JP7157493B2 - 咬合平面の印記のための組立式バー - Google Patents

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Description

以下の実施形態は、咬合平面の印記のための組立式バーに関し、より詳細には、簡単な装置を手軽に使用することができる、咬合平面の印記のための組立式バーに関する。
歯科臨床で補綴物を製作するためには、患者の口腔環境を模型で再現して咬合器に移す過程が必須となる。このために、患者の口腔内で印象を採得した後、歯科技工室で補綴物を製作する技工士に患者の情報を正確に伝えることが極めて重要となる。このとき、最も重要となる患者情報の1つが咬合平面であると言える。ここで、咬合平面とは、上顎および下顎の歯がかみ合わさる点を基準として連結する平面を意味するものであって、正しい咬合平面を設定するためには、目、耳、鼻のような解剖学的な指標で表示される前後(正面、側面)の基準面(reference plane)を利用する。
先ず、患者の口腔環境を模型で製作するためには、歯列弓形態を有する「トレー」と呼ばれるフレーム内に印象材を流し入れ、上顎(上あご)あるいは下顎(下あご)の歯列を中心に印象を採得する。上顎トレーは口蓋を覆う形態である反面、下顎トレーは舌が位置する空間を考慮したアーチ形態である。「印象体」と呼ばれる印象の結果物は陰型であり、歯科診療のために直接使用されるものでなく、実際には印象体に石膏などを注いで陽型の歯科模型を製作して使用するようになる。製作された陽型の歯科模型を咬合器に移すために各種基準面(reference plane)の設定が必要となるが、従来は、このような設定のために、マイクロブラシ(microbrush)や綿棒、顔弓(face bow)などが使用されていた。
しかし、このような従来の方法では、咬合平面が考慮されていない模型が製作されて技工士に誤った情報が伝達されたり、棒形状のマイクロブラシや綿棒などは変形の可能性が高いことから、正面の基準線の設定は可能であるが正確な咬合平面に関する情報の提供には問題があったし、顔弓などは高価の装備であって使用方法が複雑である上に、製造社の専用咬合器だけしか使用することができず、目や耳などの解剖学的な指標が非対称的な場合には、咬合平面に関する情報が誤って伝達される可能性があるなど、多くの問題を抱えていた。
韓国登録特許10-1825894号公報は、このような正中環軸関節の回転運動を模写することが可能なジグタイプの咬合器に関するものであって、上顎骨模型および下顎骨模型を咬合器に装着させ、歯の模型を形成した状態で補綴物をシミュレーションするときに活用される装置に関する技術を開示している。
実施形態は、咬合平面の印記のための組立式バーに関し、より詳細には、変形のない簡単な装置によって必要な基準線を再現し、手軽に使用することができる、咬合平面の印記のための組立式バー装置に関する技術を提供することを目的とする。
実施形態は、前からみた基準線である瞳孔間線(interpupillary line)と側方の基準線であるCamper’s lineとを同時に採得することができる、咬合平面の印記のための組立式バーを提供することを目的とする。
一実施形態に係る組立式バーは、中端部を前記使用者の上/下顎の前歯部の間に位置させる正面バイトバーを含み、前記バイトバーによって前記使用者の瞳孔間線と同じ平面情報を取得して前方部咬合平面を測定してよい。
前記バイトバーは、上顎トレーまたは下顎トレーに結合され、印象の採得と同時に前記咬合平面を測定してよい。
前記バイトバーは、前記中端部に接着剤が塗布された接着部を含み、前記接着部に熱を加えることによって前記接着剤を溶かして前記上顎トレーまたは下顎トレーに接着固定させてよい。
「L」字形状からなり、前記バイトバーの中端部に構成された結合部材に挿入固定され、上側終端にスティック部が結合されて正中線を表示する指示部をさらに含んでよい。
前記バイトバーに結合され、前記使用者の前歯を安着させるように構成されるバイト部をさらに含んでよい。
前記バイト部は、外側が開放された「コ」字形状からなり、開放部分に前記バイトバーが挿入固定されてよい。
前記バイトバーは、前記中端部に接着剤が塗布された接着部を含み、前記接着部に熱を加えることによって前記接着剤を溶かして前記バイト部の開放部分に挿入固定されてよい。
前記バイトバーの両端に結合され、前記使用者の鼻翼部分と両耳の中央とを結ぶ線と平行するように延長してCamper’s line情報を取得するようにする延長部をさらに含んでよい。
前記延長部は、ボール形態の結合部を含み、前記ボール形態の結合部によって前記バイトバーにボール&ソケット(ball & socket)形態で結合され、前記延長部と前記バイトバーとが結合した状態で回転可能であり、両側のCamper‘s lineに平行するように合わせて固定可能である。
前記バイトバーは、前記結合部によって前記延長部に結合されるか前記延長部から分離されてよい。
前記バイトバーは、固定性または可撤性の補綴物の製作時に、解剖学的基準の長さを確認できるように目盛部を含んでよい。
実施形態によると、正中線、顎弓の対称性だけではなく、前方からみた基準線である瞳孔間線と側方の基準線であるCamper’s lineとを同時に採得することができる、咬合平面の印記のための組立式バーを提供することができる。
実施形態によると、複雑で面倒な臨床術式と咬合採得方法を改善するために組立式バー装置を利用することにより、高価な装備と追加作業がなくても印象を採得できると同時に、咬合平面を印記することができる、咬合平面の印記のための組立式バーを提供することができる。
一般的な咬合平面の前方基準を説明するための図である。 一般的な咬合平面の側方基準を説明するための図である。 歯科医師が任意に製作して使用している、既存の咬合提を示した図である。 既存の咬合器の例を示した図である。 一実施形態における、組立式バーを示した図である。 図5のA部分の拡大図である。 一実施形態における、組立式バーを着用した状態を示した正面図である。 一実施形態における、組立式バーを着用した状態を示した側面図である。 一実施形態における、下顎メタル印象トレー(既製品)に結合された組立式バーを説明するための図である。 一実施形態における、上顎印象トレー(個人用)に結合された組立式バーを説明するための図である。 他の実施形態における、組立式バーを示した分解斜視図である。 他の実施形態における、組立式バーを示した図である。 他の実施形態における、組立式バーの着用を説明するための側面部分を示した図である。 他の実施形態における、組立式バーの着用を説明するための正面部分を示した図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳しく説明する。しかし、記載される実施形態は、多様な他の形態への変形が可能であり、本発明の範囲が以下で説明される実施形態によって限定されてはならない。また、多くの実施形態は、当技術分野において通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。なお、図面に示された要素の形状および大きさなどは、より明確な説明のために誇張されることもある。
一般的に、咬合平面は、前方からみるときには左右の瞳孔を繋いだ線に沿い、側方からみるときには耳珠と鼻翼とを繋いだ線に沿う。
図1は、一般的な咬合平面の前方基準を説明するための図である。
図1を参照すると、咬合平面の前方基準は、瞳孔間線(interpupillary line)110に沿うようになる。ここで、瞳孔間線110とは、左右の瞳孔の中心点を繋いだ線を意味する。
図2は、一般的な咬合平面の側方基準を説明するための図である。
図2を参照すると、咬合平面の側方基準は、平均的に耳珠と鼻翼とを繋いだ線に沿うようになる。一般的に、咬合平面は、横からみたときにCamper’s line210に沿う。ここで、Camper’s line210とは、耳珠と鼻翼とを繋いだ線を意味する。
このような咬合平面を口腔の模型上に転写するために多様な方法が利用されてきたが、最も代表的なものとして、上/下顎歯の咬合面の印記(taking)とともに咬合装置の一部品である顔弓(face bow)を利用する方法がある。歯がない無歯顎部位には、歯科医師がワックスによって製作した咬合提(occlusal rim)が追加で必要となる。
図3は、歯科医師がワックスで製作して使用している、既存の咬合提310を示した図である。このような咬合提は、以前は印象を採得した模型上で製作されていたが、咬合平面が考慮されていない模型の場合には咬合提の形態が良くなく、これを修正するために無駄な時間が費やされていたし、咬合面を印記した後に顔弓を利用して咬合平面の情報を口腔外に伝達するときに誤差が生じる可能性が高かった。
図4は、既存の咬合器の例を示した図である。
図4に示すように、既存の咬合器は、咬合平面と下顎頭の位置を印記することができ、口腔運動を再現する装置である。この装置の機能の1つである顔弓により、患者の咬合平面が模型を通じて咬合器に伝達されるようになる。
しかし、咬合器を利用して多様な情報を印記することも必要ではあるが、高価な装備が必要となる上に複雑な操作過程が伴うことから、臨床では経済的でありながら簡単かつ手軽に正しい咬合平面情報を採得する方法が求められている。
以下の実施形態は、咬合平面の印記のための組立式バーに関し、変形のない簡単な装置によって必要な基準線を再現することができる上に、簡単に使用することができる、咬合平面の印記のための組立式バー装置に関する。
図5は、一実施形態における、組立式バーを示した図である。
図5を参照すると、一実施形態に係る組立式バー500は、バイトバー510を含んで構成されてよい。また、実施形態によって、組立式バー500は、バイト部および延長部520をさらに含んでよい。
組立式バー500は、使用者(患者)の正面に配置され、中端部530を使用者の上/下顎の前歯部の間に位置させ、正中性および顎弓の対称性とともに、瞳孔間線と同じ平面情報を取得するようにするバイトバー510を含んで構成されてよい。
バイトバー510は、その形状に制限はないが、使用者の前歯部に位置させた状態で顔面と同じくらいの長さを有してよい。例えば、バイトバー510は、瞳孔間線の確認のために約90~100mmで構成されてよい。バイトバー510は、例えば、プラスチック材質で構成されてよい。ここで、バイトバー510がプラスチック材質で構成されると説明しているが、これに制限されることはない。
このようなバイトバー510により、使用者の瞳孔間線と同じ平面情報を取得して正面の咬合平面を測定することができる。
また、バイトバー510は、上顎トレーまたは下顎トレーに結合され、印象の採得と同時に咬合平面を測定することができる。この場合には、正しい咬合平面が再現された模型の製作が可能となり、補綴物の製作のための誤差を減らすことができる。具体的に、トレーを利用した予備印象または最終印象の採得時にバイトバー510を使用すれば、模型で咬合平面に対して発生し得る誤差の可能性を減らすことができ、正しい基準で咬合提を製作することができ、補綴物の製作に必ず伴うようになる患者の咬合高径(Vertical Dimension)、中心位(Centric Relation)を極めて容易に採得することができる。この場合、バイトバー510は、中端部530に接着剤が塗布された接着部を含んでよい。これにより、接着部に熱を加えることによって接着剤を溶かして上顎トレーまたは下顎トレーに接着固定させてよい。
また、バイトバー510は、目盛部511をさらに含んでよく、目盛部511により、固定性または可撤性の補綴物(義歯)の製作時に、歯の形態と長さを設定するための解剖学的基準による長さを容易に確認することができる。
また、バイトバー510を利用することで、前方の咬合平面、顔貌の正中線(median line)、顎弓の対称性をも確認することができるため、模型を咬合器にマウンティングするときに3次元的な平面情報が提供され、実際の口腔環境との誤差を減らすことができる。
一方、組立式バー500において、バイトバー中端部530の後面には、使用者の前歯を安着させるように構成されるバイト部がさらに含まれてよい。バイト部は、上/下顎の前歯部に注がれたシリコーン印記材内に位置するようになり、このようなシリコーン印記材が硬化しながらバイトバー510に固定されるようになる。
バイト部は、バイトバー510の中端部530に結合され、使用者の前歯を安着させるように構成されてよい。例えば、バイト部は、外側が開放された「コ」字形状からなり、開放部分にバイトバー510が挿入固定されてよい。また、バイトバー510は、中端部530に接着剤が塗布された接着部を含み、接着部に熱を加えることによって接着剤を溶かしてバイト部の開放部分に挿入固定されてよい。
また、組立式バー500は、バイトバー510の両端に結合される延長部520をさらに含んでよい。
延長部520は、使用者の側面部に配置されるものであって、複数個で構成されてバイトバー510の両端に結合されてよく、複数個の延長部520は、使用者の鼻翼と耳珠とを繋いだ線に平行するように延長し、Camper’s lineに関する情報を取得することによって側面の咬合平面を測定することができる。すなわち、延長部520は、使用者の鼻翼部位と両耳の中央とを繋いだ線の方向に平行するように延長してCamper’s line情報を取得してよい。
延長部520は、ボール形態の結合部521を含み、ボール形態の結合部521によってバイトバー510にボール&ソケット(ball & socket)形態で結合されてよい。これにより、延長部520とバイトバー510とが結合した状態で回転可能となり、両側のCamper’s lineに合わせて固定可能となる。
ここで、バイトバー510は、結合部521によって延長部520に結合されるか延長部520から分離されてよい。すなわち、バイトバー510を延長部520から分離した後、バイトバー510だけでも使用可能である。
バイトバー510の両側に付着させるという極めて簡単な装置により、後方臼歯部の咬合平面であるCamper’s lineまで再現することができる。
したがって、実施形態に係る組立式バー500は、前方からみた基準線である瞳孔間線と側方の基準線であるCamper’s line、正中線、および顎弓の対称性を含んだ患者の口腔環境の4次元的情報を提供することができ、経済的かつ簡単な方法により、従来の顔弓(face bow)の代わりに使用することができる。
図6は、図5のA部分の拡大図である。
図6を参照すると、一実施形態に係る組立式バー500においては、バイトバー510と延長部520とがボール&ソケット(ball & socket)形態で結合されてよい。
一例として、延長部520の終端には、バイトバー510の終端に少なくとも一部が収容される丸いボールのような形態の結合部521が構成されてよい。延長部520の結合部521は、ボール&ソケット(ball & socket)形態でバイトバー510に嵌入されてよく、延長部520がバイトバー510から回転可能であり、両側のCamper’s lineに合わせて固定可能である。このとき、バイトバー510の終端は、延長部520のボール形態の終端を収容するように内部に空間を有した半円形態で構成されてよい。
他の例として、延長部520の終端には、バイトバー510の終端の少なくとも一部を収容する、内部に空間を有した半円形態の結合部521が構成されてよい。延長部520の結合部521は、ボール&ソケット(ball & socket)形態でバイトバー510に嵌入されてよく、延長部520がバイトバー510から回転可能であり、両側のCamper’s lineに合わせて固定可能である。
図7は、一実施形態における、組立式バーを着用した状態を示した正面図であり、図8は、一実施形態における、組立式バーを着用した状態を示した側面図である。
図7に示すように、使用者(患者)が組立式バーのバイトバーの中端部を上/下顎の前歯部の間に位置させることで、瞳孔間線と平行する正面の咬合平面情報を取得することができる。
また、図8に示すように、延長部のボール形態の結合部とバイトバーとがボール&ソケット(ball & socket)形態で結合され、バイトバーと結合した状態で延長部が回転可能であり、両側のCamper’s lineに合わせて側面の咬合平面に関する情報をも取得することができる。
図9は、一実施形態における、印象トレーに結合された組立式バーを説明するための図である。
図9を参照すると、組立式バーを利用することで、印象の採得と同時に、既製品である下顎メタル印象用装置(トレー)920に付着することで瞳孔間線930と同じ平面情報を得ることができる。従来には、印象採得時にこのような情報を提供する方法が提示されておらず、印象採得後に製作される模型は咬合平面が考慮されることなく任意に整えられていたため、実際の患者の口腔状況とは異なる、誤った情報を提供する可能性が極めて高かった。
ここでは、延長部が構成されていないバイトバー910を図に示した。この場合、瞳孔間線930と同じ平面情報の取得は可能であるが、側方の平面基準であるCamper’s lineの印記は不可能である。
したがって、Camper’s lineの情報を取得するために、図5を参照しながら説明した延長部520をバイトバー910の両端に結合させてよい。
図10は、一実施形態における、上顎印象トレー(個人用)に結合された組立式バーを説明するための図である。
図10を参照すると、一実施形態に係る組立式バーは、バイト部1020とシリコーン印記材1030によって結合されるバイトバー1010を含んで構成されてよい。バイト部1020はバイトバー1010に結合され、使用者の前歯を安着させるように構成されてよい。
例えば、バイト部1020は、外側が開放された「コ」字形状からなり、開放部分にバイトバー1010が挿入固定されてよい。また、バイトバー1010は、中端部に接着剤が塗布された接着部を含み、接着部に熱を加えることによって接着剤を溶かしてバイト部の開放部分に挿入固定されてよい。
ここで、個人用の印象トレーが一患者個人だけに合うように製作されたとしても、印象採得時にトレーのハンドルの位置が良好でない場合には誤った咬合平面の情報1050が伝わり、模型の製作に大きな誤差を発生させる恐れがある。このとき、バイトバー1010を瞳孔間線1040と平行するようにトレーのハンドルに接着すれば、正しい咬合平面の情報を技工士に伝えることができるため、補綴物の製作の誤差を減少させることが可能となる。
ここでは、延長部が構成されていないバイトバー1010を図に示した。この場合、前方の基準である瞳孔間線1040の基準は採得可能であるが、側方の要素を採得することはできない。したがって、Camper’s lineの情報を取得するために、図5で説明した延長部520をバイトバー1010の両端に結合させてよい。
実施形態によると、組立式バー、特に、バイトバーを鉄物で製作するために印象を採得する段階で印象用装置(トレー)に簡単に接着することにより、瞳孔間線と一致する基準を得ることができ、模型製作の段階から咬合平面に関する情報を含ませることができる。
図11は、他の実施形態における、組立式バーを示した分解斜視図であり、図12は、他の実施形態における、組立式バーを示した図である。また、図13は、他の実施形態における、組立式バーの着用を説明するための側面部分を示した図であり、図14は、他の実施形態における、組立式バーの着用を説明するための正面部分を示した図である。
図11~14を参照すると、他の実施形態に係る組立式バー1100は、バイトバー1110を含んで構成されてよい。また、実施形態によって、組立式バー1100は、延長部1120、指示部(indicating box)1140、およびバイト部1160をさらに含んでよい。ここで、他の実施形態に係る組立式バー1100は、上述した一実施形態に係る組立式バー500および組立式バー500の構成を含んでよい。
組立式バー1100は、使用者の正面に配置され、中端部を使用者の上/下顎の前歯部の間に位置させ、正中性および顎弓の対称性とともに、瞳孔間線と同じ平面情報を取得するようにするバイトバー1110を含んで構成されてよい。
バイトバー1110は、その形状に制限はないが、使用者の前歯部に位置させた状態で顔面と同じくらいの長さを有してよい。このようなバイトバー1110により、使用者の瞳孔間線と同じ平面情報を取得して正面咬合平面を測定することができる。バイトバー1110は、上顎トレーまたは下顎トレーに結合され、印象の採得と同時に咬合平面を測定することができる。このとき、バイトバー1110の中端部の下側のトレー連結部材1114によってトレーと結合させてよい。この場合には正しい咬合平面が再現された模型の製作が可能となり、以後の補綴物製作のための誤差を減らすことができる。
また、バイトバー1110は、目盛部1111をさらに含んでよく、目盛部1111により、固定性または可撤性の補綴物(義歯)の製作時に、歯の形態と長さを設定するための解剖学的基準の長さを簡単に確認することができる。さらに、バイトバー1110は、デジタル重畳のためのマーカー(marker)1115をさらに含んでよい。
組立式バー1100は、バイト部1160をさらに含んでよい。バイト部1160は、バイトバー1110の中端部の後面に位置され、シリコーン印記材の使用とともに使用者の前歯が安着されるように構成されてよい。
組立式バー1100は、指示部(indicating box)1140をさらに含んでよい。指示部1140は、「L」字形状からなり、バイトバー1110の中端部に構成された結合部材1113に挿入固定されてよい。一方、指示部1140の上側にはスティック部1150が結合され、正中線を表示してよい。これにより、バイトバー1110を利用することで、前方の咬合平面、顔貌の正中線(median line)、顎弓の対称性をも確認することができ、模型を咬合器にマウンティングするときに3次元的な平面情報が提供され、実際の口腔環境との誤差を減らすことができる。
また、組立式バー1100は、バイトバー1110の両端に結合される延長部1120をさらに含んでよい。延長部1120は、使用者の側面部に配置されるものであり、複数個で構成され、バイトバー1110の両端に結合されてよく、複数個の延長部1120は、使用者の鼻翼と耳珠とを繋いだ線と平行するように延長してCamper’s lineに関する情報を取得することにより、側面の咬合平面を測定することができる。すなわち、延長部1120は、使用者の鼻翼部位と両耳の中央とを繋いだ線の方向に平行に延長してCamper’s line情報を取得することができる。また、延長部1120は、デジタル重畳のためのマーカー(marker)1122をさらに含んでよい。
延長部1120は、ボール形態の結合部1121を含み、ボール形態の結合部1121によってバイトバー1110とボール&ソケット(ball & socket)形態で結合されてよい。
一例として、延長部1120の終端には、バイトバー1110の終端1112に少なくとも一部が収容される丸いボールのような形態の結合部1121が構成されてよい。延長部1120の結合部1121は、ボール&ソケット(ball & socket)形態でバイトバー1110の終端1112に嵌入されてよく、延長部1120がバイトバー1110から回転可能であり、両側のCamper’s lineに合わせて固定可能である。このとき、バイトバー1110の終端1112は、延長部1120のボール形態の終端である結合部1121を収容するように内部に空間を有する半円形態で構成されてよい。ここで、バイトバー1110の終端1112は、目盛などによって角度が表示されており、側面の咬合平面に関する情報を伝達することができる。
他の例として、延長部1120の終端には、バイトバー1110の終端1112の少なくとも一部を収容するように内部に空間を有する半円形態の結合部1121が構成されてよい。延長部1120の結合部1121は、ボール&ソケット(ball&socket)形態でバイトバー1110に嵌入されてよく、延長部1120がバイトバー1110から回転可能であり、両側のCamper’s lineに合わせて固定可能である。
これにより、延長部1120とバイトバー1110とが結合された状態で回転可能であり、両側のCamper’s lineに合わせて固定可能である。ここで、バイトバー1110は、結合部1121によって延長部1120に結合されるか延長部1121から分離されてよい。すなわち、バイトバー1110を延長部1120と分離した後、バイトバー1110だけでも使用可能である。
バイトバー1110の両側に付着するという極めて簡単な装置により、後方臼歯部の咬合平面であるCamper’s lineをも再現することができる。したがって、実施形態に係る組立式バー1100は、前方からみた基準線である瞳孔間線と側方の基準線であるCamper’s line、正中線、または顎弓の対称性を含んだ患者の口腔環境の4次元的情報を提供することができ、経済的かつ簡単な方法により、従来の顔弓(facebow)の代わりに使用することができる。
以上のように、実施形態は、複雑な臨床術式と咬合採得方法を改善するために組立式バー装置を使用することで、高価の装備と面倒な追加作業がなくても、印象の採得と同時に咬合平面を印記することができる。
実施形態に係る組立式バーが常用化されれば、極めて簡単かつ便利に、咬合平面情報を印象採得と同時に得ることができる。さらに、歯科医師の臨床における一般的な使用が可能となり、簡単な装置でありながらも汎用性を兼備することができる。
上述において、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか「接続されて」いると記載されるときには、他の構成要素に直接的に連結されているか接続続されている場合はもちろん、中間に他の構成要素が存在する場合もあると理解されなければならない。この反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接に連結されて」いるか「直接に接続されて」いると記載されるときには、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されなければならない。
本明細書で使用された用語は、特定の実施形態を説明するために使用されたものに過ぎず、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上において明らかに異なるように記載されていない限り、複数の表現も含む。本明細書において「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものに過ぎず、1つまたはこれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
第1、第2などの用語は、多様な構成要素を説明するために使用されるが、前記構成要素が前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的としてのみ使用される。
また、明細書に記載された「・・・部」、「・・・モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味するものであり、これはハードウェアやソフトウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの結合によって実現されてよい。
また、各図面を参照しながら説明する実施形態の構成要素は、該当の実施形態だけに制限的に適用されてはならず、本発明の技術的思想が維持される範囲内で他の実施形態に含まれるように実現されてもよいし、また別途の説明が省略されていたとしても、複数の実施形態が統合された1つの実施形態としてまた実現可能であることは当然である。
さらに、添付の図面を参照した説明において、図面符号に関係なく、同一の構成要素には同一あるいは関連する参照符号を付与し、これについての重複する説明は省略する。本発明を説明するにあたり、関連する公知技術の具体的な説明が本発明の要旨を不必要に不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。

Claims (9)

  1. 中端部を使用者の上/下顎の前歯部に位置させ、正中性、顎弓の対称性、および瞳孔間線と同じ平面情報を取得するようにするバイトバー
    を含み、
    前記バイトバーによって前記使用者の瞳孔間線と同じ平面情報を取得して咬合平面を測定し、
    前記バイトバーに結合され、前記使用者の前歯が安着するように構成されるバイト部
    をさらに含み、
    前記バイト部は、
    外側が開放された「コ」字形状からなり、開放部分に前記バイトバーが挿入固定されること
    を特徴とする、組立式バー。
  2. 前記バイトバーは、
    上顎トレーまたは下顎トレーに結合され、印象の採得と同時に前記咬合平面を測定すること
    を特徴とする、請求項1に記載の組立式バー。
  3. 前記バイトバーは、
    前記中端部に接着剤が塗布された接着部
    を含み、
    前記接着部に熱を加えることによって前記接着剤を溶かして前記上顎トレーまたは下顎トレーに接着固定させること
    を特徴とする、請求項2に記載の組立式バー。
  4. 「L」字形状からなり、前記バイトバーの中端部に構成された結合部材に挿入固定され、上側終端にスティック部が結合されて正中線を表示する指示部
    をさらに含む、請求項1に記載の組立式バー。
  5. 前記バイトバーは、
    前記中端部に接着剤が塗布された接着部
    を含み、
    前記接着部に熱を加えることによって前記接着剤を溶かして前記バイト部の開放部分に挿入固定されること
    を特徴とする、請求項に記載の組立式バー。
  6. 前記バイトバーの両端に結合され、前記使用者の鼻翼部位と両耳中央とを繋いだ線の方向に平行に延長してCamper’s line情報を取得するようにする延長部
    をさらに含む、請求項1に記載の組立式バー。
  7. 前記延長部は、
    ボール形態の結合部を含み、
    前記ボール形態の結合部によって前記バイトバーとボール&ソケット(ball & socket)形態で結合され、前記延長部と前記バイトバーとが結合した状態で回転可能であり、両側のCamper’s lineに合わせて固定可能であること
    を特徴とする、請求項に記載の組立式バー。
  8. 前記バイトバーは、
    前記結合部によって前記延長部に結合されるか前記延長部から分離されること
    を特徴とする、請求項に記載の組立式バー。
  9. 前記バイトバーは、
    固定性または可撤性の補綴物の製作時に、解剖学的基準の長さを確認できるようにする目盛部
    を含む、請求項1に記載の組立式バー。
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