JP7152173B2 - フォトクロミック硬化体の製造方法 - Google Patents
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Description
(a)化合物にフォトクロミック化合物を溶解させ、それを重合させることにより、レンズ等の光学材料を成形する方法。この方法は、練り込み法と呼ばれている。
(b)レンズ等のプラスチック成形品の表面に、フォトクロミック化合物が分散した樹脂層を、コ-ティング或いは注型重合により設ける方法。この方法は、積層法と呼ばれている。
(c)2枚の光学シ-トを、フォトクロミック化合物が分散した接着材樹脂により形成された接着層により接合する方法。この方法は、バインダー法と呼ばれている。
(I)紫外線を照射する前の可視光領域での着色度(初期着色)が低いこと。
(II)紫外線を照射した時の着色度(発色濃度)が高いこと。
(III)紫外線の照射を止めてから元の状態に戻るまでの速度(退色速度)が速いこと。
(IV)発色~退色の可逆作用の繰り返し耐久性がよいこと。
(V)保存安定性が高いこと。
(VI)各種の形状に成形し易いこと。
(A)分子中にイソ(チオ)シアネート基を2個以上有するポリイソ(チオ)シアネート化合物(以下、単に「ポリイソ(チオ)シアネート化合物」、又は「(A)成分」とする場合もある。)と、
(B)活性水素を1分子中に2個以上有する多官能化合物(以下、単に「多官能化合物」、又は「(B)成分」とする場合もある。)と、
(C)活性水素を1分子中に1個有する単官能化合物(以下、単に「単官能化合物」、又は「(C)成分」とする場合もある。)と、
(D)ヘテロ原子を有し、且つ繰り返し単位を3つ以上有するオリゴマー鎖基を有するフォトクロミック化合物(以下、単に「フォトクロミック化合物」、又は「(D)成分」とする場合もある。)を含有し、
前記(D)成分におけるオリゴマー鎖基1モル当たり、前記(C)成分を1~2000モル含むフォトクロミック組成物を硬化せしめることを特徴とするフォトクロミック硬化体の製造方法である。
先ず、(A)ポリイソ(チオ)シアネート化合物について説明する。
本発明のフォトクロミック組成物を構成する(A)ポリイソ(チオ)シアネート化合物は、分子内に2個以上のイソ(チオ)シアネート基を有する化合物である。本発明において、イソ(チオ)シアネート基とは、イソシアネート基、又はイソチオシアネート基を指す。そして、分子中にイソ(チオ)シアネート基を2個以上有するとは、イソシアネート基を分子内に2個以上有するか、イソチオシアネート基を分子内に2個以上有するか、又は、分子内のイソシアネート基とイソチオシアネート基との合計数が2個以上となることを指す。
<好適な(A)ポリイソシアネート化合物>
以上のような該(A)ポリイソシアネート化合物の中でも、透明性・機械強度に優れた光学物品を形成するのに好適な化合物、特に、フォトクロミック化合物を含む光学物品を製造するのに適している化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
下記式(I)
R100は、炭素数1~10のアルキレン基であり、前記アルキレン基の鎖中のメチレン基の一部が硫黄原子に置換された基であってもよい。)で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(II)、下記式(III)
R101は、それぞれ、炭素数1~4のアルキル基、又は水素原子であり、同一の基であっても、異なる基であってもよく、
R102は炭素数1~4のアルキル基であり、複数の基が存在する場合には、同一の基であっても、異なる基であってよく、
a100は整数で2又は3であり、b100は整数で0~4であり、c100は整数で0~4である。)で示される化合物を使用することが好ましい。前記式(II)で示される化合物と前記式(III)で示される化合物の違いは、フェニル基を有する化合物(前記式(II)で示される化合物)とシクロヘキサン基(環)を有する化合物(前記式(III)で示される化合物)である。
下記式(IV)、下記式(V)
R103は、それぞれ、炭素数1~4のアルキル基、又は水素原子であり、同一の基であっても、異なる基であってもよく、d100は整数で0~4である。)で示される化合物を使用することが好ましい。前記式(IV)で示される化合物と前記式(V)で示される化合物の違いは、フェニル基を2個有する化合物(前記式(IV)で示される化合物)とシクロヘキサン基(環)を2個有する化合物(前記式(V)で示される化合物)との違いである。
下記式(VI)
R104は、それぞれ、炭素数1~4のアルキル基、又は水素原子であり、同一の基であっても、異なる基であってよく、e100は整数で0~4である。)で示される化合物である。
下記式(VII)、下記式(VIII)
R105は、それぞれ、炭素数1~4のアルキル基、又は水素原子であり、同一の基であっても、異なる基であってもよく、
R106は、メチレン基、又は硫黄原子であり、R107は炭素数1~6のアルキレン基、又は前記炭素数1~6のアルキレン基の鎖中の炭素原子の一部が-S-結合となる基であり、f100は整数で0~2である。)で示される化合物を使用することが好ましい。
前記式(VII)、又は前記式(VIII)で示される化合物を具体的に例示すれば、2,5-ビス(イソシアナトメチル)チオフェン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,4-ジチアン、3,4-ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロチオフェン、4,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,3-ジチオラン等が挙げられる。これら化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上の化合物を使用することもできる。
また、ポリイソチオシアネート化合物としては、前記式(I)~(VIII)で示されるポリイソシアネート化合物において、イソシアネート基がイソチオシアネート基に代わっている化合物が挙げられる。より具体的には、脂肪族イソチオシアネート化合物、脂環族イソチオシアネート化合物、芳香族イソチオシアネート化合物、含複素環イソチオシアネート化合物、含硫黄脂肪族イソチオシアネート化合物、含硫黄芳香族イソチオシアネート化合物、含硫黄複素環イソチオシアネート化合物等が挙げられる。
2,6-ビス(イソチオシアナトメチル)ノルボルナン、3,5-ビス(イソチオシアナトメチル)ノルボルナン、ノルボルナンジイソチアネートなどが挙げられる。
本発明において、(A)成分として、イソシアネート基、およびイソチオシアネート基の両方の基を有する化合物としては、以下の化合物が挙げられる。例えば、前記の具体的に例示したポリイソシアネート化合物において、少なくとも1つのイソシアネート基がイソチオシアネート基となっている化合物である。また、前記の具体的に例示したポリイソチオシアネート化合物において、少なくとも1つのイソチオシアネート基がイソシアネート基となっている化合物である。
上記(A)成分のポリイソ(チオ)シアネート化合物の好ましい例として、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、2,5-ビス(イソシアネートメチル)-ビシクロ〔2,2,1〕-ヘプタン、2,6-ビス(イソシアネートメチル)-ビシクロ〔2,2,1〕-ヘプタン、1,2-ビス(2-イソシアナ-トエチルチオ)エタン、キシレンジイソシアネート(o-,m-,p-)、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、および、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートを挙げることができ、単独で使用することもでき、またそれらの混合物として使用してもよい。
次に、(B)活性水素を1分子中に2個以上有する多官能化合物について説明する。
本発明のフォトクロミック組成物を構成する活性水素を1分子中に2個以上有する多官能化合物は、化合物中に水酸基(OH基)、又はチオール基(SH基)を2個以上有する化合物であることが好ましい。水酸基、又はチオール基を有する化合物を使用することにより、重合を制御し易くなる。
以上のような該(B)ポリ(チ)オール化合物の中でも、透明性・機械強度に優れた光学物品を形成するのに好適な化合物、特に、フォトクロミック化合物を含む光学物品を製造するために適している化合物としては、以下の化合物が挙げられる。具体的には、下記式(IX)~(XI)、(XIII)~(XV)、および(XVII)~(XXII)で示される化合物が挙げられる。
下記式(IX)
B100は、炭素数2~30のアルキレン基、又はアルケニル基であり、
R108は、それぞれ、水酸基、又はSH基であり、同一の基であっても、異なる基であってもよい。)で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(X)、又は下記式(XI)
D100は、炭素数2~15のアルキレン基、又はアルケニル基であり、
R109は、それぞれ、水素原子、又は下記式(XII)
R110は、炭素数1~6のアルキレン基である。)
で示される基であり、同一の基であっても、異なる基であってよく、
l100は平均値で1~100の整数である。}で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(XIII)
E100、およびE100’は、それぞれ、炭素数2~15のアルキレン基であり、同一の基であっても、異なる基であってよく、
g100は平均値で1~20の数である。)で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(XIV)
R111は、炭素数1~6のアルキル基であり、複数存在する場合には、同一又は異なっていてもよく、
R112は、水素原子、又は前記式(X)と同一であり、同一又は異なっていてもよく
R113は、それぞれ、水素原子、メチル基、エチル基、又は水素原子であり、同一又は異なっていてもよく、
o100は0~2であり、q100は2~4であり、o100+q100は4であり、p100は0~10であり、r100は1~6である。)で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(XIII)
F100は、それぞれ、1~6のアルキル基、又は、下記式(XVI)
R114は、水素原子、又は、前記式(X)と同義の基であり、同一の基であっても、異なる基であってもよく、
R115は、それぞれ、メチル基、エチル基、又は水素原子であり、同一の基であっても、異なる基であってもよく、
s100は0~10であり、t100は1~6である。)であり、
ただし、基F100の内、少なくとも2つ以上が前記式(XVI)で示される基である。}で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(XVII)
R116は、炭素数1~30のアルキル基、又はアルケニル基である。)で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(XVIII)
R117は、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、又は前記炭素数1~6のアルキル基のメチレン基の一部が-S-結合となる基あり、R117が複数存在する場合には、同一の基であっても、異なる基であってもよく、
R118は、炭素数1~10のアルキレン基であり、前記炭素数1~10のアルキレン基の鎖中のメチレン基の一部が-S-結合となる基、又は、前記炭素数1~10のアルキレン基の水素原子の一部がSH基で置換された基であり、R118が複数存在する場合には、同一の基であっても、異なる基であってもよく、
u100は2~4の整数であり、v100は0~2の整数である。)で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(XIX)
R119は、メチレン基、又は硫黄原子であり、3つのR119の少なくとも2つは硫黄原子であり、
R120は炭素数1~6のアルキレン基、又は前記炭素数1~6のアルキレン基の鎖中のメチレン基の一部が-S-結合となる基である。)で示される化合物を使用することが好ましい。
下記式(XX)
R121は、炭素数1~6のアルキレン基であり、又は前記炭素数1~6のアルキレン基の鎖中のメチレン基の一部が-S-結合となる基であり、w100は2~3である。)で示される化合物を使用することができる。
下記式(XXI)
R122は、それぞれ、炭素数1~6のアルキル基、又は下記式(XXII)
R123、およびR124は、炭素数1~6のアルキレン基であり、
R125は、酸素原子、又は硫黄原子である)
で示される基であり、ただし、前記R122の少なくとも2つは前記式(XXII)で示される基であり、前記R122は、同一の基であっても、異なる基であってもよい。}で示される化合物を使用することが好ましい。
(B)成分として、シルセスキオキサン構造を有する化合物を用いることが可能である。シルセスキオキサン重合性化合物は、ケージ状、ハシゴ状、ランダム状といった種々の分子構造を取るものであり、下記式(XXIII)で示される化合物である。
本発明において、上記(B)成分は特に制限なく用いることができ、単独で使用することもでき、複数組み合わせて使用することもできる。得られるフォトクロミック硬化体のフォトクロミック特性を考慮すると、上記(B)成分のポリ(チ)オール化合物の好ましい例としては、ポリエチレンポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカ-ボネートポリオール、トリメチロ-ルプロパン、ペンタエリスリト-ル、トリメチロ-ルプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリト-ルテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリト-ルヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコ-ルビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,4-ブタンジオールビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,6-ヘキサンジオールビス(3-メルカプトプロピオネート)、1,2-ビス[(2-メルカプトエチル)チオ]-3-メルカプトプロパン、2,2-ビス(メルカプトメチル)-1,4-ブタンジチオール、1,4-ビス(メルカプトプロピルチオメチル)ベンゼン、2,5-ビス(メルカプトメチル)-1,4-ジチアン、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、1,1,1,1-テトラキス(メルカプトメチル)メタン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアン、2-メルカプトメタノ-ル、トリス-{(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル}-イソシアヌレ-トであることが好ましい。
次に、(C)活性水素を1分子中に1個有する単官能化合物について説明する。
本発明において、(C)成分は、活性水素を1分子中に1個有する単官能化合物とは、化合物中に1つの水酸基(OH基)、又は1つのチオール基(SH基)を有する化合物であることが好ましい。水酸基、又はチオール基を有する化合物を使用することにより、重合が制御し易くなる。以下、水酸基、又はチオール基の活性水素含有基を1つ分子内に有する化合物を単に(C)モノ(チ)オール化合物とする場合もある。本発明においては、この(C)成分を特定量使用することが特徴の1つである。
本発明において、(C)モノ(チ)オール化合物の内、モノオール化合物(水酸基を1つ有する化合物)としては、直鎖または枝分かれを有する飽和または、不飽和アルキルアルコールなどが挙げられる。
本発明において、(C)モノ(チ)オール化合物の内、モノチール化合物(チオール基を1つ有する化合物)としては、チオグリコール酸3-メトキシブチル、チオグリコール酸2-エチルヘキシル、オクタン酸2-メルカプトエチル、3-メルカプトプロピオン酸-3-メトキシブチル、3-メルカプトプロピオン酸エチル、3-メルカプトプロピオン酸-2-オクチル、3-メルカプトプロピオン酸n-オクチル、3-メルカプトプロピオン酸メチル、3-メルカプトプロピオン酸トリデシル、3-メルカプトプロピオン酸ステアリル、炭素数5~30の直鎖状、または枝分かれ状構造を有する飽和、不飽和アルキルチオールなどが挙げられる。
本発明においては、少量の添加で、得られるフォトクロミック硬化体の白濁を抑制できるという観点から、炭素数3~50のアルキル基が置換したポリオキシエチレンモノアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンモノアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンモノアルキルエーテルが好ましく、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルが最も好ましい。
本発明において、得られるフォトクロミック硬化体は、前記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を反応させて得られる(チオ)ウレタン系樹脂がベースを形成する。そのため、得られるフォトクロミック硬化体のフォトクロミック性、耐久性、および力学特性は、前記(A)、(B)、及び(C)成分の配合量によって適宜調整できる。前記(A)成分におけるイソ(チオ)シアネート基の総モル数をn1とし、前記(B)成分における活性水素の総モル数をn2とし、前記(C)成分における活性水素の総モル数をn3とした時、得られるフォトクロミック硬化体のフォトクロミック性、耐久性、および力学特性を向上するためには、
n1:(n2+n3)=0.9~1.5:1とすることが好ましく、n1:(n2+n3)=0.95~1.3:1とすることがより好ましく、n1:(n2+n3)=1.0~1.15:1とすることがさらに好ましい。
本発明で用いるフォトクロミック化合物は、ヘテロ原子を有し、且つ繰り返し単位を3つ以上有するオリゴマー鎖基を有する。これにより、フォトクロミック化合物近傍に上記オリゴマー鎖基が選択的に存在できるため、ナノカプセル状の形態をとっていると考えられる。これにより、(チオ)ウレタン結合を有する網目状構造の剛直な硬化体中であっても、フォトクロミック部位の可逆的な構造変化を、より速やかに生じさせることが可能となり、フォトクロミック特性(発色濃度、退色速度)に優れたフォトクロミック硬化体を製造することができる。
前記式(1)において、
R1、およびR2は、それぞれ独立に、繰り返し単位を3つ以上有するオリゴマー鎖基、ヒドロキシル基、アルキル基、ハロアルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、置換基を有してもよい複素環基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルチオ基、置換基を有してもよいアリールチオ基、ニトロ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアラルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、チオール基、アルコキシアルキルチオ基、ハロアルキルチオ基、又は置換基を有してもよいシクロアルキルチオ基である。
aが2~4である場合には、複数のR1は互いに同一でも異なってもよく、
bが2~4である場合には、複数のR2は互いに同一でも異なってもよい。
式中、*は、R1又はR2が結合する炭素原子を指し、
X、およびYは、一方または両方が硫黄原子、メチレン基、酸素原子、または下記式(3)
前記式(1)において、R300、およびR400は、それぞれ独立に、前記オリゴマー鎖基、ヒドロキシル基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、置換基を有してもよい複素環基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルチオ基、又は置換基を有してもよいアリールチオ基であり、
a’は0~5の整数であり、a’が2以上である場合には、R300は、互いに同一でも異なる基であってもよく
b’は0~5の整数であり、b’が2以上である場合には、R400は、互いに同一でも異なる基であってもよい。
前記式(1)において、R3、およびR4は、互いに同一であっても、異なっていてもよく、前記オリゴマー鎖基、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアラルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基である。
前記ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
該環らは、炭素数1~3のアルキル基、もしくは炭素数5~7のシクロアルキル基を1~10個置換基として有してもよい、または、
該環らは、炭素数5~7のシクロアルキル基が縮環してもよい環となることが好ましい。
前記オリゴマー鎖基は、ヘテロ原子を有し、且つ繰り返し単位を3つ以上有するものであれば、特に制限されるものではない。中でも、ヘテロ原子として、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子を有するオリゴマー鎖基が好ましい。中でも、優れたフォトクロミック特性を発揮できるという観点から、ポリアルキレンオキシドオリゴマー鎖基、ポリエステルオリゴマー鎖基、ポリエステルポリエーテルオリゴマー鎖基、およびポリシロキサンオリゴマー鎖基が好ましい。さらに、該オリゴマー鎖基の平均分子量は、300~20,000であることが好ましく、350~15,000であることより好ましく、350~12,000であることがさらに好ましく、440~10,000であることが特に好ましい。特に好ましい該オリゴマー鎖基としては下記式(5a)~(5d)
tが1の場合には、R9は、水素原子、炭素数1~20のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、又はヘキシル基であることが好ましい。
本発明において、フォトクロミック組成物(前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、および(D)成分を必須成分として含む組成物)を練りこみ法により硬化し、フォトクロミック硬化体を製造できる。そして、本発明において、(D)成分の配合量は、使用する(D)成分の種類、特に分子量等に応じて、十分なフォトクロミック特性が発揮できるだけの量を使用すればよい。中でも、該硬化体の好適なフォトクロミック特性を発現させるためには、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計100質量部に対して、(D)フォトクロミック化合物を0.0001~10質量部とすることが好ましく、0.001~5質量部とすることがさらに好ましく、0.001~3質量部とすることが最も好ましい。
本発明において、フォトクロミック硬化体の白濁を抑制する観点から、前記(C)、(D)の配合割合は、前記(D)成分におけるオリゴマー鎖基1モル当たり、前記(C)成分を1~2000モルの範囲としなければならない。前記(C)成分の配合量が前記範囲を満足することにより、優れた特性を発揮するだけでなく、前記で示した範囲の(A)成分、(B)成分、および(C)成分のモル比を容易に調整することができる。その結果、機械特性等を向上させることがきる。前記(C)成分が1モル未満の場合には、白濁抑制効果が低減するため好ましくない。一方、2000モルを超える場合には、得られる硬化体の機械的特性が低下してしまうため好ましくない。白濁抑制効果、および得られる硬化体の機械的特性等を考慮すると、10~1500モルの範囲で配合することがさらに好ましく、50~1300モルの範囲で配合することが最も好ましい。
本発明においては、前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、および(D)成分を混合することにより、フォトクロミック組成物を準備することができる。ただし、(A)成分、並びに、(B)成分、および(C)成分は、比較的反応(重合)が速く進むため、混合する順序は、以下のようにすることもできる。
本発明において、フォトクロミック組成物には、それ自体公知の各種配合剤、例えば、(E)樹脂改質剤、(F)重合硬化促進剤、(G)内部離型剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、赤外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、帯電防止剤、蛍光染料、染料、顔料、香料等の各種安定剤、添加剤、溶剤、レベリング剤、さらには、t-ドデシルメルカプタン等のチオール類を重合調整剤として、必要に応じて配合することができる。これら配合成分は、前記フォトクロミック組成物を製造する際に同時に配合することができる。また、反応に悪影響を及ぼさない様に、それぞれの性能に応じて、予混合物1、予混合物2、又は予混合物3に配合することもできる。
本発明において、得られる硬化体の屈折率の向上や、硬度調整を目的として、樹脂改質剤を添加することが出来る。例えば、エピスルフィド系化合物、チエタニル系化合物、ポリアミン化合物、エポキシ化合物、(メタ)アクリレート化合物を含むオレフィン化合物等が挙げられる。以下に具体例を説明する。
本発明において、エピスルフィド系化合物は、1分子内に2個以上のエピスルフィド基を有する化合物であり、エピスルフィド基は、開環重合が進行するため、硬化体を製造することができる。該化合物は、フォトクロミック硬化体の高屈折率化を目的に添加することができる。該化合物の具体例としては、以下のものを例示することができる。
本発明において、チエタニル系化合物は、1分子内に2個以上のチエタニル基を有するチエタン化合物であり、開環重合により硬化する。これらの化合物は、フォトクロミック硬化体の高屈折率化を目的に添加することができる。チエタニル系化合物の一部は、複数のチエタニル基と共にエピスルフィド基を有するものであり、これは、上記のエピスルフィド系化合物の項に挙げられている。その他のチエタニル系化合物には、分子内に金属原子を有している含金属チエタン化合物と、金属を含んでいない非金属系チエタン化合物とがある。このようなチエタニル系化合物の具体例としては、以下のものを例示することができる。
このチエタン化合物は、分子内に、金属原子として、Sn原子、Si原子、Ge原子、Pb原子等の14族の元素;Zr原子、Ti原子等の4族の元素;Al原子等の13族の元素;またはZn原子等の12族の元素;などを含んでいるものであり、例えば、特に好適に使用されるのは、以下の化合物である。
本発明において、ポリアミン化合物は、一分子中にNH2基を2つ以上有している化合物であり、ポリイソシアネートとの反応でウレア結合を形成し、ポリイソチオシアネートとの反応でチオウレア結合を形成する。これらのポリアミン化合物は、硬化体の硬度調整の為に添加することができる。その具体例としては、以下の化合物を挙げることができる。
本発明において、エポキシ系化合物は、分子内にエポキシ基を有するものであり、エポキシ基が開環重合することにより硬化する。該化合物は、屈折率の調整やレンズ硬度の調整を目的に添加することができる。このようなエポキシ系化合物は、脂肪族エポキシ化合物、脂環族エポキシ化合物、及び芳香族エポキシ化合物に分類され、その具体例としては、以下のものを例示することができる。
ラジカル重合性基を有する化合物は、ラジカル重合により硬化することができるため、レンズ硬度の調整に使用することができる。ラジカル重合性基としては、アクリレート基、及びメタクリレート基を有する化合物{以下(メタ)アクリレート化合物}、アリル化合物、ビニル化合物が挙げられる。
本発明のフォトクロミック組成物においては、上記の化合物の種類に応じて、その重合硬化を速やかに促進させるために、各種の重合硬化促進剤を使用することができる。本発明では水酸基、及びチオール基とイソシアネート基、及びイソチアシアネート基との反応が進行するため、ウレタン或いはウレア用反応触媒が重合硬化促進剤として好適に使用できる。本発明のフォトクロミック組成物が、エピスルフィド系化合物、チエタニル系化合物、エポキシ系化合物を含んでいる場合、後述するエポキシ硬化剤やカチオン重合触媒が重合硬化促進剤として使用できる。(メタ)アクリレート基などのラジカル重合性基を有する化合物を使用している場合、後述するラジカル重合開始剤を重合硬化促進剤として使用できる。
本発明においては、ポリイソ(チア)シアネートと、ポリオール又はポリチオールを反応させ、ポリ(チオ)ウレタン結合を有するフォトクロミック硬化体を製造することができる。本反応は無触媒条件下で反応を進行させることもできるが、触媒を使用することにより、反応速度を向上させることができる。触媒として、無機塩基、3級アミンやホスフィン等の有機塩基、4級アンモニウム塩類、4級ホスホニウム塩類、ルイス酸類を挙げることが出来る。
エポキシ硬化剤としては、アミン化合物及びその塩、4級アンモニウム塩、有機ホスフィン化合物、金属カルボン酸塩、アセチルアセトンキレ-ト化合物を挙げることが出来る。この具体例としては、以下のものを例示することができる。
カチオン重合触媒としてはルイス酸系触媒、熱硬化性カチオン重合触媒、紫外線硬化性カチオン重合触媒などが挙げられる。これらの具体例は、以下のものを例示することができる。ルイス酸系触媒としては、BF3・アミン錯体、PF5、BF3、AsF5、SbF5などが挙げられる。 熱硬化性カチオン重合触媒としては、ホスホニウム塩や、ベンジルアンモニウム塩、ベンジルピリジニウム塩、等の4級アンモニウム塩、スルホニウム塩、ベンジルスルホニウム塩、ヒドラジニウム塩、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、アミンイミドなどが挙げられる。紫外線硬化性カチオン重合触媒としては、ジアリールヨードニウムヘキサフロオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモン酸ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムなどが挙げられる。
ラジカル重合開始剤として、熱重合開始剤を好適に使用することができ、その具体例は以下のとおりである。ジアシルパーオキサイドとしては、ベンゾイルパーオキサイド、p-クロロベンゾイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイドなどが挙げられる。パーオキシエステルとしては、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサネート、t-ブチルパーオキシネオデカネート、クミルパーオキシネオデカネート、t-ブチルパーオキシベンゾエートなどが挙げられる。パーカーボネートとしては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-s-ブチルパーオキシジカーボネートなどが挙げられる。アゾ化合物としては、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)などが挙げられる。
本発明において、内部離型剤は、離型性に効果を示すものであれば制限なく使用することができるが、樹脂の透明性などの物性を損なわないものであることが好ましい。フォトクロミック化合物との相溶性を考慮すると、界面活性剤を好適に使用することができる。その中でも、リン化合物の界面活性剤が好ましく、さらに(チオ)リン酸エステル系、(チオ)ホスホン酸エステル系、(チオ)ホスフィン酸エステル系界面活性剤が好ましい。ここでいう内部離型剤は、前述の各種触媒のうち離型効果を示すものを含み、例えば4級アンモニウム塩類および4級ホスホニウム塩類をも含むことがある。これら内部離型剤は、フォトクロミック組成物との相溶性、重合条件、経済性、取り扱いの容易さを考慮し、適宜選択することができる。(チオ)リン酸エステル系、(チオ)ホスホン酸エステル系、(チオ)ホスフィン酸エステル系、および、亜リン酸エステル系の内部離型剤の具体例は、下記のとおりである。
本発明において、フォトクロミック硬化体の耐久性を向上させるために、紫外線安定剤を用いることができる。紫外線安定剤としては、ヒンダードアミン光安定剤、ヒンダードフェノール酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが知られており、フォトクロミック組成物との相溶性などを勘案し、適宜選択して用いることができる。得られるフォトクロミック硬化体のフォトクロミック特性及び、耐久性の観点から、特に好適な紫外線安定剤は、下記の通りである。
本発明において、フォトクロミック組成物に対して、熱、または必要に応じて、紫外線、α線、β線、γ線等の活性エネルギ-線の照射、あるいは両者の併用等により、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合或いは縮重合を進行させ、フォトクロミック硬化体を製造することができる。即ち、本発明において、重合手段に特に制限はなく、形成されるフォトクロミック硬化体の形態に応じて、重合手段を適宜選択すればよい。
上述した練り込み法によりフォトクロミック硬化体を製造するためには、エラストマーガスケット又はスペーサーで保持されているガラスモールド間に、十分に脱泡を行った上記のフォトクロミック組成物を注入し、重合すればよい。重合硬化促進剤の種類に応じて、空気炉中での加熱や紫外線等の活性エネルギ-線照射を適宜行うことが好ましい。上記の方法により、レンズ等の光学材料の形態に成形されたフォトクロミック硬化体を得ることができる。
XDI:m-キシレンジイソシアネート。
NBDI:(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,5(2,6)-ジイル)ビスメチレンジイソシアネート。
PEMP:ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)。
MTODT:4-メルカプトメチル-3、6-ジチア-オクタンジチオール。
DPMP:ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)。
PPGOH3-700:ポリプロピレングリコールトリオール体(Mn=700)。
PGME2:ポリエチレングリコールモノオレイルエーテル(エチレングリコールの繰り返し数約2、Mn=357)。
PGME10:ポリエチレングリコールモノオレイルエーテル(エチレングリコールの繰り返し数約10、Mn=709)。
PEISE5:ポリエチレングリコールモノイソステアリルエーテル (エチレングリコールの繰り返し数約5、Mn=490)。
PESA2:ポリエチレングリコールモノステアレート(エチレングリコールの繰り返し数約2、Mn=373)。
PEOA4.5:ポリエチレングリコールモノオレエート(エチレングリコールの繰り返し数約4.5、Mn=481)。
SMP:ステアリル-3-メルカプトプロピオネート(Mw=359)。
PC1 は、国際公開WO2004/041961号パンフレットや国際公開WO2012/1214141号パンフレットを参考にして合成した。
(F)重合硬化促進剤
DMTD:ジメチルジクロロスズ。
JP-506H:ブトキシエチルアシッドフォスフェート。
下記処方により、各成分を混合し、脱泡を行い、均一液(フォトクロミック組成物)を調製した。各配合量は表1に示す。
処方;
(A)ポリイソシアネート化合物:NBDI 44質量部。
(B)ポリ(チ)オール化合物:PEMP 47.6質量部。
(C)モノ(チ)オール化合物:PGME2 8.4質量部。
(D)フォトクロミック化合物:PC1 0.12質量部。
(F) 重合硬化促進剤:DMTD 0.04質量部。
(G)内部離型剤:JP-506H 0.1質量部。
ガラスモールドと、エチレン-酢酸ビニル共重合体製のガスケットを用いて、厚さ2mmの鋳型を作製した。続いて十分に脱泡した前記フォトクロミック組成物を、鋳型に注型した。次いで、20℃から120℃まで徐々に昇温しながら、重合反応を進行させ、フォトクロミック硬化性組成物の硬化を行った。20時間かけて硬化させた後、フォトクロミック硬化体を鋳型から取り外した。
得られたフォトクロミック硬化体に関して、(1)フォトクロミック特性、(2)L-スケールロックウエル硬度、(3)透明性の評価を行った。またフォトクロミック硬化性組成物に関しては、(4)ハンドリング性の評価を行った。評価方法は下記の通りである。
(株)浜松ホトニクス性のキセノンランプL-2480(300W)SHL-100を用いて、エアマスフィルター2.0(株式会社光洋社製)を介して、フォトクロミック硬化体に光照射を行い、フォトクロミック硬化体を発色させた、各種フォトクロミック特性を評価した。照射時の条件は下記の通りである。
照射温度;23±0.1℃。
発光強度:300~500nmの範囲で50,000lux。
照射時間;300秒。
・最大吸収波長(λmax):
発色後のフォトクロミック硬化体の、可視光領域における最大吸収波長である。該最大吸収波長は発色時の色調に関係する。
・発色濃度{ε(300)-ε(0)}:
前記最大吸収波長における、300秒間光照射した後の吸光度{ε(300)}と光照射前の吸光度ε(0)との差で、発色濃度を評価した。この値が高いほどフォトクロミック性が優れている。
・退色速度〔t1/2(sec.)〕:
フォトクロミック硬化体に、300秒間光を照射し、光の照射を止めた後に、前記最大吸収波長における吸光度が{ε(300)-ε(0)}の半分まで低下するのに要する時間で、退色速度を評価した。この時間が短いほどフォトクロミック性が優れている。
フォトクロミック硬化体(2mm厚)を23℃のデシケーター内で1日保管した後、明石ロックウエル硬度計(形式:AR-10)を用いて、前記硬化体のLスケ-ルロックウエル硬度を測定した。
フォトクロミック硬化体を、直行ニコル下で、白濁の評価を目視にて行った。
1:製品として問題ないレベルで、白濁がない、あるいはほとんど見えない。
2:製品として問題ないレベルであるが若干白濁のあるもの。
3:製品として問題ないレベルであるが2よりは白濁が強いもの。
4:白濁があり、製品として使用できないもの。
フォトクロミック組成物を、レンズモールドに注型する際のハンドリング性を以下の基準で評価した。
1:問題なくレンズモールドに注型できるもの。
2:粘度は高いが問題なくレンズモールドに注型できるもの。
3:粘度が高く、扱いにくいが、レンズモールドに注型可能なもの。
4:粘度が高く、レンズモールドに注型不可能なもの。
表1に示した組成のフォトクロミック組成物を用いた以外は、実施例1と同様の方法でフォトクロミック硬化体を作製し、評価を行った。また、比較例2において、下記式
結果を表2に示した。
Claims (10)
- (A)分子中にイソ(チオ)シアネート基を2個以上有するポリイソ(チオ)シアネート化合物と、
(B)活性水素を1分子中に2個以上有する多官能化合物と、
(C)活性水素を1分子中に1個有する単官能化合物と、
(D)ヘテロ原子を有し、且つ繰り返し単位を3つ以上有するオリゴマー鎖基を有するフォトクロミック化合物とを含有し、
前記(D)成分におけるオリゴマー鎖基1モル当たり、前記(C)成分を1~2000モル含むフォトクロミック組成物を硬化せしめることを特徴とするフォトクロミック硬化体の製造方法。 - 前記(A)成分におけるイソシアネート基の総モル数をn1とし、
前記(B)成分における活性水素の総モル数をn2とし、
前記(C)成分における活性水素の総モル数をn3とした時、
n1:(n2+n3)=0.9~1.5:1であり、n2:n3=1~300:1である請求項1に記載のフォトクロミック硬化体の製造方法。 - 前記(D)成分が、ポリアルキレンオキシドオリゴマー鎖基、ポリエステルオリゴマー鎖基、ポリエステルポリエーテルオリゴマー鎖基、およびポリシロキサン鎖基から選ばれるオリゴマー鎖基を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のフォトクロミック硬化体の製造方法。
- 前記(D)成分が、インデノナフトピラン化合物であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載のフォトクロミック硬化体の製造方法。
- 前記(D)成分が、下記式(1)で示されることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のフォトクロミック硬化体の製造方法。
R1、およびR2は、それぞれ独立に、繰り返し単位を3つ以上有するオリゴマー鎖基、ヒドロキシル基、アルキル基、ハロアルキル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、置換基を有してもよい複素環基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルチオ基、置換基を有してもよいアリールチオ基、ニトロ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアラルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基、チオール基、アルコキシアルキルチオ基、ハロアルキルチオ基、又は置換基を有してもよいシクロアルキルチオ基であることが好ましく、
aは0~4の整数であり、bは0~4の整数であり、
aが2~4である場合には、複数のR1は互いに同一でも異なってもよく、
bが2~4である場合には、複数のR2は互いに同一でも異なってもよく、
また、隣接するR1、またはR2が存在する場合には、隣接する2つのR1、またはR2が一緒になってそれらR1、またはR2と結合する炭素原子と共に、下記式(2)
*は、R1、またはR2が結合する炭素原子を指し、
X、およびYは、一方または両方が硫黄原子、メチレン基、酸素原子、または下記式(3)
R7は、前記オリゴマー鎖基、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロアリール基である。)で示される基であり、R5およびR6は、それぞれ独立に、前記オリゴマー鎖基、ヒドロキシ基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、置換基を有してもよい複素環基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアラルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、チオール基、アルキルチオ基、アルコキシアルキルチオ基、ハロアルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、又は置換基を有してもよいアリールチオ基である。)で示される基であり、
また、R5およびR6は、それらが結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい脂肪族環を形成してもよく、cは、1~3の整数である。]
で示されるような環を形成してもよく、
R300、およびR400は、それぞれ独立に、前記オリゴマー鎖基、ヒドロキシル基、アルキル基、ハロアルキル基、炭シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、置換アミノ基、置換基を有してもよい複素環基、シアノ基、ハロゲン原子、アルキルチオ基、又は置換基を有してもよいアリールチオ基であり、
a’は0~5の整数であり、a’が2以上である場合には、R300は、互いに同一でも異なる基であってもよく
b’は0~5の整数であり、b’が2以上である場合には、R400は、互いに同一でも異なる基であってもよく、
R3、およびR4は、互いに同一であっても、異なっていてもよく、前記オリゴマー鎖基、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアラルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基であり、
また、R3、およびR4は2つが一緒になって、それらが結合する13位の炭素原子と共に、環員炭素数が3~20である脂肪族環、前記脂肪族環に芳香族環若しくは芳香族複素環が縮環した縮合多環、環員原子数が3~20である複素環、又は前記複素環に芳香族環若しくは芳香族複素環が縮環した縮合多環を形成してもよく、ただし、これら環は置換基を有してもよく、
分子内に少なくとも1つの前記オリゴマー鎖基を有するために、前記置換基を有してもよい基の置換基は、前記オリゴマー鎖基であってもよい。 - 前記オリゴマー鎖基が、下記式(5a)~(5d)で示されることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のフォトクロミック硬化体の製造方法。
R8は、炭素数1~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基であり、同一分子内に複数のR8を含む場合は、R8は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
R10は、炭素数1~20の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、または炭素数6~14のアリール基であり、同一分子内に複数のR10を含む場合は、R10は、互いに同一であっても異なっていてもよく、nは、前記オリゴマー鎖基の繰り返し単位を指すものであり、3~200の整数であり、複数ある繰り返し単位の2価の基は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
Lは、2価の結合基であり、下記式(7)
R11は、2価の基であり、炭素数が1~20の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基、環を形成する炭素数が3~12の置換基を有してもよいシクロアルキル基、環を形成する炭素数が6~12の置換基を有してもよいアリール基、又は環を形成する原子の数が3~12である置換基を有してもよい複素環基であり、
R12は、2価の基であり、炭素数が1~20の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基、環を形成する炭素数が3~12の置換基を有してもよいシクロアルキル基、又は環を形成する炭素数が6~12の置換基を有してもよいアリール基であり、
R13は、2価の基であり、炭素数が1~20の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基、環を形成する炭素数が3~12の置換基を有してもよいシクロアルキル基、又は環を形成する炭素数が6~12の置換基を有してもよいアリール基であり、
X1、およびX2は、2価の基であり、それぞれ独立に、直結、O、S、アミノ基、置換アミノ基、(チオ)アミド基、又は(チオ)エステル基であり、
dは0~50の整数であり、
eは0~50の整数であり、
fは0~50の整数であり、
dが2以上の場合、複数あるR11は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
eが2以上の場合、複数あるeの単位の2価の基は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
fが2以上の場合、複数あるfの単位の2価の基は、互いに同一であっても異なっていてもよい。)で示される基であり、
複数あるLは互いに同一であっても異なっていてもよく、
破線部は、前記フォトクロミック部位との結合を表し、
tは、該オリゴマー鎖基の数を指すものであり、1~10の整数であり、
tが1の場合には、R9は、水素原子、炭素数1~20のアルキル基であり、
tが2の場合には、R9は、結合手、又は2価の有機残基であり、
tが3~10の場合には、R9は、tの数と同じ有機残基である。 - 前記(C)成分が、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルであることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載のフォトクロミック硬化体の製造方法。
- 前記フォトクロミック組成物が、
(A)成分と(D)成分の予混合物1と(B)成分と(C)成分の予混合物2の混合物、または
(B)成分と(C)成分と(D)成分の予混合物3と(A)成分の混合物からなる請求項1~8のいずれか1項に記載のフォトクロミック硬化体の製造方法。 - (A)分子中にイソ(チオ)シアネート基を2個以上有するポリイソ(チオ)シアネート化合物と(D)ヘテロ原子を有し、且つ繰り返し単位を3つ以上有するオリゴマー鎖基を有するフォトクロミック化合物との予混合物1と、
(B)活性水素を1分子中に2個以上有する多官能化合物と(C)活性水素を1分子中に1個有する単官能化合物との予混合物2との組合せ、または
上記(B)成分と(C)成分と(D)成分の予混合物3と上記(A)成分の組合せ、からなり、
前記(D)成分におけるオリゴマー鎖基1モル当たり、前記(C)成分を1~2000モルの範囲で含む、フォトクロミック硬化体を製造するための組合せ組成物。
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