばヘパフィルタ)を設けておく。このような構成によれば、培養液交換の際、真空容器ユニットの吸引力により培養容器ユニット内の古い培養液が真空容器ユニット内に移動すると、上記フィルタを介して培養液の内部に清浄な空気が引き込まれつつ、培養液収容体内の新しい培養液が培養容器ユニット内に移動する。
A10,A20 灌流培養システム
M1 培養液
1 培養容器ユニット
11 容器本体
110 開口
111 側板
112 底板
12 アタッチメント
12A ベース部材
12B シール部材
121 底壁(突出部)
122 側壁
123 フランジ
125 円筒部
126 フランジ部
127 環状突起
13 流体導入流路
131 流体流入口
14 流体導出流路
141 流体流出口
2 培養液収容体
21 導出口
3 真空容器ユニット
31 管体
311 開口端
32 栓
41 第1流路
411 部分流路
412 部分流路
415 第1主幹路
416 第1分枝路
42 第2流路
421 部分流路
422 部分流路
425 第2主幹路
426 第2分枝路
43 穿刺針
44 ホルダ
47 接続部
48 接続部
51 第1接続手段
511 雌ルアーコネクタ
512 雄ルアーコネクタ
52 第2接続手段
521 雌ルアーコネクタ
522 雄ルアーコネクタ
6 狭窄部
6A マイクロ流路チップ
61 微細流路
7 切換えバルブ(第1切換え手段)
8 切換えバルブ(第2切換え手段)

Claims (13)

  1. 流体流入口および流体流出口を有する密閉状の培養容器ユニットと、
    培養液を収容可能な培養液収容体と、
    内部が負圧に調整される真空容器ユニットと、
    一端が上記流体流入口を介して上記培養容器ユニットの内部に連通可能であり、かつ他端が上記培養液収容体の内部に連通可能な第1流路と、
    一端が上記流体流出口を介して上記培養容器ユニットの内部に連通可能であり、かつ他端が上記真空容器ユニットの内部に連通可能な第2流路と、
    を備え
    上記培養液収容体と上記培養容器ユニットとが上記第1流路を介して連通し、且つ上記培養容器ユニットと上記真空容器ユニットとが上記第2流路を介して連通するとき、内部が負圧状態の上記真空容器ユニットの吸引力により、上記培養容器ユニット内の培養液が上記第2流路を介して上記真空容器ユニット内に移動し、上記培養液収容体内の培養液が上記第1流路を介して上記培養容器ユニット内に移動可能である 、灌流培養システム。
  2. 上記第1流路および上記第2流路の少なくともいずれか一方には、狭窄部が設けられている、請求項1に記載の灌流培養システム。
  3. 上記狭窄部は、微細孔が貫通した柱状体である、請求項2に記載の灌流培養システム。
  4. 上記狭窄部は、マイクロ流路チップである、請求項2に記載の灌流培養システム。
  5. 上記第1流路に設けられ、上記培養容器ユニットおよび上記培養液収容体を密閉状態で連通接続させ、かつ上記培養容器ユニットおよび上記培養液収容体を互いに密閉状態で分離可能な第1接続手段と、
    上記第2流路に設けられ、上記培養容器ユニットおよび上記真空容器ユニットを密閉状態で連通接続させ、かつ上記培養容器ユニットおよび上記真空容器ユニットを互いに密閉状態で分離可能な第2接続手段と、を備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の灌流培養システム。
  6. 上記培養液収容体を複数備え、
    上記第1流路は、上記培養容器ユニットに連通する第1主幹路と、各々が上記培養液収容体に連通する複数の第1分枝路と、を含み、
    上記第1主幹路の端部および上記複数の第1分枝路それぞれの端部が接続され、上記複数の第1分枝路のいずれか一つと上記第1主幹路とが連通するように流路切り換え可能な第1切換え手段を備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の灌流培養システム。
  7. 上記真空容器ユニットを複数備え、
    上記第2流路は、上記培養容器ユニットに連通する第2主幹路と、各々が上記真空容器ユニットに連通する複数の第2分枝路と、を含み、
    上記第2主幹路の端部および上記複数の第2分枝路それぞれの端部が接続され、上記複数の第2分枝路のいずれか一つと上記第2主幹路とが連通するように流路切り換え可能な第2切換え手段を備える、請求項1ないし4、および6のいずれかに記載の灌流培養システム。
  8. 上記真空容器ユニットは、開口端を有する有底状の管体と、上記開口端を閉塞する栓と、を含み、
    上記第2流路の上記他端に取り付けられ、上記栓に穿刺可能な穿刺針を備える、請求項1ないし7のいずれかに記載の灌流培養システム。
  9. 上記培養容器ユニットは、第1方向の一方側端に開口を有する有底筒状の容器本体と、
    上記容器本体に装着され、上記開口を塞いで上記容器本体の内側空間を密閉するアタッチメントと、を有し、
    上記アタッチメントは、一端が外部に通じる上記流体流入口、および他端が密閉された上記内側空間に通じる流体導入流路と、一端が外部に通じる上記流体流出口、および他端が密閉された上記内側空間に通じる流体導出流路と、を備える、請求項1ないし8のいずれかに記載の灌流培養システム。
  10. 上記アタッチメントは、上記容器本体の内側に収まり、かつ上記第1方向の他方側に向かって突き出る突出部を有する、請求項9に記載の灌流培養システム。
  11. 上記培養液収容体は、密閉状とされ、かつ可撓性を有し容積変化可能である、請求項1ないし10のいずれかに記載の灌流培養システム。
  12. 上記第2流路には、上記培養容器ユニット側から上記真空容器ユニット側への流体の流れを許容し、かつ上記真空容器ユニット側から上記培養容器ユニット側への流体の流れを阻止する逆止弁が設けられている、請求項1ないし11のいずれかに記載の灌流培養システム。
  13. 上記培養容器ユニットの内面は、平坦な細胞培養面を含み、
    当該細胞培養面には、細胞接着性を向上させるための表面処理が施されている、請求項1ないし12のいずれかに記載の灌流培養システム。
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