JP7153379B1 - 海苔生地液供給機構 - Google Patents
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Abstract
Description
これを解決するための技術としては、例えば、海苔ミス上の海苔生地液が流出する位置に流量センサを配置し、食用板海苔1枚ごとに要する海苔生地液の流出量を制御することが考えられる。
そこで、本出願人は、先に、海苔ミス上に流出する海苔生地液の流出量を管理者が把握することを可能にして、食用板海苔の品質向上を図ることができる海苔生地液の流出量出力システムを提案している(特許文献1を参照)。
図6に示すように、海苔抄装置M’は、抄箱102と、海苔生地液供給機構103と、を有している。海苔生地液供給機構103は、抄箱102の上方に設けられた海苔生地液L’を貯留する分流タンク104と、当該分流タンク104から抄箱102内に海苔生地液L’を供給する分流器105と、を備えている。そして、海苔抄装置M’は、抄箱102の下方に設けられた海苔ミス搬送機構(図示せず)によって水平方向に搬送される海苔ミス106を、下方に設けられた捨水台107及び保水袋108を有する保水機構109と、透明マス110と、で挟むように構成されている。
通信端末は、算出部と出力部を有している。算出部は、抄箱102に海苔生地液L’が流出されて、当該抄箱102からオーバーフローするまでの時間Tと、海苔生地液L’の流出流量Qと、から海苔生地液L’の流出量(Q×T)を算出する。出力部は、算出部が算出した流出量を出力する。
そこで、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ね、海苔生地液が分流タンクから抄箱内に供給される際に乱流が発生して、抄箱内に供給される海苔生地液中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性があることを突き止め、海苔生地液供給機構の分流器の配設状態を工夫し、及び/又は、海苔生地液供給機構の分流タンクの内部構造を工夫することにより、乱流の発生を抑制して、抄箱内に供給される海苔生地液中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を小さくできることを見出し、本発明をするに至った。
(1)予め細かくミンチされた生海苔と水との混合液である海苔生地液を貯留する貯留タンクと、
一端が前記貯留タンクの底部に連通されると共に、他端部が抄箱の肩部から挿入され、供給口から前記抄箱内に前記海苔生地液を供給する供給パイプと、
を備えた海苔生地液供給機構であって、
前記供給パイプの少なくとも下流側部分が、上流側から下流側に向かって約0°~約20°の角度で下傾しており、かつ、
前記貯留タンクの内部の、前記供給パイプとの連通部分の手前に位置して、前記海苔生地液の流量を調整する調整関が設けられていることを特徴とする。
すなわち、上記(1)の構成によれば、貯留タンク内に貯留されている海苔生地液を抄箱内に供給する供給パイプの少なくとも下流側部分が、上流側から下流側に向かって約0°~約20°の角度で下傾しているため、海苔生地液が貯留タンクから抄箱内に供給される際の落差を小さくして、乱流の発生を抑制することができる。また、貯留タンクの内部の、供給パイプとの連通部分の手前に位置して、海苔生地液の流量を調整する調整関が設けられているため、貯留タンク内に貯留されている海苔生地液を一定スピードで一定量ずつ供給パイプに排出して、海苔生地液が抄箱内に供給される際の乱流の発生を抑制することもできる。
したがって、上記(1)の構成によれば、抄箱内に供給される海苔生地液中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を小さくすることができる。その結果、特許文献1で提案されている海苔生地液の流出量出力システムに上記(1)の構成を取り入れることにより、食用板海苔の品質向上を確実なものとすることができる。
かかる構成は、貯留タンクの高さ位置を、抄箱の高さ位置に近づけることによって実現することができる。
上記(2)の好ましい構成によれば、供給パイプの全体が、上流側から下流側に向かって約0°~約20°の角度で下傾しているため、海苔生地液が貯留タンクから抄箱内に供給される際の落差を非常に小さくして、乱流の発生を確実に抑制することができる。
したがって、上記(2)の好ましい構成によれば、抄箱内に供給される海苔生地液中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を非常に小さくすることができる。その結果、特許文献1で提案されている海苔生地液の流出量出力システムに上記(2)の好ましい構成を取り入れることにより、食用板海苔の品質向上を、より確実なものとすることができる。
(海苔抄装置の構成)
まず、本発明の実施形態1における海苔生地液供給機構を含む海苔抄装置の構成について、図1~図3を参照しながら説明する。
より具体的には、分流器4は、その全体が上流側から下流側に向かって緩やかに下傾した状態となっている。傾斜角度は、例えば、約0°~約20°である。図2では、分流器4が若干前方に下傾した状態で略水平に維持されている場合が例示されている。かかる構成は、分流タンク3の高さ位置を、抄箱1の高さ位置に近づけることによって実現することができる。
すなわち、かかる構成によれば、分流タンク3内に貯留されている海苔生地液Lを抄箱1内に供給する分流器4の全体が、上流側から下流側に向かって緩やかに下傾しているため、海苔生地液Lが分流タンク3から抄箱1内に供給される際の落差を小さくして、乱流の発生を抑制することができる。
したがって、かかる構成によれば、抄箱1内に供給される海苔生地液L中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を小さくすることができる。その結果、特許文献1で提案されている海苔生地液の流出量出力システムに、かかる構成を取り入れることにより、食用板海苔の品質向上を確実なものとすることができる。
図2,図3に示すように、分流タンク3の内部には、分流器4との連通部分の手前に位置して、海苔生地液Lの流量を調整する調整関14が設けられている。
すなわち、かかる構成によれば、分流タンク3の内部の、分流器4との連通部分の手前に位置して、海苔生地液Lの流量を調整する調整関14が設けられているため、分流タンク3内に貯留されている海苔生地液Lを一定スピードで一定量ずつ分流器4に排出して、海苔生地液Lが抄箱1内に供給される際の乱流の発生を抑制することができる。
したがって、かかる構成によれば、抄箱1内に供給される海苔生地液L中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を小さくすることができる。その結果、特許文献1で提案されている海苔生地液の流出量出力システムに、かかる構成を取り入れることにより、食用板海苔の品質向上を確実なものとすることができる。
調整関14は、下端を分流タンク3の底部から浮かせた状態で当該分流タンク3の左右方向に延びる第1調整関構成部材15と、第1調整関構成部材15の前方に位置して設けられ、下端を分流タンク3の底部に着けかつ第1調整関構成部材15の下端部と前後方向に重なり合った状態で当該分流タンク3の左右方向に延びる第2調整関構成部材16と、を備えている。ここで、第1調整関構成部材15は、上下端が90°前方に折れ曲がった板材からなり、全体が若干後方に傾いている。また、第2調整関構成部材16も、全体が若干後方に傾いている。さらに、第1及び第2調整関構成部材15,16は、それぞれ、その左右端部が分流タンク3の左右内壁面に固着されている。
かかる構成によれば、分流タンク3内に圧送された海苔生地液Lを、分流タンク3の底部と第1調整関構成部材15の下端との間を通過させ、かつ、第2調整関構成部16を乗り越えさせることにより、海苔生地液Lを一定スピードで一定量ずつ分流器4に排出させることが可能となる。その結果、海苔生地液Lが抄箱1内に供給される際の乱流の発生を抑制することができる。
かかる構成によれば、第3調整関構成部材17の上端とバー18との間隙を、当該バー18を上下移動させることによって適切に調整することにより、分流タンク3内に圧送された海苔生地液Lを、一定量ずつ第1調整関構成部材15の方に流すことができる。その結果、海苔生地液Lを確実に一定量ずつ分流器4に排出させることが可能となるため、海苔生地液Lが抄箱1内に供給される際の乱流の発生を確実に抑制することができる。
次に、本発明の実施形態1における海苔生地液供給機構を含む海苔抄装置の動作について、同じく図1~図3を参照しながら説明する。
図1,図2に示すように、まず、海苔抄装置Mが始動すると、海苔生地液供給機構2の分流タンク3に、常時、圧送パイプ13を通して圧送して貯留されている海苔生地液Lが抄箱1内に分流器4によって所定の流量が分流して供給される。抄箱1内に供給された海苔生地液Lは、抄箱1内を満たし、充満した場合は、オーバーフローして溢出口1aから溢出される。
次に、本発明の実施形態2における海苔生地液供給機構を含む海苔抄装置の構成について、図4を参照しながら説明する。
分流器20の下流側部分の傾斜角度は、例えば、約0°~約20°である。図4では、分流器20の下流側部分が若干前方に下傾した状態で略水平に維持されている場合が例示されている。
すなわち、かかる構成によれば、分流タンク3内に貯留されている海苔生地液Lを抄箱1内に供給する分流器20の下流側部分が、上流側から下流側に向かって緩やかに下傾しているため、海苔生地液Lが分流タンク3から抄箱1内に供給される際の落差を小さくして、乱流の発生を抑制することができる。
したがって、かかる構成によれば、抄箱1内に供給される海苔生地液L中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を小さくすることができる。その結果、特許文献1で提案されている海苔生地液の流出量出力システムに、かかる構成を取り入れることにより、食用板海苔の品質向上を確実なものとすることができる。
但し、上記実施形態1のように、分流器4の全体を、上流側から下流側に向かって緩やかに下傾した状態にした方が、海苔生地液Lが貯留タンク3から抄箱1内に供給される際の落差を非常に小さくして、乱流の発生を確実に抑制することができ、したがって、抄箱1内に供給される海苔生地液L中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を非常に小さくすることができる。
次に、本発明の実施形態3における海苔生地液供給機構を含む海苔抄装置の構成について、図5を参照しながら説明する。
より具体的には、分流器4は、その全体が上流側から下流側に向かって緩やかに下傾した状態となっている。傾斜角度は、例えば、約0°~約20°である。図5では、分流器4が若干前方に下傾した状態で略水平に維持されている場合が例示されている。
すなわち、かかる構成によれば、分流タンク22内に貯留されている海苔生地液Lを抄箱1内に供給する分流器4の全体が、上流側から下流側に向かって緩やかに下傾しているため、海苔生地液Lが分流タンク22から抄箱1内に供給される際の落差を小さくして、乱流の発生を抑制することができる。
したがって、かかる構成によれば、抄箱1内に供給される海苔生地液L中の生海苔の濃度にムラが発生する可能性を小さくすることができる。その結果、特許文献1で提案されている海苔生地液の流出量出力システムに、かかる構成を取り入れることにより、食用板海苔の品質向上を確実なものとすることができる。
1a 溢出口
1b 抄バルブハンガープレート
1c 弁棒
1d 抄弁
1e 底板
1f 海苔生地液流出孔
1g 抄バルブ(押し下げバルブ)
2,19,21 海苔生地液供給機構
3,22 分流タンク(貯留タンク)
4,20 分流器(供給パイプ)
4a 供給口
5 海苔ミス
6 捨水台
7 保水袋
7a 下マス
8 保水機構
9 透明マス
9a 鍔部
10 抄アーム
11 スプリング
12 主弁棒
13 圧送パイプ
14 調整関
15 第1調整関構成部材
16 第2調整関構成部材
17 第3調整関構成部材
18 バー
L 海苔生地液
M,M2,M3 海苔抄装置
Claims (4)
- 予め細かくミンチされた生海苔と水との混合液である海苔生地液を貯留する貯留タンクと、
一端が前記貯留タンクの底部に連通されると共に、他端部が抄箱の肩部から挿入され、供給口から前記抄箱内に前記海苔生地液を供給する供給パイプと、
を備えた海苔生地液供給機構であって、
前記供給パイプの少なくとも下流側部分が、上流側から下流側に向かって約0°~約20°の角度で下傾しており、かつ、
前記貯留タンクの内部の、前記供給パイプとの連通部分の手前に位置して、前記海苔生地液の流量を調整する調整関が設けられていることを特徴とする海苔生地液供給機構。 - 前記供給パイプの全体が、上流側から下流側に向かって約0°~約20°の角度で下傾している、請求項1に記載の海苔生地液供給機構。
- 前記調整関が、
下端を前記貯留タンクの前記底部から浮かせた状態で当該貯留タンクの左右方向に延びる第1調整関構成部材と、
前記第1調整関構成部材の前方に位置して設けられ、下端を前記貯留タンクの前記底部に着けかつ前記第1調整関構成部材の下端部と前後方向に重なり合った状態で当該貯留タンクの左右方向に延びる第2調整関構成部材と、を備えた、請求項1又は2に記載の海苔生地液供給機構。 - 前記調整関が、
前記第1調整関構成部材の後方に位置して設けられ、下端を前記貯留タンクの前記底部に着けた状態で当該貯留タンクの左右方向に延びる第3調整関構成部材と、
前記第3調整関構成部材の上端から離間した状態で前記貯留タンクの左右方向に延び、かつ、上下移動可能なバーと、をさらに備えた、請求項3に記載の海苔生地液供給機構。
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