JP7157323B2 - 熱交換器 - Google Patents

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本開示は、熱交換器に関する。
従来、例えば特許文献1(特開2008―116084号公報)に開示されるように、円柱状の内部空間が形成されるヘッダ本体と、複数の伝熱管に貫通され各伝熱管の先端を囲う連結部と、を含むヘッダを備える熱交換器がある。特許文献1では、ヘッダ本体の内部空間と連結部内の空間とを連通させる連通流路が形成されている。
上述のような熱交換器では、特に高圧冷媒を用いる場合に、ヘッダ本体の内部空間の圧力が高まった際には、連通流路周辺部分において応力が大きくなり信頼性が低下するケースも想定される。信頼性に優れる熱交換器を提供する。
第1観点に係る熱交換器は、ヘッダと、複数の伝熱管と、を備える。ヘッダは、第1方向に沿って延びる。伝熱管は、第2方向に沿って延びる。第2方向は、第1方向に交差する方向である。伝熱管は、一端がヘッダに接続される。ヘッダは、ヘッダ本体と、連結部と、を有する。ヘッダ本体には、円柱状の内部空間が形成されている。連結部は、複数の伝熱管に貫通される。連結部は、伝熱管の先端を囲う。ヘッダ本体は、連通流路形成部と、本体部と、を含む。連通流路形成部には、連通流路が形成される。連通流路は、内部空間と連結部内の空間とを連通させる。本体部は、連通流路形成部の伝熱管とは反対側に位置する。本体部は、内部空間を内部に形成される。連通流路形成部は、第1部と、第2部と、を含む。第1部は、本体部と一体に形成される。第2部は、本体部とは別体に形成される。第2部は、第1部の伝熱管側において第1部と接合される。第2方向における第1部の長さと第2部の長さとを合計した値は、本体部の肉厚以上である。
これにより、ヘッダ本体において、内部空間の圧力が高まった際に応力が大きくなることが想定される連通流路周辺部分に関して、厚みが大きく構成され、耐圧強度が高められる。また、穴あけ加工が容易な厚みの小さい部材同士を接合して連通流路形成部を構成することが可能となる。よって、量産性に優れる。
ここでの第2方向における「第1部の長さ」又は「第2部の長さ」は、「第1部」又は「第2部」の連通流路周辺部分の第2方向に沿った長さである。より詳細には、第2方向における「第1部の長さ」又は「第2部の長さ」は、「第1部」又は「第2部」の断面視における連通流路周辺部分の径方向の長さである。径方向は、ヘッダ本体の円柱状の内部空間の中心からの放射方向である。「連通流路周辺」は、連通流路を形成する部分である。
ここでの「肉厚」は、円柱状の内部空間を内部に形成される本体部において、第1方向から見た場合に厚みが最小となる部分の厚みである。
なお、本明細書において、いずれかの「方向に沿って延びる」については、延伸方向が当該方向に正確に一致する場合のみに限定されず、延伸方向が当該方向に対して所定角度で傾斜する場合も含む。例えば、延伸方向が所定の方向に対して45度以内で傾斜する場合については、当該所定の「方向に沿って延びる」と解釈する。
第2観点に係る熱交換器は、第1観点に係る熱交換器であって、第1部には、第1穴が形成される。第1穴は、ヘッダ本体の内部空間に連通する。第2部には、第2穴が形成される。第2穴は、第1穴と同一の形状に形成される。第2穴は、第1穴と同一の大きさに形成される。連通流路は、第1穴及び第2穴が連通することで形成される。これにより、耐圧強度がさらに高められている。
ここでの「同一の形状」については、第1穴の形状と第2穴の形状とが完全に一致する場合に必ずしも限定されず、第1穴の形状と第2穴の形状とが所定の割合で一致する場合を含む。例えば、第1穴の形状と第2穴の形状とが80%以上の割合で一致する場合には、第1穴の形状と第2穴の形状とは「同一の形状」と解釈する。
ここでの「同一の大きさ」については、第1穴の大きさと第2穴の大きさとが完全に一致する場合に必ずしも限定されず、第1穴の大きさと第2穴の大きさとが所定の割合で一致する場合を含む。例えば、第1穴の大きさと第2穴の大きさとが80%以上の割合で一致する場合には、第1穴の大きさと第2穴の大きさとは「同一の大きさ」と解釈する。
第3観点に係る熱交換器は、第2観点に係る熱交換器であって、第1部及び第2部は、第1穴の位置と第2穴の位置とが第2方向から見て一致するように、接合される。これにより、耐圧強度がさらに高められている。
ここでの「第1穴の位置と第2穴の位置とが第2方向から見て一致する」については、第1穴の位置と第2穴の位置とが第2方向から見て完全に一致する場合に必ずしも限定されず、第1穴の位置と第2穴の位置とが第2方向から見て所定の割合で一致する場合を含む。例えば、第1穴の位置と第2穴の位置とが第2方向から見て80%以上の割合で一致する場合には、「第1穴の位置と第2穴の位置とが第2方向から見て一致する」と解釈する。
第4観点に係る熱交換器は、第2観点又は第3観点に係る熱交換器であって、第1部は、第2方向において、第1穴の長さが本体部の肉厚よりも小さくなる長さを有する。これにより、第1穴を形成する工程が容易となる。よって、量産が容易となる。
ここでの「第1穴の長さ」は、断面視における第1穴の径方向の長さである。径方向は、ヘッダ本体の円柱状の内部空間の中心からの放射方向である。
第5観点に係る熱交換器は、第1観点から第4観点のいずれかに係る熱交換器であって、第2方向における第1部の長さは、4mm以下である。これにより、第1穴を形成する工程がさらに容易となる。よって、量産がさらに容易となる。
第6観点に係る熱交換器は、第1観点から第5観点のいずれかに係る熱交換器であって、第2部は、その表面にロウ材を含む。これにより、ロウ付け接合により第1部及び第2部の接合を行うことが可能となる。よって、量産性に優れる。
第7観点に係る熱交換器は、第1観点から第6観点のいずれかに係る熱交換器であって、本体部及び第1部は、押出成形で一体に成形される。これにより、量産がさらに容易となる。
第8観点に係る熱交換器は、第1観点から第7観点のいずれかに係る熱交換器であって、伝熱管は、扁平管である。扁平管には、冷媒の流路が複数形成される。
第9観点に係る熱交換器は、第1観点から第8観点のいずれかに係る熱交換器であって、ヘッダ本体及び連結部は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成される。これにより、加工性に優れる。
第10観点に係る熱交換器は、第1観点から第9観点のいずれかに係る熱交換器であって、ヘッダ本体の内部空間を流れる冷媒は、CO冷媒である。HFC系の3-4倍の高圧になるCO冷媒が用いられる場合において、ヘッダ本体の耐圧強度を確保することが可能となる。
第3方向から見た熱交換器の模式図である。 第1方向から見た熱交換器の模式図である。 熱交換部の模式図である。 図1のA-A線断面図である。 ヘッダを分解した状態を示した模式図である。 図1のB-B線断面図である。 図6のC-C線断面図である。 本体メイン部材の模式図である。 本体補強部材の模式図である。 ヘッダ第1部材の模式図である。 第3方向から見たヘッダ第2部材の模式図である。 熱交換部側から見たヘッダ第2部材の模式図である。 変形例1に係るヘッダを分解した状態を示した模式図である。 熱交換器が変形例1に係るヘッダを有する場合の図1のB-B線断面を示した模式図である。 図14のF-F線断面図である。 変形例1に係るヘッダ第2部材の模式図である。 第3方向から見た変形例1に係るヘッダ第2部材の模式図である。 熱交換部側から見た変形例1に係るヘッダ第2部材の模式図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の一実施形態に係る熱交換器100について説明する。なお、以下の実施形態は、具体例であって、技術的範囲を限定するものではなく、要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
なお、各図において示される第1方向dr1は、本実施形態において鉛直方向である。また、各図において示される第2方向dr2は、第1方向dr1に交差する方向であり、本実施形態において水平方向である。また、各図において示される第3方向dr3は、第1方向dr1及び第2方向dr2に交差する方向であり、本実施形態において水平方向である。各図においては、各方向を示す矢印が一方向のみに付されているが、第1方向dr1、第2方向dr2及び第3方向dr3は、各図において矢印が付されている方向とは反対の方向(すなわち矢印が省略されている方向)を含むものとする。また、以下の説明において、いずれかの「方向に沿って延びる」については、延伸方向が当該方向に正確に一致する場合のみに限定されず、延伸方向が当該方向に対して所定角度で傾斜する場合も含む。例えば、延伸方向が所定の方向に対して45度以内で傾斜する場合については、当該所定の「方向に沿って延びる」と解釈する。
(1)熱交換器100
図1は、第3方向dr3から見た熱交換器100の模式図である。図2は、第1方向dr1から見た熱交換器100の模式図である。
熱交換器100は、熱負荷の処理を行う装置に適用される。例えば、熱交換器100は、冷凍サイクルを行う冷凍装置に適用される。例えば、熱交換器100は、高圧側を超臨界状態とする冷凍サイクルを行う冷凍装置に適用される。例えば、熱交換器100は、冷凍装置の熱源側及び/又は利用側の熱交換器として適用される。また例えば、熱交換器100は、エア・ハンドリングユニットに適用される。
熱交換器100は、冷媒と空気とを熱交換させるように構成される。熱交換器100は、冷媒を蒸発させる蒸発器、又は冷媒を放熱させる放熱器として機能しうる。ここでの「放熱器」には、冷媒を凝縮させる凝縮器が含まれる。熱交換器100に関して使用される冷媒は、例えばCO冷媒等の高圧冷媒である。
熱交換器100は、両端部の間に熱交換部1を有している。図3は、熱交換部1の模式図である。熱交換部1は、熱交換器100の大部分を占める。熱交換器100は、主として、熱交換部1において、冷媒と空気との熱交換を行わせる。熱交換器100は、例えば、ファンによって生成された空気流が熱交換部1を通過する際に、冷媒と空気とが熱交換を行うように構成される。なお、熱交換部1の構成態様は、設計仕様に応じて適宜変更が可能である。例えば、熱交換部1は、第1方向dr1から見て単一方向(ここでは第2方向dr2)に延びるように構成されてもよい。また、熱交換部1は、第1方向dr1から見て第2方向dr2に沿って延びた後、湾曲して第3方向dr3に沿って延びるように構成されてもよい。例えば、熱交換部1は、第1方向dr1から見て、略I字状、略L字状、略U字状、又は多角形状を呈するように構成されてもよい。すなわち、熱交換部1は、単一の面を有していてもよいし、複数の面を有していてもよい。
熱交換器100は、複数のヘッダ10と、複数の伝熱管60と、複数の伝熱フィン70と、を有している。
(1―1)ヘッダ10
ヘッダ10は、設置状態において、第1方向dr1が長手方向に相当する。すなわち、ヘッダ10は、第1方向dr1に沿って延びる。ヘッダ10は、複数の伝熱管60の端部に接続されている。熱交換器100は、1対のヘッダ10を有している。具体的に、熱交換器100は、ヘッダ10として、第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12を有している。
第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12の一方は、熱交換器100の第2方向dr2の一端に配置される。第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12の他方は、熱交換器100の第2方向dr2の他端に配置される。第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12の一方は、複数の伝熱管60から流出する冷媒を合流させる集合ヘッダとして機能する。第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12の他方は、冷媒を複数の伝熱管60に分配する分流ヘッダとして機能する。
また、第1ヘッダ11又は第2ヘッダ12は、熱交換器100の冷媒の入口部分を含む入口ヘッダに相当する。入口ヘッダには、熱交換器100に冷媒を送る入口配管(図示省略)が接続される。また、第1ヘッダ11又は第2ヘッダ12は、熱交換器100の冷媒の出口部分を含む出口ヘッダに相当する。出口ヘッダには、熱交換器100から流出する冷媒を他の部分に送る出口配管(図示省略)が接続される。ヘッダ10の構成態様の詳細については後述する。
(1―2)伝熱管60
図4は、図1のA-A線断面図である。熱交換器100においては、複数の伝熱管60が第1方向dr1に沿って間隔を置いて並んでいる。伝熱管60は、設置状態において、第2方向dr2が長手方向に相当する。すなわち、伝熱管60は、第2方向dr2に沿って延びる。本実施形態において、伝熱管60は、扁平形状の扁平管である。伝熱管60は、設置状態において、第1方向dr1が厚み方向に相当し、第3方向dr3が幅方向に相当する。伝熱管60は、長さLAの幅を有する。伝熱管60は、長さLBの厚みを有する。各伝熱管60は、一端が第1ヘッダ11に接続されている。各伝熱管60は、他端が第2ヘッダ12に接続されている。
伝熱管60は、内部を冷媒が流れる。伝熱管60は、長手方向の一端から他端にかけて延びる流路65が形成されている。各伝熱管60には、複数の流路65が形成されている。各伝熱管60においては、複数の流路65が、幅方向に沿って並んでいる。すなわち、伝熱管60はいわゆる扁平多穴管である。本実施形態において、伝熱管60は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成される。伝熱管60の各流路65は、ヘッダ10内の空間と連通している。
(1―3)伝熱フィン70
伝熱フィン70は、伝熱管60内の冷媒と空気との熱交換を促進させる部材である。伝熱フィン70は、伝熱管60と空気との伝熱面積を増大させる平板状の部材である。伝熱フィン70は、設置状態において、第1方向dr1が長手方向に相当する。すなわち、伝熱フィン70は、ヘッダ10の長手方向に沿って延びている。また、伝熱フィン70は、伝熱管60の長手方向に交差する方向に沿って延びている。
伝熱フィン70には、複数の切欠き75が形成されている。複数の切欠き75は、伝熱フィン70において、長手方向に間隔を置いて並べられている。各切欠き75は、伝熱管60の幅方向に沿って延びている。伝熱フィン70は、各切欠き75において、伝熱管60が挿入されている。伝熱フィン70は、各切欠き75の縁部分において伝熱管60に当接している。伝熱フィン70は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成される。
(2)ヘッダ10の詳細
以下、ヘッダ10の詳細について説明する。なお、以下の説明は、特にことわりにない限り、第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12の双方に共通である。
(2-1)ヘッダ10の構成態様
図5は、ヘッダ10を分解した状態を示した模式図である。図6は、図1のB-B線断面図である。図7は、図6のC-C線断面図である。ヘッダ10は、主として、ヘッダ本体20と、ヘッダ第1部材30と、ヘッダ第2部材40と、を含んでいる。ヘッダ10は、ヘッダ本体20と、ヘッダ第1部材30と、ヘッダ第2部材40と、が接合されることで構成されている。ヘッダ10のこれらの構成部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成される。これら各部材の長手方向は、完成状態において第1方向dr1である。なお、ここでの「接合」は、ロウ付けにより部材同士が固定されることを含む。
(2―1-1)ヘッダ本体20
ヘッダ本体20の長手方向は、第1方向dr1に相当する。すなわち、ヘッダ本体20は、第1方向dr1に沿って延びている。ヘッダ本体20は、断面が略Ω状を呈している。ヘッダ本体20の内部には、円柱状の空間(本体内部空間S1)が形成されている。本体内部空間S1は、ヘッダ10の長手方向に沿って延びている。
また、ヘッダ本体20には、本体内部空間S1及び伝熱管差込空間S2(後述)を連通させる連通流路CP1が複数形成されている。ヘッダ本体20において、複数の連通流路CP1は、第1方向dr1に沿って並んでいる。
ヘッダ本体20は、構成要素として、本体メイン部材20Aと、本体補強部材20Bと、を含む。ヘッダ本体20においては、別体に形成された本体メイン部材20A及び本体補強部材20Bが接合されている。
図8は、本体メイン部材20Aの模式図である。本体メイン部材20Aは、筒状に構成された部材である。本体メイン部材20Aは、略円筒状を呈している。本体内部空間S1は、本体メイン部材20Aにおいて形成されている。
本体メイン部材20Aは、主として、本体部21と連通部25とを含む。本体部21と連通部25とは、一体に形成されている。本体部21と連通部25との間に明確な境界はないが、説明の便宜上、図6の二点鎖線Dを基準にして熱交換部1側に位置する部分を連通部25とし、反対側に位置する部分を本体部21として説明する。すなわち、本体部21は、連通部25の伝熱管60とは反対側に位置する。
本体部21は、断面が略C状を呈している(図6参照)。本体内部空間S1は、主として本体部21の内側に形成されている。換言すると、本体内部空間S1は、本体部21によって形成されている。本体部21の肉厚(厚み)は、本体内部空間S1の径方向(本体内部空間S1の中心からの放射方向)に沿って延びている。本体部21は、長さL1の肉厚を有する。本実施形態において、長さL1は5mmである。本体部21の「肉厚」は、円柱状の本体内部空間S1を内部に形成される本体部21において、第1方向dr1から見た場合に厚みが最小となる部分の厚みである。
上述のように、入口ヘッダであるヘッダ10には熱交換器100に冷媒を送る入口配管(図示省略)が接続されるが、係る入口配管は本体部21に接続される。また、出口ヘッダであるヘッダ10には熱交換器100から流出する冷媒を他の部分に送る出口配管(図示省略)が接続されるが、係る出口配管は本体部21に接続される。入口配管及び/又は出口配管を接続するための穴は、例えば本体部21の天井部、底部、又は連通部25とは反対側に形成される。
連通部25は、第1方向dr1から見て略I状を呈している(図6参照)。連通部25の厚みは、第2方向dr2に沿って延びている。連通部25は、長さL2の厚み(第2方向dr2における長さ)を有する。長さL2は、4mm以下である。より具体的に、長さL2は、3mmである。すなわち、連通部25の厚みは、本体部21の肉厚より小さい。なお、第2方向dr2における「連通部25の長さL2」は、「連通部25」の連通流路CP1周辺部分の第2方向dr2に沿った長さである。より詳細には、第2方向dr2における「連通部25の長さL2」は、「連通部25」の断面視における連通流路CP1周辺部分の径方向の長さである。径方向は、ヘッダ本体20の円柱状の本体内部空間S1の中心からの放射方向である。「連通流路CP1周辺部分」は、連通流路CP1を形成する部分であり、より詳細には第1穴H1(後述)を形成する部分である。
連通部25は、第1方向dr1から見て第3方向dr3に沿って延びている。換言すると、連通部25の幅方向は、第3方向dr3に沿って延びている。連通部25は、長さLCの幅を有する。長さLCは、伝熱管60の幅方向の長さLAよりも大きい。本実施形態において、長さLCは、8mmである。
連通部25には、複数の貫通穴(第1穴H1)が形成されている。第1穴H1は、本体内部空間S1及び伝熱管差込空間S2を連通する連通流路CP1を構成する。複数の第1穴H1は、連通部25において、第1方向dr1に沿って間隔を置いて並んでいる。本実施形態において、各第1穴H1は、第2方向dr2から見て略円形を呈している。各第1穴H1は、本体内部空間S1と伝熱管差込空間S2との間で、第2方向dr2に沿って延びている。第1穴H1は、第2方向dr2に沿って延びて、連通部25を貫いている。第1穴H1は、一端が本体内部空間S1に連通している。第1穴H1は、他端が本体補強部材20Bに形成される第2穴H2に連通している。第1穴H1の第3方向dr3の長さは、長さLaに相当する(図6参照)。第1穴H1の第1方向dr1の長さは、長さLbに相当する(図7参照)。
第1穴H1の第2方向dr2の長さは、連通部25の厚み方向の長さL2と同等である。換言すると、第1穴H1の第2方向dr2の長さは、本体部21の厚み方向の長さL1よりも小さい。すなわち、連通部25は、第1穴H1の第2方向dr2の長さが本体部21の肉厚よりも小さくなる厚みを有している。なお、第1穴H1の第2方向dr2の長さは、円柱状の本体内部空間S1の中心からの放射方向(径方向)の第1穴H1の長さに相当する。
図9は、本体補強部材20Bの模式図である。本体補強部材20Bは、第1方向dr1を長手方向とする板状の部分である。ヘッダ本体20を補強する部材である。換言すると、本体補強部材20Bは、ヘッダ10の耐圧強度を向上させる部材である。本体補強部材20Bは、第1方向dr1を長手方向とする板状の部分である。すなわち、本体補強部材20Bは、第1方向dr1に沿って延びる部材である。本体補強部材20Bは、連通部25の熱交換部1側(伝熱管60側)において連通部25と接合されている。本体補強部材20Bは、連通部25と、ヘッダ第2部材40と、の間に位置している。本体補強部材20Bは、いわゆるクラッド材で構成されており、表面側にロウ材を含んでいる。これに関連して、本体補強部材20Bは、本体メイン部材20Aとヘッダ第2部材40とを接合する接合部材として機能する。換言すると、本体メイン部材20Aとヘッダ第2部材40との間には、ロウ材が配置されている。
本体補強部材20Bは、第1方向dr1から見て第3方向dr3に沿って延びている。換言すると、本体補強部材20Bの幅方向は、第3方向dr3に沿って延びている。本体補強部材20Bの幅方向の長さは、本体メイン部材20Aの連通部25の幅方向の長さと略同一である。すなわち、本体補強部材20Bは、長さLCの幅を有する。
本体補強部材20Bの厚みは、第2方向dr2に沿って延びている。本体補強部材20Bは、長さL3の厚みを有する。本実施形態において、長さL3は2.5mmである。すなわち、本体補強部材20Bの厚み(第2方向dr2における長さ)は、本体部21の肉厚よりも小さい。なお、第2方向dr2における「本体補強部材20Bの長さL3」は、「本体補強部材20B」の連通流路CP1周辺部分の第2方向dr2に沿った長さである。より詳細には、第2方向dr2における「本体補強部材20Bの長さL3」は、「本体補強部材20B」の断面視における連通流路CP1周辺部分の径方向の長さである。「連通流路CP1周辺部分」は、連通流路CP1を形成する部分であり、より詳細には第2穴H2(後述)を形成する部分である。
本体補強部材20Bには、複数の貫通穴(第2穴H2)が形成されている。第2穴H2は、第1穴H1とともに、本体内部空間S1と伝熱管差込空間S2とを連通させる穴である。すなわち、第2穴H2は、第1穴H1とともに連通流路CP1を構成する。第2穴H2は、本体内部空間S1と伝熱管差込空間S2との間で、第2方向dr2に沿って延びている。第2穴H2の第2方向dr2の長さは、本体補強部材20Bの厚み方向の長さL3と同等である。本体補強部材20Bにおいて第2穴H2は、間隔を置いて第1方向dr1に沿って並んでいる。第2穴H2は、第2方向dr2に沿って延びて、本体補強部材20Bを貫いている。第2穴H2は、一端が第1穴H1に連通している。第2穴H2は、他端がヘッダ第2部材40に形成される連通穴Haに連通している。第2穴H2の第3方向dr3の長さは、長さLcに相当する(図6参照)。第2穴H2の第1方向dr1の長さは、長さLdに相当する(図7参照)。
本実施形態において、第2穴H2は、第2方向dr2から見て第1穴H1と同一のサイズで同一の形状に形成されている。すなわち、第2穴H2は、第1穴H1同様、第2方向dr2から見て略円形を呈している。また、第2穴H2の第3方向dr3の長さLcは、第1穴H1の第3方向dr3の長さLaと同一である。また、第2穴H2の第1方向dr1の長さLdは、第1穴H1の第1方向dr1の長さLbと同一である。これに関連して、ヘッダ10の耐圧強度が向上している。なお、ここでの「同一」には、完全に同一である場合のみならず、所定の誤差を許容する「略同一」が含まれる。例えば、第2穴H2のサイズが第2方向dr2から見て第1穴H1と80パーセント以上一致する場合には、第2穴H2は、第2方向dr2から見て第1穴H1と同一のサイズに形成されている。例えば、第2穴H2の形状が第2方向dr2から見て第1穴H1と80パーセント以上一致する場合には、第2穴H2は、第2方向dr2から見て第1穴H1と同一の形状に形成されている。
第2方向dr2から見て、第2穴H2は、対応する第1穴H1と重畳する。より詳細には、第2方向dr2から見て、第2穴H2の位置は、対応する第1穴H1の位置と同一である。すなわち、本体補強部材20Bは、第2方向dr2から見て、第1穴H1の位置と第2穴H2の位置とが一致するように、連通部25と接合されている。なお、ここでの「同一」には、完全に同一である場合のみならず、所定の誤差を許容する「略同一」が含まれる。例えば、第2穴H2の位置が第2方向dr2から見て第1穴H1と80パーセント以上一致する場合には、第2穴H2は、第2方向dr2から見て第1穴H1と同一の位置に配置されている。
本体補強部材20Bは、本体メイン部材20A側の面が連通部25と接合されている。また、本体補強部材20Bは、熱交換部1側の面がヘッダ第2部材40と接合されている。
このような本体メイン部材20A及び本体補強部材20Bを構成要素とするヘッダ本体20は、思想として、本体内部空間S1を形成される本体部21と、連通流路CP1を形成される連通流路形成部28と、を含むと解釈可能である。すなわち、ヘッダ本体20は、本体内部空間S1を形成するための本体部21と、連通流路CP1を形成するための連通流路形成部28と、を含んでいる。ここでの連通流路形成部28は、主として、連通部25(第1部)と本体補強部材20B(第2部)とを含む部分である。
なお、係る解釈による場合、本体部21は、連通流路形成部28の熱交換部1側(伝熱管60側)とは反対側に位置する。
また、連通部25の厚み方向の長さL2と、本体補強部材20Bの厚み方向の長さL3と、を合計した値は、本体部21の厚み方向の長さL1以上である。すなわち、連通流路形成部28の厚み(第2方向dr2における長さ)は、本体部21の肉厚以上である。これに関連して、連通流路CP1の長さは、本体部21の肉厚以上である。すなわち、連通流路形成部28は、連通流路CP1の長さが本体部21の肉厚以上となる厚みを有する。ここでの連通流路CP1の長さは、連通流路CP1の第2方向dr2に沿った長さである。換言すると、連通流路CP1の長さは、円柱状の本体内部空間S1の中心からの放射方向(径方向)の長さに相当する。具体的に、連通流路CP1の長さは、第1穴H1の第2方向dr2の長さL2及び第2穴H2の第2方向dr2の長さL3の和に相当する。
(2―1-2)ヘッダ第1部材30(連結部)
図10は、ヘッダ第1部材30の模式図である。ヘッダ第1部材30は、第1方向dr1を長手方向とする板状の部分である。すなわち、ヘッダ第1部材30は、第1方向dr1に沿って延びる部材である。ヘッダ第1部材30は、第1方向dr1から見て略U状を呈している。ヘッダ第1部材30は、各伝熱管60の端部を差し込まれる。ヘッダ第1部材30は、各伝熱管60の先端を囲う部材ともいえる。ヘッダ第1部材30は、その内側において、ヘッダ第2部材40とともに伝熱管差込空間S2を形成する。換言すると、ヘッダ第1部材30は、伝熱管差込空間S2を覆う。ヘッダ第1部材30は、いわゆるクラッド材で構成されており、表面側にロウ材を含んでいる。これに関連して、ヘッダ第1部材30は、本体メイン部材20A、ヘッダ第2部材40、本体補強部材20B、及び各伝熱管60のいずれか又は全てを接合する接合部材として機能する。
ヘッダ第1部材30は、主として、第1囲い部31、第2囲い部32、及び第3囲い部33とを含んでいる。第1囲い部31、第2囲い部32、及び第3囲い部33とは、一体に構成されている。第1囲い部31と、第2囲い部32及び第3囲い部33との間に明確な境界はないが、説明の便宜上、図6の二点鎖線Eを基準にして熱交換部1側に位置する部分を第1囲い部31とし、反対側に位置する部分を第2囲い部32及び第3囲い部33として説明する。
第1囲い部31は、第1方向dr1を長手方向とする。第1囲い部31は、第1方向dr1から見て第3方向dr3に沿って延びている。第1囲い部31は、板状の部分である。第1囲い部31は、厚みが第2方向dr2に延びている。第1囲い部31は、主面が第2方向dr2に面する。第1囲い部31の主面は、ヘッダ10において最も熱交換部1側に位置する。換言すると、第1囲い部31は、他の部材よりも伝熱管60側に位置する。第1囲い部31には、伝熱管60の端部を差し込まれる伝熱管挿入穴310が複数形成されている。複数の伝熱管挿入穴310は、ヘッダ第1部材30において、間隔を置いて第1方向dr1に沿って並んでいる。伝熱管挿入穴310は、第2方向dr2から見て、伝熱管60の形状に沿った形状を呈している。第1囲い部31は、各伝熱管挿入穴310を介して、複数の伝熱管60の一端に貫通される。第1囲い部31は、伝熱管挿入穴310の縁部分において伝熱管と係合する。換言すると、第1囲い部31は、伝熱管60の一端側を支持している。第2囲い部32及び第3囲い部33は、第1囲い部31の短手方向(ここでは第3方向dr3)の両端から、第2方向dr2に沿って延びている。
第2囲い部32は、第1方向dr1を長手方向とする。第2囲い部32は、第1方向dr1から見て、第1囲い部31の一端側に接続され、第2方向dr2に沿ってヘッダ本体20側に向かって延びている。第2囲い部32は、板状の部分である。第2囲い部32は、厚みが第3方向dr3に沿って延びている。第2囲い部32は、伝熱管60の第3方向dr3の一端の外側に位置する。第2囲い部32は、主面が第3方向dr3に面する。第2囲い部32は、その内側においてヘッダ本体20、及びヘッダ第2部材40、と接合されている。
第3囲い部33は、第1方向dr1を長手方向とする。第3囲い部33は、第1方向dr1から見て、第1囲い部31の他端側に接続され、第2方向dr2に沿ってヘッダ本体20側に向かって延びている。第3囲い部33は、板状の部分である。すなわち、第3囲い部33は、厚みが第3方向dr3に沿って延びている。第3囲い部33は、伝熱管60の第3方向dr3の他端の外側に位置する。第3囲い部33は、ヘッダ第2部材40の本体補強部材20Bを挟んで第2囲い部32の反対側に位置する。第3囲い部33は、主面が第3方向dr3に面する。第3囲い部33は、その内側においてヘッダ本体20及びヘッダ第2部材40と接合されている。
第2囲い部32及び第3囲い部33と、伝熱管差込空間S2に差し込まれる伝熱管60と、の間にはクリアランスが確保される。これに関連して、ロウ付け工程において、ロウ材が第2囲い部32及び第3囲い部33から伝熱管60の先端に流れることが抑制されている。よって、伝熱管60の流路65がロウ材で閉塞されることが抑制されている。
(2―1-3)ヘッダ第2部材40
図11は、第3方向dr3から見たヘッダ第2部材40の模式図である。図12は、熱交換部1側から見たヘッダ第2部材40の模式図である。
ヘッダ第2部材40は、第1方向dr1を長手方向とする板状の部分である。すなわち、ヘッダ第2部材40は、第1方向dr1に沿って延びる部材である。ヘッダ第2部材40は、ヘッダ本体20と、ヘッダ第1部材30と、の間に位置している。より詳細には、ヘッダ第2部材40は、本体補強部材20Bと、ヘッダ第1部材30の第1囲い部31と、の間に位置している。
ヘッダ第2部材40は、第1方向dr1を長手方向とする板状の部分である。すなわち、ヘッダ第2部材40は、第1方向dr1に沿って延びる部材である。ヘッダ第2部材40は、第1方向dr1から見て第3方向dr3に沿って延びている。換言すると、ヘッダ第2部材40の幅方向は、第3方向dr3に沿って延びている。ヘッダ第2部材40の幅方向の長さは、連通部25の幅方向の長さと略同一である。すなわち、ヘッダ第2部材40は、長さLCの幅を有する。ヘッダ第2部材40の厚みは、第2方向dr2に沿って延びている。ヘッダ第2部材40は、長さL4の厚みを有する。長さL4は、2mmである。ヘッダ第2部材40には、貫通穴(連通穴Ha)が形成されている。
連通穴Haは、本体内部空間S1に通じる連通流路CP1と、伝熱管差込空間S2と、を連通させる穴である。連通穴Haは、本体内部空間S1と伝熱管差込空間S2との間で、第2方向dr2に沿って延びている。より詳細には、ヘッダ第2部材40には、複数の連通穴Haが形成されている。連通穴Haの数は、ヘッダ第1部材30に差し込まれる伝熱管60の数と同数である。複数の連通穴Haは、ヘッダ第2部材40において、第1方向dr1に沿って間隔を置いて並んでいる。連通穴Haは、第2方向dr2に沿って延びて、ヘッダ第2部材40を貫いている。
連通穴Haの第3方向dr3の長さは、長さLeに相当する(図6参照)。連通穴Haの第3方向dr3の長さLeは、第1穴H1又は第2穴H2の長さLa又はLcよりも大きい。
連通穴Haの第1方向dr1の長さは、長さLfに相当する(図7参照)。連通穴Haの第1方向dr1の長さLfは、第1穴H1又は第2穴H2の第1方向dr1の長さLb又はLdよりも大きい。
連通穴Haは、一端が連通流路CP1に連通している。連通穴Haは、他端がヘッダ第1部材30内に形成される伝熱管差込空間S2に連通している。すなわち、連通穴Haは、連通流路CP1を介して、本体内部空間S1と伝熱管差込空間S2とを連通させる。連通穴Haは、熱交換部1側から見て略矩形を呈している。第2方向dr2から見て、連通穴Haの面積は、一の伝熱管60に形成される流路65の面積の合計よりも大きい。換言すると、連通穴Haの面積は、伝熱管60に形成される冷媒流路の断面積よりも大きい。
ヘッダ第2部材40の熱交換部1側の面は、連通穴Haの縁部分(縁部411)が、面取りされている。すなわち、ヘッダ第2部材40の連通穴Haを形成する縁部411は、伝熱管60側に位置する部分が、面取りされている。より具体的に、縁部411は、熱交換部1側からヘッダ本体20側に行くにしたがって、伝熱管60の幅方向の長さLA及び/又は厚み方向の長さLBよりも狭まるように面取り加工が施されている。これに関連して、伝熱管60の先端が縁部411より本体内部空間S1側へは侵入できないようになっている。その結果、熱交換器100の組立時に、伝熱管差込空間S2に差し込まれる伝熱管60に関して、先端を縁部411に突き当てることで位置決めを行うことが可能となっている。これにより、組立時に各伝熱管60の差込代が均一となることが促進されている。
ヘッダ第2部材40は、ヘッダ第1部材30に当接している。より詳細には、ヘッダ第2部材40は、第3方向dr3の両端部分が、第2囲い部32の内面又は第3囲い部33の内面に接合されている。
ヘッダ第2部材40は、ヘッダ第1部材30に差し込まれる伝熱管60の差込代を均一にする位置決め部材として機能する。また、ヘッダ第1部材30に差し込まれた伝熱管60の先端部分が、ロウ材を含む部材(ここではヘッダ第1部材30又は本体補強部材20B)に近接することが抑制されている。このため、ロウ付け工程において、ロウ材が、伝熱管60の先端部分に到達しにくいようになっている。その結果、伝熱管60の流路65がロウ材によって閉塞されることが抑制されている。
(2-2)ヘッダ10内の空間
ヘッダ10においては、上述のように、ヘッダ本体20において、第1方向dr1に沿って延びる円柱状の本体内部空間S1が形成されている。本体内部空間S1は、複数の第1穴H1に連通している。すなわち、本体内部空間S1は、複数の連通流路CP1に連通している。また、ヘッダ本体20に入口配管及び/又は出口配管に接続される場合には、本体内部空間S1は係る入口配管及び/又は出口配管と連通している。
また、ヘッダ10においては、伝熱管差込空間S2が複数形成されている。各伝熱管差込空間S2は、ヘッダ第1部材30及びヘッダ第2部材40に囲まれることによって形成されている。より詳細には、伝熱管差込空間S2は、ヘッダ第2部材40と、ヘッダ第1部材30の第1囲い部31の内面、第2囲い部32の内面、及び第3囲い部33の内面と、に囲まれる空間である。ヘッダ10において、複数の伝熱管差込空間S2は、第1方向dr1に沿って並んでいる。伝熱管差込空間S2には、対応する伝熱管60の一端が挿入される。すなわち、伝熱管差込空間S2は、伝熱管60の流路65に連通する。伝熱管差込空間S2は、ヘッダ第2部材40に形成される連通穴Haを介して、対応する第2穴H2に連通している。すなわち、伝熱管差込空間S2は、対応する連通流路CP1に連通している。
また、ヘッダ10においては、本体内部空間S1及び伝熱管差込空間S2を連通させる連通流路CP1が複数形成されている。各連通流路CP1は、第1穴H1及び第2穴H2が連通することで形成される。ヘッダ10において、複数の連通流路CP1は、第1方向dr1に沿って並んでいる。各連通流路CP1は、一端が本体内部空間S1に連通し、他端がいずれかの連通穴Haに連通している。連通流路CP1は、対応する連通穴Haを介して、本体内部空間S1及び伝熱管差込空間S2を連通させる。すなわち、本体内部空間S1及び各伝熱管差込空間S2は、対応する連通流路CP1及び連通穴Haを介して、連通している。
(2-3)熱交換器100における冷媒の流れ
熱交換器100は、適用される装置の運転時に、例えば次のような態様で冷媒が流れることが想定される。
熱交換器100には、入口配管(図示省略)を介して冷媒が流入する。具体的に、入口配管を介して入口ヘッダの本体内部空間S1に冷媒が流入する。本体内部空間S1に流入した冷媒は、分かれていずれかの連通流路CP1に流入する。連通流路CP1を流れた冷媒は、連通流路CP1に連通する伝熱管差込空間S2へ流入する。伝熱管差込空間S2へ流入した冷媒は、当該伝熱管差込空間S2に挿入されている伝熱管60の各流路65へ流入する。伝熱管60の流路65に流入した冷媒は、熱交換部1を流れて、熱交換部1を通過する空気と熱交換を行う。
熱交換部1を流れた冷媒は、出口ヘッダの伝熱管差込空間S2へ流入する。伝熱管差込空間S2へ流入した冷媒は、当該伝熱管差込空間S2に連通する連通流路CP1に流入する。連通流路CP1を流れた冷媒は、本体内部空間S1に流入する。伝熱管差込空間S2及び連通流路CP1を経て本体内部空間S1に流入した冷媒は、他の伝熱管差込空間S2及び連通流路CP1を経て本体内部空間S1に流入した冷媒に合流して、出口配管(図示省略)へ流出する。
(2-4)熱交換器100の製造
本体メイン部材20Aは、押出成形により成形される。これに関連して、本体部21と連通部25とは一体に成形される。
本体メイン部材20Aとヘッダ第1部材30とが、ヘッダ第2部材40及び本体補強部材20Bを挟んだ状態で仮固定される。係る仮固定によって、完成状態における第2方向dr2に沿って本体部21、連通部25、本体補強部材20B、ヘッダ第2部材40、及び第1囲い部31の順に並ぶとともに、連通部25、本体補強部材20B、及びヘッダ第2部材40の第3方向dr3外側が第2囲い部32及び第3囲い部33が覆われた状態となる。これに関連して、本体メイン部材20A及びヘッダ第2部材40の間に、クラッド材で構成される本体補強部材20Bが位置する。すなわち、本体メイン部材20A及びヘッダ第2部材40の間にロウ材が配置された状態となる。また、連通部25、本体補強部材20B、及びヘッダ第2部材40の第3方向dr3外側に、クラッド材で構成されるヘッダ第1部材30が配置される。すなわち、連通部25、本体補強部材20B、及びヘッダ第2部材40の第3方向dr3外側に、ロウ材が配置された状態となる。
このように組み上げられた状態のヘッダ10に、各伝熱管挿入穴310を介して複数の伝熱管60が差し込まれる。そして、両ヘッダ10と熱交換部1とが連結された状態で炉中に搬入され、炉中にてロウ付けされることで各部が接合される。
(2-5)熱交換器100の機能
〈圧力損失抑制〉
従来技術(例えば特許文献1)のように、他の部材を介さずにヘッダ本体に伝熱管を直接差し込む場合には、本体内部空間に伝熱管の先端が突き出た状態となる。これに関連して、本体内部空間において伝熱管の先端の存在により圧力損失が増大することとなる。特に、CO2冷媒のような高圧冷媒が本体内部空間を流れる場合、係る事態が顕著となる。係る事態を避けるべく、熱交換器100においては、ヘッダ本体20の本体内部空間S1に伝熱管60を直接挿入するような構成とはなっていない。具体的に、熱交換器100においては、ヘッダ第1部材30等によってヘッダが差し込まれる伝熱管差込空間S2が形成されている。すなわち、熱交換器100においては、冷媒が第1方向dr1に沿って流れる本体内部空間S1と、伝熱管60が差し込まれる伝熱管差込空間S2と、がそれぞれ分かれている。これにより、上記事態が抑制されている。
〈耐圧強度向上〉
熱交換器100では、連通流路形成部28は、連通流路CP1の長さが本体部21の肉厚以上となる厚み(第2方向dr2における長さ)を有する。これにより、ヘッダ本体20において、内部空間の圧力が高まった際に応力が大きくなることが想定される連通流路CP1の周辺部分に関して、厚みが大きく構成されている。これに関連して連通流路CP1の長さ(L2+L3)に関して、本体部21の肉厚(L1)以上の寸法が確保されている。よって、耐圧強度が高められている。特に、本実施形態では、HFC冷媒の圧力の3-4倍の圧力となるCO冷媒が、本体内部空間S1を流れることから、連通流路CP1の耐圧強度の向上に関する課題が特に顕著であるところ、上記態様で連通流路CP1の周辺部分の厚みが大きく構成されることで耐圧強度が確保されている。
〈量産性向上〉
ヘッダ本体20の連通部25の厚み方向(第2方向dr2)の長さL2は、3mmである。すなわち、連通部25は、厚みが4mm以下に構成される。これにより、第1穴H1を形成する工程が容易に行えるようになっている。すなわち、連通部25の厚みが4mmより大きい場合には、第1穴H1を形成する工程に関して、時間、労力及び/又はコストの増大が懸念されるところ、連通部25の厚みが4mm以下に構成されていることで係る事態が抑制されている。特に、連通部25の厚みが3mm以下に構成されていることで、第1穴H1が、量産性に優れるプレス加工によって形成されやすいようになっている。第1穴H1を形成する工程に関して、時間、労力及び/又はコストが抑制されている。これに関連して量産性が向上している。
また、本体補強部材20Bの厚み方向(第2方向dr2)の長さL3は、2.5mmである。すなわち、本体補強部材20Bは、厚みが4mm以下に構成される。これにより、第2穴H2を形成する工程が容易に行えるようになっている。すなわち、本体補強部材20Bの厚みが4mmより大きい場合には、第2穴H2を形成する工程に関して、時間、労力及び/又はコストの増大が懸念されるところ、本体補強部材20Bの厚みが4mm以下に構成されていることで係る事態が抑制されている。特に、第2穴H2が量産性に優れるプレス加工によって形成されやすいようになっている。第2穴H2を形成する工程に関して、時間、労力及び/又はコストが抑制されている。
また、穴あけ加工が容易な厚みの小さい部材(ここでは連通部25及び本体補強部材20B)同士を接合して連通流路形成部28を構成することが可能となっている。よって、量産性に優れている。
(3)特徴
(3-1)
上記実施形態において、ヘッダ本体20には、本体内部空間S1が形成される本体部21と、本体内部空間S1と伝熱管差込空間S2とを連通させる連通流路CP1が形成される連通流路形成部28と、が含まれる。連通流路形成部28は、本体部21と一体に形成される連通部25と、本体部21とは別体に形成される本体補強部材20Bと、を含む。本体補強部材20Bは、連通部25の伝熱管60側において連通部25に接合される。第2方向dr2における連通部25の長さL2と本体補強部材20Bの長さL3とを合計した値は、本体部21の肉厚(L1)以上である。
これにより、ヘッダ本体20において、本体内部空間S1の圧力が高まった際に応力が大きくなることが想定される連通流路CP1周辺部分に関して厚みが大きく構成されている。これに関連して連通流路CP1の長さ(L2+L3)に関して、本体部21の肉厚(L1)以上の寸法が確保されている。その結果、ヘッダ10の耐圧強度が高められている。よって、信頼性が向上している。
また、穴あけ加工が容易な厚みの小さい部材同士を接合して連通流路形成部28を構成することが可能となっている。よって、信頼性が向上されつつ量産性にも優れている。
(3-2)
上記実施形態において、連通部25には、ヘッダ本体20の本体内部空間S1に連通する第1穴H1が形成される。本体補強部材20Bには、第1穴H1と同一の形状で同一の大きさの第2穴H2が形成される。連通流路CP1は、第1穴H1及び第2穴H2が連通することで形成されている。これにより、耐圧強度がさらに高められている。すなわち、第1穴H1と第2穴H2の形状及び/又はサイズが互いに異なる場合と比較して、耐圧強度が高められている。
(3-3)
上記実施形態において、連通部25及び本体補強部材20Bは、第1穴H1の位置と第2穴H2の位置とが第2方向dr2から見て一致するように、接合される。これにより、耐圧強度がさらに高められている。すなわち、第1穴H1と第2穴H2の形状及び/又はサイズが互いに異なる場合と比較して、耐圧強度が高められている。第1穴H1の位置と第2穴H2の位置とが第2方向dr2から見て異なる場合と比較して、耐圧強度が高められている。また、連通流路CP1を通過する冷媒の圧力損失が抑制されている。
(3-4)
上記実施形態において、連通部25は、第2方向dr2において第1穴H1の長さが本体部21の肉厚よりも小さくなる厚み(第2方向dr2における長さ)を有する。これにより、第1穴H1を形成する工程が容易となっている。よって、量産性に優れている。
(3-5)
上記実施形態において、連通部25の厚み(第2方向dr2における長さ)は、4mm以下である。これにより、第1穴H1を形成する工程が容易に行えるようになっている。すなわち、連通部25の厚みが4mmより大きい場合には、第1穴H1を形成する工程に関して、時間、労力及び/又はコストの増大が懸念されるところ、連通部25の厚みが4mm以下に構成されていることで係る事態が抑制されている。特に、連通部25の厚みが3mm以下に構成されていることで、第1穴H1が、量産性に優れるプレス加工によって形成されやすいようになっている。第1穴H1を形成する工程に関して、時間、労力及び/又はコストが抑制されている。これに関連して量産性に優れている。
(3-6)
上記実施形態において、本体補強部材20Bは、その表面にロウ材を含む。これにより、ロウ付け接合により連通部25及び本体補強部材20Bの接合を行うことが可能となっている。よって、量産性に優れている。
(3-7)
上記実施形態において、本体部21及び連通部25は、押出成形で一体に成形されている。これにより、量産がさらに容易となっている。よって、量産性に優れている。
(3-8)
上記実施形態においては、伝熱管60が冷媒の流路65が複数形成された扁平管である熱交換器100に関して、信頼性及び量産性に優れている。
(3-9)
上記実施形態においては、ヘッダ本体20及びヘッダ第1部材30が加工性に優れるアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されている。よって、量産性に優れている。
(3-10)
上記実施形態においては、HFC系の3-4倍の高圧になるCO冷媒がヘッダ本体20の本体内部空間S1を流れる熱交換器100に関して、ヘッダ本体20の耐圧強度を確保することが可能となっており、信頼性及び量産性に優れている。
(4)変形例
上記実施形態は、以下の変形例に示すように適宜変形が可能である。なお、各変形例は、矛盾が生じない範囲で他の変形例と組み合わせて適用されてもよい。
(4-1)変形例1
上記実施形態に係るヘッダ10は、図13-15に示されるヘッダ10aのように構成されてもよい。以下、ヘッダ10aに関して説明する。なお、説明を省略している部分は、ヘッダ10と同様である。
図13は、ヘッダ10aを分解した状態を示した模式図である。図14は、熱交換器100がヘッダ10aを有する場合の図1のB-B線断面を示した模式図である。図15は、図14のF-F線断面図である。
ヘッダ10aは、ヘッダ第2部材40に代えて、ヘッダ第2部材40aを有している。図16は、ヘッダ第2部材40aの模式図である。図17は、第3方向dr3から見たヘッダ第2部材40aの模式図である。図18は、熱交換部1側から見たヘッダ第2部材40aの模式図である。
図16から図18に示されるように、ヘッダ第2部材40aは、梯子状の形状を有している。換言すると、ヘッダ第2部材40aは、発熱部品を冷却する放熱フィンを有するヒートシンクに類似する形状を有している。ヘッダ第2部材40aは、上記実施形態のヘッダ第2部材40に相当するベース部41と、複数の突出部45と、を含む。ベース部41と各突出部45とは、一体に形成されている。ベース部41と各突出部45との間に明確な境界はないが、説明の便宜上、平板状の部分をベース部41とし、熱交換部1側に突出する部分を突出部45として説明する。ヘッダ第2部材40aは、例えば押出成形により成形される。
突出部45は、ベース部41から第2方向dr2に沿って熱交換部1側へ突出する部分である。より詳細には、突出部45は、ベース部41から第2方向dr2に沿ってヘッダ第1部材30の第1囲い部31の内面311へ向かって延びる。各突出部45は、設置状態において、伝熱管60の第1方向dr1の外側に間隔をおいて隣接する。より詳細には、各突出部45は、第1方向dr1に沿って隣り合う突出部45とともに伝熱管60の端部を、隙間を介して挟むように配置されている。
突出部45は、第1方向dr1から見て第2方向dr2に沿って延びている。すなわち、突出部45は、突出する方向(延伸方向)が第2方向dr2である。突出部45は、第2方向dr2に沿って長さL5を有する。本変形例において、長さL5は7mmである。すなわち、突出部45は、第2方向dr2の長さが、ベース部41の幅方向(第2方向dr2)の長さLCの2倍以上である。
突出部45の幅方向は、第3方向dr3に沿って延びている。本変形例において突出部45の幅方向の長さは、ベース部41の幅方向の長さと略同一である。すなわち突出部45は、長さLCの幅を有する。上述のように、長さLCは、伝熱管60の幅方向の長さLAよりも大きい。すなわち、突出部45の幅は、伝熱管60の幅よりも大きい。突出部45の厚みは、第1方向dr1に沿って延びている。突出部45は、長さL6の厚みを有する。長さL6は、長さL4よりも大きい。すなわち、ベース部41の厚みは、突出部45の厚みよりも小さい。本変形例において、長さL6は4mmである。換言すると、突出部45の厚み(L6)は、ベース部41の厚み(L4)の2倍以上である。
各突出部45は、第1方向dr1において長さL7に相当する間隔を置いて、他の突出部45と隣り合う。すなわち、突出部45は、ベース部41において、第1方向dr1に沿って長さL7毎に設けられている。本変形例において、長さL7は、4mmである。すなわち、本変形例では、複数の突出部45が、1mm以上の間隔を置いて、第1方向dr1に沿って並んでいる。
各突出部45は、ヘッダ第1部材30に当接している。本変形例において各突出部45は、ヘッダ第1部材30に接合されている。より詳細には、各突出部45は、その先端部分が、第1囲い部31の内面311に接合されている。また、各突出部45は、第3方向dr3に面する部分が第2囲い部32の内面321又は第3囲い部33の内面331に接合されている。
このような突出部45を含むヘッダ第2部材40aは、ヘッダ10内の空間を複数の空間(伝熱管差込空間S2´)に仕切る仕切部材として機能する。すなわち、ヘッダ10においては、第1方向dr1に沿って間隔をおいて並ぶ複数の突出部45が配置されることで、第1方向dr1に沿って複数の伝熱管差込空間S2´が並んでいる。すなわち、ヘッダ第2部材40aは、ヘッダ10において複数の空間を形成するための部材である。
伝熱管差込空間S2´は、ベース部41及び隣接する突出部45と、ヘッダ第1部材30の第1囲い部31の内面311、第2囲い部32の内面321及び第3囲い部33の内面331と、に囲まれる空間である。突出部45の幅(長さLC)が伝熱管60の幅方向の長さLAよりも大きいことに関連して、伝熱管差込空間S2´は、第3方向dr3の長さが、伝熱管60の第3方向dr3の長さよりも大きい。伝熱管差込空間S2´には、対応する伝熱管60の一端が挿入される。すなわち、伝熱管差込空間S2´は、伝熱管60の流路65に連通する。伝熱管差込空間S2´は、ヘッダ第2部材40aに形成される連通穴Haを介して、対応する第2穴H2に連通している。すなわち、伝熱管差込空間S2´は、対応する連通流路CP1に連通している。
ヘッダ第2部材40aは、ヘッダ第1部材30に差し込まれる伝熱管60の差込代を適正に確保するスペーサ部材としても機能する。すなわち、ベース部41から第2方向dr2に沿ってヘッダ第1部材30の第1囲い部31に向かって延びる突出部45が設けられることで、第1囲い部31とベース部41とが近接することが抑制され、第1囲い部31とベース部41との間に長さL5に相当する空間が形成されるようになっている。これに関連して、伝熱管60がヘッダ第1部材30に差し込まれる際に、差込代が適正に確保されるようになっている。その結果、ヘッダ第1部材30に差し込まれた伝熱管60が、抜けることが抑制されている。特に、熱交換器100が炉中においてロウ付けされる場合に、伝熱管60の端部が熱膨張又は熱収縮によって、ヘッダ第1部材30から脱離することが抑制されている。図14及び図15では、完成状態におけるヘッダ10において、伝熱管60の長さLXの差込代として確保される様子が示されている。
また、伝熱管60の差込代が適正に確保されることに関連して、伝熱管差込空間S2´に差し込まれた伝熱管60の先端部分が、ロウ材を含む部材(ここではヘッダ第1部材30又は本体補強部材20B)に近接することが抑制されている。このため、ロウ付け工程において、ロウ材が、伝熱管60の先端部分に到達しにくいようになっている。その結果、伝熱管60の流路65がロウ材によって閉塞されることが抑制されている。
本変形例に係るヘッダ10aによっても、上記実施形態と同様の作用効果が実現可能である。
なお、ヘッダ10aにおいて、突出部45の数は、設計仕様に応じて適宜変更が可能である。また、ヘッダ10aにおいて、突出部45の形状や大きさは、設計仕様に応じて適宜変更が可能である。
また、ヘッダ第2部材40aのベース部41と各突出部45とは一体に形成されている。しかし、ベース部41と各突出部とは必ずしも一体に形成される必要はなく、別体として構成されてもよい。また、突出部45は、独立した部材として配置されてもよい。
また、ヘッダ10内に配置されるヘッダ第2部材40aは、複数の部材が組み合わされて構成されてもよい。すなわち、少なくとも一つの突出部45を有する部材が、第1方向dr1に連なるように複数配置されることで、ヘッダ第2部材40aが構成されてもよい。
また、長さL5は、7mmより大きくてもよいし、7mm未満であってもよい。長さL6は、4mmより大きくてもよいし、4mm未満であってもよい。長さL7は、4mmより大きくてもよいし、4mm未満であってもよい。
(4-2)変形例2
上記実施形態では、本体メイン部材20Aは、押出成形により成形される。しかし、本体メイン部材20Aは、必ずしも押出成形によって成形される必要はなく、他の方法によって成形されてもよい。
(4-3)変形例3
上記実施形態では、ヘッダ第1部材30及び本体補強部材20Bがロウ材を含んでおり、各部材同士を接合する接合部材として機能している。しかし、ヘッダ第1部材30及び/又は本体補強部材20Bに代えて、ヘッダ10は、ロウ材を含む他の部材を配置され、係る部材を接合部材として機能させてもよい。
(4-4)変形例4
ヘッダ10の構成部品に関して、数、構成態様、配置態様は、上記実施形態において説明したものに必ずしも限定されず、設置環境や設計仕様に応じて適宜変更が可能である。例えばヘッダ10は、上記実施形態において説明されていない部材を含んでいてもよい。また、例えば、上記実施形態において説明されたヘッダ10の構成部材のいずれかについては、適宜省略されてもよい。
例えばヘッダ第2部材40については適宜省略されてもよい。係る場合、連通流路CP1は、連通穴Haを介さずに、本体内部空間S1及び伝熱管差込空間S2を連通させる。
(4-5)変形例5
上記実施形態では、連通流路CP1を形成する第1穴H1及び第2穴H2は、同一の形状で同一の大きさである。耐圧強度向上という観点によれば、第1穴H1及び第2穴H2は係る態様で形成されることが好ましい。しかし、第1穴H1及び第2穴H2は、必ずしも形状及び/又は大きさが同一である必要はない。例えば、第1穴H1及び第2穴H2は、支障が生じなければ、形状及び/又は大きさが異なっていてもよい。係る場合であっても、上記(3-1)で記載した作用効果については実現されうる。
(4-6)変形例6
上記実施形態では、第1穴H1の位置と第2穴H2の位置とが第2方向dr2から見て一致している。耐圧強度向上という観点によれば、第1穴H1及び第2穴H2は係る態様で形成されることが好ましい。しかし、第2方向dr2から見て第1穴H1の位置と第2穴H2の位置とが必ずしも一致している必要はない。例えば、第1穴H1及び第2穴H2は、支障が生じなければ、第2方向dr2から見た位置が異なっていてもよい。係る場合であっても、上記(3-1)で記載した作用効果については実現されうる。
(4-7)変形例7
上記実施形態では、連通部25は、第2方向dr2における第1穴H1の長さが本体部21の肉厚よりも小さくなる厚み(第2方向dr2の長さ)を有する。第1穴H1を形成する工程の容易化いう観点によれば、連通部25は係る態様で形成されることが好ましい。しかし、連通部25は、第1穴H1の長さが本体部21の肉厚よりも小さくなる厚みを必ずしも有している必要はない。例えば、連通部25は、支障が生じなければ、第1穴H1の長さが本体部21の肉厚以上となる厚みを有していてもよい。係る場合であっても、上記(3-1)で記載した作用効果については実現されうる。
(4-8)変形例8
上記実施形態では、第1穴H1及び第2穴H2は、第2方向dr2から見て略円形を呈している。しかし、第1穴H1及び第2穴H2は、第2方向dr2から見て略円形である必要は必ずしもなく、他の形状を呈していてもよい。例えば、第1穴H1及び/又は第2穴H2は、第2方向dr2から見て、多角形を呈するように構成されてもよい。
(4-9)変形例9
上記実施形態における各部の寸法については、ヘッダ10に挿入される伝熱管60の差込代が適正に確保する上で支障が生じない限り、設計仕様に応じて適宜、変更又は選択が可能である。すなわち、上記実施形態におけるL1-L4、La―Lf、LA、及びLBのいずれか/全ての値については、適宜、変更又は選択が可能である。例えば、L1は、5mmより大きくてもよいし、5mm未満であってもよい。またL2は、3mmより大きくてもよいし、3mm未満であってもよい。またL3は、2.5mmより大きくてもよいし、2.5mm未満であってもよい。またL4は、2mmより大きくてもよいし、2mm未満であってもよい。またLCは、8mmより大きくてもよいし、8mm未満であってもよい。
(4-10)変形例10
上記実施形態では、第1方向dr1が鉛直方向、第2方向dr2及び第3方向dr3が水平方向である場合について説明されているが、各方向は必ずしも係る定義に限定されない。例えば第1方向dr1は、水平方向であってもよい。また、第2方向dr2又は第3方向dr3は、鉛直方向であってもよい。
(4-11)変形例11
上記実施形態において、ヘッダ本体20は、円筒状を呈している。しかし、ヘッダ本体20は、他の形状に構成されてもよい。例えば、ヘッダ本体20は、角筒状を呈するように構成されてもよい。
(4-12)変形例12
上記実施形態では、熱交換器100が炉中でロウ付けされることで接合される場合について説明されている。しかし、熱交換器100は、他の方法によって接合されてもよい。例えば、熱交換器100は、スポット溶接によって各部が接合されてもよい。
(4-13)変形例13
上記実施形態では、伝熱フィン70は、長手方向がヘッダ10の長手方向と同一であり、当該長手方向に複数の切欠き75を形成され、各切欠き75に伝熱管60が挿入されている。しかし、伝熱フィン70については他の構成態様であってもよい。例えば、伝熱フィン70は、各切欠き75に代えて第1方向dr1に沿って並ぶ複数の貫通穴を形成され、係る貫通穴に伝熱管60を挿入されるように構成されてもよい。係る場合、貫通穴の形状や大きさは、伝熱管60の形状や大きさに応じて選択されればよい。
また、例えば、空気の流れ方向から見て波形を呈し隣接する伝熱管60間に配置されるコルゲートフィンが、伝熱フィン70として用いられてもよい。係る場合、伝熱フィン70の長手方向は、伝熱管60の長手方向に一致する。
(4-14)変形例14
上記実施形態においては、熱交換器100は、ヘッダ10として、第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12を有している。しかし、熱交換器100は、ヘッダ10として、さらに新たなヘッダを有していてもよい。
また熱交換器100は、ヘッダ10として、第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12の一方のみを有していてもよい。すなわち、本開示に係る思想は、第1ヘッダ11及び第2ヘッダ12の一方のみに適用されてもよい。
(4-15)変形例15
上記実施形態において、ヘッダ10の各構成部材がアルミニウム又はアルミニウム合金で構成される場合について説明されている。しかし、ヘッダ10の各構成部材のいずれか/全ては他の材料で構成されてもよい。
(4-16)変形例16
上記実施形態において、伝熱管60は、断面が扁平形状の扁平管である。しかし、伝熱管60は、必ずしも扁平管に限定されない。例えば、伝熱管60は、断面が円形の円管であってもよい。
(4-17)変形例17
上記実施形態において、各伝熱管60には、複数の流路65が形成されている。しかし、各伝熱管60に形成される流路65の数は適宜変更が可能である。例えば、伝熱管60には、単一の流路65が形成されてもよい。
(4-18)変形例18
上記実施形態において、伝熱管60がアルミニウム又はアルミニウム合金で構成される場合について説明されている。しかし、伝熱管60は他の材料で構成されてもよい。例えば伝熱管60は、銅管であってもよい。
(4-19)変形例19
上記実施形態では、熱交換器100が冷媒と空気流とを熱交換させる空気熱交換器である場合について説明されている。しかし、熱交換器100は、必ずしもこれに限定されない。熱交換器100は、冷媒と他の熱媒体(例えば水等)とを熱交換させるように構成されてもよい。係る場合、熱交換部1において、冷媒と熱交換を行う熱媒体が流れる配管が配置される。また、伝熱フィン70については適宜省略される。
(4-20)変形例20
上記実施形態では、熱交換器100を流れる冷媒がCO冷媒である場合について説明されている。しかし、熱交換器100を流れる冷媒は、必ずしもCO冷媒に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、熱交換器100を流れる冷媒は、CO冷媒以外の高圧冷媒であってもよい。また、例えば、熱交換器100を流れる冷媒は、R32やR410A等のHFC冷媒であってもよい。
(5)
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
本開示は、熱交換器に利用可能である。
1 :熱交換部
10、10a:ヘッダ
11 :第1ヘッダ
12 :第2ヘッダ
20 :ヘッダ本体
20A :本体メイン部材
20B :本体補強部材(第2部)
21 :本体部
25 :連通部(第1部)
28 :連通流路形成部
30 :ヘッダ第1部材(連結部)
31 :第1囲い部
32 :第2囲い部
33 :第3囲い部
40、40a:ヘッダ第2部材
41 :ベース部
45 :突出部
60 :伝熱管
65 :流路
70 :伝熱フィン
75 :切欠き
100 :熱交換器
310 :伝熱管挿入穴
411 :縁部
CP1 :連通流路
H1 :第1穴
H2 :第2穴
Ha :連通穴
L1 :本体部の厚み方向の長さ(本体部の肉厚)
L2 :連通部の厚み方向の長さ(第2方向における第1部の長さ)
L3 :本体補強部材の厚み方向の長さ(第2方向における第2部の長さ)
S1 :本体内部空間(内部空間)
S2、S2´:伝熱管差込空間(連結部内の空間)
dr1 :第1方向
dr2 :第2方向
dr3 :第3方向
特開2008―116084号公報

Claims (10)

  1. 第1方向(dr1)に沿って延びるヘッダ(10、10a)と、
    前記第1方向に交差する第2方向(dr2)に沿って延び、一端が前記ヘッダに接続される複数の伝熱管(60)と、
    を備える熱交換器(100)であって、
    前記ヘッダは、
    円柱状の内部空間(S1)が形成されているヘッダ本体(20)と、
    複数の前記伝熱管に貫通され、前記伝熱管の先端を囲う連結部(30)と、
    を有し、
    前記ヘッダ本体は、
    前記内部空間と前記連結部内の空間(S2、S2´)とを連通させる連通流路(CP1)が形成される連通流路形成部(28)と、
    前記連通流路形成部の前記伝熱管とは反対側に位置し、前記内部空間を内部に形成される本体部(21)と、
    を含み、
    前記連通流路形成部は、
    前記本体部と一体に形成される第1部(25)と、
    前記本体部とは別体に形成され、前記第1部の前記伝熱管側において前記第1部と接合される第2部(20B)と、
    を含み、
    前記第2方向における前記第1部の長さ(L2)と前記第2部の長さ(L3)とを合計した値は、前記本体部の肉厚(L1)以上であり、
    前記第1部には、前記第2部と接合される第1平面と、前記内部空間に連通する第1穴(H1)が形成され、
    前記第2部には、前記第1平面と接合される第2平面と、前記第1穴と同一の形状で同一の大きさの第2穴(H2)が形成され、
    前記連通流路は、前記第1穴及び前記第2穴が連通することで形成され
    前記第1穴(H1)の前記第2方向における長さ(L2)は、前記本体部(21)の肉厚(L1)よりも小さく、
    前記第2穴(H2)の前記第2方向における長さ(L3)は、前記本体部(21)の肉厚(L1)よりも小さい、
    熱交換器(100)。
  2. 前記本体部(21)は、前記第1方向(dr1)から見て略C状であり、
    前記第1部(25)は、前記第1方向(dr1)から見て略I状であり、
    前記第2部(20B)は、板状であって、その厚みが前記本体部(21)の肉厚よりも小さい、
    請求項1に記載の熱交換器(100)。
  3. 前記第1部及び前記第2部は、前記第1穴の位置と前記第2穴の位置とが前記第2方向から見て一致するように接合される、
    請求項2に記載の熱交換器(100)。
  4. 前記第1部は、前記第2方向において前記第1穴の長さが前記本体部の肉厚よりも小さくなる長さを有する、
    請求項2又は3に記載の熱交換器(100)。
  5. 前記第2方向における前記第1部の長さは、4mm以下である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器(100)。
  6. 前記第2部は、その表面にロウ材を含む、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の熱交換器(100)。
  7. 前記本体部及び前記第1部は、押出成形で一体に成形される、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の熱交換器(100)。
  8. 前記伝熱管は、冷媒の流路(65)が複数形成された扁平管である、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の熱交換器(100)。
  9. 前記ヘッダ本体及び前記連結部は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成される、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の熱交換器(100)。
  10. 前記ヘッダ本体の前記内部空間を流れる冷媒は、CO冷媒である、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の熱交換器(100)。
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