JP2906176B2 - 軌道回路の異常監視装置 - Google Patents

軌道回路の異常監視装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は2元形軌道リレーを用いた軌道回路の異常監
視装置に関し、特に信頼性を向上させる技術に関する。
〈従来の技術〉 鉄道交通における軌道回路は、レールを電気回路の一
部として、列車の車軸によってレール間を短絡すること
により、軌道リレーを介して信号装置等の保安装置を制
御するものである。即ち、軌道を適当な区間に区分し、
区分した各区間のレールの一端に信号電源を他端に軌道
リレーを接続し、列車の進入、進出により軌道リレーを
扛上又は落下させることにより、列車検知を行いこれに
基づいて各種保安装置を制御するようになっている。
このような軌道回路における軌道リレーとしては2元
形軌道リレーが広く用いられている。2元形軌道リレー
は、レールに接続されて軌道回路の信号電源からの電圧
が供給されてリレー動作を制御する電力を供給する軌道
コイルと、供給電圧が例えば100V程度の別の駆動電源に
接続されてリレー動作に要する大部分の電力を供給する
局部コイルと、を有する。
ところで、かかる軌道回路では、気象条件等の変化に
より回路構成要素が変動して安定した動作を行わせるこ
とが難しい場合がある。このため、軌道回路には、レー
ル側から軌道リレー側に印加される軌道リレーの軌道コ
イル電圧を監視して軌道回路の正常、異常を監視する異
常監視装置が設けられている。
従来の異常監視装置の異常検出動作について第6図を
参照して説明すると、2元形軌道リレーの軌道コイル電
圧を検出し、列車が存在しない時、即ちレールが非短絡
状態で軌道リレーが扛上(軌道コイル電圧が高い)して
いる時の電圧の下限値V1と、列車が存在している時、即
ちレールが車軸により短絡状態にあり、軌道リレーが落
下(軌道コイル電圧が低い)している時の軌道コイル電
圧の上限値V2とを予め設定する。そして、軌道リレー扛
上中の軌道コイル電圧が前記設定値V1以上及び落下中の
軌道コイル電圧が前記設定値V2以下の時には正常と判定
し、それ以外の時には異常と判定して異常警報出力を発
生するようにしている。
〈発明が解決しようとする課題〉 ところで、従来の軌道回路の異常監視装置では、軌道
リレーの軌道コイル電圧を検出して軌道回路の異常を検
出していた。また列車の進入、進出時に、軌道コイル電
圧が必ず異常判定領域(図中、V1とV2との間の領域)に
入るため、マスク時間t1を設け、この間をマスク(異常
判定を行わない)して誤ったアラームを出力しないよう
にしている。しかしながらこの異常判定領域を通過する
時の傾斜は一定であるとは限らない。例えば軌道コイル
電圧が緩やかな傾斜で低下する場合があり、この場合マ
スク時間t1内で軌道コイル電圧がV2未満にならないと、
誤ったアラームを出力してしまうおそれがある。またこ
のマスク時間t1を延ばすと軌道回路の異常の検出が出来
なくなるおそれがあり、マスク時間の調節が難しかっ
た。
一方、2元形軌道リレーのリレーの動作に深く関係す
るものにトルクファクタがある。このトルクファクタTF
は次式によって算出される。
ここでVLは例えば100V程度の局部コイル電圧、VTは例
えば1V程度の軌道コイル電圧、VLOは局部定格電圧、VTO
は軌道コイル定格電圧、φMは例えば80°程度に予め設
定された最大回転力率角、φは局部コイル電圧と軌道コ
イル電圧との位相差である。列車が軌道回路に進入して
きた場合、軌道コイル電圧が低下してくると共に、軌道
コイル電圧と局部コイル電圧との位相差φも小さくなっ
てくる。したがってこの式から分かるようにこの場合ト
ルクファクタTFも小さくなってくる。ここで車軸による
レールの短絡によって、軌道コイル電圧が低下しなくて
もトルクファクタTFは確実に低下するものである。
本発明ではこのような従来の課題に鑑みてなされたも
ので、確実に変化するトルクファクタによって正確に軌
道回路の正常、異常を監視することの出来る軌道回路の
異常監視装置を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このため本発明は、第1図に示すように、レールの一
端側に信号電源を設けると共に他端側に前記電源からの
電圧が供給される軌道コイルと前記信号電源とは別の駆
動電源からの電圧が供給される局部コイルとを有する2
元形軌道リレーを設け、列車進入により車軸でレール間
を短絡することにより、軌道コイルへの電圧供給を止め
て軌道リレーを扛上状態から落下状態にして列車を検知
する構成の軌道回路の異常の有無を監視する軌道回路の
異常監視装置において、局部コイル電圧を検出する局部
コイル電圧検出手段と、軌道コイル電圧を検出する軌道
コイル電圧検出手段と、前記局部コイルと軌道コイルと
の両コイル電圧の位相差を検出する位相差検出手段と、
前記検出された局部コイル電圧と軌道コイル電圧と両コ
イル電圧の位相差及び予め設定されている最大回転力率
角とからトルクファクタを算出するトルクファクタ算出
手段と、前記算出されたトルクファクタに基づいて軌道
回路の正常、異常を判定する異常判定手段と、を備え
た。
また前記位相差検出手段は、第1図の破線で示すよう
に、前記位相差検出手段は、前記軌道コイル電圧検出手
段により検出された軌道コイル電圧を所定のサンプリン
グ時間毎に入力し、連続する2つのサンプリング時間に
おいて極性が反転している2つの軌道コイル電圧を検出
し、軌道コイル電圧のゼロクロス点を近似検出する軌道
コイル電圧ゼロクロス検出手段と、前記局部コイル電圧
検出手段により検出された局部コイル電圧を所定のサン
プリング時間毎に入力し、連続する2つのサンプリング
時間において前記軌道コイル電圧と同じパターンで極性
が反転している2つの局部コイル電圧を検出し、局部コ
イル電圧のゼロクロス点を近似検出する局部コイル電圧
ゼロクロス検出手段と、局部コイルと軌道コイルとの両
コイル電圧検出を開始してから前記両コイル電圧のゼロ
クロス点までの時間を計測すると共に、前記両コイル電
圧の1周期の時間を計測する時間計測手段と、該時間計
測手段の計測時間に基づいて局部コイル電圧のゼロクロ
ス点と軌道コイル電圧のゼロクロス点との間の時間差を
算出し、算出されたゼロクロス点間の時間差と1周期の
時間とに基づいて位相差を演算する位相差演算手段と、
を備えた構成とした。
〈作用〉 上記の構成によれば、局部コイル電圧検出手段により
局部コイル電圧が検出され、軌道コイル電圧検出手段に
より軌道コイル電圧が検出され、局部コイルと軌道コイ
ルとの両コイル電圧の位相差が位相差検出手段によって
検出される。そしてトルクファクタ算出手段により、こ
の局部コイル電圧と、軌道コイル電圧と、両コイル電圧
の位相差と、予め設定された最大回転力率角と、からト
ルクファクタが算出され、このトルクファクタに基づい
て異常判定手段は軌道回路の正常、異常の監視をする。
したがって2元形軌道リレーの動作に関係の深いトルク
ファクタを検出して軌道回路の正常、異常を監視するの
で正確な異常監視を行うことが可能となる。
また、前記位相差検出手段は、以下のようにして局部
コイルと軌道コイルとの両コイル電圧の位相差を検出す
る。
まず局部コイルと軌道コイルとの両コイル電圧検出が
開始された時から時間が計測される。そして軌道コイル
電圧検出手段により検出された軌道コイル電圧を所定の
サンプリング時間毎に入力し、軌道コイル電圧ゼロクロ
ス検出手段により、連続した2つのサンプリング時間に
おいて極性が反転している軌道コイル電圧が検出され、
軌道コイル電圧のゼロクロス点が近似検出される。局部
コイル電圧においても同様に、局部コイル電圧検出手段
により検出された局部コイル電圧を所定のサンプリング
時間毎に入力し、局部コイル電圧ゼロクロス検出手段に
より、連続した2つのサンプリング時間において軌道コ
イル電圧と同じパターンで極性が反転している局部コイ
ル電圧が検出され、局部コイル電圧のゼロクロス点が近
似検出される。そして近似検出された軌道コイル電圧の
ゼロクロス点と、局部コイル電圧のゼロクロス点と、時
間計測手段による両ゼロクロス点の計測手段に基づい
て、位相差演算手段により両ゼロクロス点間の時間差が
演算され、さらにこの時間差と両コイル電圧の1周期の
時間に基づいて位相差が演算される。
〈実施例〉 以下、本発明の一実施例を第2図〜第5図に基づいて
説明する。
本実施例を示す第2図において、軌道回路のレール
1、2には、一端に信号電源3が接続され他端に2元形
軌道リレー4が接続されている。2元形軌道リレー4
は、リレー動作に要する大部分の電力を供給する局部コ
イルとリレー動作を制御する電力を供給する軌道コイル
と、を有し、軌道コイルにはレール1、2に接続されて
信号電源3の電圧が供給され、局部コイルで例えば供給
電圧が100V程度の別の駆動電源5に接続されている。レ
ール1、2と軌道リレー4とを接続するケーブル6に
は、コントロールユニット7が接続されている。該コン
トロールユニット7には、前記軌道コイルの電圧と局部
コイルの電圧とを入力して、両コイル電圧の出力を切り
換えるマルチプレクサ(図中、MPXと記す)8と、軌道
リレー4の両コイル電圧のアナログ値をマルチプレクサ
8を介して入力してディジタル値に変換するA/Dコンバ
ータ9と、ROM、RAM等を含み、マルチプレクサ8を切替
え制御し、A/Dコンバータ9をセット・リセットしてA/D
コンバータ9から両コイル電圧のディジタル値を入力
し、入力されたディジタル値に基づいて後述する異常監
視動作を行い軌道回路の異常の有無を判定し異常判定時
に例えばアラーム出力するマイクロコンピュータ(以
後、マイコンと記す)10と、が設けられている。
次にマイコン10の動作を第3図のフローチャートに基
づいて説明する。
ステップ(図中では「S」と記してあり、以下同様と
する)1では、マルチプレクサ8を制御してアナログ値
である局部コイル電圧の入力を指定すると共に、A/Dコ
ンバータ9をリセットしてからセットする。アナログ値
である局部コイル電圧はマルチプレクサ8を介してA/D
コンバータ9に入力され、ディジタル値に変換されてマ
イコン10に入力される。第5図は局部コイル電圧Aと軌
道コイル電圧Bとを示す図であり、局部コイル電圧は略
サインカーブであり、例えば時間t0においてマイコン10
に入力される。
ステップ2では、マルチプレクサ8を制御してアナロ
グ値である軌道コイル電圧の入力を指定すると共に、A/
Dコンバータ9をリセットしてからセットする。アナロ
グ値である軌道コイル電圧は局部コイル電圧と同じよう
にマルチプレクサ8を介してA/Dコンバータ9に入力さ
れ、ディジタル値に変換されてマイコン10に入力され
る。第5図におて軌道コイル電圧Bの入力は、マルチプ
レクサ8の切替え時間により、時間t0における局部コイ
ル電圧の入力から時間tdだけ遅れる。軌道コイル電圧も
略サインカーブである。
ステップ3では、局部コイル電圧と軌道コイル電圧と
の位相差を検出する。この位相差を検出するにはマイコ
ン10を用いて後述するような処理を行う。尚、第5図に
おいてTは局部コイル電圧及び軌道コイル電圧の周期で
あり、ΔTは局部コイルと軌道コイルとの両コイル電圧
のゼロクロス点間の時間である。
ステップ4では、入力した局部コイル電圧VLと、軌道
コイル電圧VTと、両コイル電圧の位相差φと、最大回転
力率角φM、に基づいてトルクファクタTFを算出する。
トルクファクタTFを算出するには前述したのと同じ式に
よる。
ここで例えば列車が前記軌道回路に進入した時、列車
の車軸によりレール間が短絡され、軌道コイル電圧は低
下する。また局部コイルと軌道コイルとの両コイル電圧
間の位相差も小さくなり、したがってトルクファクタTF
の値も小さくなる。このトルクファクタTFが小さくなる
と軌道リレーが扛上状態から落下状態になって列車の軌
道回路への進入が検知される。
ステップ5では、算出されたトルクファクタTFに基づ
いて軌道回路の正常、異常の判定が行われ、正常であれ
ばリターンへと進む。また異常と判定された場合、例え
ば列車が軌道回路に進入してきてもマスク時間内にこの
トルクファクタTFが規定値未満に低下していない場合に
は、ステップ6に進んでアラームを出力してリターンへ
と進む。
尚、ここで、ステップ1が局部コイル電圧検出手段
に、ステップ2が軌道コイル電圧検出手段に、ステップ
3が位相差検出手段に、ステップ4がトルクファクタ算
出手段に、ステップ5が異常判定手段に相当する。
次にマイコン10により位相差を検出する動作について
第4図のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ11では、例えば第5図のように局部コイル電
圧の入力を開始した時間t0から時間計測を開始する。
ステップ12では、第5図のように、サンプリング周期
ts毎に軌道コイル電圧を入力する。前述したように軌道
コイル電圧の入力時間は局部コイル電圧の入力時間より
も時間tdだけ遅れている。
ステップ13では、軌道コイル電圧のゼロクロス点を検
出する為に、入力した軌道コイル電圧の符号(極性)
が、前回入力値に対して反転しているかどうかを調べ
る。即ち第5図Bのように、2つのサンプリング時間
ta、tbにおいて入力した軌道コイル電圧VT1、VT2の符号
が反転していれば、2つのサンプリング時間ta、tbの間
に必ずゼロクロス点が存在する。そして軌道コイル電圧
の符号が反転していなければステップ14へ進んで次に入
力される軌道コイル電圧の値と比較する為に、軌道コイ
ル電圧とその計測時間とを記憶してステップ12に戻り、
軌道コイル電圧の符号が反転していればステップ15へ進
む。
ステップ15では、軌道コイル電圧の符号が前回値に対
して反転し、連続した2つのサンプリング時間の間にゼ
ロクロス点があるとステップ13において判定されたの
で、第5図のようにゼロクロス点を検出して、時間t0
ら軌道コイル電圧のゼロクロス点までの計測時間(tT1
+ΔtT)を算出する。この略サインカーブである軌道コ
イル電圧の極性反転部分を直線として近似してゼロクロ
ス点を検出し、サンプリング時間taからゼロクロス点ま
での時間ΔtTを次式によって求め、計測時間(tT1+Δt
T)を算出する。
尚、tT1、tT2は其々時間t0からサンプリング時間ta
tbまでの時間、VT1、VT2は其々サンプリング時間tb、ta
における軌道コイルの電圧値である。
ステップ16では、算出された計測時間(tT1+ΔtT
を記憶しておく。
次に、ステップ17では、サンプリング周期ts毎に局部
コイル電圧を入力する。
ステップ18では、局部コイル電圧のゼロクロス点を検
出する為に、入力した局部コイル電圧の符号が、ステッ
プ13において軌道コイル電圧のゼロクロス点を検出した
時と同じパターンで、前回入力値に対して反転している
かどうかを調べる。即ち、例えば検出された軌道コイル
電圧のゼロクロス点が負から正に反転した時には、局部
コイル電圧も負から正に反転した時のゼロクロス点を検
出する。そしてもし符号が反転していなければステップ
19に進んで次に入力される局部コイル電圧の符号と比較
する為に局部コイル電圧とその計測時間を記憶してステ
ップ17に戻り、もし符号が反転していればステップ20に
進む。
ステップ20では、局部コイル電圧の符号が前回値に対
して反転し、連続した2つのサンプリング時間te、tf
間にゼロクロス点があるとステップ18において判定され
たので、第5図のように時間t0から軌道コイル電圧のゼ
ロクロス点までの計測時間(tL1+ΔtL)を算出する。
局部コイル電圧の場合も軌道コイル電圧と同じように、
極性反転部分では直線として近似し、サンプリング時間
teからゼロクロス点までの時間ΔtLを次式によって求
め、計測時間(tL1+ΔtL)を算出する。
尚、tL1、tL2は其々計測を開始してから時間サンプリ
ング時間te、tfまでの計測時間、VL1、VL2は其々サンプ
リング時間tf、teにおける局部コイルの電圧値である。
ステップ21では、局部コイルと軌道コイルとの両コイ
ル電圧のゼロクロス点が検出されたので、両コイル電圧
のゼロクロス点間の時間ΔTを次式に基づいて算出す
る。
ΔT=(tL1+ΔtL)−(tT1+ΔtT) ステップ22では、局部コイル電圧及び軌道コイル電圧
の周期Tを、時間t0における局部コイル電圧と同じ値に
なる点を調べて検出する。
ステップ23では、局部コイル電圧と軌道コイル電圧と
の位相差φを次式によって算出してこのフローチャート
の実行を終了する。
位相差φ=(ΔT/T)・360 尚、ここでステップ12〜13、15は軌道コイル電圧ゼロ
クロス検出手段に、ステップ17〜18、20は局部コイル電
圧ゼロクロス検出手段に、ステップ11、14、19、21が時
間計測手段に、ステップ22〜23が位相差演算手段に相当
する。
かかる構成によれば、検出された局部コイル電圧と軌
道コイル電圧と両コイル電圧の位相差等から車輪短絡に
より確実に変化するトルクファクタTFを算出し、算出さ
れたトルクファクタTFに基づいて軌道回路の正常、異常
の判定をするので、軌道回路の異常監視の精度が向上
し、軌道回路の異常監視装置の信頼性を向上させること
が出来る。
また局部コイルと軌道コイルとの位相差の検出をソフ
トウェアで行い、2つのサンプリング時間において同じ
パターンで極性が反転している軌道コイル電圧、局部コ
イル電圧を其々検出し、両コイル電圧のゼロクロス点を
其々近似検出し、軌道コイル電圧と局部コイル電圧との
1周期に対する両コイル電圧のゼロクロス点間の時間か
ら位相差を算出することにより、例えばゼロクロス検出
器等のハードウェアを省略することが出来る。またゼロ
クロス検出器は軌道コイル電圧の電圧レベルが低いとゼ
ロクロス点の検出精度が低下するが、このようにソフト
ウェアでゼロクロス点を検出することにより安定した位
相差の検出が可能となる。
尚、本実施例では、第4図のフローチャートにおい
て、局部コイルと軌道コイルとの両コイル電圧のゼロク
ロス点の検出を、軌道コイル→局部コイルと固定してい
たが、これに限らず、どちらか一方のゼロクロス点を検
出してからもう片方のゼロクロス点を検出しても構わな
い。それにより位相差を早く検出することが出来る。
また位相差を検出するのに、精度は劣るが前述のゼロ
クロス検出器を用いることも勿論可能である。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、検出された局部
コイル電圧と軌道コイル電圧と両コイル電圧の位相差等
から車輪短絡により確実に変化するトルクファクタを算
出し、算出されたトルクファクタに基づいて軌道回路の
異常監視を行うので、軌道回路の異常監視の精度が向上
し、軌道回路の異常監視装置の信頼性を向上させること
が出来る。
また2つのサンプリング時間において同じパターンで
極性が反転している軌道コイル電圧、局部コイル電圧を
其々検出し、両コイル電圧のゼロクロス点を其々近似検
出し、1周期の時間に対する両コイル電圧のゼロクロス
点間の時間から位相差を算出することにより、ハードウ
ェアを用いることなく、しかも安定した位相差の検出が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を説明するブロック図、第2図は
本発明の一実施例を示す構成図、第3図は第2図のマイ
コンのトルクファクタを検出して異常判定を行う動作を
示すフローチャート、第4図は第2図のマイコンの位相
差を検出する動作を示すフローチャート、第5図は第2
図の信号波形図、第6図は従来の2元形軌道リレーの軌
道コイル電圧を示す説明図である。 1、2……レール、3……信号電源、4……軌道リレ
ー、5……駆動電源、7……コントロールユニット、8
……マルチプレクサ(MPX)、9……A/Dコンバータ、10
……マイクロコンピュータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レールの一端側に信号電源を設けると共に
    他端側に前記電源からの電圧が供給される軌道コイルと
    前記信号電源とは別の駆動電源からの電圧が供給される
    局部コイルとを有する2元形軌道リレーを設け、列車進
    入により車軸でレール間を短絡することにより、軌道コ
    イルへの電圧供給を止めて軌道リレーを扛上状態から落
    下状態にして列車を検知する構成の軌道回路の異常の有
    無を監視する軌道回路の異常監視装置において、 局部コイル電圧を検出する局部コイル電圧検出手段と、 軌道コイル電圧を検出する軌道コイル電圧検出手段と、 前記局部コイルと軌道コイルとの両コイル電圧の位相差
    を検出する位相差検出手段と、 前記検出された局部コイル電圧と軌道コイル電圧と両コ
    イル電圧の位相差及び予め設定されている最大回転力率
    角とからトルクファクタを算出するトルクファクタ算出
    手段と、 前記算出されたトルクファクタに基づいて軌道回路の正
    常、異常を判定する異常判定手段と、 を備えたことを特徴とする軌道回路の異常監視装置。
  2. 【請求項2】前記位相差検出手段は、 前記軌道コイル電圧検出手段により検出された軌道コイ
    ル電圧を所定のサンプリング時間毎に入力し、連続する
    2つのサンプリング時間において極性が反転している2
    つの軌道コイル電圧を検出し、軌道コイル電圧のゼロク
    ロス点を近似検出する軌道コイル電圧ゼロクロス検出手
    段と、 前記局部コイル電圧検出手段により検出された局部コイ
    ル電圧を所定のサンプリング時間毎に入力し、連続する
    2つのサンプリング時間において前記軌道コイル電圧と
    同じパターンで極性が反転している2つの局部コイル電
    圧を検出し、局部コイル電圧のゼロクロス点を近似検出
    する局部コイル電圧ゼロクロス検出手段と、 局部コイルと軌道コイルとの両コイル電圧検出を開始し
    てから前記両コイル電圧のゼロクロス点までの時間を計
    測すると共に、前記両コイル電圧の1周期の時間を計測
    する時間計測手段と、 該時間計測手段の計測時間に基づいて局部コイル電圧の
    ゼロクロス点と軌道コイル電圧のゼロクロス点との間の
    時間差を算出し、算出されたゼロクロス点間の時間差と
    1周期の時間とに基づいて位相差を演算する位相差演算
    手段と、 を備えた構成としたことを特徴とする請求項1記載の軌
    道回路の異常監視装置。
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