JP7154888B2 - 湿潤バイオマス焼却システム - Google Patents

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Description

本発明は、内部循環流動層式の湿潤バイオマス焼却炉を備える湿潤バイオマス焼却システムに関する。
下水汚泥、木質バイオマス、及び生ゴミ等の湿潤バイオマスの処理施設として、例えば、内部循環流動層式の焼却炉を備える焼却システムが知られている。この形式の焼却炉は、例えば特許文献1に開示されるように、乾燥室と燃焼室とを有し、乾燥室と燃焼室との各々の下方に、乾燥室と燃焼室とにわたって流動媒体が流動する流動床が設けられている。
上記構成の焼却炉では、乾燥室内に流動床の下方から供給される乾燥剤ガスにより、バイオマスを流動媒体と混合しながら乾燥させ、燃焼室内に流動床の下方から供給される高温の燃焼剤ガスにより、乾燥室で乾燥させたバイオマスを流動媒体と混合しながら燃焼する。バイオマスの乾燥により生じた乾燥排ガス、又はバイオマスの燃焼により生じた燃焼排ガスは、熱回収され、例えば、焼却炉の外部に設けられた発電装置に導入されて発電に供される。
特開2016-138694号公報
上記構成の焼却炉は、安定した炉床温度で運転することにより、温室効果ガスやダイオキシン類の排出量を抑制しつつ、良好に熱回収できる。ここで、乾燥室に供給されるバイオマスの水分量や固形分の単位重量当たりの発熱量(以下、バイオマスの性状と称する。)が変動することで、乾燥室内の流動床の温度や、燃焼室の流動床の温度が変動するのを防止できれば、システムをより安定して運転できるため望ましい。
上記問題の対策としては、例えば、乾燥室内の流動床の温度が過度に低下した場合、流動媒体の移動量を増大させる方法が考えられる。しかしながら、乾燥室と燃焼室との間における流動媒体の移動量の調節は難しく、例えば、燃焼室の熱損失が生じたり、乾燥室でバイオマスの不要な分解が生じたりするおそれがある。
そこで本発明は、内部循環流動層式の焼却炉を有する湿潤バイオマス焼却システムにおいて、乾燥室と燃焼室との間を移動する流動媒体の移動量を適切に調節することにより、湿潤バイオマスの性状が変動しても、安定した炉床温度でシステムを運転可能にすることを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る湿潤バイオマス焼却システムは、乾燥室及び燃焼室と、前記乾燥室内の下方と前記燃焼室内の下方とにわたって流動する流動媒体を含む流動床と、前記流動床を支持する炉床と、前記乾燥室側の前記流動床の上方空間と前記燃焼室側の前記流動床の上方空間とを仕切り且つ下端の少なくとも一部が前記炉床と空間をおいて前記流動床内に配置された仕切壁と、を有する湿潤バイオマス焼却炉と、前記乾燥室側の前記流動床の下方から、前記乾燥室内で湿潤バイオマスを前記流動媒体と混合しながら乾燥するための乾燥剤ガスを前記乾燥室内に供給する第1風箱と、前記燃焼室側の前記流動床の下方から、前記乾燥室内で乾燥された前記湿潤バイオマスを前記燃焼室内で前記流動媒体と混合しながら燃焼するための燃焼剤ガスを前記燃焼室内に供給する第2風箱と、前記第1風箱及び前記第2風箱とは別に配置され、前記空間と上下方向に重なる位置の前記流動床の下方から、前記乾燥室と前記燃焼室との間で前記湿潤バイオマス及び前記流動媒体を移動させるための流動化ガスを前記空間内に供給する第3風箱と、を備える。
上記構成によれば、第3風箱が、第1風箱及び第2風箱とは別に配置されているので、前記空間内に供給される流動化ガスの流量を、乾燥室内に供給する乾燥剤ガスの流量、及び、燃焼室内に供給する燃焼剤ガスの流量とは独立して調節できる。これにより、乾燥室内で湿潤バイオマスを適切に乾燥させるための乾燥剤ガスの流量と、燃焼室内でバイオマスを適切に燃焼させるための燃焼剤ガスの流量とを維持しつつ、流動化ガスの流量を調節することで、燃焼室と乾燥室との間を移動する流動媒体の移動量を適切に調節できる。
従って、乾燥室内に供給されるバイオマスの性状が変動した場合でも、乾燥室内でのバイオマスの不要な分解や燃焼室の熱損失を防止しながら、乾燥室内の流動床の温度、及び、燃焼室内の流動床の温度をそれぞれ安定化できる。
前記乾燥剤ガスを前記第1風箱に供給する乾燥剤ガス供給路と、前記燃焼剤ガスを前記第2風箱に供給する燃焼剤ガス供給路と、前記流動化ガスを前記第3風箱に供給する流動化ガス供給路と、前記流動化ガス供給路を流通する前記流動化ガスの流量を調節するバルブと、を更に備えていてもよい。
上記構成によれば、流動化ガス供給路から前記空間内に供給される流動化ガスの流量を、乾燥室内に供給する乾燥剤ガスの流量、及び、燃焼室内に供給する燃焼剤ガスの流量とは別個に、バルブを用いて比較的容易に調節できる。
前記炉床の前記空間と上下方向に重なる部分には、前記仕切壁の壁面に沿って、前記空間内に前記流動化ガスを供給する複数のガス供給部が前記第3風箱に接続され且つ水平方向に並んで設けられ、前記バルブは、前記複数のガス供給部の各々から前記空間内に供給される前記流動化ガスの流量の差を縮小可能に配置されていてもよい。
上記構成によれば、仕切壁の壁面に沿って、水平方向に並んで設けられた複数のガス供給部の各々から、前記空間内に流動化ガスを均一に供給し易くできる。
前記第3風箱は、前記仕切壁の壁面に沿って水平方向に並ぶ複数の区画セルを含み、前記炉床の前記空間と上下方向に重なる部分には、前記仕切壁の壁面に沿って、前記空間内に前記流動化ガスを供給する前記複数のガス供給部が前記区画セルの各々に接続され且つ水平方向に並んで設けられ、前記バルブが、前記複数の区画セルの各々に対応して設けられていることにより、前記区画セルを介して前記空間内に供給される前記流動化ガスの流量が、前記区画セル毎に個別に調節可能であってもよい。
上記構成によれば、第3風箱の区画セル毎に流動化ガスの流量をバルブにより個別調節できるため、例えば、前記空間において、乾燥室と燃焼室との間における流動媒体の移動を促進するセクションと、前記移動を促進しないセクションとを分けて設定できる。従って、燃焼室と乾燥室との間を移動する流動媒体の移動量を更に細やかに調節できる。
前記流動化ガス供給路は、その下流端部に配置されて互いに分岐した複数の分岐路を有し、前記複数の分岐路は、前記複数の区画セルの各々に個別に接続されていてもよい。このように、複数の分岐路を有する流動化ガス供給路を用いることにより、比較的簡素な構成で、区画セル毎に流動化ガスの流量をバルブにより調節できる。
前記乾燥室内の前記流動床の温度を計測する温度計と、前記温度計と前記バルブとに接続されて前記バルブを調節する制御部と、を更に備えてもよい。上記構成によれば、例えば、制御部が温度計の計測値が所定値以上であると判定した場合、バルブを調節することで、燃焼室と乾燥室との間を移動する流動媒体の移動量を自動で調節できる。
前記仕切壁は、前記流動床内に配置されると共に前記下端に形成されて前記仕切壁の厚み方向に貫通する貫通部を有し、前記空間が、前記貫通部の内部空間であってもよい。上記構成によれば、仕切壁の貫通部を利用することにより、前記空間を炉内に効率よく配置できる。
前記貫通部は、前記仕切壁と前記炉床とにより囲まれており、前記仕切壁の厚み方向から見て、前記貫通部は、水平方向に平行な一対の辺と、上下方向に平行な一対の辺とを有する矩形の周縁形状を有していてもよい。上記構成によれば、水平方向にわたって貫通部の前記周縁形状が一定であるため、貫通部を移動する流動媒体の移動量を、流動化ガスの流量により調節し易くできる。
本発明の各態様によれば、内部循環流動層式の焼却炉を有する湿潤バイオマス焼却システムにおいて、乾燥室と燃焼室との間を移動する流動媒体の移動量を適切に調節することにより、湿潤バイオマスの性状が変動しても、安定した炉床温度でシステムを運転できる。
第1実施形態に係る湿潤バイオマス焼却システムの全体図である。 図1の仕切壁とその周辺の正面図である。 図1の湿潤バイオマス焼却システムの動作フローチャートである。 第2実施形態に係る湿潤バイオマス焼却システムにおける仕切壁の斜視図である。 図4の仕切壁とその周辺の正面図である。 図4の湿潤バイオマス焼却システムの動作フローチャートである。
以下、本発明の各実施形態について、図を参照しながら説明する。以下の説明において、「流量」とは、単位時間当たりにガス供給部6から供給されるガスの流量を示し、「流速」とは、単位時間当たりにガス供給部6から供給されるガスの流速を示す。また「移動量」とは、焼却炉2内における単位時間当たりの流動媒体10の移動量を示す。
(第1実施形態)
[湿潤バイオマス焼却システム]
図1は、実施形態に係る湿潤バイオマス焼却システム1(以下、単にシステム1と称する。)の全体図である。図2は、図1の仕切壁2cとその周辺の正面図である。図1及び2に示すように、システム1は、湿潤バイオマス焼却炉2(以下、単に焼却炉2と称する。)、制御部3、湿潤バイオマス供給路R1、乾燥剤ガス供給路R2、燃焼剤ガス供給路R3、流動化ガス供給路R4、乾燥排ガス排出路R5、燃焼排ガス排出路R6、燃焼灰排出路R7、第1バルブV1、第2バルブV2、及び第3バルブV3を備えている。
焼却炉2は、乾燥室2a、燃焼室2b、仕切壁2c、炉床2d、上方空間21,22、複数のガス供給部6、流動床2f、第1風箱7、第2風箱9、第3風箱8、乾燥室温度計T1、及び燃焼室温度計T2を有する。
乾燥室2aと燃焼室2bとは、焼却炉2の内部に仕切壁2cを隔てて設けられている。乾燥室2aでは、バイオマス供給口2a1より供給された湿潤バイオマス15が乾燥される。燃焼室2bでは、乾燥室2a内で乾燥された湿潤バイオマス15が乾燥室2aから移動され且つ燃焼される。なお、本実施形態で言う湿潤バイオマスは、炭素成分を含み、乾燥室2aへ供給されたときの水分含有率が数十%以上のものを指す。
仕切壁2cは、乾燥室2a側の流動床2fの上方空間21と、燃焼室2b側の流動床2fの上方空間22とを仕切っている。仕切壁2cの下端の少なくとも一部は、炉床2dと空間13をおいて流動床2f内に配置されている。これにより、焼却炉2内の上方空間21,22は、互いに隔離されている。炉床2dは、流動床2fを支持する。流動床2fは、炉床2dの上方で、乾燥室2aの下方と燃焼室2bの下方とにわたって配置されている。
複数のガス供給部6は、炉床2dの上面に均一に分散して配置されている。炉床2dの乾燥室2aと上下方向に重なる部分、炉床2dの燃焼室2bと上下方向に重なる部分、及び、炉床2dの空間13と上下方向に重なる部分の各々には、複数のガス供給部6がそれぞれ配置されている。炉床2dの乾燥室2aと上下方向に重なる部分に配置されたガス供給部6は、第1風箱7に接続されている。炉床2dの空間13と上下方向に重なる部分に配置されたガス供給部6は、第3風箱8に接続されている。炉床2dの燃焼室2bと上下方向に重なる部分に配置されたガス供給部6は、第2風箱9に接続されている。
炉床2dの乾燥室2aと上下方向に重なる部分と、炉床2dの燃焼室2bと上下方向に重なる部分とは、炉床2dの空間13と上下方向に重なる部分よりも面積が広いため、炉床2dの空間13と上下方向に重なる部分よりも多くのガス供給部6が配置されている。ガス供給部6は、一例として複数のガス噴出孔を有するノズルユニットであるが、これに限定されない。
図2に示すように、本実施形態の仕切壁2cは、流動床2f内に配置されると共に仕切壁2cの下端に形成されて仕切壁2cの厚み方向に貫通する貫通部2gを有する。貫通部2gは、仕切壁2cと炉床2dとにより囲まれている。本実施形態の貫通部2gは、仕切壁2cの厚み方向から見て、水平方向に平行な一対の辺と、上下方向に平行な一対の辺とを有する矩形の周縁形状を有する。空間13は、貫通部2gの内部空間である。
炉床2dの空間13と上下方向に重なる部分には、仕切壁2cの壁面に沿って、空間13内に流動化ガスを供給する複数のガス供給部6が、第3風箱8に接続され且つ水平方向に並んで設けられている。後述する第3バルブV3は、空間13内に配置された複数のガス供給部6の各々から空間13内に供給される流動化ガスの流量の差を縮小可能に配置されている。
図1に示す流動床2fは、乾燥室2aの下方と燃焼室2bの下方とにわたって流動する流動媒体(粒子状物質)10を含む。流動媒体10は、例えば珪砂であるが、これに限定されない。焼却炉2の運転時において、乾燥室2a内の流動床2fの温度は、湿潤バイオマス15の熱分解温度未満の温度範囲の値(例えば160℃以下の範囲の値)に設定され、燃焼室2b内の流動床2fの温度は、乾燥室2a内の流動床2fの温度よりも高温(例えば500℃以上800℃以下の温度範囲の値)に設定される。
風箱7~9は、内部が中空の箱体である。第1風箱7は、乾燥室2a側の炉床2dの下方に設けられている。第1風箱7は、乾燥室2a側の流動床2fの下方から、乾燥室2a内で湿潤バイオマス15を流動媒体10と混合しながら乾燥するための乾燥剤ガスを乾燥室2a内に供給する。
第2風箱9は、燃焼室2b側の炉床2dの下方に設けられている。第2風箱9は、燃焼室2b側の流動床2fの下方から、乾燥室2a内で乾燥された湿潤バイオマス15を燃焼室2b内で流動媒体10と混合しながら燃焼するための燃焼剤ガスを燃焼室2b内に供給する。
第3風箱8は、仕切壁2cと上下方向に重なる位置の炉床2dの下方に設けられている。第3風箱8は、空間13と上下方向に重なる位置の流動床2fの下方から、乾燥室2aと燃焼室2bとの間で流動媒体10及び湿潤バイオマス15を移動させるための流動化ガスを空間13内に供給する。
ここで、炉床2dの空間13と上下方向に重なる部分の面積は、炉床2dの乾燥室2aと上下方向に重なる部分の面積、及び、炉床2dの燃焼室2bと上下方向に重なる部分の面積に比べて十分に小さい。従って、乾燥室2a内に供給される乾燥剤ガスの流量、及び、燃焼室2b内に供給される燃焼剤ガスの流量に比べて、空間13内に供給される流動化ガスの流量は、通常は十分に小さい。
湿潤バイオマス供給路R1は、バイオマス供給口2a1に接続され、乾燥室2a内に湿潤バイオマス15を供給する。乾燥剤ガス供給路R2は、乾燥室2a内で湿潤バイオマス15を流動媒体10と混合させながら乾燥させるための乾燥剤ガスを乾燥室2a内に供給する。乾燥剤ガス供給路R2は、第1風箱7に接続されている。乾燥剤ガスは過熱蒸気であるが、これに限定されない。
燃焼剤ガス供給路R3は、乾燥室2a内で乾燥された湿潤バイオマス15を燃焼室2b内で流動媒体10と混合しながら燃焼するための燃焼剤ガスを燃焼室2b内に供給する。燃焼剤ガス供給路R3は、第2風箱9に接続されている。燃焼剤ガスは空気であるが、これに限定されない。
流動化ガス供給路R4は、乾燥剤ガス供給路R2及び燃焼剤ガス供給路R3とは別に配置され、流動化ガスを第3風箱8に供給する。流動化ガス供給路R4は、第3風箱8に接続されている。流動化ガスは過熱蒸気であるが、これに限定されない。流動化ガスは、乾燥剤ガス及び燃焼剤ガスとは異なるガスであってもよい。
乾燥排ガス排出路R5は、上方空間21中の湿潤バイオマス15の乾燥により生じた乾燥排ガスを乾燥室2a外に排出する。乾燥排ガス排出路R5は、乾燥室2aに接続されている。燃焼排ガス排出路R6は、上方空間22中の湿潤バイオマス15の燃焼により生じた燃焼排ガスを燃焼室2b外に排出する。燃焼排ガス排出路R6は、燃焼室2bに接続されている。燃焼灰排出路R7は、湿潤バイオマス15の燃焼により生じた燃焼灰を燃焼室2b外に排出する。燃焼灰排出路R7は、燃焼室2bに接続されている。
第1バルブV1は、乾燥剤ガス供給路R2を流通する乾燥剤ガスの流量を調節する。第2バルブV2は、燃焼剤ガス供給路R3を流通する燃焼剤ガスの流量を調節する。第3バルブV3は、流動化ガス供給路R4を流通する流動化ガスの流量を調節する。
乾燥室温度計T1は、乾燥室2a内に配置されて乾燥室2a内の流動床2fの温度を測定する。燃焼室温度計T2は、燃焼室2b内に配置されて燃焼室2b内の流動床2fの温度を測定する。
制御部3は、一例として、CPU、ROM、及びRAM等を備えたコンピュータであり、バルブV1~V3の開度を個別に制御する。ROMには、所定の制御プログラムが格納されている。制御部3は、制御プログラムに基づいて、各温度計T1,T2の測定値を監視し、バルブV1~V3の開度を所定のタイミングで調節する。
熱交換装置4は、燃焼排ガスから熱回収する。熱交換装置4は、燃焼剤ガスを燃焼室2bに供給する前に燃焼室2bから排出される燃焼排ガスと熱交換させて燃焼剤ガスを温度上昇させると共に、水と燃焼排ガスとを熱交換させて過熱蒸気を発生させる。
一例として熱交換装置4は、予熱器16とボイラ17とを有する。予熱器16は、燃焼室2bに供給される燃焼剤ガスを燃焼室2bに供給する前に予め燃焼排ガスと熱交換させて温度上昇させる。ボイラ17は、水と予熱器16を流通した燃焼排ガスとを熱交換させて過熱蒸気(乾燥剤ガス)を発生させる。
発電装置5は、乾燥排ガス排出路R5に設けられている。発電装置5は、乾燥排ガスから熱回収する熱回収装置である。発電装置5は、一例としてバイナリ発電機であるが、これに限定されない。また、熱回収装置は発電装置以外でもよく、例えばボイラを有していてもよい。
焼却炉2の運転時には、乾燥室2a側に配置された各ガス供給部6から、乾燥剤ガス供給路R2を通過した乾燥剤ガスが、第1風箱7を介して乾燥室2a内に噴出される。乾燥剤ガスは、流動媒体10及び湿潤バイオマス15中に複数の気泡14となって混入する。各ガス供給部6から噴出する乾燥剤ガスにより、湿潤バイオマス15は、流動媒体10と混合されながら乾燥される。これにより乾燥された湿潤バイオマス15は、流動媒体10と共に乾燥室2a側から燃焼室2b側へ移動する。
上方空間21内の乾燥排ガスは、乾燥排ガス排出路R5を流通して乾燥室2a外に排出される。乾燥剤ガスに過熱蒸気などの非酸化性ガスを用いた場合、乾燥室2a内では湿潤バイオマス15は燃焼せず、乾燥排ガスに炭素成分が含まれるのが防止される。
また焼却炉2の運転時には、燃焼室2b側に配置された各ガス供給部6から、燃焼剤ガス供給路R3を通過した燃焼剤ガスが、第2風箱9を介して燃焼室2b内に噴出される。燃焼剤ガスは、流動媒体10及び湿潤バイオマス15中に複数の気泡14となって混入する。各ガス供給部6から噴出する燃焼剤ガスにより、湿潤バイオマス15は、流動媒体10と混合されながら燃焼される。
上方空間22内の燃焼排ガスは、燃焼排ガス排出路R6を介して燃焼室2b外に排出される。燃焼灰は、燃焼灰排出路R7を流通して燃焼室2b外に排出される。燃焼室2bにおいて湿潤バイオマス15の燃焼により生じた熱は、流動媒体10と共に燃焼室2b側から乾燥室2a側へ移動し、乾燥室2a内における湿潤バイオマス15の乾燥に用いられる。
また焼却炉2の運転時には、空間13内に配置された各ガス供給部6から、流動化ガス供給路R4を通過した流動化ガスが、第3風箱8を介して空間13内に噴出される。流動化ガスは、流動媒体10及び湿潤バイオマス15中に複数の気泡14となって混入する。空間13内に配置された各ガス供給部6から噴出する流動化ガスにより、空間13内の流動媒体10及び湿潤バイオマス15は流動状態となり、乾燥室2aと燃焼室2bとの間を移動する。
[システムの運転方法]
図3は、図1のシステム1の動作フローチャートである。システム1では、初期設定として、第1バルブV1及び第2バルブV2の開度は所定値(ここでは100%)に制御されると共に、第3バルブV3の開度は0%より大きく100%未満の範囲の値M1に制御される。値M1は適宜設定可能であるが、例えば50%以上100%未満の範囲の値である。
図3に示すように、運転中のシステム1において、制御部3は、制御プログラムに基づき、まず乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A1未満か否かを判定する(S1)。ステップS1において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A1未満ではない(即ち、閾値A1以上である)と判定した場合(S1:N)、第3バルブV3の状態を維持する(S3)。
これにより焼却炉2では、第3風箱8を介して空間13内に供給される流動化ガスの流量(言い換えると、第3バルブV3の開度)が所定値に維持され、燃焼室2bと乾燥室2aとの間における流動媒体10の移動量が変化するのが防止される。
よって例えば、燃焼室2bから乾燥室2aへ高温且つ比較的大量の流動媒体10が移動するのが防止される。これにより、乾燥室2a内の温度が過度に上昇するのが防止されると共に、燃焼室2bの熱損失が防止される。また、乾燥室2a内で湿潤バイオマス15が熱分解するのが防止されると共に、乾燥排ガス中に炭素成分が混入するのが防止される。
一方、ステップS1において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A1未満であると判定した場合(S1:Y)、一定時間、バルブV3を更に開放するように制御する(S2)。ここでは一例として、制御部3は、バルブV3の開度を値M1より大きい値M2(例えば100%)に制御する。
これにより焼却炉2では、第3風箱8を介して空間13内に供給される流動化ガスの流量が増大し、燃焼室2b側から乾燥室2a側へ移動する高温の流動媒体10の移動量が増大する。よって、乾燥室2a内の温度が過度に低下するのが防止され、湿潤バイオマス15が安定して乾燥される。また、乾燥室2a内で生じた乾燥排ガスが、乾燥排ガス排出路R5を流通して発電装置5に送られ、良好に熱回収される。
このように制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値を閾値A1と比較することにより、バルブV3の制御を行うか否かを判定し、判定結果に応じてバルブV3の制御を行う。これにより、湿潤バイオマス15の性状が変動しても、安定した炉床温度でシステム1を運転することが可能となる。
次に制御部3は、システム1が運転休止の状態か否かを判定する(S4)。ステップS4において、制御部3は、システム1が運転休止の状態であると判定するまで、ステップS1~S4を繰り返して行う。
以上説明したように、システム1によれば、第3風箱8が、第1風箱7及び第2風箱9とは別に配置されているので、空間13内に供給される流動化ガスの流量を、乾燥室2a内に供給する乾燥剤ガスの流量、及び、燃焼室2b内に供給する燃焼剤ガスの流量とは独立して調節できる。これにより、乾燥室2a内で湿潤バイオマス15を適切に乾燥させるための乾燥剤ガスの流量と、燃焼室2b内でバイオマスを適切に燃焼させるための燃焼剤ガスの流量とを維持しつつ、流動化ガスの流量を調節することで、燃焼室2bと乾燥室2aとの間を移動する流動媒体10の移動量を適切に調節できる。
従って、乾燥室2a内に供給される湿潤バイオマス15の性状が変動した場合でも、乾燥室2a内での湿潤バイオマス15の不要な分解や燃焼室2bの熱損失を防止しながら、乾燥室2a内の流動床2fの温度、及び、燃焼室2b内の流動床2fの温度をそれぞれ安定化できる。
また、流動化ガスが空間13内に供給される炉床2dの部分は、炉床2dの乾燥室2aと上下方向に重なる部分、及び、炉床2dの燃焼室2bと上下方向に重なる部分に比べて面積が小さい。このため、乾燥室2a内に供給される乾燥剤ガスの流量、及び、燃焼室2b内に供給される燃焼剤ガスの流量に比べて、空間13内に供給される流動化ガスの流量は小さい。
このような条件下で空間13内に流動化ガスを供給することで、燃焼室2bと乾燥室2aとの間を移動する流動媒体10の移動量を、比較的少ない流量の流動化ガスにより効率よく且つ適切に調節できる。また、焼却炉2内におけるガスの空燃比の変動を抑制しながら、焼却炉2内の温度を安定化できる。また流動化ガスとして、乾燥剤ガスと同一のガスを用いることで、流動化ガスが乾燥室2a内に入り込んだとしても、乾燥排ガスの組成変動を防止できる。
またシステム1は、乾燥剤ガス供給路R2と、燃焼剤ガス供給路R3と、流動化ガス供給路R4と、第3バルブV3とを備えるので、流動化ガス供給路R4から空間13内に供給される流動化ガスの流量を、乾燥室2a内に供給する乾燥剤ガスの流量、及び、燃焼室2b内に供給する燃焼剤ガスの流量とは別個に、第3バルブV3を用いて比較的容易に調節できる。
また、空間13と上下方向に重なる炉床2dの部分には、仕切壁2cの壁面に沿って、複数のガス供給部6が第3風箱8に接続され且つ水平方向に並んで設けられ、バルブV3は、複数のガス供給部6の各々から空間13内に供給される流動化ガスの流量の差を縮小可能に配置されている。このため、仕切壁2cの壁面に沿って、水平方向に並んで設けられた複数のガス供給部6の各々から、空間13内に流動化ガスを均一に供給し易くできる。これにより、空間13を移動する流動媒体10の移動量を適切に調節し易くできる。
またシステム1は、乾燥室2a内の流動床2fの温度を計測する乾燥室温度計T1と、乾燥室温度計T1とバルブV3とに接続されてバルブV3を調節する制御部3とを備える。このため、例えば、制御部3が乾燥室温度計T1の計測値が所定値以上であると判定した場合、バルブV3を調節することで、燃焼室2bと乾燥室2aとの間を移動する流動媒体10の移動量を自動で調節できる。
また仕切壁2cは、炉床2dを仕切るように流動床2f内に配置されると共に仕切壁2cの下端に形成されて仕切壁2cの厚み方向に貫通する貫通部2gを有し、空間13が、貫通部2gの内部空間である。このため、仕切壁2cの貫通部2gを利用することにより、空間13を焼却炉2内に効率よく配置できる。
また貫通部2gは、仕切壁2cと炉床2dとにより囲まれており、仕切壁2cの厚み方向から見て、貫通部2gは、水平方向に平行な一対の辺と、上下方向に平行な一対の辺とを有する矩形の周縁形状を有している。これにより、水平方向にわたって貫通部2gの前記周縁形状が一定であるため、貫通部2gを移動する流動媒体10の移動量を、流動化ガスの流量により調節し易くできる。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態の第1変形例では、ステップS1において、制御部3は、温度計T1の測定値が閾値A1未満であり、且つ、温度計T2の測定値が、閾値B1以上であるか否かを判定する。即ちステップS1において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A1未満であり、且つ、燃焼室温度計T2の測定値が、閾値B1以上であると判定した場合(S1:Y)、ステップをステップS2に進め、そうでない場合(S1:N)、ステップをステップS3に進める。
この第1変形例によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、ステップS2において、燃焼室2b側から乾燥室2a側へ流動媒体10を移動させる際には、閾値B1以上に加熱された高温の流動媒体10を移動させ、乾燥室2a内の温度を効率よく上昇させることができる。
第1実施形態の第2変形例では、ステップS1において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が閾値A2以上か否かを判定する。一例として閾値A2は、閾値A1以下の値に設定されている。
ステップS1において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A2以上であると判定した場合(S1:Y)、ステップをステップS3へ進める。ステップS1において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A2以上ではない(即ち、閾値A2未満である)と判定した場合(S1:N)、ステップをステップS2へ進める。この第2変形例によっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。以下、その他の実施形態について、第1実施形態との差異を中心に説明する。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係る湿潤バイオマス焼却システムにおける仕切壁2cの斜視図である。図5は、図4の仕切壁2cとその周辺の正面図である。図4及び5に示すように、空間13は、仕切壁2cの壁面に沿って、水平方向に並ぶ複数のセクション(ここでは3つのセクション13a~13c)を含む。空間13内には、複数のセクション13a~13cに対応して、複数のガス供給部6が設けられている。ガス供給部6は、一例として、第1実施形態と同様のノズルユニットである。
第3風箱18は、第1実施形態の第3風箱8に相当し、仕切壁2cの壁面に沿って水平方向に並ぶ複数の区画セル(ここでは3つの区画セル18a~18c)を含む。区画セル18aは、セクション13aに対応し、区画セル18bは、セクション13bに対応し、区画セル18cは、セクション13cに対応する。複数のガス供給部6は、区画セル18a~18cのそれぞれに接続されている。これにより、空間13と上下方向に重なる炉床2dの部分には、仕切壁2cの壁面に沿って、空間13内に流動化ガスを供給する複数のガス供給部6が、区画セル18a~18cの各々に接続され且つ水平方向に並んで設けられている。
流動化ガス供給路R4には、第3バルブとして、複数のバルブ(ここではバルブV4~V6)が設けられている。バルブV4~V6は、複数の区画セル18a~18cの各々に対応して設けられている。バルブV4は、区画セル18aに対応し、バルブV5は、区画セル18bに対応し、バルブV6は、区画セル18cに対応する。これにより該システムでは、区画セル18a~18cを介して空間13内に供給される流動化ガスの流量が、区画セル18a~18c毎に調節可能である。
具体的に流動化ガス供給路R4は、メイン流路20と、メイン流路20と連続し且つ流動化ガス供給路R4の下流端部に配置されて互いに分岐した複数の分岐路20a~20cとを有する。複数の分岐路20a~20cは、複数の区画セル18a~18cの各々に個別に接続されている。分岐路20aはセクション13aに対応し、区画セル18aに接続されている。分岐路20bはセクション13bに対応し、区画セル18bに接続されている。分岐路20cはセクション13cに対応し、区画セル18cに接続されている。
バルブV4は、分岐路20aに設けられ、バルブV5は、分岐路20bに設けられ、バルブV6は、分岐路20cに設けられている。バルブV4~V6の開度は、制御部3により個別に制御される。バルブV4~V6は、複数のガス供給部6からセクション13a~13c内に供給される流動化ガスの流量が、セクション13a~13c毎に個別に調節可能に配置されている。
図6は、図4のシステムの動作フローチャートである。システムでは、初期設定として、第1バルブV1及び第2バルブV2の開度は所定値(ここでは100%)に制御されると共に、バルブV4~6の開度は0%より大きく100%未満の範囲の値M1に制御される。値M1は、第1実施形態のものと同様である。
図6に示すように、運転中のシステムにおいて、制御部3は、制御プログラムに基づき、まず乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A3未満か否かを判定する(S11)。ステップS11において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A3未満ではない(即ち、閾値A3以上である)と判定した場合(S11:N)、バルブV4~V6のうち、特定のバルブの開度を小さくするように制御する(S12)。ここでは一例として、制御部3は、バルブV4,V6の開度をバルブV5の開度よりも小さくするように制御する。
これにより焼却炉2では、空間13内のセクション13a,13cにおける流動媒体10の流動性が低下する。一方、空間13内のセクション13bにおける流動媒体10の流動性が維持される。これにより、乾燥室2aと燃焼室2bとの間における流動媒体10の移動は、実質的にセクション13bにのみ限定され、燃焼室2b側から乾燥室2a側へ移動する高温の流動媒体10の移動量が減少する。これにより、乾燥室2a内の温度が過度に上昇するのが防止されると共に、燃焼室2bの熱損失が防止される。また、乾燥室2a内で湿潤バイオマス15が熱分解するのが防止されると共に、乾燥排ガス中に炭素成分が混入するのが防止される。
一方、ステップS11において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A3未満であると判定した場合(S11:Y)、バルブV4~V6の状態を維持する(S13)。これにより焼却炉2では、空間13内に供給される流動化ガスの流量が維持されると共に、燃焼室2b側から乾燥室2a側へ移動する高温の流動媒体10の移動量が維持される。よって、乾燥室2a内の温度が過度に低下するのが防止される。
次に制御部3は、システムが運転休止の状態か否かを判定する(S14)。ステップS14において、制御部3は、システムが運転休止の状態であると判定するまで、ステップS11~S14を繰り返して行う。
上記構成のシステムによれば、第3風箱18の区画セル18a~18c毎に流動化ガスの流量をバルブV4~V6により調節できる。このため、例えば空間13において、乾燥室2aと燃焼室2bとの間における流動媒体10の移動を促進するセクションと、前記移動を促進しないセクションとを分けて設定できる。従って、燃焼室2bと乾燥室2aとの間を移動する流動媒体10の移動量を更に細やかに調節できる。
また流動化ガス供給路R4は、その下流端部に配置されて互いに分岐した複数の分岐路20a~20cを有する。複数の分岐路20a~20cは、複数の区画セル18a~18cの各々に個別に接続されている。このため、複数の分岐路20a~20cを有する流動化ガス供給路R4を用いることにより、比較的簡素な構成で、区画セル18a~18c毎に流動化ガスの流量をバルブV4~V6により調節できる。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態の変形例では、ステップS11において、制御部3は、温度計T1の測定値が閾値A4以上か否かを判定する。一例として閾値A4は、閾値A3以下の値に設定されている。
ステップS11において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A4以上であると判定した場合(S11:Y)、ステップをステップS12へ進める。ステップS11において、制御部3は、乾燥室温度計T1の測定値が、閾値A4以上ではない(即ち、閾値A4未満である)と判定した場合(S11:N)、ステップをステップS13へ進める。この変形例によっても、第2実施形態と同様の効果が得られる。
本発明は、各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その構成及び方法を変更、追加、又は削除できる。バルブV1~V6の少なくともいずれかの開度は、湿潤バイオマス焼却システムの運転者が手動で制御してもよい。またバルブV1~V6の開度は、流量指示調節計(FIC)により調節してもよい。
また、ステップS12においてバルブの開度を小さくするセクションでは、流動媒体10の流動性を完全に停止させる必要はなく、ステップS12における制御前に比べて流動性を低下させればよい。また、ステップS12においてバルブの開度を小さくするセクションは、仕切壁2cの厚み方向から見て、貫通部2gの左右方向両端のうちいずれかのセクションでもよいし、左右方向両端以外のセクションでもよい。
R2 乾燥剤ガス供給路
R3 燃焼剤ガス供給路
R4 流動化ガス供給路
T1 乾燥室温度計
V3~V6 バルブ
1 湿潤バイオマス焼却システム
2 湿潤バイオマス焼却炉
2a 乾燥室
2b 燃焼室
2c 仕切壁
2d 炉床
2f 流動床
2g 貫通部
3 制御部
6 ガス供給部
7 第1風箱
8,18 第3風箱
9 第2風箱
10 流動媒体
13 空間
15 湿潤バイオマス
18a~18c 区画セル

Claims (7)

  1. 乾燥室及び燃焼室と、前記乾燥室内の下方と前記燃焼室内の下方とにわたって流動する流動媒体を含む流動床と、前記流動床を支持する炉床と、前記乾燥室側の前記流動床の上方空間と前記燃焼室側の前記流動床の上方空間とを仕切り且つ下端の少なくとも一部が前記炉床と空間をおいて前記流動床内に配置された仕切壁と、を有する湿潤バイオマス焼却炉と、
    前記乾燥室側の前記流動床の下方から、前記乾燥室内で湿潤バイオマスを前記流動媒体と混合しながら乾燥するための乾燥剤ガスを前記乾燥室内に供給する第1風箱と、
    前記燃焼室側の前記流動床の下方から、前記乾燥室内で乾燥された前記湿潤バイオマスを前記燃焼室内で前記流動媒体と混合しながら燃焼するための燃焼剤ガスを前記燃焼室内に供給する第2風箱と、
    前記第1風箱及び前記第2風箱とは別に配置され、前記空間と上下方向に重なる位置の前記流動床の下方から、前記乾燥室と前記燃焼室との間で前記湿潤バイオマス及び前記流動媒体を移動させるための流動化ガスを前記空間内に供給する第3風箱と、
    前記乾燥剤ガスを前記第1風箱に供給する乾燥剤ガス供給路と、
    前記燃焼剤ガスを前記第2風箱に供給する燃焼剤ガス供給路と、
    前記流動化ガスを前記第3風箱に供給する流動化ガス供給路と、を備え、
    前記炉床の前記空間と上下方向に重なる部分には、前記仕切壁の壁面に沿って、前記空間内に前記流動化ガスを供給する複数のガス供給部が前記第3風箱に接続され且つ水平方向に並んで設けられている、湿潤バイオマス焼却システム。
  2. 前記流動化ガス供給路を流通する前記流動化ガスの流量を調節するバルブを備え、
    前記バルブは、前記複数のガス供給部の各々から前記空間内に供給される前記流動化ガスの流量の差を縮小可能に配置されている、請求項1に記載の湿潤バイオマス焼却システム。
  3. 乾燥室及び燃焼室と、前記乾燥室内の下方と前記燃焼室内の下方とにわたって流動する流動媒体を含む流動床と、前記流動床を支持する炉床と、前記乾燥室側の前記流動床の上方空間と前記燃焼室側の前記流動床の上方空間とを仕切り且つ下端の少なくとも一部が前記炉床と空間をおいて前記流動床内に配置された仕切壁と、を有する湿潤バイオマス焼却炉と、
    前記乾燥室側の前記流動床の下方から、前記乾燥室内で湿潤バイオマスを前記流動媒体と混合しながら乾燥するための乾燥剤ガスを前記乾燥室内に供給する第1風箱と、
    前記燃焼室側の前記流動床の下方から、前記乾燥室内で乾燥された前記湿潤バイオマスを前記燃焼室内で前記流動媒体と混合しながら燃焼するための燃焼剤ガスを前記燃焼室内に供給する第2風箱と、
    前記第1風箱及び前記第2風箱とは別に配置され、前記空間と上下方向に重なる位置の前記流動床の下方から、前記乾燥室と前記燃焼室との間で前記湿潤バイオマス及び前記流動媒体を移動させるための流動化ガスを前記空間内に供給する第3風箱と、
    前記乾燥剤ガスを前記第1風箱に供給する乾燥剤ガス供給路と、
    前記燃焼剤ガスを前記第2風箱に供給する燃焼剤ガス供給路と、
    前記流動化ガスを前記第3風箱に供給する流動化ガス供給路と、
    前記流動化ガス供給路を流通する前記流動化ガスの流量を調節するバルブと、を備え、
    前記第3風箱は、前記仕切壁の壁面に沿って水平方向に並ぶ複数の区画セルを含み、
    前記炉床の前記空間と上下方向に重なる部分には、前記仕切壁の壁面に沿って、前記空間内に前記流動化ガスを供給する前記複数のガス供給部が前記区画セルの各々に接続され且つ水平方向に並んで設けられ、
    前記バルブが、前記複数の区画セルの各々に対応して設けられていることにより、前記区画セルを介して前記空間内に供給される前記流動化ガスの流量が、前記区画セル毎に個別に調節可能である、湿潤バイオマス焼却システム。
  4. 前記流動化ガス供給路は、その下流端部に配置されて互いに分岐した複数の分岐路を有し、
    前記複数の分岐路は、前記複数の区画セルの各々に個別に接続されている、請求項に記載の湿潤バイオマス焼却システム。
  5. 前記乾燥室内の前記流動床の温度を計測する温度計と、
    前記温度計と前記バルブとに接続されて前記バルブを調節する制御部と、を更に備える、請求項2~のいずれか1項に記載の湿潤バイオマス焼却システム。
  6. 前記仕切壁は、前記流動床内に配置されると共に前記下端に形成されて前記仕切壁の厚み方向に貫通する貫通部を有し、
    前記空間が、前記貫通部の内部空間である、請求項~5のいずれか1項に記載の湿潤バイオマス焼却システム。
  7. 前記貫通部は、前記仕切壁と前記炉床とにより囲まれており、
    前記仕切壁の厚み方向から見て、前記貫通部は、水平方向に平行な一対の辺と、上下方向に平行な一対の辺とを有する矩形の周縁形状を有する、請求項6に記載の湿潤バイオマス焼却システム
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