JP2021091618A - 化合物、重合速度制御剤、組成物、硬化物、及び光学材料 - Google Patents

化合物、重合速度制御剤、組成物、硬化物、及び光学材料 Download PDF

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Abstract

【課題】モノマーの重合速度を制御できる重合速度制御剤の有効成分として有用な化合物を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される化合物。式(1)中、R1A、R2A、及びR4Aは、それぞれ独立に、ハロゲン原子であり、R3A及びR5A〜R12Aは、それぞれ独立に、水素原子又は炭化水素基である。【選択図】なし

Description

本開示は、化合物、重合速度制御剤、組成物、硬化物、及び光学材料に関する。
プラスチックレンズは、無機レンズに比べて軽量で割れ難く、染色が可能であるため、近年、眼鏡レンズ、カメラレンズ等の用途に急速に普及してきている。
プラスチックレンズに代表される樹脂製の光学材料のうち、エピスルフィド化合物を重合させて得られる光学材料は、高い屈折率を有することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−194083号公報
しかしながら、モノマーとしてのエピスルフィド化合物(例えば、特許文献1に記載されたエピスルフィド化合物)は、重合速度の制御に関して改善の余地があった。
従って、モノマーとしてのエピスルフィド化合物の重合速度を制御することが求められる場合がある。
また、エピスルフィド化合物以外のモノマーの重合速度の制御を行うことが求められる場合もある。
本開示の目的は、モノマーの重合速度を制御できる重合速度制御剤、上記重合速度制御剤の有効成分として有用な化合物、上記化合物を含む組成物、上記組成物の硬化物、並びに、上記硬化物を含む光学材料を提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 下記式(1)で表される化合物。
Figure 2021091618
式(1)中、R1A、R2A、及びR4Aは、それぞれ独立に、ハロゲン原子であり、R3A及びR5A〜R12Aは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の炭化水素基である。
<2> 分子量が、1300以下である<1>に記載の化合物。
<3> 前記式(1)中、前記R1A、前記R2A、及び前記R4Aの各々が、臭素原子である<1>又は<2>に記載の化合物。
<4> 前記式(1)中、前記R12Aが、炭素数1〜6のアルキル基である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の化合物。
<5> 前記式(1)中、前記R1A、前記R2A、及び前記R4Aの各々が臭素原子であり、前記R12Aがメチル基である<1>〜<4>のいずれか1つに記載の化合物。
<6> 前記式(1)中、前記R3A及び前記R5A〜前記R11Aの各々が、水素原子である<1>〜<5>のいずれか1つに記載の化合物。
<7> <1>〜<6>のいずれか1つに記載の化合物を含む重合速度制御剤。
<8> <1>〜<6>のいずれか1つに記載の化合物と、エピスルフィド化合物と、を含む組成物。
<9> 更に、チオール化合物を含む<8>に記載の組成物。
<10> 高速液体クロマトグラフィーにより測定される、前記エピスルフィド化合物のピーク面積に対する前記式(1)で表される化合物のピーク面積の比が、0.0001〜0.017%である<8>又は<9>に記載の組成物。
<11> 前記エピスルフィド化合物が、下記式(2)で表される化合物を含む<8>〜<10>のいずれか1つに記載の組成物。
Figure 2021091618
〔式(2)中、R1B〜R5Bは、それぞれ独立に、水素原子又は置換されていてもよい1価の炭化水素基であり、mは、0〜3の整数であり、nは、2〜4の整数である。
nが2である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基、スルフィド結合、又はジスルフィド結合である。
nが3又は4である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基である。
複数存在するR1B〜R5B及びmの各々は、同一であっても異なっていてもよい。
<12> 前記式(2)中、前記nが2であり、前記Lがスルフィド結合又はジスルフィド結合である<11>に記載の組成物。
<13> <8>〜<12>のいずれか1つに記載の組成物の硬化物。
<14> <13>に記載の硬化物を含む光学材料。
本開示によれば、モノマーの重合速度を制御できる重合速度制御剤、上記重合速度制御剤の有効成分として有用な化合物、上記化合物を含む組成物、上記組成物の硬化物、並びに、上記硬化物を含む光学材料が提供される。
本開示において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
〔式(1)で表される化合物、重合速度制御剤〕
本開示の化合物は、下記式(1)で表される化合物である。
本開示の重合速度制御剤は、有効成分として、下記式(1)で表される化合物を含む。
Figure 2021091618
式(1)中、R1A、R2A、及びR4Aは、それぞれ独立に、ハロゲン原子であり、R3A及びR5A〜R12Aは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の炭化水素基である。
本開示の化合物及び重合速度制御剤は、モノマー(例えば、エピスルフィド化合物単独、エピスルフィド化合物と他のモノマーとの組み合わせ、等)と混合して用いられた場合に、モノマーの重合速度を制御することができる。
上記重合速度を制御できるという効果は、本開示の化合物(即ち、式(1)で表される化合物)における、シクロヘキサン環骨格と、シクロヘキサン環骨格の特定の3つの位置にそれぞれ結合した3つのハロゲン原子と、によってもたらされる効果であると推測される。
モノマーの重合速度は、例えば、モノマーの量に対する、本開示の化合物及び重合速度制御剤の量を調整することによって調整(即ち、制御)できる。
本開示の化合物及び重合速度制御剤によれば、例えば、モノマーの重合速度が速くなりすぎること(例えば重合の暴走)を抑制できる。
上述したとおり、本開示の化合物は、モノマーと混合して用いられるが、モノマーを少なくとも1種含む組成物(以下、「モノマー組成物」ともいう)と混合して用いられてもよい。
式(1)中、R1A、R2A、及びR4Aは、それぞれ独立に、ハロゲン原子を表す。
1A、R2A、及びR4Aの各々で表されるハロゲン原子として、好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子であり、より好ましくは臭素原子である。
式(1)中、R3A及びR5A〜R12Aは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の炭化水素基である。
3A及びR5A〜R12Aの各々で表される1価の炭化水素基として、好ましくはアルキル基である。
アルキル基は、直鎖アルキル基であってもよいし、分岐を有するアルキル基であってもよい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基(具体的には、ノルマルプロピル基又はイソプロピル基)、ブチル基(具体的には、ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、又はターシャリーブチル基)、ペンチル基(具体例は省略する)、ヘキシル基(具体例は省略する)、等が挙げられる。
3A及びR5A〜R12Aの各々で表される炭化水素基として、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基又はエチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
12Aとして、好ましくは1価の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基又はエチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
式(1)で表される化合物の好ましい態様の一つは、R1A、R2A、及びR4Aの各々が臭素原子であり、R12Aがメチル基である態様である。
3A及びR5A〜R11Aの各々は、水素原子であることが好ましい。
式(1)で表される化合物の分子量は、式(1)を満足する限りにおいて特に制限はない。
式(1)で表される化合物の分子量として、好ましくは1300以下であり、より好ましくは1000以下であり、更に好ましくは800以下であり、更に好ましくは500以下である。
式(1)で表される化合物の分子量の下限は、式(1)を満足する限り特に制限はない。式(1)で表される化合物の分子量の下限は、例えば138(即ち、R1A、R2A、及びR4Aの各々がフッ素原子であり、R3A及びR5A〜R12Aの各々が水素原子である場合の分子量)である。
式(1)で表される化合物は、例えば、式(1)でいうR1A、R2A、及びR4A以外の位置に置換基として炭化水素基を有してもよいシクロヘキサンと、ハロゲン源と、を原料として用い、これらを、例えば15〜20℃の温度に保ちながら反応させることによって合成できる。
この際、ハロゲン源としては、液体状態のハロゲン、又は、ハロゲンを含有する液体を用いることが好ましい。
以下、式(1)で表される化合物の具体例を示すが、式(1)で表される化合物は、以下の具体例には限定されない。
式(1)で表される化合物の具体例としては、
1,2,3−トリブロモ−1−メチル−シクロヘキサン(以下、「TBMCH」ともいう)、
1,2,3−トリブロモ−1−エチル−シクロヘキサン、
1,2,3−トリブロモ−1−プロピル−シクロヘキサン(具体的には、1,2,3−トリブロモ−1−ノルマルプロピル−シクロヘキサン、1,2,3−トリブロモ−1−イソプロピル−シクロヘキサン)、
1,2,3−トリブロモ−1−ブチル−シクロヘキサン(具体的には、1,2,3−トリブロモ−1−ノルマルブチル−シクロヘキサン、1,2,3−トリブロモ−1−イソブチル−シクロヘキサン、1,2,3−トリブロモ−1−セカンダリーブチル−シクロヘキサン、1,2,3−トリブロモ−1−ターシャリーブチル−シクロヘキサン)、
1,2,3−トリブロモ−1−ペンチル−シクロヘキサン、及び、
1,2,3−トリブロモ−1−ヘキシル−シクロヘキサン(以上、具体例A群とする)が挙げられる。
また、式(1)で表される化合物の具体例としては、具体例A群の各化合物における、R3A及びR5A〜R12Aに対応する水素原子のうちの少なくとも1つが、炭素数1〜6のアルキル基に置き換わった化合物も挙げられる。
また、式(1)で表される化合物の具体例としては、具体例A群の各化合物における3つの臭素原子のうちの少なくとも1つが、フッ素原子に置き換わった化合物も挙げられる。
また、式(1)で表される化合物の具体例としては、具体例A群の各化合物における3つの臭素原子のうちの少なくとも1つが、塩素原子に置き換わった化合物も挙げられる。
また、式(1)で表される化合物の具体例としては、具体例A群の各化合物における3つの臭素原子のうちの少なくとも1つが、ヨウ素原子に置き換わった化合物も挙げられる。
前述の通り、式(1)で表される化合物は、モノマーの重合速度を制御するための重合速度制御剤の有効成分として有用である。
モノマーの具体例としては、例えば、エピスルフィド化合物、チオール化合物(好ましくはポリチオール化合物)、エポキシ化合物、アルコール化合物(好ましくはポリオール化合物)、等が挙げられる。これらの化合物の好ましい態様については、例えば、特開2002−194083号公報を参照できる。
モノマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
〔組成物〕
本開示の組成物は、本開示の化合物(即ち、式(1)で表される化合物)と、モノマーと、を含む。
組成物に含まれるモノマーの具体例は上記のとおりである。組成物に含まれるモノマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
本開示の組成物は、本開示の化合物(即ち、式(1)で表される化合物)と、モノマー組成物(即ち、モノマーを少なくとも1種含む組成物)と、を含んでいてもよい。
本開示の一態様に係る組成物は、本開示の化合物(即ち、式(1)で表される化合物)と、エピスルフィド化合物と、を含む。
本開示の一態様に係る組成物では、式(1)で表される化合物により、モノマーとしてのエピスルフィド化合物の重合速度を制御できる。
本開示の一態様おけるエピスルフィド化合物は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
また、本開示の一態様に係る組成物は、式(1)で表される化合物及びエピスルフィド化合物以外の成分(例えば、後述のチオール化合物等の他のモノマー、重合触媒、等)を含んでいてもよい。
本開示において、「エピスルフィド化合物の重合速度」との用語の概念には、エピスルフィド化合物を単独重合させる場合の重合速度だけでなく、エピスルフィド化合物と他のモノマー(例えば、後述のチオール化合物。以下同じ。)とを共重合させる場合の重合速度も包含される。
<エピスルフィド化合物>
本開示の一態様おけるエピスルフィド化合物としては、エピスルフィド環を1つ以上含む化合物であれば特に制限はない。
本開示の一態様におけるエピスルフィド化合物は、エピスルフィド環とスルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方とを含む化合物(以下、「化合物E1」ともいう)を含むことが好ましい。
化合物E1は、エピスルフィド環を2つ以上(より好ましくは2つ〜4つ)含むことがより好ましい。
本開示において、「ジスルフィド結合」との用語は、「−S−S−」で表される結合を意味する。
本開示において、「スルフィド結合」との用語は、「−S−」で表される結合(但し、エピスルフィド環中に含まれる「−S−」で表される結合及ジスルフィド結合中に含まれる「−S−」で表される結合を除く)を意味する。
補足すると、本開示では、エピスルフィド環及びジスルフィド結合を、それぞれ、一体の構造として取り扱い、エピスルフィド環中に含まれる「−S−」で表される結合及ジスルフィド結合中に含まれる「−S−」で表される結合のことを「スルフィド結合」と称することはしない。
本開示の一態様におけるエピスルフィド化合物(例えば化合物E1)の分子量は、好ましくは1000以下であり、より好ましくは800以下であり、更に好ましくは500以下であり、更に好ましくは300以下である。
エピスルフィド化合物の分子量の下限は、例えば100であり、好ましくは130であり、更に好ましくは150である。
本開示の一態様におけるエピスルフィド化合物(例えば化合物E1)におけるエピスルフィド環の数は、好ましくは2つ〜4つであり、より好ましくは2つである。
本開示の一態様におけるエピスルフィド化合物は、式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。
下記式(2)で表される化合物は、化合物E1の好ましい態様である。
本開示の一態様おけるエピスルフィド化合物の全量中に占める、式(2)で表される化合物の割合は、好ましくは50質量%〜100質量%であり、より好ましくは60質量%〜100質量%であり、更に好ましくは80質量%〜100質量%である。
Figure 2021091618
式(2)中、R1B〜R5Bは、それぞれ独立に、水素原子又は置換されていてもよい1価の炭化水素基であり、mは、0〜3の整数であり、nは、2〜4の整数である。
nが2である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基、スルフィド結合、又はジスルフィド結合である。
nが3又は4である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基である。
複数存在するR1B〜R5B及びmの各々は、同一であっても異なっていてもよい。
式(2)中、R1B〜R5Bは、それぞれ独立に、水素原子又は置換されていてもよい1価の炭化水素基である。
置換されていてもよい1価の炭化水素基における置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、チオール基(即ち、メルカプト基)、アルコキシ基、アルキルチオ基等が挙げられる。
置換されていてもよい1価の炭化水素基の炭素数は、置換基を有する場合には置換基の炭素数も含めた総炭素数として、好ましくは1〜10であり、より好ましくは1〜6であり、更に好ましくは1〜3であり、更に好ましくは1又は2であり、更に好ましくは1である。
1B〜R5Bの各々で表される置換されていてもよい1価の炭化水素基として、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基(即ち、無置換のアルキル基)であり、より好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基又はエチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
式(2)中、R1B〜R5Bの各々は、水素原子であることが特に好ましい。
式(2)中、mは、0〜3の整数である。
式(2)中のmは、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1であり、更に好ましくは1である。
式(2)中、nは、2〜4の整数である。
式(2)中のnは、好ましくは2である。
式(2)中、nが2である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価(即ち、2価)の連結基、スルフィド結合、又はジスルフィド結合である。
式(2)中、nが3又は4である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価(即ち、3価又は4価)の連結基である。
スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基における炭化水素基としては、鎖状脂肪族基であっても、環状脂肪族基であっても、芳香族基であっても、これらのうちの2種以上を組み合わせた基であってもよい。
また、上記n価の連結基は、炭化水素基を、1つのみ含んでもよいし、2つ以上含んでもよい。
また、上記n価の連結基は、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方を、1つのみ含んでもよいし、2つ以上含んでもよい。
また、上記n価の連結基は、1つ以上の含硫黄ヘテロ環構造を含んでいてもよい。
上記n価の連結基における炭素数(即ち、炭素原子数)としては、1〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10が更に好ましい。
上記n価の連結基における硫黄数(即ち、硫黄原子数)としては、1〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10が更に好ましい。
以下、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基の具体例を示す。
ただし、n価の連結基は、以下の具体例には限定されない。
まず、スルフィド結合を含み、ジスルフィド結合を含まないn価の連結基の具体例を以下に示す。以下の具体例において、*は、結合位置を表す。
Figure 2021091618
Figure 2021091618
Figure 2021091618
Figure 2021091618
Figure 2021091618
スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基の具体例としては、上述した、「スルフィド結合を含み、ジスルフィド結合を含まないn価の連結基」の具体例の各々において、少なくとも1つのスルフィド結合(−S−)を、ジスルフィド結合(−S−S−)に置き換えた連結基も挙げられる。
式(2)で表される化合物の分子量は、好ましくは1000以下であり、より好ましくは800以下であり、更に好ましくは500以下であり、更に好ましくは300以下である。
式(2)で表される化合物の分子量の下限は、例えば60であり、好ましくは100であり、更に好ましくは130である。
式(2)で表される化合物の好ましい態様は、式(2)中、nが2であり、Lがスルフィド結合(−S−)又はジスルフィド結合(−S−S−)である態様である。
式(2)で表される化合物の中でも好ましい化合物としては、式(2)中、nが2であり、Lがジスルフィド結合(−S−S−)である化合物(以下、「化合物(2A)」ともいう)が挙げられる。
化合物(2A)の具体例として、例えば、
ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド(以下、「ETDS」ともいう)、
ビス(1,2−エピチオエチル)ジスルフィド、
ビス(3,4−エピチオブチル)ジスルフィド、
ビス(4,5−エピチオペンチル)ジスルフィド、
等が挙げられ、
特に好ましくはビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド(ETDS)である。
式(2)で表される化合物の中でも好ましい化合物としては、式(2)中、nが2であり、Lがスルフィド結合(−S−)である化合物(以下、「化合物(2B)」ともいう)も挙げられる。
化合物(2B)の具体例として、例えば、
ビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィド、
ビス(1,2−エピチオエチル)スルフィド、
ビス(3,4−エピチオブチル)スルフィド、
ビス(4,5−エピチオペンチル)スルフィド、
等が挙げられ、
特に好ましくはビス(2,3−エピチオプロピル)スルフィドである。
本開示の一態様に係る組成物におけるエピスルフィド化合物は、化合物(2A)及び化合物(2B)の少なくとも一方を含むことが特に好ましい。
この場合、本開示の一態様おけるエピスルフィド化合物の全量中に占める、化合物(2A)及び化合物(2B)の合計の割合は、好ましくは50質量%〜100質量%であり、より好ましくは60質量%〜100質量%であり、更に好ましくは80質量%〜100質量%である。
本開示の一態様おけるエピスルフィド化合物(例えば式(2)で表される化合物)の具体例としては、上述した化合物(2A)及び化合物(2B)の具体例以外にも、以下の具体例が挙げられる。
但し、本開示の一態様おけるエピスルフィド化合物は、以下の具体例には限定されない。
エピスルフィド環を2つ以上含み、かつ、鎖状脂肪族構造を含むエピスルフィド化合物として、
ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)メタン、
1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、
等が挙げられる。
エピスルフィド環を2つ以上含み、かつ、環状脂肪族構造又は含硫黄ヘテロ環構造を含むエピスルフィド化合物として、
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、
1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、
等が挙げられる。
エピスルフィド環を2つ以上含み、かつ、芳香環構造を含むエピスルフィド化合物として、
1,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、
1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、
等が挙げられる。
エピスルフィド化合物としては、上述した具体例の各々において、少なくとも1つのスルフィド結合(−S−)を、ジスルフィド結合(−S−S−)に置き換えた化合物も挙げられる。
エピスルフィド化合物としては、エピスルフィド環を1つのみ含む化合物として、エチレンスルフィド、プロピレンスルフィド、3−メルカプトプロピレンスルフィド、4−メルカプトブテンスルフィド、等も挙げられる。
エピスルフィド化合物については、特開2002-194083号の段落0014〜0023及び0043〜0065を参照してもよい。
本開示の一態様に係る組成物において、エピスルフィド化合物の含有量は、上記組成物の全量に対し、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上であり、更に好ましくは90質量%以上である。
本開示の一態様に係る組成物の全量に対するエピスルフィド化合物の含有量の上限は、他の成分の含有量に応じて適宜選択される。エピスルフィド化合物の含有量の上限としては、例えば、99質量%、98質量%、95質量%等が挙げられる。
本開示の一態様に係る組成物において、エピスルフィド化合物のピーク面積に対する式(1)で表される化合物のピーク面積の比(以下、ピーク面積比〔式(1)で表される化合物/エピスルフィド化合物〕ともいう)は、好ましくは0.0001%〜0.017%である。
ここで、エピスルフィド化合物のピーク面積、式(1)で表される化合物のピーク面積、及び、ピーク面積比〔式(1)で表される化合物/エピスルフィド化合物〕は、高速液体クロマトグラフィーにより測定される値である。
高速液体クロマトグラフィーの条件については、[実施例]の項にて詳述する。
後述の[実施例]の項では、ピーク面積比〔式(1)で表される化合物/エピスルフィド化合物〕の単位「%」を、「area%」と称することがある。
ピーク面積比〔式(1)で表される化合物/エピスルフィド化合物〕が0.0001%以上である場合には、エピスルフィド化合物の重合速度をより制御しやすい。
エピスルフィド化合物の重合速度をより制御しやすい観点から、ピーク面積比〔式(1)で表される化合物/エピスルフィド化合物〕は、より好ましくは0.001%以上である。
ピーク面積比〔式(1)で表される化合物/エピスルフィド化合物〕が0.017%以下である場合には、エピスルフィド化合物の重合をより確実に進行させることができる。エピスルフィド化合物の重合が進行することにより、樹脂状態(即ち、固体状態)の重合物が得られる。エピスルフィド化合物の重合をより確実に進行させる観点から、ピーク面積比〔式(1)で表される化合物/エピスルフィド化合物〕は、より好ましくは0.015%以下である。
<チオール化合物>
本開示の一態様に係る組成物は、更に、チオール化合物を含むことが好ましい。
本開示の一態様に係る組成物が、更にチオール化合物を含む場合には、組成物中のエピスルフィド化合物及びチオール化合物を重合させて樹脂(即ち、硬化物)を得ることができる。得られる樹脂は、耐熱性、機械的特性、光学特性等により優れる場合がある。
本開示の一態様に係る組成物がチオール化合物を含む場合、含まれるチオール化合物は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
チオール化合物としては、脂肪族チオール、芳香族チオール等が挙げられる。
脂肪族チオールとしては、
ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトチオグリコレート)、
ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、
トリメチロ−ルプロパントリス(2−メルカプトチオグリコレート)、
トリメチロ−ルプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、
4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、
2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、
2,5−ビス[(2−メルカプトエチル)チオメチル]−1,4−ジチアン、
1,3−シクロヘキサンジチオール、
1,4−シクロヘキサンジチオール、
ビス(メルカプトメチル)スルフィド、
ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、
ビス(メルカプトエチル)スルフィド、
ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、
4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、
4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、
5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、及び、
テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン
からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
但し、脂肪族チオールは、これらの具体例には限定されない。
芳香族チオールとしては、
ベンジルチオール、
キシリレンジチオール、
1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、
1,4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、
2,5−トルエンジチオール、
3,4−トルエンジチオール、
チオフェノール、
1,2−ジメルカプトベンゼン、
1,3−ジメルカプトベンゼン、
1,4−ジメルカプトベンゼン、及び、
1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン
からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
但し、芳香族チオールは、これらの具体例には限定されない。
チオール化合物としては、チオール基(即ちメルカプト基)を2つ以上有する化合物(以下、「ポリチオール化合物」ともいう)が好ましい。
また、本開示の一態様に係る組成物がチオール化合物を含む場合の上記チオール化合物は、脂肪族ポリチオール(即ち、ポリチオール化合物である脂肪族チオール)を含むことが好ましい。
この場合、チオール化合物の全量中に占める脂肪族ポリチオールの割合は、好ましくは50質量%であり、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上である。
上記脂肪族チオールの割合の上限には特に制限はない。上記脂肪族チオールの割合は、100質量%であってもよいし、100質量%未満であってもよいし、99質量%以下であってもよいし、95質量%以下であってもよい。
チオール化合物は、
4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、
4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、
4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、及び
5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種(以下、「ポリチオールA」ともいう)を含むことがより好ましい。
この場合、チオール化合物の全量中に占めるポリチオールAの割合は、好ましくは50質量%であり、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上である。
上記ポリチオールAの割合の上限には特に制限はない。上記ポリチオールAの割合は、100質量%であってもよいし、100質量%未満であってもよいし、99質量%以下であってもよいし、95質量%以下であってもよい。
チオール化合物は、
4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、
4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、及び
5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンからなる群から選択される少なくとも1種(以下、「ポリチオールA1」ともいう)を含むことがより好ましい。
この場合、チオール化合物の全量中に占めるポリチオールA1の割合は、好ましくは50質量%であり、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは80質量%以上である。
上記ポリチオールA1の割合の上限には特に制限はない。上記ポリチオールA1の割合は、100質量%であってもよいし、100質量%未満であってもよいし、99質量%以下であってもよいし、95質量%以下であってもよい。
本開示の一態様に係る組成物がチオール化合物を含む場合、チオール化合物の含有量は、エピスルフィド化合物の全量に対し、好ましくは1質量%〜50質量%であり、より好ましくは2質量%〜30質量%であり、更に好ましくは3質量%〜20質量%であり、更に好ましくは5質量%〜15質量%である。
チオール化合物については、国際公開2018/079829号の段落0039を参照してもよい。
<重合触媒>
本開示の一態様に係る組成物は、更に、重合触媒を含むことが好ましい。
この場合、組成物に含まれる重合触媒は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
重合触媒としては、3級アミン化合物、ホスフィン化合物、ルイス酸、ラジカル重合触媒、カチオン重合触媒、等が挙げられる。
本開示の一態様に係る組成物に含まれ得る重合触媒としては、例えば、特開2002−194083号公報の段落0029〜0033の記載を参照できる。
重合触媒として、好ましくは、3級アミン化合物又はホスフィン化合物である。
3級アミン化合物としては、
トリエチルアミン、
トリn−ブチルアミン、
トリn−ヘキシルアミン、
N,N−ジイソプロピルエチルアミン、
トリエチレンジアミン、
トリフェニルアミン、
N,N−ジメチルエタノールアミン、
N,N−ジエチルエタノールアミン、
N,N−ジブチルエタノールアミン、
トリエタノールアミン、
N−エチルジエタノールアミン、
N,N−ジメチルベンジルアミン、
N,N−ジエチルベンジルアミン、
トリベンジルアミン、
N−メチルジベンジルアミン、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、
N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、
N,N−ジシクロヘキシルエチルアミン、
N,N−ジメチルブチルアミン、
N,N−ジシクロヘキシルブチルアミン、
N−メチルモルホリン、
N−イソプロピルモルホリン、
ピリジン、
キノリン、
N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエチルアニリン、
α−ピコリン、
β−ピコリン、
γ−ピコリン、
2,2’−ビピリジル、
1,4−ジメチルピペラジン、
テトラメチルエチレンジアミン、
ヘキサメチレンテトラミン、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、
2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、等が挙げられる。
ホスフィン化合物としては、
トリメチルホスフィン、
トリエチルホスフィン、
トリn−プロピルホスフィン、
トリイソプロピルホスフィン、
トリn−ブチルホスフィン、
トリフェニルホスフィン、
トリベンジルホスフィン、
1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、
1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、
等が挙げられる。
本開示の一態様に係る組成物が重合触媒を含む場合、重合触媒の含有量は、組成物の全量に対し、好ましくは0.01質量%〜5質量%であり、より好ましくは0.01質量%〜2質量%であり、更に好ましくは0.03質量%〜1質量%である。
<その他の成分>
本開示の一態様に係る組成物は、上述した成分以外のその他の成分を含んでいてもよい。
その他の成分としては、エポキシ化合物、アルコール化合物(例えばポリオール化合物)、メルカプト有機酸、樹脂(例えば、アクリル樹脂、オレフィン樹脂等)、架橋剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色防止剤、染料、充填剤、内部離型剤等が挙げられる。
その他の成分としては、公知のものを用いることができる。
その他の成分については、例えば、特開2002−194083号公報を適宜参照できる。
本開示の組成物の用途には特に制限はない。
本開示の組成物は、例えば、光学材料の製造に好適に用いられる。光学材料については後述する。
〔硬化物〕
本開示の硬化物は、本開示の組成物の硬化物である。
本開示の硬化物は、例えば、本開示の組成物中のモノマー(例えば、エピスルフィド化合物単独、エピスルフィド化合物と他のモノマーとの組み合わせ、等)を重合させることにより、本開示の組成物を硬化させて得られる。この場合の本開示の硬化物は、本開示の組成物中のモノマーが重合して得られた樹脂を含む。
本開示の組成物中のモノマーを重合させる方法(即ち、本開示の硬化物を製造する方法)には特に制限はない。
本開示の組成物中のモノマーを重合させる方法として、例えば、注型重合が挙げられる。
注型重合では、はじめに、ガスケット又はテープ等で保持された成型モールド間に、本開示の組成物を注入する。この際、必要に応じ、脱泡処理、濾過処理等を行ってもよい。
次に、成型モールド間に注入された組成物中のモノマーを重合させることにより、成型モールド間で組成物を硬化させて硬化物を得る。次いで、硬化物を成型モールドから外し、硬化物を得る。
上記モノマーの重合は、本開示の組成物を加熱することによって行ってもよい。この加熱は、例えば、オーブン中、水中等で加熱対象物を加熱する機構を備えた加熱装置を用いて行うことができる。
本開示の組成物中のモノマーを重合させるための重合条件(例えば、重合温度、重合時間等)は、組成物の組成、組成物中のモノマーの種類及び使用量、組成物中の重合触媒の種類及び使用量、モールドの形状、等を考慮し、適宜設定される。
重合温度として、例えば、−50℃〜150℃、10℃〜150℃、等が挙げられる。
重合時間として、例えば、1時間〜200時間、1時間〜80時間、等が挙げられる。
本開示の硬化物は、モノマーの重合後、アニール等の処理が施されて得られたものであってもよい。
アニールの温度としては、50℃〜150℃、90℃〜140℃、100℃〜130℃、等が挙げられる。
本開示の硬化物は、高屈折率の観点から、前述した一態様に係る組成物(即ち、エピスルフィド化合物を含む組成物)の硬化物であることが好ましい。
この場合の硬化物の屈折率(nd)は、好ましくは1.71以上であり、より好ましくは1.72以上であり、更に好ましくは1.73以上である。
また、注型重合時の成形モールドを変えることにより、様々な形状の硬化物を得ることができる。
従って、本開示の硬化物は、例えば;眼鏡レンズ、カメラレンズ、発光ダイオード(LED)等の光学材料の素材;透明樹脂部材の素材;等として好適に用いることができる。
〔光学材料〕
本開示の光学材料は、本開示の硬化物を含む。
本開示の光学材料は、本開示の硬化物からなるものであってもよいし、本開示の硬化物とその他の要素とを含んでいてもよい。
その他の要素としては、その他の部材、本開示の硬化物に対して設けられたコーティング層、等が挙げられる。
本開示の光学材料は、高屈折率の観点から、前述した一態様に係る組成物(即ち、エピスルフィド化合物を含む組成物)の硬化物を含むことが好ましい。
この場合の光学材料の屈折率(nd)は、好ましくは1.71以上であり、より好ましくは1.72以上であり、更に好ましくは1.73以上である。
本開示の光学材料としては、眼鏡レンズ、カメラレンズ、偏光レンズ、発光ダイオード(LED)等が挙げられる。
−眼鏡レンズ−
以下、本開示の光学材料の一例として、眼鏡レンズについて説明する。
眼鏡レンズは、所望とするレンズ形状に成型された本開示の硬化物を含む。
眼鏡レンズは、好ましくは、硬化物の片面又は両面に設けられたコーティング層を更に含む。
コーティング層として、具体的には、プライマー層、ハードコート層、反射防止層、防曇コート層、防汚染層、撥水層等が挙げられる。これらのコーティング層はそれぞれ単独で用いることも複数のコーティング層を多層化して用いることもできる。
硬化物の両面にコーティング層を施す場合、それぞれの面に同様なコーティング層を施しても、異なるコーティング層を施してもよい。
コーティング層の成分は、目的に応じて適宜選択できる。
コーティング層の成分としては、例えば、樹脂(例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、等)、赤外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、フォトクロ化合物、染料、顔料、帯電防止剤等が挙げられる。
眼鏡レンズ及びコーティング層については、例えば、特開2002−194083号公報、国際公開第2017/047745号、等の公知文献の記載を適宜参照できる。
以下、本開示の実施例を示すが、本開示は以下の実施例には限定されない。
〔合成例〕
<1,2,3−トリブロモ−1−メチル−シクロヘキサン(TBMCH)の合成>
式(1)で表される化合物の具体例である1,2,3−トリブロモ−1−メチル−シクロヘキサン(TBMCH)を、以下のようにして合成した。
窒素雰囲気下、臭素55.9g(0.35mol)にメチルシクロヘキサン25.0gを、内温15〜20℃に保ち、かつ、撹拌しながら2時間かけて滴下した。滴下終了後も、内温15〜20℃を保ちながら、撹拌を20時間継続した。
上記20時間の撹拌後の液体から、分液ロートにて水層を排出させ、有機層を得た。
得られた有機層について、純水50gで洗浄を2回実施した。次いで、分液ロートにて水層を排出させて有機層を得、得られた有機層に硫酸ナトリウムを加え、有機層を脱水させた。
脱水後の有機層を、シリカゲルを充填したカラム管に通液させることにより、TBMCHを含有する溶液23.5gを得た。
得られた溶液を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、下記分析条件Aに従って分析した結果、全ピーク面積に対するTBMCHのピークの面積率は、20area%であった。
−分析条件A−
・高速液体クロマトグラフィー(HPLC)機種:島津製作所社製SPD−20A
・測定波長:240nm
・カラム:YMC−Pack Pro C18 RS 6mmID×250mm
・温度条件:40℃
・移動相:アセトニトリル/水=7/3(vol/vol)
・注入量:2μL
次に、上記分析において、TBMCHのピークに対応する分画(即ち、TBMCHを含有する分画液)を、分取液体クロマトグラフィーによって分取した。
分取した分画液を用い、H−NMR及びGCMSにより、TBMCHの同定を行った。
結果を以下に示す。
H−NMR(400MHz,CDCl) δ:4.85(1H,m)、4.30−4.34(1H,m)、2.66−2.78(1H,m)、2.18−2.36(2H,m)、2.08(3H,s)、1.96−2.06(2H,m)、1.60−1.69(1H,m)。
GCMS(FI): Calcd. for C11Br(M):331.8411。Found:331.8384。
〔実施例1〕
<組成物Aの作製>
純度96.8質量%のビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド(ETDS)(100g;0.46mol)〔エピスルフィド化合物〕に、上記TBMCHを含有する分画液を加え、次いで内温35℃以下で脱溶媒を実施することにより、組成物Aを得た。
上記TBMCHを含有する分画液の使用量は、上記分析条件Aによる分析によって求められるピーク面積比〔TBMCH/ETDS〕(即ち、ETDSのピーク面積に対するTBMCHのピーク面積の比)が、0.001area%となるように調整した。
<組成物Bの作製>
上記組成物A(60g)に、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(0.012g)〔重合触媒〕と、
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(0.060g)〔重合触媒〕と、
4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、及び5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカンを主成分(詳細には、混合物S1全量に対して80質量%)とする混合物S1(6.0g)〔チオール化合物の混合物〕と、
を加え、20℃で15分間攪拌することにより、組成物Bを得た。
<硬化物の作製>
上記組成物Bをオーブン内で30℃に30時間保持することにより、上記組成物Bの重合を行い、硬化物を得た。
<重合速度の評価>
上記硬化物を得るための重合(即ち、組成物Bを30℃で30時間の保時する操作)に際し、組成物Bに記録計付き温度計を差し込み、上記重合時間30時間中の組成物Bの内温を記録した。
内温の記録結果に基づき、上記重合の開始から内温が最高到達温度に達するまでの時間(h)を求めた。ここで、組成物B(即ち、重合性組成物)の内温は、重合が開始されると上昇し、やがて下がる。このため、重合時間30時間における内温のピークトップ温度(即ち、温度が下がり始める温度)を、最高到達温度とした。
重合の開始から内温が最高到達温度に達するまでの時間(h)に基づき、重合速度が制御されている度合いを評価した。
結果を表1に示す。
この評価では、重合の開始から内温が最高到達温度に達するまでの時間(h)が長い程、重合速度が制御されている。
<硬化物の外観確認>
硬化物の外観を、目視により観察した。
結果を表1に示す。
硬化物の外観において、「樹脂」とは、固体の樹脂状であったことを意味する。
硬化物の外観が「樹脂」(固体の樹脂状)であることは、組成物Bの重合(即ち、硬化)が十分に進行したことを意味する。
〔実施例2〕
組成物Aの作製において、TBMCHを含有する分画液の使用量を、上記分析条件Aによる分析によって求められるピーク面積比〔TBMCH/ETDS〕が0.015area%となるように調整したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
〔比較例1〕
組成物Aの作製において、TBMCHを含有する分画液を使用しなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1に示す。
Figure 2021091618
表1に示すように、式(1)で表される化合物を含む組成物Bを重合させた実施例1及び2は、式(1)で表される化合物を含まない組成物Bを重合させた比較例1と比較して、重合の開始から内温が最高到達温度に達するまでの時間が長く、モノマー(エピスルフィド化合物及びチオール化合物)の重合速度が制御されていた。
また、実施例1及び2では、式(1)で表される化合物の量が増大するに従い、重合の開始から内温が最高到達温度に達するまでの時間が長くなっていた。この結果から、式(1)で表される化合物の量を調整することにより、モノマーの重合速度を、所望とする重合速度に制御できることがわかった。

Claims (14)

  1. 下記式(1)で表される化合物。
    Figure 2021091618

    〔式(1)中、R1A、R2A、及びR4Aは、それぞれ独立に、ハロゲン原子であり、R3A及びR5A〜R12Aは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の炭化水素基である。〕
  2. 分子量が、1300以下である請求項1に記載の化合物。
  3. 前記式(1)中、前記R1A、前記R2A、及び前記R4Aの各々が、臭素原子である請求項1又は請求項2に記載の化合物。
  4. 前記式(1)中、前記R12Aが、炭素数1〜6のアルキル基である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 前記式(1)中、前記R1A、前記R2A、及び前記R4Aの各々が臭素原子であり、前記R12Aがメチル基である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 前記式(1)中、前記R3A及び前記R5A〜前記R11Aの各々が、水素原子である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の化合物を含む重合速度制御剤。
  8. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の化合物と、エピスルフィド化合物と、を含む組成物。
  9. 更に、チオール化合物を含む請求項8に記載の組成物。
  10. 高速液体クロマトグラフィーにより測定される、前記エピスルフィド化合物のピーク面積に対する前記式(1)で表される化合物のピーク面積の比が、0.0001〜0.017%である請求項8又は請求項9に記載の組成物。
  11. 前記エピスルフィド化合物が、下記式(2)で表される化合物を含む請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の組成物。
    Figure 2021091618

    〔式(2)中、R1B〜R5Bは、それぞれ独立に、水素原子又は置換されていてもよい1価の炭化水素基であり、mは、0〜3の整数であり、nは、2〜4の整数である。
    nが2である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基、スルフィド結合、又はジスルフィド結合である。
    nが3又は4である場合、Lは、スルフィド結合及びジスルフィド結合の少なくとも一方と炭化水素基とを含むn価の連結基である。
    複数存在するR1B〜R5B及びmの各々は、同一であっても異なっていてもよい。〕
  12. 前記式(2)中、前記nが2であり、前記Lがスルフィド結合又はジスルフィド結合である請求項11に記載の組成物。
  13. 請求項8〜請求項12のいずれか1項に記載の組成物の硬化物。
  14. 請求項13に記載の硬化物を含む光学材料。
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