JP7156834B2 - 運行管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、貨物を輸送するトラックやバスなどの車両運行を管理するための運行管理システムに関する。
運送業者の企業がトラックで貨物を輸送するような場合には、一般的に、企業内の管理部門が所定のシステムを用いて運行を計画し、運行指示書を発行する。この運行指示書には、出発地、経由地、休憩場所、到着地などの情報が示されている。したがって、トラックを運行する乗務員は、発行された運行指示書の内容に従ってトラックに貨物を載せ、目的地まで運行して貨物を輸送する。
一方、例えば特許文献1の配車運行管理装置は、原料や商品を輸配送する車両の運行状況を実時間で監視し、突発的な状況の変化により輸配送作業が受ける影響を最小限に留めるための技術を示している。特許文献1においては、動態管理手段は、画面表示手段に表示される画面情報を生成する表示画面生成手段と、前記予測運行状態領域に表示された任意の車両についての荷積込みと他の任意の車両についての運行実績としてあるいは予測運行状態の車両帰着とを比較する比較手段と、任意の車両についての前記荷積込みが他の任意の車両についての前記車両帰着よりも時間的に遅い場合に、任意の車両についての荷積みおよび荷降ろしを他の任意の車両についての荷積みおよび荷降ろしとして予定を補正する配車予定補正手段とを備える。
特開2009-3522号公報
ところで、乗務員がトラックで貨物などを輸送する場合に、指示された運行通り(発行された運行指示書)に運行することが困難になったり、危険な状況に遭遇する場合がある。具体例としては、降雨による水害や土砂崩れ、降雪による障害のような自然災害や、交通事故、道路の渋滞、火災などが想定される。したがって、上記のような状況では、指示された運行(運行指示書の内容)を必要に応じて変更することが望まれる。
しかしながら、指示された運行(運行指示書の内容)を変更するためには非常に難しい判断を必要とする。例えば、トラックの運行経路を変更した結果、走行距離や運行時間が長くなると、貨物を事前に定められた制限時間内に届けることができなくなる場合がある。あるいは、トラックを運行する乗務員の乗務時間等が法令に違反する状態に変化する可能性がある。
したがって、指示された運行(運行指示書の内容)を変更する作業は、運行管理者の判断スキルが必要であった。そのため、特に深夜、早朝、管理者入れ替わり時などの際には、運行変更(指示書の変更)を行ったり新しい運行指示書を発行するのに手間と時間がかかるという問題があった。運行変更の遅れにより、トラックが危険な地域の通行を避けられなくなったり、予定通りの運行が困難な状態に陥る場合があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トラック等の車両が予定している運行経路上で災害などの問題が発生したような場合に、適切な運行指示を短時間で発生することが可能な運行管理システムを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る運行管理システムは、下記(1)~()を特徴としている。
(1) 運送に利用される車両に搭載された車載器と、前記車両の運行に関する運行指示を発生する車両外の運行管理装置とを含み、前記車載器と前記運行管理装置とが無線により通信可能な運行管理システムであって、
前記運行管理装置は、少なくとも災害に起因する前記車両の状況変化を検知した場合に、事前に作成した前記運行指示に含まれる経由地および休憩地の少なくとも一方の変更を表すリルート情報を作成すると共に、前記リルート情報には該当する前記車両の乗務員に関する労務情報を反映し、前記リルート情報を該当する前記車両の車載器に対して送信
前記運行管理装置は、前記リルート情報を作成する際に、該当する車両が実際に輸送している貨物の特性に合わせて、輸送時間制限および輸送中の振動制限の少なくとも一方と関連のある輸送品質条件を加味する、
運行管理システム。
) 前記運行管理装置は、前記リルート情報を送信した場合に、該当する前記車両からの応答を確認した後で、前記リルート情報を含む前記運行指示の変更記録を自動的に作成し保存する、
上記(1)記載の運行管理システム。
) 前記運行管理装置は、前記リルート情報を送信した場合に、該当する前記車両の乗務員が取得可能な最新の運行指示の内容と整合する変更記録を保存する、
上記()に記載の運行管理システム。
) 前記運行管理装置は、各車両の現在位置の情報を把握し、少なくとも災害に起因して発生した危険地域と各前記車両の現在位置とに基づいて、前記危険地域を迂回するために前記リルート情報を作成する、
上記(1)乃至()のいずれかに記載の運行管理システム。
上記(1)の構成の運行管理システムによれば、例えば該当する車両が災害に起因して発生した危険な地域を通過予定の場合に、予定を変更し、危険な地域を迂回するようなリルート情報を該当する車両の乗務員に対して提示することができる。しかも、該当する乗務員の労務情報がリルート情報に反映されるので、運行管理者の判断スキルに関与しなくても、法令違反などの状況を回避できる。また、管理者の関与なしにリルート情報を自動的に生成し送信できるので、深夜、早朝、管理者入れ替わり時などの時間帯とは無関係に、短時間で運行指示を変更できる。
更に、上記()の構成の運行管理システムによれば、特別な関与なしに該当する車両が実際に輸送している貨物の情報・指示(特性)に合わせて適切なリルート情報を作成できる。したがって、輸送時間制限のある貨物や、輸送中の振動制限のある貨物のように特殊な貨物であっても、必要な輸送品質条件を満たす状態で、リルート情報を自動的に決定できる。
上記()の構成の運行管理システムによれば、該当する車両からの応答を確認するので、運行指示の変更を確実に該当する乗務員に伝えることができる。また、運行指示の変更記録を保存することにより、車両の運行状況に発生した変更の履歴を管理者等が後で確認することが可能になる。
上記()の構成の運行管理システムによれば、該当する車両の乗務員が把握している最新の運行指示と、運行管理装置が管理している最新の運行指示とを一致させることができる。これにより、管理者側と乗務員側との間で運行指示の食い違いが発生するのを防止できる。
上記()の構成の運行管理システムによれば、自然災害などに起因して危険地域が発生したような場合に、リルート情報に基づき危険地域を迂回する経路を利用して車両を運行することが容易になる。
本発明の運行管理システムによれば、トラック等の車両が予定している運行経路上で災害などの問題が発生したような場合に、適切な運行指示を短時間で発行することが可能である。しかも、該当する乗務員の労務情報がリルート情報に反映されるので、運行管理者の判断スキルに依存しなくても、法令違反などの状況を回避できる。また、管理者の関与なしにリルート情報を自動的に生成し送信できるので、深夜、早朝、管理者入れ替わり時などの時間帯とは無関係に、短時間で運行指示を変更できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、運行管理システムの基本的な構成例を示すブロック図である。 図2は、運行管理システムの具体的な運用状態遷移例を示す模式図である。 図3は、運行管理装置のディスプレイ画面表示例を示す正面図である。 図4は、運行指示書の具体例を示す正面図である。 図5は、車載器の構成例を示すブロック図である。 図6は、特徴的な機能を含む運行管理システムの構成例を示すブロック図である。 図7は、運行管理装置のディスプレイ画面表示例を示す正面図である。 図8は、変更時指示内容を含む運行指示書の例を示す正面図である。 図9は、運行管理装置が危険地を登録して運行指示に反映するための処理の前半部分を示すフローチャートである。 図10は、運行管理装置が危険地を登録して運行指示に反映するための処理の後半部分を示すフローチャートである。 図11は、トラックが出発する際の運行管理装置の動作例を示すフローチャートである。 図12は、トラックの運行中の運行管理装置の動作例を示すフローチャートである。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<運行管理システムの基本的な構成例>
運行管理システムの基本的な構成例を図1に示す。
本発明を実施する運行管理システムは、例えば図1に示した運行管理装置10と、トラック17に搭載された車載器とを含む。
運行管理装置10は、コンピュータ本体10a、ディスプレイ11、記憶装置12などのハードウェアと、運行管理に必要な処理を実現するソフトウェアとを備えている。運行管理装置10のサーバは例えば所定のデータセンタ内に設置され、通信機能によりインターネット15と接続されている。また、インターネット15は広域無線通信に対応した無線基地局16と接続されている。管理者18は、運行管理装置10を操作して運行管理を行うことができる。
運行管理のためにトラック17に搭載された車載器は、無線基地局16との間で無線通信を行うことにより、運行管理装置10と通信することができる。また、車載器は例えばGPS(Global Positioning System)などの衛星14からの電波を受信することにより、トラック17の現在位置の情報を取得できる。また、車載器は、トラック17の現在位置、車速、走行状態などの情報を運行管理装置10へ送信することができる。また、車載器は運行管理装置10から送信された指示の内容を画面に表示したり音声出力することができる。
運行管理装置10の記憶装置12は、データベース(DB)として、配送DB、運行DB、指示DBなどの情報を管理している。ディスプレイ11は、例えばトラック17などの各車両の現在位置や移動予定経路などを地図と共に表示することができる。例えば管理者18の操作により、運行管理装置10は運行指示書13Aを作成することができる。
トラック17を運行する乗務員19は、運行指示書13Aと同じ内容の運行指示書13Bを取得し、運行指示書13Bの内容に従って運行を実施する。
運行指示書13A、13Bの中には、出発地、出発時刻、経由地、経由時刻、休憩地、休憩時刻、休憩時間、到着地、到着時刻などの情報が含まれている。これらの全ての時刻は予定時刻である。
図1に示した例では、地点P1が出発地、地点P2が経由地、地点P3が休憩地、地点P4が到着地の場合を想定している。すなわち、運行指示書13Bを取得した乗務員19は、出発地の地点P1で貨物をトラック17に積み込みトラック17の運行を開始する。そして、経由地の地点P2を通り、休憩地の地点P3で予定の休憩を行った後、更にトラック17の運行を継続して到着地の地点P4で貨物の荷下ろしを実施する。
運行管理装置10は、トラック17の車載器が送信する位置情報により、トラック17の各時点の位置を把握しているので、トラック17の運行状況をディスプレイ11の画面に表示したり、その履歴を記憶装置12に保存することができる。
<運用状態遷移例>
運行管理システムの具体的な運用状態遷移例を図2に示す。図2に示した出発地、運行中、到着地の各状態について以下に説明する。
-<出発地の状態>
管理者18が運行管理装置10を操作することにより、図2に示したように、配送計画、配車、運行指示を順次作成しデータベースとして記憶装置12に保存する。また、管理者18は乗務員19の運行前の点呼を実施して、その記録簿を記憶装置12に登録する。
該当するトラック17の乗務員19は、運行前にトラック17の点検を実施した後、点呼を実施する。その後、乗務員19は必要な運行指示書13Bを手渡しで、あるいは通信により受領する。そして、受領した運行指示書13Bに従って、乗務員19がトラック17の運行を開始する。
-<運行中の状態>
運行管理装置10は、事前に作成した運行指示書13Aに対応する各車両(トラック17)について、車載器からの情報を取得して、実際の位置や移動軌跡を常時把握する。
各車両に搭載された車載器は、現在位置、車速、車両の状態などの情報を、リアルタイムで広域無線通信を利用して運行管理装置10へ送信する。また、車載器は経由地において、当該経由地を通過したことを表す情報およびその時刻を送信する。また、車載器は休憩地において、当該休憩地で休憩を実施していることを表す情報およびその時刻を送信する。
-<到着地の状態>
各車両に搭載された車載器は、到着地に到着したことを表す位置情報や時刻の情報を運行管理装置10に送信する。また、荷下ろしの作業が開始されるとそれを表す情報を送信する。運行管理装置10は、車載器から送信される情報の受信により、該当するトラック17が到着地に到着したことを認識する。また、トラック17における作業の開始を認識する。
<ディスプレイ画面表示例>
運行管理装置のディスプレイ画面表示例を図3に示す。
図3に示したように、ディスプレイ11は、運行管理装置10が把握している各車両の運行指示書13Aの内容や、各車両から送信される位置情報などの実績に基づいて、地図上にルート表示を行うことができる。すなわち、出発地、経由地、休憩地、到着地などの各地点と、時刻の予定や実績、現在位置などを表示する。また、車両毎のトラッキング表示も行うことができる。トラッキング表示は、時刻毎の作業名、車両状態、現在位置などの実績情報の履歴一覧である。
<運行指示書の具体例>
運行指示書13A、13Bの具体例を図4に示す。なお、2つの運行指示書13A、13Bは対になるものであり、同じ内容を含んでいる。つまり、管理者18が把握している運行管理装置10側の運行指示書13Aの内容と、乗務員19が把握している運行指示書13Bの内容が整合するので、管理者18側と乗務員19側との間で把握している指示の内容に食い違いが生じることはない。
図4に示したように、運行指示書13A、13Bの中には、運行指示内容13aとして、出発地、出発時刻、経由地、経由時刻、休憩地、休憩時刻、休憩時間、到着地、到着時刻などの情報が含まれている。したがって、乗務員19は運行指示書13Bの内容の指示に従って、例えば図1に示したような経路を通るようにトラック17を運行することができる。
<車載器の構成例>
車載器20の構成例を図5に示す。図5に示したように、この車載器20はマイクロコンピュータ(CPU)21、入力インタフェース22a~22h、広域通信部23、GPS受信器24、不揮発性メモリ25、揮発性メモリ26、記録媒体27、音声部28、外部出力部29、表示部30、アンテナ41、および42を備えている。
マイクロコンピュータ21は、予め組み込まれたプログラムを実行することにより、車載器20に必要とされる所定の制御機能を実現する。入力インタフェース22a~22hがそれぞれ車載器20の入力ポートに接続されている。
入力インタフェース22aは、車速情報を取得するために利用されるインタフェースである。具体的には、車両側に備わった車速センサが出力する車速パルスや、車両上のネットワーク(CANなど)を介して他の制御部(ECU)から送信される速度信号を入力インタフェース22aが処理してマイクロコンピュータ21に入力する。
入力インタフェース22bは、エンジン回転情報を取得するために利用されるインタフェースである。具体的には、車両側に備わったエンジン回転センサが出力する回転パルスや、車両上のネットワーク(CANなど)を介して他の制御部から送信される回転信号を入力インタフェース22bが処理してマイクロコンピュータ21に入力する。
入力インタフェース22cは、アナログ信号をデジタル信号に変換してマイクロコンピュータ21に入力するためのインタフェースである。具体的には、温度センサなどが出力するアナログ信号のレベルをA/D変換して生成したデジタル値をマイクロコンピュータ21へ出力できる。
入力インタフェース22dは外部入力信号を受け付けてマイクロコンピュータ21に入力するためのインタフェースである。入力インタフェース22eは、車両上の様々な機器の動作と車載器20とを連動させるための信号入力を受け付けるインタフェースである。
入力インタフェース22fは、車載器20の入力操作のために使用する所定の操作部の数字キーやファンクションキーの入力信号を受け付けるインタフェースである。
入力インタフェース22gは、自車両に搭載された車載カメラ(図示せず)が出力する映像信号を入力してデジタル信号に変換しフレーム毎の画像データを生成することができる。入力インタフェース22hは、自車両に搭載された様々なモニタ機器が出力する信号を受け付けることができる。
広域通信部23は、広域無線通信を行うために必要な機能をモジュール又はユニット化した装置である。マイクロコンピュータ21は、広域通信部23を利用してアンテナ41で電波を送受信することにより、所定の無線基地局16との間で広域無線通信を行うことができる。
GPS受信器24は、GPS等の複数の衛星14からの電波をアンテナ42で受信した信号の受信時刻に基づいて自車両の現在位置(緯度/経度)を算出することができる。したがって、マイクロコンピュータ21はGPS受信器24から現在位置の情報を取得できる。
不揮発性メモリ25は、マイクロコンピュータ21からのアクセスによりデータの読み出しおよび書き込みが可能な半導体メモリである。不揮発性メモリ25のデータは電源遮断時でも保持されるので、事前に定めた定数データや、保持を必要とする各種パラメータの値を保存するために不揮発性メモリ25が利用される。
揮発性メモリ26は、マイクロコンピュータ21からのアクセスによりデータの読み出しおよび書き込みが自在な半導体メモリである。揮発性メモリ26のデータは電源遮断時に消滅するので、マイクロコンピュータ21等が生成した一時的なデータを保持するために揮発性メモリ26が利用される。
記録媒体27は、メモリカードなどにより構成され、車載器20の所定のスロットに装着され、必要に応じて着脱される。記録媒体27は、例えば車両の運行中に撮影した重要な画像や動作履歴のように長期間の保存が必要なデータを記録するために利用される。
音声部28は、合成音声のメッセージを出力するスピーカや、警報音を発生するブザーなどを備えている。
外部出力部29は、運行指示書13A、13Bやその他の管理情報を印刷するプリンタのような外部機器を接続するために利用される。
表示部30は、例えば車載器20の状態や、自車両の運行に必要な様々な情報をトラック17上で表示するために利用される。表示部30は、トラック17の運行中に乗務員19が視認しやすい位置に配置されている。
<特徴的な機能の説明>
特徴的な機能を含む運行管理システムの構成例を図6に示す。
図6に示した運行管理システムは、運行管理装置10Bと、トラック17等の各車両に搭載された車載器とを備えている。運行管理装置10Bの基本的な構成は図1に示した運行管理装置10と同様であるが、それ以外に、以下に説明するような新たな機能が追加されている。
外部サーバ31は、災害等に関連する緊急情報を配信するサービスを提供するサーバである。具体的には、「J-ALERT」、「速報」のような公共情報を収集して配信したり、自社内情報や自社内サービスの「通達」等を収集して配信したり、インターネット上に有料情報や有料サービスとして存在している「webニュース」などを収集して配信することができる。
運行管理装置10Bの情報取得機能32は、外部サーバ31から必要な緊急情報を取得する。また、運行管理装置10Bの危険地登録機能33は、情報取得機能32が取得した緊急情報に関する危険地の情報を記憶装置12に登録するものである。なお、図6に示した例では、管理者18Bの入力操作に従って危険地登録機能33が危険地の情報を登録する場合を想定しているが、例えば公知の人工知能(AI)技術を適用することにより管理者18Bの操作なしに自動的に危険地の情報を登録することも可能である。
また、運行管理装置10Bのコンピュータ本体10aは、危険地登録機能33により登録された危険地の情報に基づいて、記憶装置12上の配送DB、運行DB、指示DBをそれぞれ自動更新する機能を有している。
図6に示した例では、危険地域A1の範囲内が、運行管理装置10Bに登録された危険地の情報に相当する。すなわち、トラック17の運行予定経路が危険地域A1の範囲内を通過する場合や接近するような場合には、トラック17の運行に問題が生じる危険性が想定される。
そこで、図6に示した運行管理システムは、危険地の問題を回避するために、報知機能34、リルート機能35、一時待機機能36、および帰還指示機能37を備えている。
報知機能34は、トラック17の運行ルートの見直しが必要になったことを、車載器が自車両の乗務員19に対して報知するものである。例えば、「配送ルートの見直しが必要です。」、「会社に電話して下さい。」などを表すメッセージを合成音声などにより、車載器が報知する。
リルート機能35は、運行指示書13A、13Bにおいて指定されている配送経路のうち、経由地や休憩地の変更により、危険な状況の発生を回避又は抑制する機能である。例えば、自車両が危険地域A1の範囲内に存在している場合や、危険地域A1に向かって走行している場合に、経由地や休憩地の変更が適切であれば、運行管理装置10Bがリルートを実施する。その結果が運行指示書13A、13Bの内容に反映される。リルートを実施した場合には、変更内容が反映された新たな運行指示書13B2を乗務員19が取得できるようにする。
一時待機機能36は、危険地の発生が一時的であることが予想される場合に、危険な状況がなくなるまで一時的にトラック17の運行を待機するように、運行指示書13A、13Bの内容を変更する機能である。但し、例えば輸送中の貨物が時間制限のあるものであれば、制限時間内に貨物を届けられるか否かを輸送品質の条件に加えて、機能実施可否を判定する。
帰還指示機能37は、リルート機能35や一時待機機能36で危険を回避できない場合や、輸送品質に問題が発生するような場合に、運行指示書13A、13Bを変更し、当該車両の運行を中止して帰還指示を与える機能である。
<運行指示変更時のディスプレイ画面表示例>
運行管理装置10Bのディスプレイ画面表示例を図7に示す。
図7に示したディスプレイ11の表示画面は、例えば図6に示したような危険地域A1の発生に伴い、運行管理装置10Bがリルート機能35を実行する場合に表示される。図7に示したディスプレイ11の例では、変更前の運行指示書13A、13Bにおける運行経路の各地点と、変更後の運行指示書における運行経路の各地点とが、地図上に重ねて表示されている。これにより、運行管理装置10Bを操作している管理者18は、トラック17に関する運行予定の変更を容易に把握できる。
<変更時指示内容を含む運行指示書の例>
変更時指示内容を含む運行指示書13B2の例を図8に示す。
すなわち、図6に示したリルート機能35、一時待機機能36、帰還指示機能37のいずれかの実行により、運行管理装置10Bが運行指示書13A、13Bの内容を変更した場合に、この変更を反映した結果が運行指示書13B2になる。
図8に示した運行指示書13B2は、図4に示した運行指示内容13aの他に、変更時指示内容13bの情報を含んでいる。この変更時指示内容13bは、リルート機能35等を実行した後の、変更された経由地や休憩地の情報を含んでいる。
変更後の運行指示書13B2のデータは運行管理装置10Bの記憶装置12に保存される。また、例えばトラック17に搭載された車載器20が広域無線通信により運行管理装置10Bにアクセスして運行指示書13B2のデータを取得し、表示部30に表示することができる。また、乗務員19が所持している携帯端末などを利用して運行管理装置10Bにアクセスし、運行指示書13B2のデータをダウンロードして表示することもできる。したがって、乗務員19は変更された運行指示書13B2の変更時指示内容13bに従い、トラック17の運行経路を変更することができる。
<危険地を登録して運行指示に反映するための処理>
運行管理装置10Bが危険地を登録して運行指示に反映するための処理を図9および図10に示す。図9は処理の前半部分、図10は処理の後半部分をそれぞれ表している。図9および図10の処理について以下に説明する。
運行管理装置10Bは、S11で緊急情報(災害等)を外部サーバ31から取得し、次のS12で災害の種類を識別する。災害の種類が地震の場合には、更にS13で災害の影響が及ぶ範囲の区分が、「市、町、村」、「地区」のいずれで表現されているのかを識別し、「市、町、村」の場合はS14、「地区」の場合はS15に進む。
S14では、範囲が比較的広いので、運行管理装置10Bは取得した緊急情報の表現の中に含まれる「市、町、村」を中心とする円形の範囲を危険地域A1として指定する情報を生成する。また、S15では範囲が中程度なので、運行管理装置10Bは取得した緊急情報の表現の中に含まれる「地区」を囲む四角形の範囲を危険地域A1として指定する情報を生成する。
一方、災害の種類が土砂崩れの場合にはS16に進む。そして、運行管理装置10Bは取得した緊急情報の表現の中に含まれる住所や道路を特定する情報に基づき、該当するポイント、例えば道路の箇所を表す危険地域A1の情報を生成する。
また、災害の種類が台風や豪雨の場合には、更にS17で災害の影響が及ぶ範囲の区分が、「市、町、村」、「地区」のいずれで表現されているのかを識別し、「市、町、村」の場合はS19、「地区」の場合はS18に進む。
S19では、範囲が比較的広いので、運行管理装置10Bは取得した緊急情報の表現の中に含まれる「市、町、村」を中心とする円形の範囲を危険地域A1として指定する情報を生成する。また、S18では範囲が中程度なので、運行管理装置10Bは取得した緊急情報の表現の中に含まれる「地区」を囲む四角形の範囲を危険地域A1として指定する情報を生成する。
運行管理装置10Bは、S14、S15、S16、S18、S19のいずれかで指定された危険地域A1について対象車両の検索をS20で実施する。すなわち、運行管理装置10Bの管理下の全ての車両について、各車載器20の現在位置の情報、および運行指示書13Aで指示されている予定走行ルートの情報を記憶装置12のデータベースから取得し、これらと危険地域A1の範囲とを比較する。そして、現在位置が危険地域A1の範囲に含まれる場合と、予定走行ルートの向かう先が危険地域A1の範囲に含まれる場合に、その車両を対象車両とみなす。そして、危険地域A1の対象車両が存在する場合は、S21からS22の処理に進む。
運行管理装置10Bは、S22で、対象車両の車載器20との間で通信を行い、最新の車両データ、すなわち最新の現在位置や車両の走行している道路を特定する情報(高速道路/一般道を区別する情報、車速など)を取得する。
運行管理装置10Bは、道路地図のデータベースを利用し、運行指示書13Aの予定ルートのうち、現在位置から先のルートについて、S23でリルートの候補を検索する。すなわち、指定された経由地や休憩地の変更により、危険地域A1の範囲を迂回できる可能性のある別のルートを検索する。
運行管理装置10Bは、S24でリルート(別ルートへの変更)の可否を識別する。すなわち、S23の検索結果に基づき、経由地や休憩地の変更により、現在位置から別ルートを通って危険地域A1の範囲を迂回できるか否かをS24で識別する。リルート可能であればS25に進み、リルート不可能であればS27に進む。
運行管理装置10Bは、S23の検索により見つけた別ルートについて、S25で「労務チェック」を実施する。例えば、別ルートへの変更により、休憩地が確保できなくなるような場合には、該当する乗務員19の実際の労務における休憩状況が、法令違反または社内違反かどうかをデータベースの記録と計算により確認して、可否を識別する。また、例えば別ルートへの変更により、トラック17の走行距離が長くなるような場合には、乗務員19の運転予定の距離や、次の休憩地までの時間が、法令違反にならないかどうかをデータベースの記録と計算により確認して、可否を識別する。
労務チェックにより社内規定違反や法令違反になることを検知した場合には、S25からS23に戻り、更に別ルートの検索を繰り返す。労務チェックにより法令等の違反にならないことを確認できた場合には、運行管理装置10Bの処理はS26に進む。
運行管理装置10Bは、S23の検索により見つけた別ルートについて、S26で「輸送品質チェック」を実施する。例えば、自車両が輸送する貨物の種類が生ものや生花であるような場合には、輸送時間の制限があるので、この貨物の輸送品質を確保するためには、制限時間以内に到着地に自車両が到着可能な別ルートで輸送する必要がある。また、自車両が輸送する貨物の種類が割れ物や精密機械であるような場合には、輸送中に加わる振動を制限する必要があるので、高速道路を優先的に選択するルートを確保したり、県道や脇道の通過を不可とするような制約を加える必要がある。
したがって、S26の「輸送品質チェック」においては、自車両が輸送する貨物の種類を特定し、この種類から必要な輸送期限や、振動等の輸送条件を特定し、該当する別ルートで運行した場合に、前記輸送期限の条件および輸送条件を満たすか否かを識別する。
該当する別ルートが前記輸送期限の条件および輸送条件を満たさない、つまり必要な輸送品質を満たさない場合は、S26からS23に戻り、更に別ルートの検索を繰り返す。必要な輸送品質を満たすことをS26で確認できた場合には、運行管理装置10Bの処理はS28に進む。
リルート不可能の場合には、運行管理装置10BはS27で、該当する車両に対して、帰還指示、又は待機指示を与えるための処理を実施する。すなわち、危険地域A1の発生が一時的なものであれば、所定時間待機してから運行を再開することにより、運行指示書13Aで指定されたルートを変更しなくても、危険地域A1の影響を受けることなく輸送を継続することができる。但し、待機指示を出す場合には、その遅延によって、到着地への到着時刻が遅くなるので、輸送する貨物の輸送品質に影響を及ぼしたり、乗務員19の労務の状況に影響を及ぼす可能性がある。したがって、待機指示を出す前に、S25、S26と同様のチェックを実施する。そして、労務上の法令違反に該当せず、且つ貨物の必要な輸送品質の条件を満たす場合に、該当する車両に対して待機指示を出す。この条件を満たさない場合は、運行管理装置10Bが帰還指示を出す。
運行管理装置10Bは、該当する車両の運行経路を前記別ルートへ変更するための連絡をS28で実施する。具体的には、特定の報知メッセージM1を表す音声データを、広域無線通信を利用して該当する車載器20へ送信する。車載器20は、この音声データを受信すると、これを再生し、音声部28のスピーカから「緊急です。」、「配送ルートの見直しが必要です。」、「会社に確認して下さい。」などの疑似音声を報知メッセージM1として出力する。これにより、当該車両を運転している乗務員19は報知メッセージM1の内容を認識し、事実関係の確認を実施することになる。例えば、車載器20に備わっている操作部のボタンを乗務員19が押下することにより、車載器20が広域無線通信により運行管理装置10Bに応答を返すことができる。
運行管理装置10Bは、該当する車両の運行経路を前記別ルートへ変更するための、変更事項(変更後の経由地や休憩地)の情報をS29で広域無線通信により該当する車載器20へ送信する。この場合、車載器20は受信した変更事項の情報を、車載器20の表示部30の画面に表示し、又は合成音声で通知し、乗務員19に確認を求める。ここで乗務員19が表示内容を確認し、車載器20に備わっている操作部のボタンを押下することにより、確認の応答が広域無線通信により車載器20から運行管理装置10Bに送信される。
運行管理装置10Bは、S29で送信した変更事項の情報に対する乗務員19からの確認応答を受信すると、S30で「確認OK」とみなし、次のS31に進む。乗務員19からの確認応答を受信できない場合には、S28に戻って同じ処理を繰り返す。なお、乗務員19からの確認応答を、乗務員19の電話連絡により行ってもよい。
運行管理装置10Bは、S31で該当する車両の運行指示書13A、13Bに関する再作成を実施する。すなわち、前述の「リルート」、「一時待機」、「帰還」の変更時指示内容13bを含む新たな運行指示書13A2、13B2を作成し、再発行された運行指示書13A2、13B2のデータを保存するように記憶装置12のデータベースを更新する。ここで、2つの運行指示書13A2、13B2は、内容が整合するように運行管理装置10Bにより管理される。
S31の実行後に、乗務員19は、例えば車載器20を操作することにより、運行管理装置10Bから再発行された運行指示書13B2のデータをダウンロードして保存し、内容を表示することができる。また、乗務員19が所持する携帯端末等を利用して広域無線通信により運行管理装置10Bにアクセスし、運行指示書13B2のデータをダウンロードすることも可能である。
図9および図10に示した処理においては、乗務員19からの応答を確認した後で、記憶装置12の指示DBにおける運行指示書13Aのデータを運行指示書13A2のデータに更新している。また、2つの運行指示書13A2、13B2の内容が整合する状態が維持されている。したがって、管理者18が把握している運行指示書13A、13A2の内容と、乗務員19が把握している運行指示書13B、13B2の内容に食い違いが生じるのを避けることができる。
<トラックが出発する際の運行管理装置の動作例>
トラックが出発する際の運行管理装置10Bの動作例を図11に示す。
図6に示したような運行管理システムを所有している企業に対して顧客から貨物の配送要求が発生すると、企業はその指示を受領し、該当する貨物を配送するための運行計画を運行管理装置10Bを用いて作成する(S41)。
運行管理装置10Bは、貨物の運行計画に基づき特定のトラック17およびそれを運転する特定の乗務員19を自動的に選択する。また、運行計画に基づき、出発地および到着地の各地点を特定する情報を、地図上で又は住所により、管理者18が運行管理装置10Bに入力する。この入力は自動化することも可能である。運行管理装置10Bは、配送及び配車の具体的なルートおよび予定時刻をデータベースを利用して自動的に決定する(S42)。すなわち、運行指示書13A、13Bに記載する必要のある出発地、出発時刻、経由地、経由時刻、休憩地、休憩時刻、休憩時間、到着地、到着時刻などの情報が暫定的に決定される。
運行管理装置10Bは、S42で決定された出発地、出発時刻、経由地、経由時刻、休憩地、休憩時刻、休憩時間、到着地、到着時刻などの情報と、選択された特定の乗務員19の過去の運行状況のデータとを利用して、S43で「労務チェック」を実施する。つまり、該当する乗務員19の走行実績およびこれからの走行予定において、「運行時間」、「休憩時間」、「休息時間」、「連続走行時間」等が法律の規定や社内規定に違反する状態になっていないかどうかを運行管理装置10Bが自動的に判定する。
違反がない状態であればS43からS44に進み、違反が発生する状態であれば、S42に戻って予定を変更する。例えば、乗務員19を変更するか、又は経由地、経由時刻、休憩地、休憩時刻、休憩時間、到着時刻などを変更する。
運行管理装置10Bは、S44で輸送品質に関連する情報を取得する。例えば、輸送する貨物の種類が生ものや生花であるような場合は、輸送の時間に期限の制約がある。また、輸送する貨物の種類が割れ物や精密機器であるような場合には、輸送中に加わる振動などの条件に制限がある。
運行管理装置10Bは、S44で入力された輸送品質の情報と、S42で暫定的に決定された運行予定の内容とに基づき、S45で「輸送品質チェック」を実施する。すなわち、輸送する貨物に輸送時間の上限がある場合には、時間の上限を超えた運行予定により品質低下が生じないか否かを確認する。また、輸送する貨物に振動制限などの輸送条件の制約がある場合には、「高速道路優先」、「県道や脇道の走行不可」などの条件を満たすかどうかを確認する。
S45で輸送品質が必要な条件を満たしている場合はS46に進み、条件を満たさない場合はS42に戻って予定を変更する。例えば、運行予定ルートの経由地や休憩地の変更により、あるいは乗務員19の変更により、輸送品質が必要な条件を満たすように運行管理装置10Bが予定を変更する。
S42で決定された乗務員19が当日のトラック17の乗務を開始する前に、運行管理装置10BがS42の結果を反映した運行指示書13A、13Bを発行し、これらを紙に印刷する。運行指示書13Bは、管理者18により又は運行管理装置10Bから該当する乗務員19に渡される。そして、運行指示書13A、13Bに基づき、管理者18および乗務員19が運行前のルート・指示内容の確認を実施する。これは、乗車前の点呼や乗車前に必要な確認と同時に行われる。ここで、例えば乗務員19の体調、アルコールの摂取、車両の故障の有無等の条件が、法律や社内規定に違反していないかどうかをS47で確認する。
もしもS47で法律又は社内規定に違反する状態であれば、S42に戻り、運行予定を変更する。すなわち、乗務員19の変更、トラック17の変更などを実施する。
<トラックの運行中の運行管理装置の動作例>
トラックの運行中の運行管理装置10Bの動作例を図12に示す。
運行管理装置10Bは、各車両の運行中に、各車両に搭載された車載器20から動態情報、すなわち現在位置、現在の車速、現在の車両の状態などを取得し、これをディスプレイ11の画面表示に反映する(S51)。各車両の位置の変化などを反映するように、ディスプレイ11の表示内容は逐次更新される。
運行管理装置10Bが各車両の車載器20から新たなデータを受信した場合には、運行管理装置10Bは受信したデータの種類をS53、S54、S55で識別する。すなわち、運行指示書13Aの「経由地」に到着したことを示すデータを各車両の車載器20から運行管理装置10Bが受信した場合には、S53からS59の処理に進む。
S59では、該当する車両が該当する経由地まで到着していることを表す移動軌跡と、これからの走行予定経路とを表すように、運行管理装置10Bがディスプレイ11の表示内容を更新する。
また、運行指示書13Aの「休憩地」に到着したことを示すデータを各車両の車載器20から運行管理装置10Bが受信した場合には、S54からS58の処理に進む。S58では、該当する車両が該当する休憩地まで到着していることを表す移動軌跡と、これからの走行予定経路とを表すように、運行管理装置10Bがディスプレイ11の表示内容を更新する。
また、運行指示書13Aの「到着地」に到着したことを示すデータを各車両の車載器20から運行管理装置10Bが受信した場合には、S55からS57の処理に進む。S57では、該当する車両が該当する到着地まで到着していることを表す移動軌跡と、車両の現在位置が到着地であることを表すように、運行管理装置10Bがディスプレイ11の表示内容を更新する。
「経由地」、「休憩地」、「到着地」以外のデータを各車両の車載器20から運行管理装置10Bが受信した場合には、S56に進み、運行管理装置10Bがディスプレイ11の表示内容を最新の状態に定期的に更新する。
<運行管理システムの利点>
上述の運行管理システムにおいては、例えば地震、土砂崩れ、台風、豪雨のような自然災害やその他の災害に起因して危険地域A1が発生した場合に、その情報を取得してシステム内のデータベースに登録し、トラック17の運行管理に反映することができる。すなわち、管理下の各車両が危険地域A1内に存在する場合や、危険地域A1に向かって走行しているような場合に、運行指示書13A、13Bの内容に自動的に変更を加え、且つ乗務員19に確実に変更内容を連絡することができる。つまり、トラック17の配送経路の経由地や休憩地を変更するようにリルートしたり、一時待機を指示したり、帰還指示を乗務員19に与えることにより、危険地域A1の発生に伴う危険を回避又は被害を軽減できる。特に、このような運行指示書13A、13Bの変更を運行管理装置10Bが自動的に行うので、例えば深夜、早朝、管理者入れ替わり時のように対応の難しい状況であっても、短時間で変更された運行指示書13A2、13B2を再発行することができる。
また、運行指示書13A、13Bに対してリルート等の変更を行う際には、運行管理装置10BがステップS25で労務チェックを実施するので、管理者18が関与しなくても、該当する乗務員19の実際の労務が、社内規定や法律に対して違反した状態になるのを避けることができる。
また、運行指示書13A、13Bに対してリルート等の変更を行う際には、運行管理装置10BがステップS26で輸送品質チェックを実施するので、管理者18が関与しなくても、該当するトラック17が輸送する貨物の輸送品質が許容可能な条件(時間制限、振動制限など)を満たす状態を維持できる。
また、図9および図10に示した処理を実行する場合には、該当する車両の乗務員19からの確認応答をS30で認識した後で、運行指示書13A、13Bの再発行を実行する(S31)ので、運行管理装置10B側の運行指示と、乗務員19が把握している運行指示との間に食い違いが生じるのを防止できる。また、突発的に発生した危険地域A1の影響を避けるための行動を確実に行うことができる。
なお、取得した災害情報に基づいて危険地域A1を決定する処理(S12~S19)のアルゴリズムについては、実際に入手可能な情報の仕様の違いを考慮して、危険地域A1の範囲を最適な状態で特定できるように、必要に応じて変更することが想定される。また、上述の実施形態ではトラック17で貨物を輸送する場合を想定しているが、同様に経由地や休憩地を変更可能なバスやタクシー車両の運行を管理する場合にも本発明を適用することが想定される。
ここで、上述した本発明の実施形態に係る運行管理システムの特徴をそれぞれ以下[1]~[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 運送に利用される車両(トラック17)に搭載された車載器(20)と、前記車両の運行に関する運行指示を発生する車両外の運行管理装置(10B)とを含み、前記車載器と前記運行管理装置とが無線により通信可能な運行管理システムであって、
前記運行管理装置は、少なくとも災害に起因する前記車両の状況変化を検知した場合に、事前に作成した前記運行指示に含まれる経由地および休憩地の少なくとも一方の変更を表すリルート情報(変更時指示内容13b)を作成する(S23)と共に、前記リルート情報には該当する車両の乗務員に関する労務情報を反映し(S25)、前記リルート情報を該当する車両の前記車載器に対して送信する(S28,S29)、
運行管理システム。
[2] 前記運行管理装置は、前記リルート情報を作成する際に、該当する車両が実際に輸送している貨物の特性に合わせて、輸送時間制限および輸送中の振動制限の少なくとも一方と関連のある輸送品質条件を加味する(S26)、
上記[1]に記載の運行管理システム。
[3] 前記運行管理装置は、前記リルート情報を送信した場合に、該当する車両からの応答を確認した後で(S30)、前記リルート情報を含む前記運行指示の変更記録を自動的に作成し保存する(S31)、
上記[1]又は[2]に記載の運行管理システム。
[4] 前記運行管理装置は、前記リルート情報を送信した場合に、該当する車両の乗務員が取得可能な最新の運行指示の内容と整合する変更記録を保存する(S31)、
上記[3]に記載の運行管理システム。
[5] 前記運行管理装置は、各車両の現在位置の情報を把握し(S20,S22)、少なくとも災害に起因して発生した危険地域(A1)と各車両の現在位置とに基づいて、前記危険地域を迂回するために前記リルート情報を作成する(S23)、
上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の運行管理システム。
10,10B 運行管理装置
10a コンピュータ本体
11 ディスプレイ
12 記憶装置
13A,13A2,13B,13B2 運行指示書
13a 運行指示内容
13b 変更時指示内容
14 衛星
15 インターネット
16 無線基地局
17 トラック
18,18B 管理者
19 乗務員
20 車載器
21 マイクロコンピュータ
22a,22b,22c,22d 入力インタフェース
22e,22f,22g,22h 入力インタフェース
23 広域通信部
24 GPS受信器
25 不揮発性メモリ
26 揮発性メモリ
27 記録媒体
28 音声部
29 外部出力部
30 表示部
41,42 アンテナ
31 外部サーバ
32 情報取得機能
33 危険地登録機能
34 報知機能
35 リルート機能
36 一時待機機能
37 帰還指示機能
A1 危険地域
P1,P2,P3,P4 地点
M1 報知メッセージ

Claims (4)

  1. 運送に利用される車両に搭載された車載器と、前記車両の運行に関する運行指示を発生する車両外の運行管理装置とを含み、前記車載器と前記運行管理装置とが無線により通信可能な運行管理システムであって、
    前記運行管理装置は、少なくとも災害に起因する前記車両の状況変化を検知した場合に、事前に作成した前記運行指示に含まれる経由地および休憩地の少なくとも一方の変更を表すリルート情報を作成すると共に、前記リルート情報には該当する車両の乗務員に関する労務情報を反映し、前記リルート情報を該当する車両の前記車載器に対して送信
    前記運行管理装置は、前記リルート情報を作成する際に、該当する車両が実際に輸送している貨物の特性に合わせて、輸送時間制限および輸送中の振動制限の少なくとも一方と関連のある輸送品質条件を加味する、
    運行管理システム。
  2. 前記運行管理装置は、前記リルート情報を送信した場合に、該当する車両からの応答を確認した後で、前記リルート情報を含む前記運行指示の変更記録を自動的に作成し保存する、
    請求項1記載の運行管理システム。
  3. 前記運行管理装置は、前記リルート情報を送信した場合に、該当する車両の乗務員が取得可能な最新の運行指示の内容と整合する変更記録を保存する、
    請求項に記載の運行管理システム。
  4. 前記運行管理装置は、各車両の現在位置の情報を把握し、少なくとも災害に起因して発生した危険地域と各車両の現在位置とに基づいて、前記危険地域を迂回するために前記リルート情報を作成する、
    請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の運行管理システム。
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