JP7155809B2 - 陽極装置、アルミニウム箔の製造装置、アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents

陽極装置、アルミニウム箔の製造装置、アルミニウム箔の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、陽極装置、アルミニウム箔の製造装置、アルミニウム箔の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池、スーパーキャパシタ(電気二重層キャパシタ、レドックスキャパシタ、リチウムイオンキャパシタなど)などの蓄電デバイスには、負極集電体および正極集電体が用いられている。負極集電体の基材には主に銅箔が用いられている。その銅箔は圧延法または電気めっき法(電鋳法、電解法)により作製されている。正極集電体の基材には主にアルミニウム箔が用いられている。そのアルミニウム箔は専ら圧延法により作製されている。蓄電デバイスの高密度化が進むに連れて、高密度化に対応可能な厚みがより小さいアルミニウム箔の要求が強まっているが、圧延法により厚みが例えば12μm以下のアルミニウム箔を作製するのは実質的に困難であった。
近年、厚みのより小さいアルミニウム箔が作製可能な電気めっき法に関する文献が散見されるようになった。例えば、特許文献1に開示される電気めっき法は、チタン製ドラムおよびアルミニウム板を電気アルミニウムめっき液中に配置し、チタン製ドラムを回転させながら両電極間に電流を印加することによりチタン製ドラムの表面上にアルミニウムを析出させるものである。この電気めっき法では、陽極となるアルミニウム板の湾曲面の形状が陰極となるチタン製ドラムの湾曲面の形状と一致するように形成されている。アルミニウム板はアルミニウム板の湾曲面がチタン製ドラムの湾曲面とほぼ一定距離をもって離間するように配設されている。
特開2017-48453号公報
電気めっき法によりアルミニウム箔を作製する場合、電流を印加する間、陽極では陽極金属であるアルミニウム板からアルミニウムイオンが放出され、陰極では電気アルミニウムめっき液中のアルミニウムイオンが還元される。その結果、陽極であるアルミニウム板の湾曲面の表面からアルミニウムが溶出して消耗し、陰極であるチタン製ドラムの湾曲面の表面にはアルミニウムが析出する。アルミニウム板の湾曲面の溶出が進行していくと、アルミニウム板の湾曲面は徐々に変形し、やがて、アルミニウム板の湾曲面の形状とチタン製ドラムの湾曲面の形状との一致性が失われ、アルミニウム板の湾曲面とチタン製ドラムの湾曲面との離間距離の均等性が失われる。その結果、陰極の電界分布が変化し、アルミニウム箔に品質的および特性的な変化が生じる。したがって、長手方向において不均質なアルミニウム箔が形成されてしまう。
なお、アルミニウム板の湾曲面の消耗に応じてアルミニウム板をチタン製ドラムの湾曲面に近づけるように移動することも考えられる。しかし、アルミニウム板の湾曲面の溶出はチタン製ドラムの湾曲面に対向する表面で一様に進行する。このため、アルミニウム板の湾曲面はチタン製ドラムの湾曲面よりも曲率が小さくなるように変化する。その結果、アルミニウム板の湾曲面は、電流の印加を開始した段階の曲率と、電流の印加が進んだ段階の曲率とが合致しなくなる。したがって、アルミニウム板の湾曲面の消耗に応じてアルミニウム板をチタン製ドラムの曲面に近づけるように移動したとしても、アルミニウム板の湾曲面とチタン製ドラムの湾曲面との離間距離の均等性を保持するのは困難である。
この発明は、電気アルミニウムめっき液を用いたアルミニウム箔の製造に際して、陰極と陽極の互いの湾曲面の形状の一致性が保持可能であるとともに陰極と陽極との離間距離の均等性が保持可能である陽極装置を提供し、その陽極装置を搭載したアルミニウム箔の製造装置およびアルミニウム箔の製造方法を提供することを一つの目的とする。
上記の課題は特定の構成を有する筐体内に複数の粒状アルミニウムを貯留して陽極を構成する手段に想到することによって解決することができた。
この発明に係る陽極装置は、回転軸を備える直円柱体の側面に陰極として構成されたアルミニウム析出領域を有する陰極装置とともに用いてアルミニウム箔を製造するための陽極装置であって、陽極装置は、直円柱体の下方に配置可能に構成された複数の粒状アルミニウムを貯留している筐体と、筐体内の複数の粒状アルミニウムに電流を印加する電極部と、筐体内に粒状アルミニウムを送入する粒子送入部と、筐体内の粒状アルミニウムを攪拌する攪拌シャフトを有する攪拌部と、筐体内で小粒化した粒状アルミニウムを排出する粒子排出部と、を有し、筐体は複数の貫通孔が設けられた下向きに凸の湾曲板部を有し、湾曲板部は筐体内に位置して複数の粒状アルミニウムが当接している内壁面を有し、上記回転軸の方向からみたアルミニウム析出領域に対向する内壁面の断面外縁が上記直円柱体の側面に対して一定の間隔になるように構成されている。
この発明に係る陽極装置において、湾曲板部は筐体外面を構成する外壁面を有し、外壁面は内壁面に対して平行になるように構成されていることが好ましい。
この発明に係る陽極装置を搭載することにより、アルミニウム箔の製造装置を構成することができる。
すなわち、この発明に係るアルミニウム箔の製造装置は、回転軸を備える直円柱体の側面に陰極として構成されたアルミニウム析出領域を有する陰極装置と、直円柱体の下方に配置された筐体内に陽極として構成された複数の粒状アルミニウムを貯留する陽極装置と、電気アルミニウムめっき液を貯留する電解槽と、を有し、陽極装置は、上記筐体と、筐体内の複数の粒状アルミニウムに電流を印加する電極部と、筐体内に粒状アルミニウムを送入する粒子送入部と、筐体内の粒状アルミニウムを攪拌する攪拌シャフトを有する攪拌部と、筐体内で小粒化した粒状アルミニウムを排出する粒子排出部と、を有し、筐体は複数の貫通孔が設けられた下向きに凸の湾曲板部を有し、湾曲板部は筐体内に位置して複数の粒状アルミニウムが当接する内壁面を有し、上記回転軸の方向からみたアルミニウム析出領域に対向する内壁面の断面外縁が上記直円柱体の側面に対して一定の間隔になるように構成されており、電気アルミニウムめっき液の中に、アルミニウム析出領域の一部および筐体を浸漬した状態で、アルミニウム析出領域と筐体内の複数の粒状アルミニウムとの間に電流を印加しながら直円柱体を一方回転させることにより、アルミニウム析出領域にアルミニウムを析出させてアルミニウム膜を形成し、電気アルミニウムめっき液の液面からせり上がったアルミニウム膜をアルミニウム析出領域から剥離することによりアルミニウム箔を得るように構
成されている。
この発明に係るアルミニウム箔の製造装置において、湾曲板部は筐体外面を構成する外壁面を有し、外壁面は内壁面に対して平行に構成されていることが好ましい。
この発明に係るアルミニウム箔の製造装置を用いて、アルミニウム箔の製造方法を構成することができる。
すなわち、この発明に係るアルミニウム箔の製造方法は、回転軸を備える直円柱体の側面に陰極として構成されたアルミニウム析出領域を有する陰極装置と、直円柱体の下方に配置された筐体内に陽極として構成された複数の粒状アルミニウムを貯留する陽極装置と、電気アルミニウムめっき液を貯留する電解槽と、を準備し、陽極装置は、上記筐体と、筐体内の複数の粒状アルミニウムに電流を印加する電極部と、筐体内に粒状アルミニウムを送入する粒子送入部と、筐体内の粒状アルミニウムを攪拌する攪拌シャフトを有する攪拌部と、筐体内で小粒化した粒状アルミニウムを排出する粒子排出部と、を有し、筐体は複数の貫通孔が設けられた下向きに凸の湾曲板部を有し、湾曲板部は筐体内に位置して複数の粒状アルミニウムが当接する内壁面を有し、上記回転軸の方向からみたアルミニウム析出領域に対向する内壁面の断面外縁が上記直円柱体の側面に対して一定の間隔となるように構成されるようにし、電気アルミニウムめっき液の中に、アルミニウム析出領域の一部および筐体を浸漬した状態で、アルミニウム析出領域と筐体内の複数の粒状アルミニウムとの間に電流を印加しながら直円柱体を一方回転させることにより、アルミニウム析出領域にアルミニウムを析出させてアルミニウム膜を形成し、電気アルミニウムめっき液の液面からせり上がったアルミニウム膜をアルミニウム析出領域から剥離することによりアルミニウム箔を形成す
る。
この発明に係るアルミニウム箔の製造方法において、湾曲板部は筐体外面を構成する外壁面を有し、外壁面は内壁面に対して平行に構成することが好ましい。
この発明は、電気アルミニウムめっき液を用いたアルミニウム箔の製造に際して、陰極と陽極の互いの湾曲面の形状の一致性が保持可能であるとともに陰極と陽極との離間距離の均等性が保持可能である。したがって、長手方向において均質なアルミニウム箔を作製することができる。その結果、蓄電デバイスの高密度化に対応可能なより小さい厚みのアルミニウム箔の実用化に寄与することができる。
この発明に係るアルミニウム箔の製造装置の一実施形態を示す図である。 図1に示すアルミニウム箔の製造装置に搭載された陽極装置の一部断面を含む拡大図である。 図2に示す陽極装置の中央部分の断面の拡大図である。 陽極装置の筐体内に粒状アルミニウムが充満している状態を示す図である。 陽極装置の筐体内に所定量の粒状アルミニウムが貯留された状態を示す図である。
この発明に係る陽極装置およびそれを搭載したアルミニウム箔の製造装置の一実施形態を例示し、適宜図面を参照しながら説明する。なお、この発明に係る陽極装置およびそれを搭載したアルミニウム箔の製造装置は、以下に例示する実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1に、この発明に係る陽極装置20を搭載したアルミニウム箔の製造装置100(以下「製箔装置100」という。)の一実施形態を示す。図2に、図1に示す陽極装置20の一部断面を含む拡大図を示す。図3に、図2に示す陽極装置20の中央部分の断面の拡大図を示す。
製箔装置100は、電気めっき法によりアルミニウム箔を作製する装置である。製箔装置100は、回転軸(図示略)を備える直円柱体の側面1aに陰極として構成されたアルミニウム析出領域を有する陰極装置と、アルミニウム析出領域が構成された直円柱体の側面1aの下方に配置された筐体2内に陽極として構成された複数の粒状アルミニウム6を貯留する図2に示す陽極装置20と、電気アルミニウムめっき液3を貯留する電解槽4と、を有する。これにより、陽極として構成された複数の粒状アルミニウム6が陰極として構成されたアルミニウム析出領域の下方に位置するように構成される。なお、陽極装置20の筐体2内に貯留される複数の粒状アルミニウム6は陽極金属である。
製箔装置100は、電気アルミニウムめっき液3の中に、陰極として構成されたアルミニウム析出領域の一部および陽極装置20の筐体2を浸漬した状態で、アルミニウム析出領域と筐体2内の複数の粒状アルミニウム6との間に電流を印加しながら直円柱体を一方回転させることにより、アルミニウム析出領域にアルミニウムを析出させてアルミニウム膜10aを形成し、電気アルミニウムめっき液3の液面3aからせり上がったアルミニウム膜10aをアルミニウム析出領域から剥離することによりアルミニウム箔10を得るように構成されている。
製箔装置100において、陰極装置は、回転軸(図示略)を備える直円柱体(以下、陰極ドラム1という。)を有する。陰極ドラム1の直円柱体は1つの側面1aと2つの底面により構成される。陰極ドラム1は底面から突出する回転軸を直円柱体の両端に備えている。陰極ドラム1の回転軸は軸受部(図示略)により回転可能に支持されている。陰極ドラム1の直円柱体を回転軸の軸方向(以下、回転軸方向という。)から見たとき、側面1aの断面(以下、横断面という。)外縁は円形である。陰極ドラム1の直円柱体の側面1aにはアルミニウム析出領域が構成されている。アルミニウム析出領域は例えばチタン製の側面1aに通電可能に構成されており、陰極としての機能を有することができる。陰極ドラム1は回転数を制御しながら一方向に回転可能に構成されている。
製箔装置100において、陽極装置20は、陰極ドラム1の直円柱体の下方に配置された筐体2と、筐体2内の複数の粒状アルミニウム6に電流を印加する電極部7と、筐体2内に粒状アルミニウム6を送入する粒子送入部2aと、筐体2内の粒状アルミニウム6を攪拌する攪拌部2bと、筐体2内で小粒化した粒状アルミニウム6を排出する粒子排出部2c(図3参照)を有して構成されている。
陽極装置20は陰極ドラム1の直円柱体の下方に配置された筐体2を有する。筐体2は複数の貫通孔21aが設けられた下向きに凸の湾曲板部21を有する。筐体2の湾曲板部21は、筐体2内に位置して複数の粒状アルミニウム6が当接する内壁面21bと、筐体2外面を構成する外壁面21cとを有する。筐体2の湾曲板部21に設けられた複数の貫通孔21aは、筐体2内から筐体2外へ、あるいは筐体2外から筐体2内へ、電気アルミニウムめっき液3を通すことができる。下向きに凸の湾曲板部21を有する筐体2内に複数の粒状アルミニウム6を貯留すると、下向きに凸である分だけ湾曲板部21の内壁面21bが複数の粒状アルミニウム6を押した状態になる。湾曲板部21で押された状態の複数の粒状アルミニウム6に電流を印加すると、溶解により小粒化した粒状アルミニウムが自重によって沈降し、その後に生じる隙間を埋めるように別の粒状アルミニウムが自重によって移動したとき、粒状アルミニウム6が湾曲板部21の内壁面21bに当接した状態が保持されやすい。
筐体2の湾曲板部21の内壁面21bには複数の粒状アルミニウム6が当接する。粒状アルミニウム6は陽極金属となり得る。複数の粒状アルミニウム6は、筐体2内に貯留されて互いに接した状態になるとともに内壁面21bに当接する。互いに接した状態で内壁面21bに当接した複数の粒状アルミニウム6は、内壁面21bに倣って一様に分布した状態に構成される。この発明では、互いに接した状態で内壁面21bに倣って一様に分布する複数の粒状アルミニウム6からなる領域(以下、粒状アルミニウム6の表面領域という。)を、陰極ドラム1の直円柱体の側面1aに陰極として構成されたアルミニウム析出領域に対向させて用いる陽極として機能させる。
陽極装置20の筐体2は、非水電解液(非水めっき液)を用いて電解法によりアルミニウム箔を製造する際に、電気アルミニウムめっき液3中に浸漬される。筐体2内の粒状アルミニウム6は、電流が印加される間、電気アルミニウムめっき液3に対して可溶性を呈するアルミニウムであるため、陽極金属になり得る。筐体2内の複数の粒状アルミニウム6は互いに接した状態になるとともに、一部が湾曲板部21の筐体2内に位置する内壁面21bに当接し、一部が筐体2内に設けられた電極部7(図3参照)に当接した状態になっている。したがって、電極部7に当接している複数の粒状アルミニウム6から内壁面21bに倣って一様に分布している粒状アルミニウム6の表面領域まで互いに接した状態に構成することができる。これにより、電極部7から粒状アルミニウム6の表面領域まで電流を供給することができるため、粒状アルミニウム6の表面領域は陽極としての機能を奏し得る。
筐体2の湾曲板部21の内壁面21bは、上記の粒状アルミニウム6の表面領域を構成するために、特に重要である。湾曲板部21の内壁面21bは、陰極ドラム1の直円柱体の側面1aに対して一定の間隔(離間距離)になるように構成されている。図3に示すように、陰極ドラム1の回転軸方向からみたアルミニウム析出領域に対向する内壁面21bの断面(横断面)外縁が、二点鎖線で示す陰極ドラム1の直円柱体の側面1aに対して一定の間隔(離間距離d)になるように構成されている。陽極装置20の筐体2の湾曲板部21の内壁面21bが陰極ドラム1の直円柱体の側面1aに対して一定の間隔(離間距離d)になるように構成されるため、内壁面21bが側面1aに構成されたアルミニウム析出領域に対して一定の間隔(離間距離d)になるように構成される。これにより、内壁面21bに倣って一様に分布させて陽極として機能させる粒状アルミニウム6の表面領域をアルミニウム析出領域に対して一定の間隔(離間距離d)になるように構成することができる。
上記のように、陽極として機能させる粒状アルミニウム6の表面領域と、陰極として構成されたアルミニウム析出領域との間隔(離間距離)が一定になるように構成することにより、アルミニウムの析出状態を安定化させることができる。その結果、アルミニウムの析出および成長により形成されるアルミニウム膜が安定化し、そのアルミニウム膜を剥離して得られるアルミニウム箔が安定化する。具体的には、アルミニウム箔の厚みの均等化、組織の安定化、物理的性質および機械的性質の向上などの効果を得ることができる。なお、アルミニウム析出領域と湾曲板部21の内壁面21bとの間隔(離間距離d)は、電気アルミニウムめっき液3の通りを阻害しない限り小さいほうがよく、例えば20mm、18mm、16mm、14mmと小さくなるほど好ましく、より好ましくは12mm以下、より一層好ましくは10mm以下である。アルミニウム析出領域と湾曲板部21の内壁面21bとの間隔(離間距離d)を小さくするほど、陰極となるアルミニウム析出領域と陽極となる粒状アルミニウム6の表面領域とを近づけることが容易になるため、アルミニウムの析出効率(電解効率)を向上することが容易になる。
上記のように、筐体2の内壁面21bが陰極ドラム1の直円柱体の側面1aに対して一定の間隔(離間距離d)になる構成は、横断面において、内壁面21bの曲率をrとし、側面1aの曲率をrとしたときに、r<rを満たす。なお、陰極ドラム1の側面1aの曲率と、この側面1aに構成されたアルミニウム析出領域の曲率は等しくrであり、内壁面21bの曲率rはアルミニウム析出領域の曲率rよりも上記一定の間隔を有する分だけ小さくなる。
筐体2の湾曲板部21は筐体2外面を構成する外壁面21cを有する。外壁部21cは内壁面21bに対して平行になるように構成することが好ましい。外壁部21cが内壁面21bに対して平行になる構成は、例えば、湾曲板部21の厚みが一定になるように構成すればよい。内壁部21bに対して平行になるように構成された外壁面21cは、湾曲板部21の内壁面21bと同様に、アルミニウム析出領域に対して一定の間隔(離間距離)となるにように構成される。図3に示すように、陰極ドラム1の回転軸方向からみたアルミニウム析出領域に対向する外壁面21cの断面(横断面)外縁が、二点鎖線で示す陰極ドラム1の直円柱体の側面1aに対して一定の間隔(離間距離d1)になるように構成される。筐体2の湾曲板部21の外壁面21cがアルミニウム析出領域に対して一定の間隔(離間距離d1)となるように構成することにより、外壁面21cとアルミニウム析出領域との間の電気アルミニウムめっき液3の流れが安定化し、アルミニウムの析出状態をより安定化させることができる。その結果、アルミニウムの析出および成長により形成されるアルミニウム膜がより安定化し、そのアルミニウム膜を剥離して得られるアルミニウム箔がより安定化する。
上記のように、陰極ドラム1の側面1aに対して一定の間隔dとなる内壁面21bおよび一定の間隔d1となる外壁面21cを有する湾曲板部21は、図2に示すように下向きに凸である。湾曲板部21の厚みt(図3参照)が一定である場合、外壁面21cは陰極ドラム1の側面1aと一定の間隔d1(d1=d-t)になる。なお、アルミニウム析出領域と湾曲板部21の外壁面21cとの間隔(離間距離d1)は、電気アルミニウムめっき液3の通りを阻害しない限り小さいほうが好ましい。アルミニウム析出領域と湾曲板部21の外壁面21cとの間隔(離間距離d1)が小さいなるほど、陰極となるアルミニウム析出領域と陽極となる粒状アルミニウム6の表面領域とを近づけることが容易になるため、アルミニウムの析出効率(電解効率)を向上するのが容易になる。また、湾曲板部21の厚みtは、機械的強さおよび加工性が確保できる限り、例えば12mm、10mm、8mm、6mmと薄くなるほど好ましく、より好ましくは4mm以下、より一層好ましくは2mm以下である。湾曲板部21の厚みtが薄くなるほど、複数の貫通孔21aを通り筐体2内からアルミニウム析出領域に向かうアルミニウムイオン流れが阻害されにくくなるため、アルミニウムの析出効率(電解効率)を向上するのが容易になる。
筐体2を構成する湾曲板部21には、複数の貫通孔21aが設けられている。複数の貫通孔21aは、筐体2内に貯留された複数の粒状アルミニウム6と陰極ドラム1の側面1aに構成されたアルミニウム析出領域との間の通電を可能にする。貫通孔21aの形状は湾曲板部21の機械的強さおよび加工性を考慮するなどして適切に設計するとよい。貫通孔21aの形状は、陰極ドラム1の側面1aに対向する外壁面21cにおける開口形状がすべて同等であってよい。貫通孔21aの開口形状は、例えば、円形状、三角形状、正方形状、六角形などの多角形状、楕円形状、長方形状、長方多角形状などであってよい。貫通孔21aの形状は、湾曲板部21の厚み方向における断面形状が真っ直ぐに貫通した形態、外壁面21cに向かってテーパ状に広がるように貫通した形態、あるいは上記の形態を組み合せて構成したような形態であってよい。複数の貫通孔21aは、上記いずれかの開口形状を有し、上記いずれかの断面形状を有するように構成されていてよい。複数の貫通孔21aは、複数の開口形状および複数の断面形状を組み合わせるように構成されていてよい。
複数の貫通孔21aによる湾曲板部21の開口率は、湾曲板部21の機械的強さおよび加工性が確保できる限り大きいことが好ましい。湾曲板部21の開口率が例えば40%以上であると、電流を印加している間のアルミニウムの析出効率(電解効率)を適切に保持することができる。なお、湾曲板部21の開口率は、粒状アルミニウム6の表面領域が構成される内壁面21bにおいて、貫通孔21aが開口していないと仮定したときの面積をS0とし、貫通孔21aの開口面積をS1とするとき、S1/S0×100により求まる値を意味する。
湾曲板部21の表面(内壁面21bおよび外壁面21c)は電気絶縁性および電流の印加の有無に拘らず電気アルミニウムめっき液3に不可溶性を有する。湾曲板部の表面が電気絶縁性および電気アルミニウムめっき液3に不可溶性を有することにより、電流を印加している間の湾曲板部21の溶解を抑制することができるし、湾曲板部21と電気アルミニウムめっき液3との反応を抑制することができる。湾曲板部21は、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂材により構成された部材や、ステンレス鋼などの金属表面がPTFEなどにより被覆された絶縁被覆金属材により構成された部材であってよい。
筐体2は、上記の湾曲板部21と、図2に示すように、湾曲板部21の下方に設けられた下板部22と、湾曲板部21と下板部22とを繋ぐ2つの上板部23および2つの側板部24とにより構成されている。下板部22は湾曲板部21の内壁部21bに対して平行になるように構成されている。なお、下板部22は湾曲板部21の内壁部21bに対して平行になるように構成されていなくてもよい。例えば、湾曲板部21の内壁面21bとの間隔が下板部22の下向きに凸の底部(最下部)に向かって徐々に大きくなるように構成されていてもよい。
また、例えば、下向きに凸の湾曲板部21に対して平行になるように構成された下板部22は下向きに凸になる。湾曲板部21および下板部22が下向きに凸であると、筐体2は下向きに凸のアーチ状のキャビティを有することができる。下向きに凸のアーチ状のキャビティを有する筐体2は好ましく、筐体2内に貯留された複数の粒状アルミニウム6が下向きに凸の湾曲板部21の内壁面21bによって押された状態にすることができるとともに、下向きに凸の下板部22に沿うように筐体2の底部(下向きに凸のアーチ状の最下部)に向かって押された状態にすることができる。こうした状態で湾曲板部21の内壁面21bに当接して粒状アルミニウム6の表面領域を構成している粒状アルミニウム6が溶解によって小粒化したとき、小粒化した粒状アルミニウムが自重によって筐体2の底部(湾曲板部21の最下方と下板部22の最下方の間のキャビティ部分)に向かって沈降しやすくなり、沈降による隙間を埋めるように別の粒状アルミニウムが自重によって移動しやすくなる。
2つの上板部23は、それぞれが湾曲板部21と下板部22とを繋ぎ、それぞれが2つの側板部24とも繋がっている。2つの上板部23は、電気アルミニウムめっき層3の液面3aに対して平行になるように構成されているが、液面3aに対して平行でなくてもよい。2つの側板部24は、陰極ドラム1の回転軸方向において、一方が図2の手前側に設けられ、他方が図2の奥側に設けられている。2つの側板部24は、それぞれが湾曲板部21と下板部22とを繋ぎ、それぞれが2つの上板部23とも繋がっている。上記の構成を有する筐体2により、複数の粒状アルミニウム6を筐体2内に貯留することができる。なお、湾曲板部21とともに筐体2を構成する下板部22、2つの上板部23および2つの側板部24は、湾曲板部21と同等材質の部材により構成することができる。
筐体2は、陰極ドラム1の側面1aに沿う方向(以下、陰極ドラム1の周方向という。)において、複数に分割されることなく1体に構成されていることが好ましい。具体的には、筐体2を構成する湾曲板部21、下板部22および2つの側板部24は、それぞれ、陰極ドラム1の側面1aに沿う方向(以下、陰極ドラム1の周方向という。)において1体に構成されていることが好ましい。これにより、筐体2は、複数の粒状アルミニウム6を貯留可能な1体のキャビティを有することができる。例えば、陰極ドラム1の周方向において2体の筐体を並行に配設すると、2体の筐体の間に比較的大きな不連続部分が構成される。そのため、一方の筐体内に構成される粒状アルミニウムの表面領域と他方の筐体内に構成される粒状アルミニウムの表面領域との間に比較的大きな不連続部分が構成される。アルミニウム析出領域に対向する粒状アルミニウムの表面領域に比較的大きな不連続部分があると、その不連続部分に対応するアルミニウム析出領域へのアルミニウムの析出が不安定になりやすい。そこで、上記のように、陰極ドラム1の周方向において、筐体2のキャビティが1体であることによって、切れ目なく連続して粒状アルミニウム6の表面領域を構成することが好ましい。陰極ドラム1の周方向において、粒状アルミニウム6の表面領域が切れ目なく連続して構成されることによって、アルミニウム析出領域に切れ目なく連続してアルミニウムを析出させることができる。
陽極装置20は、筐体2内の複数の粒状アルミニウム6に電流を印加する例えば図3に示すような電極部7を有する。電極部7は筐体2内の複数の粒状アルミニウム6に常時接するように構成される。電極部7は、2つの上板部23の陰極ドラム1の側面1aからより遠くに位置する側の端部に構成された給電部(図示略)に接続され、給電可能に構成されている。電極部7は、電流を印加していないときに電気アルミニウムめっき液3に溶解しにくく、良好な導電性を有するアルミニウムなどからなる湾曲板(図3参照)により構成することができる。上記のような湾曲板を例えば筐体2内に位置する下板部22の内壁面に沿って配設することにより、筐体2内に貯留される複数の粒状アルミニウム6に常時接する電極部7として機能させることができる。なお、アルミニウム(例えばJIS規定のA1050)からなる電極部は好ましく、電気アルミニウムめっき液3に可溶性を有するが、たとえ電極部の表面が溶解したとしてもアルミニウム箔の製造に実質的な影響を及ぼさない。
陽極装置20における電極部7は上記の構成に限られない。例えば、筐体2を構成する下板部22そのものを、電流を印加していないときに電気アルミニウムめっき液3に溶解しにくく、良好な導電性を有するアルミニウムなどからなる湾曲板を用いて形成することにより、筐体2内に貯留される複数の粒状アルミニウム6に常時接する電極部として機能させることができる。また、良好な導電性を有する板状、棒状または球状などの金属材を端子部や接続板部として筐体2内に貯留した複数の粒状アルミニウム6に常時接するように配設することにより、陽極装置における電極部として機能させることも可能である。なお、電極部は、図3に示す電極部7のように陰極ドラム1のアルミニウム析出領域からより遠くなる複数の粒状アルミニウム6の下方に位置させることが好ましく、電流が印加されたときに粒状アルミニウム6が優先的に溶解されるようになる。
陽極装置20は、筐体2内に粒状アルミニウム6を送入する例えば図2に示すような粒子送入部2aを有する。粒子送入部2aは、電流を印加する前や電流を印加している間の適時に、筐体2内に粒状アルミニウム6を送入することが可能なように構成されている。電流を印加している間、湾曲板部21の内壁面21bに当接して陰極ドラム1のアルミニウム析出領域において実際にアルミニウムが析出する領域Sc(図4、図5参照)に対向する粒状アルミニウム6の表面領域Sa(図4、図5参照)を構成している複数の粒状アルミニウム6が溶解して小粒化する。小粒化した粒状アルミニウム6は自重および攪拌により筐体2内の最下方に向かって徐々に移動していく。その結果、筐体2内に貯留された粒状アルミニウム6全体の体積が減少し、筐体2内に図5に示すような空間2sが生じるようになる。
筐体2内に空間2sが生じると、粒状アルミニウム6の表面領域Saが図5に示すように小さくなり、これに対向するアルミニウム析出領域において実際にアルミニウムが析出する領域Scが図5に示すように小さくなる。その結果、電気アルミニウムめっき液3に浸漬された陰極ドラム1のアルミニウム析出領域のうちの一部(図5に示す領域Sc)にしかアルミニウムが析出しなくなるため、アルミニウム箔の製造に支障をきたす可能性がある。したがって、筐体2内では空間2sが生じないように、湾曲板部21の内壁面21bの全体に複数の粒状アルミニウム6が当接していることが好ましい。なお、筐体2内の空間2sが過度に大きくなるとアルミニウムの析出効率(電解効率)が低下する可能性があるため、筐体2内の粒状アルミニウム6の最上方の位置の液面3aまでの距離が30mm以下になるように構成することが好ましい。
ここで、図4に示すように、陰極ドラム1の側面1aに陰極として構成されたアルミニウ析出領域は、陽極として機能する粒状アルミニウム6の表面領域Sa(点線で囲んだ部分を参照)と一定の間隔になるように構成されている。粒状アルミニウム6の表面領域Saは、アルミニウ析出領域において実際にアルミニウムが析出する領域Sc(点線で囲んだ部分を参照)に対向している。アルミニウム析出領域に対向する粒状アルミニウム6の表面領域Saが大きいほど、アルミニウ析出領域において実際にアルミニウムが析出する領域Scが大きくなる。例えば、図4に示すように複数の粒状アルミニウム6が筐体2内に充満している状態であると、湾曲板部21の内壁面21bに当接して構成された粒状アルミニウム6の表面領域Saが最も大きくなるため、アルミニウム析出領域に対向する部分が最も大きくなり、実際にアルミニウムが析出する領域Scを最も大きくすることができる。その結果、実際にアルミニムが析出する領域Scに対応して形成されるアルミニウム膜10a(アルミニウム箔10)の面積を最も大きくすることができる。
したがって、電流を印加している間、筐体2内の粒状アルミニウム6の貯留状態は充満状態(図4参照)であることが好ましく、筐体2内に空間2s(図5参照)を生じさせないように、たとえ空間2sが生じてもそれを埋めるように、適時、粒状アルミニウム6を補充するのがよい。また、筐体2内の粒状アルミニウム6が充満状態に近い貯留状態であるほど多くの粒状アルミニウム6の自重が作用するため、粒状アルミニウム6同士の確実な接触状態が保たれやすくなるし、湾曲板部21の内壁面21bに対する粒状アルミニウム6の当接状態が保たれやすくなる。筐体2内への粒状アルミニウム6の送入は適時行うことが好ましく、筐体2内の粒状アルミニウム6の貯留状態を所定の状態に保持することができるし、筐体2内の粒状アルミニウム6の大きさを揃える(粒度分布の半価幅を小さくする)ことができるため、アルミニウムの析出効率(電解効率)の低下の抑制に寄与する。
そのため、陽極装置20には筐体2内に粒状アルミニウム6を送入する粒子送入部2aを備えている。例えば、図2に示す陽極装置20は、上板部23に粒子送入部2aを設け、その粒子送入部2aの上方に粒子供給装置5を設けている。なお、図2に示すよう陽極装置20では、粒子送入部2aおよび粒子供給装置5を筐体2の最上部に位置させることにより、粒状アルミニウム6の自重を十分に利用することができる。これにより、粒子供給装置5から粒子送入部2aを介して筐体2内に粒状アルミニウム6を容易かつ確実に送入することができる。
粒状アルミニウム6は筐体2の上板部23よりも上方に位置する粒子送入部2a内まで送入されていることが好ましく、常時、筐体2内の粒状アルミニウム6の貯留状態を充満状態に保持することができる。なお、図1に示す製箔装置100では、粒子送入部2aの上板部23への開口部は上板部23が液面3a下に位置するため液面3a下に位置するが、上板部23が液面3a上に位置するときは液面3a上に位置してもよい。
陽極装置20は、筐体2内の粒状アルミニウム6を攪拌する攪拌部2bを有する。攪拌部2bは、例えば図2に示すような2つの攪拌シャフトを有する構成であってよい。攪拌部2bの攪拌シャフトは、両端部が筐体2の側板部24に回転および揺動が可能なように支持された軸状の部材である。攪拌シャフトは、その軸方向からみて六角形の断面(横断面)外縁を有するように構成されている。2つの攪拌シャフトは筐体2内のキャビティを均等的に分けるような位置に設けられている。2つの攪拌シャフトは、電流を印加する前および電流を印加している間、適時、回転または揺動させることができる。
粒状アルミニウム6の表面領域Sa(図4参照)を構成している複数の粒状アルミニウム6は電流が印加されると徐々に溶解して小粒化する。粒状アルミニウム6が小粒化すると、小粒化した分だけ粒状アルミニウム6の表面積が低減する。粒状アルミニウム6の表面領域Saにおいて小粒化した粒状アルミニウム6が増えてくると、複数の粒状アルミニウム6が互いに接触して形成される電気的な接点が不安定になる可能性がある。粒状アルミニウム6の表面領域Saにおいて電気的な接点が不安定になるとアルミニウムの析出が不安化する。そこで、攪拌部2bにより筐体2内の粒状アルミニウム6を適度に攪拌するとよく、複数の粒状アルミニウム6が適度に移動され、粒状アルミニウム6の表面領域Saを再構成することができる。また、筐体2内の粒状アルミニウム6を攪拌すると、粒状アルミニウム6が互いに衝突し、擦過するため、電流の印加により粒状アルミニウム6の表面に生成したスラッジ被膜を除去する効果(セルフドレッシング)もある。
攪拌部2bの攪拌シャフトは、上記の六角柱状シャフトであってよいが、例えば、スクリュー状シャフト、六角柱状以外の多角柱状シャフトまたは羽根付き状シャフトなどであってもよい。攪拌部2bの攪拌シャフトの横断面は上記の六角形などの多角形状または羽根車状などの形状であってよい。攪拌部2bの攪拌シャフトの形状や寸法は、粒状アルミニウム6の形状、寸法および筐体2内の貯留度合いなどに応じて選定することができる。
攪拌部2bの攪拌シャフトの表面は、電気絶縁性を有するとともに、電流の印加の有無に拘らず電気アルミニウムめっき液3に不可溶性を有する。これにより、電流を印加している間の攪拌部2bの攪拌シャフトの溶解および電気アルミニウムめっき液3との反応を抑制することができる。攪拌部2bの攪拌シャフトは、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂材により構成されたものであってよく、ステンレス鋼などの金属表面がPTFEなどにより被覆された絶縁被覆金属材により構成されたものであってよい。
陽極装置20は、筐体2内で小粒化した粒状アルミニウム6を排出する粒子排出部2cを有する。陰極ドラム1の下方に位置する筐体2の下板部22に過度に大きな開口部を設けると、電流を印加したときに回り込みが生じてアルミニウムの析出効率(電解効率)が大きく低下することがある。そこで、粒子排出部2cは、例えば図3に示すように、筐体2の底部となる下板部22の下向きに凸の最下部に設けられた複数の貫通孔により構成することが好ましい。粒子排出部2cを構成する複数の貫通孔は、自重または攪拌によって筐体2内の最下方へ移動してきた小粒化した粒状アルミニウム6が通過可能に構成されている。筐体2内で小粒化した粒状アルミニウム6は、自重または攪拌により下方へ移動し、やがて筐体2内の底部(下向きに凸の下板部22の最下部)へ移動してくる。小粒化して表面積が小さくなった粒状アルミニウム6は電気的な接点の構成を阻害し、過度に小粒化(例えば円相当径が2mm未満)した粒状アルミニウム6は浮力が大きくなって電気アルミニウムめっき液3中に浮遊し、アルミニウムの析出を不安定化する可能性がある。そこで、小粒化した粒状アルミニウム6を粒子排出部2cから筐体2外へ排出するとよい。下板部22の下向きに凸の最下部に設ける複数の貫通孔は、陰極ドラム1の回転軸方向に沿って筐体2全幅に設けることが好ましく、小粒化した粒状アルミニウム6の排出が陰極ドラム1の回転軸方向に沿う筐体2全幅で行えるようになる。なお、粒子排出部2cの複数の貫通孔を通過して筐体2外へ排出された小粒化した粒状アルミニウム6は、電気アルミニウムめっき液3の循環経路などにフィルタを設けるなどして回収することができる。
陽極装置20は、陽極金属である複数の粒状アルミニウム6を筐体2内に貯留する。粒状アルミニウム6は、アルミニウムの析出安定化およびアルミニウム箔10の品質向上の観点から不純物量がより少ないことが好ましいため、97質量%以上のAl(元素)で構成されているとよい。粒状アルミニウム6は、Alの他、電気アルミニウムめっき液3に由来するS、C、Cl、Oなどの元素、製箔装置100を構成する部材などに由来するTi、Fe、Ni、Siなどの元素、アルミニウム膜10aの剥離に用いられるリード材などに由来するCuなどの元素を不純物として含む可能性がある。粒状アルミニウム6は、過度に微細なアルミニウム粒子ではなく、球状アルミニウムや塊状アルミニウムが好ましい。球状アルミニウムを粒状アルミニウム6に用いるのは好ましく、筐体2内での粒状アルミニウム6の流動が円滑になるとともに相互接触によって構成される電気的な接点が安定化しやすい。その結果、湾曲板部21の内壁面21bに当接した複数の粒状アルミニウム6により構成される粒状アルミニウム6の表面領域に生じる電界が均等化しやすくなる。
粒状アルミニウム6は、その円相当径(球状アルミニウムの場合は外径)が2mm以上30mm以下であるのが好ましい。円相当径(球状アルミニウムの場合は外径)が2mm以上30mm以下の粒状アルミニウム6であると、陽極として機能するのに好ましい表面積を有する粒状アルミニウム6の表面領域に構成することができる。また、筐体2内への粒状アルミニウム6の送入および筐体2内での粒状アルミニウム6の攪拌を容易化しながらも、筐体2内に貯留された粒状アルミニウム6の充填率(かさ密度)を高めることができる。また、球状アルミニウムは、外径に対して表面積が相乗的に変化するため、その外径が大きいほど電気アルミニウムめっき液3中へのアルミニウムイオンの放出量を増やすことができる。なお、粒状アルミニウム6の大きさは陰極ドラム1の直円柱体の側面1aの直径に応じて設定するのが好ましく、側面1aの直径がより大きい場合はより大きい粒状アルミニウム6を選定し、側面1aの直径がより小さい場合はより小さい粒状アルミニウム6を選定するのが好ましい。
製箔装置100は、図1に示すように、電気アルミニウムめっき液3を貯留する電解槽4を有する。電解槽4は、電流を印加している間、その内面が電気アルミニウムめっき液3に不溶性を呈し、所定量の電気アルミニウムめっき液3を貯留可能なように構成されている。電解槽4内は、電気アルミニウムめっき液3の液面3a上の空間3bに非水性ガス(例えば露点が-40℃以下の窒素ガス)が送入され、非水性雰囲気に保持されている。電解槽4内では、電気アルミニウムめっき液3の液面3a下において、陽極装置20の筐体2の湾曲板部21の内壁面21bが陰極ドラム1の直円柱体の側面1aに対して一定の間隔となるように配設されている。
電気アルミニウムめっき液3は、所定の条件下における電流の印加によりアルミニウムが析出可能な非水性液体である。電気アルミニウムめっき液3は、例えば、ジアルキルスルホンを非水溶媒とし、アルミニウムハロゲン化物を溶質とし、適量の含窒素化合物を添加剤とした非水性液体である。より具体的には、電気アルミニウムめっき液3は、10molのジメチルスルホンに対して、無水塩化アルミニウムを1.5~4.5molの範囲で配合し、塩化アンモニウムを0.05~2.0molの範囲で配合した非水性液体であり、それぞれの配合量は必要に応じて調整することができる。なお、電気アルミニウムめっき液3の配合組成は、新規に作製された電気アルミニウムめっき液3を分析したものとする。この場合、例えば無水塩化アルミニウムは、上記の1.5~4.5molの範囲で配合するのがよく、好ましくは1.5~4.2mol、より好ましくは1.5~4.0mol、より一層好ましくは1.5~3.8molの範囲で配合するのがよい。
上記のジアルキルスルホンは、例えば、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジプロピルスルホン、ジヘキシルスルホンおよびメチルエチルスルホンなど、アルキル基の炭素数が1~6の直鎖状のものや分岐状のものから選択することができる。
上記のアルミニウムハロゲン化物は、例えば、塩化アルミニウム、無水塩化アルミニウムおよび臭化アルミニウムなどから選択することができる。アルミニウムハロゲン化物は、アルミニウムの電析阻害要因となる導電性液体3中の水分量を極力低減するために無水物(例えば無水塩化アルミニウム)が好ましい。
上記の含窒素化合物は、例えば、ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、および、同一または異なるアルキル基をR~Rで示し、第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンをXで示すときに一般式:RN・Xで表される第四アンモニウム塩などから、1つまたは1つ以上を選択することができる。より具体的には、例えば、モノメチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、トリメチルアミン(TMA)塩酸塩および塩化アンモニウム(NHCl)などから選択することができる。
陽極装置20を搭載した製箔装置100を用いて、アルミニウム箔10を製造することができる。具体的には、製箔装置100を起動し、陰極ドラム1の側面1aに陰極として構成されたアルミニウム析出領域と陽極装置20の陽極として機能可能に構成された粒状アルミニウム6の表面領域(図4に示す領域Sa参照)との間に電流を印加し、陰極ドラム1を所定の回転速度で一方向に回転させる。これにより、陰極ドラム1のアルミニウム析出領域において、電気アルミニウムめっき液3に浸漬されている領域(図4に示す領域Sc)にアルミニウムが析出し始める。この領域Scは陰極ドラム1の回転とともに側面1aに沿って移動するが、電気アルミニウムめっき液3に浸漬されている間の領域Scにはアルミニウムが析出し続けて所定の厚み(例えば10μm)のアルミニウム膜10aに成長し、陰極ドラム1の回転により液面3a上に引き上げられる。液面3a上に引き上げられたアルミニウム膜10aをその先端部にリード材を繋いで巻き取るなどの手段によって陰極ドラム1の側面1aから剥離することにより、所定の厚み(例えば10μm)のアルミニウム箔10を得ることができる。その後、アルミニウム箔10は、その表面から電気アルミニウムめっき液3を除去するために洗浄処理し、アルミニウム箔10の表面を適度に乾燥させるために乾燥処理することができる。
以上述べたように、この発明に係る陽極装置(陽極装置20)は、筐体2内への適時の粒状アルミニウム6の送入、筐体2内での適時の粒状アルミニウム6の攪拌および筐体2外への適時の小粒化した粒状アルミニウム6の排出のそれぞれを可能にすることによって、筐体2の下向きに凸の湾曲板部21の内壁面21bへの複数の粒状アルミニウム6の当接状態が常時一定に保たれるように構成されている。これにより、電気アルミニウムめっき液3を用いてアルミニウム箔10を製造するために電流が印加され続けたとき、筐体2の下向きに凸の湾曲板部21の内壁面21bによって陽極として機能可能な粒状アルミニウム6の表面領域を一定の形態に保持することが可能になる。
したがって、この発明に係る陽極装置(陽極装置20)を搭載したアルミニウム箔の製造装置(製箔装置100)は、電流が印加される前は、陰極として構成されたアルミニウム析出領域は直円柱体の側面1aによって保たれ、陽極として機能可能な粒状アルミニウム6の表面領域は筐体2の下向きに凸の湾曲板部21の内壁面21bによって保たれ、湾曲板部21の内壁面21bがアルミニウム析出領域に対して一定の間隔を保つことができる。そして、電流が印加され続けたときも同様に、陰極として構成されたアルミニウム析出領域は直円柱体の側面1aによって保たれ、陽極として機能可能な粒状アルミニウム6の表面領域は筐体2の下向きに凸の湾曲板部21の内壁面21bによって保たれ、湾曲板部21の内壁面21bがアルミニウム析出領域に対して一定の間隔を保つことができる。
また、この発明に係る陽極装置(陽極装置20)を搭載したアルミニウム箔の製造装置(製箔装置100)を用いたアルミニウム箔の製造方法の適用により、陰極と陽極との互いの湾曲面の形状の一致性が保持されるとともに陰極と陽極との離間距離の均等性が保持されるため、長手方向において均質な所定の厚み(例えば10μm)のアルミニウム箔10を作製することができる。その結果、この発明は、蓄電デバイスの高密度化に対応可能なより小さい厚み(例えば10μm以下)のアルミニウム箔の実用化に寄与することができる。
1.陰極装置、1a.側面
2.筐体、2a.粒子送入部、2b.攪拌部、2c.粒子排出部、2s.空間
3.電気アルミニウムめっき液、3a.液面、3b.空間
4.電解槽
5.粒子供給装置
6.粒状アルミニウム
7.電極部
10.アルミニウム箔、10a.アルミニウム膜
20.陽極装置
21.湾曲板部、21a.貫通孔、21b.内壁面、21c.外壁面
22.下板部
23.上板部
24.側板部
100.製箔装置
Sa.領域(陽極側)
Sc.領域(陰極側)
A.陰極ドラムの回転方向を示す矢印
B.アルミニウム箔の送り方向を示す矢印
C.循環する電気アルミニウムめっき液の供給を示す矢印
D.循環する電気アルミニウムめっき液の排出を示す矢印
E.攪拌シャフトの回転方向を示す矢印

Claims (6)

  1. 回転軸を備える直円柱体の側面に陰極として構成されたアルミニウム析出領域を有する陰極装置とともに用いてアルミニウム箔を製造するための陽極装置であって、
    前記陽極装置は、前記直円柱体の下方に配置可能に構成された複数の粒状アルミニウムを貯留している筐体と、前記筐体内の複数の粒状アルミニウムに電流を印加する電極部と、前記筐体内に粒状アルミニウムを送入する粒子送入部と、前記筐体内の粒状アルミニウムを攪拌する攪拌シャフトを有する攪拌部と、前記筐体内で小粒化した粒状アルミニウムを排出する粒子排出部
    と、を有し、
    前記筐体は複数の貫通孔が設けられた下向きに凸の湾曲板部を有し、
    前記湾曲板部は前記筐体内に位置して前記複数の粒状アルミニウムが当接する内壁面を有し、
    前記回転軸の方向からみた前記アルミニウム析出領域に対向する前記内壁面の断面外縁が前記直円柱体の前記側面に対して一定の間隔になるように構成されている、陽極装置。
  2. 前記湾曲板部は前記筐体外面を構成する外壁面を有し、前記外壁面は前記内壁面に対して平行になるように構成されている、請求項1に記載の陽極装置。
  3. 回転軸を備える直円柱体の側面に陰極として構成されたアルミニウム析出領域を有する陰極装置と、
    前記直円柱体の下方に配置された筐体内に陽極として構成された複数の粒状アルミニウムを貯留する陽極装置と、
    電気アルミニウムめっき液を貯留する電解槽と、を有し、
    前記陽極装置は、前記筐体と、前記筐体内の複数の粒状アルミニウムに電流を印加する電極部と、前記筐体内に粒状アルミニウムを送入する粒子送入部と、前記筐体内の粒状アルミニウムを攪拌する攪拌シャフトを有する攪拌部と、前記筐体内で小粒化した粒状アルミニウムを排出する粒子排出部と、を有し、
    前記筐体は複数の貫通孔が設けられた下向きに凸の湾曲板部を有し、
    前記湾曲板部は前記筐体内に位置して前記複数の粒状アルミニウムが当接する内壁面を有し、
    前記回転軸の方向からみた前記アルミニウム析出領域に対向する前記内壁面の断面外縁が前記直円柱体の前記側面に対して一定の間隔になるように構成されており、
    前記電気アルミニウムめっき液の中に、前記アルミニウム析出領域の一部および前記筐体を浸漬した状態で、前記アルミニウム析出領域と前記筐体内の前記複数の粒状アルミニウムとの間に電流を印加しながら前記直円柱体を一方回転させることにより、前記アルミニウム析出領域にアルミニウムを析出させてアルミニウム膜を形成し、前記電気アルミニウムめっき液の液面からせり上がったアルミニウム膜を前記アルミニウム析出領域から剥離することによりアルミニウム箔を得るように構成されている、アルミニウム箔の製造装置。
  4. 前記湾曲板部は前記筐体外面を構成する外壁面を有し、前記外壁面は前記内壁面に対して平行になるように構成されている、請求項3に記載のアルミニウム箔の製造装置。
  5. 回転軸を備える直円柱体の側面に陰極として構成されたアルミニウム析出領域を有する陰極装置と、
    前記直円柱体の下方に配置された筐体内に陽極として構成された複数の粒状アルミニウムを貯留する陽極装置と、
    電気アルミニウムめっき液を貯留する電解槽と、を準備し、
    前記陽極装置は、前記筐体と、前記筐体内の複数の粒状アルミニウムに電流を印加する電極部と、前記筐体内に粒状アルミニウムを送入する粒子送入部と、前記筐体内の粒状アルミニウムを攪拌する攪拌シャフトを有する攪拌部と、前記筐体内で小粒化した粒状アルミニウムを排出する粒子排出部と、を有し、
    前記筐体は複数の貫通孔が設けられた下向きに凸の湾曲板部を有し、
    前記湾曲板部は前記筐体内に位置して前記複数の粒状アルミニウムが当接する内壁面を有し、
    前記回転軸の方向からみた前記アルミニウム析出領域に対向する前記内壁面の断面外縁が前記直円柱体の前記側面に対して一定の間隔になるように構成されるようにし、
    前記電気アルミニウムめっき液の中に、前記アルミニウム析出領域の一部および前記筐体を浸漬した状態で、前記アルミニウム析出領域と前記筐体内の前記複数の粒状アルミニウムとの間に電流を印加しながら前記直円柱体を一方回転させることにより、前記アルミニウム析出領域にアルミニウムを析出させてアルミニウム膜を形成し、前記電気アルミニウムめっき液の液面からせり上がったアルミニウム膜を前記アルミニウム析出領域から剥離することによりアルミニウム箔を形成する、アルミニウム箔の製造方法。
  6. 前記湾曲板部は前記筐体外面を構成する外壁面を有し、前記外壁面は前記内壁面に対して平行に構成する、請求項5に記載のアルミニウム箔の製造方法。
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