JP7151344B2 - 圧力計測装置 - Google Patents

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本発明は、圧力計測装置に関する。
工場等には、ボイラ等の接続された配管内部の圧力を計測するための圧力計測装置(圧力計)が設置されている。このような圧力計測装置において、配管内部の流体の漏れ等の事態が想定される場合には、配管工事を行うことなく配管内部の圧力を簡単に計測することが要請されている。従来、クランプオン式で配管内部の圧力を計測する方法として、超音波を配管外部から配管内部に伝搬させ、その伝搬時間の変化から音速を計算し、計算した音速から圧力を求める圧力計測装置(パイプ内圧測定装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3711885号公報
上述した特許文献1に記載の圧力計測装置においては、圧力変化により音速が変化することを前提とする。しかしながら、圧力変化により音速が変化する圧力領域は、限定的であると共に、現実的に製作が可能な超音波振動子や媒体そのものにも影響を受ける。特に、配管内部を気体が流通する場合、40kHz~1MHz程度の一般的な超音波の周波数では、圧力変化に伴う音速変化が殆ど発生しないため、音速変化による圧力計測は実質的に困難である。
一方、クランプオン式の超音波流量計は、超音波を配管外部から配管内部に伝搬させて流量を計測するものである。一般に、配管内部の媒体の圧力変化によって超音波の受信感度が変化することが知られており、受信感度の変化から圧力を計測することは可能である。しかしながら、受信感度は、圧力以外にも、配管の状態(材質、肉厚、腐食状態等)や外気温等に影響を受けるため、受信感度変化のみで圧力を計測することは困難である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、配管状態や外気温の変化等の影響を受けることなく、配管内部の媒体の圧力を精度良く計測することができる圧力計測装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様の圧力計測装置は、配管外壁に設置され、配管内の媒体に超音波を発信する超音波発信器と、前記超音波発信器に対向する配管外壁に設置され、前記媒体内を伝搬した超音波を受信する超音波受信器と、前記超音波受信器で受信される超音波の信号振幅に基づいて前記媒体の圧力を演算する演算手段と、を備え、前記演算手段は、配管内壁で異なる回数反射した超音波の第1、第2の信号振幅を算出する振幅算出部と、前記第1の信号振幅と、前記第2の信号振幅との比に基づいて前記媒体の吸収係数を算出する吸収係数算出部と、前記吸収係数に応じて前記媒体の圧力を算出する圧力算出部と、を有し、前記圧力算出部は、前記吸収係数が一定値以上である場合には、前記吸収係数に応じて前記媒体の圧力を算出し、前記吸収係数が前記一定値より小さい場合には、前記第1の信号振幅又は前記第2の信号振幅の大きさに基づいて前記媒体の圧力を算出することを特徴とする。
本発明によれば、配管状態や外気温の変化等の影響を受けることなく、配管内部の媒体の圧力を精度良く計測することができる。
本実施の形態に係る圧力計測装置の構成の説明図である。 本実施の形態に係る圧力計測装置で検出される超音波受信波形の一例を示す図である。 超音波の周波数と波長当たりの吸収との関係の説明図である。 空気の圧力と超音波の吸収係数との関係を周波数毎に示す図である。 超音波の拡散減衰を考慮した圧力と超音波の吸収減衰との関係の説明図である。 超音波の信号強度と媒体の圧力との関係の説明図である。 超音波の信号強度と媒体の圧力との関係の説明図である。
以下、本実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本発明に係る圧力計測装置は、例えば、ボイラ等により発生され、配管内を流通する蒸気の圧力を計測する際に好適に利用される。しかしながら、本発明に係る圧力計測装置は、これに限定されるものではなく、工場や事業所に設置される任意の配管を流通する媒体の圧力を計測する圧力計測装置に適用することができる。
クランプオン式の超音波流量計は、超音波を配管外部から配管内部に伝搬させて流量を計測するものである。配管工事を行うことなく配管内部の圧力を計測することができるので、配管内部の流体の漏れ等の事態を判定する際に有用である。一般に、配管内部の媒体の圧力変化によって超音波の受信感度が変化することが知られており、受信感度の変化から圧力を計測することが可能である。しかしながら、受信感度は、圧力以外にも、配管の状態(材質、肉厚、腐食状態等)や外気温等に影響を受けるため、受信感度変化のみで圧力を計測することは困難な場合が多い。
本発明者らは、超音波振動子における受信感度変化のみで正確に圧力を計測することが困難であることに着目した。そして、同一条件下で配管内部の媒体のみを伝搬する超音波の信号振幅の比を算出し、その算出結果に基づいて媒体の圧力を計測することが、高精度な圧力計測に寄与することを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の骨子は、超音波受信器で受信される超音波の信号振幅に基づいて配管内の媒体の圧力を演算する演算手段を備え、配管内壁で異なる回数反射した超音波の第1、第2の信号振幅の比に基づいて媒体の吸収係数を算出し、当該吸収係数に応じて媒体の圧力を算出することである。
本発明によれば、第1の信号振幅と第2の信号振幅との比に基づいて吸収係数を算出することから、同一条件下で配管内の媒体のみを伝搬する超音波の信号振幅の比に基づいて媒体の吸収係数が算出され、この吸収係数に応じて媒体の圧力が算出される。これにより、配管状態や外気温の変化等の影響を受けることなく、配管内部の媒体の圧力を精度良く計測することができる。
図1は、本実施の形態に係る圧力計測装置1の構成の説明図である。図1に示すように、圧力計測装置1は、工場等に配設された配管100の外壁(配管外壁)101に設置された一対の超音波プローブ10(10a、10b)を備えている。圧力計測装置1は、超音波プローブ10aから配管100内の媒体102に超音波を発信する一方、超音波プローブ10bで媒体102内を伝搬した超音波を受信し、その伝播結果に基づいて媒体102の圧力を計測する。
超音波プローブ10a、10bは、配管100の外壁のうち、対向して配置される外壁101a、101bに設置されている。すなわち、超音波プローブ10a、10bは、配管100を挟んで対向して配置されている。超音波プローブ10aは、超音波発信器の一例を構成し、超音波プローブ10bは、超音波受信器の一例を構成する。なお、ここでは、一対の超音波プローブ10a、10bを配管100の外壁101に設置する場合について説明しているが、超音波プローブ10の数は一対以上であれば任意の数に設定することができる。
超音波プローブ10a、10bには、それぞれ超音波送信部(以下、単に「送信部」という)21、超音波受信部(以下、単に「受信部」という)22が接続されている。送信部21は、所定の周波数の電気信号を超音波プローブ10aに入力し、超音波を発生させる。受信部22は、超音波プローブ10bに入力された超音波信号を電気信号に変換する。超音波プローブ10a及び送信部21で超音波発信器の一例を構成してもよいし、超音波プローブ10b及び受信部22で超音波受信器の一例を構成してもよい。
受信部22には、演算手段の一例を構成する演算部23が接続されている。演算部23は、振幅算出部231、吸収係数算出部232及び圧力算出部233を有している。演算部23は、受信部22で受信される超音波の信号振幅に基づいて媒体102の圧力を演算する。より具体的には、演算部23は、受信部22で超音波から変換された電気信号から信号振幅を算出し、その信号振幅に基づいて媒体102の圧力に算出する。
振幅算出部231は、配管100の内壁103で反射して超音波プローブ10bで受信するまでの超音波信号(電気信号)の信号振幅を算出する。例えば、振幅算出部231は、受信部22から送出される超音波信号の受信波を電圧値-時刻対データの形で記録し、後述する各受信波形x~yにおけるピーク電圧を検出することにより、超音波信号の信号振幅を算出する。ここで、振幅算出部231による算出対象について、図2を参照して説明する。図2は、本実施の形態に係る圧力計測装置1で検出される超音波受信波形の一例を示す図である。なお、図2においては、横軸に時間を示し、縦軸に受信信号の振幅を示している。
図2に示す受信波形xは、配管100の内壁103で反射することなく超音波プローブ10bに伝播するZ法による受信波形である(ワンパス)。受信波形yは、配管100の内壁103で2回反射して超音波プローブ10bに伝播するN法による受信波形である(1往復半)。受信波形zは、配管100の内壁103で4回反射して超音波プローブ10bに伝播するNN法による受信波形である(2往復半)。説明の便宜上、これらの受信波形x~zのパスを図1に示している。
例えば、振幅算出部231は、配管100の内壁103を1回以上反射して超音波プローブ10bで受信するまでの信号振幅(以下、「第1信号振幅」という)として、受信波形yの振幅Iを算出する。また、振幅算出部231は、配管100の内壁103を第1信号振幅の反射回数よりも多い回数反射して超音波プローブ10bに受信するまでの信号振幅(以下、「第2信号振幅」という)として、受信波形zの振幅Iを算出する。
吸収係数算出部232は、振幅算出部231で計測された第1信号振幅(振幅I)と、第2信号振幅(振幅I)とから媒体102の吸収係数αを算出する。ここで、配管100の内径をdとすると、吸収係数算出部232は、吸収係数αを(式1)により算出することができる。
Figure 0007151344000001
(式1)に示すように、配管100内部で反射する超音波信号の振幅の比を取ることで、同一条件下で配管100外部の影響を受けずに吸収係数αが計算することができる。ここで、配管100内部の媒体102が気体の場合には、配管100と媒体102との音響インピーダンスの差が大きいため、反射率はほぼ1と考えることができる。このため、反射率を考慮しない式(1)を使用することができる。
ここで、配管100内の媒体102の吸収係数αと、媒体102の圧力変化との関係について説明する。ここでは、説明の便宜上、配管100内の媒体102が乾燥空気である場合を例に説明するものとする。
一般に、超音波の吸収には、大きく分けて古典吸収と分子緩和現象による吸収(以下、適宜「緩和吸収」という)の2つが存在する。古典吸収とは、粘性と熱伝導が原因となる吸収である。この場合、超音波の吸収は、周波数の2乗に比例し、圧力の2乗に反比例する。緩和吸収とは、分子の振動緩和又は回転緩和による吸収である。この場合、超音波の波長当たりの吸収は、特定の周波数で最大となる。
乾燥空気における超音波の周波数と波長当たりの吸収との関係について、図3を参照して説明する。図3では、窒素の振動緩和による緩和吸収を破線Aで示し、酸素の振動緩和による緩和吸収を破線Bで示している。図3に示すように、窒素は、周波数aで波長当たりの吸収が最大化し、酸素は、周波数bで波長当たりの吸収が最大化する。
また、図3では、古典吸収及び回転緩和による緩和吸収の和を破線Cで示している。図3に示すように、古典吸収及び回転緩和による緩和吸収の和は、周波数が大きくなると、これに伴い単調増加する。さらに、図3では、これらの窒素及び酸素の振動緩和による緩和吸収と、古典吸収及び回転緩和による緩和吸収の和とを合算した全損失を実線Dで示している。すなわち、乾燥空気における吸収は、周波数a、b付近にピークを有し、周波数の増加に伴って大きくなることが分かる。
乾燥空気における超音波の周波数と波長当たりの吸収とがこのような関係を有する場合において、湿度が0%の時、空気の圧力Pは、超音波の吸収係数αを用いて(式2)により表される。
Figure 0007151344000002
ここで、「f」は周波数を示し、「T」は空気の温度を示す。また、「Fro」、「FrN」及び「T」は、それぞれ「酸素の振動緩和のピーク周波数」、「窒素の振動緩和のピーク周波数」及び「基準空気温度」を示し、(式3)に示す値となる。
Figure 0007151344000003
この場合、(式3)から分かるように、吸収係数αが大きくなると、空気の圧力Pが下がる。言い換えると、空気の圧力Pが上がると、吸収係数αが小さくなる。図4は、空気の圧力Pと超音波の吸収係数αとの関係を周波数毎に示す図である。図4においては、超音波の周波数が「2MHz」、「1MHz」、「500kHz」、「100kHz」、「40kHz」、「20kHz」及び「10kHz」の場合における空気の圧力Pと超音波の吸収係数(全吸収係数)αとの関係を示している。
図4に示すように、それぞれの周波数にて、吸収係数αは、空気の圧力Pが上がると小さくなることが分かる。特に、吸収係数αは、超音波の周波数の2乗に比例して大きくなる。このような関係性を利用することにより、吸収係数αを計測できれば、空気(媒体102)の圧力Pを求めることができる。
圧力算出部233は、吸収係数算出部232で算出された媒体102の吸収係数αに応じて媒体102の圧力Pを算出する。具体的には、吸収係数算出部232で算出された媒体102の吸収係数αを使用し、(式2)の演算を行うことで媒体102の圧力Pを算出する。
上記構成を有する圧力計測装置1において、送信部21が電気信号を入力すると、超音波プローブ10aが超音波を発生する。発生した超音波は、配管100を透過し、配管100内の媒体102に入射する。媒体102に入射した超音波は、超音波プローブ10bに直接的に、或いは、配管100の内壁103を反射して超音波プローブ10bに伝播する。超音波プローブ10bに伝播した超音波は、受信部22で電気信号に変換される。
電気信号に変換された超音波は、演算部23の振幅算出部231で信号振幅(第1信号振幅、第2信号振幅)が算出される。算出された信号振幅は、吸収係数算出部232に出力される。吸収係数算出部232でこれらの信号振幅から上述した(式1)に従って媒体102の吸収係数αが算出された後、圧力算出部233で上述した(式2)に従って媒体102の吸収係数αから媒体102の圧力Pが演算される。
このように本実施の形態に係る圧力計測装置1によれば、配管100の内壁103に対する異なる回数反射する超音波の信号振幅の比に基づいて媒体102の吸収係数αを算出し、この吸収係数αに応じて媒体102の圧力Pを算出する。これにより、同一条件下で配管100内部の媒体102のみを伝搬する超音波の信号に基づいて媒体102の圧力Pを算出できるので、配管100の状態や外気温の変化等の影響を受けることなく、配管100内部の媒体102の圧力Pを精度良く計測することができる。
なお、媒体102の圧力Pの算出に利用する吸収係数αは、媒体102の圧力Pの上昇に伴って小さくなる(図4参照)。このため、媒体102の特性に依存するものではあるが、媒体102の圧力Pが一定値よりも高い場合、媒体102の吸収係数αを正確に捕捉することが困難になる事態が発生し得る。
特に、上述した(式2)による圧力Pの算出においては、超音波が平面波であることを想定している。本実施の形態に係る圧力計測装置1の構成は、円管形状を有する配管100の外壁101a、101bに超音波プローブ10a、10bが設置される。したがって、実際の装置においては、超音波の拡散減衰の発生を考慮する必要がある。図5は、超音波の拡散減衰を考慮した圧力Pと超音波の吸収減衰との関係の説明図である。なお、図5においては、超音波の周波数が700kHzである場合について示している。
図5に示すように、超音波の吸収減衰は、媒体102の圧力Pが2MPaより低い範囲において、圧力Pの上昇に伴って小さくなる。一方、超音波の吸収減衰は、媒体102の圧力Pが2MPa付近で飽和している。媒体102の圧力Pが2MPaより高い範囲において、超音波の吸収減衰は、圧力Pの値に関わらず略一定の値を示している。このことは、2MPaより高い範囲において、吸収係数αに基づく正確な圧力Pの算出が困難であることを示している。したがって、媒体102の圧力Pが一定値(図5に示す例では、2MPa)より高い場合、吸収係数αを利用した圧力算出方法と異なる手法により媒体102の圧力Pを算出することが好ましい。
このような観点から、変形例に係る圧力計測装置1では、媒体102の圧力Pに連動する吸収係数αの値に応じて、上述した媒体102の吸収係数αを利用した圧力算出方法と、媒体102の超音波受信感度に基づく圧力算出方法とを切り替えて実行する。より具体的にいうと、変形例に係る圧力計測装置1では、吸収係数αが一定値以上である場合には、吸収係数αに応じて媒体102の圧力を算出する一方、吸収係数αが一定値より小さい場合には、振幅算出部231で算出される第1信号振幅又は第2信号振幅の大きさに基づいて媒体102の圧力を算出する。
ここで、図5と同一の条件下で算出した媒体102の圧力Pと超音波の信号強度との関係について、図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7は、超音波の信号強度と媒体102の圧力Pとの関係の説明図である。図7においては、図6に示す1.1MPa以下の範囲における超音波の信号強度を拡大して示している。なお、図6及び図7においては、上述したZ法、N法及びNN法による超音波信号の受信波形の振幅の大きさに基づく信号強度を示している。
図6に示すように、全ての超音波信号の信号強度は、媒体102の圧力Pの上昇に伴って増加している。また、全ての超音波信号の信号強度は、媒体102の圧力Pの上昇に対応して概ね線形に変化している。一方、図7に示すように、圧力Pが1.1MPa以下の範囲においては、いずれの超音波信号の信号強度も、媒体102の圧力Pの上昇に伴って増加するものの、その線形性が、圧力Pが1.1MPaより高い場合と比べて低下(悪化)している。特に、N法及びNN法による超音波信号の信号強度の線形性の低下が顕著である。言い換えると、圧力Pが1.1MPaより高い場合には、全ての超音波信号の信号強度は、媒体102の圧力Pと比例関係を有している。
これらのことから、図5に示す条件下で媒体102の圧力Pを計測する場合には、1.1MPaの圧力Pを境界とし、圧力Pが1.1MPa以下の場合には吸収係数αによる圧力算出を行い、圧力Pが1.1MPaより高い場合には媒体102の超音波受信感度(信号強度)に基づく圧力算出を行うことが好ましいことが分かる。なお、ここでは、圧力算出方法を切り替える圧力Pの一例として、1.1MPaを利用して説明しているが、これに限定されるものではない。圧力算出方法を切り替える圧力Pについては、配管100内の媒体102の種類や性質によって適宜変更される。
このため、変形例に係る圧力計測装置1においては、1.1MPaの圧力Pに対応する吸収係数αを一定値とし、吸収係数算出部232により算出される吸収係数αが一定値より小さい場合、圧力算出部233にて、振幅算出部231で算出される第1信号振幅又は第2信号振幅の大きさに基づいて媒体102の圧力Pを算出する。より具体的にいうと、圧力算出部233は、振幅算出部231で算出される第1信号振幅又は第2信号振幅の大きさから、予め求めておいた比例計算により媒体102の圧力Pを算出する。
吸収係数αが一定値より小さい場合には、第1信号振幅の大きさと第2信号振幅の大きさとの差異が小さくなり、正確な吸収係数αの算出が困難となることが想定される。一方で、吸収係数αが一定値より小さい場合においては、信号振幅の大きさ(信号強度)と媒体102の圧力Pとの間に比例関係が成り立っている。変形例に係る圧力計測装置1においては、吸収係数αが一定値より小さい場合には、第1信号振幅又は第2信号振幅の大きさに基づく媒体102の圧力算出方法に切り換えることにより、吸収係数αの算出精度が低下する状況下でも精度良く媒体102の圧力Pを計測することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている部材や孔などの大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
以上説明したように、本発明は、配管状態や外気温の変化等の影響を受けることなく、配管内部の媒体の圧力を精度良く計測することができるという効果を有し、特に、工場等に設置される配管内の媒体の圧力を計測する圧力計測装置に有用である。
1 :圧力計測装置
10、10a、10b:超音波プローブ
21 :送信部
22 :受信部
23 :演算部
100 :配管
101、101a、101b:外壁
102 :媒体
103 :内壁
231 :振幅算出部
232 :吸収係数算出部
233 :圧力算出部

Claims (1)

  1. 配管外壁に設置され、配管内の媒体に超音波を発信する超音波発信器と、
    前記超音波発信器に対向する配管外壁に設置され、前記媒体内を伝搬した超音波を受信する超音波受信器と、
    前記超音波受信器で受信される超音波の信号振幅に基づいて前記媒体の圧力を演算する演算手段と、を備え、
    前記演算手段は、配管内壁で異なる回数反射した超音波の第1、第2の信号振幅を算出する振幅算出部と、
    前記第1の信号振幅と、前記第2の信号振幅との比に基づいて前記媒体の吸収係数を算出する吸収係数算出部と、
    前記吸収係数に応じて前記媒体の圧力を算出する圧力算出部と、を有し、
    前記圧力算出部は、前記吸収係数が一定値以上である場合には、前記吸収係数に応じて前記媒体の圧力を算出し、前記吸収係数が前記一定値より小さい場合には、前記第1の信号振幅又は前記第2の信号振幅の大きさに基づいて前記媒体の圧力を算出することを特徴とする圧力計測装置。
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