JP7158260B2 - 軌道回路監視装置 - Google Patents

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本発明は、交流軌道回路の異常の発生を監視する軌道回路監視装置に関する。
鉄道交通における軌道回路は、レールを電気回路の一部として用いて列車の在線の有無を検知する装置であり、レールの一端側から信号を送信し、列車の車軸でレール間が短絡されることによる受信信号の有無を、レールの他端側に設けた軌道リレーで検出するように構成されている。
しかしながら、交流軌道回路には、自然環境の影響を受けて、列車が進入していない(非在線)にも関わらず在線と検知してしまうという不正落下の発生が問題となっている。具体的には、降雨や積雪等の天候変化によって路盤が濡れることでレール~道床間の漏れコンダクタンスが増加し、その結果、軌道リレーが落下状態となることで、実際には非在線に関わらず在線と検知してしまう異常である。
そこで、このような降雨時等に生じる交流軌道回路の不正落下を検知する技術の一例として、軌道リレーの受信電圧と局部電圧との位相差に基づく軌道回路の監視装置が知られている。具体的には、レールに送信されている信号を受信する受信側の電圧(着電圧)が印加される軌道コイルと、基準位相を示す電圧が印加される局部コイルとの2つのコイルを有して、軌道コイル側の受信電圧と局部コイル側の局部電圧との位相差によって接点が駆動される軌道リレーにおいて、漏れコンダクタンスの増加によって着電圧の位相が変化することから、この位相差を検出して軌道回路の不正落下を検知する技術である(特許文献1参照)。
特開平4-113941号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示されている技術は、レールに送信されている信号を受信する受信側の信号状態(例えば、電圧や電流、位相差など)を監視することで交流軌道回路の不正落下を検知する技術であった。そのため、受信側ではなく、送信側の信号状態を監視することで交流軌道回路の不正落下を検知する技術が望まれていた。
また、交流軌道回路の不正落下の検知の正確性を向上させるために、複数の検知技術を組み合わせる手法も望まれていた。さらに、交流軌道回路の不正落下が生じ得る状況を事前に検知することができれば便宜である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、降雨等の天候変化によって生じる交流軌道回路の不正落下に係る異常を検知する新たな技術を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
交流軌道回路の異常の発生を監視する軌道回路監視装置であって、
前記交流軌道回路の送信機の送信電流の送信側計測器(例えば、図1の電流検出器15)によって計測された計測値の、前記交流軌道回路の受信側に設置された軌道リレーの局部電圧に対する位相差である送信電流位相差を算出する算出手段(例えば、図6の送信電流位相差算出部202)と、
前記交流軌道回路による在線検知がなされていない非在線時の前記送信電流位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の漸減傾向条件を満たし、且つ、前記送信電流位相差が、路盤が濡れることにより前記交流軌道回路からの漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の閾値条件を満たす第1の条件が成立した場合に、漏えい電流に関する所定の報知状態にあることを検知する検知手段(例えば、図6の異常予兆判定部304)と、
を備えた軌道回路監視装置である。
第1の発明によれば、交流軌道回路の送信機の送信電流の、交流軌道回路の受信側に設置された軌道リレーの局部電圧に対する位相差である送信電流位相差に基づき、交流軌道回路の異常を送信側で監視することができる。すなわち、降雨や積雪によって路盤が濡れると、レール~道床間の漏れコンダクタンスが徐々に増加する。つまり、軌道回路からの漏えい電流が徐々に増加し、その結果、例えば、軌道リレーの状態が変化して列車が非在線にも関わらず在線と検知してしまう軌道回路の不正落下が生じ得る。また、詳細は後述するが、レール~道床間の漏れコンダクタンスが変化すると、送信電流位相差も変化し得るという知見が得られた。このことから、第1の発明では、送信電流位相差が、漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の閾値条件を満たした場合に、軌道回路の不正落下に係る異常を送信側で検知することが可能となる。また、送信電流位相差の閾値条件を、例えば、軌道リレーが落下状態に至るまでには漏えい電流が増加していないが、不正落下の予兆乃至前兆とも言える程度に至ったときの閾値条件に設定することで、軌道回路の不正落下が生じ得る状況を事前に検知することができる。
また、軌道回路への列車の進入時には、送信電流位相差が急激に減少するため、第1の発明では、送信電流位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す漸減傾向条件を満たすことを含めて判断することで、列車の進入であるのか軌道回路の異常であるのかを区別して判定することができる。
なお、軌道リレーの局部コイルには電源から供給される交流電圧が印加されるため、この局部コイルの電圧(局部電圧)は安定的な電圧とみなせ、送信電流位相差の基準として好適である。
第2の発明は、第1の発明の軌道回路監視装置であって、
前記閾値条件と前記報知状態とは互いに関連付けられた複数段階が定められており、
前記検知手段は、前記複数段階の閾値条件の何れを満たすかに応じて、対応する段階の報知状態にあることを検知する、
軌道回路監視装置である。
第2の発明によれば、例えば、軌道回路の不正落下が生じる可能性が高くなってきた(生じるタイミングが近づいてきた)ことを段階的に判断して、報知することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明の軌道回路監視装置であって、
前記検知手段は、更なる追加条件として、前記送信電流が安定状態にあることを示す第2の条件が成立した場合に前記報知状態にあることを検知する、
軌道回路監視装置である。
第3の発明によれば、送信電流が安定状態にあることを更なる追加条件とすることで、交流軌道回路の不正落下に係る異常検知の正確性を向上させることができる。これは、路盤が濡れることによって漏えい電流が増加しても、送信電流の大きさはほとんど変化しないからである。
第4の発明は、第1~第3の何れかの発明の軌道回路監視装置であって、
前記軌道リレーの受信電圧及び局部電圧に基づいて、前記局部電圧に対する前記受信電圧の位相差である受信電圧位相差を算出する受信側算出手段(例えば、図6の受信電圧位相差算出部204)、
を備え、
前記検知手段は、更なる追加条件として、非在線時の前記受信電圧位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の受信側漸減傾向条件を満たし、且つ、前記受信電圧位相差が、前記漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の受信側閾値条件を満たす第3の条件が成立した場合に前記報知状態にあることを検知する、
軌道回路監視装置である。
第4の発明によれば、軌道リレーの局部電圧に対する受信電圧の位相差である受信電圧位相差が漸減傾向を示し、且つ、漏えい電流が一定程度以上となったことを示す受信側閾値条件を満たすことを更なる追加条件とすることで、交流軌道回路の不正落下に係る異常検知の正確性を向上させることができる。これは、路盤が濡れることによって漏えい電流が増加すると、受信電圧位相差が変化し得るためである。
第5の発明は、第4の発明の軌道回路監視装置であって、
前記検知手段は、更なる追加条件として、前記受信電圧の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の受信電圧漸減傾向条件を満たし、且つ、前記受信電圧が、前記漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の受信電圧閾値条件を満たす第4の条件が成立した場合に前記報知状態にあることを検知する、
軌道回路監視装置である。
第5の発明によれば、受信電圧が漸減傾向を示し、且つ、漏えい電流が一定程度以上となったことを示す受信電圧閾値条件を満たすことを更なる追加条件とすることで、交流軌道回路の不正落下に係る異常検知の正確性を向上させることができる。これは、路盤が濡れることによって漏えい電流が増加すると、受信電圧が減少し得るためである。
第6の発明は、
前記交流軌道回路の区間境界に設けられた計測端末と、前記検知手段を有する処理装置とが通信接続されて構成された第1~第5の何れかの発明の軌道回路監視装置であって、
前記計測端末は、
当該計測端末が設けられた区間境界において、送信側の交流軌道回路に係る前記送信電流、及び、受信側の交流軌道回路に係る前記局部電圧に基づき、前記送信電流位相差を算出する前記算出手段、
を有する、
軌道回路監視装置である。
第6の発明によれば、1つの区間境界に設けた計測端末によって、当該区間境界の送信側の交流軌道回路に係る送信電流の、受信側の交流軌道回路に係る局部電圧に対する位相差である送信電流位相差を算出することができる軌道回路監視装置を構成することができる。
軌道回路監視装置の適用例。 軌道回路の電気回路モデル。 漏れコンダクタンスと軌道回路に係る計測値との関係の一例。 送信電流位相差の時間変化の一例。 漸減傾向条件の判定の説明図。 軌道回路監視装置の機能構成図。 異常予兆判定条件テーブルの一例。 判定結果データの一例。 軌道回路監視処理のフローチャート。
[システム構成]
図1は、本実施形態の軌道回路監視装置100の適用例である。図1に示すように、軌道には、左右のレールRを所定長さに区切った区間毎に軌道回路1T,2T,3T,・・が設けられている。軌道回路は、左右のレールRが列車の輪軸によって電気的に短絡されることを利用して在線検知を行う装置である。本実施形態では、軌道回路の区間境界において左右の各レールRに軌道絶縁1が設けられた複軌条軌道回路であり、軌道回路の境界には軌道絶縁1を挟んで2組のインピーダンスボンド3が設けられている。
軌道回路の一端側(送信側)のレールR間には、インピーダンスボンド3及び減流抵抗5を介して送信機である送信トランス7が接続され、他端側(受信側)のレール間には、インピーダンスボンド3及び位相調整器9を介して軌道リレー11が接続されている。減流抵抗5は、電流を制限して機器が焼損することを防止するために設けられる。
送信トランス7は、商用電源等の電源21から供給される交流電力を変圧して軌道信号(列車検知信号)を生成して軌道回路の送信側のレールR間に送信する。つまり、本実施形態の軌道回路は交流軌道回路である。
軌道リレー11は、軌道コイル及び局部コイルの2つのコイルを有し、各コイルに印加される電圧とその位相差によって接点を駆動する2元式軌道リレーである。軌道コイルは、軌道回路の受信側のレールR間に接続されて軌道回路を流れる軌道信号の電圧が印加され、局部コイルには、電源21から供給される交流電圧が印加される。従って、局部コイルに印加される電圧(以下、「局部電圧」)は位相(周期ともいえる)が安定していることから、本実施形態では、この局部電圧を基準電圧として送信電流位相差を算出する。
軌道回路に列車が進入すると、この列車の車軸によってレールR間が短絡されることで、軌道リレー11の軌道コイルに印加される電圧(以下、「受信電圧」。「着電圧」ともいう)が低下するとともに、この受信電圧と局部電圧との位相差が小さくなり、軌道リレー11が扛上状態から落下状態に変化することで、列車の軌道回路への進入が検知される。位相調整器9は、受信電圧の位相を調整して、非在線時における受信電圧と局部電圧との位相差を軌道リレー11が扛上状態を保つのに最適な値とするために設けられる。
軌道回路監視装置100は、複数の計測端末200と、処理装置300とが伝送ライン102によって通信接続されて構成され、軌道回路の異常の発生を監視する。
計測端末200は、軌道回路の区間境界毎に設けられ、当該境界で隣り合う一方の軌道回路に係る計測値として、送信トランス7が生成する軌道信号の電流(送信電流)が入力されるとともに、当該境界で隣り合う他方の軌道回路に係る計測値として、軌道リレー11の受信電圧(着電圧)、局部電圧、及び、接点条件が入力される。そして、計測端末200は、局部電圧と送信電流との位相差(送信電流位相差)、及び、受信電圧(着電圧)と局部電圧との位相差(受信電圧位相差)を算出し、入力された計測値とともに、伝送ライン102を介して処理装置300に出力する。
送信電流は、送信トランス7の二次側とレールRとの間に挿入された送信側計測器である電流検出器(CT:Current Transformer)15によって計測される。なお、減流抵抗5の両端電圧を検出することで送信電流を算出することにしても良い。受信電圧(着電圧)は、軌道リレー11の軌道コイルに接続された受信側計測器である電圧検出器(PT:Potential Transformer)17によって計測される。局部電圧は、軌道リレー11の局部コイルに接続された受信側計測器である電圧検出器(PT)19によって計測される。
処理装置300は、演算制御を行う電子回路を備えて構成される一種のコンピュータであり、各計測端末200から入力される計測値をもとに、軌道回路毎に、天候変化による不正落下に係る異常を検知する。
[検知原理]
処理装置300による軌道回路の不正落下に係る異常検知の原理を説明する。図2は、軌道回路の電気回路モデルである。この軌道回路の電気回路モデルにおいて、レール抵抗、レールインダクタンス、及び、静電容量は、軌道回路を構成するレールの材質や形、長さ、軌間、道床などの種別によって概ね決まる。
漏れコンダクタンスは、レールRを枕木に固定する締結装置や枕木、道床を伝わって左右のレールR間を流れる漏れ電流(漏えい電流)の大きさを表すものであり、降雨時や降雪時などの路盤が濡れている(水分が付着している)状態では、漏れ電流が増加する、つまり漏れコンダクタンスが増加する。この漏れコンダクタンスの増加によって、軌道回路に列車が進入していないにも関わらず軌道リレー11が落下状態に変化するといった軌道回路の不正落下が発生し得る。
図3は、漏れコンダクタンスと軌道回路に係る計測値との関係を示すグラフである。このグラフは、ある軌道回路について構成した電気回路モデルを対象として、漏れコンダクタンスGの値を様々に変化させながら、そのときの軌道回路に係る計測値をプロットして求めたグラフである。但し、軌道回路に列車は進入していない(非在線)状態とする。
軌道回路を構成するレールRの長さや設置箇所、環境等が定まると、その電気回路モデルの構成要素のパラメータ(具体的には、レール抵抗やレールインダクタンス、静電容量等)を決定することができる。また、軌道回路に係る計測値は、送信電流、受信電圧、送信電流位相差、及び、受信電圧位相差であり、グラフの横軸を漏れコンダクタンスG、縦軸を電圧、電流、或いは、位相差としている。
このグラフに示されるように、送信電流は、漏れコンダクタンスGが変化しても殆ど変化しなかった。一方、送信電流位相差、受信電圧位相差、及び、受信電圧は、漏れコンダクタンスGが小さい場合には、漏れコンダクタンスGが変化しても殆ど変化しないが、ある時点を境として、漏れコンダクタンスGの増加に伴って減少することがわかった。
降雨時や降雪時には、軌道回路の漏れコンダクタンスは、晴天時の路盤が乾燥している状態を基準とすると、その状態に対して増加する。つまり、降雨時や積雪時には、降雨等の継続時間の経過に伴って漏れコンダクタンスが増加するところ、送信電流は殆ど変化しないが、送信電流位相差、受信電圧位相差、及び、受信電圧は、時間経過に伴って徐々に減少してゆくことになる。本実施形態では、時間経過に伴う計測値の変化から、軌道回路の不正落下に係る異常を検知する。
図4は、晴天から降雨或いは降雪に天候が変化した場合の送信電流位相差の時間変化の一例である。図3に示したように、降雨或いは積雪が継続することによって漏れコンダクタンスが増加することで、送信電流位相差は徐々に減少する。このような送信電流位相差に基づく軌道回路の不正落下に係る異常の検知を、次のように行う。
先ず、所与の判定タイミングuにおいて、その時点から遡った所定の判定期間における送信電流位相差が徐々に減少している(漸減)か否かを判定する、判定方法としては、漸減を判定できる方法であればどのような方法でも良いが、例えば、判定期間の各時刻における送信電流位相差の計測値について、判定期間の開始時点における計測値との差分を求め、この差分の判定期間全体に亘る積算値(変化積算値)を求める。そして、この変化積算値が所定の閾値以上である場合に、当該判定期間における送信電流位相差が漸減(徐々に減少している)と判定する。
図5に示すように、この判定を、所定の時間間隔で定めた判定タイミング毎に繰り返し行い、所定回数以上連続して漸減(徐々に減少している)と判定した場合に、送信電流位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す漸減傾向条件を満たすと判定する。そして、送信電流位相差の時間変化が漸減傾向条件を満たし、且つ、所定の異常閾値を下回った場合に、軌道回路の不正落下に係る異常として判定する。
異常閾値は、軌道回路の漏れコンダクタンスが所定値以上となった、すなわち、漏れ電流が一定程度以上となったことを表す所定の閾値条件を満たす場合の送信電流位相差の値である。軌道リレー11は、その受信電圧と局部電圧との位相差(受信電圧位相差)が所定値以下まで低下すると、扛上状態から落下状態に変化する。このため、予め、計算や実験等によって、図3に示したグラフのような、対象の軌道回路について漏れコンダクタンスと軌道回路に係る計測値との関係を求めておく。そして、軌道リレー11が落下状態へ変化する前に検知したい受信電圧位相差を定め、この受信電圧位相差と漏れコンダクタンスの値が一致する送信電流位相差の値を、異常閾値として設定する。本実施形態では、軌道リレー11が落下状態へ変化する前に検知すること、すなわち不正落下が発生する予兆を検知することを目的として異常閾値を設定する。
また、異常閾値を複数設定しておき、何れの異常閾値まで減少したかによって、軌道回路の不正落下に係る異常の程度を段階的に判断することができる。例えば、軌道リレー11が落下状態へ変化する前の予兆として検知したい受信電圧位相差を段階的に複数定め、これらの受信電圧位相差それぞれと漏れコンダクタンスの値が一致する送信電流位相差の値を、それぞれの段階の異常閾値として設定する。これにより、例えば、軌道回路の不正落下が生じる可能性が高くなってきた(生じるタイミングが近づいてきた)ことを段階的に推定することが可能となる。
なお、軌道回路への列車の進入時には送信電流位相差が大きく減少するが、その変化は急峻であり、降雨時や積雪時のような緩やかな減少(漸減)とは大きく異なる。このため、漸減傾向条件を満たすかによって、軌道回路の不正落下の予兆を列車の進入時とは区別して検知することができる。
また、図4,図5を参照して、送信電流位相差に基づく異常検知について説明したが、受信電圧や受信電圧位相差についても、同様にして異常検知の条件とすることができる。また、送信電流も異常検知の条件とすることができる。すなわち、上述の送信電流位相差の時間変化が漸減傾向条件を満たし、且つ、所定の異常閾値を下回ったことを第1の条件としておき、更なる追加条件として、送信電流についての第2の条件、受信電圧位相差についての第3の条件、受信電圧についての第4の条件のうちの1つ以上の条件を追加することができる。その場合、第1の条件と、追加した条件とが成立した場合に、軌道回路の不正落下に係る異常を検知することにする。
具体的には、第2の条件については、図3に示したように、送信電流は漏れコンダクタンスの増加に対して殆ど変化しないため、送信電流が安定状態にあることを第2の条件とする。安定状態にあることは、送信電流について、各判定期間における変化積算値が所定の閾値以下である場合に殆ど変化しない(安定)とみなし、連続する複数の判定期間において安定(殆ど変化しない)と判定した場合に、安定状態にあると判定する。
また、第3の条件については、図3に示したように、受信電圧位相差は、漏れコンダクタンスの増加に伴って減少するといった、送信電流位相差と同様な変化をするため、送信電流位相差についての第1の条件と同様に、受信電圧位相差の時間変化が漸減傾向条件を満たし、且つ、受信電圧位相差用の異常閾値を下回ったことを第3の条件とする。
また、第4の条件については、図3に示したように、受信電圧は、漏れコンダクタンスの増加に伴って減少するといった、送信電流位相差と同様な変化をするため、送信電流位相差についての第1の条件と同様に、受信電圧の時間変化が漸減傾向条件を満たし、且つ、受信電圧用の異常閾値を下回ったことを第4の条件とする。
[機能構成]
図6は、軌道回路監視装置100の機能構成図である。軌道回路監視装置100は、交流軌道回路の区間境界毎に設けられた複数の計測端末200と、処理装置300とが通信接続されて構成される。
計測端末200には、当該計測端末200が設けられた軌道回路の区間境界において送信側の軌道回路の送信電流と、受信側の軌道回路の軌道リレー11の受信電圧、局部電圧、及び、接点条件と、が入力される。計測端末200は、送信電流位相差算出部202と、受信電圧位相差算出部204と、送信制御部206とを有する。
送信電流位相差算出部202は、算出手段に該当し、軌道回路の送信機の送信電流の送信側計測器によって計測された計測値の、軌道回路の受信側に設置された軌道リレーの局部電圧に対する位相差である送信電流位相差を算出する。つまり、当該計測端末200が設けられた軌道回路の区間境界において、送信側の軌道回路に係る送信電流の、受信側の軌道回路に係る軌道リレー11の局部電圧に対する位相差である送信電流位相差を算出する。
受信電圧位相差算出部204は、受信側算出手段に該当し、軌道回路の受信側に設置された軌道リレーの受信電圧及び局部電圧に基づいて、局部電圧に対する受信電圧の位相差である受信電圧位相差を算出する。つまり、当該計測端末200が設けられた区間境界において、受信側の軌道回路に係る局部電圧に対する受信電圧の位相差である受信電圧位相差を算出する。
送信制御部206は、送信側の軌道回路に係る計測値として、入力された送信電流と、送信電流位相差算出部202が算出した送信電流位相差との各値と、受信側の軌道回路に係る計測値として、入力された受信電圧、局部電圧、及び、接点条件と、受信電圧位相差算出部204が算出した受信電圧位相の各値とを、計測日時や軌道回路の識別情報と対応付けて計測データとして、処理装置300に出力する。
処理装置300は、計測データ蓄積部302と、異常予兆判定部304と、報知制御部306とを有するとともに、計測値蓄積データ310と、異常予兆判定条件テーブル312と、判定結果データ314とを記憶する。
計測データ蓄積部302は、計測端末200から入力される計測データを、計測値蓄積データとして軌道回路別に蓄積記憶する。
異常予兆判定部304は、検知手段に該当し、軌道回路による在線検知がなされていない非在線時の送信電流位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の漸減傾向条件を満たし、且つ、送信電流位相差が、路盤が濡れることにより軌道回路からの漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の閾値条件を満たす第1の条件が成立した場合に、漏えい電流に関する所定の報知状態にあることを検知する。また、閾値条件と報知状態とは互いに関連付けられた複数段階が定められており、複数段階の閾値条件の何れを満たすかに応じて、対応する段階の報知状態にあることを検知する。また、更なる追加条件として、送信電流が安定状態にあることを示す第2の条件が成立した場合に報知状態にあることを検知する。また、更なる追加条件として、非在線時の受信電圧位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の受信側漸減傾向条件を満たし、且つ、受信電圧位相差が、漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の受信側閾値条件を満たす第3の条件が成立した場合に報知状態にあることを検知する。また、更なる追加条件として、受信電圧の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の受信電圧漸減傾向条件を満たし、且つ、受信電圧が、漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の受信電圧閾値条件を満たす第4の条件が成立した場合に報知状態にあることを検知する。
すなわち、異常予兆判定部304は、計測値蓄積データ310に基づいて、軌道回路別に不正落下に係る異常(本実施形態では不正落下の予兆)を判定する。具体的には、各軌道回路について、当該軌道回路による在線検知がなされていない非在線である期間を対象とし、所定間隔で定めた各判定タイミングにおいて、当該時点から遡った所定の判定期間中の計測データを計測値蓄積データ310から抽出し、異常予兆判定条件テーブル312に従って、条件項目毎に、該当する条件を満たすか等を判定する。非在線であることは、当該軌道回路の軌道リレーの状態(扛上状態或いは落下状態)を示す接点条件から判断することができる。各判定タイミングでの判定結果は、判定結果データ314として蓄積記憶される。
図7は、異常予兆判定条件テーブル312のデータ構成の一例を示す図である。異常予兆判定条件テーブル312は、軌道回路毎に用意され、条件項目毎に、変化条件と、閾値条件とを対応付けて格納している。条件項目は、判定対象とする計測値の種類であり、第1~第4の条件それぞれに該当する。変化条件は、1つの判定期間の計測値の時間変化として、漸減或いは安定の何れを判定するのかを指定するとともに、その変化(漸減、又は、安定)と判定する条件となる変化積算値の閾値を設定する。閾値条件は、変化条件として漸減を判定する条件項目についてのみ定められ、漏れコンダクタンスが所定値以上となったことを表す異常閾値を設定する。図7では、2つの異常閾値が段階的に定められている例を示している。
図8は、判定結果データ314のデータ構成の一例を示す図である。判定結果データ314は、軌道回路毎に用意され、条件項目別に、判定タイミングとした各時刻における判定結果を時系列に格納している。判定結果は、変化条件や閾値条件の判定結果と、変化条件の判定結果に基づく計測値の時間変化が漸減傾向条件又は安定状態であるかの判定結果とを含む。すなわち、漸減傾向条件を含む第1,第3,第4の条件については、判定結果として、漸減であるか否かを示す変化条件の判定結果と、漸減傾向条件の判定結果と、異常閾値以下であるか否かを示す閾値条件とを含む。漸減傾向条件は、その時点までの変化条件の判定結果に基づいて判定され、例えば、その時点までに連続する複数の判定期間についての変化条件を満たすと判定されている場合に、漸減傾向条件を満たすと判定される。また、安定状態を含む第2の条件については、安定であるか否かを示す変化条件の判定結果と、安定状態であるかの判定結果と、を含む。判定状態は、その時点までの変化条件の判定結果に基づいて判定され、例えば、その時点までに連続する複数の判定期間についての変化条件を満たすと判定されている場合に、安定状態にあると判定される。
そして、異常予兆判定部304は、判定タイミング毎に、第1~第4の条件それぞれが成立したかを判定する。すなわち、第1,第3,第4の条件については、漸減傾向条件を満たし、且つ、閾値条件を満たす場合に、当該条件が成立したと判定し、第2の条件については、安定状態にあると判定した場合に、当該条件が成立したと判定する。そして、これらの第1~第4の条件のうち成立した条件の組み合わせに基づいて、軌道回路の不正落下の予兆を判定する。本実施形態では、第1の条件が成立したことに加え、追加条件として、第2~第4の条件のうちの少なくとも1つが成立した場合に、該当する軌道回路の不正落下の予兆を判定する。
報知制御部306は、異常予兆判定部304が何れかの軌道回路の不正落下の予兆を判定した場合に、所定の報知処理を行う。例えば、不正落下の予兆を判定した軌道回路を示すメッセージを表示装置322に表示させる、当該メッセージを音声出力装置から音声出力させる、当該軌道回路に対応させたランプを点灯させる、といったことができる。更に、閾値条件として複数の異常閾値が定められている場合に何れの異常閾値に関する閾値条件を満たしたかを予兆の程度として示す情報を含めて報知することにしても良い。
[処理の流れ]
図9は、軌道回路監視処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、各軌道回路の不正落下に係る異常を判定する処理であり、処理装置300が実行する。但し、各計測端末200から処理装置300へ、随時、計測データが出力されており、処理装置300では、計測データ蓄積部302が、随時、各計測端末200から入力される計測データを計測値蓄積データ310として蓄積・更新している。
軌道回路監視処理では、所定間隔で定められた判定タイミングが到来したならば(ステップS1:YES)、異常予兆判定部304が、当該タイミングの時点から所定期間だけ遡った判定期間を設定する(ステップS3)。
次いで、軌道回路それぞれを対象としたループAの繰り返し処理を行う。すなわち、異常予兆判定部304は、計測値蓄積データ310から、対象の軌道回路についての判定期間中の計測データを抽出する(ステップS5)。そして、異常予兆判定条件テーブル312に従って、条件項目毎に、抽出した計測データが、変化条件及び閾値条件を満たすかを判定する(ステップS7)。
続いて、これらの判定結果をもとに、対象の軌道回路について、天候変化による不正落下に係る異常(本実施形態では不正落下の予兆)の有無を判定する(ステップS9)。すなわち、条件項目毎に、今回の変化条件の判定結果を含めて所定回数以上連続して変化条件を満たしているか否かによって、漸減傾向条件を満たすか或いは安定状態であるか否かを判定し、閾値条件の判定結果と併せて、条件項目それぞれに対応する第1~第4の条件を満たすかを判定する。そして、満たすと判定した条件の組み合わせによって、予兆の有無を判定する。本実施形態では、第1の条件に加え、第2~第4の条件の少なくとも1つが成立した場合に、対象の軌道回路について予兆有りと判定する。ループAの処理はこのように行われる。
この結果、1つ以上の軌道回路について不正落下の予兆を判定したならば(ステップS11:YES)、報知制御部306が、予兆有りと判定した軌道回路を報知する所定の報知処理を行う(ステップS13)。以上の処理を行うと、ステップS1に戻り、同様の処理を繰り返す。
[作用効果]
このように、本実施形態の軌道回路監視装置100によれば、軌道回路の受信側に設けられた軌道リレー11の局部電圧に対する送信電流の位相差である送信電流位相差に基づき、軌道回路の不正落下に係る異常を監視することができる。すなわち、送信電流位相差が、時間経過とともに徐々に減少する漸減傾向にあることを示す漸減傾向条件を満たし、且つ、漏れコンダクタンスが異常として報知すべき値まで増加したことを示す閾値条件を満たす場合に、天候変化による軌道回路の不正落下に係る異常と判定する。また、更なる追加条件として、送信電流や、軌道リレー11の受信電圧と局部電圧との位相差である受信電圧位相差、受信電圧に基づき、軌道回路の不正落下に係る異常を判定することもできる。また、受信側の軌道リレー11の局部電圧に対する、送信側の送信電流の位相差に基づくことで、軌道回路の区間境界に設けた1台の計測端末200によって、当該軌道回路の異常を監視することができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)軌道回路監視装置100の機能構成
例えば、計測端末200が備える送信電流位相差算出部202、及び、受信電圧位相差算出部204を、処理装置300が備えることにしても良い。
R レール、7 送信トランス、11 軌道リレー
100 軌道回路監視装置
200 計測端末
202 送信電流位相差算出部
204 受信電圧位相差算出部
206 送信制御部
300 処理装置
302 計測データ蓄積部、304 異常予兆判定部
306 報知制御部
310 計測値蓄積データ、312 異常予兆判定条件テーブル
314 判定結果データ

Claims (6)

  1. 交流軌道回路の異常の発生を監視する軌道回路監視装置であって、
    前記交流軌道回路の送信機の送信電流の送信側計測器によって計測された計測値の、前記交流軌道回路の受信側に設置された軌道リレーの局部電圧に対する位相差である送信電流位相差を算出する算出手段と、
    前記交流軌道回路による在線検知がなされていない非在線時の前記送信電流位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の漸減傾向条件を満たし、且つ、前記送信電流位相差が、路盤が濡れることにより前記交流軌道回路からの漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の閾値条件を満たす第1の条件が成立した場合に、漏えい電流に関する所定の報知状態にあることを検知する検知手段と、
    を備えた軌道回路監視装置。
  2. 前記閾値条件と前記報知状態とは互いに関連付けられた複数段階が定められており、
    前記検知手段は、前記複数段階の閾値条件の何れを満たすかに応じて、対応する段階の報知状態にあることを検知する、
    請求項1に記載の軌道回路監視装置。
  3. 前記検知手段は、更なる追加条件として、前記送信電流が安定状態にあることを示す第2の条件が成立した場合に前記報知状態にあることを検知する、
    請求項1又は2に記載の軌道回路監視装置。
  4. 前記軌道リレーの受信電圧及び局部電圧に基づいて、前記局部電圧に対する前記受信電圧の位相差である受信電圧位相差を算出する受信側算出手段、
    を備え、
    前記検知手段は、更なる追加条件として、非在線時の前記受信電圧位相差の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の受信側漸減傾向条件を満たし、且つ、前記受信電圧位相差が、前記漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の受信側閾値条件を満たす第3の条件が成立した場合に前記報知状態にあることを検知する、
    請求項1~3の何れか一項に記載の軌道回路監視装置。
  5. 前記検知手段は、更なる追加条件として、前記受信電圧の時間変化が漸減傾向にあることを示す所定の受信電圧漸減傾向条件を満たし、且つ、前記受信電圧が、前記漏えい電流が一定程度以上となった場合の所定の受信電圧閾値条件を満たす第4の条件が成立した場合に前記報知状態にあることを検知する、
    請求項4に記載の軌道回路監視装置。
  6. 前記交流軌道回路の区間境界に設けられた計測端末と、前記検知手段を有する処理装置とが通信接続されて構成された請求項1~5の何れかに記載の軌道回路監視装置であって、
    前記計測端末は、
    当該計測端末が設けられた区間境界において、送信側の交流軌道回路に係る前記送信電流、及び、受信側の交流軌道回路に係る前記局部電圧に基づき、前記送信電流位相差を算出する前記算出手段、
    を有する、
    軌道回路監視装置。
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