JP7154693B2 - 車両のスロープ装置 - Google Patents
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Description
同文献に記載の車両のスロープ装置においては、プレート状のスロープ形成部材が、車室内のうち、バックドアによって開閉される後部開口部付近に搭載され、かつ水平軸周りに回転可能に設けられている。スロープ形成部材を車両後方側に回転させて倒すことにより、このスロープ形成部材の先端部を車外の地面に到達させることができる。このことにより、スロープを設定し、車椅子使用者は、これを利用して車両への乗降が可能である。一方、スロープの設定状態を解除する場合には、車両後方側に倒されていたスロープ形成部材を車室内側に引き上げるように回転させることにより、車室内において起立させておくことができる。
第2に、スロープ形成部材が車室内で起立状態とされている場合、このスロープ形成部材は、車室内における荷物の積載スペース自体を狭くする。したがって、スロープ形成部材は、荷物を積載する際の利便性を一層損なう。
第3に、スロープ形成部材を車室内から車外に出し入れする際には、スロープ形成部材を水平軸周りに回転させ、起立した状態と、倒れた状態とに切り替え設定する必要があるが、この作業は容易ではなく、使い勝手が悪い。
第2に、スロープ形成部材が車室内に格納されている場合、スロープ昇降機構を利用して、スロープ形成部材を非起立の姿勢状態で上昇させておけば、スロープ形成部材の下方に空間部を形成し、この領域を物品収容スペースとして利用することが可能である。スロープ形成部材の上側も、物品収容スペースとして利用可能である。したがって、スロープ形成部材を設けたことに起因して、荷物の積載容量が狭くなるといった不具合も適切に防止または抑制することができる。
第3に、スロープ形成部材を車室の内外に出し入れする際には、従来技術とは異なり、スロープ形成部材を水平軸周りに大きく回転させて起立させる必要はなく、スロープ昇降機構を利用して、スロープ形成部材を下降させた状態において、スロープ形成部材を伸長させればよい。したがって、その作業は大きな労力を要することなく、容易に行なうことが可能となり、使い勝手が良い。
されている。ただし、一方のスライド部材22は、スライド部材21よりも小幅とされ、スライド部材21の内側にスライド部材22が嵌合されており、ベース部材20およびスライド部材21,22の三者は、テレスコピック機構となっている。このことにより、スロープ形成部材2は、ベース部材20内にスライド部材21,22が収容された縮み状態と、ベース部材20からスライド部材21,22が引き出された伸長状態とに選択的に設定可能である。
より具体的には、このスロープ昇降機構3は、前側および後側の支持アーム30a,30b、およびブラケット31a,31bを有する平行リンク機構である。支持アーム30a,30bは、その一端部がベース部材20の前部および後部に軸28を介して回転可能に連結され、かつ他端部がブラケット31a,31bに軸29を介して回転可能に連結された構成である。ブラケット31a,31bは、車両1のフロア部13(リヤフロア部13)上に固定されている。このような支持アーム30a,30b、およびブラケット31a,31bの組み合わせは、ベース部材20の車幅方向両側のそれぞれに設けられている(図3も参照)。
した場合に、このリヤシート9とスロープ形成部材2とは干渉しないように構成されている。本来的には、車両1においては、車椅子使用者6が搭乗する上で、リヤシート9が邪魔にならないように、通常時においてはリヤシート9が車両1から取り外され、あるいは車両前方側に押しやられた配置とされる。ただし、車椅子使用者6が車両1に搭乗する予定が暫くないような場合には、リヤシート9が車室10内の後部寄りに配置され、使用される。本実施形態においては、そのような場合に、スロープ形成部材2が邪魔にならないようにすることが可能である。
スロープ形成部材の昇降は、手動操作に代えて、モータなどの駆動機器を利用し、いわゆる自動で行なわれる構成とすることもできる。
車両の乗降用の開口部は、バックドアによって開閉される後部開口部に限らず、たとえばスライドドアなどのサイドドアによって開閉される車両サイドの開口部とすることもできる。
1 車両
10 車室
12 後部開口部(開口部)
13 フロア部
2 スロープ形成部材
20 ベース部材(スロープ形成部材の構成部材)
21,22 スライド部材(スロープ形成部材の構成部材)
3,3A スロープ昇降機構
30a,30b 支持アーム
Claims (1)
- 車両の乗降用の開口部を介して車室内から車外の地面に到達するように設定可能なスロープ形成部材を備えている、車両のスロープ装置であって、
前記スロープ形成部材は、複数の構成部材が入れ子状に組み合わされて伸縮自在とされており、
前記スロープ形成部材が縮められて前記車室内に格納されている状態において、前記スロープ形成部材の前後複数箇所を回転可能に支持し、かつ前記スロープ形成部材を略水平状または傾斜状の非起立の姿勢状態で前記車室のフロア部の上側において昇降させ、上昇状態および下降状態のいずれかを選択的に切替え設定可能であるスロープ昇降機構を、さらに備えており、
前記スロープ形成部材の前記上昇状態の設定時には、前記スロープ形成部材とその下方に位置する前記フロア部との相互間に、物品収容スペースとして利用可能な空間部が形成される一方、
前記スロープ形成部材の前記下降状態の設定時には、前記スロープ形成部材は、前記空間部が解消されるようにして前記フロア部上に載せられ、かつ前記上昇状態の設定時よりも前記乗降用の開口部寄りに位置するように水平方向にも変位する構成とされていることを特徴とする、車両のスロープ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018132057A JP7154693B2 (ja) | 2018-07-12 | 2018-07-12 | 車両のスロープ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018132057A JP7154693B2 (ja) | 2018-07-12 | 2018-07-12 | 車両のスロープ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020006899A JP2020006899A (ja) | 2020-01-16 |
JP7154693B2 true JP7154693B2 (ja) | 2022-10-18 |
Family
ID=69150449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018132057A Active JP7154693B2 (ja) | 2018-07-12 | 2018-07-12 | 車両のスロープ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP7154693B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001276134A (ja) | 2000-03-31 | 2001-10-09 | Kanto Auto Works Ltd | 収納式スライドスロープ |
JP2017047886A (ja) | 2015-08-31 | 2017-03-09 | アイシン軽金属株式会社 | 多機能スロープ装置 |
JP2017065641A (ja) | 2015-10-02 | 2017-04-06 | トヨタ車体株式会社 | 車両用スロープ装置 |
Family Cites Families (1)
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JPH11123977A (ja) * | 1997-10-23 | 1999-05-11 | Mitsubishi Motors Corp | 車両乗降装置 |
-
2018
- 2018-07-12 JP JP2018132057A patent/JP7154693B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017047886A (ja) | 2015-08-31 | 2017-03-09 | アイシン軽金属株式会社 | 多機能スロープ装置 |
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JP2020006899A (ja) | 2020-01-16 |
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