JP7152439B2 - 接合部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、表面にめっき処理がなされた板材を溶接する技術に関する。
金属鋼板の接合のため、従来から抵抗溶接が用いられている。ホットスタンプ材などの表面にめっき処理がなされた板材を抵抗溶接により接合する場合、溶接時にめっきが電極に付着しやすい。そのため、当該電極を用いて連続的に溶接を行うと、溶接を行った回数(以下、打点数ともいう)が大きくなるにつれて電極へのめっきの付着量が大きくなり、溶接不良が発生しやすくなる。下記特許文献1では、溶接電流よりも低い初期電流を通電することでめっき層を軟化させ、めっきの付着を抑制することが図られている。
特開2013-35045号公報
特許文献1に開示される技術では、初期電流でめっき層を軟化させることはできるものの、電極と溶接材料の間から完全に排除することはできないので、電極にめっきが付着することを十分には抑制できない場合がある。その場合、打点数を十分に確保することができない。
本開示の目的は、電極の長寿命化を図ることができる技術を提案することである。
本開示の一態様は、重ねられた複数の板材を含むワークを第1電極と第2電極とで挟み、抵抗溶接を行うことにより製造される接合部材の製造方法である。当該製造方法では、ワークにおける第1電極と接触する第1板材は、第1電極に接触する面にめっき層が形成されており、かつ、ワークにおける第2電極と接触する第2板材は、第2電極に接触する面にめっき層が形成されている。第1板材における第1電極の先端部の形状に沿った曲面状である第1領域に第1電極が接触し、かつ、第2板材における第2電極の先端部の形状に沿った曲面状である第2領域と第2電極が接触した状態で、第1電極と第2電極との間の通電を開始してナゲットを形成することを含む。
このような製造方法であれば、板材の第1領域及び第2領域が第1電極及び第2電極(以下、これらを単に電極とも記載する)の先端部に沿った形状であるから、電極の先端部と板材とは接触しやすく、また、接触面積が大きくなる。よって、電極の先端部と板材とが接触しやすいことから、電極にめっきが付着していても、電極と板材との接触面積が小さくなりにくい。また、電極とワークの接触面積が当初から大きいことから、仮に電極へのめっきの付着が原因で部分的な接触面積の減少や増加が生じても、全体としての接触面積の変化割合は小さくなる。これらの理由により、溶接を繰り返しても電極とワークの間の抵抗値が変化しにくいので、例えば電流が一定の場合には電圧が変化しにくくなる結果、発熱量の変化が抑制される。したがって、打点数が増加したときの溶接不良の発生を抑制でき、電極の長寿命化を図ることができる。なお、ここでいう電極とワークとの接触とは、電極の先端部に付着しためっきを介して電極とワークとが接触することを含む。
上述した製造方法において、さらに、第1電極と第2電極との間の通電を開始する前に、第1電極及び第2電極の少なくともいずれか一方を動作させることによりワークを加圧して、第1板材に曲面状の第1領域を形成するとともに第2板材に曲面状の第2領域を形成することを含んでもよい。
このような製造方法であれば、電極をワークに向けて加圧することで曲面状の第1領域及び第2領域を形成することができる。また、このような製造方法では、第1領域及び第2領域と電極の先端部とが良好に接触した状態となり、溶接状態をより高度に安定させることができる。
また上述した製造方法において、めっき層は、アルミニウムを含む層であってもよい。アルミニウムは合金化しやすいため、めっき層にアルミニウム系材料が含まれると溶接時にめっきが電極に付着しやすく、電極の寿命が短くなりやすい。しかしながら上記の製造方法であれば、めっきが電極に付着したことによる悪影響を抑制できるため、めっき層にアルミニウムが含まれていても電極の寿命を延ばすことができる。
また上述した製造方法において、ワークを構成する複数の板材は、焼き入れ工程を行う前の板材であってもよい。焼き入れ工程を経る前のワークは、酸化被膜が形成されていないことからめっきが電極に付着しやすく、電極の寿命が短くなりやすい。しかしながら上記の製造方法であれば、焼き入れ工程を行う前の板材を溶接する場合であっても、電極の寿命を延ばすことができる。
実施形態のワークと溶接装置の概略説明図である。 溶接工程を説明する図であって、図2Aが加圧前を示す図であり、図2Bが加圧後を示す図であり、図2Cが通電後を示す図であり、図2Dが電極をワークから離した後を示す図である。 図2A-2Dの後の溶接工程を説明する図であって、図3Aが加圧前を示す図であり、図3Bが加圧後を示す図であり、図3Cが通電後を示す図であり、図3Dが電極をワークから離した後を示す図である。 従来の溶接工程を説明する図であって、図4Aが通電時を示す図であり、図4Bが電極をワークから離すときを示す図であり、図4Cが再度の通電時を示す図であり、図4Dが電極をワークから離すときを示す図である。 変形例のワークを示す図である。 変形例のワークを示す図である。
以下に本開示の実施形態を図面と共に説明する。
[1.実施形態]
[1-1.ワーク及び溶接装置]
図1に、ワーク10及び溶接装置20を示す。ワーク10は、重ねられた複数の板材を含む。本実施形態では、ワーク10は、第1板材11と第2板材12との2つの板材を重ねることにより形成される。溶接装置20は、第1板材11及び第2板材12を、後述する第1電極21及び第2電極22(以下、これらを区別せず、又は両方を指すとき、単に電極とも記載する)を用いて抵抗スポット溶接により接合し、接合部材を製造する。なお以下の説明に用いる図面において、ワーク10は電極と当接する部分で切断したときの端面を模式的に示している。
<ワーク>
第1板材11は、第1本体11a、第1外側めっき層11b、第1内側めっき層11cを有する。第1本体11aは、第1板材11の主要部分であり、板状の形状である。第1外側めっき層11bは、第1本体11aの一方の面に形成されて、第1電極21に接触可能な面である。上述した一方の面とは、第1板材11の2つの面のうち、第1板材11と重ねられる第2板材12が配置される側とは反対側の面である。第1内側めっき層11cは、第1本体11aにおける上記一方とは反対の他方の面に形成される。
第2板材12は、第2本体12a、第2外側めっき層12b、第2内側めっき層12cを有する。第2本体12aは、第2板材12の主要部分であり、板状の形状である。第2外側めっき層12bは、第2本体12aの一方の面に形成されて、第2電極22に接触可能な面である。上述した一方の面とは、第2板材12の2つの面のうち、第2板材12と重ねられる第1板材11が配置される側とは反対側の面である。すなわち、ワーク10の第1板材11及び第2板材12が重なる部分を1つの板と見做したときには、その板の一方の表面に第1外側めっき層11bが形成され、もう一方の表面に第2外側めっき層12bが形成される。第2内側めっき層12cは、第2本体12aにおける第2外側めっき層12bが形成される面とは反対の面に形成される。
第1板材11及び第2板材12は、例えば、めっき鋼板に対してホットスタンプ(ホットプレス)と呼ばれる処理を施すことを想定した鋼板である。めっき層は、材料に防錆を持たせるために形成される。めっき層を形成する金属等の具体的な構成は特に限定されない。例えば、アルミニウム、亜鉛などでめっき層を形成してもよい。本実施形態では、アルミニウムによりめっき層を形成する。アルミニウムめっきは耐熱性、割れ耐性、焼き入れ性などに優れる。アルミニウムによるめっき層は、特性改善のために他の元素が添加されていてもよい。一方で、アルミニウムは銅などの電極を構成する金属と合金を形成しやすい。また、亜鉛めっきは純亜鉛めっきや合金めっきなどを用いることができる。
なお、鋼板は、強度向上のために焼き入れ工程が行われる場合がある。例えば、ホットスタンプの後に焼き入れを行う場合がある。本実施形態において、ワーク10を構成する複数の板材は、焼き入れ工程を行う前の板材である。なお、焼き入れ工程を経た鋼板に対して本実施形態の製造方法を用いてもよい。
<溶接装置>
溶接装置20は、ワーク10をその厚み方向(重ね方向、積層方向)から挟持する第1電極21及び第2電極22と、それらの電極を介したワーク10に対する加圧力や通電量などを制御する溶接制御部23と、を備える。
第1電極21と第2電極22は、その先端同士が対向した状態で図示しない溶接ガンに設けられている。本実施形態においては、第1電極21が溶接ガンに固定される一方、第2電極22がその軸線方向に沿って第1電極21に対して進退可能な状態で溶接ガンに設けられている。すなわち、第2電極22の動作によって、ワーク10を第1電極21及び第2電極22で挟みこみ、加圧する。なお、このように一方の電極のみが移動することでワーク10を加圧する構成であってもよいし、両方の電極が移動してワーク10を加圧する構成であってもよい。
第1電極21と第2電極22は、電気伝導率が良好な材料で構成されている。そのような材料として、例えば、銅又は銅合金などが挙げられるが、これに限定されない。なお、第1電極21と第2電極22の各先端は、丸みを帯びた形状となっている。
溶接制御部23は、駆動制御部31、電流制御部32などを有する。駆動制御部31は、第2電極22を進退駆動制御して、第1電極21と第2電極22からワーク10に作用する加圧力を制御する。電流制御部32は、第1電極21と第2電極22に供給される電流を制御する。
[1-2.溶接工程]
図2Aは、第1電極21と第2電極22がワーク10を挟みこんだ状態を示す。この時点ではワーク10に対して板材を変形させるほどの加圧力は加えられていない。また、通電も行われていない。
図2Bは、図2Aに続くステップである。ここでは、駆動制御部31が第2電極22に所定の圧力を加えて動作させ、ワーク10を加圧する。ここで加えられる加圧力は、従来の方法において採用される加圧力、すなわち通電とともに加えられる加圧力よりも十分に大きい加圧力である。このように高加圧を行うことで、通電をせずともシートセパレーションが大きく発生し、加圧部分の周囲が外側に盛り上がって変形するとともに、第1板材11と第2板材12の間に隙間41が発生する。
このような加圧変形をさせることで、第1板材11における第1外側めっき層11b側の部分に曲面状の第1領域51が形成され、また、第2板材12における第2外側めっき層12b側の部分に曲面状の第2領域52が形成される。第1領域51は、第1電極21の先端部21aの形状に沿った凹型の曲面状である。また第2領域52は、第2電極22の先端部22aの形状に沿った凹型の曲面状である。第1領域51及び第2領域52は、めっき層のみで形成されるものではなく、板材の主たる部分、すなわち第1本体11a及び第2本体12aが変形することにより形成される。
図2Bのように加圧を行った時点では、未だ通電は行われていない。すなわち、第1電極21と第2電極22との間の通電を開始する前に、第1領域51と第2領域52とが形成される。
図2Cは、図2Bに続くステップである。ここでは、第1電極21と第2電極22との間の通電により、ナゲット61を形成する。より詳細に説明すると、第1電極21が第1領域51と接触し、かつ、第2電極22が第2領域52と接触した状態で、第1電極21と第2電極22との通電を開始し、ナゲット61を形成する。このようにして、抵抗スポット溶接により第1板材11と第2板材12とが接合された接合部材が製造される。
なお、電極と板材との接触面積は、第1領域51及び第2領域52が電極の先端部に沿った形状であるから、平らな板材と電極とが接触する場合と比較して大きくなる。接触面積が大きいと通電時の抵抗値が小さくなることから、溶接に必要な熱量を得るための電流量は、平らな板材を溶接する場合と比較して大きくなる。
図2Dは、溶接後の電極の状態を示す図である。先端部21a及び先端部22aの表面には、めっきが溶融して付着した付着物62が付着している。この付着物62は、めっき層を構成する金属、及び、当該金属と電極先端部の金属との合金、が含まれうる。この付着物62は、通電時に先端部21aが第1領域51に広く接触し、また先端部22aが第2領域52に広く接触していたことから、各先端部の広い範囲に付着している。
図3A-3Dは、図2A-2Dにて溶接を行った各電極を用いて行われる次の溶接工程を説明する図である。
図3Aは、図2Aと同様に、第1電極21と第2電極22がワーク10を挟みこんだ状態である。なお、先端部21a及び先端部22aには付着物62が付着していることから、付着物62を介して接触している。
図3Bは、図2Bと同様に、駆動制御部31が第2電極22に所定の圧力を加えて動作させ、ワーク10を加圧した状態である。ワーク10は図2Bで説明した場合と同様に変形し、第1領域51及び第2領域52を形成する。第1領域51は付着物62を介して第1電極21と良好に接触する。また第2領域52は付着物62を介して第2電極22と良好に接触する。このように加圧によりワーク10を変形させた後に通電を行うことで、図3Cのようにナゲット61が形成される。
図3Cに示されるように、第1電極21及び第2電極22は、付着物62を介しているものの、広い範囲で第1板材11及び第2板材12と接触している。そのため、図2Cに示される前回の溶接と比較して通電抵抗が大きく変化せず、発熱量の変化が抑制されるため、前回同様に、溶接に好適なナゲット61を形成できる。なお、必ずしも図2D及び図3A-3Cに示されるように電極の先端部全体に広く付着物62が付着した状態でなくてもよい。付着物62が一部にのみ付着していても、ワーク10が先端部の形状に沿った曲面状となっていることから電極と板材との接触は促進され、また、全体の接触面積が大きいことから抵抗値の変化が抑制されるため、溶接を好適に実現できる。
図3Dは、2度目の溶接後の電極の状態を示す図である。先端部21a及び先端部22aの表面には、付着物62の上に、新たにめっきが溶融して付着した付着物63が付着している。付着物63、及び、打点数の増加に伴い付着する付着物は、結局は先端部21a及び先端部21bの表面に広がるように付着するため、ワーク10が先端部の形状に沿った曲面状となっていることにより、抵抗値の変化が抑制される。
<従来技術による溶接工程の概要>
参考までに、従来技術による溶接工程を簡単に説明する。図4Aに示されるように、電極によりワークに大きな加圧力を加えずに溶接を実行すると、ナゲット61が形成され、また、図4Bに示されるように、電極の先端部に付着物71が付着する。この付着物71は、電極の先端部の中央に集中的に形成される。このことは、ワークに加圧力を加えつつ通電した際にシートセパレーションが発生する場合も同様である。図4Bに示される状態で次の溶接を実行すると、図4Cに示されるように付着物71がワークに接触しやすくなる。その結果、図4Dに示されるように、付着物71を覆うように、言い換えると付着物71よりも広い範囲で付着物72が形成される。このように付着物が増大していくと、電極とワークとの接触面積が徐々に変化していく。それに伴って抵抗値が変化するため発熱量が徐々に変化し、溶接不足や過剰な加熱が生じ、溶接の安定性が損なわれる。このような理由で、従来は電極の寿命が短かった。一方、本実施形態の構成では、接触面積の変化が抑制されているため、従来よりも必要な手入れの頻度が低減され、電極の寿命が長くなる。
[1-3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)本実施形態の製造方法であれば、打点数が増加したときの溶接不良の発生を抑制でき、電極の長寿命化を図ることができる。その理由を以下に説明する。ワーク10の第1領域51及び第2領域52は、電極の先端部に沿った形状であるため、(i)電極の先端部と板材とは接触しやすい、(ii)電極の先端部と板材との接触面積が大きくなる、という特徴がある。上記(i)について、特に本実施形態のように電極の先端部に広く付着物62が付着する場合、電極は付着物62を介して広く板材の第1領域51又は第2領域52と接触することができる。そして、電極の先端部と板材とが接触しやすければ接触面積の変動が小さく、また、当初から接触面積が大きいため、接触面積に変化があってもその変化の割合は小さくなる。すなわち、溶接を繰り返しても電極とワーク10の間の抵抗値が変化しにくいので、発熱量の変化が抑制される。その結果、同一の電極でも好適な抵抗溶接を実現でき、電極が長寿命化する。
なお、電極とワーク10(すなわち、電極と板材、又は、電極と第1領域51及び第2領域52)との接触とは、電極の先端部に付着しためっきを介して電極とワーク10とが接触することを含む。
なお、特に良好な効果を奏することができる隙間41の大きさ(ワーク10の厚み方向の大きさ)は、板材の厚さと関係する。例えば、隙間41の大きさが第1板材11の厚さの20%以上である場合に、第1電極21に対して良好な効果を奏し、30%以上である場合に特に優れた効果を奏する。第2板材12についても同様である。第1板材11と第2板材12の厚さが異なる場合は、各板材の板厚に応じて、奏する効果に差が生じる場合がある。
(1b)本実施形態の製造方法であれば、電極をワーク10に向けて加圧することで曲面状の第1領域51及び第2領域52を形成することができる。またこの製造方法では、第1領域51及び第2領域52と電極の先端とが良好に接触した状態となり、溶接状態をより高度に安定させることができ、電極の更なる長寿命化が可能となる。
(1c)本実施形態の製造方法では、電極と合金を製造しやすいアルミニウムのめっき層であっても、合金が付着することによる抵抗値への影響を抑制して溶接を行うことができるため、電極の寿命を延ばすことができる。
(1d)焼き入れ工程を経る前のワークは、酸化被膜が形成されていないことからめっきが電極に付着しやすく、電極の寿命が短くなりやすい。しかしながら本実施形態の製造方法であれば、焼き入れ工程を行う前の板材を溶接する場合であっても、電極の寿命を延ばすことができる。
[2.その他の実施形態]
以上本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
(2a)上記実施形態では、第1電極21及び第2電極22の少なくともいずれか一方を動作させることによりワーク10を加圧し、第1領域51及び第2領域52を形成する方法を例示した。しかしながら、電極の先端部に沿った曲面形状を形成する方法は、電極で加圧する方法に限定されるものではない。
例えば、図5に示されるように、プレス機などを用いて第1板材11及び第2板材12を予め変形させて、第1領域151及び第2領域152を形成してもよい。この場合、電極を用いて加圧を行うことで板材を変形させる必要が無くなる。また、溶接のために電極を第1領域151及び第2領域152に移動させるときに、凹型の曲面となっている第1領域151及び第2領域152が電極の先端部を案内するため、溶接を所望の位置にて行わせることができる。
また、図6に示されるように、予め第1板材11及び第2板材12に凹部を形成し、それを第1領域251及び第2領域252としてもよい。この場合も図5と同様に、電極による板材の変形のための加圧を行う必要がなくなり、また、先端部の溶接位置への案内を行うことができる。
(2b)上記実施形態では、第1電極21の先端部21a、及び、第2電極22の先端部22aは、丸みを帯びた形状である構成を例示した。しかしながら、先端部の形状は特に限定されない。なお、当接部分の中央部が最も突出しており、周辺ほど徐々に突出量が小さくなる形状(図1等で示す丸みを帯びた形状、又は、円錐型等)であれば、接触面積を好適に大きくすることができ、抵抗値の低下の抑制を充分に実現することができる。
(2c)上記実施形態では、加圧によって曲面状の第1領域51及び第2領域52を形成する構成を例示した。すなわち、第1領域51は第1電極21の先端部21aの形状に高い精度で沿った形状であり、また、第2領域52は第2電極22の先端部22aの形状に高い精度で沿った形状である構成を例示した。しかしながら、第1領域及び第2領域は、厳密に電極の先端部に沿った形状でなくともよい。例えば、少なくとも通電を開始する前の段階で電極の先端部を囲うような凹部が形成されていればよい。このような構成であれば、電極と接触する板材が通電前の段階で平面状である場合と比較して、接触面積の増加が実現できる。言い換えると、通電前の段階で接触面積の増加を実現可能な凹状の形状であればよい。
(2d)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
10…ワーク、11…第1板材、11a…第1本体、11b…第1外側めっき層、11c…第1内側めっき層、12…第2板材、12a…第2本体、12b…第2外側めっき層、12c…第2内側めっき層、20…溶接装置、21…第1電極、21a,22a…先端部、22…第2電極、23…溶接制御部、31…駆動制御部、32…電流制御部、41…隙間、51,151,251…第1領域、52,152,252…第2領域、61…ナゲット、62,63,71,72…付着物

Claims (4)

  1. 重ねられた複数の板材を含むワークを第1電極と第2電極とで挟み、抵抗溶接を行うことにより製造される接合部材の製造方法であって、
    前記ワークにおける前記第1電極と接触する第1板材は、該第1電極に接触する面にめっき層が形成されており、かつ、前記ワークにおける前記第2電極と接触する第2板材は、該第2電極に接触する面にめっき層が形成されており、
    前記ワークに通電を行わずに前記ワークを加圧することにより前記第1板材及び前記第2板材のそれぞれにおける加圧部分の周囲を他方の板材から離れる方向に変形させることで、前記第1板材に、前記第1電極の先端部の形状に沿った曲面状の第1領域を形成するとともに、前記第2板材に、前記第2板材における前記第2電極の先端部の形状に沿った曲面状の第2領域を形成することと、
    前記第1領域に前記第1電極が接触し、かつ、前記第2領域前記第2電極が接触した状態で、前記第1電極と前記第2電極との間の通電を開始してナゲットを形成することと、を含む、接合部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載の接合部材の製造方法であって、
    前記ワークの前記加圧は、前記第1電極と前記第2電極との間の通電を開始する前に、前記第1電極及び前記第2電極の少なくともいずれか一方を動作させることにより実現する、接合部材の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の接合部材の製造方法であって、
    前記めっき層は、アルミニウムを含む層である、接合部材の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の接合部材の製造方法であって、
    前記ワークを構成する複数の板材は、焼き入れ工程を行う前の板材である、接合部材の製造方法。
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