JP7157372B2 - 高所作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、安全性がいっそう向上した高所作業車に関するものである。
従来から、車体に搭載されたブームの先端に作業者が搭乗するための作業台(バケット)を備えた高所作業車が知られている。高所作業車は、ブームを旋回、起伏、及び伸縮させたり、作業台を回転(スイング)させたりすることで作業台を移動させて、作業台上に搭乗した作業者によって高所作業を行うことができるようになっている。
このような高所作業車のブーム等を操作するために、車体に下部操作装置(左前部及び後部)が設置されるとともに、作業台に上部操作装置が設置されている。そして、作業者は、これらの操作装置を操作することによって、自らの意思で作業台を移動できるようになっている。
また、高所作業車には安全装置が搭載されていることが一般的である。例えば、特許文献1の高所作業車の安全装置は、過荷重判定手段が、操作検出手段により操作手段の操作が検出されたときは、所定許容荷重の値を、操作が未検出のときに対して引き上げ修正するようになっている。このような構成によれば、ブームの起動時や停止時において、作業台に生ずる振動によって一時的に荷重の検出値が増加しても、不必要な警報作動が実行されることがない高所作業車の安全装置となる。
実開平6-59397号公報
ところで、作業台上に搭乗した作業者が作業の途中で作業台を移動させようとすると、作業を中断したうえで上部操作装置を再操作する必要がある。したがって、作業者によっては、高所作業が中断されることを嫌って、作業台から身を乗り出すなどの転落のおそれがある不適切な姿勢で高所作業を続ける可能性がある。
しかしながら、特許文献1を含む従来の高所作業車の安全装置では、不適切な姿勢での高所作業の監視は行われていない。そのため、オペレータは不適切な姿勢で高所作業を続ける可能性がある。
そこで、本発明は、作業者の不適切な姿勢での高所作業を監視し、作業台からの転落を防止できる高所作業車を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の高所作業車は、走行可能に構成された車体と、前記車体上に旋回・起伏・伸縮自在に設置されたブームと、前記ブームの先端に設置された作業台と、前記ブームの駆動を制御するコントローラと、を備える高所作業車であって、前記作業台の上縁には、圧力を計測する上縁圧力計測手段がさらに設置されて、前記コントローラは、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力が第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている。
さらに、前記作業台の底面には、鉛直方向の圧力を計測する底面圧力計測手段がさらに設置されて、前記コントローラは、前記底面圧力計測手段によって計測された底面圧力と、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力と、を比較し、前記底面圧力の減少分が前記上縁圧力の増加分と近似し、かつ、前記上縁圧力が第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっていることが好ましい。
このように、本発明の高所作業車は、車体と、ブームと、作業台と、コントローラと、を備える高所作業車であって、作業台の上縁には、圧力を計測する上縁圧力計測手段がさらに設置されて、コントローラは、上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力が第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている。このような構成によれば、作業者の不適切な姿勢での高所作業を監視し、作業台からの転落を防止できるようになる。
さらに、作業台の底面には、鉛直方向の圧力を計測する底面圧力計測手段がさらに設置されて、コントローラは、底面圧力計測手段によって計測された底面圧力と、上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力と、を比較し、底面圧力の減少分が上縁圧力の増加分と近似し、かつ、上縁圧力が第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっていることが好ましい。このような構成によれば、作業者の不適切な姿勢での高所作業をいっそう詳細に監視し、作業台からの転落をより確実に防止できるようになる。
高所作業車の側面図である。 実施例1の作業台の説明図である。(a)は側面図であり(b)は平面図である。 実施例1の高所作業車の制御系のブロック図である。 実施例1の高所作業車の制御手順のフローチャートである。 従来例の高所作業車の作業台上の作業姿勢の説明図である。 本実施例の高所作業車の作業台上の作業姿勢の説明図である。 実施例2の作業台の説明図である。(a)は側面図であり(b)は平面図である。 実施例2の高所作業車の制御系のブロック図である。 実施例2の高所作業車の制御手順のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。高所作業車1は、電気工事や建設工事等において高所で作業を行うときに使用される。以下では、実施例1で底面圧力計測手段を使用しない場合について説明し、実施例2で底面圧力計測手段を使用する場合について説明する。
(全体構成)
まず、図1を用いて、本発明の作業機の操作レバー装置を備える高所作業車1の全体構成について説明する。高所作業車1は、図1に示すように、走行機能を有する車両の本体部分である車体10と、車体10の前方に配置されたキャビン11と、車体10に旋回自在に搭載された旋回台12と、旋回台12に取り付けられたブーム14と、車体10の四隅に設けられたアウトリガ16a~16dと、を備えている。さらに、車体10には、左前部と後部に下部操作装置21、22がそれぞれ設置されている。
旋回フレーム12は、旋回ベアリング機構によって車体10に相対的に回転(旋回)する。ブーム14は、基端ブーム141、中間ブーム142、先端ブーム143などの複数段のブーム要素によって入れ子式に構成されている。ブーム14は、内部に配置された伸縮シリンダ(不図示)を伸縮することによって伸縮する。
さらに、基端ブーム141は、旋回フレーム12に水平に設置された支持軸に回動自在に取り付けられており、途中に接続された起伏シリンダ13を伸縮することでブーム14全体を起伏できるようになっている。
(作業台の構成)
そして、先端ブーム143の先端には、作業者が高所作業を行うために搭乗する作業台としてのバケット15が取り付けられている。バケット15には、作業者がバケット15に搭乗した状態でブーム14の旋回・起伏・伸縮操作やバケット15のスイング操作などができるように上部操作装置23が設けられている。
バケット15は、図2に示すように、全体として上部が開口した四角形の容器状(直方体状)に形成されるものであり、4つの側面151~154と1つの底面155とから構成されている。
そして、それぞれの側面151~154の上縁(手摺)151a~154aは、外部材と内部材の二重構造となっており、外部材と内部材の間には上縁圧力計測手段41~44が配置されている。この上縁圧力計測手段41~44は、圧力値を計測できるものであれば原理・型式を問わないが、例えば、半導体ピエゾ抵抗式圧力センサ、半導体隔膜式圧力センサ、ひずみゲージ式圧力センサ、金属ゲージ式圧力センサなどを使用することができる。上縁圧力計測手段41~44は、上縁151a~154aに作用する鉛直方向の外力を計測し、得られた計測データを後述するコントローラ(30)に伝送できるようになっている。
(制御系の構成)
次に、図3のブロック図を用いて、高所作業車1の制御系の構成について説明する。高所作業車1の制御系は、ブーム14の駆動を制御するコントローラ30を中心として構成されている。コントローラ30は、CPU、メモリ、SDD、HDDなどから構成される汎用の(マイクロ)コンピュータである。
コントローラ30の入力側には、バケット15の上縁151a~154aに作用する上下方向の圧力を計測するための上縁圧力計測手段としての第1上縁圧力センサ41、第2上縁圧力センサ42、第3上縁圧力センサ43、第4上縁圧力センサ44がそれぞれ接続されている。
一方、コントローラ30の出力側には、図示しないが油タンクや油圧ポンプや各アクチュエータに対応した各方向制御弁(バルブ)を有する油圧回路を介して、ブーム14を起伏させる起伏シリンダ61と、ブーム14を伸縮させる伸縮シリンダ62と、旋回フレーム12を旋回させる旋回モータ63と、がそれぞれ接続されている。
さらに、本実施例のコントローラ30の出力側には、作業者が不適切な姿勢になっていると判定された場合に、作業者及び周囲に不適切な姿勢となっていることを警報するための警報手段51が接続されている。警報手段51は、例えば、バケット15やキャビン11に配置されることが好ましい。警報手段51としては、例えば、警光灯(回転型ランプ)、表示モニタ内への警告コメントの表示、「不適切な姿勢となっています。バケットの位置を修正してください。」などの警告音声、及び/又は警告ブザー音などを用いることができる。
そして、本実施例のコントローラ30は、機能部として重量分布演算部31と、判定部32と、微動バルブ操作演算部33と、を主に備えている。はじめに、重量分布演算部31は、各上縁圧力センサ41~44から伝送された計測データに基づいて各方向の上縁圧力pn(n=1~4で各方向を示す)を演算する機能を有している。次に、判定部32は、演算された上縁圧力pnに基づいて、それぞれの方向の上縁圧力pnが第1の閾値pa1を超えているか否かを判定する機能を有している。さらに、判定部32は、上縁圧力pnが第1の閾値pa1を超えている継続時間Tが、所定時間Tc(例えば、5(s)又は10(s))を超えているか否かを判定する機能を有している。
最後に、微動バルブ操作演算部33は、所定時間Tcを超えて上縁圧力pnが第1の閾値pa1を超えている場合に、作業者が不適切な姿勢になっていると判定されると、起伏シリンダ61、伸縮シリンダ62、及び/又は旋回モータ63を駆動する各方向制御弁(バルブ)に、バケット15を微動させるための出力値を演算・出力する機能を有している。逆に、作業者が適切な姿勢に戻っていると判定されると、各方向制御弁に、バケット15の微動を停止させる機能を有している。
(制御手順)
次に、図4のフローチャート、並びに、図5及び図6の説明図を用いて、高所作業車1の制御手順について説明する。以下では、説明の便宜上、第4の方向(n=4)に作業者が身を乗り出す不適切な姿勢をとっているものとして説明するが、他の方向であっても同様の制御となる。
はじめに、開始前点検をしたり、PTOを始動させたり、アウトリガ16a~16cを張り出したりして作業準備をしたうえで(ステップS001)、作業者がバケット15へ乗り込む(ステップS002)。
バケット15へ乗り込んだ作業者は、バケット15を目的位置まで移動させるために、上部操作装置23を操作する(ステップS003)。コントローラ30は、上部操作装置23が操作されると、各アクチュエータを駆動するとともに、第1上縁圧力センサ41~第4上縁圧力センサ44によって上縁圧力p1~p4を計測させる(ステップS004)。
ここにおいて、図5の説明図に示すように、作業者がバケット15の第4の方向の側面154の上縁154aから身を乗り出して転落するおそれのある不適切な姿勢をとると、第4上縁圧力センサ44に荷重が作用する。そして、第1上縁圧力センサ41~第4上縁圧力センサ44によって計測された上縁圧力p1~p4が、コントローラ30に伝送される。
そして、圧力p4が第1の閾値pa1を超えていると(ステップS005のYES)、次のステップS006へ進む。すなわち、コントローラ30の重量分布演算部31において演算された圧力p4が、判定部32において第1の閾値pa1を超えていると判定されれば、次のステップS006へ進む。他方、圧力p4が第1の閾値pa1以下であれば(ステップS005のNO)、ステップS004へ戻る。
次に、判定部32において圧力p4が第1の閾値pa1を超えている継続時間Tが所定時間Tcを超えていると判定されれば(ステップS006のYES)、不適切な姿勢であると認定されて、警報手段51による警報が開始される(ステップS007)。すなわち、コントローラ30において監視された継続時間Tが、判定部32において記憶されている所定時間Tcを超えていると判定されれば、警報手段51による警報が開始される。他方、継続時間Tが所定時間Tc以下であれば(ステップS006のNO)、ステップS004へ戻る。
そして、警報に続いて、バケット15が側面154の方向(第4の方向)に微動される(ステップS008)。具体的に言うと、コントローラ30の微動バルブ操作演算部33において演算された出力値が、油圧バルブ等を介して、起伏シリンダ61、伸縮シリンダ62、及び/又は旋回モータ63に出力されることでバケット15が水平方向(第4の方向)に微動される。
バケット15が微動している間も、圧力p4が計測されており(ステップS009)、圧力p4が第1の閾値pa1以下になれば(ステップS010のYES)、微動を停止するとともに(ステップS011)、警報を終了する(ステップS012)。すなわち、コントローラ30の重量分布演算部31において演算された圧力p4が、判定部32において第1の閾値pa1以下になっていると判定されれば、警報・微動を終了する(ステップS011~S012)。他方、圧力p4が第1の閾値よりも大きければ(ステップ010のNO)、微動-計測-比較を繰り返す(ステップS008~S010)。
つまり、図6の説明図に示すように、バケット15が自動的に微動されて目的位置に接近することによって、作業者がバケット15の第4の方向の側面154の上縁154aから身を乗り出さなくても手が届くようになる。したがって、第4上縁圧力センサ44に作用していた荷重は小さくなる。結果として、コントローラ30に伝送された上縁圧力p4は第1の閾値pa1以下となって、バケット15の微動及び警報手段51による警報が終了する。
(効果)
次に、本実施例の高所作業車1の奏する効果を列挙して説明する。
(1)上述してきたように、本実施例の高所作業車1は、走行可能に構成された車体10と、車体10上に旋回・起伏・伸縮自在に設置されたブーム14と、ブーム14の先端に設置された作業台としてのバケット15と、ブーム14の駆動を制御するコントローラ30と、を備える高所作業車1であって、バケット15の上縁151a~154aには、圧力を計測する上縁圧力計測手段としての上縁圧力センサ41~44がさらに設置されて、コントローラ30は、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4が第1の閾値pa1を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている。このような構成であれば、作業者の不適切な姿勢での高所作業を監視することができ、警報手段51による警報などを用いることでバケット15からの転落を防止できるようになる。
(2)また、バケット15の4辺の側面151~154の上縁151a~154aには、鉛直方向の圧力を計測する上縁圧力センサ41~44がそれぞれ設置されており、コントローラ30は、いずれかの上縁圧力センサ(41、42、43、or 44)によって計測された上縁圧力(p1、p2、p3、or p4)が第1の閾値pa1を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっているものと判定して、バケット15を当該1辺の側面(151、152、153、or 154)の方向に移動させるようになっている。このような構成であれば、自動的にバケット15が目的位置に接近するため、不適切な姿勢で作業を行う必要がなくなり適切な姿勢で安全に作業することができる。
この場合、バケット15を低速で少しずつ移動させることで、作業中にバケット15が不意に移動してしまって作業に支障が生じることもない。加えて、警報手段51と併用すれば、バケット15が移動する前に移動することが予測できるため、いっそう安全に作業を継続することができる。
(3)さらに、コントローラ30は、バケット15を移動させた後に、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4が第1の閾値pa1以下となったことをもって、作業者が適切な姿勢になっているものと判定して、バケット15の移動を停止させるようになっている。このような構成であれば、バケット15が目的位置に近づき過ぎることを防止できるとともに、バケット15の移動を最小限にして効率よく運用できる。なお、この他、所定時間だけバケット15の移動を継続することや、所定距離だけバケット15を移動させることなども好ましい。
(4)そして、コントローラ30は、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4が、所定時間Tc継続して第1の閾値pa1を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている。このように構成することによって、作業中の振動等によって一時的に上縁圧力p1~p4が大きくなった場合でも、その度ごとにバケット15が誤作動で移動することを防止できる。
以下、図7~図9を用いて、底面圧力計測手段としての底面圧力センサ45をさらに備える高所作業車1について説明する。なお、実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
(全体構成及び作業台の構成)
高所作業車1の全体構成については実施例1と略同様であるから説明を省略する。次に、図7を用いて、作業台としてのバケット15の構成について説明する。バケット15は、実施例1と略同様に、4つの側面151~154と1つの底面155とから構成されている。側面151~154の上縁(手摺)151a~154aの外部材と内部材の間には上縁圧力計測手段41~44が配置されている。
そして、本実施例のバケット15では、側面151~154と同様に、底面155も上部材と下部材の二重構造となっており、上部材と下部材の間には底面圧力計測手段としての底面圧力センサ45が配置されている。底面圧力センサ45は、圧力値を計測できるものであれば原理・型式を問わないが、例えば、半導体ピエゾ抵抗式圧力センサ、半導体隔膜式圧力センサ、ひずみゲージ式圧力センサ、金属ゲージ式圧力センサなどを使用することができる。底面圧力計測手段45は、底面155に作用する鉛直方向の外力を計測し、得られた計測値を後述するコントローラ(30)に伝送できるようになっている。
(制御系の構成)
次に、図8のブロック図を用いて、本実施例の高所作業車1の制御系の構成について説明する。高所作業車1の制御系は、実施例1と同様に、コントローラ30と、上縁圧力計測手段としての第1上縁圧力センサ41~第4上縁圧力センサ44と、起伏シリンダ61と、伸縮シリンダ62と、旋回モータ63と、警報手段51と、を備えている。さらに、本実施例の高所作業車1は、コントローラ30の入力側に、底面圧力計測手段としての底面圧力センサ45が接続されている。
そして、本実施例のコントローラ30は、実施例1と同様に、機能部として重量分布演算部31と、判定部32と、微動バルブ操作演算部33と、を主に備えている。はじめに、本実施例の重量分布演算部31は、各上縁圧力センサ41~44及び底面圧力センサ45から伝送された計測データに基づいて各方向の上縁圧力pn(n=1~4で各方向を示す)及び底面圧力pbを演算する機能を有している。
次に、判定部32は、演算された上縁圧力pnに基づいて、それぞれの方向の上縁圧力pnが第1の閾値pa1を超えているか否かを判定する機能を有している。さらに、本実施例の判定部32は、演算された底面圧力pbの減少分が、演算された上縁圧力pnの増加分と近似するか否かを判定する機能を有している。さらに、判定部32は、上縁圧力pnが第1の閾値pa1を超えている継続時間Tが、所定時間Tcを超えているか否かを判定する機能を有している。
最後に、微動バルブ操作演算部33は、所定時間Tcを超えて上縁圧力pnが第1の閾値pa1を超えており、かつ、底面圧力pbの減少分と上縁圧力pnの増加分とが近似していて、作業者が不適切な姿勢になっていると判定されると、起伏シリンダ61、伸縮シリンダ62、及び/又は旋回モータ63を駆動する各方向制御弁(バルブ)に、バケット15を微動させるための出力値を演算・出力する機能を有している。逆に、作業者が適切な姿勢に戻っていると判定されると、各方向制御弁に、バケット15の微動を停止させる機能を有している。
(制御手順)
次に、図9のフローチャート、並びに、図5及び図6の説明図を用いて、高所作業車1の制御手順について説明する。ここにおいて、ステップS004~ステップS005、及び、ステップS009~ステップS010を除いて実施例1と略同様であるから説明を省略し、主にステップS004~ステップS005、及び、ステップS009~ステップS010について説明する。
図5の説明図に示すように、作業者がバケット15の第4の方向の側面154の上縁154aから身を乗り出して転落するおそれのある不適切な姿勢をとると、第4上縁圧力センサ44に荷重が作用する。そして、第1上縁圧力センサ41~第4上縁圧力センサ44によって上縁圧力P1~P4が計測されて、コントローラ30に伝送される。同時に、底面圧力センサ45によって底面圧力Pbが計測されて、コントローラ30に伝送される。コントローラ30は、重量分布演算部30において圧力p1~p4及びpbを演算するとともに、それぞれ1つ前の計測データとの差分が演算される。
そして、コントローラ30の判定部32は、圧力p4が第1の閾値pa1を超えており、かつ、底面圧力pbの減少分と上縁圧力p1~p4の増加分とが近似しているか否かを判定する。この2つの条件を同時に満たせば(ステップS005のYES)、次のステップS006へ進む。他方、圧力p4が第1の閾値pa1以下であるか、かつ/又は、底面圧力pbの減少分と上縁圧力p1~p4の増加分とが近似していなければ(ステップS005のNO)、ステップS004へ戻る。
その後、さらに圧力p4が第1の閾値pa1を超えている継続時間Tが所定時間Tcを超えていると(ステップS006のYES)、不適切な姿勢であると判定されて、警報手段51による警報が開始される(ステップS007)。さらに、n方向へのバケット15の微動が開始される(ステップS008)。
バケット15が微動している間も、圧力p4が計測されており(ステップS009)、圧力p4が第1の閾値pa1以下になり、かつ、底面圧力pbの増加分が上縁圧力p4の減少分と一致すれば(ステップS010のYES)、微動を停止するとともに(ステップS011)、警報を終了する(ステップS012)。
つまり、図6の説明図に示すように、バケット15が自動的に微動されて目的位置に接近することによって、作業者がバケット15の第4の方向の側面154の上縁154aから身を乗り出さなくても手が届くようになる。したがって、第4上縁圧力センサ44に作用していた荷重は小さくなるとともに、その分だけ底面圧力センサ45に作用していた荷重は大きくなる。結果として、コントローラ30に伝送された上縁圧力p4は第1の閾値pa1以下となって、バケット15の微動及び警報手段51による警報が終了する。
(効果)
次に、本実施例の高所作業車1の奏する効果を列挙して説明する。
(1)上述してきたように、本実施例の高所作業車1は、車体10と、ブーム14と、バケット15と、コントローラ30と、を備える高所作業車1であって、バケット15の上縁151a~154aには上縁圧力センサ41~44が設置され、さらに底面155には底面圧力センサ45が設置されて、コントローラ30は、底面圧力センサ45によって計測された底面圧力pbと、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4と、を比較し、底面圧力pbの減少分が上縁圧力p1~p4の増加分と近似し、かつ、上縁圧力p1~p4が第1の閾値pa1を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている。このような構成によれば、作業者の不適切な姿勢での高所作業をいっそう詳細に監視し、バケット15からの転落をより確実に防止できるようになる。
(2)また、コントローラ30は、バケット15を移動させた後に、底面圧力センサ45によって計測された底面圧力Pbと、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4と、を比較し、底面圧力Pbの増加分が上縁圧力p1~p4の減少分と近似し、かつ、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4が第1の閾値pa1以下となったことをもって、作業者が適切な姿勢になっているものと判定して、バケット15の移動を停止させるようになっている。このような構成であれば、バケット15が目的位置に近づき過ぎることを防止できるとともに、バケット15の移動を最小限にして効率よく運用できる。なお、この他、所定時間だけバケット15の移動を継続することや、所定距離だけバケット15を移動させることなども好ましい。
(3)さらに、コントローラ30は、底面圧力センサ45によって計測された底面圧力pbと、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4と、を比較し、底面圧力pbの減少分が上縁圧力p1~p4の増加分と近似し、かつ、上縁圧力p1~p4が所定時間Tc継続して第1の閾値pa1を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている。このように構成することによって、作業中の振動等によって一時的に上縁圧力p1~p4が大きくなった場合でも、その度ごとにバケット15が誤作動で移動することを防止できる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施例1、2では説明しなかったが、コントローラ30は、作業者の挟まれ防止機能を有することも好ましい。具体的に言うと、コントローラ30は、ブーム14を移動させている間に、上縁圧力センサ41~44によって計測された上縁圧力p1~p4が、第1の閾値pa1よりも大きい第2の閾値pa2を超えたことをもって、作業者がバケット15と外部の障害物との間に挟まれていると判定し、バケット15を格納方向に移動させるように構成することが好ましい。
また、実施例1、2では上縁圧力センサ41~44によって鉛直方向の圧力を計測する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、鉛直方向に加えて水平方向の圧力を計測することもできる。
さらに、実施例1、2では、特定の1つの方向にバケット15を移動させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バケット15を斜めに移動させることももちろん可能である。この場合、2つの上縁圧力pn(例えば、上縁圧力p1と上縁圧力p2)を加えることによって、第1の閾値pa1と比較・判定することができる。
また、実施例2では、バケット15の底面155に1つの底面圧力センサ45が設置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、複数の底面圧力センサ45を備えることで圧力分布を詳細に計測することも可能である。さらに、上縁圧力センサ41~44も各辺に1個ではなく、複数個設置することも可能である。
1:高所作業車; 10:車体; 14:ブーム;
15:バケット(作業台);
151~154:側面; 151a~154a:上縁; 155:底面;
23:上部操作装置;
30:コントローラ;
31:重量分布演算部; 32:判定部; 33:微動バルブ操作演算部;
41~44:上縁圧力センサ(上縁圧力計測手段);
45:底面圧力センサ(底面圧力計測手段);
51:警報手段;
61:起伏シリンダ; 62:伸縮シリンダ; 63:旋回モータ;
pn(n=1~4):上縁圧力; pb:底面圧力;
pa1:第1の閾値; pa2:第2の閾値; Tc:所定時間

Claims (7)

  1. 走行可能に構成された車体と、
    前記車体上に旋回・起伏・伸縮自在に設置されたブームと、
    前記ブームの先端に設置された作業台と、
    前記ブームの駆動を制御するコントローラと、を備える高所作業車であって、
    前記作業台の上縁には、圧力を計測する上縁圧力計測手段がさらに設置されて、
    前記作業台の底面には、鉛直方向の圧力を計測する底面圧力計測手段がさらに設置されて、
    前記コントローラは、前記底面圧力計測手段によって計測された底面圧力と、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力と、を比較し、前記底面圧力の減少分が前記上縁圧力の増加分と近似し、かつ、前記上縁圧力が第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている、 高所作業車。
  2. 前記作業台の4辺の上縁には、鉛直方向の圧力を計測する上縁圧力計測手段がそれぞれ設置されており、
    前記コントローラは、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力が第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっているものと判定して、前記作業台を作業者の不適切な姿勢を解消する方向に移動させるようになっている、請求項1に記載された高所作業車。
  3. 前記コントローラは、前記作業台を移動させた後に、当該上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力が第1の閾値以下となったことをもって、作業者が適切な姿勢になっているものと判定して、前記作業台の移動を停止させるようになっている、請求項2に記載された高所作業車。
  4. 前記作業台の4辺の上縁には、鉛直方向の圧力を計測する上縁圧力計測手段がそれぞれ設置されており、
    前記コントローラは、前記底面圧力計測手段によって計測された底面圧力と、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力と、を比較し、前記底面圧力の減少分が前記上縁圧力の増加分と近似し、かつ、当該上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力が第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっているものと判定して、前記作業台を作業者の不適切な姿勢を解消する方向に移動させるようになっている、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された高所作業車。
  5. 前記コントローラは、前記作業台を移動させた後に、前記底面圧力計測手段によって計測された底面圧力と、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力と、を比較し、前記底面圧力の増加分が前記上縁圧力の減少分と近似し、かつ、当該上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力が第1の閾値以下となったことをもって、作業者が適切な姿勢になっているものと判定して、前記作業台の移動を停止させるようになっている、請求項4に記載された高所作業車。
  6. 前記コントローラは、前記底面圧力計測手段によって計測された底面圧力と、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力と、を比較し、前記底面圧力の減少分が前記上縁圧力の増加分と近似し、かつ、前記上縁圧力が所定時間継続して第1の閾値を超えたことをもって、作業者が不適切な姿勢になっていると判定するようになっている、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された高所作業車。
  7. 前記コントローラは、前記ブームを駆動させている途中において、前記上縁圧力計測手段によって計測された上縁圧力が前記第1の閾値よりも大きい第2の閾値を超えたことをもって、作業者が前記作業台と障害物との間に挟まれていると判定して、前記作業台を格納方向に移動させるようになっている、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載された高所作業車。
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