JP7158677B2 - 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤との併用療法 - Google Patents
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Description
[1] 免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体とを組み合わせて、配合剤として、あるいは別々の製剤として同時または別々に投与されることを特徴とする癌治療剤、
[2] 溶血性レンサ球菌の菌体と免疫チェックポイント阻害剤とを組み合わせて、配合剤として、あるいは別々の製剤として同時または別々に投与されることを特徴とする前記[1]に記載の癌治療剤、
[3] 溶血性レンサ球菌の菌体とCXCR2阻害剤とを組み合わせて、配合剤として、あるいは別々の製剤として同時または別々に投与されることを特徴とする前記[1]に記載の癌治療剤、
[4] 免疫チェックポイント阻害剤およびCXCR2阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体とを組み合わせて、配合剤として、あるいは別々の製剤として同時または別々に投与されることを特徴とする前記[1]に記載の癌治療剤、
[5] 免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、溶血性レンサ球菌の菌体を含む癌治療剤、
[6] 免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[5]に記載の溶血性レンサ球菌の菌体を含む癌治療剤、
[7] CXCR2阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[5]に記載の溶血性レンサ球菌の菌体を含む癌治療剤、
[8]免疫チェックポイント阻害剤およびCXCR2阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[5]に記載の溶血性レンサ球菌の菌体を含む癌治療剤、
[9] 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、免疫チェックポイント阻害剤を含む癌治療剤、
[10] さらにCXCR2阻害剤を組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[9]に記載の免疫チェックポイント阻害剤を含む癌治療剤、
[11] 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、CXCR2阻害剤を含む癌治療剤、
[12] さらに免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[11]に記載のCXCR2阻害剤を含む癌治療剤、
[13] 溶血性レンサ球菌の菌体がストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥菌体である前記[1]から[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[14] ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥菌体を含む製剤がピシバニール(登録商標)である前記[13]に記載の癌治療剤、
[15] 免疫チェックポイント阻害剤が、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG-3、TIM3、BTLA、B7H3、B7H4、2B4、CD160、A2aR、KIR、VISTAおよびTIGITからなる群から選択される免疫チェックポイント分子の阻害剤である、前記[1]、[2]、[4]から[6]、[8]から[10]または[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[16] 免疫チェックポイント阻害剤が抗CTLA-4抗体(例えば、Ipilimumab(YERVOY(登録商標))、Tremelimumab、AGEN-1884)、抗PD-1抗体(例えば、ニボルマブ(オプジーボ(登録商標))、REGN-2810、Pembrolizumab(KEYTRUDA(登録商標))、PDR-001、BGB-A317、AMP-514(MEDI0680)、BCD-100、IBI-308、JS-001、PF-06801591、TSR-042)、抗PD-L1抗体(例えば、Atezolizumab(TECENTRIQ(登録商標)、RG7446、MPDL3280A)、Avelumab(BAVENCIO(登録商標)、PF-06834635、MSB0010718C)、Durvalumab(MEDI4736)、BMS-936559、CA-170、LY-3300054)、抗PD-L2抗体(例えば、rHIgM12B7)、PD-1阻害剤(例えば、AUNP-12)、PD-L1融合タンパク質、PD-L2融合タンパク質(例えば、AMP-224)、抗Tim-3抗体(例えば、MBG453)、抗LAG-3抗体(例えば、BMS-986016、LAG525)、または抗KIR抗体(例えば、Lirilumab)である、前記[1]、[2]、[4]から[6]、[8]から[10]または[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[17] 免疫チェックポイント阻害剤がPD-1経路阻害剤である前記[1]、[2]、[4]から[6]、[8]から[10]または[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[18] PD-1経路阻害剤が抗PD-1抗体である前記[17]に記載の癌治療剤、
[19] CXCR2阻害剤がAZD-5069、AZD-8309、Danirixin、Elubrixin tosylate、Navarixin、SB-265610、Triazolopyrimidine derivative、DF-2755A、ladarixin、PAC-G31P、reparixin、SX-517、SX-576、SX-682、SB225002、SB332235、NVP CXCR2 20、SB-656933である前記[1]、[3]から[5]、[7]、[8]または[10]から[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[20] CXCR2阻害剤がAZD-5069、Danirixin、Navarixin、reparixin、SX-682、SB225002、SB-656933である前記[1]、[3]から[5]、[7]、[8]または[10]から[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[21] 免疫チェックポイント阻害剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする、前記[1]から[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[22] 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする、前記[1]から[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[23] CXCR2阻害剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする、前記[1]から[12]のいずれかに記載の癌治療剤、
[24] 癌が白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病)、悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(例えば、成人T細胞白血病、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫))、中枢神経系原発悪性リンパ腫、精巣原発リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖症候群、頭頸部癌、鼻咽頭癌、食道癌、胃食道接合部癌、食道腺癌、胃癌、大腸癌、結腸癌、直腸癌、小腸癌、肛門癌(例えば、肛門管癌)、肝臓癌(例えば、肝細胞癌)、胆嚢癌、胆管癌、胆道癌、膵臓癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌(例えば、扁平上皮非小細胞肺癌、非扁平上皮非小細胞肺癌)、小細胞肺癌)、乳癌、卵巣癌(例えば、漿液性卵巣癌、卵巣明細胞腺癌)、卵管癌、子宮癌(例えば、子宮頚癌、子宮体癌、子宮内膜癌)、膣癌、外陰部癌、陰茎癌、腎癌(例えば、腎細胞癌、淡明細胞型腎細胞癌)、副腎癌、尿路上皮癌(例えば、膀胱癌、上部尿路癌、尿管癌、腎盂癌および尿道癌)、前立腺癌、精巣腫瘍(例えば、胚細胞腫瘍)、骨・軟部肉腫(例えば、ユーイング肉腫、小児横紋筋肉腫および子宮体部平滑筋肉腫)、皮膚癌(例えば、ブドウ膜悪性黒色腫、悪性黒色腫(例えば、皮膚、口腔粘膜上皮または眼窩内などにおける悪性黒色腫)、メルケル細胞癌)、神経膠腫(例えば、神経膠芽腫、神経膠肉腫)、脳腫瘍(例えば、膠芽腫)、脊椎腫瘍、カポジ肉腫、扁平上皮癌、胸膜中皮腫、原発性腹膜癌、内分泌系癌、小児癌または原発不明癌である、前記[1]から[23]のいずれかに記載の癌治療剤、
[25] 有効用量の溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と有効用量の免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤を哺乳動物(好ましくはヒト患者)に組み合わせて投与することを特徴とする癌治療方法、
[26] 有効用量の溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤をヒト患者に投与することを特徴とする癌治療方法であって、ヒト患者はさらに、免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤による治療を受けている、癌治療方法、
[27] 有効用量の免疫チェックポイント阻害剤をヒト患者に投与することを特徴とする癌治療方法であって、ヒト患者はさらに溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤による治療を受けている、癌治療方法、
[28] 有効用量のCXCR2阻害剤をヒト患者に投与することを特徴とする癌治療方法であって、ヒト患者はさらに溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤による治療を受けている、癌治療方法、
[29] 免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体を含む、癌治療のための医薬組成物、
[30] 溶血性レンサ球菌の菌体と免疫チェックポイント阻害剤を含む、前記[29]に記載の癌治療のための医薬組成物、
[31] 溶血性レンサ球菌の菌体とCXCR2阻害剤を含む、前記[29]に記載の癌治療のための医薬組成物、
[32] 溶血性レンサ球菌の菌体と免疫チェックポイント阻害剤とCXCR2阻害剤を含む、前記[29]に記載の癌治療のための医薬組成物、
[33] 癌治療に使用される、免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤との組み合わせ、
[34] 癌治療に使用される、溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と免疫チェックポイント阻害剤との前記[33]に記載の組み合わせ、
[35] 癌治療に使用される、溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤とCXCR2阻害剤との前記[33]に記載の組み合わせ、
[36] 癌治療に使用される、溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と免疫チェックポイント阻害剤とCXCR2阻害剤との前記[33]に記載の組み合わせ、
[37] 免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤と組み合わせて癌治療に使用される、溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤、
[38] 免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて癌治療に使用される、前記[37]に記載の溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤、
[39] CXCR2阻害剤と組み合わせて癌治療に使用される、前記[37]に記載の溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤、
[40] 免疫チェックポイント阻害剤およびCXCR2阻害剤と組み合わせて癌治療に使用される、前記[37]に記載の溶血性レンサ球菌を含む製剤、
[41] 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と組み合わせて癌治療に使用される、免疫チェックポイント阻害剤、
[42] さらにCXCR2阻害剤を組み合わせて癌治療に使用される、前記[41]に記載の免疫チェックポイント阻害剤、
[43] 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と組み合わせて癌治療に使用される、CXCR2阻害剤、
[44] さらに免疫チェックポイント阻害剤を組み合わせて癌治療に使用される、前記[43]に記載のCXCR2阻害剤、
[45] 配合剤として、あるいは、別々の製剤として同時または別々に投与される癌治療剤の製造のための、免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体との組み合わせの使用、
[46] 免疫チェックポイント阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体との組み合わせの使用である、前記[45]に記載の使用、
[47] CXCR2阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体との組み合わせの使用である、前記[45]に記載の使用、
[48] 免疫チェックポイント阻害剤およびCXCR2阻害剤と溶血性レンサ球菌の菌体との組み合わせの使用である、前記[45]に記載の使用、
[49] 免疫チェックポイント阻害剤および/またはCXCR2阻害剤と組み合わせて投与される癌治療剤の製造のための、溶血性レンサ球菌の菌体の使用、
[50] 癌治療剤が免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[49]に記載の使用、
[51] 癌治療剤がCXCR2阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[49]に記載の使用、
[52] 癌治療剤が免疫チェックポイント阻害剤およびCXCR2阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[49]に記載の使用、
[53] 溶血性レンサ球菌の菌体と組み合わせて投与される癌治療剤の製造のための、免疫チェックポイント阻害剤の使用、
[54] 癌治療剤がさらにCXCR2阻害剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、前記[53]に記載の使用、
[55] 溶血性レンサ球菌の菌体と組み合わせて投与される癌治療剤の製造のための、CXCR2阻害剤の使用、
[56] 癌治療剤がさらに免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて投与される、前記[55]に記載の使用、
[57] 溶血性レンサ球菌の菌体がストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥菌体である前記[45]から[56]のいずれかに記載の使用、
[58] ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥菌体を含む製剤がピシバニール(登録商標)である前記[57]に記載の使用、
[59] 免疫チェックポイント阻害剤が、CTLA-4、PD-1、PD-L1、PD-L2、LAG-3、TIM3、BTLA、B7H3、B7H4、2B4、CD160、A2aR、KIR、VISTAおよびTIGITからなる群から選択される免疫チェックポイント分子の阻害剤である、前記[45]、[46]、[48]から[50]、[52]から[54]、または[56]のいずれかに記載の使用、
[60] 免疫チェックポイント阻害剤が抗CTLA-4抗体(例えば、Ipilimumab(YERVOY(登録商標))、Tremelimumab、AGEN-1884)、抗PD-1抗体(例えば、ニボルマブ(オプジーボ(登録商標))、REGN-2810、Pembrolizumab(KEYTRUDA(登録商標))、PDR-001、BGB-A317、AMP-514(MEDI0680)、BCD-100、IBI-308、JS-001、PF-06801591、TSR-042)、抗PD-L1抗体(例えば、Atezolizumab(TECENTRIQ(登録商標)、RG7446、MPDL3280A)、Avelumab(BAVENCIO(登録商標)、PF-06834635、MSB0010718C)、Durvalumab(MEDI4736)、BMS-936559、CA-170、LY-3300054)、抗PD-L2抗体(例えば、rHIgM12B7)、PD-1阻害剤(例えば、AUNP-12)、PD-L1融合タンパク質、PD-L2融合タンパク質(例えば、AMP-224)、抗Tim-3抗体(例えば、MBG453)、抗LAG-3抗体(例えば、BMS-986016、LAG525)、または抗KIR抗体(例えば、Lirilumab)である、前記[45]、[46]、[48]から[50]、[52]から[54]、または[56]のいずれかに記載の使用、
[61] 免疫チェックポイント阻害剤がPD-1経路阻害剤である、前記[45]、[46]、[48]から[50]、[52]から[54]、または[56]のいずれかに記載の使用、
[62] PD-1経路阻害剤が抗PD-1抗体である、前記[61]に記載の使用、
[63] CXCR2阻害剤がAZD-5069、AZD-8309、Danirixin、Elubrixin tosylate、Navarixin、SB-265610、Triazolopyrimidine derivative、DF-2755A、ladarixin、PAC-G31P、reparixin、SX-517、SX-576、SX-682、SB225002、SB332235、NVP CXCR2 20、SB-656933である、前記[45]、[47]から[49]、[51]、[52]または[54]から[56]のいずれかに記載の使用、
[64] CXCR2阻害剤がAZD-5069、Danirixin、Navarixin、reparixin、SX-682、SB225002、SB-656933である、前記[45]、[47]から[49]、[51]、[52]または[54]から[56]のいずれかに記載の使用、
[65] 免疫チェックポイント阻害剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする、前記[45]から[56]のいずれかに記載の使用、
[66] 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする、前記[45]から[56]のいずれかに記載の使用、
[67] CXCR2阻害剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする、前記[45]から[56]のいずれかに記載の使用、および、
[68] 癌が白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病)、悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(例えば、成人T細胞白血病、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫))、中枢神経系原発悪性リンパ腫、精巣原発リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖症候群、頭頸部癌、鼻咽頭癌、食道癌、胃食道接合部癌、食道腺癌、胃癌、大腸癌、結腸癌、直腸癌、小腸癌、肛門癌(例えば、肛門管癌)、肝臓癌(例えば、肝細胞癌)、胆嚢癌、胆管癌、胆道癌、膵臓癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌(例えば、扁平上皮非小細胞肺癌、非扁平上皮非小細胞肺癌)、小細胞肺癌)、乳癌、卵巣癌(例えば、漿液性卵巣癌、卵巣明細胞腺癌)、卵管癌、子宮癌(例えば、子宮頚癌、子宮体癌、子宮内膜癌)、膣癌、外陰部癌、陰茎癌、腎癌(例えば、腎細胞癌、淡明細胞型腎細胞癌)、副腎癌、尿路上皮癌(例えば、膀胱癌、上部尿路癌、尿管癌、腎盂癌および尿道癌)、前立腺癌、精巣腫瘍(例えば、胚細胞腫瘍)、骨・軟部肉腫(例えば、ユーイング肉腫、小児横紋筋肉腫および子宮体部平滑筋肉腫)、皮膚癌(例えば、ブドウ膜悪性黒色腫、悪性黒色腫(例えば、皮膚、口腔粘膜上皮または眼窩内などにおける悪性黒色腫)、メルケル細胞癌)、神経膠腫(例えば、神経膠芽腫、神経膠肉腫)、脳腫瘍(例えば、膠芽腫)、脊椎腫瘍、カポジ肉腫、扁平上皮癌、胸膜中皮腫、原発性腹膜癌、内分泌系癌、小児癌または原発不明癌である、前記[45]から[67]のいずれかに記載の使用
に関する。
本発明の組み合わせの毒性は十分に低いものであり、医薬品として安全に使用することができる。
本発明の組み合わせによって治療される疾患の一態様として、癌が挙げられる。本発明において癌は、すべての悪性腫瘍を意味する。癌としては、特に限定されないが、例えば、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病)、悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(例えば、成人T細胞白血病、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫))、中枢神経系原発悪性リンパ腫、精巣原発リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖症候群、頭頸部癌、鼻咽頭癌、食道癌、胃食道接合部癌、食道腺癌、胃癌、大腸癌、結腸癌、直腸癌、小腸癌、肛門癌(例えば、肛門管癌)、肝臓癌(例えば、肝細胞癌)、胆嚢癌、胆管癌、胆道癌、膵臓癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌(例えば、扁平上皮非小細胞肺癌、非扁平上皮非小細胞肺癌)、小細胞肺癌)、乳癌、卵巣癌(例えば、漿液性卵巣癌、卵巣明細胞腺癌)、卵管癌、子宮癌(例えば、子宮頚癌、子宮体癌、子宮内膜癌)、膣癌、外陰部癌、陰茎癌、腎癌(例えば、腎細胞癌、淡明細胞型腎細胞癌)、副腎癌、尿路上皮癌(例えば、膀胱癌、上部尿路癌、尿管癌、腎盂癌および尿道癌)、前立腺癌、精巣腫瘍(例えば、胚細胞腫瘍)、骨・軟部肉腫(例えば、ユーイング肉腫、小児横紋筋肉腫および子宮体部平滑筋肉腫)、皮膚癌(例えば、ブドウ膜悪性黒色腫、悪性黒色腫(例えば、皮膚、口腔粘膜上皮または眼窩内などにおける悪性黒色腫)、メルケル細胞癌)、神経膠腫(例えば、神経膠芽腫、神経膠肉腫)、脳腫瘍(例えば、膠芽腫)、脊椎腫瘍、カポジ肉腫、扁平上皮癌、胸膜中皮腫、原発性腹膜癌、内分泌系癌、小児癌または原発不明癌が挙げられる。このうち、例えば、免疫チェックポイント阻害剤または溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤単独での治療効果が十分ではない癌患者に対して、本発明の組み合わせは、特に、その抗腫瘍効果を最大限に発揮することが期待できる。また、例えば、CXCR2阻害剤単独での治療効果が十分でない癌患者に対しても、本発明の組み合わせは、特に、その抗腫瘍効果を最大限に発揮することが期待できる。また、本発明の組み合わせにより、それぞれの薬剤の用量を下げて投与することも可能となり、副作用の軽減が期待できる。
ピシバニール(登録商標)注射用5KE(以下ピシバニール(登録商標)、ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥粉末)は中外製薬株式会社より入手した。消化管癌患者末梢血からFicollを用いた密度勾配遠心法にて末梢血単核細胞を調整した。末梢血単核細胞からCD14マイクロビーズ(MiltenyiBiotec社)を用いてCD14陽性単球を分離した。分離後の細胞を最終濃度20ng/mLになるようにIL-4及びGM-CSFを添加したX-VIVO15培地(Lonzaジャパン株式会社)を用いて37℃、5%CO2インキュベーターで5日間培養し樹状細胞へ分化させた。分化後の樹状細胞をピシバニール(登録商標)の凍結乾燥粉末として最終濃度10μg/mLにて48時間刺激した。刺激後の樹状細胞を、ウシ胎児血清が最終濃度2%になるように添加したPBS(以下FACSBuffer)にて懸濁したのち、Human Fc Receptor Binding Inhibitor(eBioscience社)を添加し4℃で10分間反応させた。その後FACSBufferにて洗浄を行い、各種樹状細胞成熟マーカー(HLA-DR、CD80、CD40、CD86)及びPD-L1の蛍光色素標識抗体を添加し4℃で15分間反応させた。その後、FACSBufferにて洗浄を行い、各種マーカーの発現をLSRFortessaX-20(ベクトン・ディッキンソン社製)にて解析した。解析は、生細胞におけるCD3陰性、CD11c陽性、HLA-DR陽性細胞を樹状細胞とし、平均蛍光強度(MFI)にて評価した。
結果を図1に示す。ピシバニール(登録商標)にて成熟化させた樹状細胞はいずれの癌患者検体においても樹状細胞成熟マーカー及びPD-L1の細胞表面発現量を上昇させた。以上の結果からピシバニール(登録商標)は樹状細胞の成熟化を促進すると同時に、抑制性シグナル分子PD-L1の発現を上昇させ過剰な免疫応答の抑制を行うことが確認された。
ピシバニール(登録商標)注射用5KE(以下ピシバニール(登録商標)、ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥粉末)は中外製薬株式会社より入手した。抗マウスPD-1抗体である4H2はWO2006/121168の実施例12に記載の方法で作製されたものを使用した。BALB/cマウス由来大腸癌細胞株CT26を同種同系マウス(BALB/c、雌、6週齢(日本クレア社))の右背部に皮下移植し、皮下担癌マウスを作製した。腫瘍の長径が6mmを示した日に、腫瘍体積に基づき群分けを実施し(腫瘍移植日をDay0とした)、CT26皮下担癌マウスに対して、PBS群(Day6、9、12、15に腫瘍内投与、Day6、12に腹腔内投与、n=7)、ピシバニール(登録商標)群(Day6、9、12、15に1KE/Body、腫瘍内投与、n=7)、抗PD-1抗体4H2群(Day6、12に200μg/Body、腹腔内投与、n=7)、ピシバニール(登録商標)及び抗PD-1抗体併用群(ピシバニール(登録商標)はDay6、9、12、15に1KE/Body腫瘍内投与、4H2はDay6、12に200μg/Body腹腔内投与、n=7)を設定した。腫瘍体積の変化を継続的にDay17まで測定した。腫瘍体積は以下の式より算出した。
[腫瘍体積(mm3)]=[長径(mm)]×[短径(mm)]2×0.5
結果を図2に示す。Day17における腫瘍体積の平均値は、PBS群では1628.6mm3であったのに対し,ピシバニール(登録商標)投与群では1392.4mm3、抗PD-1抗体投与群では1512.2mm3であった。一方、ピシバニール(登録商標)と抗PD-1抗体を併用した場合の腫瘍体積の平均値は786.4mm3であり、各薬剤の単独投与と比較し、強い併用効果を確認した。
ピシバニール(登録商標)注射用5KE(以下ピシバニール(登録商標)、ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥粉末)は中外製薬株式会社より入手した。抗マウスPD-1抗体である4H2はWO2006/121168の実施例12に記載の方法で作製されたものを使用した。InvivoMAb Mouse IgG Isotype Control Clone MOPC-21(以下、Control IgG)はBioXell社より入手した。C57/BL6マウス由来大腸癌細胞株MC38を同種同系マウス(C57/BL6、雌、6週齢(日本チャールズリバー社))の右側腹部に皮下移植し(移植日をDay0とした)、MC38皮下担癌マウスを作製した。移植7日後に、腫瘍体積に基づき群分けを実施し、MC38皮下担癌マウスに対して、Control群(Control IgGをDay7、12、18に腹腔内投与、n=8)、Vehicle群(Control IgGをDay7、12、18に腹腔内投与、生理食塩液をDay7、11、14、17、19、21、24に腫瘍内投与、n=8)、ピシバニール群(Control IgGをDay7、12、18に腹腔内投与、ピシバニール(登録商標)をDay7、11、14、17、19、21、24に1KE/bodyの用量で腫瘍内投与、n=8)、4H2群(4H2をDay7に20mg/kg、Day12、18に10mg/kgの用量で腹腔内投与、生理食塩液をDay7、11、14、17、19、21、24に腫瘍内投与、n=12)、併用群(4H2をDay7に20mg/kg、Day12、18に10mg/kgの用量で腹腔内投与、ピシバニール(登録商標)をDay7、11、14、17、19、21、24に1KE/bodyの用量で腫瘍内投与、n=8)を設定した。腫瘍体積の変化を継時的にDay49まで測定した。腫瘍体積は以下の式より算出した。
[腫瘍体積(mm3)]=[長径(mm)]×[短径(mm)]2×0.5
結果を図3に示す。Day34における腫瘍体積の中央値は、4H2群では480.5mm3であったのに対し、ピシバニール(登録商標)群では294.7mm3であった。一方、併用群では38.1mm3であり、各薬剤の単独投与と比較し、強い併用効果を確認した。さらに、4H2やピシバニール(登録商標)の単独投与では、腫瘍の消失が認められた個体はそれぞれ4/12例及び2/8例ずつであったが、4H2とピシバニール(登録商標)の併用では4/8例であった。
ピシバニール(登録商標)注射用5KE(以下ピシバニール(登録商標)、ストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥粉末)は中外製薬株式会社より入手した。抗マウスPD-1抗体である4H2はWO2006/121168の実施例12に記載の方法で作製されたものを使用した。CXCR2阻害剤であるSB225002はSelleck社より入手した。BALB/cマウス由来大腸癌細胞株CT26-NY-ESO-1を同種同系マウス(BALB/c、雌、6週齢(日本クレア社))の右背部に皮下移植し、皮下担癌マウスを作成した。腫瘍の長径が各個体の平均値として約6mmを示した日に、腫瘍体積に基づき群分けを実施し(腫瘍移植日をDay0とした)、CT26-NY-ESO-1皮下担癌マウスに対して、PBS群(Day8、11、14に腫瘍内投与、Day8、14、22、28に腹腔内投与、n=7)、ピシバニール(登録商標)群(Day8、11、14に0.5KE/Body、腫瘍内投与、n=7)、抗PD-1抗体群(Day8、14、22、28に200μg/Body、腹腔内投与、n=7)、CXCR2阻害剤群(7mg/KgにてDay6からDay15まで腹腔内投与、n=6)、ピシバニール(登録商標)とCXCR2阻害剤併用群(ピシバニール(登録商標)はDay8、11、14に0.5KE/Body腫瘍内投与、CXCR2阻害剤は7mg/KgにてDay6からDay15まで腹腔内投与、n=7)、ピシバニール(登録商標)と抗PD-1抗体併用群(ピシバニール(登録商標)はDay8、11、14に0.5KE/Body腫瘍内投与、4H2はDay8、14、22、28に200μg/Body腹腔内投与)、ピシバニール(登録商標)と抗PD-1抗体とCXCR2阻害剤併用群(ピシバニール(登録商標)はDay8、11、14に0.5KE/Body腫瘍内投与、4H2はDay8、14、22、28に200μg/Body腹腔内投与、CXCR2阻害剤は7mg/KgにてDay6からDay15まで腹腔内投与、n=7)を設定した。腫瘍体積の変化を継続的に腫瘍移植後32日目まで測定した。腫瘍体積は以下の式より算出した。
[腫瘍体積(mm3)]=[長径(mm)]×[短径(mm)]2×0.5
結果を図4に示す。Day32における腫瘍体積の中央値は、Control群では2857.7mm3、CXCR2阻害剤群では2328.9mm3、ピシバニール(登録商標)群では2382.7mm3であった。一方、ピシバニール(登録商標)とCXCR2阻害剤併用群では1774.9mm3であり、各薬剤の単独投与と比較し、強い併用効果を確認した。また、ピシバニール(登録商標)と抗PD-1抗体併用群の腫瘍体積の中央値は、900.5mm3であったのに対し、ピシバニール(登録商標)と抗PD-1抗体とCXCR2阻害剤3剤併用群では271.4mm3であった。以上のことから、ピシバニール(登録商標)と抗PD-1抗体とCXCR2阻害剤の3剤併用は、ピシバニール(登録商標)と抗PD-1抗体の2剤併用よりも強い抗腫瘍効果を発揮することが確認された。
配列番号2:ニボルマブ_VL
配列番号3:ニボルマブ_VH CDR1
配列番号4:ニボルマブ_VH CDR2
配列番号5:ニボルマブ_VH CDR3
配列番号6:ニボルマブ_VL CDR1
配列番号7:ニボルマブ_VL CDR2
配列番号8:ニボルマブ_VL CDR3
Claims (8)
- 抗PD-1抗体 と組み合わせて投与されることを特徴とする、溶血性レンサ球菌の菌体を含む癌治療剤。
- さらにCXCR2阻害剤と組み合わせて投与されると共に、CXCR2阻害剤がSB225002であることを特徴とする、請求項1に記載の溶血性レンサ球菌の菌体を含む癌治療剤。
- 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤と組み合わせて投与されることを特徴とする、抗PD-1抗体を含む癌治療剤。
- さらにCXCR2阻害剤を組み合わせて投与されると共に、CXCR2阻害剤がSB225002であることを特徴とする、請求項3に記載の抗PD-1抗体を含む癌治療剤。
- 溶血性レンサ球菌の菌体がストレプトコックス・ピオゲネス(A群3型)Su株ペニシリン処理凍結乾燥菌体である請求項1から請求項4のいずれかの一項に記載の癌治療剤。
- 抗PD-1抗体 による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの一項に記載の癌治療剤。
- 溶血性レンサ球菌の菌体を含む製剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかの一項に記載の癌治療剤。
- CXCR2阻害剤による治療効果が十分でない癌患者に投与されると共に、CXCR2阻害剤がSB225002であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかの一項に記載の癌治療剤。
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