JP7158001B2 - ヒドロキシカルボニル化合物の製造方法 - Google Patents

ヒドロキシカルボニル化合物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヒドロキシカルボニル化合物の製造方法に関する。
4-ヒドロキシ-2-ブタノン等のヒドロキシカルボニル化合物は、医薬、香料等の重要な原料中間体などとして有用である。このような化合物を簡便かつ安価に合成する手法が求められた結果、多くの合成法が提案されている。
特許文献1には、アルカリ性触媒の存在下、ホルムアルデヒドと1化学当量以上のアセトンとを、45℃以上かつ沸騰に至らない温度で押し出し流れの状態で数分間反応させて4-ヒドロキシ-2-ブタノンを製造する方法が開示されている。この方法において、ホルムアルデヒドは水溶液の形態で用いられている。
特許文献2には、塩基性触媒の存在下、パラホルムアルデヒドから発生させたホルムアルデヒドと化学当量以上のケトン類とを反応させてヒドロキシカルボニル化合物の一つであるヒドロキシケトンを製造する方法が開示されている。この方法においては、塩基性触媒の拡散のために、ケトン類に対して2%以上溶解度未満の水分を存在させて反応を行うとされている。
また、特許文献3には、塩基性触媒の存在下、パラホルムアルデヒドとケトン類とをケトン類の質量に対して2%質量未満の水の存在下で反応させてヒドロキシケトン化合物を得る製造方法が開示されている。
さらに、非特許文献1には、触媒を添加せずに、アセトンとホルムアルデヒドとを高温高圧下で反応させ、4-ヒドロキシ-2-ブタノンを合成したことが報告されている。この合成においても、ホルムアルデヒドは水溶液の状態で用いられている。
特公昭60-50774号公報 特開平4-230342号公報 特開2004-210650号公報
Chemical Engineering Science,2015年,131巻,213頁-218頁
アセトン等のカルボニル化合物とホルムアルデヒドとを原料としてヒドロキシカルボニル化合物を工業的に製造する場合、未反応のカルボニル化合物を回収して再利用することが一般的である。ここで、上記特許文献1及び非特許文献1のように、ホルムアルデヒドは水溶液として用いられることが通常である。しかし、ホルムアルデヒド水溶液を用いる場合、未反応のカルボニル化合物を回収する際に、水からのカルボニル化合物の分離が必要となる。このような水の分離工程を有する製法は、工業的に有利な方法ではない。
また、特許文献1~3のように塩基性触媒の存在下で反応を行う場合、反応を停止させるために、中和剤として硫酸などの酸を添加する必要がある。このとき、通常、均一に酸を混合させるために、酸は水溶液として添加される。従って、塩基性触媒を用いる場合も、後工程で蒸留などによる水の分離が必要となる。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、反応後の分離精製が効率的かつ容易であるヒドロキシカルボニル化合物の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、α位に水素原子を有するカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとを、酸性又は塩基性触媒が添加されていない環境下で反応させる工程を備えるヒドロキシカルボニル化合物の製造方法である。
当該製造方法は、酸性又は塩基性触媒を実質的に用いないため、反応を停止させるための中和剤等の水溶液の添加が不要となる。また、当該製造方法は、パラホルムアルデヒドをカルボニル化合物と反応させており、水を必須としない。このため、当該製造方法においては、未反応のカルボニル化合物の分離回収や、生成物の精製において、水の分離が必要ではない。従って、当該製造方法は、反応後の分離精製が効率的かつ容易である。
上記工程に供せられる、上記カルボニル化合物と上記パラホルムアルデヒドとを含む混合物に含まれる水分が、2質量%以下であることが好ましい。このように、原料の混合物の水分を少なくすることで、反応後の分離精製をより効率的かつ容易に行うことなどができる。
上記カルボニル化合物が、下記式(I)で表されることが好ましい。上記カルボニル化合物がこのような構造を有することで、反応後の分離精製がより効率的かつ容易となる。また、得られるヒドロキシカルボニル化合物の有用性も高い。
Figure 0007158001000001
(式(I)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素数2~20のアルケニル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、又は炭素数4~30の芳香族基である。R~Rのうちの2つは、互いに結合して環構造の一部を形成していてもよい。)
上記工程における反応温度が150~400℃、反応圧力が0.1~100MPa、且つ反応時間が1秒~60分であることが好ましい。このような反応温度、反応圧力及び反応時間で反応を行うことで、パラホルムアルデヒドの十分な転化率、及びヒドロキシカルボニル化合物への十分な選択率で、ヒドロキシカルボニル化合物を製造することができる。
なお、パラホルムアルデヒドの転化率(以下、単に「転化率」ともいう。)とは、原料として用いたパラホルムアルデヒドのホルムアルデヒド換算での消費(転化)された割合(モル%)をいう。また、ヒドロキシカルボニル化合物への選択率(以下、単に「選択率」ともいう。)とは、カルボニル化合物から得られた生成物に占めるヒドロキシカルボニル化合物の割合(モル%)をいう。
上記工程で、連続式流通反応装置を用いることが好ましい。連続式流通反応装置を用いることで、連続式で反応を行うことができる。これにより、温度制御等を正確に行うことができ、転化率や選択率をより高めることができる。
上記連続式流通反応装置が、内径が100μm~10000μmである流路を有し、上記流路内で上記反応を行うことが好ましい。このような小さい内径を有する流路内で反応を行うことで、反応の制御が容易となり、転化率及び選択率を高めることなどができる。
本発明によれば、反応後の分離精製が効率的かつ容易であるヒドロキシカルボニル化合物の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るヒドロキシカルボニル化合物の製造方法に用いられる連続式流通反応装置の模式図である。
以下、適宜図面を参照にしつつ、本発明の一実施形態に係るヒドロキシカルボニル化合物の製造方法について詳説する。
本発明の一実施形態に係るヒドロキシカルボニル化合物の製造方法は、α位に水素原子を有するカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとを、酸性又は塩基性触媒が添加されていない環境下で反応させる工程(反応工程)を備える。
当該製造方法は、好適には、上記反応工程の前に、反応工程に供する原料の混合物としての分散液を調製する工程(調製工程)を備える。また、当該製造方法は、好適には、上記反応工程の後に冷却工程を備える。当該製造方法は、さらにその他の工程を備えていてよい。
当該製造方法は、バッチ式で行ってもよく、連続式で行ってもよいが、連続式で行うことが好ましい。当該製造方法中の上記反応工程等は、連続式流通反応装置を用いて好適に行うことができる。連続式流通反応装置は、原料を連続的に反応工程に供し、生成物を連続的に回収することができる装置である。連続式流通反応装置としては、マイクロフローリアクターが、反応制御性等の点から好適に用いることができる。連続式流通反応装置においては、原料であるカルボニル化合物及びパラホルムアルデヒド(原料の混合物)が流路の一形態であるチューブ内を流通しながら反応工程及び冷却工程に供される。すなわち、流路(チューブ)内で反応が生じる。
[連続式流通反応装置]
図1に、本発明の一実施形態に係る製造方法に用いられる連続式流通反応装置10を示す。連続式流通反応装置10は、流路の一形態としてのチューブ11、ポンプ12、バルブ13、14、加熱器15、冷却器16及び背圧弁17を有する。連続式流通反応装置10においては、ポンプ12により原料の混合物(カルボニル化合物及びパラホルムアルデヒド)がチューブ11内を流通するように構成されている。2つのバルブ13、14は、ポンプ12の前後に設けられる。2つのバルブ13、14の開閉により、原料の混合物の吸入及び加熱器15側への送液を切り替えることができる。チューブ11は、原料の混合物、又は反応により得られた生成物を含む混合物(反応後の混合物)が加熱器15及び冷却器16をこの順に通過するよう構成される。冷却器16の下流側に設けられた背圧弁17は、チューブ11内の圧力を制御することができる。なお、連続式流通反応装置10においては、反応時にポンプ12の下流側のバルブ14と背圧弁17との間のチューブ11内が、所定の圧力となるように調整される。
チューブ11は、硬質であってもよく、軟質であってもよい。また、チューブ11の材質は、加熱及び加圧に耐えることができるものであれば特に限定されない。例えば金属製、合成樹脂製、ガラス製等のチューブ11を用いることができる。これらの中でも、特に優れた耐圧性を発揮できる点から、金属製であることが好ましい。チューブ11に用いられる金属の中でも、耐腐食性、耐圧性等の点から、ハステロイなどのニッケル系合金、ステンレスなどのクロム系合金、及びニッケル-クロム系合金が好ましく、更にはSUS314、SUS316等のステンレスが特に好ましい。
チューブ11、すなわち連続式流通反応装置10の流路の内径の下限としては、100μmが好ましく、500μmがより好ましく、1,000μmがさらに好ましい。チューブ11の内径を上記下限以上とすることで、より多くの送液が容易となる。一方、チューブ11(流路)の内径の上限としては、10,000μmが好ましく、5,000μmがより好ましく、2,500μmがさらに好ましい。チューブ11の内径を上記上限以下とすることで、加熱の際の伝熱が速く且つ均一的になり、熱分布幅が小さくなる。このため、精密な温度制御が可能となり、反応における選択率等を高めることができる。
なお、チューブ11(流路)の断面形状は通常円形であるが、円形以外であってもよい。但し、耐圧性、温度制御性等の点から、チューブ11の断面形状は円形であることが好ましい。チューブ11の断面形状が円形(真円)以外である場合、チューブ11の内径は、円相当径とする。円相当径とは、その断面形状の面積に相当する真円の直径のことをいう。なお、流路の断面積としては、7,850μm以上78,500,000μm以下が好ましい。
また、チューブ11の内径は、一定であってもよく異なっていてもよいが、温度制御性などの点からは一定であることが好ましい。チューブ11の内径は、反応工程を行う部分(加熱器15を通過する部分)において上記範囲内であることが好ましく、反応工程を行う部分と冷却工程を行う部分(冷却器16を通過する部分)とにおいて上記範囲内であることも好ましく、ポンプ12の下流側のバルブ14と背圧弁17との間で上記範囲内であることも好ましい。所定の部分でチューブ11の内径が一定ではない場合、チューブ11の内径は平均値とする。
以下、連続式流通反応装置10を用いた場合を中心にして、各工程について順に説明する。
[調製工程]
調製工程においては、原料の混合物として、パラホルムアルデヒドをカルボニル化合物に分散させた分散液を調製する。
パラホルムアルデヒドとは、ホルムアルデヒドの重合体である。パラホルムアルデヒドは、通常、固体であり、その形状は特に限定されないが、粉末状又は粒子状であることが好ましい。粉末状又は粒子状のパラホルムアルデヒドは、分散液中で良好な分散状態で存在することができる。なお、ペレット状などの比較的サイズの大きいパラホルムアルデヒドは、事前に粉砕して粉末状又は粒子状としたものを調製工程に供することができる。
カルボニル化合物とは、カルボニル基(-C(=O)-)を有する化合物である。また、「α位に水素原子を有する」とは、カルボニル基に隣接するα炭素に水素原子が結合していることをいう。当該製造方法に用いられるカルボニル化合物は、α位に水素原子を有するものであれば特に限定されないが、下記式(I)で表される化合物が好ましい。
Figure 0007158001000002
式(I)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素数2~20のアルケニル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、又は炭素数4~30の芳香族基である。R~Rのうちの2つは、互いに結合して環構造の一部を形成していてもよい。
炭素数1~20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等を挙げることができる。このアルキル基の炭素数の上限としては、8が好ましく、4がより好ましく、2がさらに好ましく、1が特に好ましい。
炭素数1~20のハロゲン化アルキル基は、炭素数1~20のアルキル基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲンで置換された基である。ハロゲンとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を挙げることができる。ハロゲン化アルキル基の炭素数の上限としては、8が好ましく、4がより好ましく、2がさらに好ましく、1が特に好ましい。
炭素数2~20のアルケニル基としては、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基等を挙げることができる。このアルケニル基の炭素数の上限としては、8が好ましく、4がより好ましく、2がさらに好ましい。
炭素数3~20のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。このシクロアルキル基の炭素数の上限としては、8が好ましく、6がより好ましい。
炭素数4~30の芳香族基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基等の芳香族炭化水素基、チエニル基、ピリジル基、フリル基等の芳香族複素環式基等を挙げることができ、芳香族炭化水素基が好ましい。この芳香族基の炭素数の上限としては、12が好ましく、6がより好ましい。また、この芳香族基の炭素数の下限としては、6が好ましい。
~Rのうちの2つが互いに結合して環構造の一部を形成する場合、R~Rのうちの2つにより、例えば炭素数1~20のアルキル鎖(アルカンジイル基)、炭素数2~20のアルケニル鎖(アルケンジイル基)等が形成されることとなる。
は、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
は、水素原子及びアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
は、水素原子及びアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
上記式(I)で表される化合物の具体例としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド、及びアセトン、メチルエチルケトン、メチルn-プロピルケトン、メチル2-プロピルケトン、メチルn-ブチルケトン、メチル2-ブチルケトン、メチル2-メチルプロピルケトン、メチルtert-ブチルケトン、ジエチルケトン等のケトンを挙げることができる。これらの中でも、ケトンが好ましく、アセトン(ジメチルケトン)、ジエチルケトン等の対称性を有するケトンがより好ましく、アセトンがさらに好ましい。
パラホルムアルデヒドとカルボニル化合物との混合比率は特に限定されないが、ホルムアルデヒド換算のパラホルムアルデヒドに対するカルボニル化合物のモル比(カルボニル化合物/ホルムアルデヒド)の下限としては、3が好ましく、5がより好ましく、12がさらに好ましいこともある。一方、ホルムアルデヒド換算のパラホルムアルデヒドに対するカルボニル化合物のモル比(カルボニル化合物/ホルムアルデヒド)の上限としては、100が好ましく、50がより好ましく、20がさらに好ましい。このようなモル比でパラホルムアルデヒドとカルボニル化合物とを用いることで、効率的な反応を行うことができ、転化率や選択率を十分なものとすることができる。なお、比較的カルボニル化合物の割合を大きくする、すなわち上記モル比を大きくすることで、パラホルムアルデヒドの転化率(消費割合)を高めることができる。この場合、例えば連続式流通反応装置10により製造を行う場合、チューブ11内にホルムアルデヒドが残存し難くなり、背圧弁17によるチューブ11内の圧力制御性が高まるといった利点もある。
上記混合物(分散液)は、カルボニル化合物及びパラホルムアルデヒド以外の他の成分を含んでいてもよく、含んでいなくてもよいが、実質的に他の成分を含んでいないことが好ましい。反応工程に供せられる上記混合物におけるカルボニル化合物及びパラホルムアルデヒド以外の他の成分の含有量の上限は、5質量%が好ましいことがあり、2質量%がより好ましいこともあり、1質量%がさらに好ましいこともあり、0.1質量%がさらに好ましいこともあり、0.01質量%がよりさらに好ましいこともある。他の成分の含有量が多い場合、この他の成分が、当該製造方法におけるカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとの反応に何らかの影響を与える場合がある。例えば、他の成分として、ある程度の量の水やメタノール等が含まれている場合、パラホルムアルデヒドの転化率が低下することもある。また、水等の他の成分の含有量を少なくすることで、後工程での分離精製がより効率的かつ容易になる。従って、反応工程に供せられる上記混合物に含まれる水分の上限が、上記値であることが好ましい。反応工程に供せられる上記混合物におけるカルボニル化合物及びパラホルムアルデヒド以外の他の成分の含有量、典型的には水分(水の含有量)は、2質量%未満がより好ましいこともある。
上記分散液は、パラホルムアルデヒドをカルボニル化合物に公知の方法により分散させることにより得ることができる。上記分散液において、パラホルムアルデヒドが分散質、カルボニル化合物が分散媒となる。但し、パラホルムアルデヒドの一部は、分散媒に溶解していてもよい。
[反応工程]
反応工程では、カルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとを、酸性又は塩基性触媒が添加されていない環境下で反応させる。換言すれば、原料であるカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとを、酸性又は塩基性触媒が添加されていないカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとの混合物中で反応させる。具体的には、連続式流通反応装置10において、チューブ11内の混合物が、加熱器15を通過することで、原料が加熱及び加圧された状態となり、カルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとが反応し、ヒドロキシカルボニル化合物が生成する。なお、連続式流通反応装置10において、ポンプ12の下流側のバルブ14と背圧弁17との間のチューブ11内が、所定の加圧状態となっている。また、反応工程に供せられる原料としては、上記調製工程で得られた混合物(分散液)がそのままの組成で用いられる。
なお、反応工程に先駆けて、原料の混合物である分散液を再度分散又は攪拌する工程を設けてもよい。調製工程で得られた分散液においては、パラホルムアルデヒドの粒径などによっては、放置後、パラホルムアルデヒドが沈殿する場合がある。このような場合、分散液の濃度が不均一になることにより、反応性等に影響を与えることがある。このため、反応工程の直前に、分散液を再度分散又は攪拌することで、沈殿したパラホルムアルデヒドを再分散させることができる。例えばポンプ12としてシリンジポンプを用いた場合、シリンジポンプでの吸入で分散液が攪拌されるため、分散液の再分散と、分散液の送液との双方を共に行うことができ好ましい。
ここで、酸性又は塩基性触媒が添加されていない環境下とは、触媒としての機能が生じるように意図的には酸性又は塩基性触媒が添加されていない環境下であることをいう。例えば、上記調製工程で触媒を添加せずに得られた混合物(分散液)を、そのまま触媒を添加せずに反応工程に供し、加熱及び加圧によって反応を生じさせる場合、触媒が添加されていない環境下で反応を生じさせることとなる。なお、反応工程に供せられる混合物中に含まれる、α位に水素原子を有するカルボニル化合物及びパラホルムアルデヒド、その他任意成分として含まれていてもよい水等から、加熱及び加圧によって酸や塩基が生じ、これらが触媒的な機能を果たす場合であっても、このような各成分から生じる酸又は塩基は、添加された触媒とはみなさない。また、α位に水素原子を有するカルボニル化合物が、酸性又は塩基性を示す場合であっても、これらのカルボニル化合物は酸性又は塩基性触媒に該当しない。このように、上記反応工程においては、酸性又は塩基性触媒が実質的に添加されていない環境下で反応が行われる。反応工程に供せられる混合物に占める酸性又は塩基性触媒の含有量の上限は、質量基準で、1,000ppmが好ましく、500ppmがより好ましく、100ppmがさらに好ましい。
なお、酸性触媒としては、硫酸、硝酸などの無機酸、及び酢酸、クエン酸等の有機酸が挙げられる。塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウムなどの無機塩基、及びナトリウムエトキシド等のアルコキシド、アルカリ金属の有機酸塩などの有機塩基が挙げられる。
反応工程においては、パラホルムアルデヒドは直接カルボニル化合物と反応してもよいし、パラホルムアルデヒドがホルムアルデヒドに分解し、このホルムアルデヒドがカルボニル化合物と反応してもよい。
α位に水素原子を有するカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとの反応においては、いわゆるアルドール反応によって、β位にヒドロキシ基を有するカルボニル化合物(β-ヒドロキシカルボニル化合物)が得られる。例えばα位に水素原子を有するカルボニル化合物として、上記式(I)で表される化合物を用いた場合、下記式(II)で表されるβ-ヒドロキシカルボニル化合物が得られる。具体的には、例えばα位に水素原子を有するカルボニル化合物としてアセトンを用いた場合、4-ヒドロキシ-2-ブタノンが得られる。
Figure 0007158001000003
式(II)中のR~Rは、式(I)中のR~Rと同義である。
α位に水素原子を有するカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとの反応においては、得られたヒドロキシカルボニル化合物からの脱水反応によるメチルビニルケトン等のエノンなどが副生成物として生じ得る。但し、後述するように、当該製造方法においては、反応温度や反応時間の調整により副生成物の発生を抑え、ヒドロキシカルボニル化合物への選択率を高めることができる。
反応工程における反応温度の下限としては、150℃が好ましく、200℃がより好ましく、250℃がさらに好ましく、280℃がよりさらに好ましく、300℃がよりさらに好ましい。反応温度を上記下限以上とすることで、転化率を高めることができる。一方、この反応温度の上限としては、400℃が好ましく、350℃がより好ましく、320℃がさらに好ましい。反応温度を上記上限以下とすることで、選択率及び転化率をより高めることができる。
反応工程における反応圧力の下限としては、0.1MPaが好ましく、1MPaがより好ましく、10MPaがさらに好ましい。反応圧力を上記下限以上とすることで、効果的に反応が進み、転化率を高めることができる。一方、この反応圧力の上限としては、100MPaが好ましく、50MPaがより好ましく、30MPaがさらに好ましい。
なお、当該製造方法においては、反応工程を所定の高温高圧条件下で行うことで、原料の混合物が亜臨界流体又は超臨界流体となることにより、触媒を用いなくとも反応が十分に進行していると推測されるが、この推測に限定されるものでは無い。
反応工程における反応時間の下限としては、1秒が好ましく、30秒がより好ましく、1分がさらに好ましいこともあり、2分がよりさらに好ましいことがある。反応時間を上記下限以上とすることで、十分に反応が進み、転化率を高めることができる。一方、この反応時間の上限としては、60分が好ましく、20分がより好ましく、10分がさらに好ましく、5分がよりさらに好ましく、3分がよりさらに好ましい。反応時間を上記上限以下とすることで、副反応の進行を抑制し、選択率を高めることができる。
[冷却工程]
冷却工程は、反応工程においてヒドロキシカルボニル化合物が生成した分散液(反応後の混合物)を冷却する工程である。具体的には、連続式流通反応装置10において、チューブ11内の分散液が、冷却器16を通過することで、分散液が冷却される。この冷却により反応を停止させることができる。この冷却工程においては、分散液の温度を例えば5℃以上60℃以下、より好ましくは10℃以上40℃以下程度に冷却することが好ましい。
冷却器16は、例えば冷却槽等を用いることができる。冷却槽を用いる場合、水冷であってもよく、他の冷媒によって冷却させてもよい。その他、空冷などにより冷却させてもよい。但し、温度制御性を高めるためには、冷却槽により冷却させることが好ましい。
[分離精製工程]
冷却工程を経た分散液(反応後の混合物)は、分離精製を行うことができる。具体的には、反応工程及び冷却工程を経た分散液には、生成物であるヒドロキシカルボニル化合物(4-ヒドロキシ-2-ブタノン等)の他、副生成物であるエノン(メチルビニルケトン等)、未反応のカルボニル化合物(アセトン等)、パラホルムアルデヒド及びホルムアルデヒドなどが含まれ得る。これらを抽出、蒸留等の公知の方法により分離し、純度の高いヒドロキシカルボニル化合物を得ることができる。
このように当該製造方法においては、酸性又は塩基性触媒を実質的に用いないため、反応を停止させるための中和剤の水溶液の添加が不要となる。その他、当該製造方法は水を必須としないため、未反応の原料の分離回収や、生成物の精製において、水の分離が必要ではない。従って、当該製造方法は、反応後の分離精製が効率的かつ容易であり、工業的に有用である。
本発明のヒドロキシカルボニル化合物の製造方法は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、図1の連続式流通反応装置10とは異なり、ポンプとしてシリンジポンプを2台備える構成の装置を用いてもよい。この場合、2台のシリンジポンプにおいて交互に原料の吸入及び送液を切り替えることで、連続送液が可能となる。また、図1の連続式流通反応装置10において備わるポンプ12は、シリンジポンプに限定されるものではなく、従来公知の連続的に送液可能なポンプを用いることができる。
また、チューブ以外の流路を有する連続式流通反応装置や、その他の反応装置を用いて本発明のヒドロキシカルボニル化合物の製造方法を実施してもよい。チューブ以外の流路における内径や断面形状等の好適な形態は、上述したチューブの場合と同様である。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
アセトンとパラホルムアルデヒドとを原料とし、図1に示す連続式流通反応装置10を用いて、4-ヒドロキシ-2-ブタノンの製造を行った。チューブ11は、SUS316製のものを用いた。チューブ11の内径は2.17mm、外径は3.18mmであった。チューブ11の長さは、加熱器15を通過する部分において10m、冷却器16を通過する部分において2m、他の部分は機器等を接続するのに必要な長さとした。ポンプ12は、TELEDYNE-ISCO社のスラリー供給用のシリンジポンプを用いた。加熱器15は、GLサイエンス社のガスクロマトグラフ装置の恒温槽を用いた。冷却器16には冷却槽を用い、具体的にはEYELA社の「クールエースCCA-1000」を用いた。バルブ13、14はスウェージロック社のボールバルブを用い、ポンプ12の吸引及び送液操作の切り替えに用いた。加熱器15の温度は、後述する所定の温度に設定した。冷却器16の温度は20℃に設定した。
原料の混合物として、3.3質量%パラホルムアルデヒドのアセトン分散液を調製した。この分散液において、ホルムアルデヒド換算のパラホルムアルデヒドに対するアセトンのモル比は、15である。上記分散液をポンプ12を用いて、流量2.9mL/minで送液した。加熱器15の温度は270℃、背圧弁17の圧力は17MPaに設定し、反応を行った。なお、反応時間は、分散液が加熱器15内に滞在する時間とし、この条件における反応時間は、8.0minとなる。
[実施例2~8]
実施例1において、加熱器15の温度、及び反応時間を表1に示す条件に変更した他は、実施例1と同様の操作で反応を行った。反応時間の調整は、分散液の流量の調整により行った。
[実施例9]
実施例1において、3.3質量%パラホルムアルデヒドのアセトン分散液に水を2.0質量%添加し、加熱器15の温度、及び反応時間を表1に示す条件に変更した他は、実施例1と同様の操作で反応を行った。
[比較例1]
実施例1において、パラホルムアルデヒドをアセトンに分散させる代わりに、37質量%ホルマリンをホルムアルデヒドとして用い、アセトン及びホルマリンの流量を各々20.00mL/min、4.56mL/minに設定した。また、加熱器15の温度、及び反応時間を表1に示す条件に変更した。他は、実施例1と同様の操作で反応を行った。この条件における反応時間は0.77minとなる。
[評価]
(転化率及び選択率)
上記各実施例及び比較例における反応後の分散液(得られた反応液)に対して、ガスクロマトグラフィーにより分析を行い、内部標準物質法による定量分析を行った。具体的には、以下の方法により分析を行った。測定装置は、島津製作所のGC-2014型ガスクロマトグラフを用いた。カラムは、Agilent Technologies Inc.のキャピラリカラム「DB-WAX」(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、固定液相はポリエチレングリコール;高極性)を用いた。キャリアーガスとしてはヘリウムを用い、流量は2.19ml/minに調整した。試料気化室の温度を250℃、検出器(FID)部分の温度を250℃に設定した。試料はテトラヒドロフランに溶解して、1質量%の溶液となるように調製し、試料の25質量%のデカンを内部標準物質として添加した。得られた溶液1μLを試料気化室に注入した。
この定量分析により、パラホルムアルデヒドのホルムアルデヒド換算の転化率(GC%:ガスクロマトグラフィー濃度)、及び4-ヒドロキシ-2-ブタノンへの選択率(GC%)を求めた。評価結果を表1に示す。
(分離精製性)
上記各実施例及び比較例における反応に供した分散液中の水の含有量(水分)を基に、以下の基準で分離精製性を評価した。○又は△の場合、反応後の分離精製は効率的かつ容易に行うことができると判断する。
○:水の含有量 1.0質量%以下
△:水の含有量 1.0質量%超5.0質量%以下
×:水の含有量 5.0質量%超
Figure 0007158001000004
表1に示されるように、α位に水素原子を有するカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとを酸性又は塩基性触媒を用いずに反応させた実施例1~9において、十分に4-ヒドロキシ-2-ブタンが製造できることがわかる。一方、パラホルムアルデヒドに替えてホルマリンを用いた比較例1においても、4-ヒドロキシ-2-ブタンが製造できるものの、反応液中に含まれる水の量が多いため、反応後の分離精製が非効率的である。
また、実施例1~8を比較すると、反応温度については、310℃あたりで転化率が最も高いことがわかる。反応時間については、反応時間が短いほど選択率が高い傾向にある。但し、実施例1~8の結果からは、反応温度及び反応時間の差異により顕著に転化率や選択率が異なることがわかる。従って、当該製造方法には、反応温度及び反応時間の厳密な制御を比較的容易に行うことができる、内径の小さいチューブ(流路)を有する連続式流通反応装置を用いることが適当であるといえる。
さらに、実施例5と実施例9との比較から、原料の混合物に2.0質量%の水が含まれる実施例9は、選択率は高いものの、転化率は低いことがわかる。
本発明のヒドロキシカルボニル化合物の製造方法によれば、医薬、香料等の重要な原料中間体として有用なヒドロキシケトン等を効率的に製造することができる。
10 連続式流通反応装置
11 チューブ
12 ポンプ
13、14 バルブ
15 加熱器
16 冷却器
17 背圧弁

Claims (5)

  1. α位に水素原子を有するカルボニル化合物とパラホルムアルデヒドとを、触媒が添加されていない環境下で反応させる工程を備え
    上記工程における反応温度が150~400℃、反応圧力が0.1~100MPa、且つ反応時間が1秒~60分であるヒドロキシカルボニル化合物の製造方法。
  2. 上記工程に供せられる、上記カルボニル化合物と上記パラホルムアルデヒドとを含む混合物に含まれる水分が、2質量%以下である請求項1に記載のヒドロキシカルボニル化合物の製造方法。
  3. 上記カルボニル化合物が、下記式(I)で表される請求項1又は請求項2に記載のヒドロキシカルボニル化合物の製造方法。
    Figure 0007158001000005
    (式(I)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、炭素数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素数2~20のアルケニル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、又は炭素数4~30の芳香族基である。R~Rのうちの2つは、互いに結合して環構造の一部を形成していてもよい。)
  4. 上記工程で、連続式流通反応装置を用いる請求項1、請求項2又は請求項3に記載のヒドロキシカルボニル化合物の製造方法。
  5. 上記連続式流通反応装置が、内径が100μm~10000μmである流路を有し、
    上記流路内で上記反応を行う請求項に記載のヒドロキシカルボニル化合物の製造方法。
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