JP7156006B2 - 溶銑の脱硫方法 - Google Patents
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Description
溶銑の脱硫方法としては、溶銑に対して脱硫剤の粉体を吹き込む粉体吹き込み法、及び、溶銑に脱硫精錬剤を投入して機械攪拌する機械攪拌式脱硫処理法(KR法)があるが、特に最近では、機械攪拌式脱硫処理法が広く用いられるようになってきている。
そこで、例えば特許文献1,2には、機械攪拌式脱硫処理法に適した脱硫精錬剤が提案されている。
また、特許文献2においては、金属Al及びAl窒化物を含み、これらの含有量を溶銑温度に応じて規定したものが提案されている。
ここで、特許文献2に記載された脱硫精錬剤においては、溶銑の温度を考慮して脱硫精錬剤の組成を規定しているが、この特許文献2の脱硫精錬剤においては、アルミ精錬で発生するドロス(アルミドロス)を混合したものであり、脱硫剤の使用コストが高く、かつ、アルミニウムの含有量が高いために液相率が過多となり、十分な脱硫効果を得ることができないことがあった。
η=-0.20×((CaO%)+(MgO%))+0.15×((SiO2%)+(FeO%))+1.34×(Al2O3%)+0.026×T-11.71
さらに、本発明においては、前記脱硫精錬剤におけるCaOの含有量が質量比で70%以上とされているので、脱硫精錬剤の脱硫能力が確保され、効率的に溶銑の脱硫を行うことができる。
この場合、前記脱硫精錬剤は、低温で液相となり難いCaOと、低温で液相となり易い二次精錬スラグの混合物とされており、これらの配合比によって前記液相率ηを制御するので、溶銑の温度条件が変化した場合であっても、安定して脱硫処理を行うことが可能となる。
なお、二次精錬スラグの組成を予め測定しておくことにより、上述の式を満足するように、前記脱硫精錬剤の組成を調整することが可能となる。
まず、本実施形態である溶銑の脱硫方法を実施する機械攪拌式脱硫処理装置の一例について図1を用いて説明する。
なお、CaOホッパー31と混合ホッパー33との間には、CaOの供給量を調整する調整バルブ35が配設され、二次精錬スラグホッパー32と混合ホッパー33との間には、二次精錬スラグの供給量を調整する調整バルブ36が配設されている。
これにより、脱硫精錬剤が溶銑1の内部に巻き込まれ、この脱硫精錬剤が溶銑1と反応し、溶銑1中の硫黄が除去されることになる。
具体的には、質量比で、脱硫精錬剤におけるCaOの含有量を(CaO%)、MgOの含有量を(MgO%)、SiO2の含有量を(SiO2%)、FeOの含有量を(FeO%)、Al2O3の含有量を(Al2O3%)とし、溶銑の温度をT(℃)とした場合において、下記の式によって算出される液相率η(%)が15%以上30%以下の範囲内となるように、かつ、脱硫精錬剤におけるCaOの含有量が質量比で70%以上となる条件で、溶銑1に脱硫精錬剤を投入する。
η=-0.20×((CaO%)+(MgO%))+0.15×((SiO2%)+(FeO%))+1.34×(Al2O3%)+0.026×T-11.71
脱硫精錬剤の液相率ηが15%未満の場合には、液相が不足し、溶銑1の中に十分に脱硫精錬剤を巻き込むことができず、脱硫精錬剤による脱硫効果が不十分となるおそれがある。一方、脱硫精錬剤の液相率ηが30%を超える場合には、液相が過多となり、巻き込まれた液相の脱硫精錬剤が凝集して粗大化してしまい、その結果、反応面積が小さくなり、脱硫精錬剤による脱硫効果が不十分となるおそれがある。
このため、本実施形態においては、脱硫精錬剤の液相率ηを15%以上30%以下の範囲内に設定している。
なお、脱硫精錬剤の液相率ηの下限は21%以上とすることが好ましい。一方、脱硫精錬剤の液相率ηの上限は28%以下とすることが好ましい。
脱硫精錬剤に含まれるCaOは、以下の式に示すように、溶銑1中の硫黄(S)と炭素(C)とが反応することによって、溶銑1から硫黄を除去することが可能となる。
2(CaO)+2[S]+[C] → 2(CaS)+CO2(g)
ここで、脱硫精錬剤におけるCaOの含有量が質量比で70%未満の場合には、脱硫精錬剤の脱硫能力が不足してしまい、効率的に溶銑1から硫黄を除去できなくなるおそれがある。
このため、本実施形態においては、脱硫精錬剤におけるCaOの含有量を70%以上に設定している。
ここで、本実施形態で用いられる二次精錬スラグの製造工程について、図2を用いて説明する。
未磁着物は、破砕機で破砕され、二次磁選機によって分別され、磁着したもの(二次磁着物)は一次磁着物と混合され、磁着しなかったもの(二次未磁着物)は、バラスとなる。上述のバラスは、例えばセメントの原料として使用される。
そして、一次磁着物及び二次磁着物は、破砕機で破砕され、本実施形態で用いられる二次精錬スラグとなる。なお、この二次精錬スラグの平均粒径は、例えば、0.1mm以上3.0mm以下の範囲内とされている。
ここで、二次精錬スラグは、金属Feの含有量が多く、セメント原料には適さないものである。
本実施形態では、このようにセメント原料には適さない二次精錬スラグを、脱硫精錬剤の一部として再利用している。
また、上述の式においては、溶銑1の温度を考慮しているので、溶銑1の温度条件が変化した場合であっても、安定して脱硫処理を行うことができる。
さらに、脱硫精錬剤におけるCaOの含有量が質量比で70%以上とされているので、脱硫精錬剤の脱硫能力が確保され、効率的に溶銑1の脱硫を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、二次精錬スラグの組成を予め測定しておき、上述の式を満足するように脱硫精錬剤の組成を調整しているので、比較的容易に脱硫精錬剤の組成を調整することが可能となる。
また、セメント原料として使用不可である二次精錬スラグを脱硫精錬剤として再利用しているので、脱硫精錬剤の使用コストの削減を図ることができる。
例えば、本実施形態では、図1に示す機械攪拌式脱硫処理装置10で実施するものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の構成の機械攪拌式脱硫処理装置において適用してもよい。
脱S率(%)=(処理前硫黄量-処理後硫黄量)/(処理前硫黄量)×100
図3に示すように、溶銑温度が低くなると、溶銑における脱S率が大きくばらつくことが確認される。
図4に示すように、溶銑温度によって、脱S率が高くなる二次精錬スラグの配合比が異なることが確認される。
図6に示すように、液相率を15%以上30%以下の範囲内とすることで、脱S率が安定して高くなることが確認される。
Claims (2)
- 溶銑に脱硫精錬剤を投入し、機械攪拌式脱硫処理を行うことにより、溶銑の脱硫を行う溶銑の脱硫方法であって、
質量比で、前記脱硫精錬剤におけるCaOの含有量を(CaO%)、MgOの含有量を(MgO%)、SiO2の含有量を(SiO2%)、FeOの含有量を(FeO%)、Al2O3の含有量を(Al2O3%)とし、溶銑の温度をT(℃)とした場合において、
下記の式によって算出される液相率η(%)が15%以上30%以下の範囲内となるように、前記脱硫精錬剤におけるCaOの含有量(CaO%)、MgOの含有量(MgO%)、SiO 2 の含有量(SiO 2 %)、FeOの含有量(FeO%)、Al 2 O 3 の含有量(Al 2 O 3 %)を調整し、かつ、前記脱硫精錬剤におけるCaOの含有量が質量比で70%以上となる条件で、前記溶銑に前記脱硫精錬剤を投入することを特徴とする溶銑の脱硫方法。
η=-0.20×((CaO%)+(MgO%))+0.15×((SiO2%)+(FeO%))+1.34×(Al2O3%)+0.026×T-11.71 - 前記脱硫精錬剤は、CaOと二次精錬スラグの混合物であり、前記溶銑の温度に応じて、前記CaOと前記二次精錬スラグの配合比を調整することにより、前記液相率ηを制御することを特徴とする請求項1に記載の溶銑の脱硫方法。
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