JP7152420B2 - 管理装置、及び蓄電システム - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電モジュールの状態を管理する管理装置、及び蓄電システムに関する。
近年、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)が普及してきている。これらの車にはキーデバイスとして二次電池が搭載される。車載用二次電池としては主に、ニッケル水素電池およびリチウムイオン電池が普及している。今後、エネルギー密度が高いリチウムイオン電池の普及が加速すると予想される。
充放電を繰り返して利用される車載用のバッテリシステム(例えば、特許文献1参照)において、電池セルの充電状態(SOC:State Of Charge)や劣化状態(SOH:State Of Health)等の電池の状態データを正確に検知することは、車両航続距離の確保および電池セルの長期利用の観点から重要である。例えば電気自動車は、電池セルに蓄電された電気エネルギーを動力源として走行しており、残容量を正しく検知できなければ、予定した走行距離を確保できなかったり、急停止するなど、利便性が損なわれることになる。また電池セルの劣化状態を正確に検知することは、電池セルを安全に利用するために重要である。
特開2017-32311号公報
セルのSOCやSOHを高精度に検知するには、その算出のもとになる電流値や電圧値を高精度に検知することが重要である。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、直列接続された複数のセルの状態を示すデータを高精度に推定する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の管理装置は、直列接続された複数のセルに流れる電流を検出する電流検出系と、前記複数のセルのそれぞれの電圧を検出する電圧検出系と、前記電流検出系により検出された電流の値と、前記電圧検出系により検出された電圧の値をもとに前記複数のセルの状態を管理するためのデータを算出する演算部と、を備える。前記電流検出系は、それぞれ独立した少なくとも1つのフィルタを含む。前記電圧検出系は、それぞれ独立した少なくとも1つのフィルタを含む。前記電流検出系に含まれる少なくとも1つのフィルタのトータルの特性と、前記電圧検出系に含まれる少なくとも1つのフィルタのトータルの特性とが実質的に一致している。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、直列接続された複数のセルの状態を示すデータを高精度に推定することができる。
本発明の実施の形態に係る蓄電システムの構成例を示す図である。 図2(a)-(c)は、SOCの算出方法を説明するための図である。 図1の電流検出系と電圧検出系を簡略化した図である。 アナログフィルタの構成例を示す図である。 図5(a)-(c)は、複数のフィルタを備える系の構成例を示す図である。 図6(a)-(c)は、具体例1における電流検出系および電圧検出系の調整前のフィルタ特性を示す図である。 図7(a)-(c)は、具体例1における電流検出系および電圧検出系の調整後のフィルタ特性を示す図である。 図8(a)-(c)は、具体例2における電流検出系および電圧検出系の調整前のフィルタ特性を示す図である。 図9(a)-(c)は、具体例2における電流検出系および電圧検出系の調整後のフィルタ特性を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電システム1の構成例を示す図である。蓄電システム1は、蓄電モジュール50及び管理装置10を備える。蓄電モジュール50は、直列接続された複数のセルを含む。セルには、リチウムイオン電池セル、ニッケル水素電池セル、鉛電池セル、電気二重層キャパシタセル、リチウムイオンキャパシタセル等を用いることができる。以下、本明細書ではリチウムイオン電池セル(公称電圧:3.6-3.7V)を使用する例を想定する。図1では、6個のリチウムイオン電池セル(セルE1-E6)を直列接続した組電池を使用する例を描いている。
複数のセルE1-E6と直列に電流検出素子21が接続される。電流検出素子21には、シャント抵抗やホール素子を使用することができる。電流検出素子21は、複数のセルE1-E6に流れる電流を電圧信号で出力する。
管理装置10は、電流検出系20のアナログフィルタ22、電圧検出系30のアナログフィルタ32、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)33及びマイクロプロセッサ40を備える。ASIC33は、マルチプレクサ34及びAD変換器35を含む。マイクロプロセッサ40は、電流検出系20のAD変換器25、電流検出系20のデジタルフィルタ26、電圧検出系30のデジタルフィルタ36及び演算器41を含む。
電流検出素子21、アナログフィルタ22、AD変換器25及びデジタルフィルタ26は電流検出系20を構成し、アナログフィルタ32、マルチプレクサ34、AD変換器35及びデジタルフィルタ36は電圧検出系30を構成する。
電流検出素子21により検出された電流値は、アナログフィルタ22に入力される。アナログフィルタ22は、入力された電流値の高周波成分を除去してAD変換器25に出力する。AD変換器25は、アナログフィルタ22から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換してデジタルフィルタ26に出力する。デジタルフィルタ26は、デジタル信号で規定された電流値の高周波成分をさらに除去して、演算器41に出力する。
ASIC33は、直列接続された複数のセルE1-E6の各ノードと複数の電圧検出線で接続され、隣接する2本の電圧検出線間の電圧をそれぞれ検出することにより、各セルE1-E6の電圧を検出する。複数のセルE1-E6とASIC33間の複数の電圧検出線にはアナログフィルタ32が挿入される。アナログフィルタ32は、複数のセルE1-E6の各電圧値の高周波成分を除去してASIC33に出力する。ASIC33内のマルチプレクサ34は、複数のセルE1-E6の各電圧値を所定の順番でAD変換器35に出力する。AD変換器35は、マルチプレクサ34から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
ASIC33とマイクロプロセッサ40間は、フォトカプラ等の絶縁回路を介した、デジタル通信により接続される。ASIC33は、直列接続により高電圧化された複数のセルE1-E6の電圧を検出する必要があるため高電圧化する必要がある。一方、マイクロプロセッサ40は低電圧で動作する。この電圧差を吸収するために両者は絶縁される必要がある。一方、電流検出系20は低圧設計が可能であり、アナログフィルタ22の出力をそのままマイクロプロセッサ40に入力することができる。
マイクロプロセッサ40はASIC33から、デジタル信号で規定された複数のセルE1-E6の各電圧値を受信する。デジタルフィルタ36は、デジタル信号で規定された各電圧値の高周波成分をさらに除去して演算器41に出力する。
演算器41は、複数のセルE1-E6の電流値および複数のセルE1-E6の各電圧値をもとに各セルE1-E6のSOC及びSOHを算出する。SOHは、初期の満充電容量に対する現在の満充電容量の比率で規定され、数値が低いほど(0%に近いほど)劣化が進行していることを示す。
なお図示しないが、演算器41には温度検出系から複数のセルE1-E6の温度も入力され、温度補償に使用される。
演算器41は例えば、CPUで構成することができる。電流検出系20のデジタルフィルタ26及び電圧検出系30のデジタルフィルタ36は、専用のロジック回路で実現されてもよいし、当該CPUによるデジタル演算処理により実現されてもよい。
なお図1では、電圧検出系30のデジタルフィルタ36をマイクロプロセッサ40内に設けているが、ASIC33内に設けてもよい。この場合、ASIC33に設けられたデジタルフィルタ36の出力は通信でマイクロプロセッサ40の演算器41へ入力される。
電池のSOCは下記(式1)に示すように、電池に通電される電流の積算値を用いて推定することが一般的である。
Figure 0007152420000001
しかしながら、電流センサにはオフセット誤差・ヒステリシス誤差・直線性誤差・温度変動誤差などがある。長期の利用においては、当該誤差が電流積算値に累積されていくことになり、電流積算値だけを用いてSOCを正確に推定し続けることは難しい。以下、一般的なSOCおよびSOHの検知方法について説明する。
図2(a)-(c)は、SOCの算出方法を説明するための図である。図2(a)は、セルE1の等価回路を示す図である。図2(b)は、セルE1の入力電流Ic、出力電圧Vcの変化の一例を示す図である。図2(c)は、セルE1のSOC-OCV特性の一例を示す図である。ただし図2(a)-(c)は簡略化されたものであり、電池の化学的特性および詳細な電池の等価回路を必ずしも示すものではない。
図2(a)において、VocvはセルE1の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)、RiはセルE1の内部抵抗、IcはセルE1に入力される電流、VcはセルE1に電流が入力されるタイミングでセルE1の端子間から出力される電圧をそれぞれを示している。
セルE1に電流が流れるとセルE1に電圧変動が発生する。時刻t1における入力電流をIc(t1)、時刻t1における出力電圧をVc(t1)、時刻t2における入力電流をIc(t2)、時刻t2における出力電圧をVc(t2)とするとき、Ic(t1)とIc(t2)の差分をΔIc、Vc(t1)とVc(t2)の差分をΔVcとすると、内部抵抗Riは下記(式2)で表すことができる。また時刻t2におけるVocv(t2)は下記(式3)のように表すことができる。
Figure 0007152420000002
Figure 0007152420000003
上記(式2)および(式3)を用いることにより、時刻t2における開放電圧Vocv(t2)および内部抵抗Riを算出することができる。セルE1のSOCはOCVをもとに推定することが可能である。例えばマイクロプロセッサ40は、セルE1のSOCとOCVの関係を規定したSOC-OCV特性を記述したLUT(Look Up Table)をメモリ内に保持し、当該LUTを参照することによりVocvからSOCを推定することができる。このように推定されたSOCは、上記(式1)を用いて補正されて使用されてもよい。
セルE1のSOHは、セルE1の内部抵抗Riの増大によって推定することができる。つまり、初期状態のSOHと初期状態からの内部抵抗増大分ΔRiをもとに現在のSOHを推定することが可能である。
図3は、図1の電流検出系20と電圧検出系30を簡略化した図である。
電流検出系20に具備されるアナログフィルタ22の特性(伝達関数)を
Figure 0007152420000004
電流検出系20に具備されるデジタルフィルタ26の特性(伝達関数)を
Figure 0007152420000005
電圧検出系30に具備されるアナログフィルタ32の特性(伝達関数)を
Figure 0007152420000006
電圧検出系30に具備されるデジタルフィルタ36の特性(伝達関数)を
Figure 0007152420000007
とする。
またセルE1に電流が入力されるタイミングと、電流値を示す電気信号が演算器41に入力されるタイミングとの間の遅延をtcとし、セルE1に電流が入力されることによってセルE1の端子間から電圧が出力されるタイミングと、電圧値を示す電気信号が演算器41に入力されるタイミングとの間の遅延をtvとする。
本実施の形態において、電流検出系20および電圧検出系30はそれぞれ一つ乃至それぞれが独立した複数のフィルタを備えることができる。図3に示す例では、電流検出系20および電圧検出系30はそれぞれ2つのフィルタを備えている。2つのフィルタは、1段目のアナログフィルタ22/32と、2段目のデジタルフィルタ26/36で構成される。
なおフィルタのタイプは問わない。つまりアナログタイプであってもデジタルタイプであっても構わない。また図3の場合、アナログフィルタ22/32とデジタルフィルタ26/36は互いに独立しているとみなすことができる。アナログフィルタ22/32のフィルタ特性がデジタルフィルタ26/36のフィルタ特性に影響しないからである。
なお例えば、2段のRCフィルタを直列接続させてアナログフィルタ22/32を構成する場合も、2段のRCフィルタは互いに独立ではないため一つのアナログフィルタとして扱うことができる。これはアナログフィルタの伝達関数を求めることで分かる。
電流検出素子21によって通電電流に応じた電圧信号に変換されたアナログ電圧信号は、1段目のアナログフィルタ22に入力されノイズ成分が除去される。1段目のアナログフィルタ22を通過したアナログ信号はAD変換器25によってデジタルデータへ変換され、2段目のデジタルフィルタ26へ入力される。デジタルフィルタ26はサンプリング周期Tで離散化されたデジタルデータを信号処理することでフィルタ能力を発揮する。デジタルフィルタ26の出力は演算器41へ入力される。このようにして演算器41は、セルE1に電流が通電されたタイミングで電流検出素子21から出力される信号を検知する。セルE1に電流が通電されるタイミングと、電流値を示す電気信号が演算器41に入力されるタイミングとの間の遅延時間をtcとする。
セルE1の端子間電圧は1段目のアナログフィルタ32に入力されノイズ成分が除去される。1段目のアナログフィルタ32を通過したアナログ信号はAD変換器35によってデジタルデータへ変換され、2段目のデジタルフィルタ36へ入力される。デジタルフィルタ36はサンプリング周期Tで離散化されたデジタルデータを信号処理することでフィルタ能力を発揮する。デジタルフィルタ36の出力は演算器41へ入力される。このようにして演算器41は、セルE1に電流が通電されたタイミングに出力されるセルE1の端子間電圧信号を検知する。セルE1に電流が通電されることによって端子間電圧が出力されるタイミングと、電圧値を示す電気信号が演算器41に入力されるタイミングとの間の遅延時間をtvとする。
本実施の形態では、電流検出系20のフィルタ特性と電圧検出系30のフィルタ特性を実質的に一致させる。実質的に一致しているとみなす範囲は、設計者が要求仕様などに基づき決定することができる。
電流検出系20のフィルタ特性(伝達関数)を
Figure 0007152420000008
電圧検出系30のフィルタ特性(伝達関数)を
Figure 0007152420000009
またゲインを
Figure 0007152420000010
位相を
Figure 0007152420000011
とすると、伝達関数は下記(式4)に示すようにゲインと位相の積で表すことができる。図3の電流検出系20の伝達関数は下記(式5)で、電圧検出系30の伝達関数は下記(式6)でそれぞれ表すことができる。
Figure 0007152420000012
Figure 0007152420000013
Figure 0007152420000014
本実施の形態ではフィルタ特性を一致させるために、上記(式5)の伝達関数と上記(式6)の伝達関数を実質的に一致させる。つまり伝達関数において周波数特性を表すゲイン関数を一致させる。周波数特性を表すとき単位は[dB]が用いられることが多い。そこで、下記(式7)、(式8)を、対数表記の下記(式9)、(式10)に書き換える。
Figure 0007152420000015
Figure 0007152420000016
Figure 0007152420000017
Figure 0007152420000018
対数の性質から伝達関数を、互いに独立なフィルタのゲインの和として表すことができ、フィルタ特性を実質的に一致させるために有効で便利な方法である。
上記(式5)と(式6)を実質的に一致させるために、電流検出系20のアナログフィルタ22の伝達関数と電圧検出系30のアナログフィルタ32の伝達関数を実質的に一致させ、かつ電流検出系20のデジタルフィルタ26の伝達関数と電圧検出系30のデジタルフィルタ36の伝達関数を実質的に一致させることが考えられる。
しかしながら、電流検出系20のアナログフィルタ22と電圧検出系30のアナログフィルタ32を実質的に一致させることは基本的に難しい。複数のセルE1-E6に流れる単一の電流を検出する電流検出系20と、複数のセルE1-E6の各電圧を検出する電圧検出系30を同一特性の回路構成で実現することは基本的に難しいためである。電圧検出系30の1つのセルのアナログフィルタ32は、別のセルの電圧変動などの影響を受ける。
そこで電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させるために、電流検出系20のデジタルフィルタ26の伝達関数および/または電圧検出系30のデジタルフィルタ36の伝達関数を調整する。上記(式9)および(式10)に示したように対数表記の場合、独立した複数のフィルタを持つ系の周波数特性は、それぞれのフィルタの周波数特性の和として表すことができる。つまり電流検出系20のアナログフィルタ22の周波数特性とデジタルフィルタ26の周波数特性の和と、電圧検出系30のアナログフィルタ32の周波数特性とデジタルフィルタ36の周波数特性の和を、実質的に一致させればよい。
また本実施の形態では、電流検出系20の上記遅延tcと電圧検出系30の上記遅延tvとを実質的に一致させる。例えば、電流検出系20の上記遅延tcと電圧検出系30の上記遅延tvをそれぞれ見積もり、両者が一致するようにマイクロプロセッサ40のソフトウェアプログラミングを作成する。
図4は、アナログフィルタ22/32の構成例を示す図である。図4は、アナログフィルタ22/32を、抵抗RおよびコンデンサCによって構成されるRCフィルタ(ローパスフィルタ)で構成する例を示している。以下、RCフィルタの伝達関数を回路方程式から導出する。
RC回路の回路構成から下記(式11)が成り立つ。
Figure 0007152420000019
また系の電流変化は電荷量の変化であるため下記(式12)が成り立つ。
Figure 0007152420000020
したがって上記(式11)は下記(式13)に書き換えることができる。
Figure 0007152420000021
上記(式13)を、入力x(t)、出力y(t)をとる系と考えると、上記(式13)を下記(式14)に書き換えることができる。
Figure 0007152420000022
上記(式14)をラプラス変換すると下記(式15)になる。
Figure 0007152420000023
よって伝達関数G(s)は下記(式16)になる。
Figure 0007152420000024
s=jωとすると、LPFの伝達関数G(jω)は下記(式17)になる。
Figure 0007152420000025
上記(式17)を書き換えると下記(式18)が導出される。
Figure 0007152420000026
図3におけるアナログフィルタ22/32の伝達関数は,上記(式4)より下記(式19)で表すことができる。
Figure 0007152420000027
したがって上記(式18)を用いることでアナログフィルタ22/32のゲイン関数を求めることができる。具体的には、抵抗RとコンデンサCの定数を調整することで所望のフィルタ特性(周波数特性)を得ることができる。なお上記のフィルタ構成は一例であり、2段のRCフィルタや、オペアンプを使ったアクティブフィルタなどフィルタ構成は上記に限定されない。
次にデジタルフィルタについて説明する。以下、デジタルフィルタに、一次遅れ系のIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ(無限インパルス応答フィルタ)を使用する例を説明する。
y[n]を出力信号、x[n]を入力信号としたときの一次遅れ系の差分方程式は、下記(式20)で表される。aは前回値と今回値の重みを決定するための定数である。
Figure 0007152420000028
G[z]を伝達関数、X[z]をx[n]のZ変換、Y[z]をy[n]のZ変換とすると、上記(式20)は下記(式21)に書き換えられ、伝達関数G[z]は下記(式22)で表される。
Figure 0007152420000029
Figure 0007152420000030
伝達関数の周波数応答を求めるため、z=ejωTとすると、上記(式22)は下記(式23)に書き換えられる。
Figure 0007152420000031
Tはサンプリング周期である。
ゲイン|G|を求めるため、下記(式24)に示すオイラーの公式を使用する。
Figure 0007152420000032
オイラーの公式により、上記(式23)は下記(式25)に書き換えられる。
Figure 0007152420000033
Figure 0007152420000034
より、伝達関数の周波数応答は下記(式26)となり、展開すると下記(式27)になる。
Figure 0007152420000035
Figure 0007152420000036
図3におけるデジタルフィルタ26/36の伝達関数は、上記(式4)より下記(式28)で表すことができる。
Figure 0007152420000037
したがって上記(式27)を用いることでデジタルフィルタ26/36のゲイン関数を求めることができる。具体的には、定数aとサンプリング周期Tを調整することで所望のフィルタ特性(周波数特性)を得ることができる。なお上記のフィルタ構成は一例であり、二次のIIRフィルタや、FIR(Finite Impullse Response)フィルタ(有限インパルス応答フィルタ)などフィルタ構成は上記に限定されない。
次にフィルタの独立性について説明する。
図5(a)-(c)は、複数のフィルタを備える系の構成例を示す図である。図5(a)は、第1フィルタF1と第2フィルタF2を縦列接続した系を示す。第1フィルタF1は、第1抵抗R1と第1コンデンサC1で構成されたローパスフィルタ(LPF)である。第2フィルタF2は、第2抵抗R2と第2コンデンサC2で構成されたローパスフィルタ(LPF)であり、第1フィルタF1と同じ構成である。第1フィルタF1と第2フィルタF2は独立しておらず、図5(a)に示す系の伝達関数は、第1フィルタF1のゲインG1と第2フィルタF2のゲインG2の積で表すことができない。
図5(b)は、図5(a)の第1フィルタF1と第2フィルタF2の間に、ボルテージフォロワOP1が挿入される。ボルテージフォロワOP1はオペアンプで構成される。当該オペアンプは理想的に動作するものとする。ボルテージフォロワOP1は、入力インピーダンスがハイインピーダンスでゲインが1の素子であり、第1フィルタF1から入力される電流を遮断し、第1フィルタF1から入力される電圧を第2フィルタF2に出力する。図5(b)に示す系の伝達関数は、第1フィルタF1のゲインG1と第2フィルタF2のゲインG2の積で表すことができる。
図5(c)は、図3に示した回路構成と同じである。図5(c)に示す系の伝達関数は、アナログフィルタ22/32のゲインG1とデジタルフィルタ26/36のゲインG2の積で表すことができる。
このように2つのフィルタで構成される系を考える場合、入力信号INが後段のフィルタに直接通電されるとき、前段のフィルタと後段のフィルタは独立していないと言える。反対に入力信号INが後段のフィルタに直接通電されないとき、前段のフィルタと後段のフィルタは独立していると言える。
以下、電流検出系20のフィルタ特性と、電圧検出系30のフィルタ特性を実質的に一致させる具体例を説明する。以下の例では、電流検出系20および電圧検出系30のアナログフィルタ22/32に1次のRCフィルタ(LPF)を使用し、電流検出系20および電圧検出系30のデジタルフィルタ26/36に1次のIIRフィルタを使用する構成を想定する。前段のRCフィルタと後段のIIRフィルタはそれぞれ互いに独立しているものとする。具体例1ではアナログフィルタ22/32の抵抗RとコンデンサCの定数が異なっている例を示し、具体例2ではデジタルフィルタ26/36のサンプリング周期が異なっている場合を示す。
図6(a)-(c)は、具体例1における電流検出系20および電圧検出系30の調整前のフィルタ特性を示す図である。図6(a)はアナログフィルタ22/32のフィルタ特性を示し、図6(b)はデジタルフィルタ26/36のフィルタ特性を示し、図6(c)は電流検出系20全体および電圧検出系30全体のフィルタ特性を示す。
図7(a)-(c)は、具体例1における電流検出系20および電圧検出系30の調整後のフィルタ特性を示す図である。図7(a)はアナログフィルタ22/32のフィルタ特性を示し、図7(b)はデジタルフィルタ26/36のフィルタ特性を示し、図7(c)は電流検出系20全体および電圧検出系30全体のフィルタ特性を示す。
図6(a)に示すように電流検出系20のアナログフィルタ22のフィルタ特性と、電圧検出系30のアナログフィルタ32のフィルタ特性は一致していない。具体例1では、電流検出系20のアナログフィルタ22(RCフィルタ)の抵抗Rの定数が56[kΩ]、コンデンサCの定数が0.33[μF]に設定され、電圧検出系30のアナログフィルタ32(RCフィルタ)の抵抗Rの定数が33[kΩ]、コンデンサCの定数が0.10[μF]に設定されている。
図6(b)に示すように電流検出系20のデジタルフィルタ26のフィルタ特性と、電圧検出系30のデジタルフィルタ36のフィルタ特性は実質的に一致している。具体例1では、電流検出系20のデジタルフィルタ26(IIRフィルタ)のサンプリング周期Tが1[ms]に設定され、定数aが0.75に設定されている。電圧検出系30のデジタルフィルタ36(IIRフィルタ)も同様に、サンプリング周期Tが1[ms]に設定され、定数aが0.75に設定されている。
図6(c)に示すように、図6(a)、(b)のフィルタ特性を前提とする電流検出系20全体のフィルタ特性と、電圧検出系30全体のフィルタ特性は一致していない。このようなフィルタ特性ではセルの状態を高精度に検知することが困難である。
次に、このように設計された電流検出系20および電圧検出系30を備える管理装置10において、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させる方法を説明する。具体例1では、電圧検出系30のデジタルフィルタ36(IIRフィルタ)の定数aの値を調整して、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させる。
図7(a)に示すように電流検出系20のアナログフィルタ22のフィルタ特性と、電圧検出系30のアナログフィルタ32のフィルタ特性は、図6(a)に示した調整前のフィルタ特性と同じである。
具体例1では、電圧検出系30のデジタルフィルタ36(IIRフィルタ)の定数aが0.75から0.95に変更される。図7(b)に示すように当該定数aの変更により、電流検出系20のデジタルフィルタ26のフィルタ特性と、電圧検出系30のデジタルフィルタ36のフィルタ特性は一致しなくなる。
図7(c)に示すように、電圧検出系30のデジタルフィルタ36(IIRフィルタ)の定数aの変更後は、電流検出系20全体のフィルタ特性と、電圧検出系30全体のフィルタ特性が実質的に一致する。このように独立した個々のフィルタ特性は一致していなくとも、それらを組み合わせた系全体のフィルタ特性を一致させることにより、セルの状態を高精度に検知することができるようになる。
図8(a)-(c)は、具体例2における電流検出系20および電圧検出系30の調整前のフィルタ特性を示す図である。図8(a)はアナログフィルタ22/32のフィルタ特性を示し、図8(b)はデジタルフィルタ26/36のフィルタ特性を示し、図8(c)は電流検出系20全体および電圧検出系30全体のフィルタ特性を示す。
図9(a)-(c)は、具体例2における電流検出系20および電圧検出系30の調整後のフィルタ特性を示す図である。図9(a)はアナログフィルタ22/32のフィルタ特性を示し、図9(b)はデジタルフィルタ26/36のフィルタ特性を示し、図9(c)は電流検出系20全体および電圧検出系30全体のフィルタ特性を示す。
図8(a)に示すように電流検出系20のアナログフィルタ22のフィルタ特性と、電圧検出系30のアナログフィルタ32のフィルタ特性は実質的に一致している。具体例2では、電流検出系20のアナログフィルタ22(RCフィルタ)の抵抗Rの定数が33[kΩ]、コンデンサCの定数が0.10[μF]に設定されている。電圧検出系30のアナログフィルタ32(RCフィルタ)も同様に、抵抗Rの定数が33[kΩ]、コンデンサCの定数が0.10[μF]に設定されている。
図8(b)に示すように電流検出系20のデジタルフィルタ36のフィルタ特性と、電圧検出系30のデジタルフィルタ36のフィルタ特性は一致していない。具体例2では、電流検出系20のデジタルフィルタ26(IIRフィルタ)のサンプリング周期Tが1[ms]、定数aが0.75に設定され、電圧検出系30のデジタルフィルタ36(IIRフィルタ)のサンプリング周期Tが10[ms]、定数aが0.75に設定されている。
図8(c)に示すように、図8(a)、(b)のフィルタ特性を前提とする電流検出系20全体のフィルタ特性と、電圧検出系30全体のフィルタ特性は一致していない。このようなフィルタ特性ではセルの状態を高精度に検知することが困難である。
次に、このように設計された電流検出系20および電圧検出系30を備える管理装置10において、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させる方法を説明する。具体例2では、電圧検出系30のアナログフィルタ22(RCフィルタ)のコンデンサCの定数を調整して、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させる。
具体例2では、電圧検出系30のアナログフィルタ32(RCフィルタ)のコンデンサCの定数が0.1[μF]から0.01[μF]に変更される。図9(a)に示すようにコンデンサCの定数の変更により、電流検出系20のアナログフィルタ22のフィルタ特性と、電圧検出系30のアナログフィルタ32のフィルタ特性は一致しなくなる。
図9(b)に示すように電流検出系20のデジタルフィルタ26のフィルタ特性と、電圧検出系30のデジタルフィルタ36のフィルタ特性は、図8(b)に示した調整前のフィルタ特性と同じである。
図9(c)に示すように、電圧検出系30のデジタルフィルタ36(IIRフィルタ)の定数aの変更後は、電流検出系20全体のフィルタ特性と、電圧検出系30全体のフィルタ特性が実質的に一致する。図9(c)では電流検出系20のサンプリング周波数の1/2以下の周波数でフィルタ特性が実質的に一致し、サンプリング周波数の1/2以上でフィルタ特性が一致していない。サンプリング周波数の1/2以上の範囲は、サンプリングの折り返し特性が表れている範囲であり、サンプリング定理からも考慮しない範囲である。このように独立した個々のフィルタ特性は一致していなくとも、それらを組み合わせた系全体のフィルタ特性を一致させることにより、セルの状態を高精度に検知することができるようになる。
具体例1ではアナログフィルタ22/32のコンデンサCの定数が異なる回路構成において、デジタルフィルタ26/36の定数aの値を調整することにより、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させる例を説明した。具体例2ではデジタルフィルタ26/36のサンプリング周期Tが異なる設計において、アナログフィルタ22/32のコンデンサCの定数を調整することにより、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させる例を説明した。
本実施の形態はこれらの例に限るものでなく、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させるために、抵抗Rの定数、コンデンサCの定数、サンプリング周期T、定数aの少なくとも1つのパラメータを調整することができる。設計者は、電流検出系20の伝達関数と電圧検出系30の伝達関数が実質的に一致するように各パラメータを調整する。その際、具体例1、2のように1つのパラメータではなく、複数のパラメータを調整してもよい。なお、各パラメータの取り得る範囲は、ハードウェア資源の制約を受ける。
以上説明したように本実施の形態によれば、直列接続された複数のセルの電流値と各電圧値の検知精度を向上させることができる。したがって各セルのSOCやSOH等のセルの状態を示すデータを高精度に推定することが可能となる。
充電または放電電流が通電される際に検出される電流信号および電圧信号がノイズ成分を含んだ信号であった場合、セルの状態を正確に把握することは困難になる。ノイズを含んだ信号でセルの状態を検知しようとした場合、演算器41で間違った演算を行いセルの状態を正確に演算できない可能性があるからである。したがってフィルタによってノイズ成分を除去することにより、セルの状態を正確に検知することができる。その際、電流検出系20のフィルタ特性と電圧検出系30のフィルタ特性が実質的に一致していることが、検知精度の向上に大きく寄与する。
従来、電流検出系20と電圧検出系30のアナログフィルタ22/32同士およびデジタルフィルタ26/36同士のフィルタ特性を実質的に一致させる開発が成されていた。これに対して本実施の形態では、電流検出系20全体のフィルタ特性と電圧検出系30全体のフィルタ特性を実質的に一致させることで、柔軟で高精度なフィルタ調整を実現できる。本実施の形態では、ある検出系にはアナログフィルタとデジタルフィルタを備え、別の検出系にはデジタルフィルタしか備えないような場合においても、それぞれの検出系のフィルタ特性を実質的に一致させることが可能となる。
例えば、電流検出系20と電圧検出系30が独立して開発された場合、それぞれの検出系を構成するアナログフィルタが一致していないことがある。またそれぞれが独立したセンサユニットである場合、異なるサンプリング周期が使用されることがある。このようなセンサを組み合わせてシステム化する場合において、複数の検出系のフィルタ特性を一致させるにはセンサそのものから再開発する必要があり、多大な労力を要することになる。これに対して本実施の形態では、複数の検出系のフィルタ特性を容易に実質的に一致させることができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態では、蓄電システム1を車載用の電源システムとして使用する例を説明したが他の用途にも使用可能である。例えば本実施の形態に係る蓄電システム1は、バックアップ用/ピークシフト用の定置型の蓄電システムに適用可能である。またノートPC、タブレット、スマートフォンなどの携帯型端末装置の電源システムにも適用可能である。
なお、実施の形態は、以下の項目によって特定されてもよい。
[項目1]
直列接続された複数のセル(E1-E6)に流れる電流を検出する電流検出系(20)と、
前記複数のセル(E1-E6)のそれぞれの電圧を検出する電圧検出系(30)と、
前記電流検出系(20)により検出された電流の値と、前記電圧検出系(30)により検出された電圧の値をもとに前記複数のセル(E1-E6)の状態を管理するためのデータを算出する演算部(41)と、を備え、
前記電流検出系(20)は、それぞれ独立した少なくとも1つのフィルタ(22、26)を含み、
前記電圧検出系(30)は、それぞれ独立した少なくとも1つのフィルタ(32、36)を含み、
前記電流検出系(20)に含まれる少なくとも1つのフィルタ(22、26)のトータルの特性と、前記電圧検出系(30)に含まれる少なくとも1つのフィルタ(32、36)のトータルの特性とが実質的に一致していることを特徴とする管理装置(10)。
これによれば、複数のセル(E1-E6)の電流値と各電圧値を高精度に検知することができ、複数のセル(E1-E6)の状態を管理するためのデータを高精度に推定することができる。
[項目2]
前記電流検出系(20)は、アナログフィルタ(22)、A/D変換器(25)、及びデジタルフィルタ(26)を含み、
前記電圧検出系(30)は、アナログフィルタ(32)、A/D変換器(35)、及びデジタルフィルタ(36)を含み、
前記電流検出系(20)に含まれるアナログフィルタ(22)とデジタルフィルタ(26)のトータルの特性と、前記電圧検出系(30)に含まれるアナログフィルタ(32)とデジタルフィルタ(36)のトータルの特性とが実質的に一致していることを特徴とする項目1に記載の管理装置(10)。
これによれば、アナログフィルタ(22/26)同士およびデジタルフィルタ(32/36)同士でフィルタ特性を実質的に一致させる必要がなく、設計の柔軟性が向上する。
[項目3]
前記電流検出系(20)に含まれるアナログフィルタ(22)の特性と、前記電圧検出系(30)に含まれるアナログフィルタ(32)の特性が実質的に一致していない場合、前記電流検出系(20)に含まれるデジタルフィルタ(26)の特性、及び前記電圧検出系(30)に含まれるデジタルフィルタ(36)の特性の少なくとも一方が調整されることにより、前記電流検出系(20)に含まれるアナログフィルタ(22)とデジタルフィルタ(26)のトータルの特性と、前記電圧検出系(30)に含まれるアナログフィルタ(32)とデジタルフィルタ(36)のトータルの特性とが実質的に一致されることを特徴とする項目2に記載の管理装置(10)。
これによれば、電流検出系(20)に含まれるアナログフィルタ(22)と、電圧検出系(30)に含まれるアナログフィルタ(32)の素子部品、電圧、環境などの違いによるフィルタ特性の違いを、デジタルフィルタ(32/36)で吸収することができる。
[項目4]
前記複数のセル(E1-E6)に流れる電流を検出して電流値を前記演算部(41)に出力する際の前記電流検出系(20)による遅延時間と、前記複数のセル(E1-E6)のそれぞれの電圧を検出して電圧値を前記演算部(41)に出力する際の前記電圧検出系(30)による遅延時間とが実質的に一致していることを特徴とする項目1から3のいずれか1項に記載の管理装置(10)。
これによれば、複数のセル(E1-E6)の電流値と各電圧値の検知精度を向上させることができる。
[項目5]
複数のセル(E1-E6)が直列接続された蓄電モジュール(50)と、
前記蓄電モジュール(50)を管理する項目1から4のいずれか1項に記載の管理装置(10)と、
を備えることを特徴とする蓄電システム(1)。
これによれば、複数のセル(E1-E6)の電流値と各電圧値を高精度に検知することができ、複数のセル(E1-E6)の状態を管理するためのデータを高精度に推定することができる。
1 蓄電システム、 10 管理装置、 20 電流検出系、 21 電流検出素子、 22 アナログフィルタ、 25 AD変換器、 26 デジタルフィルタ、 30 電圧検出系、 32 アナログフィルタ、 33 ASIC、 34 マルチプレクサ、 35 AD変換器、 36 デジタルフィルタ、 40 マイクロプロセッサ、 41 演算器、 50 蓄電モジュール、 E1-E6 セル、 F1 第1フィルタ、 F2 第2フィルタ、 R 抵抗、 R1 第1抵抗、 R2 第2抵抗、 C コンデンサ、 C1 第1コンデンサ、 C2 第2コンデンサ、 OP1 ボルテージフォロワ。

Claims (3)

  1. 直列接続された複数のセルに流れる電流を検出する電流検出系と、
    前記複数のセルのそれぞれの電圧を検出する電圧検出系と、
    前記電流検出系により検出された電流の値と、前記電圧検出系により検出された電圧の値をもとに前記複数のセルの状態を管理するためのデータを算出する演算部と、を備え、
    前記電流検出系は、それぞれ独立した少なくとも1つのフィルタを含み、
    前記電圧検出系は、それぞれ独立した少なくとも1つのフィルタを含み、
    前記電流検出系に含まれる少なくとも1つのフィルタのトータルの特性と、前記電圧検出系に含まれる少なくとも1つのフィルタのトータルの特性とが実質的に一致しており、
    前記電流検出系は、アナログフィルタ、A/D変換器、及びデジタルフィルタを含み、
    前記電圧検出系は、アナログフィルタ、A/D変換器、及びデジタルフィルタを含み、
    前記電流検出系に含まれるアナログフィルタとデジタルフィルタのトータルの特性と、前記電圧検出系に含まれるアナログフィルタとデジタルフィルタのトータルの特性とが実質的に一致しており、
    前記電流検出系に含まれるアナログフィルタの特性と、前記電圧検出系に含まれるアナログフィルタの特性が実質的に一致していない場合、前記電流検出系に含まれるデジタルフィルタの特性、及び前記電圧検出系に含まれるデジタルフィルタの特性の少なくとも一方が調整されることにより、前記電流検出系に含まれるアナログフィルタとデジタルフィルタのトータルの特性と、前記電圧検出系に含まれるアナログフィルタとデジタルフィルタのトータルの特性とが実質的に一致されることを特徴とする管理装置。
  2. 前記複数のセルに流れる電流を検出して電流値を前記演算部に出力する際の前記電流検出系による遅延時間と、前記複数のセルのそれぞれの電圧を検出して電圧値を前記演算部に出力する際の前記電圧検出系による遅延時間とが実質的に一致していることを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
  3. 複数のセルが直列接続された蓄電モジュールと、
    前記蓄電モジュールを管理する請求項1または2に記載の管理装置と、
    を備えることを特徴とする蓄電システム。
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